JPH0787637B2 - スピーカ用振動板の製造方法 - Google Patents

スピーカ用振動板の製造方法

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JPH0787637B2
JPH0787637B2 JP2129457A JP12945790A JPH0787637B2 JP H0787637 B2 JPH0787637 B2 JP H0787637B2 JP 2129457 A JP2129457 A JP 2129457A JP 12945790 A JP12945790 A JP 12945790A JP H0787637 B2 JPH0787637 B2 JP H0787637B2
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green sheet
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porous
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慶一郎 西
和伸 小川
敬二 豊永
良幸 田中
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Mitsubishi Materials Corp
Victor Company of Japan Ltd
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Mitsubishi Materials Corp
Victor Company of Japan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は製造に特徴のあるスピーカ用振動板の製造方法
に関する。更に詳しくはセラミック材料からなる中高音
用スピーカに適した振動板の製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術] スピーカ用振動板の音速vは次式に示されるように、振
動板の弾性率Eと密度ρ即ち気孔率により左右される。
中高音用スピーカの振動板はこの音速のかなり高いもの
が要求され、同時に適度な内部損失を持つことも要求さ
れる。しかしこの音速は振動板の内部損失と相反する特
性があり、音速が大きいものは内部損失が小さく、内部
損失が大きいものは音速が低下する。
これまでにセラミック材料の高い弾性率を利用した中高
音用スピーカの移動板が提案されているが、この振動板
は上記式(1)からも明らかなように中高音用スピーカ
に必要な音速が得られるものの、セラミック材料の低い
内部損失のために、音圧周波数特性曲線における高域共
振ピークが高く、中域で特性曲線が乱れ、歪が比較的高
い不具合があり、中高音用スピーカの振動板として未だ
改善すべき余地が残されていた。
従来、多孔質セラミック体又は多孔質ガラスセラミック
体の両面又は片面に、それらと同一材質のセラミック質
又はガラスセラミック質の気密な薄層を設けた積層状の
平面型スピーカ用振動板が提案されている(特開昭57−
63996)。この振動板は多孔質セラミック体又は多孔質
ガラスセラミック体の使用により軽量化でき、かつ気密
な薄層部分の積層化により剛性や強度を高め、しかも分
割共振及び位相ずれを生じない特長がある。
上記振動板の多孔質セラミック体は、セラミック粉末を
若干のバインダや分散剤とともに水等に分散させてスラ
リーを調製し、このスラリーに発泡ポリウレタンシー
ト、ポリビニルアルコールスポンジ等の発泡体を浸漬
し、次いでこれを圧搾し乾燥して未焼成の多孔質体を焼
成して得られる。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来のスピーカ用振動板は内部損失(tanδ)が0.0
1〜0.045と比較的大きいため、低音用スピーカには適し
ている。しかし発泡体の焼成で得られた多孔質セラミッ
ク体は気孔率がかなり大きいため、弾性率が極めて低く
なり、これにより十分な音速が得られず、中高音用スピ
ーカの振動板には向かない不具合があった。
