JPH0786184B2 - ポリシロキサン被覆組成物 - Google Patents

ポリシロキサン被覆組成物

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JPH0786184B2
JPH0786184B2 JP18705989A JP18705989A JPH0786184B2 JP H0786184 B2 JPH0786184 B2 JP H0786184B2 JP 18705989 A JP18705989 A JP 18705989A JP 18705989 A JP18705989 A JP 18705989A JP H0786184 B2 JPH0786184 B2 JP H0786184B2
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安廣 松田
重實 湖濱
真 江見
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は貯蔵安定性がよく、また、耐水性、耐薬品性等
の各種塗膜性能に優れ、かつクラックの生じにくい塗膜
が得られるポリシロキサン被覆組成物に関する。
〔従来の技術及びその解決すべき課題〕
従来からオルガノアルコキシシランもしくはそれとコロ
イド状シリカ分散液を加水分解、部分縮合反応せしめて
得られたポリシロキサン無機系被覆用結合剤として多用
されている。前記加水分解、部分縮合反応はアルカリ性
水溶液もしくは酸性水溶液中で行なうことが出来るが、
アルカリ性水溶液中では、縮合反応のコントロールが困
難であり、それ故酸性水溶液中で加水分解、部分縮合反
応させてポリシロキサン液を製造する方法が広く採用さ
れている。
しかしながら、酸性水溶液中で前記反応を行って得られ
たポリシロキサン液を構成成分として配合した被覆組成
物は通常pHが4以下となり、長期間に亘る貯蔵安定性に
問題があり、更に該被覆組成物を金属面に塗布すると耐
食性等に問題があり、またアルカリ性を示す窯業系建材
等に塗布すると安定な塗膜の形成が困難であるなど問題
となっていた。
そこで、本発明者等はpHの低い酸性ポリシロキサン液を
配合した被覆組成物を中性もしくは弱酸性にすれば前記
問題点が解消されるであろうと考え、有機アミン、苛性
ソーダ、苛性カリ等の塩基性化合物を添加して研究を進
めたところ、被覆組成物の貯蔵安定性が却って悪くなる
といった問題点のあることが判明した。
本発明者等は、このような現状に鑑み鋭意検討した結
果、被覆組成物の貯蔵安定性等を阻害することなく、被
覆組成物を中性もしくは弱酸性にし、従来の前記問題点
を解消した被覆組成物を見出し、本発明に到ったもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、 (A)(i)一般式RSi(OR′)(但し、Rは炭素数
1〜8の有機基、R′は炭素数1〜5の有機基)で示さ
れる化合物 100重量部、 (ii)一般式R2Si(OR′)(但し、R、R′は前期と
同様)で示される化合物 0〜40重量部、及び (iii)コロイド状シリカの親水性有機溶媒分散液5〜4
0重量部(固形分換算)、 とからなる混合物を酸水溶液により加水分解、部分縮合
反応せしめて得られたポリシロキサン液、 (B)前記(A)のpHが5〜7となるような量の、エピ
クロルヒドリン、プロピレンオキサイド、グリシドール
及びジグリシジルエーテルからなる群から選択されるエ
ポキシ基含有化合物、及び (C)硬化触媒、 とからなるポリシロキサン被覆組成物に関するものであ
る。
本発明は、pHの低いポリシロキサン液にエポキシ基含有
化合物を配合することにより予想外にも貯蔵安定性や塗
膜性能に悪影響及ぼすことなくpHを中性もしくは弱酸性
とすることが出来ることを見出したものである。なお、
エポキシ基含有化合物を配合することによりpHが上がる
機構は次の反応により、〔H+〕の低下が生じるためと考
えられる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される化合物(i)は一般式RSi(OR′)
で示される化合物である。一般式中、Rは炭素数1〜
8の有機基であり、R′は炭素数1〜5の有機基であ
る。具体的にはRとしてはメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、i−プロピル基等のアルキル基、γ−クロロ
プロピル基、3,3,3−トリクロロプロピル基、γ−グリ
シドキシプロピル基、γ−メタクリルオキシプロピル
基、γ−メルカプトプロピル基、γ−アミノプロピル
基、ビニル基、フェニル基、3,4−エポキシシクロヘキ
シルエチル基等が代表的なものとして挙げられる。ま
た、R′としてはメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基等が代表的なものとして挙げられる。
本発明で使用される化合物(ii)は一般式R2Si(OR′)
で示される化合物であり、一般式中R、R′は前記と
同様である。
本発明で使用されるコロイド状シリカの親水性有機溶媒
分散液(iii)は好適にはメタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコールなどのアルコール類、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテルなどのアルコールエーテル類等の有機溶
媒に分散させたシリカ含有量約10〜40重量%のコロイド
状シリカ分散液である。
本発明で使用される酸は、水により加水分解された前記
化合物(i)、化合物(ii)及びコロイダルシリカ(ii
i)を縮合反応させるための反応促進触媒であり、具体
