JPH0784618B2 - 耐2次加工脆性に優れた深絞り用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
耐2次加工脆性に優れた深絞り用冷延鋼板の製造方法Info
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- JPH0784618B2 JPH0784618B2 JP1230873A JP23087389A JPH0784618B2 JP H0784618 B2 JPH0784618 B2 JP H0784618B2 JP 1230873 A JP1230873 A JP 1230873A JP 23087389 A JP23087389 A JP 23087389A JP H0784618 B2 JPH0784618 B2 JP H0784618B2
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- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は連続焼鈍による耐2次加工脆性に優れた深絞り
用冷延鋼板の製造方法に関するものである。
用冷延鋼板の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、自動車部材や電気機器外板に使用される冷延鋼板
には、高いプレス成形性が要求されている。
には、高いプレス成形性が要求されている。
このような要求を満たす冷延鋼板の製造方法としては、
極低炭素鋼にTi、Nbなどの炭窒化物形成元素を単独又は
複合添加して鋼中のC、Nを固定することにより、深絞
り性に有利な(111)面方位集合組織を発達させる方法
が提案されている。
極低炭素鋼にTi、Nbなどの炭窒化物形成元素を単独又は
複合添加して鋼中のC、Nを固定することにより、深絞
り性に有利な(111)面方位集合組織を発達させる方法
が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、一方では、Ti、Nbなどの炭窒化物形成元素によ
り鋼中のC、Nを充分固定した極低炭素鋼では、プレス
成形後の2次加工において脆性破断による割れが発生す
るという問題がある。これは、鋼中の固溶Cが固定さ
れ、フェライト粒界へのCの偏析がなくなって粒界が脆
化するためである。
り鋼中のC、Nを充分固定した極低炭素鋼では、プレス
成形後の2次加工において脆性破断による割れが発生す
るという問題がある。これは、鋼中の固溶Cが固定さ
れ、フェライト粒界へのCの偏析がなくなって粒界が脆
化するためである。
更に、P添加鋼では、粒界にPが偏析し、粒界を脆化を
助長するという問題がある。
助長するという問題がある。
したがって、従来は、耐2次加工脆性の改善のために、
予め鋼中のC、Nが残存するようにTiやNbの添加量を制
御して溶製することが試みられていた。しかし、この方
法では、例え固溶C、Nが残存する成分鋼が溶製できた
としても、この固溶C、Nは本質的に鋼のr値や延性を
劣化させるものであるので、プレス成形性の大幅な低下
を来たさざるを得なかった。すなわち、本質的にプレス
成形性と耐2次加工脆性は両立し得ないものであった。
また、一方、このような微量C、Nを残存させること
は、製鋼技術上成り立つものでなかった。
予め鋼中のC、Nが残存するようにTiやNbの添加量を制
御して溶製することが試みられていた。しかし、この方
法では、例え固溶C、Nが残存する成分鋼が溶製できた
としても、この固溶C、Nは本質的に鋼のr値や延性を
劣化させるものであるので、プレス成形性の大幅な低下
を来たさざるを得なかった。すなわち、本質的にプレス
成形性と耐2次加工脆性は両立し得ないものであった。
