JPH0559970B2 - - Google Patents
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- JPH0559970B2 JPH0559970B2 JP61191296A JP19129686A JPH0559970B2 JP H0559970 B2 JPH0559970 B2 JP H0559970B2 JP 61191296 A JP61191296 A JP 61191296A JP 19129686 A JP19129686 A JP 19129686A JP H0559970 B2 JPH0559970 B2 JP H0559970B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、超深絞り性を有する高張力溶融亜鉛
めつき鋼板の製造方法に関する。更に詳述すれ
ば、本発明は、自動車の車重軽減に必要な高張力
鋼板であつて、自動車部品の難成形部材の薄肉化
を可能とする超深絞り性を有する高張力溶融亜鉛
めつき鋼板の製造方法に関する。 (従来の技術) 近年、自動車産業界では、車体軽量化に伴う燃
費向上および安全性の追求から高強度鋼板に対す
る要望が高まり、これら高強度鋼板のプレス成形
性、特に、深絞り性の改善が求められ、種々の高
強度鋼板が開発され自動車材料としてのみならず
多方面に利用されてきた。 したがつて、従来よりその優れた防錆能力から
自動車用部材等に用いられてきた溶融亜鉛めつき
鋼板についても高張力化そしてさらに高度なプレ
ス成形性を付与するために多くの提案がなされて
きた。 よく知られているように、この溶融亜鉛めつき
鋼板の製造方法には現在種々方式があるが、ライ
ン内に焼鈍炉を有する連続溶融亜鉛めつきライン
による方法(例:ゼンジミヤ方式)が一般的に用
いられていた。しかしながら、それらの方法で得
られた溶融亜鉛めつき鋼板は、共通してプレス成
形性すなわち、深絞り性に劣り、成形加工が十分
に行えるものではなかつた。 そのため、それらの材料のプレス成形性を改善
する方策が種々提案されている。 例えば、特開昭58−19465号公報では、溶融亜
鉛めつき鋼板を前記ゼンジミヤ方式等の連続式溶
融亜鉛めつきラインで製造する際に、低Cの鋼組
成とするとともに、これにBさらには必要に応じ
Ti,Nb,ZrおよびVの一種以上を添加すること
により、得られる溶融亜鉛めつき鋼板の時効特
性、およびプレス成形性を改良する方法が開示さ
れている。しかし、抗張力が35キロ級以上では超
深絞り性を得るのが困難である。 特開昭59−74232号公報には、極低C鋼にB、
TiおよびNbを複合添加するとともに、熱間圧延
後650〜800℃で低温巻取りを行い、次いで冷間圧
延後、Ac3点以下の温度で再結晶焼鈍を行い、調
整冷却することが提案されている。これはBによ
る歪時効性を利用した鋼種であるが、抗張力が35
キロ級以上では超深絞り性や耐低温脆性の確保が
難しい。 特開昭59−190332号公報では、前記公報同様の
連続式溶融亜鉛めつきラインで溶融亜鉛めつき鋼
板を製造する際に、極低C鋼にB,Ti,Nbを複
合添加して、二次加工性の良い超深絞り性を有す
る溶融亜鉛めつき鋼板を得る方法が開示されてい
る。 特開昭59−193221号公報には、以上と同様に極
低C鋼にB,Ti,Nbを複合添加し、Ac3点以下
の温度で連続的に再結晶焼鈍する方法が開示され
ている。 いずれの方法によつても、高強度および低温靱
性さらにすぐれたプレス成形性を併せて備えた溶
融亜鉛めつき鋼板を得るのが困難であつた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、35〜45キロ級の引張強度を有
する、超深絞り性とすぐれた耐低温脆性を示す高
張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法を提供するこ
とである。 (問題点を解決するための手段) そこで、本発明者らは、溶融亜鉛めつき鋼板に
高強度、超深絞り性、および耐低温脆性に優れた
性能を与えるために、種々の検討を加えたとこ
ろ、成形性を向上させるため極低Cとし、その成
形性を劣化させずに高強度を得るため主にMn、
Pを固溶強化元素として用い、さらに耐低温脆性
と成形性に関連する組成成分であるNb、Tiを適
宜調整した上で、耐低温脆性を改善するために適
度な量のBを添加し、さらに連続亜鉛めつきライ
ンにおいて低温帯の保持条件を適切に選択するこ
とで成形性を劣化させずに適度の固溶Cを残留さ
せることにより超深絞り高張力溶融亜鉛めつき鋼
板を製造できることを知り、本発明を完成した。 ここに、本発明の要旨とするところは、重量%
で、 C:0.0005〜0.0050%、Si≦0.60%、 Mn:1.0〜2.5%、P:0.010〜0.080%、 S≦0.015%、sol.Al:0.010〜0.100%、 N≦0.0050%、B:0.0002〜0.0008% を含有するとともに、 NbがNb/C≧4、かつNb≦0.08%であり、 更に、Tiに対するNの含有比率およびNとS
との総和の含有比率が、 (48/14N)≦Ti≦(48/14N+48/32S) の条件を満たす範囲内でTiを含有し、 残部がFeおよび付随不純物 である組成の溶鋼を連続鋳造し、得られた連続鋳
造スラブを熱間および冷間圧延した後、連続式溶
融亜鉛めつきラインで730〜900℃の温度で連続焼
