JPH0788372B2 - 3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリド類の製法 - Google Patents

3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリド類の製法

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JPH0788372B2
JPH0788372B2 JP61129221A JP12922186A JPH0788372B2 JP H0788372 B2 JPH0788372 B2 JP H0788372B2 JP 61129221 A JP61129221 A JP 61129221A JP 12922186 A JP12922186 A JP 12922186A JP H0788372 B2 JPH0788372 B2 JP H0788372B2
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孝三 白井
▲高▼信 熊本
幹夫 渡辺
和芳 黒田
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株式会社三和ケミカル
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、医薬や農園芸分野で抗菌、殺菌、殺虫剤とし
て有用な生理活性化合物又はその合成中間体の新規な製
法を提供するものである。更に詳しくは、本発明は抗
菌、殺菌、殺虫剤として有用な生理活性化合物又はその
合成中間体である3−フエニルチオ−2−ブテン−4−
オリド類の新規な製法に関する。
従来の技術 3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリド類の製法
は、M.Watanabe,K.Shirai and T.Kumamoto:Chemistry
Letters,855(1975)に紹介されている。M.Watanabe
等によるこの文献による3−フエニル−2−ブテン−4
−オリド類の製法の一例は次の反応式によつて示すこと
ができる。
上記製法は、具体的には下記のように行なわれる。式
(VI)のγ−ブチロラクトンのテトラヒドロフラン溶液
に、例えば−50℃でリチウムジソプロピルアミド(LD
A)のテトラヒドロフラン溶液を加え、次いでヘキサメ
チルリン酸アミドを加えた後、例えば−50℃でN−フエ
ニルチオフタルイミドを加え、1時間撹拌し、更に−20
℃で1時間、室温で2時間反応させれば上記式(V)の
α,α−ビス(フエニルチオ)−γ−ブチロラクトンを
81%の収率で得ることができる。次に(V)化合物を例
えば2当量のm−クロル過安息香酸(m−CPBA)とクロ
ロホルム(CHCl3)中で、0〜5℃で1時間酸化反応を
行つた後、炭酸水素ナトリウムとチオ硫酸ナトリウム水
溶液を加え、洗浄した後、有機溶媒層を蒸発すると粗製
の(IV)化合物が得られる。この粗製(IV)化合物をク
ロロホルムに溶解し、煮沸下に1時間熱分解を行い、溶
媒を蒸発するとオイル状物質が得られる。このオイル状
物質をエーテル−石油エーテルの混合溶媒で処理すると
上記式(III′)の2−フエニルスルフィニル−2−ブ
テン−4−オリドを収率86%で得ることができる。更に
(III′)化合物をテトラヒドロフラン溶媒、n−ブチ
ル・リチウム存在下に、例えば、−50℃でチオフエノー
ルを40分間撹拌しながら付加反応を行い、次いで10%塩
酸を加え、有機溶媒層を蒸発するとオイル状の粗製(I
I′)化合物が得られる。この粗製(II′)化合物をク
ロロホルム−四塩化炭素(1:3)の混合溶媒に溶解し、
6時間煮沸して熱分解した後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフイーで分解精製すると上記式(I)の3−フエ
ニルチオ−2−ブテン−4−オリドが62%の収率で得る
ことができる。
本発明が解決しようとする問題点 3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリド類を製造す
る上記の従来法では、式(VI)化合物γ−ブチロラクト
ンをテトラヒドロフラン(THF)溶媒中でリチウム・ジ
イソプロピルアミド(LDA)存在下にN−フエニルフタ
ルイミドと反応させ、式(V)化合物α,α−ビス(フ
エニルチオ)−γ−ブチロラクトンを合成した後、2当
量のm−過安息香酸(m−CPBA)で酸化、次いで熱分解
して式(III′)化合物2−フエニルスルフイニル−2
