JPH0785519A - オーバーライト可能な光磁気記録媒体の製造方法および該方法により製造された光磁気記録媒体 - Google Patents

オーバーライト可能な光磁気記録媒体の製造方法および該方法により製造された光磁気記録媒体

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JPH0785519A
JPH0785519A JP5228537A JP22853793A JPH0785519A JP H0785519 A JPH0785519 A JP H0785519A JP 5228537 A JP5228537 A JP 5228537A JP 22853793 A JP22853793 A JP 22853793A JP H0785519 A JPH0785519 A JP H0785519A
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JP
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layer
magneto
optical recording
recording medium
sputtering
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JP5228537A
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English (en)
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Akio Okamuro
昭男 岡室
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定したオーバーライト動作による良好な信
号品質と繰り返し記録・再生への耐久性の向上した光磁
気記録媒体の提供。 【構成】 垂直磁化膜からなり、後述するM層より高い
キュリー点TCRを有するリード層(R層)、R層に交換
結合した垂直磁化膜からなるメモリー層(M層)及びM
層に交換結合した垂直磁化膜からなるライティング層
(W層)の少なくとも3層を有し、M層の磁化の向きを
反転させることなくW層の磁化の向きを所定の向きに揃
えることができる光変調方式でオーバーライト可能な光
磁気記録媒体の製造方法において、R層をRE−TM合
金ターゲットによるスパッタリングにより成膜し、かつ
M、W層はREターゲットおよびTMターゲットの2つ
のターゲットを用いた2元同時スパッタリングにより成
膜する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーバーライト可能な
光磁気記録媒体の製造方法に関する。オーバーライト(o
ver write)とは、前の情報を消去せずに新たな情報を重
ねて記録することにより情報を書き換える行為を言う。
オーバーライトを行なった場合、前に記録されていた情
報が消去されていなければならない、言い換えると、再
生(情報読み取り)したときに、新たに記録された情報
のみが再生され、前の情報は再生されてはならない。本
明細書で言う「オーバーライト」とは、特に、記録磁界
b の向き及び強度を変調せずに、単に、レーザービー
ムを記録すべき情報に従いパルス変調しながら照射する
(irradiate) ことにより、オーバーライトすることを言
う。
【0002】
【従来の技術】最近、高密度、大容量、高いアクセス速
度、並びに高い記録及び再生速度を含めた種々の要求を
満足する光学的記録再生方法、それに使用される記録装
置、再生装置及び記録媒体を開発しようとする努力が成
されている。広範囲な光学的記録再生方法の中で、光磁
気記録再生方法は、情報を記録した後、消去することが
でき、再び新たな情報を記録することが繰り返し何度も
可能であるというユニークな利点のために、最も大きな
魅力に満ちている。
【0003】この光磁気記録再生方法で使用される記録
媒体は、記録を残す層として1層又は多層からなる垂直
磁化膜(perpendicular magnetic layer or layers) を