また、一方、このような微量C、Nを残存させること
は、製鋼技術上成り立つものでなかった。
この点、従来より、以下のような提案がなされている
が、プレス成形性と耐2次加工脆性を共に優れたものと
することは困難である。
が、プレス成形性と耐2次加工脆性を共に優れたものと
することは困難である。
例えば、深絞り用鋼板の耐2次加工割れ性を改善する目
的で、Ti、Nbを添加して鋼中のCを固定し、冷間圧延後
オープンコイル焼鈍時に浸炭を行い、鋼板表面に浸炭層
を形成する方法(特開昭63−38556号)が提案されてい
る。しかし、この方法の場合、長時間に及ぶバッチ焼鈍
の際に浸炭を実施するため、鋼板の表層部にのみ高濃度
の浸炭層(平均C量:0.02〜0.10%)が形成され、また
表層部と中心部でフェライト粒度に差が生じる等、板厚
方向に成分、組織が異なる鋼板となる問題があり、更
に、こうしたバッチ焼鈍タイプでは、当然乍ら生産性が
低いと共に、板長及び板幅方向の材質が不均一になり易
い不利を生じる。
的で、Ti、Nbを添加して鋼中のCを固定し、冷間圧延後
オープンコイル焼鈍時に浸炭を行い、鋼板表面に浸炭層
を形成する方法(特開昭63−38556号)が提案されてい
る。しかし、この方法の場合、長時間に及ぶバッチ焼鈍
の際に浸炭を実施するため、鋼板の表層部にのみ高濃度
の浸炭層(平均C量:0.02〜0.10%)が形成され、また
表層部と中心部でフェライト粒度に差が生じる等、板厚
方向に成分、組織が異なる鋼板となる問題があり、更
に、こうしたバッチ焼鈍タイプでは、当然乍ら生産性が
低いと共に、板長及び板幅方向の材質が不均一になり易
い不利を生じる。
また、同様に、Ti、Nbを添加して深絞り用鋼板を製造す
る方法として、冷間圧延後に再結晶焼鈍を行なった後、
更に浸炭処理を施す方法(特開平1−96330号)もある
が、主に多量の炭化物、窒化物の析出による強度の向上
を狙ったものであって、耐2次加工脆性に対する配慮が
なく、また焼鈍後にバッチにて長時間浸炭処理を行うた
め、浸炭量が過剰且つ不均一となり易く、しかも生産性
が低く、工程も煩雑になるという欠点がある。
る方法として、冷間圧延後に再結晶焼鈍を行なった後、
更に浸炭処理を施す方法(特開平1−96330号)もある
が、主に多量の炭化物、窒化物の析出による強度の向上
を狙ったものであって、耐2次加工脆性に対する配慮が
なく、また焼鈍後にバッチにて長時間浸炭処理を行うた
め、浸炭量が過剰且つ不均一となり易く、しかも生産性
が低く、工程も煩雑になるという欠点がある。
本発明は、上記従来技術の技術の問題点を解決するため
になされたものであって、極低炭素鋼を用いて、プレス
成形性を損なうことなく、耐2次加工脆性に優れた深絞
り用冷延鋼板を生産性よく製造する方法を提供すること
を目的とするものである。
になされたものであって、極低炭素鋼を用いて、プレス
成形性を損なうことなく、耐2次加工脆性に優れた深絞
り用冷延鋼板を生産性よく製造する方法を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) かゝる目的を達成するため、本発明者らは、従来の極低
炭素鋼においてプレス成形性が劣化する原因について検
討した。
炭素鋼においてプレス成形性が劣化する原因について検
討した。
その結果、固溶C、Nがプレス成形性を低下させる原因
は、圧延集合組織の形成段階及び再結晶集合組織の形成
段階で局所的なすべり系、転位の再配列に影響を及ぼ
し、深絞り性に好ましい(111)集合組織の発達を阻害
するためであることが判明した。
は、圧延集合組織の形成段階及び再結晶集合組織の形成
段階で局所的なすべり系、転位の再配列に影響を及ぼ
し、深絞り性に好ましい(111)集合組織の発達を阻害
するためであることが判明した。
そこで、本発明者らは、このような原因を解消し、且つ
