JPH0781429B2 - 合成樹脂製建具引寄せ部材 - Google Patents

合成樹脂製建具引寄せ部材

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JPH0781429B2
JPH0781429B2 JP4282447A JP28244792A JPH0781429B2 JP H0781429 B2 JPH0781429 B2 JP H0781429B2 JP 4282447 A JP4282447 A JP 4282447A JP 28244792 A JP28244792 A JP 28244792A JP H0781429 B2 JPH0781429 B2 JP H0781429B2
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高明 丹羽
吉明 丹羽
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ニコー工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えばクレセント,カ
ムラッチハンドル等の合成樹脂建具引寄せ部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種クレセント,カムラッチハンドル
等の建具引寄せ部材は,建具を引寄せ施錠して気密性を
確保するように用いられるが,一般に厚肉鋼板をプレス
成型し,或いはアルミを鋳造成型して構成するものとさ
れており,建具引寄せ部材として必要な強度の確保を金
属材料に依存したものとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように金属材料を
用いた建具引寄せ部材は,上記引寄せ施錠に必要な強度
を確保する上で有効であるが,一般にこの種建具引寄せ
部材は建具の室内側において用いられるため,建具を介
して室外冷気の熱伝導を受け,室内温度との差による結
露を生じて,開閉に際して不快感を与えたり,水滴とな
って室内に落下したりする原因となり易い。
【0004】また建具への設置に僅かな寸法誤差がある
と,引寄せ施錠に際して金属的な摺接音を発して,同じ
く不快感を与えることになり易く,一方,例えばカムラ
ッチハンドルのように建具枠に直接係止して引寄せ施錠
を行う場合には,上記摺接音の発生とともに建具枠を削
って室内側に露見する損傷を与えることにもなり易い。
【0005】更に金属材料の成型上,デザインの制約を
受けたり,質感から室内設置に不適なものとなり易いと
いった問題点を有している。
【0006】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で,その解決課題とする処は,結露を生じないこと,設
置の寸法誤差があっても摺接音を発生しないこと,建具
枠等を損傷しないこと,室内側に好適に設置し得ること
を同時的に満足する建具引寄せ部材を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこの解決課題に
添って,建具引寄せ部材を物性上,加工上これらに好適
な合成樹脂製とすること,合成樹脂製とするにつき建具
引寄せ部材としての必要強度を,ファイバーを補強手段
とすることにより,ファイバーを含有したファイバー補
強の補強合成樹脂によって確保すること,質感を向上し
デザインの自由度を確保するために上記補強合成樹脂を
補強成型部位としこれに更にアウトサート成型を施すこ
とにより,手掛部を上記補強成型部位とアウトサート成
型部位とによって形成し,また引寄せ係止部を上記補強
成型部位によって形成することを含んで構成したもので
あって,即ち本発明は,射出成型した合成樹脂の補強成
型部位と該補強成型部位を母材としてこれにアウトサー
ト成型を施して一体接合した合成樹脂のアウトサート成
型部位とを備え,且つ上記補強成型部位をファイバーを
含有したファイバー補強の補強合成樹脂製とし,該補強
成型部位と上記アウトサート成型部位とによって回動手
掛用の合成樹脂手掛部を上記補強成型部位によってアウ
トサート成型部位から突出した鎌状,突片状等の合成樹
脂引寄せ係止部をそれぞれ形成具備してなることを特徴
とする合成樹脂建具引寄せ部材(請求項1),請求項1
のファイバー補強のファイバーをガラス系ファイバーと