有する。この磁化膜は、例えばアモルファスのGdFeやGd
Co、GdFeCo、TbFe、TbCo、TbFeCoなどからなる。垂直磁
化膜は、一般に同心円状又はらせん状のトラックを有し
ており、このトラックの上に情報が記録される。トラッ
クは明示的な場合と黙示的な場合の2通りある。
【0004】〔明示的なトラック〕光磁気記録媒体はデ
ィスク形状をしている。明示的なトラックを有するディ
スクは、ディスク平面に対し垂直方向から見た場合、情
報を記録するトラックが渦巻状又は同心円状に形成され
ている。そして、隣接する2つのトラック間にトラッキ
ングのため及び分離のための溝(グルーブ groove )が
存在する。逆に溝と溝の間をランド(land)と呼ぶ。実際
には、ディスクの裏表でランドと溝が逆になる。そこ
で、ビームが入射するのと同じにディスクを見て、手前
を溝、奥をランドと呼ぶ。垂直磁化膜は、溝の上にもラ
ンドの上にも一面に形成するので、溝の部分をトラック
にしてもよいし、ランドの部分をトラックにしてもよ
い。溝の幅とランドの幅との間に特に大小関係はない。
【0005】このようなランドと溝を構成するために、
一般に、基板には、表面に渦巻状又は同心円状に形成さ
れたランドと、2つの隣合うランド間に挟まれた溝が存
在する。このような基板上に薄く垂直磁化膜が形成され
る。これにより垂直磁化膜はランドと溝を持つ。
【0006】〔マーク〕本明細書では、膜面に対し「上
向き(upward)」又は「下向き(downward)」の何れか一方
を、「A向き」、他方を「逆A向き」と定義する。記録
すべき情報は、予め2値化されており、この情報が「A
向き」の磁化を有するマーク(B1)と、「逆A向き」
の磁化を有するマーク(B0)の2つの信号で記録され
る。これらのマークB1,B0は、デジタル信号の1,0
の何れか一方と他方にそれぞれ相当する。
【0007】しかし、一般には記録されるトラックの磁
化は、記録前に強力な外部磁場を印加することによって
「逆A向き」に揃えられる。この磁化の向きを揃える行
為は、古い意味で「初期化*(initialize*)」と呼ばれ
る。その上でトラックに「A向き」の磁化を有するマー
ク(B1)を形成する。情報は、このマーク(B1)の有
無、位置、マークの前端位置、後端位置、マーク長等に
よって表現される。特にマークのエッジ位置が情報を表
す方法はマーク長記録と呼ばれる尚、マークは、過去に
ピット又はビットと呼ばれたことがあるが、最近はマー
クと呼ぶ。
【0008】ところで、記録ずみの媒体を再使用するに
は、(1)媒体を再び初期化* 装置で初期化* するか、
又は(2)記録装置に記録ヘッドと同様な消去ヘッドを
併設するか、又は(3)予め、前段処理として記録装置
又は消去装置を用いて記録ずみ情報を消去する必要があ
る。従って、光磁気記録方式では、これまで、記録ずみ
情報の有無にかかわらず新たな情報をその場で記録でき
るオーバーライトは、不可能とされていた。
【0009】もっとも、もし記録磁界Hb の向きを必要
に応じて「A向き」と「逆A向き」との間で自由に変調
することができれば、オーバーライトが可能になる。し
かしながら、記録磁界Hb の向きを高速度で変調するこ
とは不可能である。例えば、記録磁界Hb が永久磁石で
ある場合、磁石の向きを機械的に反転させる必要があ
る。しかし、磁石の向きを高速で反転させることは、無
理である。記録磁界Hbが電磁石である場合にも、大容
量の電流の向きをそのように高速で変調することは不可
能である。しかしながら、技術の進歩は著しく、記録磁
界Hb の強度を変調せずに(ON、OFF を含む)又は記録
磁界Hb の向きを変調せずに、照射する光ビームの強度
を記録すべき2値化情報に従い変調するだけで、オーバ
ーライトが可能な光磁気記録方法と、それに使用される
オーバーライト可能な光磁気記録媒体と、同じくそれに
使用されるオーバーライト可能な記録装置が発明され、
特許出願された(特開昭62−175948号=DE3,619,618A1
=米国特許出願中 Ser.No453,255)。以下、この発明を
「基本発明」と引用する。
【0010】〔基本発明の説明〕基本発明では、「基本
