JPH0784604B2 - 焼結収縮体用鉄粉の製造方法 - Google Patents

焼結収縮体用鉄粉の製造方法

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JPH0784604B2
JPH0784604B2 JP63101043A JP10104388A JPH0784604B2 JP H0784604 B2 JPH0784604 B2 JP H0784604B2 JP 63101043 A JP63101043 A JP 63101043A JP 10104388 A JP10104388 A JP 10104388A JP H0784604 B2 JPH0784604 B2 JP H0784604B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、微細鉄粉とくに射出焼結成形等焼結収縮体用
として好適な鉄粉の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来から、粉末冶金法によって鉄系の焼結体を得る方法
として、自動車等の部品を対象としたプレス成形法が広
く採用されて来た。これは粒径100μm程度の極低炭素
鉄粉を黒鉛粉と共に強力なプレスによって圧縮し、鉄の
理論密度の80〜90%の密度を持つ成形体を得て、高温で
焼結を行い最終成品を得る方法である。以下、この方法
によって得た成形体を本願明細書においてはプレス収縮
体と称する。
また、近年、粉末冶金における成形法の一つとして、射
出成形法が登場した。これは30μm以下の粒径の微粉を
熱可塑性プラスチックに混ぜ、射出成形機によって成形
し、鉄の50%前後の密度を持つ成形体を作り、これをプ
レス成形法と同様に焼結するが、その際微細鉄粉は凝集
して成形体は大きく収縮し、プレス成形によるものより
も密度が上がり、理論密度の95%前後の成品を得るもの
である。以下、この方法によって得た焼結体を焼結収縮
体と称し、それに適した鉄粉を焼結収縮体用鉄粉と称
す。
この高温下の収縮による密度向上を図る焼結収縮体を得
るためには、表面エネルギーの大きな微細粉が必要とな
り、その平均粒径は30μm以下、とくに10μm以下のも
のが好ましいといわれている。
このような微細鉄粉の製造方法として、500Kg/cm2以上
の高圧水に少量の溶鉄を落とし込む水アトマイズ法と冷
媒にガスを用いるガスアトマイズ法等のアトマイズ法
と、また、鉄粉を高温,高圧でCOガスと反応させ、液状
のFe(CO)を作り、これを蒸発させて鉄粉を得るカー
ボニル法等が知られている。
ところが、従来のこれらの微細鉄粉の製造方法におい
て、水アトマイズ法は粒度分布のバラツキが大きいため
歩留りが低い、ガスアトマイズ法においては冷媒にガス
を用いるので球状になるが、ガスの熱容量が小さいので
生産性は極めて低い、さらにカーボニル法においては極
めて高コストである等の欠点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
鉄粉を得る方法として、アメリカン・ソサイアティ・フ
ォー・メタルス発行「メタルス・ハンドブック9編 第
7巻 粉末冶金」(Metals Handbook Ninth Edition Vo
lume 7 Powder Metallurgy)に記載されているように、
鉄を乾式ボールミルによって100μm前後に砕いた例が
ある。
しかし、乾式ボールミルによる場合、微粉になるに従い
粉砕効率が急激に低下する。また、高速のガス気流に載
せ粉体同志または粉体を衝突板に衝突させる方法では、
多量のガスを必要とし、時間当たりの生産性が低く多量
生産をベースとする粉末冶金用としてはコスト的に引合
わない。
これに対して、湿式による粉砕は30μm以下の微細粉の
製造には効果的である。しかし溶媒として水を用いる場
合には、粉砕時及び乾燥時の酸化が問題となる。勿論、
媒体に酸素を溶かさない有機溶媒を用いれば、酸化の問
題は回避される。しかし、有機溶媒はコスト的に不利で
ある他、防爆対策等作業面での制約が多い。
本発明において解決しようとする課題は、焼結収縮体用
鉄粉の製造に、水を媒体とする破砕手段を採用するに際
しての従来問題とした酸化を逆に有効利用しようとする
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、低炭素,低酸素を前提とするプレス収縮体用
鉄粉とは異なり、焼結収縮体用の鉄粉は必ずしも炭素及
び酸素を下げる必要がなく、これらの元素が相当量残留
した状態でも充分に実用に供することができるという知
見に基づいて完成したものである。