鈍し、430〜500℃の保持温度で20〜120秒間低温
保持した後に、溶融亜鉛めつきを施した、成形性
の優れた超深絞り性をもち、かつ、耐低温脆性を
有する高張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法であ
る。 上述の連続焼鈍後、1℃/sec以上の冷却速度
で前記の430〜500℃の保持温度に冷却してもよ
く、また、上記低温保持はいわゆる傾斜冷却であ
つてもよい。 本発明の1つの態様にあつては、熱間圧延後、
400〜680℃の温度で巻き取りを行つてもよい。 (作用) 本発明において、鋼中の各成分組成を上記の如
く限定した理由について述べる。 (a) C0.0005〜0.0050wt%: 成形加工性の面からC含量は低い程好ましい
が、あまり低すぎると鋼中の固溶C量が不足し
て、低温脆性を起こすので下限を0.0005wt%と
し、一方、多すぎると成形加工性が低下するため
上限を0.005wt%とする。 (b) Si≦0.60wt%: Siは0.60wt%を超えて鋼中に含有されると、固
溶硬化による成形性の低下が著しく、さらに亜鉛
めつきの合金化を行う場合、その合金化速度が低
下するため、その上限を0.60wt%とする。 (c) Mn1.0〜2.5wt%: Mnは、その存在により熱間圧延時の鋼の赤熱
脆化による表面疵発生を防止する作用を有する
が、その含有量が1.0wt%より低い場合は、所定
の高張力が得られないため、下限を1.0wt%とす
る。 一方、その含有量が高い場合は、転炉出鋼時に
成分調整のためMn合金鉄を多量に投入すること
を意味し、鋳込温度が低下し、鋳込みが困難にな
るため、上限を2.5wt%とする。好ましくは、1.0
〜2.0wt%である。 (d) P:0.010〜0.080wt%: P成分は、その含有により固溶強化し引張力を
増す硬化を有するため、0.010wt%以上必要であ
るが、多すぎると粒界偏析により伸びの低下が起
こり、低温脆性の主原因にもなるため上限を
0.080wt%とする。 また、Pの添加による成形性の低下はMnと同
様、高強度化の割に少ない。 (e) S≦0.015wt%: S成分は、Mnと結合し、凝固時にMnなる延
伸し易い非金属介在物を形成する。これはプレス
成形時に割れなどの不具合発生の起点になり易
い。 さらに鋼中のTiとTiSを生成するためTiの添
加量が増し、コストの面で好ましくない。本発明
では0.015wt%以下に制限する。 (f) sol.Al(酸可溶Al):0.010〜0.10wt%: sol.Alは脱酸元素として鋼中に添加するが、
0.10wt%を超えると脱酸効果が飽和し、Al2O3な
どの介在物を生じ、それらが多くなり表面性状を
劣化させる。一方、0.010wt%より少ないと脱酸
効果が減り、MnO、SiO2などの酸化物を生じさ
せ、タンデイツシユノズル詰まりを発生させ、さ
らにTiO2によりTi添加歩留を悪化させる。 したがつて、sol.Al含有量は0.010〜0.10wt%と
することが好ましい。 (g) N≦0.0050wt%: Nは鋼中への不可避的に混入する不純物元素で
あるが、TiによりTiNとして固定し、成形性を
向上させているが、このN含量が0.0050wt%より
も多いとその安定化に要するTiの添加量が増し、
コスト面で好ましくない。したがつて、その上限
を0.0050wt%とする。 (h) (48/14N)≦Ti≦(48/14N+48/32S) 上記式はTiで固着するN、SとTiの各含有量
を定めるものである。 Tiは鋼中のNおよびSをTiN、TiSとして固着
させ、その成形性を改善するが、その含有量が少
ないと固溶N過多により成形性不良を起こし、一
方、その含有量が多いとCまで固着してしまい、
TiCを形成することにより成品での固溶C不足を
起こし、耐低温脆性が悪化する。 したがつて、Ti含量は上記式を満たすことが
好ましい。 (i) Nb/C≧4かつNb≦0.080wt%: Nbは鋼中に固溶すると安定な窒化物、炭化物
を形成し、成形性を改善するものである。特に本
発明の場合、炭化物形成によつて成形性の改善を
図る。上限を0.08wt%とするのは、これを越えて
添加してもその効果が飽和するからである。 また、Nb/Cの比であるが、その比が4.0未満
では、固溶C過多により成形性が悪化する。その
ため、Nb/Cの比の下限を4とする。 (j) B0.0002〜0.0008wt%: Bは鋼中の粒界に優先偏析し、Pの低温脆性に
よる劣化を防ぐものであるが、その含有量が多す
ぎると硬度を高くし深絞り性を低下させ成形性が
劣化する。したがつて、Bの添加の上限は
0.0008wt%とする。一方、Pの粒界偏析を防ぎ、
低温脆性による劣化を防ぐのに有効な下限を
0.0002wt%とする。本発明においてB添加の範囲
を0.0002〜0.0008wt%とするのが好ましい。 次に、本発明の製造条件について詳しく説明す
る。 上記の成分組成を有する溶鋼を転炉吹錬に続い
て転炉出鋼時に成分調整を行い溶製する。次いで
通常の連続鋳造によりCCスラブを鋳造し、この
スラブをそのまま冷却なしに直送するか、あるい
は直送したのち熱するか、あるいは一旦冷片とし
て再加熱した後に熱間圧延する。 このスラブの加熱温度は、特に制限はないが、
通常の熱間圧延に必要な温度、すなわち1100℃以
上とするのがよい。また、その仕上温度は、冷間