本発明の目的は、高弾性率でかつ適度な内部損失があ
り、必要な音速を保って中高音用スピーカに好適な振動
板を製造する方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の振動板の製造方法
では、先ず水を分散媒としたアルミナゾルに焼結助剤と
水溶性バインダを添加混合して緻密質層用スラリーを調
製し、この緻密質層用スラリーを成膜乾燥して緻密質層
用グリーンシートを成形する。一方水を分散媒としたア
ルミナゾルに焼結助剤を添加せずに水溶性バインダを添
加混合して多孔質層スラリーを調製し、この多孔質層用
スラリーを成膜乾燥して多孔質層用グリーンシートを成
形する。次に前記多孔質層用グリーンシートの両面又は
片面に前記緻密質層用グリーンシートを接着剤により接
着した後、前記接着したグリーンシートを1200〜1600℃
で焼成して積層焼結したスピーカ用振動板を得る。
本発明の多孔質セラミック層及び緻密質セラミック層を
構成するセラミック原料としては、アルミナ、ジルコニ
ア、SiO2、TiO2等を挙げることができるが、強度及び重
量の点でアルミナが好ましい。このセラミック原料のコ
ロイド粒子が水に分散したゾルに焼結助剤と水溶性バイ
ンダを添加混合して緻密質層用スラリーを調製する。ア
ルミナゾルの場合には、純水により希釈されたアルミナ
濃度2〜10重量%のアルミナゾルを用いる。このアルミ
ナゾルの代りに微粒のアルミナ粉を水に入れ超音波等で
均一に分散して使用することもできるが、より高純度で
より高密度の緻密質セラミック層を作る観点にたつと、
アルミニウムアルコキシドを加水分解し、解膠処理して
得られる、コロイド粒子が微細なアルミナゾルが好まし
い。このゾルはいわゆるゾル−ゲル法において調整され
るものである。
アルミナの焼結助剤としては、酢酸マグネシウム、酸化
マグネシウム、二酸化チタン等が挙げられ、アルミナゾ
ル100重量%に対して0.05〜1重量%添加される。水溶
性バインダとしては、ポリビニルアルコール、水溶性ア
ルキル等を用いることができ、アルミナゾルの固形分に
対して10〜80重量%添加される。
緻密質層用スラリーを成膜する方法としては、ドクター
ブレード法、押出し成形法、ロール圧延法、泥しょう鋳
込み法等があるが、成形歪が少なく成形体の平滑度が良
好なドクターブレード法が好ましい。
多孔質層用スラリーは、緻密質層用スラリーの成分のう
ち、多孔化を容易にするために焼結助剤を添加すること
なく調製される。従って緻密質セラミック層の気孔率と
多孔質セラミック層の気孔率の差異は、緻密質層用スラ
リーの焼結助剤の量及び粒成長に影響する焼成条件、特
に焼成温度により制御される。このスラリーのセラミッ
ク原料、バインダは緻密質層用スラリーと異なる成分の
ものを用いることもできる。このスラリーの成膜は緻密
質層スラリーと同じ方法で行われる。
緻密質層用のスラリー及び多孔質層のスラリーを成膜
後、30〜95℃でそれぞれ乾燥して緻密質層用グリーンシ
ート及び多孔質用グリーンシートを成形する。多孔質層
用グリーンシートの両面又は片面に緻密質層用グリーン
シートを接着剤により接着する。この接着剤としては、
水系接着剤又は非水系接着剤を用いることができる。
接着したグリーンシートは平面状の振動板を作る場合に
は、そのまま焼成炉に入れる。またドーム状、コーン状
等の曲面状の振動板を作るときには、吹込み成形の一種
である空圧成形、積層成形等で所望の形状に成形した
後、焼成炉に入れる。特に空圧成形は成形時に金型が圧
接せずグリーンシートの表面の開気孔率を減少させない
ため好ましい。
焼成は目的とする気孔率の大きさを得るために1200〜16
00℃の温度範囲で、1〜2時間、大気圧下で行われる。
焼成温度が高まる程、また焼成時間が長くなる程、気孔
率は減少する。1200℃未満であると緻密質セラミック層
の気孔率が5%を越え、1600℃を越えると多孔質セラミ
ック層の気孔率が10%未満となり易い。
即ち、本発明の多孔質セラミック層の気孔率は10〜60%
の範囲に、また緻密質セラミック層の気孔率は0.01〜5
%の範囲に制御されて作られる。多孔質層の気孔率が10
%未満であると、密度が大きくなり、また60%を越える
と弾性率が低くなるため、いずれも中高音用スピーカの