的に垂直磁化可能な磁性薄膜からなる記録再生層record
ing layer(本明細書では、この記録再生層をメモリー
層 memory layer又はM層と言う)と、垂直磁化可能な
磁性薄膜からなる記録補助層 reference layer(本明細
書では、この記録補助層をライティング層 writing lay
er又はW層と言う)とを含み、両層は交換結合(exchang
e-coupled)しており、かつ、室温でM層の磁化の向きは
変えないでW層の磁化のみを所定の向きに向けておくこ
とができるオーバーライト可能な多層光磁気記録媒体」
を使用する。
【0011】そして、情報をM層(場合によりW層に
も)における「A向き」磁化を有するマークと「逆A向
き」磁化を有するマークで表現し、記録するのである。
この媒体は、W層が外部手段(例えば初期補助磁界Hin
i. )によって、その磁化の向きを「A向き」に揃える
ことができる。しかも、そのとき、M層は、磁化の向き
は反転せず、更に、一旦「A向き」に揃えられたW層の
磁化の向きは、M層からの交換結合力を受けても反転せ
ず、逆にM層の磁化の向きは、「A向き」に揃えられた
W層からの交換結合力を受けても反転しない。そして、
W層は、M層に比べて低い保磁力HCと高いキュリー点
Cを持つ。基本発明の記録方法によれば、記録媒体
は、記録前までに、外部手段によりW層の磁化の向きだ
けが「A向き」に揃えられる。この行為を本明細書では
特別に“初期化(initialize)”と呼ぶ。この“初期化”
はオーバーライト可能な媒体に特有なことである。
【0012】その上で、2値化情報に従いパルス変調さ
れたレーザービームが媒体に照射される。レーザービー
ムの強度は、高レベルPHと低レベルPLがあり、これは
パルスの高レベルと低レベルに相当する。この低レベル
は、再生時に媒体を照射する再生レベルPR よりも高
い。既に知られているように、記録をしない時にも、例
えば媒体における所定の記録場所をアクセスするために
レーザービームを<非常な低レベル>で点灯することが
ある。この<非常な低レベル>も、再生レベルPR と同
一又は近似のレベルである。
【0013】例えば、「A向き」に“初期化(initializ
e)”された媒体は、低レベルPL のレーザービームの照
射を受けると、媒体の温度が向上してM層の保磁力Hc1
が非常に小さくなるか極端にはゼロになる。ゼロになる
のは、媒体の温度がM層のキュリー点以上であるときで
ある。このとき、W層の保磁力Hc2は十分に大きく、
「逆A向き」の記録磁界Hb で反転されることはない。
そして、W層の力が交換結合力を介してM層に及ぶ。M
層、W層は、一般に重希土類金属(heavy rare earth m
etal:以下、REと略す)−遷移金属(transition met
al:以下、TMと略す)合金で構成される。交換結合力
は、両層のRE磁気モーメント同士を揃える力と両層の
TM磁気モーメント同士を揃える力からなる。尚、合金
中ではREの副格子磁化とTMの副格子磁化とは、向き
が逆であり、大きい方の副格子磁化の向きが、合金の磁
化の向きを決める。両副格子磁化が等しいとき、その組
成を補償組成(compensation composition)と言い、その
温度を補償温度(compensation temperature)と言う。補
償温度より上では、TM副格子磁化の方が強く、補償温
度より下では、RE副格子磁化の方が強い。
【0014】レーザービームを照射する前のマークの状
態は、M層とW層との間に界面磁壁が存在する状態と、
存在しない状態との2種がある。存在しない状態のマー
クは、形成しようとするマークと一致する。存在する状
態のマークは、形成しようとするマークと一致しない。
後者の場合、W層の力が交換結合力を介してM層に及ぶ
結果、非常に小さくなった保磁力Hc1を持つM層の磁化
は、W層によって支配された所定の向き(例えば、「A
向き」)を向かされる。その結果、M層とW層との間に
界面磁壁が存在しないマーク(目的とするマーク)が形
成される。仮にM層の磁化がゼロだった場合(Tc1
上)でもレーザービームの照射がなくなり、媒体の温度
が自然に低下してキュリー点Tc1よりやや下がると、M