圧延後の絞り性に対する好ましくない集合組織を
生じさせるので、Ar3点以上とするのが良い。 次に、巻取り温度は低すぎると平坦度不良が発
生し、めつき密着性、めつき付着量均一性がそれ
ぞれ悪化するため、通常下限を400℃とする。ま
た、巻取り温度が高すぎるとスケール発生量が増
加し、酸洗時の脱スケール能率が低下するので上
限を680℃とする。好ましくは、500〜660℃であ
る。 冷間圧延に際しては、通常の酸洗を行い、鋼板
表面にスケール除去を実施後、冷間圧延する。そ
のときの冷間圧延率は、高くすることにより絞り
性の指標のr(ランクフード)値が向上する。ま
た、本発明ではTi、Nb、Bを複合添加している
ため、圧下率を50%以上とすることにより再結晶
温度を下げるのが好ましい。 本発明における連続溶融亜鉛めつきはゼンジミ
ヤ方式等のライン内の焼鈍炉を有する連続式溶融
亜鉛めつきラインによる方法により実施される。 この連続焼鈍時の保持温度と保持時間を、再結
晶温度以上で行い、粒成長させて所望のTSを得
る。 さらにこのときにNbCをNbとCに溶解し、固
溶Cを生じさせる。このとき再結晶をもたらすた
め加熱保持温度と保持時間を730℃以上10秒以上
とし、軟化しすぎて成分添加(Si,P,Mn)に
よる硬質化の効率が悪化するのを防止するため、
900℃以下60秒以下とする。 また、この加熱保持後の冷却速度はNb+C→
NbCによるNbCの再析出を防止する。すなわち
低YPなる成形性と固溶Cをわずかに残留せしめ
て低温脆性を防止するために1℃/sec以上とす
るのが好ましい。 冷却後の低温保持の温度(鋼中の固溶C量の制
御のための温度)は430〜500℃で20〜120秒間保
持する。この低温保持は必ずしも一定温度に保持
する必要はなく、必要に応じいわゆる傾斜冷却を
行つてもよく、例えば430〜500℃の温度範囲を20
〜120秒間傾斜冷却してもよい。すなわち、この
低温保持の際にNb+C→NbC+Cとする。すな
わち、Cの固溶量をコントロールするのであり、
保持温度が500℃よりも高過ぎるとむしろNbCが
析出し、鋼中の固溶Cが減少し、低温脆性が劣化
する。また、この保持温度が430℃よりも低すぎ
ると固溶C量が多すぎて、YP値が上昇し、成形
性が劣化する。 さらに加えて、この保持温度が低すぎると溶融
亜鉛めつきを行うため溶融亜鉛に浸漬した時に、
溶融亜鉛の温度が低下し、めつき性状(密着性、
均一性)が劣化する。したがつて、保持温度を
430〜500℃とすることが好ましい。また、このと
きの保持時間は、20〜120秒間である。 溶融亜鉛めつきの終了後は、必要に応じて合金
化処理を施してもよい。また、溶融亜鉛めつき単
独または合金化処理を施したものいずれの場合も
形状修正を目的とした2.0%より低い調質圧延を
施してもよい。 本発明によれば、以上のような製造条件を経て
高張力溶融亜鉛めつき鋼板が製造されるのである
が、まず、本発明における組成上の特徴は、連続
鋳造による極低C鋼にTi+Nbを添加することに
より、先ず、TiによりNおよびSを固着し、Nb
によりCを固着する。 これにより、転位を固着する侵入元素(C+
N)が減少するため、IF鋼(Interstitial Free)
鋼となり、低YP、高値、El値のすぐれた成形
性を得ることができる。 このようにして、成形性の改善を図るととも
に、今度は、高張力化を実現するためにMn、
P、Siを積極的に添加する。一方、IF鋼は低温脆
性に劣る傾向にあり、Pを添加すると粒界を脆化
し、その傾向を助長する。そのため、本発明にあ
つては、Bを添加してPによる脆化傾向を抑制す
るとともに前述の高温焼鈍と冷却速度および低温
保持条件により適度の固溶C量を制御することを
図つたものである。 添付図面は本発明におけるヒートサイクルを示
す線図である。すでに述べたように、本発明によ
れば、亜鉛めつきに先立つて730〜900℃の温度範
囲において10〜60秒間保持して連続焼鈍を行い、
NbCの溶解を図り、次いで一時冷却として、例
えば1℃/sec以上の冷却速度で430〜500℃の温
度範囲にまで冷却するとともに、その温度範囲に
20〜120秒間低温保持して固溶Cの制御を行う。
この場合、その温度範囲を傾斜冷却してもよい。
なお、この点、従来は、上述の一時冷却後、直ち
に後述の溶融亜鉛めつきを行つていた。 本発明の場合、このようにして低温保持により
固溶C量を調整してから、例えば460℃の温度で
連続溶融亜鉛めつきを行う。このとき上記保持温
度が460℃より高い場合、めつきに際して二次冷
却が行われる。溶融亜鉛めつき後は、所望により
例えば530℃まで昇温して合金化処理を行う。 かくして、本発明によれば、低温脆性を改善し
た高張力溶融亜鉛めつき鋼板が製造される。 次に、本発明を実施例によつてさらに詳細に説
明する。 実施例 第1表は、本発明に係る化学組成の鋼種A〜E
および本発明と比較する化学組成の鋼種F〜Iの
成分組成を示すものである。 第1表に示した化学成分組成の鋼を転炉により
成分調整して溶製し、連続鋳造によりスラブとし
た。 同表中のA鋼〜E鋼が本発明例によるものであ
り、F鋼〜I鋼が比較例によるものである。 次いで、これらのスラブを下記の製造条件に従
い、熱間圧延、冷間圧延そしてゼンジミヤ方式連
続溶融亜鉛、メツキライン使用して溶融亜鉛めつ