耐2次加工脆性を優れたものとし得る方策について鋭意
研究を重ねた結果、極低炭素鋼において特定の成分調整
を行うと共に圧延条件を規定することによって、再結晶
集合組織が決定される焼鈍時の再結晶完了までは固溶
C、Nを零の状態にしておき、その後浸炭雰囲気ガス中
で連続焼鈍を行うことにより、最終製品段階で粒界に数
ppm程度のCを存在させ、粒界を強化することにより、
脆化を防止する方法を見い出し、ここに本発明をなした
ものである。
耐2次加工脆性を優れたものとし得る方策について鋭意
研究を重ねた結果、極低炭素鋼において特定の成分調整
を行うと共に圧延条件を規定することによって、再結晶
集合組織が決定される焼鈍時の再結晶完了までは固溶
C、Nを零の状態にしておき、その後浸炭雰囲気ガス中
で連続焼鈍を行うことにより、最終製品段階で粒界に数
ppm程度のCを存在させ、粒界を強化することにより、
脆化を防止する方法を見い出し、ここに本発明をなした
ものである。
すなわち、本発明は、C:0.007%以下、Mn:0.05〜0.50
%、P:0.12%以下、S:0.015%以下、sol.Al:0.005〜0.0
5%、N:0.006%以下を含有し、更にTi及びNbの単独又は
複合添加で、下式(1)に従う有効Ti量(Ti*と表す)
及びNb量とC量との関係が下式(2) Ti*=totalTi−{(48/32)×S+(48/14)×N} …
(1) 1≦(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)≦4.5 …(2) を満足する範囲で含有し、必要に応じて更にB:0.0001〜
0.0030%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりな
る鋼を、1000〜1250℃の範囲で加熱後、熱間圧延を行っ
て(Ar3−50)〜(Ar3+100)℃の範囲で圧延を終了
し、その後550〜800℃の範囲で巻き取り、これを酸洗し
てトータル圧下率60〜90%の範囲の冷間圧延を行った
後、浸炭雰囲気ガス中で再結晶温度以上の温度で連続焼
鈍を行うことを特徴とする耐2次加工脆性に優れた深絞
り用冷延鋼板の製造方法を要旨とするものである。
%、P:0.12%以下、S:0.015%以下、sol.Al:0.005〜0.0
5%、N:0.006%以下を含有し、更にTi及びNbの単独又は
複合添加で、下式(1)に従う有効Ti量(Ti*と表す)
及びNb量とC量との関係が下式(2) Ti*=totalTi−{(48/32)×S+(48/14)×N} …
(1) 1≦(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)≦4.5 …(2) を満足する範囲で含有し、必要に応じて更にB:0.0001〜
0.0030%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりな
る鋼を、1000〜1250℃の範囲で加熱後、熱間圧延を行っ
て(Ar3−50)〜(Ar3+100)℃の範囲で圧延を終了
し、その後550〜800℃の範囲で巻き取り、これを酸洗し
てトータル圧下率60〜90%の範囲の冷間圧延を行った
後、浸炭雰囲気ガス中で再結晶温度以上の温度で連続焼
鈍を行うことを特徴とする耐2次加工脆性に優れた深絞
り用冷延鋼板の製造方法を要旨とするものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
(作用) 本発明は、要するに、前述の如く理論上不可能とされて
いた技術に対して極低炭素鋼を用い、且つ、耐2次加工
脆性のために粒界の欠陥を埋めるのに必要なC量2〜15
ppmを確保するならば、連続焼鈍でも可能であることを
見い出したものである。この理由は、Cの侵入は粒内拡