層に磁化が現れる。このとき、同様にW層の力が交換結
合力を介してM層に及ぶ。そのため、M層に現れる磁化
は、W層によって支配された所定の向き(例えば、「A
向き」)を向く。この状態から室温に戻るが、所定の向
きが保たれる。ただし、室温へ戻る途中にM層、W層に
補償温度があると、そこを越えたとき、その層の磁化の
向きは逆転する。このプロセスは低温サイクル又は低温
プロセスと呼ばれる。
【0015】他方、例えば、「A向き」に“初期化(ini
tialize)”された媒体は、高レベルPH のレーザービー
ムの照射を受けると、媒体の温度が向上してM層の保磁
力Hc1はゼロになり、W層の保磁力Hc2は非常に小さく
なるか、極端にはゼロになる。そのため、非常に小さい
保磁力Hc2を持つW層の磁化は、記録磁界Hb に負けて
所定の向き(例えば、「逆A向き」)を向く。仮にW層
の磁化がゼロだった場合でもレーザービームの照射がな
くなり、媒体の温度が自然に低下して キュリー点Tc2
よりやや下がると、W層に磁化が現れるが、このとき、
同様に記録磁界Hb に負けて、W層の磁化は所定の向き
(例えば、「逆A向き」)を向く。更に媒体の温度が冷
えてキュリー点Tc1よりやや下がると、M層に磁化が現
れる。このとき、W層の力が交換結合力を介してM層に
及ぶ。そのため、M層に現れる磁化は、W層によって支
配された所定の向き(例えば、「逆A向き」)を向く。
この状態から室温に戻るが、所定の向きが保たれる。但
し、室温へ戻る途中にM層、W層に補償温度があると、
そこを越えたとき、M層、W層の磁化の向きは逆転す
る。このプロセスは高温サイクル又は高温プロセスと呼
ばれる。
【0016】以上の低温サイクル、高温サイクルは、M
層、W層の磁化の向きに無関係に、起こる。ともかく、
レーザービームの照射前にW層が“初期化(initializ
e)”されていれば良い。そのため、オーバーライトが可
能となる。基本発明では、レーザービームは、記録すべ
き情報に従いパルス状に変調される。しかし、このこと
自身は、従来の光磁気記録でも行われており、記録すべ
き2値化情報に従いビーム強度をパルス状に変調する手
段は既知の手段である。例えば、THE BELL SYSTEM T
ECHNICAL JOURNAL, Vol.62(1983),1923 −1936に詳し
く説明されている。従って、ビーム強度の必要な高レベ
ルと低レベルが与えられれば、従来の変調手段を一部修
正するだけで容易に入手できる。当業者にとって、その
ような修正は、ビーム強度の高レベルと低レベルが与え
られれば、容易であろう。
【0017】基本発明に於いて特徴的なことの1つは、
ビーム強度の高レベルと低レベルである。即ち、ビーム
強度が高レベルの時に、記録磁界Hb その他の外部手段
によりW層の「A向き」磁化を「逆A向き」に反転(re
verse)させ、このW層の「逆A向き」磁化によってM層
に「逆A向き」磁化〔又は「A向き」磁化〕を有するマ
ークを形成する。ビーム強度が低レベルの時は、W層の
磁化の向きは、“初期化”状態と変わらず、そして、W
層の作用(この作用は交換結合力を通じてM層に伝わ
る)によってM層に「A向き」磁化〔又は「逆A向き」
磁化〕を有するマークを形成する。
【0018】なお、本明細書で、○○○〔又は△△△〕
という表現は、先に〔 〕の外の○○○を読んだときに
は、以下の○○○〔又は△△△〕のときにも、〔 〕の
外の○○○を読むことにする。それに対して先に○○○
を読まずに〔 〕内の△△△の方を選択して読んだとき
には、以下の○○○〔又は△△△〕のときにも○○○を
読まずに〔 〕内の△△△を読むものとする。基本発明
で使用される媒体は、第1実施態様と第2実施態様とに
大別される。いずれの実施態様においても、記録媒体
は、M層とW層を含む多層構造を有する。M層は、室温
で保磁力が高く磁化反転温度が低い磁性層である。W層
はM層に比べ相対的に室温で保磁力が低く磁化反転温度
が高い磁性層である。なお、M層とW層ともに、それ自
体多層膜から構成されていてもよい。場合によりM層と
W層との間に中間層(例えば、交換結合力σW 調整層・
・・・以下、この層をInt.層と略す)が存在していても