きを行い、溶融亜鉛めつき鋼板を製造した。 高張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造条件 1 熱間圧延 1スラブ加熱温度 1100〜1250℃ 2仕上温度 860〜960℃ 2 冷間圧延 圧延率 50〜90% 第2表に具体的熱間圧延巻き取り条件、めつき
予備処理条件とともに成品性能をまとめて示す。 なお、そのような製造条件により第1表の化学
組成をもつて製造された溶融亜鉛めつき鋼板の
(YP)値、(TS)値、(El)値、()値、低温脆
性の遷移温度、めつき密着性の各性能を第2表に
まとめて示すが、ここに言う、遷移温度は絞り比
=1.6の円筒絞り後、衝撃破壊させ、その破断面
が脆性になる温度である。つまり、低温脆性を表
わす指標である。 めつき密着性は鋼板面に施しためつき層の剥離
の有無を調べる下記のめつき密着性試験による方
法を用いた。めつき密着性試験については、金属
材料曲げ試験(JIS Z2248)IT折り曲げ、曲げ内
面にテープをはり、テープを剥離し、そのテープ
に付着するめつき層の有無および剥離面の状態を
みてその密着性を評価した。
めつき鋼板の製造方法に関する。更に詳述すれ
ば、本発明は、自動車の車重軽減に必要な高張力
鋼板であつて、自動車部品の難成形部材の薄肉化
を可能とする超深絞り性を有する高張力溶融亜鉛
めつき鋼板の製造方法に関する。 (従来の技術) 近年、自動車産業界では、車体軽量化に伴う燃
費向上および安全性の追求から高強度鋼板に対す
る要望が高まり、これら高強度鋼板のプレス成形
性、特に、深絞り性の改善が求められ、種々の高
強度鋼板が開発され自動車材料としてのみならず
多方面に利用されてきた。 したがつて、従来よりその優れた防錆能力から
自動車用部材等に用いられてきた溶融亜鉛めつき
鋼板についても高張力化そしてさらに高度なプレ
ス成形性を付与するために多くの提案がなされて
きた。 よく知られているように、この溶融亜鉛めつき
鋼板の製造方法には現在種々方式があるが、ライ
ン内に焼鈍炉を有する連続溶融亜鉛めつきライン
による方法(例:ゼンジミヤ方式)が一般的に用
いられていた。しかしながら、それらの方法で得
られた溶融亜鉛めつき鋼板は、共通してプレス成
形性すなわち、深絞り性に劣り、成形加工が十分
に行えるものではなかつた。 そのため、それらの材料のプレス成形性を改善
する方策が種々提案されている。 例えば、特開昭58−19465号公報では、溶融亜
鉛めつき鋼板を前記ゼンジミヤ方式等の連続式溶
融亜鉛めつきラインで製造する際に、低Cの鋼組
成とするとともに、これにBさらには必要に応じ
Ti,Nb,ZrおよびVの一種以上を添加すること
により、得られる溶融亜鉛めつき鋼板の時効特
性、およびプレス成形性を改良する方法が開示さ
れている。しかし、抗張力が35キロ級以上では超
深絞り性を得るのが困難である。 特開昭59−74232号公報には、極低C鋼にB、
TiおよびNbを複合添加するとともに、熱間圧延
後650〜800℃で低温巻取りを行い、次いで冷間圧
延後、Ac3点以下の温度で再結晶焼鈍を行い、調
整冷却することが提案されている。これはBによ
る歪時効性を利用した鋼種であるが、抗張力が35
キロ級以上では超深絞り性や耐低温脆性の確保が
難しい。 特開昭59−190332号公報では、前記公報同様の
連続式溶融亜鉛めつきラインで溶融亜鉛めつき鋼
板を製造する際に、極低C鋼にB,Ti,Nbを複
合添加して、二次加工性の良い超深絞り性を有す
る溶融亜鉛めつき鋼板を得る方法が開示されてい
る。 特開昭59−193221号公報には、以上と同様に極
低C鋼にB,Ti,Nbを複合添加し、Ac3点以下
の温度で連続的に再結晶焼鈍する方法が開示され
ている。 いずれの方法によつても、高強度および低温靱
性さらにすぐれたプレス成形性を併せて備えた溶
融亜鉛めつき鋼板を得るのが困難であつた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、35〜45キロ級の引張強度を有
する、超深絞り性とすぐれた耐低温脆性を示す高
張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法を提供するこ
とである。 (問題点を解決するための手段) そこで、本発明者らは、溶融亜鉛めつき鋼板に
高強度、超深絞り性、および耐低温脆性に優れた
性能を与えるために、種々の検討を加えたとこ
ろ、成形性を向上させるため極低Cとし、その成
形性を劣化させずに高強度を得るため主にMn、
Pを固溶強化元素として用い、さらに耐低温脆性
と成形性に関連する組成成分であるNb、Tiを適
宜調整した上で、耐低温脆性を改善するために適
度な量のBを添加し、さらに連続亜鉛めつきライ
ンにおいて低温帯の保持条件を適切に選択するこ
とで成形性を劣化させずに適度の固溶Cを残留さ
せることにより超深絞り高張力溶融亜鉛めつき鋼
板を製造できることを知り、本発明を完成した。 ここに、本発明の要旨とするところは、重量%
で、 C:0.0005〜0.0050%、Si≦0.60%、 Mn:1.0〜2.5%、P:0.010〜0.080%、 S≦0.015%、sol.Al:0.010〜0.100%、 N≦0.0050%、B:0.0002〜0.0008% を含有するとともに、 NbがNb/C≧4、かつNb≦0.08%であり、 更に、Tiに対するNの含有比率およびNとS
との総和の含有比率が、 (48/14N)≦Ti≦(48/14N+48/32S) の条件を満たす範囲内でTiを含有し、 残部がFeおよび付随不純物 である組成の溶鋼を連続鋳造し、得られた連続鋳