散でなく、その速度が10倍程度速い粒界拡散でなされた
ものであり、更に粒界純度の非常に高い極低炭素鋼であ
れば、その拡散速度が更に上がるため、連続焼鈍におい
て、焼鈍前に固溶C量が零であったものが、まず粒界
に、次いで粒内に所定量のC量を確保することができる
ことによるものである。
いた技術に対して極低炭素鋼を用い、且つ、耐2次加工
脆性のために粒界の欠陥を埋めるのに必要なC量2〜15
ppmを確保するならば、連続焼鈍でも可能であることを
見い出したものである。この理由は、Cの侵入は粒内拡
散でなく、その速度が10倍程度速い粒界拡散でなされた
ものであり、更に粒界純度の非常に高い極低炭素鋼であ
れば、その拡散速度が更に上がるため、連続焼鈍におい
て、焼鈍前に固溶C量が零であったものが、まず粒界
に、次いで粒内に所定量のC量を確保することができる
ことによるものである。
まず、本発明における鋼の化学成分限定理由について説
明する。
明する。
C: Cは、その含有量が増大するにつれてCを固定するTi、
Nbの添加量が増加し、製造費用の増加につながる。更に
TiC及びNbC析出量が増大し粒成長を阻害をして値が劣化
するので、C含有量は少ないほどよく、上限値を0.007
%とする。なお、製鋼技術上の観点からC含有量の下限
値は0.0005%とするのが望ましい。
Nbの添加量が増加し、製造費用の増加につながる。更に
TiC及びNbC析出量が増大し粒成長を阻害をして値が劣化
するので、C含有量は少ないほどよく、上限値を0.007
%とする。なお、製鋼技術上の観点からC含有量の下限
値は0.0005%とするのが望ましい。
Mn: Mnは熱間脆性の防止を主目的に添加されるが、0.05%よ
り少ないとその効果が得られず、一方、添加量が多すぎ
ると延性を劣化させるので、その含有量は0.05〜0.50%
の範囲とする。
り少ないとその効果が得られず、一方、添加量が多すぎ
ると延性を劣化させるので、その含有量は0.05〜0.50%
の範囲とする。
P: Pは、r値の低下を伴うことなく、鋼強度を高める効果
を有するが、粒界に偏析し2次加工脆性を起こし易くな
るので、その含有量は0.12%以下に抑制する。
を有するが、粒界に偏析し2次加工脆性を起こし易くな
るので、その含有量は0.12%以下に抑制する。
S: Sは、Tiと結合してTiSを形成するので、その含有量が
増大するとC、Nを固定するのに必要なTi量が増大す
る。またMnS系の伸長した介在物が増加して局部延性を
劣化させるので、その含有量は0.015%以下に抑制す
る。
増大するとC、Nを固定するのに必要なTi量が増大す
る。またMnS系の伸長した介在物が増加して局部延性を
劣化させるので、その含有量は0.015%以下に抑制す
る。
Al: Alは溶鋼の脱酸を目的に添加されるが、その含有量がso
l.Alで0.005%より少ないと、その目的が達成されず、
一方、0.05%を超えると脱酸効果が飽和すると共にAl2O
3介在物が増加して加工成形性を劣化させる。したがっ
て、その含有量はsol.Alで0.005〜0.05%の範囲とす
る。
l.Alで0.005%より少ないと、その目的が達成されず、
一方、0.05%を超えると脱酸効果が飽和すると共にAl2O
3介在物が増加して加工成形性を劣化させる。したがっ
て、その含有量はsol.Alで0.005〜0.05%の範囲とす
る。
N: Nは、Tiと結合してTiNを形成するので、その含有量が
増大するとCを固定するのに必要なTi量が増大する。ま
たTiN析出量が増加して粒成長が阻害されr値が劣化す
る。したがって、その含有量は少ないほど好ましく、0.
006%以下に抑制する。
増大するとCを固定するのに必要なTi量が増大する。ま
たTiN析出量が増加して粒成長が阻害されr値が劣化す
る。したがって、その含有量は少ないほど好ましく、0.