し且つその含有率を30wt%以上60wt%以下とし
てなることを特徴とする合成樹脂建具引寄せ部材(請求
項2),請求項1のファイバー補強のファイバーをカー
ボン系ファイバーとし且つその含有率を20wt%以上
40wt%以下としてなることを特徴とする合成樹脂建
具引寄せ部材(請求項3)及び請求項1乃至3の補強成
型部位とアウトサート成型部位の色調を異ならしめてな
ることを特徴とする合成樹脂建具引寄せ部材(請求項
4)に係り,これらをそれぞれ発明の要旨として上記課
題解決の手段としたものである。
【0008】なお本発明においてアウトサート成型と
は,母材に対して複合的に他の合成樹脂を一体接合する
追加的な成型をいい,アウトサート成型部位とはこの成
型によって形成した部位をいう。
【0009】
【実施例】以下実施例を示す図面に従って本発明を更に
具体的に説明すれば,図1乃至図6においてAは建具引
寄せ部材であるカムラッチハンドル,1はそのハンドル
本体,12はハンドル本体1の台座である。
【0010】本例のカムラッチハンドルAにあって,ハ
ンドル本体1及び台座12はいずれも合成樹脂製のもの
としてあり,このうちハンドル本体1は射出成型した補
強合成樹脂の補強成型部位aと,該補強成型部位aを母
材としてこれにアウトサート成型を施して一体接合した
合成樹脂のアウトサート成型部位bとを備えたものと
し,また台座12は上記補強合成樹脂を用いて単独に射
出成型したものとして構成せしめてある。
【0011】本例において補強成型部位a及び台座12
は,射出成型時に精密な寸法安定性を確保し得るように
M×6ナイロンベースを用い,補強用に50wt%のガ
ラス系ファイバーを添加含有したものを用いてファイバ
ーを含有したファイバー補強の補強合成樹脂としてあ
り,またアウトサート成型部位bは同様に6ナイロン
を,ファイバーを含有することなく単独で用いたものと
し,更に本例において補強成型部位aは黒色系,アウト
サート成型部位b及び台座12は白色系に色調を異なら
しめてツートンカラーを呈するものとしてある。
【0012】このとき補強成型部位aによって,アウト
サート成型部位bから突出した,本例において突片状の
合成樹脂引寄せ係止部2を形成し,補強成型部位aとア
ウトサート成型部位bとによって回動手掛用の手掛部3
を形成し且つ該手掛部3における補強成型部位aとアウ
トサート成型部位b間接合側縁部に凹陥状細溝4を介装
設置したものとしてある。
【0013】即ち本例の補強成型部位aは,先端を湾曲
した5mm厚の舌片とすることによる上記突片状の合成
樹脂引寄せ係止部2と,この引寄せ係止部2を一端に置
いてこれと交差方向に突設し,他端に向けて先細り状と
した手掛基部6と,この手掛基部6の接合側に,し字状
の接合湾曲溝8を介して該手掛基部6と上下に段差状と
なるように突設し,更に引寄せ係止部2側でデザイン面
から厚肉に膨出せしめた接合基部7と,更に上記引寄せ
係止部2の背面側に隆起状に突設した回動軸5とを一体
に備えて射出成型したものとしてある。
【0014】これによりカムラッチハンドルAにおける
回動引寄せに際して必要とされる引寄せ係止部2と手掛
部3における構造強度をこの補強成型部位aが分担する
ようにしている。
【0015】アウトサート成型部位bは,この補強成型
部位aの上記接合基部7に対して接合一体とし,手掛基
部6との間の接合湾曲溝8における手掛基部6の縁部壁
9と上記凹陥細溝4を四周に形成するように縁部壁9中
間位置に成型先端を位置せしめて,手掛基部6の一側内
側に部分被覆状に接合配置したものとしてある。
【0016】本例において補強成型部位aは,上記M×
6ナイロンベースに50wt%のガラス系ファイバーを
添加含有ナイロンペレットを直接に射出成型したものと
してあり,このとき金型温度を120℃〜130℃,射
出溶触温度を250℃〜280℃とすることにより,ガ
ラス系ファイバーが均一に分散し且つ表面が平滑にした
成型を行い得るとともに,例えばアルミ鋳物と同等程度
の強度を確保したものとすることを可能としている。ま
たアウトサート成型部位bは,金型温度50℃〜60
℃,射出溶触温度220℃〜240℃とすることによ
り,上記手掛基部7に平均2mmの肉厚となるように比
較的薄肉にして仕上げ状に被覆してあり,これにより美
麗且つ充分な接合強度をもってアウトサート成型を施す
ことを可能としている。
