JPH0780405A - 耐候性塗膜及びそれを形成したアルミニウム部材 - Google Patents

耐候性塗膜及びそれを形成したアルミニウム部材

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JPH0780405A
JPH0780405A JP23130293A JP23130293A JPH0780405A JP H0780405 A JPH0780405 A JP H0780405A JP 23130293 A JP23130293 A JP 23130293A JP 23130293 A JP23130293 A JP 23130293A JP H0780405 A JPH0780405 A JP H0780405A
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Masashi Hirata
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐食性、耐候性、意匠性等に優れており、ア
ルミニウムホイールに好適な耐候性塗膜を提供する。 【構成】 本発明の耐候性塗膜は、(a)アルミニウム
部材上に形成されたエポキシ系クリヤー塗料からなるプ
ライマー層と、(b)プライマー層上に形成されたアク
リル系カラークリヤー塗料からなるベースコート層と、
(c)ベースコート層上に形成されたアクリル系クリヤ
ー塗料からなるトップコート層とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムまたはそ
の合金からなる自動車用ホイールのようなアルミニウム
部材上に形成する耐候性塗膜、及びかかる耐候性塗膜を
形成してなるアルミニウム部材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のホイールは、従来からスチール
で形成されているが、最近になって燃費向上のための自
動車の軽量化、及び外観や意匠性の向上を目的として、
アルミニウム合金製のホイールを装着する割合が益々増
大してきている。アルミニウムホイールの場合、その耐
候性や耐腐食性等を改善する為に、表面に塗膜を施すの
が普通である。
【0003】アルミニウムホイールの塗装には、着色顔
料あるいはアルミパウダーやマイカ粉を含む塗料を塗装
する有色塗装系と、アルミの地肌を見せるため切削面の
上に透明保護膜であるクリヤー塗料を塗装する光輝系と
がある。
【0004】更には、耐食性を改善する方法としてアル
マイト処理があり、染料による染色が行われる場合があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、切削面
上にクリヤー塗装をする場合はアルミニウムの金属光沢
を意匠とするのみであり、意匠性に乏しいという問題が
ある。更にアルマイト処理による染色は浸漬によるため
色替が非常に難しく、また染料を使用するため耐候性が
劣り、同時に皮膜の厚みが薄いため、傷部の耐食性に乏
しいという問題がある。そこで、従来以上に意匠性に優
れていて高級感を有し、かつ良好な耐候性と耐食性を示
すようなアルミニウム部材用塗膜が望まれている。
【0006】したがって本発明の目的は、意匠性を向上
させ、かつ優れた耐食性、耐候性を有するクリヤー塗
膜、及びそれを形成したアルミニウム部材を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果本発明者は、アクリル系クリヤー塗料からなるト
ップコート層を有するアルミニウム部材の塗装におい
て、プライマー層をエポキシ系クリヤー塗料により形成
すると共に、その上のベースコート層を顔料が添加され
たカラークリヤー塗料により形成することにより、上記
要求を満たす塗膜を形成することができることを知見
し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明のアルミニウム部材の耐
候性塗膜は、(a)アルミニウム部材上に形成されたエ
ポキシ系クリヤー塗料からなるプライマー層と、(b)
前記プライマー層上に形成されたエポキシ系カラークリ
ヤー塗料からなるベースコート層と、(c)前記ベース
コート層上に形成されたアクリル系クリヤー塗料からな
るトップコート層とを有することを特徴とする。
【0009】本発明の塗膜の層構成、及びその形成方法