006%以下に抑制する。
Ti、Nb: Ti、NbはC、Nを固定することによってr値を高める作
用がある。この場合、前述の如くTiはS、Nと結合して
TiS、TiNを形成するので、製品におけるTi量は、次式
(1)で計算される有効Ti量(Ti*)として換算される
量にて考慮する必要がある。
用がある。この場合、前述の如くTiはS、Nと結合して
TiS、TiNを形成するので、製品におけるTi量は、次式
(1)で計算される有効Ti量(Ti*)として換算される
量にて考慮する必要がある。
Ti*=totalTi−{(48/32)×S+(48/14)×N} …
(1) したがって、本発明の目的に対してはTi*量、Nb量とC
量との関係が(2)式 1≦(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)≦4.5 …(2) を満足する範囲で含有する必要がある。この(2)式の
値が1より小さいとC、Nを充分に固定することができ
ず、r値を劣化させる。一方、4.5を超えるとr値を高
める作用が飽和すると共に、後工程の浸炭雰囲気焼鈍時
に侵入したCが、固溶しているTi或いはNbとすぐに結合
してしまい、Cの粒界偏析を阻止するので、耐2次加工
脆性の防止が得られず、また過剰のTi、Nbによる硬化の
ために加工性も劣化し、コストアップもつながる。
(1) したがって、本発明の目的に対してはTi*量、Nb量とC
量との関係が(2)式 1≦(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)≦4.5 …(2) を満足する範囲で含有する必要がある。この(2)式の
値が1より小さいとC、Nを充分に固定することができ
ず、r値を劣化させる。一方、4.5を超えるとr値を高
める作用が飽和すると共に、後工程の浸炭雰囲気焼鈍時
に侵入したCが、固溶しているTi或いはNbとすぐに結合
してしまい、Cの粒界偏析を阻止するので、耐2次加工
脆性の防止が得られず、また過剰のTi、Nbによる硬化の
ために加工性も劣化し、コストアップもつながる。
B: Bは耐2次加工脆性に対して有効な元素であるので、必
要に応じて添加することができる。添加する場合、その
効果を得るためには少なくとも0.0001%以上が必要があ
るが、0.0030%を超えるとその効果は飽和し、且つr値
を低下させるので、その添加量は0.0001〜0.0030%の範
囲とする。
要に応じて添加することができる。添加する場合、その
効果を得るためには少なくとも0.0001%以上が必要があ
るが、0.0030%を超えるとその効果は飽和し、且つr値
を低下させるので、その添加量は0.0001〜0.0030%の範
囲とする。
次に本発明の製造方法について説明する。
上記化学成分を有する鋼は、常法により溶解、鋳造する
が、続く熱間圧延は特定条件にて行う必要がある。
が、続く熱間圧延は特定条件にて行う必要がある。
すなわち、1000〜1250℃に加熱した後、仕上温度を(Ar
3−50)〜(Ar3+100)℃の範囲で熱間圧延を行う。こ
れは、r値向上の観点から熱延板での結晶粒径の細粒化
と集合組織のランダム化が必要であるためであり、必ず
しも仕上温度はAr点以上でなくてもよい。したがって、
仕上温度は(Ar3−50)〜(Ar3+100)℃の範囲とす
る。
3−50)〜(Ar3+100)℃の範囲で熱間圧延を行う。こ
れは、r値向上の観点から熱延板での結晶粒径の細粒化
と集合組織のランダム化が必要であるためであり、必ず
しも仕上温度はAr点以上でなくてもよい。したがって、
仕上温度は(Ar3−50)〜(Ar3+100)℃の範囲とす
る。
熱間圧延後の巻取温度は、鋼中の固溶C、Nを炭窒化物
として固定するために550〜800℃の範囲にする必要があ
る。
として固定するために550〜800℃の範囲にする必要があ
る。
次いで、冷間圧延においては、r値に有利な(111)面
方位集合組織を発達させるために、60〜90%のトータル
圧延率で行うことが必要である。
方位集合組織を発達させるために、60〜90%のトータル
圧延率で行うことが必要である。
この冷間圧延後、浸炭雰囲気ガス中で再結晶温度以上の
範囲で連続焼鈍を行い、r値に有利な(111)面方位に
集合組織を形成させる。
範囲で連続焼鈍を行い、r値に有利な(111)面方位に
集合組織を形成させる。
既に知られているように、r値は主として鋼の(111)
面方位集合組織に依存しているが、本発明において再結
晶焼鈍前に上記巻取処理によって固溶C及び固溶Nを完
全に除くのは、上記の集合組織を得るためである。しか
も、一旦、再結晶が完了し集合組織が形成されれば、そ
の後に侵入するCはr値には悪影響を与えない。浸炭雰
囲気中より侵入したCのうちTiC、Nbとして固定されな
かったCが粒界に偏析して耐2次加工脆性を改善するの
である。