【0017】一方,台座12は上記補強成型部位aと同
一条件によって,中央に軸受孔13,両端にネジ孔14
及び背面に円形の凹陥部15を設けて射出成型したもの
としてあり,この台座12の軸受孔13にハンドル本体
1の回動軸5を挿入し,凹陥部15に板バネ17を介し
て嵌合した回動板16と上記回動軸5をネジ固定するこ
とによって,台座12に対してハンドル本体1を回動自
在としたカムラッチハンドルAを構成せしめてある。
【0018】図中20は建具Bの縦軸回転窓の縦框,2
1はこの縦框20にカムラッチハンドルAをネジ22に
より固定するに用いた裏板,23はカムラッチハンドル
Aの引寄せ係止部2を回動係止せしめる建具Bの縦枠,
24は建具Bの硝子面にスプリングクリップ25を介し
て固定した格子を示す。
【0019】図7は,本発明を他の建具引寄せ材である
クレセントCに適用した例を,固定用のネジ,スプリン
グ等を省略し,クレセント本体10と台座12について
示したもので,本例においてクレセント本体10は,同
様にブロンズ色の補強成型部位aとベージュ色のアウト
サート成型部位bとを備え,補強成型部位aの引寄せ係
止部2を,この種クレセントに一般に見られる,いわゆ
るスプーンと称する鎌状のものとし,また同様の手掛部
3を短寸に形成したものとし,また台座12はこれをや
や厚幅のものとし,両端のネジ孔14部分に,台座12
にスナップイン的に固定して,ネジ孔14を塞ぐ閉塞プ
レート11を備えたものとしてある。
【0020】このクレセントCも上記カムラッチハンド
ルAと同様に構成せしめてあり,その余は上記例と変ら
ないので同一符号を付してその説明を省略する。
【0021】図示した例は以上のとおりとしたが,本発
明の実施に当って,補強成型部位を,ガラス系ファイバ
ーを含有したファイバー補強の補強合成樹脂とすると
き,その含有率は30wt%以上60wt%以下とする
のがよく,30wt%以下のときは射出成型に凹み等の
成型不良を招いたり,引寄せ部材としての強度を充分に
確保し得なかったりし,また60wt%を超えるとファ
イバーが多く,表面平滑性が損われたりする成型不良を
招くことになる。
【0022】また上記ガラス系ファイバーに代えてカー
ボン系等他のファイバーを補強用に用いることができる
が,カーボン系ファイバーを用いるとき,その含有率は
20wt%以上40wt%以下とするのがよく,20w
t%以下のときは比重に起因すると見られる不均一の分
散状態となり,引寄せ部材としての強度を確保し難くな
り,また40wt%を超えると,カーボン系ファイバー
の吸湿性に起因してファイバーの強度不足を招き,同じ
く引寄せ部材としての強度を確保し難くなる。
【0023】補強成型部位とアウトサート成型部位と
は,これを同色にすることも可能であるが,上記の如く
にこれらの間で色調を異ならしめることが好ましい。こ
れらの色調は一般に顔料を追加的に添加して射出成型,
アウトサート成型を行えばよいが,必要に応じて着色塗
装を施してもよい。このとき補強成型部位の上記M×6
ナイロンを用いた場合,例えば瞬間的な焼付温度240
℃の焼付塗装を行うことができる。
【0024】本発明で用い得る合成樹脂は上記ナイロン
系のものの他,塩化ビニール系,ポリアセタール系等と
各種のものを選定すれば良いが,ファイバーによる補強
を行う場合,これより比重の小さい,例えばパラフィン
系のものはファイバーの偏在による不均一分散の状態と
なるので避ける必要があり,従って上記合成樹脂と同等
又はそれ以上の比重のものを広く用いられる。
【0025】補強成型部位の引寄せ係止部,手掛基部を
含めた形状,肉厚等は適宜にこれを設定すればよいが,
一方,アウトサート成型部位の肉厚は3mm以下の比較
的薄肉のもの,好ましくは2mm程度とするのがよい。
これは肉厚を厚くするとアウトサート成型時にひけが生
じて外観不良を招くことになる傾向が生じるからであ
る。
【0026】凹陥状細溝は係止手掛部の四周に及ぶよう
に,または,例えば長手方向対向面において現われるよ
うに設置するのがよく,またこの凹陥状細溝は一般に深
さ幅とも1mm程度とすれば足りるが,もとより更に細
く或いは太くすることも可能であり,具体的には建具引
寄せ部材の外観デザインに合わせて適宜介装設置すれば
よい。
【0027】以上を含めて本発明の実施に当って,補強
成型部位,アウトサート成型部位,引寄せ係止部,手掛