的には酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、蟻酸、硼酸等の通常使
用されている酸が利用出来る。更に本発明で使用するポ
リシロキサン液(A)を製造するためには前記各成分以
外に加水分解させるための水及び必要により前記部分縮
合反応の円滑な進行を助け、組成物の分散安定性を向上
させるため親水性有機溶媒を配合する。該有機溶媒とし
てはアルコール類が好適であり、具体的にはメタノー
ル、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピ
ルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルア
ルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、酢酸エチレングリコール
モノエチルエーテルなどが代表的なものとして挙げられ
る。
以上説明した各成分の配合割合は化合物(i)100重量
部に対し、化合物(ii)は40重量部以下、特に耐クラッ
ク性、硬度、乾燥性等の観点から10〜35重量部が好適で
ある。化合物(ii)の量が40重量部を越えると乾燥性が
著しく遅くなり、また得られる塗膜の硬度が小さくなり
好ましくない。
また、コロイド状シリカ分散液(iii)は、化合物
(i)と化合物(ii)の合計量100〜140重量部に対し、
固形分換算で5〜40重量部が適当である。コロイド状シ
リカ分散液(iii)の量が前記範囲より少ないと、組成
物の安定性が悪くなり、また得られる塗膜にクラックが
生じやすくなり、逆に多過ぎると乾燥性が悪くなり、ま
た得られる塗膜にクラックが生じやすくなるとともに光
沢も低下するので好ましくない。
酸水溶液は前記成分を加水分解、部分縮合反応させるた
めに使用されるものであり、前記反応が生じやすいpH5
以下になる通常使用されている量、すなわち化合物
(i)と化合物(ii)の合計量100〜140重量部に対し酸
の水溶液濃度10-2%〜1%で0.1〜2重量部と水10〜50
重量部、好ましくは13〜30重量部が適当であり、この範
囲で前記反応が適度に生じ、組成物の安定性もよい。
また、必要に応じ配合する親水性有機溶媒は化合物
(i)と化合物(ii)の合計量100〜140重量部に対し40
重量部以下が適当であり、量がそれ以上になると前記反
応が遅くなり、また組成物の粘性が低くなりすぎるので
望ましくない。特に、5〜35重量部が適当である。
本発明のポリシロキサン液(A)は、以上説明した各成
分を常温下もしくは加温下において5時間以上、好まし
くは12〜24時間放置することにより製造することが出来
る。
本発明のポリシロキサン被覆組成物はこのようにして得
られたポリシロキサン液(A)と該ポリシロキサン液
(A)の貯蔵安定性を阻害することなく、かつ酸性であ
ることによる前記問題点を解消させるため、pHを5〜7
にするpH調整剤であるエポキシ基含有化合物(B)と硬
化触媒(C)を主成分とするものである。
前記エポキシ基含有化合物(B)は、前述の通りポリシ
ロキサン液(A)を中性もしくは弱酸性とする化合物で
あり、エピクロルヒドリン、プロピレンオキサイド、グ
リシドール及びジグリシジルエーテルからなる群から選
択される。特に、極めて温和なpH調整剤となりうる常
温、常圧で沸点が60〜180℃のエピクロルヒドリン及び
プロピレンオキサイドが好適である。エポキシ基含有化
合物(B)の配合量はポリシロキサン液(A)のpHが5
〜7となるような量であるが、必要以上に過剰に配合す
ると得られる塗膜にハジキ等が生じやすくなるので、前
記化合物(i)と化合物(ii)の合計量100〜140重量部
に対し、3重量部以下、好ましくは0.5〜2.0重量部程度
が適当である。
前記硬化触媒(C)としては従来から公知の化合物が使
用出来、具体的にはCa、Fe、Co、Zn、Al、Sn等のオクテ
ン酸塩、ナフテン酸塩やジブトキシ錫、塩酸、酢酸、蟻
酸、硼酸、パラトルエンスルホン酸等が代表的なものと
して挙げられる。
硬化触媒(C)の配合量はポリシロキサン液(A)100
重量部に対し0.1〜20重量部が適当であるが、組成物のp
Hが5未満とならないよう、硬化触媒の種類、配合量を
決定しなければいけない。
本発明の被覆組成物は以上説明したポリシロキサン液
(A)、エポキシ基含有化合物(B)及び硬化触媒
(C)を主成分とし、必要に応じ酸化チタン、ベンガ
ラ、カーボンブラック、黄鉛等の着色顔料、タルク、沈
降性硫酸バリウム等の体質顔料;表面調整剤、増粘剤、
沈澱防止剤等の添加剤などを配合したものからなる。
本発明の被覆組成物は各種金属、窯業材、木材、ガラ
ス、紙、プラスチック等の素材の被塗物に適用可能であ
り、通常の手段により塗布し常温もしくは50〜200℃の
温度にて硬化塗膜を得ることが出来る。
〔本発明の効果〕
本発明のポリシロキサン被覆組成物は、貯蔵安定性を阻
害することなく、中性もしくは弱酸性にしているので、
金属材料やアルカリ性の窯業系建材等に適用しても問題
なく優れた塗膜を形成出来、各種被塗物に適用出来る。
また得られた塗膜は、密着性、耐酸性、耐アルカリ性、
耐水性、耐候性、耐摩耗性、透明性等に優れており、画
期的な塗料といえる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。な
お、実施例中「部」、「%」は重量基準で示す。
参考例A メチルトリエトキシシラン100部、ジメチルジエトキシ
シラン33部、コロイド状シリカのイソプロパノール分散
液(固形分30%)33部、エタノール33部、1%塩酸水溶
液0.7部、1%ホウ酸水溶液0.7部、イオン交換水20部を
混合攪拌し、15時間静置した後、エピクロルピドリン0.