について説明する。
【0010】(1)前処理 本発明の塗膜を形成する前に、アルミニウム部材にアル
カリ脱脂、及び化成処理を施す。化成処理としては、ク
ロメート処理をするのが好ましい。クロメート処理は、
クロム酸と、硫酸、硝酸、フッ化水素酸、燐酸等の無機
酸と、適当な添加剤とを含有する水溶液を用いて行うこ
とができる。クロメート処理の方法は、2通りに大別す
ることができる。すなわち、第一の方法は無機酸として
燐酸を用いるクロミウムクロメート処理法である。いず
れの方法も、アルミニウム部材をクロメート処理液に浸
漬するか、処理液をスプレーすることにより行うことが
できる。クロメート処理により得られる化成皮膜は、3
mg/m2以上、好ましくは、5〜10mg/m2の付着
量を有する
【0011】化成皮膜を施したアルミニウム部材は次い
で水洗いするが、洗浄水として脱イオン水を用いるのが
好ましい。
【0012】(2)プライマー層 プライマー層を形成する塗料は、密着性及び耐食性を考
慮し、エポキシ系クリヤー塗料を用いる。また、更に耐
食性が求められる場合には、防錆顔料を添加することが
好ましい。プライマー層の焼付温度は、130〜150
℃程度である。なおプライマー層の厚さは、5〜20μ
m程度であるのが好ましい。
【0013】(3)ベースコート層 ベースコート層を形成する塗料は、アクリル系カラーク
リヤー塗料である。着色顔料は耐候性を考慮し、無機顔
料の使用が望ましいが、色調によっては有機顔料も使用
でき、顔料を選定することにより自由に色相を変えるこ
とができる。また、アルミニウム微粉末によるメタリッ
ク顔料や雲母によるパール顔料も添加できる(顔料の添
加量は、1重量%程度である)。顔料の濃度が低い場
合、意匠性の向上が困難となる。また、濃度が高い場合
アルミ素地の金属光沢が顔料により隠蔽されてしまい、
意匠性に乏しいものとなる。なお、ベースコート層の厚
さは、10〜30μm程度であるのが好ましい。また、
ベースコート層の焼付温度は、120〜160℃程度で
ある。
【0014】(4)トップコート層 ベースコート層上に塗布するトップコート用塗料はアク
リル系クリヤー塗料であり、ベースコートの耐候性劣化
を防ぐため極く微量の紫外線吸収剤を添加する。トップ
コート層の厚さは、30〜50μm程度であるのが好ま
しい。また、焼付温度は120〜160℃程度である。
【0015】以上のように、塗膜をプライマーとベース
コート層とトップコート層の3層構造とすることによ
り、意匠性を向上させ、優れた耐食性と耐候正を得るこ
とができる。また、得られる塗膜は全体で45〜100
μm程度の厚さを有する。塗膜の厚さが45μm未満で
あると、光や耐食性物質を透過してしまうため、十分な
耐食性及び耐候性が得られない。一方、塗膜厚さが10
0μmを越えると、密着性に劣り、またそれに伴う改善
が得られない。
【0016】
【実施例】本発明を以下の具体的実施例により、更に詳
細に説明する。 実施例1 アルミニウム板(125mm×75mm×0.7mm)
をアルカリ脱脂した後水洗いし、5〜10mg/m2
度の化成皮膜が形成される様にクロミウムクロメート処
理を施し、更に純水で水洗いし、乾燥した。このアルミ
ニウム板に、プライマーとしてエポキシ系クリヤー塗料
を塗布し、140℃で10分間焼付けた。次いで、アク
リル系カラークリヤー塗料を塗布し、140℃で10分
間焼付けた。その後、アクリル系クリヤー塗料を塗布
し、140℃で20分焼付けた。得られた試験片に対し
て以下のテストを行った。
【0017】(1)密着性試験 試験片の塗膜に、カッターナイフにより2mmの間隔で
縦横10本ずつの切れめを入れ、その上にセロハンテー
プを貼付してはがし、100個のます目のうちの残存し
たます目を数えた。(基盤目試験)
【0018】(2)温水浸漬試験 試験片を60℃の温水中に72時間浸漬したのち、24
時間放置し、ついで上記(1)と同じ基盤目試験を行っ
た。
【0019】(3)塩水噴霧試験 試験片の表面をカッターナイフによりクロスカットし、
5重量%のNaCl水溶液を用いて、35℃で1200
時間塩水噴霧を行い、24時間放置後カット部の周辺2
mm以内における腐食の度合いを測定した。
【0020】(4)耐候性試験 試験片に対して、サンシャインウエザオメーターにより
600時間暴露後、湿潤試験機により50℃、相対湿度
98%において240時間保持し、24時間放置した後