すなわち、プレス収縮体の場合、プレス工程では塑性変
形しやすいように低炭素鋼が前提となるし、焼成工程で
は既に収縮しているため、酸素はCOガスとして反応除去
されないので、成形前に炭素及び酸素のレベルを下げて
おく必要がある。
これに対して、焼結収縮体の場合には、焼成加熱中に炭
素と酸素が反応ガスとして逃れた後に収縮するので、こ
れらの元素がバランスをとって残っていれば問題はない
点に着目して完成した。
本発明は要約すると、炭素含有量の高い白銑化した鉄を
水を媒体として微粉砕し、これを乾燥、場合によっては
熱処理を施し、鉄中の炭素量に見合った酸素量をもたせ
ることによって、所定の炭素量をもつ焼結体を作るため
の焼結収縮体用の微細鉄粉の製造法である。また、前記
乾燥後の鉄粉に熱処理を施し、炭素含有量0.5%以下の
微細鉄粉の集合体を作り、これを磨砕処理することによ
って、粉の形状を射出成形に適した球状にすることであ
る。
高炭素含有溶鉄としては、炭素を4重量%程度含有する
銑鉄を使うことができ、とくに硫黄,シリコン,燐等を
事前処理によって除去した高炉銑はとくに好適である。
溶融状態の高炭素鉄を噴出水流中に投入すると高炭素鉄
は白銑化し、極めて硬く脆く破砕しやすい3mm以下の粒
となる。
この粒状鉄を破砕する際、最初の破砕すなわち粗破砕は
湿式、乾式のいずれでもよい。
しかし、破砕効率に差がでる100μm前後から水を媒体
として、振動ボールミル,撹拌ボールミル等によって破
砕する。破砕後のスラリーは、遠心分離機で脱水し、脱
水ケーキを恒温槽内で乾燥する。
微細鉄粉の酸化は、上記粉砕及び乾燥工程で起こる。そ
の酸化を防ぐ手段として、粉砕媒体である水への防錆剤
の添加と、乾燥雰囲気中の酸素分圧の低下があげられ
る。すなわち、水媒体の条件及び乾燥雰囲気の条件によ
って、乾燥後の鉄粉の酸化量を制御することができる。
鉄粉中に含有している炭素は、その後の加熱処理又は成
形後の焼結において、上記粉砕及び乾燥工程で生じた酸
化物中の酸素が炭酸ガスとして放出され、酸素との未反
応の炭素が残留する。すなわち、鉄粉中の炭素量は一定
であるので、粉砕,乾燥工程の酸化量を調整すれば、焼
結体の炭素量を制御できることになる。
しかし、破砕が進み粒径が小さくなると鉄粉の全表面積
は大きくなるので酸化量は大きくなる。とくに10μm以
下になると、上述の手段によって酸化を抑止しても酸素
量は鉄粉中の炭素当量を上回り、焼結体を作っても炭素
は残らず酸素の多い劣悪な製品となる。したがって、こ
のような場合には、脱炭反応が起こる前が後で、収縮が
起る前で余分な酸素を水素還元する。
このように、鉄粉中の炭素量にバランスした酸素量を残
すことにより焼結体の炭素量の制御が可能になる。
本発明によって得た炭素を含む鉄粉は水を媒体にして成
形することが可能である。また、成形に際しての数%の
有機バインダの添加は、成形時の変形能,グリーン成形
体の強度を上げる点で著しく効果があり、成形及び焼結
前の修正等のハンドリングを著しく容易にする。バイン
ダとして水を使用したときは乾燥過程で殆ど除去され問
題はないが、有機バインダを使用した際でも、その使用
量は極めて少量であるので長時間の脱脂は必要ない。
前述の粉砕して熱処理した鉄粉は、角ばっており粉体と
しての流動性に欠けるので、射出成形のように流動性を
求められる成形法には必ずしも最適とは言えず、バイン
ダ量を増やす等の手段で、流動性を確保せざるを得な
い。この種の用途には粉体の形状を球に近い形にするこ
とが望ましい。
粉砕した鉄粉は650〜700℃に加熱されるとCOガスを放出
し、脱炭反応が始まる。温度が上がるにつれて反応は進
み炭素も酸素も下がるが、同時に粒同士が付着しあう凝
集現象が起きる。
したがって、通常には凝集しない温度範囲で脱炭処理を
行い、残りの酸素及び炭素の除去は焼結工程に依存する
ことは前に述べた。
しかし、凝集が進むほどに温度を上げると、粉中の炭素
は下がり軟質の鉄となる。
こうして得られた純度の高い鉄粉は粒子表面の一部が溶
着し焼結体を形成するので、これをほぐしてもとの粒度
に揃える解砕工程が必要となる。当然ながら、解砕に必
要なエネルギーは焼結体の固さに関係し、その固さは熱
処理温度の他に原料の粒度によって左右される。たとえ
ば100μm程度の鉄粉であれば、1000℃の熱処理でも粒
の変形なしに解砕できるが、20μm程度の微細粉になる
と熱処理温度を900℃にしても解砕に大きなエネルギー
が必要となり、粉自体もかなりの塑性変形をする。
粉砕の原理は、衝撃力によって叩き潰す衝撃破砕と、摩
擦力によって擂り潰す磨砕に分けられる。低炭素焼結体
を衝撃破砕した例としてボールミルで解砕したものは角