7部を添加し、密栓した状態で50℃と20℃の恒温器に保
管し、1ケ月毎(50℃は3ケ月間、20℃は6ケ月間)の
貯蔵安定性を調べ、その結果を第1表に示した。なお、
第1表中のpHは20℃の恒温器に1ケ月間保管後の値であ
る。
参考例B 参考例Aにおいてジメチルジエトキシシランの代りにジ
メチルジメトキシシランを使用し、またコロイド状シリ
カのイソプロパノール分散液の代りにコロイド状シリカ
のメタノール分散液を使用し、またエピクロルヒドリン
の代りにプロピレンオキサイドを使用する以外は同様に
して組成物を調製し、試験をした。
参考例C メチルトリメトキシシラン100部、ジメチルジメトキシ
シラン33部、コロイド状シリカのイソプロパノール分散
液(固形分30%)33部、1%塩酸水溶液0.7部、イオン
交換水20部を混合攪拌し、15時間静置した後、エピクロ
ルヒドリン0.7部を添加し、以下参考例Aと同様にして
試験をした。
参考例D メチルトリメトキシシラン100部、ジメチルジメトキシ
シラン21部、コロイド状シリカのメタノール分散液(固
形分30%)33部、1%塩酸水溶液0.7部、イオン交換水1
9部を混合攪拌し、15時間静置した後、エピクロルヒド
リン0.5部を添加し、以下参考例Aと同様にして試験し
た。
参考例E 参考例Dにおいてエピクロルヒドリンの代りにプロピレ
ンオキサイドを使用する以外は同様にして組成物を調製
し、試験をした。
参考例F 参考例Bにおいてジメチルジエトキシシランを添加しな
い以外は参考例Bと同様にして組成物を調製し、試験を
した。
比較参考例G 参考例Cにおいてイオン交換水20部を40部にし、エピク
ロルヒドリンを添加しない以外は、参考例Cと同様にし
て組成物を調製し、試験をした。
比較参考例H 参考例Cにおいてエピクロルヒドリンを添加しない以外
は参考例Cと同様にして組成物を調製し、試験した。
比較参考例I 参考例Dにおいてエピクロルヒドリンの代りに1%苛性
ソーダ水溶液を0.3部添加する以外は参考例Dと同様に
して組成物を調製し、試験した。
第1表より明らかの通り、本発明の組成物(但し硬化触
媒除く)は長期間貯蔵安定性がよかったのに対し、エポ
キシ基含有化合物を添加しなかった比較参考例G、Hは
例えば50℃で保管したものは1ケ月以内、20℃で保管し
たものは3ケ月以内にゲル化物が発生した。
また、pH調製剤として塩基性化合物である苛性ソーダを
使用し、pHを上げた比較参考例Iは混合時にゲル化物が
発生した。
実施例1〜6及び比較例1〜3 参考例A〜F及び比較参考例G〜Iで得られた組成物10
0部に第2表に示す硬化触媒を配合し、得られた被覆組
成物をガラス板に乾燥膜厚15μmになるようフローコー
トし、120℃、10分間焼付け硬化させた。
得られた塗膜につき、塗膜外観、付着性、硬度、耐水
性、耐温水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐候性の各試験
を行ない、その結果を第2表下欄に示した。
第2表より明らかの通り本発明の組成物は優れた塗膜性
能を有していた。
一方、エポキシ基が有化合物を配合しない比較例1、2
は耐温水性試験でクラックが生じた。
また、エポキシ基含有化合物の代りに、塩基性化合物を
配合した比較例3はゲル化物が生じ実用的な塗料が調製
出来なかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(i)一般式RSi(OR′)(但
    し、Rは炭素数1〜8の有機基、R′は炭素数1〜5の
    有機基)で示される化合物 100重量部、 (ii)一般式R2Si(OR′)(但し、R、R′は前記と
    同様)で示される化合物 0〜40重量部、及び (iii)コロイド状シリカの親水性有機溶媒分散液5〜4
    0重量部(固形分換算)、 とからなる混合物を酸水溶液により加水分解、部分縮合
    反応せしめて得られたポリシロキサン液、 (B)前記(A)のpHが5〜7となるような量の、エピ
    クロルヒドリン、プロピレンオキサイド、グリシドール
    及びジグリシジルエーテルからなる群から選ばれるエポ
    キシ基含有化合物、及び (C)硬化触媒、 とからなるポリシロキサン被覆組成物。
  2. 【請求項2】前記エポキシ基含有化合物(B)がエピク
    ロルヒドリン又はプロピレンオキサイドである請求項
    (1)に記載のポリシロキサン被覆組成物。
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