よい。Int.層については、特開昭64−50257 号や特開平
1−273248号を参照されたい。
【0019】また、オーバーライト可能な光磁気記録に
ついては、その外、特開平4−123339号や特開平4−13
4741号など多くの資料が出されているので、ここでは、
これ以上の説明を省く。なお、特開平4−123339号に開
示された4層構造のディスクは、M層、W層の外に、
“初期化”層(Initializing layer:以下、I層と略
す)、I層とW層との間に両層の間の交換結合をオン・
オフするスイッチング層(Swithing layer:以下:S層
と略す)を持つ。C/N比を高めるために、M層の上に
(つまり、レーザービームの入射側に)M層よりキュリ
ー点が高くカー効果の高い再生層(Readout layer :以
下:R層と略す)を積層したものも提案されている。例
えば、特開昭63−64651 号公報、特開昭63−48637 号公
報を参照されたい。提案されたR層もRE−TM系合金
で構成される。
【0020】上に述べたように、光磁気記録媒体の記録
層(W層)、メモリー層(M層)および再生層(R層)
は、一般に重希土類(RE)−遷移金属(TM)合金薄
膜からなるが、その成膜にはスパッタリングや真空蒸着
法などの真空薄膜形成技術を用いている。基板上に金属
薄膜、酸化物薄膜、セラミックス薄膜等の薄膜を形成す
る場合、スパッタリングが用いられる。このスパッタリ
ングは、真空蒸着法に比べて、薄膜形成物質の融点が高
く、蒸発させることが困難または不可能な物質も成膜で
きる、基板を加熱しなくてもよい、大きな基板でも使用
できる、薄膜の基板への密着性が高いなどの利点を有す
る。スパッタリングにより薄膜を形成する場合、薄膜の
原料となるターゲットが必要である。特に複数の材料か
らなる薄膜を形成する場合、ターゲットは目的とする合
金からなる1つのターゲットを用い、これをスパッタリ
ングすることで基板上に合金の薄膜を形成するか(1元
スパッタリング)、スパッタリング装置内に複数のター
ゲットを設置し(多元スパッタリング)、それぞれの材
料を交互にスパッタリすることで基板上に異なる材料か
らなる薄膜を交互に積層したり、もしくは同時にスパッ
タする(多元同時スパッタリング)ことにより合金の薄
膜を形成する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法で製造された光磁気記録媒体に対し、繰り返し再生
あるいは記録を行った場合、記録品質が劣化することが
分かった。特に、オーバーライト動作を行うオーバーラ
イト可能な光磁気記録媒体の場合、C/N比の低下等が
顕著になるという問題点が生じた。更に、全ての層をR
Eターゲット及びTMターゲットから交互にスパッタリ
ングにより積層させた場合、オーバーライト動作が不安
定になり信号品質が劣化するという問題点も生じた。こ
れは繰り返し再生あるいは記録が頻繁に行われるオーバ
ーライト可能な光磁気記録媒体にとって、磁性層の耐久
性の面で重要な問題点である。本発明は、このような問
題点に鑑みてなされたもので、安定したオーバーライト
動作による良好な信号品質と繰り返し記録・再生への耐
久性の向上を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明者は、磁性層の耐
久性が記録再生を繰り返すごとに劣化し、再生信号のC
/N比が低下するのは、磁性層の結晶構造に問題がある
ためであることを見い出した。そして、記録層(W
層)、メモリー層(M層)、再生層(R層)の少なくと
も3層を有し、光変調方式でオーバーライト可能な光磁
気記録媒体において、W層とM層をREターゲットとT
Mターゲットの二つのターゲットを用いた2元同時スパ
ッタリングによりそれぞれ成膜し、他方R層を単一のR
E−TM合金ターゲットを用いるスパッタリングによっ
て成膜すると良好な信号品質が得られ、繰り返し記録・
再生への耐久性が向上することを見出し本発明をなすに
至った。
【0023】即ち、本発明の光磁気記録媒体の製造方法
は、垂直磁化膜からなり、後述するM層より高いキュリ
ー点TCRを有するリード層(R層)、R層に交換結合し