張った形をしている。さらに処理を続けると粒はかなり
変形を受け、一部は箔状を呈し流動性は悪くなり、バイ
ンダと一緒に流し込む射出成形用の原料としては不適当
である。
しかし、軟らかい鉄粉又はその焼結体を擂り潰すと、粉
体の粒子は球状化する傾向がある。そこで擂る時間を延
長するか、更に強固な焼結体を作り擂り潰し破砕を行え
ば球状化が進む。これは、解砕時に加えられるエネルギ
ーの種類によって鉄粉の塑性変形の仕方が変わるためと
思われる。すなわち、衝撃力を受けると粒子は叩き延ば
されるが、摩擦力を受けると粒子は粒同士で擦り合い球
状化する。このための磨砕装置としては、たとえば挽
臼,擂潰機等が挙げられ、これによって球状の微粉状鉄
粉を得ることができる。ただし、この球状化現象は、炭
素含有量0.4重量%以下の鉄で起こり、0.5重量%を越え
た鉄は固いため、上記の処理を行っても塊状化しがた
い。
〔実施例〕
実施例 1 高炉より出銑した銑鉄をトーピードカーに受け脱燐処理
を行った後、多量の水流中に落とし粒状の鉄を得た。そ
の成分を表に、粒度分布を第1図に示す。この粒状鉄を
振動ボールミルによって44μm以下に破砕した。その後
1%の防錆剤を添加して、水1に対し、破砕粉1の割合
で混ぜ、攪拌ボール粉砕機にて平均9.2μmに微粉砕し
た。その粒度分布を第2図に示す。
上記微細粉スラリを80℃の大気雰囲気の恒温槽で乾燥
後、水20%、メチルセルローズ0.5%(いずれも鉄粉に
対する重量比)を加え、内径12mmのパイプに入れ、つき
固めて円柱状のペレットを作った。該ペレットを乾燥,
脱水後、大気と遮断した雰囲気内にて1200℃で1時間加
熱した結果、密度7.1g/cm3の焼結体を得た。成形前の鉄
粉の炭素含有量は3.0%、酸素は3.2%あったが、焼結体
はそれぞれ0.32%、0.05%であった。
実施例2 実施例1で得られた微粉砕,乾燥後の鉄粉をマッフル炉
内にて大気から遮断した雰囲気中800℃で1時間、引続
いて水素雰囲気中850℃で1時間加熱し、嵩密度2.8の鉄
粉集合体を得た。
上記成形体を5mm以下に粗砕後、固定された杆の周囲に
鉢が回転する擂鉢型の粉砕機で解砕した。
こうして得られた微細鉄粉の成分を表に、その粒度分布
を第3図に、電子顕微鏡写真を第4図に示す。
微細鉄粉の流動性を調べるために、ホール型フローメー
タを用いて測定した。その結果、熱処理を施さない破砕
のままの鉄粉は5.0mmの径を通らなかったが、本鉄粉は
5.0mm径を7秒/50gで通過し、2.63mm径の場合には40秒/
50gの結果を得、流動性が改善されたことが分かった。
〔発明の効果〕
本発明によって、以下の効果を奏することができる。
イ. 焼成収縮体用の微細鉄粉が安価に製造できる。
ロ. 溶融段階以外の工程で、焼成体の炭素量を調整で
きる。
ハ. 水を媒体とした成形法が可能となり、有機媒体に
よる成形法に比較して脱脂工程が簡素化される。
ニ. 従来生産性の低いプロセスでしか生産できなかっ
た射出成形用鉄粉の多量生産が可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例1における原料の粒状鉄の粒度
分布、第2図は同本発明の実施例1における微細鉄粉の
粒度分布を示す。 第3図は実施例2における熱処理後擂潰機にて処理した
微細鉄粉の粒度分布を示す。 また、第4図は実施例2における熱処理後擂潰機にて処
理した微細鉄粉の粒子形状を示す電子顕微鏡写真(×30
00)である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素含有量が2重量%以上の高炭素含有溶
    鉄を水中に放流して白銑化した粒鉄を作り、同白銑化し
    た粒鉄を水を媒体として平均粒径20μm以下に微粉砕し
    た後乾燥することを特徴とする焼結収縮体用鉄粉の製造
    方法。
  2. 【請求項2】炭素含有量が2重量%以上の高炭素含有溶
    鉄を水中に放流して白銑化した粒鉄を作り、同白銑化し
    た粒鉄を水を媒体として平均粒径20μm以下に微粉砕し
    た後乾燥して表面に酸化被膜を作り、同微粉状体の集合
    体を加熱して炭素含有量0.4%以下に脱炭し、さらに同
    脱炭集合体を磨砕することを特徴とする焼結収縮体用鉄
    粉の製造方法。
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CN104148657B (zh) * 2014-09-03 2016-02-03 四川理工学院 一种利用晶间腐蚀制备高压缩性水雾化合金钢粉的方法

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