−ブテン−4−オリドを合成する。これを更にテトラヒ
ドロフラン溶液中で、n−ブチルリチウム存在下にチオ
フエノールを付加した後、熱分解して式(I)化合物3
−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリドを合成するも
のである。この反応工程には溶媒にテトラヒドロフラン
及びチオフエノールをLDA、n−ブチルリチウムと二段
階に使用して反応を行うなど、高価な溶媒、試薬を使用
し、且つ反応工程も多く且つ複雑であり従つて経済的に
も製造方法として不利を免れない。
本発明の目的は、従来法の上記のような問題点を解決
し、簡単な反応工程によつてしかも高収率で、3−フエ
ニルチオ−2−ブテン−4−オリド類を取得できる新期
な製法を見出すことにある。
本発明の特徴 本発明によれば、式 〔ここで、Rは随意ハロゲン好ましくはCl、Bγ、F及
び低級アルキルよりなる群より選ばれた置換基で置換さ
れていてもよいフエニル基を示す〕 のβ−フエニルチオ−γ−ブチロラクトン類を酸化し、
次いでプンメレル転位反応せしめることを特徴とする式 〔ここでRは前記の意味を有する〕 の3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリド類の製法
が提供される。
上記Rが置換フエニル基である場合の該置換基として
は、Cl、Bγ、F、Iのようなハロゲン及びメチル、エ
チル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso
−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルのような低級ア
ルキルを例示することが出来る。
本発明の製法の一例を反応式で示すと、 上記製法は、具体的には下記のように行なわれる。式
(III)のβ−フエニルチオ−γ−ブチロラクトンを窒
素気流中で、例えばジクロロメタン溶媒中、当量のメタ
クロロ過安息香酸(m−CPBA)と−50℃で1時間撹拌し
つつ酸化反応を行つた後飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
で洗浄する、更に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄
した後、溶媒を蒸発除去すれば粗製スルホキキシド化合
物(II″)が得られる。この(II″)化合物は精製する
ことなし、次のプンメレル転位反応(Pummerer Rearra
ngement)に用いた。この反応は(II″)化合物をトル
エン溶媒中で、例えば無水トリフルオロ酢酸〔(CF3C
O)2O〕と触媒量のp−トルエンスルホン酸存在下に30
〜35℃で2時間撹拌し、更に60〜70℃で2時間撹拌して
反応を完結させる。反応液を減圧下に濃縮し、残留物を
ベンゼンに溶解した後、ベンゼン層を5%炭酸水素ナト
リウム水溶液で洗浄する。ベンゼン層を無水硫酸マグネ
シウムで脱色した後、ベンゼンを蒸発除去し、残渣をベ
ンゼン−エーテル(2:1)混合溶媒で、シリカゲル・カ
ラムクロマトグラフイーで分離精製すると85%の好収率
で3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリド(I)が
得られる。
式(II)化合物の酸化及びプンメレル転位反応による式
(I)化合物を製造する一態様について更に詳しく例示
すると、例えば式(II)化合物を不活性有機溶媒に溶解
し、これを不活性ガス気流中、−50℃で酸化剤m−クロ
ロ過安息香酸(m−CPBA)のジクロロメタン溶液を滴下
し、撹拌して反応を行う。反応終了後、反応液を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗浄したい後、更にチオ硫酸
ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で脱水乾燥する。次に溶媒を蒸発除去すれば粗製の式
(II″)スルホキシド化合物が得られる。
この粗製式(II″)スルホキシド化合物は精製すること
無く、不活性ガス気流中、無水トリフルオロ酢酸〔(CF
3CO)2O〕と触媒量のp−トルエンスルホン酸存在下
に、トルエン溶媒中で30〜35℃で2時間撹拌し、更に60
〜70℃で2時間30分撹拌してプンメレル転位反応を完結
させる。反応終了後、減圧下に濃縮し、残渣をベンゼン
に溶解した後、ベンゼン層を5%炭酸水素ナトリウム水
溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥せ
しめる。溶媒を蒸発除去した後、残渣をベンゼン−エー