た垂直磁化膜からなるメモリー層(M層)及びM層に交
換結合した垂直磁化膜からなるライティング層(W層)
の少なくとも3層を有し、M層の磁化の向きを反転させ
ることなくW層の磁化の向きを所定の向きに揃えること
ができる光変調方式でオーバーライト可能な光磁気記録
媒体の製造方法において、R層をRE−TM合金ターゲ
ットによるスパッタリングにより成膜し、かつM、W層
はREターゲットおよびTMターゲットの2つのターゲ
ットを用いた2元同時スパッタリングにより成膜する事
を特徴とする光磁気記録媒体の製造方法である。
【0024】また本発明の光磁気記録媒体は、垂直磁化
膜からなり、後述するM層より高いキュリー点TCRを有
するリード層(R層)、R層に交換結合した垂直磁化膜
からなるメモリー層(M層)及びM層に交換結合した垂
直磁化膜からなるライティング層(W層)の少なくとも
3層を有し、M層の磁化の向きを反転させることなくW
層の磁化の向きを所定の向きに揃えることができる光変
調方式でオーバーライト可能な光磁気記録媒体におい
て、R層はRE−TM合金ターゲットによるスパッタリ
ングにより成膜されたものであり、かつM、W層はRE
ターゲットおよびTMターゲットの2つのターゲットを
用いた2元同時スパッタリングにより成膜されたもので
あることを特徴とする光磁気記録媒体である。更に上記
のスパッタリング時のアルゴンArガス圧を、 R層:0.2Pa以上0.7Pa以下 M層:0.1Pa以上0.7Pa以下 W層:0.3Pa以下 とすると、より良好な信号品質が得られ好適である。
【0025】
【作用】本発明のように、M層とW層を2元同時スパッ
タリングによって成膜した場合光磁性膜が安定構造をと
る。これにより繰り返し記録・再生に対する耐久性が向
上する。またR層を単一の合金ターゲットを用いてスパ
ッタすると、M層からのデータの転写性が良好になり、
信号品質が向上する。更に、スパッタリング時のArガ
ス圧のようにすることにより、再生時のカー回転角θk
の増大、情報転写性の改善、Hiniの低減および書き込み
磁場特性の改善等が得られ、それにより信号品質が更に
向上する。
【0026】
【実施例】図1に本実施例で形成されるオーバーライト
可能な光磁気記録媒体の構成を示す。この媒体は以下の
ように形成される。まず、直径130 mm、厚さ1.2 mmのガ
ラス基板上に厚さ約50μmの紫外線硬化型樹脂(PP)が形
成されたガラス2P基板1を用意する。この樹脂(PP)上
には、内周側(半径r=30mm位置)から外周側(r=60
mm位置)にかけて多数本の溝が渦巻状に形成されてい
る。溝の寸法は、幅が0.5μm、ピッチが1.6μm、深さ
が600Åである。ガラス2P基板1上に厚さ700ÅのSi
Nの保護層2、厚さ300ÅのGdFeCoのR層3、厚
さ200ÅのTbFeCoのM層4、厚さ100ÅのGdFe
CoのI層5、厚さ500ÅのDyFeCoW層6、厚さ7
00ÅのSiNの保護層7をマグネトロンスパッタリング
により成膜する。該保護層7の上に更にガラス製保護基
板(不図示)を接着して、光磁気記録媒体ディスクのサ
ンプルが作成される。
【0027】スパッタリング条件を変えて作成した実施
例および比較例のディスクのR、M、I、Wの角層の成
膜条件を下の表1に示す。
【表1】 表1においてターゲットの元が1と示されているもの
は、それぞれの層を構成すべき合金から成る単一のター
ゲットを用いたスパッタリングにより成膜している。タ
ーゲットの元が2と示されているものは2元同時スパッ
タリングにより成膜している。R層の2元同時スパッタ
リングにはGdターゲットとFeCo合金ターゲットと
を用いた。M層の2元同時スパッタリングにはTbター
ゲットとFeCo合金ターゲットを用いた。W層の2元
同時スパッタリングにはDyターゲットとFeCo合金
ターゲットを用いた。実施例および比較例のディスクの
成膜時に行なわれる上記2元同時スパッタの際の、ター
ゲット9、10と基板8の位置関係を図2に示す。
【0028】[媒体ディスクの評価テスト]初期のCN
比、最大再生パワー及び繰り返し書き込み後のCN比の
変化を、それぞれのディスクについて測定した結果を3
−14に示す。記録条件は線速度11.3m/s で、2.16μm