振動板に必要な音速を保てなくなる。また緻密質層の気
孔率が5%を越えると脆弱となるため、上記範囲に作ら
れる。
本発明の振動板は上記方法で製造されるため、その多孔
質セラミック層は従来の発泡体をスラリーに含浸して作
られるものと異なり、振動板を極めて薄い多孔質層と緻
密質層の積層体とすることができ、しかも平面状に限ら
ず、ドーム状、コーン状等の曲面形状にすることができ
る。また各層は焼結後の厚さを5〜200μmにしても強
度上、剛性上実用に耐えるため、これらの積層数は第1
図に示すような3層以外に、スピーカの口径等に応じて
緻密質層と多孔質層とを交互に重ね合わせた多数層にす
ることもできる。従って、本発明の振動板の各セラミッ
ク層の厚さは、積層数に応じて成膜時のスラリーの厚さ
を調製することにより、緻密質層及び多孔質層はそれぞ
れ5〜200μmの範囲から決められる。
[発明の効果] 以上述べたように、従来、高い弾性率を有するセラミッ
ク製振動板が適度な内部損失をもつことが困難であった
ものが、本発明によれば、気孔率10〜60%の多孔質セラ
ミック層を0.01〜5%の緻密質セラミック層の間に介在
させることにより、高弾性率を具備しながら適度な内部
損失が得られ、結果として音圧周波数特性曲線における
高域共振ピークが低く押えられ、中域における特性曲線
の乱れのない、第2次高調波歪が低い中高音用スピーカ
に好適な振動板が得られる。
また、本発明によれば、平面状振動板はもとより、曲面
状振動板をも製造することができる。
[実施例] 次に本発明の実施例を図面に基づいて比較例とともに詳
しく説明する。
<実施例1> 水を分散媒としたアルミナ濃度6重量%のアルミナゾル
100重量%に焼結助剤として酢酸マグネシウムをMgO換算
で0.05重量%添加した。更に水溶液バインダとしてポリ
ビニルアルコールをこの固形分に対して40重量%添加混
合した後、固形分が3.0重量%のスラリーを調製した。
このスラリーを移動担体である高密度ポリエチレンテー
プ上にドクターブレード法により厚さ1.3mmになるよう
にコーティングした後、乾燥し、スラリーの分散媒であ
る水を離脱させて厚さ約60μmの緻密層用グリーンシー
トを得た。
一方、多孔化し易くするために焼結助剤を添加しない以
外は上記と同様にして厚さ約60μmの多孔質層用グリー
ンシートを得た。
第1図に示すように、上記多孔質層用グリーンシート11
の両面に上記緻密質層用グリーンシート12を非水系接着
剤を介して重ね合わせて接着し、3層に積層された厚さ
約180μmの平面状グリーン成形体10を得た。
次にこのグリーン成形体10を半球状の凹形をなす空気排
出孔付き金型の上におき、空気吹込み孔を有する蓋でこ
の金型を覆った後、空気吹込み孔より高圧空気を吹込
み、空気圧によりグリーン成形体を湾曲させた。グリー
ン成形体10は第2図に示すようなドーム状グリーン成形
体15となった。この成形体15を金型から取出して焼成炉
に入れた。同時に上記多孔質層用グリーンシート11と同
じ多孔質層用グリーンシートと、上記緻密質層用グリー
ンシート12と同じ緻密質層用グリーンシートを焼成炉に
入れ、これらを1500℃、1時間、大気圧下で焼成した。
ドーム状グリーン成形体15から外形64mmのドーム状セラ
ミック焼結体を得た。この3層構造の焼結体の断面の粒
子改造を第3図及び第4図に示す。第3図は1000倍に拡
大した電子顕微鏡写真図、第4図はその多孔質層をより
明確に示すために3500倍に拡大した電子顕微鏡写真図で
ある。第3図及び第4図から明らかなように厚さ約30μ
mの多孔質セラミック層の両面に厚さ約30μmの緻密質
セラミック層が一体的かつ強固に積層焼結していた。
更にドーム状セラミック焼結体を中高音用スピーカの振
動板とした。
緻密質層用グリーンシート単独を焼成して得られた焼結
シートの気孔率を測定したところ0.1〜0.5%の範囲にあ
った。このことから3層構造の焼結体のうち緻密質セラ
ミック層の気孔率も0.1〜0.5%の範囲にあると類推され
る。
また多孔質層用グリーンシート単独を焼成して得られた
焼結シートの気孔率を測定したところ45%であった。こ
のことから3層構造の焼結体のうち多孔質セラミック層
の気孔率も45%と類推される。