で、基盤目試験を行い、試験片について基盤目の剥離及
び変色を調べた。
【0021】以上の結果、密着性試験、温水浸漬試験及
び耐候性試験において100/100の密着性が得ら
れ、また、塩水噴霧試験において異常が認められなかっ
た。更に、耐候性試験において変色が認められなかっ
た。なお、従来技術による、切削面の上にアルマイト処
理を行い染色し、クリヤー塗装をした場合は、塩水噴霧
試験においてクロスカット部に4mm以上の著しい錆が
発生し、また耐候性において著しい変色が認められた。
【0022】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明のアルミニウ
ム部材の耐候性塗膜は、耐食性、耐候性に優れ、大幅に
意匠性を向上させることができる。この様な特徴を有す
る塗膜は、アルミニウムホイールに好適である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果本発明者は、アクリル系クリヤー塗料からなるト
ップコート層を有するアルミニウム部材の塗装におい
て、プライマー層をエポキシ系クリヤー塗料により形成
すると共に、その上のベースコート層を顔料が添加され
たカラークリヤー塗料により形成することにより、上記
要求を満たす塗膜を形成することができることを発見
し、本発明を完成した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】すなわち、本発明のアルミニウム部材の耐
候性塗膜は、(a)アルミニウム部材上に形成されたエ
ポキシ系クリヤー塗料からなるプライマー層と、(b)
前記プライマー層上に形成されたアクリル系カラークリ
ヤー塗料からなるベースコート層と、(c)前記ベース
コート層上に形成されたアクリル系クリヤー塗料からな
るトップコート層とを有することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】(1)前処理 本発明の塗膜を形成する前に、アルミニウム部材にアル
カリ脱脂、及び化成処理を施す。化成処理としては、ク
ロメート処理をするのが好ましい。クロメート処理は、
クロム酸と、硫酸、硝酸、フッ化水素酸、燐酸等の無機
酸と、適当な添加剤とを含有する水溶液を用いて行うこ
とができる。クロメート処理の方法は、2通りに大別す
ることができる。すなわち、第一の方法は無機酸として
燐酸を用いる燐酸クロメート処理法であり、第二の方法
は燐酸以外の酸を用いるクロミウムクロメート処理方法
である。いずれの方法も、アルミニウム部材をクロメー
ト処理液に浸漬するか、処理液をスプレーすることによ
り行うことができる。クロメート処理により得られる化
成皮膜は、3mg/m2以上、好ましくは、5〜10m
g/m2の付着量を有する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】以上のように、塗膜をプライマーとベース
コート層とトップコート層の3層構造とすることによ
り、意匠性を向上させ、優れた耐食性と耐候性を得るこ
とができる。また、得られる塗膜は全体で45〜100
μm程度の厚さを有する。塗膜の厚さが45μm未満で
あると、光や耐食性物質を透過してしまうため、十分な
耐食性及び耐候性が得られない。一方、塗膜厚さが10
0μmを超えると、密着性に劣り、またそれに伴う改善
が得られない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/00 PQA 133/06 PFX 163/00 PHZ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アルミニウム部材表面に形成され
    たエポキシ系クリヤー塗料からなるプライマー層と、
    (b)前記プライマー層上に形成されたアクリル系カラ
    ークリヤー塗料からなるベースコート層と、(c)前記
    ベースコート層上に形成されたアクリル系クリヤー塗料
    からなるトップコート層とを有することを特徴とする耐
    候性塗膜を形成してなるアルミニウム部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の耐候性塗膜を形成して
    なるアルミニウム部材。
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