部,凹陥状細溝の各具体的な原材料,形状,構造,寸
法,成型方法,補強手段,これらに対する付加,建具引
寄せ部材としての具体的用途等は,上記発明の要旨に反
しない限り様々に変更することができ,以上に図示して
説明したものに殊更限定するには及ばない。
【0028】
【発明の効果】以上のとおり本発明請求項1は,射出成
型した合成樹脂の補強成型部位と該補強成型部位を母材
としてこれにアウトサート成型を施して一体接合した合
成樹脂のアウトサート成型部位とを備え,且つ上記補強
成型部位をファイバーを含有したファイバー補強の補強
合成樹脂製とし,該補強成型部位と上記アウトサート成
型部位とによって回動手掛用の合成樹脂手掛部を上記補
強成型部位によってアウトサート成型部位から突出した
鎌状,突片状等の合成樹脂引寄せ係止部をそれぞれ形成
具備してなることを特徴とするから,建具引寄せ部材
を,特殊にして高価な材料を用いず,補強が簡易で射出
成型に好適なファイバー補強の補強合成樹脂を用いた合
成樹脂によって構成することが可能となり,また合成樹
脂の物性上,建具を介した室外冷気の熱伝導を可及的に
抑止して結露の発生を防止し,設置の寸法誤差があって
も引寄せ施錠に際して異常な摺接音を発生することがな
く,また同時に建具枠等を損傷することがなく,また合
成樹脂の加工上,その射出成型とアウトサート成型によ
ってデザイン及び強度に優れて室内側に好適に設置し得
る理想的な合成樹脂建具引寄せ部材を提供することが可
能となる。
【0029】請求項2及び3は上記ファイバーをガラス
系ファイバーとし且つその含有率を30wt%以上60
wt%以下としてなることを特徴とし,また上記ファイ
バーをカーボン系ファイバーとし且つその含有率を20
wt%以上40wt%以下としてなることを特徴とする
から,同じく上記に加えてファイバーの特性を活かして
外観良好にして強度に優れた合成樹脂建具引寄せ部材と
することができる。
【0030】請求項4は,上記補強成型部位とアウトサ
ート成型部位の色調を異ならしめてなることを特徴とす
るから,同じく上記に加えてツートンカラーにしてデザ
インに優れた合成樹脂建具引寄せ部材を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カムラッチハンドルの斜視図
【図2】補強成型部位とアウトサート成型部位の関係を
示す分解正面図
【図3】カムラッチハンドルの引寄せ係止部における横
断面図
【図4】カムラッチハンドルの係止手掛部における横断
面図
【図5】カムラッチハンドルの引寄せ係止部における凹
陥状細溝部分の部分拡大図
【図6】カムラッチハンドルの設置状態を示す横断面図
【図7】クレセントの分解斜視図
【符号の説明】
A カムラッチハンドル B 建具 C クレセント a 補強成型部位

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出成型した合成樹脂の補強成型部位と該
    補強成型部位を母材としてこれにアウトサート成型を施
    して一体接合した合成樹脂のアウトサート成型部位とを
    備え,且つ上記補強成型部位をファイバーを含有したフ
    ァイバー補強の補強合成樹脂製とし,該補強成型部位と
    上記アウトサート成型部位とによって回動手掛用の合成
    樹脂手掛部を上記補強成型部位によってアウトサート成
    型部位から突出した鎌状,突片状等の合成樹脂引寄せ係
    止部をそれぞれ形成具備してなることを特徴とする合成
    樹脂建具引寄せ部材。
  2. 【請求項2】請求項1のファイバー補強のファイバーを
    ガラス系ファイバーとし且つその含有率を30wt%以
    上60wt%以下としてなることを特徴とする合成樹脂
    建具引寄せ部材。
  3. 【請求項3】請求項1のファイバー補強のファイバーを
    カーボン系ファイバーとし且つその含有率を20wt%
    以上40wt%以下としてなることを特徴とする合成樹
    脂建具引寄せ部材。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の補強成型部位とアウトサ
    ート成型部位の色調を異ならしめてなることを特徴とす
    る合成樹脂建具引寄せ部材。
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