のマーク上に、0.81μm のマークをオーバーライトした
というものである。図3、4、5は表1のディスク1、
2(比較例)とディスク3(実施例)に対する測定結果
を示す。ディスク3は本発明に従い、R層を1元スパッ
タリングで、M層およびW層を2元同時スパッタリング
で成膜したものである。それに対し比較例のディスク1
は、R層、M層およびW層のいずれも1元スパッタリン
グで成膜したもの、またディスク2はR層、M層および
W層のいずれも2元スパッタリングで成膜したものであ
る。図3は、各ディスクの初期のCN比を示す。図4は
各ディスクの最大再生パワーを示す。ここで最大再生パ
ワーとは5分間再生を続けてもデータが破壊されないよ
うな最大のパワーを言う。図5は各ディスクに対して繰
り返し記録を続けた時のCN比の変化を示す。繰り返し
記録は2.16μmマークで行ない、101,103,および
105回行なった後に、再び0.81μmのマークをオーバー
ライトしてCN比を測定した。線速度はすべて11.3m/s
である。
【0029】これら図3、4および5から本願発明にし
たがって作成されたディスク3は比較例のディスク1、
2と比較して、CN比、最大再生パワー、繰り返し記録
時の耐久性のいずれの点においても優れていることがわ
かる。図6、7および8は、R層成膜時のArガス圧に
より、媒体性能がどのように変わるかを示したものであ
る。R層の成膜時のAr圧がそれぞれ 0.15, 0.30, 0.4
5, 0.60, 0.75 (Pa)であるディスク4,5,3,6およ
び7を用いて測定を行なった。図6、7はそれぞれディ
スクの初期のCN比、および最大再生パワーをディスク
のR層成膜時のAr圧を横軸として表わしている。図8
は図5と同様にして繰り返し記録を行なったときのCN
比の変化を示す。
【0030】図9、10および11は、M層成膜時のA
rガス圧により、媒体性能がどのように変わるかを示し
たものである。M層の成膜時のAr圧がそれぞれ0.15,
0.45,0.75(Pa)であるディスク8,3および9を用いて
測定を行なった。図9、10はそれぞれディスクの初期
のCN比、および最大再生パワーをディスクのM層成膜
時のAr圧を横軸として表わしている。図11は図5と
同様にして繰り返し記録を行なったときのCN比の変化
を示す。図12、13および14は、W層成膜時のAr
ガス圧により、媒体性能がどのように変わるかを示した
ものである。W層の成膜時のAr圧がそれぞれ0.15,0.2
5,0.35(Pa)であるディスク10,3および11を用いて
測定を行なった。図12、13はそれぞれディスクの初
期のCN比、および最大再生パワーをディスクのW層成
膜時のAr圧を横軸として表わしている。図14は図5
と同様にして繰り返し記録を行なったときのCN比の変
化を示す。
【0031】以上の図6から14に示された結果より、
先に述べたそれぞれの磁性層成膜時の好適なAr圧範
囲、即ち R層:0.2Pa以上0.7Pa以下 M層:0.1Pa以上0.7Pa以下 W層:0.3Pa以下 にある媒体ディスクは良好な特性を示していることがわ
かる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の製造方法により製
造したオーバーライト可能な光磁気記録媒体は、図3、
4、5から明らかなように繰り返し記録再生の耐久性並
びに信号品質において優れている。各層を上記のArガ
ス圧範囲でスパッタリングして成膜する事により、図6
−14から明らかなように記録再生の繰り返し耐久性な
らびに信号品質の両立が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にしたがって作成された実施例の光磁気
記録媒体の構成を模式的に示す図。
【図2】本発明の実施例で行なわれる2元同時スパッタ
リングの際の媒体ディスクおよび2つのターゲットの配
置を例示する図。
【図3】光磁気記録媒体ディスクの初期のCN比を、本
発明の実施例と比較例について示すグラフ。
【図4】光磁気記録媒体ディスクの最大再生パワーを、
本発明の実施例と比較例について示すグラフ。
【図5】繰り返し記録時のCN比の変化を、本発明の実