面方位集合組織に依存しているが、本発明において再結
晶焼鈍前に上記巻取処理によって固溶C及び固溶Nを完
全に除くのは、上記の集合組織を得るためである。しか
も、一旦、再結晶が完了し集合組織が形成されれば、そ
の後に侵入するCはr値には悪影響を与えない。浸炭雰
囲気中より侵入したCのうちTiC、Nbとして固定されな
かったCが粒界に偏析して耐2次加工脆性を改善するの
である。
連続焼鈍の雰囲気にはカーボンポテンシャルを制御した
浸炭ガスを用い、目的とする浸炭量はカーボンポテンシ
ャル、焼鈍温度、焼鈍時間の組合せを選択することによ
り制御し、耐2次加工脆性のために粒界の欠陥を埋める
のに必要なC量が2〜15ppmとなるような条件で上記連
続焼鈍を行なえばよい。2ppmよりも少ないと耐2次加工
脆性を得るために粒界の欠陥を埋めるのに必要なC量が
不足し、一方、15ppmを超えると伸び等の加工性が劣化
し、また連続焼鈍の通板速度を低下させねばならず、生
産性の低下を招くので望ましくない。
浸炭ガスを用い、目的とする浸炭量はカーボンポテンシ
ャル、焼鈍温度、焼鈍時間の組合せを選択することによ
り制御し、耐2次加工脆性のために粒界の欠陥を埋める
のに必要なC量が2〜15ppmとなるような条件で上記連
続焼鈍を行なえばよい。2ppmよりも少ないと耐2次加工
脆性を得るために粒界の欠陥を埋めるのに必要なC量が
不足し、一方、15ppmを超えると伸び等の加工性が劣化
し、また連続焼鈍の通板速度を低下させねばならず、生
産性の低下を招くので望ましくない。
連続焼鈍炉の炉内滞留時間は2sec〜2minの範囲が好まし
い。
い。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例) 第1表に示す化学成分を有する供試鋼を1250℃で30分間
加熱して溶体化処理を行った後、仕上温度を900℃で熱
間圧延を終了し、その後750℃で巻取り処理を行った。
加熱して溶体化処理を行った後、仕上温度を900℃で熱
間圧延を終了し、その後750℃で巻取り処理を行った。
次いで、酸洗後、圧下率75%で冷間圧延を行い、浸炭雰
囲気ガス中及び不活性ガス中において連続焼鈍として85
0℃で1分間の再結晶焼鈍を行い、約70℃/sの冷却速度
で400℃まで冷却した後、その温度で3分間の過時効処
理を施し、1%のスキンパスを行った。なお、過時効処
理及びスキンパスは、現状の製造工程を想定して行った
ものであり、必要に応じて行えばよい。
囲気ガス中及び不活性ガス中において連続焼鈍として85
0℃で1分間の再結晶焼鈍を行い、約70℃/sの冷却速度
で400℃まで冷却した後、その温度で3分間の過時効処
理を施し、1%のスキンパスを行った。なお、過時効処
理及びスキンパスは、現状の製造工程を想定して行った
ものであり、必要に応じて行えばよい。
得られた冷延鋼板の機械的性質と2次加工脆性限界温度
を第2表に示すと共に、一部について第1図〜第3図に
整理して示す。
を第2表に示すと共に、一部について第1図〜第3図に
整理して示す。
なお、脆性試験は、総絞り比2.7でカッフ成形して得ら
れたカップを35mm高さにトリムした後、各試験温度の冷
媒中にカップを置いて頂角40゜の円錐ポンチに押し込ん
で脆性破壊の発生しない限界温度を測定し、これを2次
加工脆性限界温度とした。
れたカップを35mm高さにトリムした後、各試験温度の冷
媒中にカップを置いて頂角40゜の円錐ポンチに押し込ん
で脆性破壊の発生しない限界温度を測定し、これを2次
加工脆性限界温度とした。
第2表より明らかなとおり、本発明例はいずれも、深絞
り用冷延鋼板としての要求を損ねることなく、耐2次加
工脆性が改善されていることがわかる。
り用冷延鋼板としての要求を損ねることなく、耐2次加
工脆性が改善されていることがわかる。
一方、不活性ガス中で連続焼鈍を施した比較例は、耐2
次加工脆性に劣っており、また浸炭雰囲気ガス中で連続
焼鈍を行った比較例は、本発明範囲外の化学成分を有し
ているため、プレス成形性或いは耐2次加工脆性のいず
れかが劣っている。
次加工脆性に劣っており、また浸炭雰囲気ガス中で連続
焼鈍を行った比較例は、本発明範囲外の化学成分を有し
ているため、プレス成形性或いは耐2次加工脆性のいず
れかが劣っている。
なお、第1図はP添加量が0.015%以下の鋼において(T
i*/48+Nb/93)/(C/12)の値とr値との関係を整理
したものであって、(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)の値
が4.5を超えるとr値がほぼ飽和することがわかる。
i*/48+Nb/93)/(C/12)の値とr値との関係を整理
したものであって、(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)の値