<比較例1> 厚さを80μmにした以外は実施例1と同様にして緻密質
層用グリーンシートを得た。このグリーンシートを実施
例1と同様に空圧成形し、ドーム状グリーン成形体を得
た。この成形体を金型から取り出し、実施例1と同一の
条件で焼成して外径64mmのドーム状セラミック焼結体を
得た。このセラミック焼結体の気孔率を測定したところ
0.1〜0.5%の範囲にあった。この焼結体を中高音用スピ
ーカの振動板とした。
<物性の測定結果> 第1表に実施例1及び比較例1で得られた振動板の物性
を示す。また第5図に実施例1及び比較例1で得られた
振動板を備えた中高音用スピーカの出力音圧周波数特性
及び歪特性を示す。図において、実線は実施例1、破線
は比較例1をそれぞれ示す。
第1表より、実施例1の3層積層構造の振動板は比較例
1の単層構造の振動板と比べて、密度及び重量が小さ
く、また音速を一定にしたときの内部損失が適度に小さ
いため、中高音用スピーカの振動板として必要な音速が
得られる。
更に第5図より、実施例1の3層構造のドーム状振動板
は比較例1の単層構造の振動板と比べて、音圧周波数特
性曲線の高域共振ピークが低く押えられ、中域において
比較例1のa部に示すような特性曲線の乱れがなく、第
2次高調波歪が低いことが判った。この特性曲線は第1
表の物性値からみると、当然予期される結果であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の平面状グリーン成形体の断面図。 第2図は本発明のドーム状グリーン成形体の断面図。 第3図はその多孔質セラミック層の両面に緻密質セラミ
ック層が接着された焼結体の断面の粒子構造を示す電子
顕微鏡写真図。 第4図は第3図を更に拡大した多孔質セラミック層の粒
子構造を示す電子顕微鏡写真図。 第5図は実施例1及び比較例1のドーム状振動板をそれ
ぞれ備えたスピーカの出力音圧周波数特性図。 10:平面状グリーン成形体、 11:多孔質層用グリーンシート、 12:緻密質層用グリーンシート、 15:ドーム状グリーン成形体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 和伸 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三 菱鉱業セメント株式会社セラミックス研究 所内 (72)発明者 豊永 敬二 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三 菱鉱業セメント株式会社セラミックス研究 所内 (72)発明者 田中 良幸 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−63996(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水を分散媒としたアルミナゾルに焼結助剤
    と水溶性バインダを添加混合して緻密質層用スラリーを
    調製し、 この緻密質層用スラリーを成膜乾燥して緻密質層用グリ
    ーンシートを成形し、 水を分散媒としたアルミナゾルに焼結助剤を添加せずに
    水溶性バインダを添加混合して多孔質層用スラリーを調
    製し、 この多孔質層用スラリーを成膜乾燥して多孔質層用グリ
    ーンシートを成形し、 前記多孔質用グリーンシートの両面又は片面に前記緻密
    質層用グリーンシートを接着剤により接着し、 前記接着したグリーンシートを1200〜1600℃で焼成して
    積層焼結したスピーカ用振動板を得るスピーカ用振動板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】緻密質層用及び多孔質層用スラリーの成膜
    がドクタブレード法により行われる請求項1記載のスピ
    ーカ用振動板の製造方法。
  3. 【請求項3】緻密質層用グリーンシートを多孔質層用グ
    リーンシートに接着した後、焼成前に空圧成形によりド
    ーム状に形成する請求項1記載のスピーカ用振動板の製
    造方法。
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