施例と比較例について示すグラフ。
【図6】光磁気記録媒体ディスクのR層成膜時のAr圧
と、該ディスクの初期CN比との関係を示すグラフ。
【図7】光磁気記録媒体ディスクのR層成膜時のAr圧
と、該ディスクの最大再生パワーとの関係を示すグラ
フ。
【図8】光磁気記録媒体ディスクのR層成膜時のAr圧
と、該ディスクの繰り返し記録の耐久性を示すグラフ。
【図9】光磁気記録媒体ディスクのM層成膜時のAr圧
と、該ディスクの初期CN比との関係を示すグラフ。
【図10】光磁気記録媒体ディスクのM層成膜時のAr
圧と、該ディスクの最大再生パワーとの関係を示すグラ
フ。
【図11】光磁気記録媒体ディスクのM層成膜時のAr
圧と、該ディスクの繰り返し記録の耐久性を示すグラ
フ。
【図12】光磁気記録媒体ディスクのW層成膜時のAr
圧と、該ディスクの初期CN比との関係を示すグラフ。
【図13】光磁気記録媒体ディスクのW層成膜時のAr
圧と、該ディスクの最大再生パワーとの関係を示すグラ
フ。
【図14】光磁気記録媒体ディスクのW層成膜時のAr
圧と、該ディスクの繰り返し記録の耐久性を示すグラ
フ。
【符号の説明】
1 ガラス2P基板 2 保護層 3 R層 4 M層 5 I層 6 W層 7 保護層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直磁化膜からなり、後述するM層より
    高いキュリー点TCRを有するリード層(R層)、R層に
    交換結合した垂直磁化膜からなるメモリー層(M層)及
    びM層に交換結合した垂直磁化膜からなるライティング
    層(W層)の少なくとも3層を有し、M層の磁化の向き
    を反転させることなくW層の磁化の向きを所定の向きに
    揃えることができる光変調方式でオーバーライト可能な
    光磁気記録媒体の製造方法において、R層をRE−TM
    合金ターゲットによるスパッタリングにより成膜し、か
    つM、W層はREターゲットおよびTMターゲットの2
    つのターゲットを用いた2元同時スパッタリングにより
    成膜する事を特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 垂直磁化膜からなり、後述するM層より
    高いキュリー点TCRを有するリード層(R層)、R層に
    交換結合した垂直磁化膜からなるメモリー層(M層)及
    びM層に交換結合した垂直磁化膜からなるライティング
    層(W層)の少なくとも3層を有し、M層の磁化の向き
    を反転させることなくW層の磁化の向きを所定の向きに
    揃えることができる光変調方式でオーバーライト可能な
    光磁気記録媒体において、R層はRE−TM合金ターゲ
    ットによるスパッタリングにより成膜されたものであ
    り、かつM、W層はREターゲットおよびTMターゲッ
    トの2つのターゲットを用いた2元同時スパッタリング
    により成膜されたものであることを特徴とする光磁気記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1の光磁気記録媒体の製造方法に
    おいて、上記R層、M層およびW層のスパッタリング時
    のArガス圧をそれぞれ、 R層:0.2Pa以上0.7Pa以下 M層:0.1Pa以上0.7Pa以下 W層:0.3Pa以下 とする事を特徴とする光磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2の光磁気記録媒体において、上
    記R層、M層およびW層のスパッタリング時のArガス
    圧がそれぞれ、 R層:0.2Pa以上0.7Pa以下 M層:0.1Pa以上0.7Pa以下 W層:0.3Pa以下 である事を特徴とする光磁気記録媒体。
JP5228537A 1993-09-14 1993-09-14 オーバーライト可能な光磁気記録媒体の製造方法および該方法により製造された光磁気記録媒体 Withdrawn JPH0785519A (ja)

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