が4.5を超えるとr値がほぼ飽和することがわかる。
第2図は第1図の場合と同じ鋼において(Ti*/48+Nb/
93)/(C/12)の値と2次加工脆性限界温度との関係を
整理したものであり、本発明範囲内の化学成分を有する
鋼において浸炭雰囲気ガス中で連続焼鈍することによ
り、2次加工脆性限界温度が低下することがわかる。
93)/(C/12)の値と2次加工脆性限界温度との関係を
整理したものであり、本発明範囲内の化学成分を有する
鋼において浸炭雰囲気ガス中で連続焼鈍することによ
り、2次加工脆性限界温度が低下することがわかる。
第3図はP添加鋼におけるP添加量と2次加工脆性限界
温度との関係を整理したものであり、本発明範囲内のP
添加量を有する鋼において浸炭雰囲気ガス中で連続焼鈍
することにより、2次加工脆性限界温度が低下すること
がわかる。
温度との関係を整理したものであり、本発明範囲内のP
添加量を有する鋼において浸炭雰囲気ガス中で連続焼鈍
することにより、2次加工脆性限界温度が低下すること
がわかる。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、極低炭素鋼を用
い、且つその化学成分を規制すると共に圧延条件を規制
することにより、連続焼鈍前の固溶C、Nを零として、
次いで浸炭雰囲気ガス中で連続焼鈍を行うので、深絞り
用冷延鋼板として要求されるプレス成形性を損なうこと
なく、耐2次加工脆性に優れた冷延鋼板を得ることがで
き、しかも生産性が高い。
い、且つその化学成分を規制すると共に圧延条件を規制
することにより、連続焼鈍前の固溶C、Nを零として、
次いで浸炭雰囲気ガス中で連続焼鈍を行うので、深絞り
用冷延鋼板として要求されるプレス成形性を損なうこと
なく、耐2次加工脆性に優れた冷延鋼板を得ることがで
き、しかも生産性が高い。
第1図〜第3図は実施例で得られた冷延鋼板の特性を整
理して示す図であり、第1図はP添加量が0.015%以下
の鋼の(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)の値とr値との関
係を示し、第2図は上記鋼の(Ti*/48+Nb/93)/(C/
12)の値と2次加工脆性限界温度との関係を示し、第3
図はP添加鋼におけるP添加量と2次加工脆性限界温度
との関係を示している。
理して示す図であり、第1図はP添加量が0.015%以下
の鋼の(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)の値とr値との関
係を示し、第2図は上記鋼の(Ti*/48+Nb/93)/(C/
12)の値と2次加工脆性限界温度との関係を示し、第3
図はP添加鋼におけるP添加量と2次加工脆性限界温度
との関係を示している。
Claims (2)
- 【請求項1】重量%で(以下、同じ)、C:0.007%以
下、Mn:0.05〜0.50%、P:0.12%以下、S:0.015%以下、
sol.Al:0.005〜0.05%、N:0.006%以下を含有し、更にT
i及びNbの単独又は複合添加で、下式(1)に従う有効T
i量(Ti*と表す)及びNb量とC量との関係が下式
(2) Ti*=totalTi−{(48/32)×S+(48/14)×N} …
(1) 1≦(Ti*/48+Nb/93)/(C/12)≦4.5 …(2) を満足する範囲で含有し、残部がFe及び不可避的不純物
よりなる鋼を、1000〜1250℃の範囲で加熱後、熱間圧延
を行って(Ar3−50)〜(Ar3+100)℃の範囲で圧延を
終了し、その後550〜800℃の範囲で巻き取り、これを酸
洗してトータル圧下率60〜90%の範囲の冷間圧延を行っ
た後、浸炭雰囲気ガス中で再結晶温度以上の温度で連続
焼鈍を行うことを特徴とする耐2次加工脆性に優れた深
絞り用冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項2】前記鋼が、B:0.0001〜0.0030%を含有する
請求項1に記載の方法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1230873A JPH0784618B2 (ja) | 1989-09-05 | 1989-09-05 | 耐2次加工脆性に優れた深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
| CA002022907A CA2022907C (en) | 1989-08-09 | 1990-08-08 | Method of manufacturing a steel sheet |
| EP90115249A EP0421087B1 (en) | 1989-08-09 | 1990-08-08 | Method of manufacturing a steel sheet |