造スラブを熱間および冷間圧延した後、連続式溶
融亜鉛めつきラインで730〜900℃の温度で連続焼
鈍し、430〜500℃の保持温度で20〜120秒間低温
保持した後に、溶融亜鉛めつきを施した、成形性
の優れた超深絞り性をもち、かつ、耐低温脆性を
有する高張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法であ
る。 上述の連続焼鈍後、1℃/sec以上の冷却速度
で前記の430〜500℃の保持温度に冷却してもよ
く、また、上記低温保持はいわゆる傾斜冷却であ
つてもよい。 本発明の1つの態様にあつては、熱間圧延後、
400〜680℃の温度で巻き取りを行つてもよい。 (作用) 本発明において、鋼中の各成分組成を上記の如
く限定した理由について述べる。 (a) C0.0005〜0.0050wt%: 成形加工性の面からC含量は低い程好ましい
が、あまり低すぎると鋼中の固溶C量が不足し
て、低温脆性を起こすので下限を0.0005wt%と
し、一方、多すぎると成形加工性が低下するため
上限を0.005wt%とする。 (b) Si≦0.60wt%: Siは0.60wt%を超えて鋼中に含有されると、固
溶硬化による成形性の低下が著しく、さらに亜鉛
めつきの合金化を行う場合、その合金化速度が低
下するため、その上限を0.60wt%とする。 (c) Mn1.0〜2.5wt%: Mnは、その存在により熱間圧延時の鋼の赤熱
脆化による表面疵発生を防止する作用を有する
が、その含有量が1.0wt%より低い場合は、所定
の高張力が得られないため、下限を1.0wt%とす
る。 一方、その含有量が高い場合は、転炉出鋼時に
成分調整のためMn合金鉄を多量に投入すること
を意味し、鋳込温度が低下し、鋳込みが困難にな
るため、上限を2.5wt%とする。好ましくは、1.0
〜2.0wt%である。 (d) P:0.010〜0.080wt%: P成分は、その含有により固溶強化し引張力を
増す硬化を有するため、0.010wt%以上必要であ
るが、多すぎると粒界偏析により伸びの低下が起
こり、低温脆性の主原因にもなるため上限を
0.080wt%とする。 また、Pの添加による成形性の低下はMnと同
様、高強度化の割に少ない。 (e) S≦0.015wt%: S成分は、Mnと結合し、凝固時にMnなる延
伸し易い非金属介在物を形成する。これはプレス
成形時に割れなどの不具合発生の起点になり易
い。 さらに鋼中のTiとTiSを生成するためTiの添
加量が増し、コストの面で好ましくない。本発明
では0.015wt%以下に制限する。 (f) sol.Al(酸可溶Al):0.010〜0.10wt%: sol.Alは脱酸元素として鋼中に添加するが、
0.10wt%を超えると脱酸効果が飽和し、Al2O3な
どの介在物を生じ、それらが多くなり表面性状を
劣化させる。一方、0.010wt%より少ないと脱酸
効果が減り、MnO、SiO2などの酸化物を生じさ
せ、タンデイツシユノズル詰まりを発生させ、さ
らにTiO2によりTi添加歩留を悪化させる。 したがつて、sol.Al含有量は0.010〜0.10wt%と
することが好ましい。 (g) N≦0.0050wt%: Nは鋼中への不可避的に混入する不純物元素で
あるが、TiによりTiNとして固定し、成形性を
向上させているが、このN含量が0.0050wt%より
も多いとその安定化に要するTiの添加量が増し、
コスト面で好ましくない。したがつて、その上限
を0.0050wt%とする。 (h) (48/14N)≦Ti≦(48/14N+48/32S) 上記式はTiで固着するN、SとTiの各含有量
を定めるものである。 Tiは鋼中のNおよびSをTiN、TiSとして固着
させ、その成形性を改善するが、その含有量が少
ないと固溶N過多により成形性不良を起こし、一
方、その含有量が多いとCまで固着してしまい、
TiCを形成することにより成品での固溶C不足を
起こし、耐低温脆性が悪化する。 したがつて、Ti含量は上記式を満たすことが
好ましい。 (i) Nb/C≧4かつNb≦0.080wt%: Nbは鋼中に固溶すると安定な窒化物、炭化物
を形成し、成形性を改善するものである。特に本
発明の場合、炭化物形成によつて成形性の改善を
図る。上限を0.08wt%とするのは、これを越えて
添加してもその効果が飽和するからである。 また、Nb/Cの比であるが、その比が4.0未満
では、固溶C過多により成形性が悪化する。その
ため、Nb/Cの比の下限を4とする。 (j) B0.0002〜0.0008wt%: Bは鋼中の粒界に優先偏析し、Pの低温脆性に
よる劣化を防ぐものであるが、その含有量が多す
ぎると硬度を高くし深絞り性を低下させ成形性が
劣化する。したがつて、Bの添加の上限は
0.0008wt%とする。一方、Pの粒界偏析を防ぎ、
低温脆性による劣化を防ぐのに有効な下限を
0.0002wt%とする。本発明においてB添加の範囲
を0.0002〜0.0008wt%とするのが好ましい。 次に、本発明の製造条件について詳しく説明す
る。 上記の成分組成を有する溶鋼を転炉吹錬に続い
て転炉出鋼時に成分調整を行い溶製する。次いで
通常の連続鋳造によりCCスラブを鋳造し、この
スラブをそのまま冷却なしに直送するか、あるい
は直送したのち熱するか、あるいは一旦冷片とし
て再加熱した後に熱間圧延する。 このスラブの加熱温度は、特に制限はないが、