テル(2:1)混合溶液で、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーで分離精製すると式(I)化合物3−フエニル
チオ−2−ブテン−4−オリドが好収率で得られた。
式(II)化合物の酸化に用いられる酸化剤としては、例
えばm−クロロ過安息香酸、過沃素酸ナトリウム、過酸
化水素の如き酸化剤を例示することができる。その使用
量は適宜に選択できるが、例えば式(II)化合物に基い
て約1〜1.2倍モルの如き使用量を例示できる。又用い
られる不活性有機溶媒としてはジクロロメタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ジクロロエタンなどハロゲン化脂
肪族炭化水素などを例示することができ、その使用量も
適宜に選択できるがは式(II)化合物に基いて約40〜約
80容量倍の如き使用量が例示できる。反応温度は、比較
的低温条件下で行うことが好ましく、例えば約−20〜約
−70℃の如き低温条件を例示することができる。
上記式(II″)スルホキシド化合物のプンメレル転位反
応に用いられる試剤として無水トリフルオロ酢酸、無水
酢酸を例示することができる。その使用量は適宜に選択
できるが、例えば、式(II)化合物に基いて約3〜約5
倍モルの使用量を例示することができる。触媒として用
いられるp−トルエンスルホン酸の使用量も適宜選択す
ることができ、式(II)化合物に基いて約0.5〜約2重
量%の如き使用量を例示できる。用いられる不活性有機
溶媒としてはベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素
を例示することができ、その使用量は適宜に選択でき、
例えば式(II)化合物に基いて約2〜約10容量倍の使用
量を例示することができる。
反応は不活性ガス(例えば窒素、アルゴンなど)気流中
で行われ、反応温度は初め室温程度、好ましくは30〜35
℃で約2時間、緩やかに反応を行つた後、加温し、好ま
しくは60〜70℃で約3時間、プンメレル転位反応を完結
させる。反応終了後、減圧下に濃縮し、残渣をベンゼン
に溶解した後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥する。ベンゼン
を蒸発除去し、残渣をベンゼン−エーテル(2:1)混合
溶媒でシリカゲル・カラムクロマトグラフイーにより分
離精製すると、式(I)化合物3−フエニルチオ−2−
ブテン−4−オリドが収率85%で得られる。
なお、本発明の3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オ
リドの製法において、式(II)の化合物の酸化に用いら
れる酸化剤としては、m−クロロ過安息香酸、過沃素酸
ナトリウム及び過酸化水素等を用いることができる。
またプンメレル転位反応に用いられる試剤としては無水
トリフルオロ酢酸、無水酢酸等を用いることができる。
本発明の製法に用いられる出発原料である式(II)のβ
−フエニルチオ−γ−ブチロラクトンは、式 の2−ブテン−4−オリドを式 HS−R (IV) 〔ここでRは前記の意味を有する〕 のチオール類と有機塩基の存在下で反応させることによ
つて製造することができる。
即ち、γ−ブチロラクトンを原料とし文献:Org.Synth.,
Coll.Vol.V.255記載の方法により容易に合成される上記
式(III)2−ブテン−4−オリドを用い、不活性ガ
ス、例えば窒素又はアルゴン等の気流下にチオフエノー
ルとトリエチルアミンのベンゼン溶液に2−ブテン−4
−オリド・ベンゼン溶液を滴下し、室温で1時間撹拌反
応させる。反応液をベンゼンで希釈した後、ベンゼン層
を10%塩酸で処理した後、飽和食塩水で洗浄する。ベン
ゼン層を無水硫酸マグネシウムで脱水する。ベンゼン層
をシリカゲル・カラムクロマトグラフイーにより分離精
製し、溶媒を蒸発除去すれば91%の収率で3−フエニル
チオ−γ−ブチロラクトン(II)が得られる。
上記有機塩基の例としては、例えばトリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリヘキシルアミンなどの如き第三
アミン類のたとえばベンゼン溶液を例示することができ
る。反応に利用する不活性有機溶媒の例としては、ベン
ゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、THF、ジメトキ
シエタン、エチルエーテルそれらの適当な混合物などを
例示することができる。
反応は、室温で行われ特に加熱又は冷却を必要としない
が、好ましくは10〜30℃の温度条件を例示することがで