| DE69014532T DE69014532T2 (de) | 1989-08-09 | 1990-08-08 | Verfahren zur Herstellung eines Stahlbleches. |
| US07/564,756 US5085714A (en) | 1989-08-09 | 1990-08-09 | Method of manufacturing a steel sheet |
| KR1019900012246A KR930001519B1 (ko) | 1989-08-09 | 1990-08-09 | 강판의 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1230873A JPH0784618B2 (ja) | 1989-09-05 | 1989-09-05 | 耐2次加工脆性に優れた深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0394020A JPH0394020A (ja) | 1991-04-18 |
| JPH0784618B2 true JPH0784618B2 (ja) | 1995-09-13 |
Family
ID=16914647
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1230873A Expired - Lifetime JPH0784618B2 (ja) | 1989-08-09 | 1989-09-05 | 耐2次加工脆性に優れた深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0784618B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100470643B1 (ko) * | 2000-12-05 | 2005-03-07 | 주식회사 포스코 | 드로잉성 및 내2차 가공취성이 우수한 고강도 냉연강판 및그 제조방법 |
| KR100470644B1 (ko) * | 2000-12-06 | 2005-03-07 | 주식회사 포스코 | 내2차 가공취성 및 프레스성형성이 우수한 심가공냉연강판의 제조방법 |
| KR101149269B1 (ko) * | 2009-04-27 | 2012-05-25 | 현대제철 주식회사 | 냉간압연성이 우수한 고강도 열연강판의 제조방법 |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5974232A (ja) * | 1982-10-20 | 1984-04-26 | Nippon Steel Corp | 極めて優れた二次加工性を有する超深絞り用焼付硬化性溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 |
| JPH0757892B2 (ja) * | 1983-01-28 | 1995-06-21 | 新日本製鐵株式会社 | 2次加工性と表面処理性の優れた深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
| JPS60149729A (ja) * | 1984-01-11 | 1985-08-07 | Kawasaki Steel Corp | プレス成形用冷延鋼板の製造方法 |
| JPH07812B2 (ja) * | 1984-11-16 | 1995-01-11 | 新日本製鐵株式会社 | 深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
| JPS6237341A (ja) * | 1985-08-12 | 1987-02-18 | Kawasaki Steel Corp | 耐2次加工脆性の良好な超深紋り用熱延鋼板 |
| JPH0647706B2 (ja) * | 1986-08-04 | 1994-06-22 | 日新製鋼株式会社 | 耐二次加工割れ性の優れた深絞り用冷延鋼板およびその製造方法 |
| JPS6386819A (ja) * | 1986-09-30 | 1988-04-18 | Kawasaki Steel Corp | 深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
-
1989
- 1989-09-05 JP JP1230873A patent/JPH0784618B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0394020A (ja) | 1991-04-18 |
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