通常の熱間圧延に必要な温度、すなわち1100℃以
上とするのがよい。また、その仕上温度は、冷間
圧延後の絞り性に対する好ましくない集合組織を
生じさせるので、Ar3点以上とするのが良い。 次に、巻取り温度は低すぎると平坦度不良が発
生し、めつき密着性、めつき付着量均一性がそれ
ぞれ悪化するため、通常下限を400℃とする。ま
た、巻取り温度が高すぎるとスケール発生量が増
加し、酸洗時の脱スケール能率が低下するので上
限を680℃とする。好ましくは、500〜660℃であ
る。 冷間圧延に際しては、通常の酸洗を行い、鋼板
表面にスケール除去を実施後、冷間圧延する。そ
のときの冷間圧延率は、高くすることにより絞り
性の指標のr(ランクフード)値が向上する。ま
た、本発明ではTi、Nb、Bを複合添加している
ため、圧下率を50%以上とすることにより再結晶
温度を下げるのが好ましい。 本発明における連続溶融亜鉛めつきはゼンジミ
ヤ方式等のライン内の焼鈍炉を有する連続式溶融
亜鉛めつきラインによる方法により実施される。 この連続焼鈍時の保持温度と保持時間を、再結
晶温度以上で行い、粒成長させて所望のTSを得
る。 さらにこのときにNbCをNbとCに溶解し、固
溶Cを生じさせる。このとき再結晶をもたらすた
め加熱保持温度と保持時間を730℃以上10秒以上
とし、軟化しすぎて成分添加(Si,P,Mn)に
よる硬質化の効率が悪化するのを防止するため、
900℃以下60秒以下とする。 また、この加熱保持後の冷却速度はNb+C→
NbCによるNbCの再析出を防止する。すなわち
低YPなる成形性と固溶Cをわずかに残留せしめ
て低温脆性を防止するために1℃/sec以上とす
るのが好ましい。 冷却後の低温保持の温度(鋼中の固溶C量の制
御のための温度)は430〜500℃で20〜120秒間保
持する。この低温保持は必ずしも一定温度に保持
する必要はなく、必要に応じいわゆる傾斜冷却を
行つてもよく、例えば430〜500℃の温度範囲を20
〜120秒間傾斜冷却してもよい。すなわち、この
低温保持の際にNb+C→NbC+Cとする。すな
わち、Cの固溶量をコントロールするのであり、
保持温度が500℃よりも高過ぎるとむしろNbCが
析出し、鋼中の固溶Cが減少し、低温脆性が劣化
する。また、この保持温度が430℃よりも低すぎ
ると固溶C量が多すぎて、YP値が上昇し、成形
性が劣化する。 さらに加えて、この保持温度が低すぎると溶融
亜鉛めつきを行うため溶融亜鉛に浸漬した時に、
溶融亜鉛の温度が低下し、めつき性状(密着性、
均一性)が劣化する。したがつて、保持温度を
430〜500℃とすることが好ましい。また、このと
きの保持時間は、20〜120秒間である。 溶融亜鉛めつきの終了後は、必要に応じて合金
化処理を施してもよい。また、溶融亜鉛めつき単
独または合金化処理を施したものいずれの場合も
形状修正を目的とした2.0%より低い調質圧延を
施してもよい。 本発明によれば、以上のような製造条件を経て
高張力溶融亜鉛めつき鋼板が製造されるのである
が、まず、本発明における組成上の特徴は、連続
鋳造による極低C鋼にTi+Nbを添加することに
より、先ず、TiによりNおよびSを固着し、Nb
によりCを固着する。 これにより、転位を固着する侵入元素(C+
N)が減少するため、IF鋼(Interstitial Free)
鋼となり、低YP、高値、El値のすぐれた成形
性を得ることができる。 このようにして、成形性の改善を図るととも
に、今度は、高張力化を実現するためにMn、
P、Siを積極的に添加する。一方、IF鋼は低温脆
性に劣る傾向にあり、Pを添加すると粒界を脆化
し、その傾向を助長する。そのため、本発明にあ
つては、Bを添加してPによる脆化傾向を抑制す
るとともに前述の高温焼鈍と冷却速度および低温
保持条件により適度の固溶C量を制御することを
図つたものである。 添付図面は本発明におけるヒートサイクルを示
す線図である。すでに述べたように、本発明によ
れば、亜鉛めつきに先立つて730〜900℃の温度範
囲において10〜60秒間保持して連続焼鈍を行い、
NbCの溶解を図り、次いで一時冷却として、例
えば1℃/sec以上の冷却速度で430〜500℃の温
度範囲にまで冷却するとともに、その温度範囲に
20〜120秒間低温保持して固溶Cの制御を行う。
この場合、その温度範囲を傾斜冷却してもよい。
なお、この点、従来は、上述の一時冷却後、直ち
に後述の溶融亜鉛めつきを行つていた。 本発明の場合、このようにして低温保持により
固溶C量を調整してから、例えば460℃の温度で
連続溶融亜鉛めつきを行う。このとき上記保持温
度が460℃より高い場合、めつきに際して二次冷
却が行われる。溶融亜鉛めつき後は、所望により
例えば530℃まで昇温して合金化処理を行う。 かくして、本発明によれば、低温脆性を改善し
た高張力溶融亜鉛めつき鋼板が製造される。 次に、本発明を実施例によつてさらに詳細に説
明する。 実施例 第1表は、本発明に係る化学組成の鋼種A〜E
および本発明と比較する化学組成の鋼種F〜Iの
成分組成を示すものである。 第1表に示した化学成分組成の鋼を転炉により
成分調整して溶製し、連続鋳造によりスラブとし
た。 同表中のA鋼〜E鋼が本発明例によるものであ
り、F鋼〜I鋼が比較例によるものである。 次いで、これらのスラブを下記の製造条件に従
い、熱間圧延、冷間圧延そしてゼンジミヤ方式連
続溶融亜鉛、メツキライン使用して溶融亜鉛めつ