きる。反応に利用する第三アミン類の使用量は適宜に選
択できるが、例えば、式(III)化合物に基いて約1〜
約1.2モルの如き使用量を例示できる。又式(IV)R−S
Hチオール化合物の使用量も適宜に選択でき、例えば式
(III)化合物に基づいて約1〜約2モルの如き使用量
を例示することができる。更に、溶媒の使用量も適宜に
選択することができ、例えば式(III)化合物に基いて
約30〜約100容量倍の如き使用量を例示することができ
る。
本発明の効果 本発明の新規な3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オ
リド類の製法は、従来既知の製法に較べ、極めて簡単な
工程でもつて、しかも高収率で目的化合物を容易に取得
することができる。
実施例 実施例 1 (a)式(II)化合物β−フエニルチオ−
γ−ブチロラクトンの合成 窒素気流中で、チオフエノール(R:フエニル)0.650g
(5.9ミリモル)とトリエチルアミン0.510g(5.0ミリモ
ル)をベンゼン15mlに溶解し、この溶液に2−ブテン−
4−オリド0.420g(5.0ミリモル)を溶解したベンゼン5
ml溶液を滴下し、室温で1時間撹拌し反応を行つた。反
応液にベンゼン50mlを加え希釈し、ベンゼン層を10%塩
酸で洗浄した後、更に飽和食塩水で洗浄する。ベンゼン
層を無水硫酸マグネシウムで脱水乾燥した。ベンゼンを
蒸発除去した後、残留物をベンゼンに溶解し、シリカゲ
ル・カラムクロマトグラフイーにより分離精製した。
β−フエニルチオ−γ−ブチロラクトン0.88g、収率91
% bp. 151〜2℃/3mmHg mp. 51〜52℃(2−プロパノールにより再結晶) (b)式(I)化合物3−フエニルチオ−2−ブテン−
4−オリドの合成 窒素気流中で、β−フエニルチオ−γ−ブチロラクトン
1.94g(10ミリモル)をジクロロメタン50mlに溶解し、
これを−50℃に冷却する。これにメタクロロ過安息香酸
(m−CPBA)1.90g(11ミリモル)をジクロロメタン30m
lに溶解した溶液を徐々に滴下し、−50℃で1時間撹拌
し反応を行つた。反応終了後反応溶液を飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液で洗浄し、更に10%チオ硫酸ナトリウム水
溶液で洗浄した。ジクロロメタン層を無水硫酸マグネシ
ウムで脱水乾燥した後、溶媒を蒸発除去し粗製式(I
I″)スルホキシド化合物を得た。この式(II″)化合
物を精製することなく、次のプンメレル転位反応を行つ
た。
粗製式(II″)スルホキシド化合物を、窒素気流中で、
無水トリフルオロ酢酸8.40g(40ミリモル)と触媒量の
p−トルエンスルホン酸(約20mg)とをトルエン10mlに
溶解し、30〜35℃で2時間撹拌して反応を行つた後、加
温して60〜70℃で2時間30分撹拌してプンメレル転位反
応を完結させる。反応終了後、減圧下に濃縮した後、残
留物をベンゼン100mlに溶解し、ベンゼン層を5%炭酸
水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水酢酸マグネシ
ウムで脱水乾燥した。ベンゼンを蒸発除去した後、残留
物をベンゼン−エーテル(2:1)混合溶媒でシリカゲル
・カラムクロマトグラフイーで分離精製した。
3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリド1.63g、収
率85% m.p;46〜48℃(石油エーテルより再結晶) 元素分析:C10H8O2S Calcd C:62.50、H:4.20 S:16.67 Found C:62.45、H:4.37、 S:16.71 その他の特性を表1に示した。
実施例2〜3 式(IV)化合物のチオフエノール(R:フエニル)の代り
にp−トリルチオール(R:p−メチルフエニル)及びp
−クロル・チトフエノール(R:p−クロルフエニル)を
用いる外は、実施例1の手法に準じて行ない、表1に示
した化合物が得られた。その物理的データも表1に示し
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [ここで、Rは随意ハロゲン及び低級アルキルよりなる
    群より選ばれた置換基で置換されていてもよいフエニル
    基を示す] のβ−フエニルチオ−γ−ブチロラクトン類を酸化し、
    次いでプンメレル転位反応せしめることを特徴とする式 [ここでRは前記の意味を有する] の3−フエニルチオ−2−ブテン−4−オリド類の製
    法。
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