きを行い、溶融亜鉛めつき鋼板を製造した。 高張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造条件 1 熱間圧延 1スラブ加熱温度 1100〜1250℃ 2仕上温度 860〜960℃ 2 冷間圧延 圧延率 50〜90% 第2表に具体的熱間圧延巻き取り条件、めつき
予備処理条件とともに成品性能をまとめて示す。 なお、そのような製造条件により第1表の化学
組成をもつて製造された溶融亜鉛めつき鋼板の
(YP)値、(TS)値、(El)値、()値、低温脆
性の遷移温度、めつき密着性の各性能を第2表に
まとめて示すが、ここに言う、遷移温度は絞り比
=1.6の円筒絞り後、衝撃破壊させ、その破断面
が脆性になる温度である。つまり、低温脆性を表
わす指標である。 めつき密着性は鋼板面に施しためつき層の剥離
の有無を調べる下記のめつき密着性試験による方
法を用いた。めつき密着性試験については、金属
材料曲げ試験(JIS Z2248)IT折り曲げ、曲げ内
面にテープをはり、テープを剥離し、そのテープ
に付着するめつき層の有無および剥離面の状態を
みてその密着性を評価した。
【表】
【表】
(注) ○:めつき密着性良好、×:めつき密着性不良
第2表から、本発明例の鋼A〜Eは、比較例の
鋼F〜Iに比べて、成形性の影響因子である低
YP、高Ts、El、値と低温脆性を表わす遷移温
度、よびめつき密着性を全体的に評価するとその
機械的性能が優れていることがわかる。 それを比較鋼F〜Iの試験結果に基づいて説明
すると比較鋼Fでは、化学組成分CとBが本発明
で限定する化学組成よりも含有量が高いため、
YP値が高くなり、そのため、値が低くなつた。
比較鋼Gでは、本発明よりもSiとP含量が高く、
Mn含量が逆に低いため、値が低くなり、その
ため亜鉛めつき密着性が悪い。比較鋼Hでは、B
の添加を行つていないため、遷移温度が高くな
り、そのため低温脆性が悪い。 以上の3種鋼は、本発明の製造条件と同じであ
るが、次の比較鋼Iでは、本発明で限定する化学
組成分と変わらないが、めつき予備処理条件が本
発明方法と異なり焼鈍後の低温保持を行つていな
いため、遷移温度が高くなり、そのため低温脆性
が悪い。 このように、本発明により製造された鋼A〜E
は総合的に前記諸性能を判断すると比較鋼F〜I
に比べ成品性能が優れるものであることがわか
る。 (発明の効果) 以上説明したように、本発明は、鋼中の化学組
成としてMn、P、Ti、Nbを複合添加すること
により、高TS値、低YP値、高値を有するプレ
ス成形加工性の優れた超深絞り性をもつ高張力が
得られ、さらに、鋼中の化学組成としてBを添加
させるとともに、Ti、Nb、Cとめつき連続炉に
よる特殊ヒートサイクル処理を行うことにより、
遷移温度が−40℃以下となり低温脆性が抑制され
従来の亜鉛めつき鋼板がもつ低温脆性を改善する
画期的な製造方法を実現するものである。そし
て、この製造方法により成形性の優れた超深絞り
性で高張力溶融亜鉛めつき鋼板を得すことができ
る。 したがつて、最近自動車の車重軽減のための薄
肉化および難成形部品への高張力材の利用の傾向
が高まつていることから考えて、本発明の意義を
大きいものといえる。
第2表から、本発明例の鋼A〜Eは、比較例の
鋼F〜Iに比べて、成形性の影響因子である低
YP、高Ts、El、値と低温脆性を表わす遷移温
度、よびめつき密着性を全体的に評価するとその
機械的性能が優れていることがわかる。 それを比較鋼F〜Iの試験結果に基づいて説明
すると比較鋼Fでは、化学組成分CとBが本発明
で限定する化学組成よりも含有量が高いため、
YP値が高くなり、そのため、値が低くなつた。
比較鋼Gでは、本発明よりもSiとP含量が高く、
Mn含量が逆に低いため、値が低くなり、その
ため亜鉛めつき密着性が悪い。比較鋼Hでは、B
の添加を行つていないため、遷移温度が高くな
り、そのため低温脆性が悪い。 以上の3種鋼は、本発明の製造条件と同じであ
るが、次の比較鋼Iでは、本発明で限定する化学
組成分と変わらないが、めつき予備処理条件が本
発明方法と異なり焼鈍後の低温保持を行つていな
いため、遷移温度が高くなり、そのため低温脆性
が悪い。 このように、本発明により製造された鋼A〜E
は総合的に前記諸性能を判断すると比較鋼F〜I
に比べ成品性能が優れるものであることがわか
る。 (発明の効果) 以上説明したように、本発明は、鋼中の化学組
成としてMn、P、Ti、Nbを複合添加すること
により、高TS値、低YP値、高値を有するプレ
ス成形加工性の優れた超深絞り性をもつ高張力が
得られ、さらに、鋼中の化学組成としてBを添加
させるとともに、Ti、Nb、Cとめつき連続炉に
よる特殊ヒートサイクル処理を行うことにより、
遷移温度が−40℃以下となり低温脆性が抑制され
従来の亜鉛めつき鋼板がもつ低温脆性を改善する
画期的な製造方法を実現するものである。そし
て、この製造方法により成形性の優れた超深絞り
性で高張力溶融亜鉛めつき鋼板を得すことができ
る。 したがつて、最近自動車の車重軽減のための薄
肉化および難成形部品への高張力材の利用の傾向
が高まつていることから考えて、本発明の意義を
大きいものといえる。
添付図面は、本発明におけるヒートサイクルを
示す線図である。
示す線図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、 C:0.0005〜0.0050%、Si≦0.60%、 Mn:1.0〜2.5%、P:0.010〜0.080%、 S≦0.015%、sol.Al:0.010〜0.100%、 N≦0.0050%、B:0.0002〜0.0008%、 を含有するとともに、 NbがNb/C≧4、かつNb≦0.08%であり、 更に、Tiに対するNの含有比率およびNとS
との総和の含有比率が、 (48/14N)≦Ti≦(48/14N+48/32S) の条件を満たす範囲内でTiを含有し、 残部がFeおよび付随不純物 である組成の溶鋼を連続鋳造し、得られた連続鋳
造スラブを熱間および冷間圧延した後、連続式溶
融亜鉛めつきラインで730〜900℃の温度で連続焼
鈍し、430〜500℃の保持温度で20〜120秒間低温
保持した後に、溶融亜鉛めつきを施した、成形性
の優れた超深絞り性をもち、かつ、耐低温脆性を
有する高張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法。 2 連続焼鈍後、1℃/sec以上の冷却速度で前
記の430〜500℃の保持温度に冷却する、特許請求
の範囲第1項記載の方法。 3 熱間圧延後400〜680℃で巻き取りを行う、特
許請求の範囲第1項または第2項記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19129686A JPS6347338A (ja) | 1986-08-15 | 1986-08-15 | 高張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19129686A JPS6347338A (ja) | 1986-08-15 | 1986-08-15 | 高張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6347338A JPS6347338A (ja) | 1988-02-29 |
| JPH0559970B2 true JPH0559970B2 (ja) | 1993-09-01 |
Family
ID=16272203
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19129686A Granted JPS6347338A (ja) | 1986-08-15 | 1986-08-15 | 高張力溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6347338A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2610948B2 (ja) * | 1988-06-29 | 1997-05-14 | 川崎製鉄 株式会社 | スポット溶接性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
| JPH0742547B2 (ja) * | 1990-10-16 | 1995-05-10 | 新日本製鐵株式会社 | 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板 |
| JPH059698A (ja) * | 1991-07-09 | 1993-01-19 | Nippon Steel Corp | 成形性に優れ、かつ塗装焼付け硬化性を有する高強度合金化溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法 |
| JP5042486B2 (ja) * | 2005-11-10 | 2012-10-03 | 新日本製鐵株式会社 | 深絞り用高強度鋼板及び溶融めっき冷延鋼板 |
| MX362214B (es) * | 2011-12-27 | 2019-01-09 | Nippon Steel Corp | Lamina de acero de alta resistencia enchapada por inmersion en caliente para estampacion, excelente en tenacidad a baja temperatura y resistencia a la corrosion y metodo de fabricacion de la misma. |
| JP6402830B2 (ja) * | 2015-08-24 | 2018-10-10 | 新日鐵住金株式会社 | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5849626B2 (ja) * | 1979-02-16 | 1983-11-05 | 新日本製鐵株式会社 | 深絞り用溶融亜鉛メツキ鋼板の製造方法および設備 |
| JPS61157639A (ja) * | 1984-12-28 | 1986-07-17 | Nippon Steel Corp | 時効性に優れかつ高い焼付硬化性を有する冷延鋼板の製造方法 |
-
1986
- 1986-08-15 JP JP19129686A patent/JPS6347338A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6347338A (ja) | 1988-02-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |