JPH079027B2 - 高温用低合金鋼の成形加工方法 - Google Patents

高温用低合金鋼の成形加工方法

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JPH079027B2
JPH079027B2 JP63248417A JP24841788A JPH079027B2 JP H079027 B2 JPH079027 B2 JP H079027B2 JP 63248417 A JP63248417 A JP 63248417A JP 24841788 A JP24841788 A JP 24841788A JP H079027 B2 JPH079027 B2 JP H079027B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高温用低合金鋼の成形加工方法に関し、詳し
くは従来の焼ならし処理を省略したV又はVとNbを含有
する高温用低合金鋼の成形加工方法に関する。
(従来の技術) CrおよびMoを主要合金元素とする高温用低合金鋼は、炭
素鋼に比べ高温強度と耐食性に優れていることからボイ
ラ、化学工業、原子力などの分野で、オーステナイト鋼
や高Crフェライト鋼を必要としない耐熱部材、例えば熱
交換器官、配管、構造用鋼板等に広く用いられている。
代表的なものとしてはJISに制定されているG 3462 STBA
22鋼、同STBA24鋼、同STBA25鋼がある。
他方、CrおよびMoを主要合金元素とする低合金鋼に更に
析出強化元素としてのV或いはNbを添加した高温強度の
高い低合金鋼も実用材として使われている。その代表的
なものとしては、タービンロータ、ケーシング材として
使われている1%Cr-1%Mo-0.25%V鋼、高速増殖炉用
構造材として使われている2.25%Cr-1%Mo-0.3%Nb鋼が
ある。
後者の析出強化元素を含む低合金鋼については、従来、
添付第4図に示すような工程により成形加工するのが一
般的であった。即ち、熱間圧延或いは熱間押出等の最終
熱間成形加工の後に、一旦常温まで放冷し、その後Ac3
変態点以上の温度での焼ならし処理とAc1変態点以上の
温度での焼もどし処理を施す成形加工方法である。
なお、上記焼もどし処理後に熱間曲げ加工、冷間加工お
よび溶接等の処理を施した場合には、これら処理後に応
力除去焼鈍等の後熱処理を行うことが多い。
ところで、この従来の成形加工方法では、高温材料とし
て特に重要なクリープ強度を高め、且つ安定な強度を得
るためには、熱間加工後の熱処理が必須の工程である。
この点が前掲のVおよびNbを添加していないいわゆる固
溶強化型の高Crフェライト鋼と異なる点である。
即ち、従来の製造方法では成形加工後の焼ならしおよび
焼もどし処理において、良好なクリープ強度および高温
強度を確保するために、焼ならし処理では熱間加工後の
材料をAc3変態点以上の温度域に加熱して、粗大化した
炭化物等の析出物を固溶させるとともに各種合金成分の
偏析を除去し、加熱後の急冷により組織をマルテンサイ
トもしくはベイナイトにしなければならない。また焼も
どし処理では微細析出物を析出させて高温で安定な組織
を形成させてやる必要がある。
しかしながら、従来の成形加工方法ではこの熱処理工程
と熱間加工工程とが独立していることから加熱のための
エネルギーコストが嵩む欠点があった。特に焼ならし処
理は、熱間加工後の材料をAc3変態点以上の高い温度に
再加熱しなければならないので、必然的に多くの熱エネ
ルギーを使用するうえに、この熱処理によって材料が著
しく変形したり酸化したりするために、熱処理後には矯
正や手入れを余儀なくされいた。そのために製品コスト
を更に上昇させる結果となっていた。
このように焼ならし工程には多くの問題点を有してお
り、製造者にとっては好ましくない工程であった。しか
し、この焼ならし処理を単に省略した場合には、製品の
強度および靱性が損なわれ、とりわけ高温クリープ強度
の低下が著しくなって、製品は価値のないものになる。
その理由は、焼ならし処理を省略すると熱間加工時の未
固溶炭窒化物が粗大化して微細な析出物が得られないこ
と、組織が安定なマルテンサイトもしくはベイナイトと
ならないこと、合金成分が偏析したままであること等が
原因して高温クリープ強度が低下するのである。
なお、西独のDIN規格には、14MoV63鋼(0.5%Cr-0.5%M
o-0.3%V鋼)については、熱間仕上げ加工後の焼なら
し処理を省略することも可能とあるが、詳細な熱間加工
条件については何ら制定されていない。また特公昭63-3
928号公報には、固溶強化型低合金鋼である2・1/4Cr-1
Mo鋼を対象に焼ならし処理を省略する製造方法が開示さ
れているが、本発明とは対象合金および熱処理の目的を
異にするものである。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、VおよびNbを1種以上含む析出強化型
低合金鋼の成型加工方法において、焼ならし処理を省略
しても、従来と同等もしくはより以上の特性を有する製
品を得ることができる成形加工方法を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、VおよびNbを1種以上含む析出強化型低
合金鋼を成形加工するに際し、最終の熱間圧延や熱間押
出等の熱間加工条件を特定範囲内に限定すれば、熱間加
工後に焼ならし処理を施さなくても従来と同等もしくは
これ以上の特性を有する製品を得ることができることを
見出した。
即ち、最終熱間加工を組織制御の加工熱処理法で行い、
最終熱間加工における加熱中に炭窒化物を均一固溶させ
るとともに合金成分を均一化させ、熱間加工および冷却
中に健全なマルテンサイトもしくはベイナイト組織を生
成させ、且つVおよび/又はNbの微細炭化物を分散析出
させ、その後Ac1変態点以下の温度に加熱して、更に微
細炭化物を析出させるとともに加工により硬化した組織
を軟化させ、高温で安定な組織とすれば、熱間加工後に
焼ならし処理を施さなくとも高い強度と優れた靱性が得
られるのである。
ここに本発明の要旨は「重量%で、C:0.02〜0.3%、Cr:
0.1〜5%、MoおよびWの1種又は2種を総量で0.2〜4
%含有し、更にVおよびNbの1種又は2種を総量で0.01
〜1%含有する低合金鋼の成形加工方法において、最終
の熱間成形加工をAc3変態点+50℃以上、1150℃以下の
温度域に1分以上加熱して700℃〜1150℃の温度範囲に
おける加工度を20%以上とする条件で行い、次いで500
℃/h以上の冷却速度で冷却した後、Ac1変態点以下の温
度域に加熱して焼もどしすることを特徴とする高温用低
合金鋼の成形加工方法」にある。
さらに本発明は「重量%で、C:0.02〜0.3%、N:0.1%以
下、Cr:0.1〜5%、MoおよびWの1種又は2種を総量で
0.2〜4%含有し、更にVおよびNbの1種又は2種を総
量で0.01〜1%含有する低合金鋼を、上記の最終の熱間
成形加工、冷却および焼もどしと同じ条件で加工、冷却
および熱処理することを特徴とする高温用低合金鋼の成
形加工方法」、「上記の方法の最終工程のAc1変態点以
下の焼もどしにかえて500℃以上、Ac1変態点以下の温度
域に加熱後、温間加工することを特徴とする高温用低合
金鋼の成形加工方法」および「前記温間加工の後に、更
にAc1変態点以下の温度域に加熱して応力除去焼鈍する
ことを特徴とする高温用低合金鋼の成形加工方法」を要
旨とする。
(作用) 以下、本発明にかかる高温用低合金鋼の成形加工方法に
ついて詳細に説明する。
まず、本発明が対象とする低合金鋼の含有成分を前記の
ように限定する理由を作用効果とともに説明する。
C: Cは後述するVおよびNbと結合して炭化物を析出させる
とともに強度を付与する元素である。しかし、その含有
量が0.02%未満では強度が十分ではなく、安定な炭化物
が生成されず、また健全なマルテンサイトもしくはベイ
ナイト組織とはならない。従って、十分なクリープ強度
と靱性とを確保することができない。一方、0.3%を越
えて含有させると炭化物を著しく粗大化し、強度および
靱性が低下するのみならず、鋼が硬化して加工性および
溶接性を損なうことになる。
Cr: Crは高温材料における主要合金元素であり、その含有量
が0.1%未満では高温用鋼として必要な耐酸化性が得ら
れない。Crはその含有量を多くするほど耐酸化性、耐水
素侵食性、耐Na腐食性等が向上する。しかし、5%を超
えて含有させるとベイナイト組織とはならず、十分なク
リープ強度および靱性を得ることができない。
MoおよびW: これら元素はともに高温材料における主要な固溶強化元
素であり、単独もしくは複合で添加されて高温クリープ
強度を高める作用がある。しかし、その含有量が1種も
しくは2種総量で0.2%未満では十分な強度が得られ
ず、また総量で4%を超えて含有させると鋼が著しく硬
化して加工性および溶接性を損なうだけではなく、強度
および靱性をも低下させることになる。
VおよびNb: これら元素はいずれもC又はNと結合してV(C、N)
又はNb(C、N)の微細析出部を形成し、クリープ強度
を向上させる重要な元素である。しかし、これらの炭窒
化物が粗大析出した場合には、前記効果が消失してクリ
ープ強度の著しい低下を起こす原因となるばかりか、加
工性、溶接性および靱性に対しても有害となる。従っ
て、本発明ではこれら元素の含有量を1種又は2種総量
で0.01〜1%に限定する。含有量が総量で0.01%未満で
は、炭窒化物が十分に析出しないのでクリープ強度が向
上しない。また総量で1%を超えて含有させるとV
(C、N)又はNb(C、N)の析出物が粗大化し、強
度、靱性、加工性および溶接性を損なう原因となる。
N: Nはオーステナイトを安定化させるとともに窒化物を析
出させる作用がある。通常の不純物レベルでもこの効果
はあるが、不純物レベル以上に積極的に含有させてもよ
い。但し、その含有量が0.1%を超えると加工性および
溶接性が著しく損なわれるとともに靱性および強度も低
下する。従って、Nを積極的に添加する場合でも、その
含有量を0.1%以下とする。
本発明方法が対象とする析出強化型低合金鋼は、少なく
とも上記の各元素の含有量を前記の範囲内にすれば目的
を達成することができるが、下記に示すような元素を含
んでいてもよい。
Si:0.5%以下、Mn:1.5%以下、Al:0.04%以下、Ni:1%
以下。或いはさらには必要に応じ、Ti、B、Zr、Ca、La
の1種又は2種以上を総量で0.3%以下含んでいてもよ
い。これらの元素は、強度、靱性、加工性および溶接性
を向上させる作用効果を有している。
なお、その他にP、S、Ab、Snなどが不純物となるが、
これらの不純物はそれぞれ0.03%以下の範囲で可能な限
り低くするのがよい。
次に、本発明の成形加工方法を添付図を参照して説明す
るとともに、その成形加工条件の限定理由について述べ
る。
第1図は本眼第1発明の成形加工方法にかかる工程を示
す模式図、である。
(I)加熱工程: 最終熱間加工における加熱工程は、鋳込、ビレットやス
ラブに加工する熱間加工およびこれから管、板等に加工
する熱間加工等の前行程で粗大化した炭窒化物などの析
出物を固溶させるとともに、添加合金元素の偏析を均一
化し、さらに不均一な加工組織を均一化するのが狙いで
ある。特にこの加熱はVおよび/又はNbの炭窒化物を十
分固溶させることに目的がある。従って、この加熱では
前記組成の低合金鋼をAc3変態点+50℃以上(通常、本
発明の対象鋼ではAc3変態点は850℃〜950℃程度であ
る)、1150℃以下の温度域で1分以上加熱する条件で実
施する必要がある。加熱温度がAc3変態点+50℃以上よ
り低いと上記析出物の固溶が不十分で、従来の焼ならし
処理を省略した場合には高温クリープ強度が著しく損な
われたり、前工程の不均一組織や偏析が残存し、強度お
よび靱性を低下させることになる。一方、加熱温度が高
いほど析出物の均一化固溶が促進されるが、1150℃を超
えると粒成長が起こり、靱性および強度を低下させるこ
ととなる。
なお、Vおよび/又はNbの含有量の多いものは、前記温
度範囲の高温側で加熱して炭窒化物の固溶を促進させて
やるのが望ましい。
加熱保温時間が1分未満では未固溶析出物が多く、且つ
合金元素の偏析もあって微細なV、Nbの炭窒化物が十分
に析出しないためにクリープ強度の向上が得られない。
加熱保持時間の上限に関しては、本発明では特に規定を
要しない。長く加熱しても特性劣化を起こすことはない
が、実生産上は1h/25mm厚さ程度を上限とするのが望ま
しい。また、加熱後の材料温度が所定の加工開始温度で
あれば、材料は直ちに加工に供されるが、この場合も1
分以上加熱保持してやるのがよい。
(II)最終熱間成形加工工程: 熱間圧延および熱間押出し等の最終熱間成形加工工程
は、加熱後の材料を700〜1150℃において加工度を20%
以上とする条件で行う。加工はフェライト単相、フェラ
イトとオーステナイトの2相、オーステナイト単相のい
ずれの温度域で行ってもよいが、材料に20%以上の加工
を付与して十分な加工歪みを与え、合金元素の偏析を均
一化し、V、Nb、Crの炭窒化物などの微細析出物の析出
をコントロールすることが大切である。
加工温度が700℃未満では、変形抵抗が高くて十分な成
形加工ができないばかりか、加工歪みの残存によりクリ
ープ強度、靱性および溶接性が損なわれることになる。
また、1150℃を超える温度で加工すると加工歪みの回復
が早くて、加工歪みによる微細析出物および組織制御を
行うことができなくなって強度および靱性を損なう。
この工程における加工度が20%未満の場合には、炭窒化
物などの析出が不十分となり且つ安定な微細析出物が生
成しないためにクリープ強度が損なわれる。
(III)熱間加工後の冷却工程: 熱間加工後の冷却工程も、本発明方法の重要な工程のひ
とつである。その目的は熱間加工後の冷却中に加工歪み
により微細析出物の析出形態を制御することにある。即
ち、熱間加工後に500℃/h以上の冷却速度で急冷するこ
とにより、Ar1変態点以下で加工歪みによりV、Nbの炭
窒化物が微細に点列状に析出するとともに健全なマルテ
ンサイト組織もしくはベイナイト組織(一部にフェライ
トを含むベイナイト組織)が形成されるのである。
しかし、冷却速度が500℃/h未満では、V、Nbの炭窒化
物が粗大化して整合性が失われ、クリープ強度を損なわ
しめるとともに、FeおよびCrの炭化物が析出して組織が
パーライトもしくはフェライト+パーライトとなり強度
および溶接性を損なうことになる。
ここで、前記整合性とはV、Nbの炭窒化物がマトリック
ス中にある結晶方位関係を保って微細分散析出した状態
をいう。
通例、析出物の大きさが500Å以下であれば、マトリッ
クスに整合し格子歪をもった状態となり、これがクリー
プによる転位移動の障害となって強度を高めるが、析出
物の整合性がなくなると、即ち、0.1μm以上のような
粗大化した析出物ではもはやクリープ強度の向上に何ら
寄与しなくなる。本発明では最終の熱間成形加工、冷却
およびその後の焼もどしの条件を規定することにより、
析出物を前記のような状態とすることができるのであ
る。
なお、冷却は大型厚肉部材では、通例の空冷では500℃/
h以上の冷却速度を確保することが困難であるので、こ
のようなものは水冷或いはミスト冷却などの加速冷却法
で急冷してやるのがよい。
本発明にかかる成形加工方法は、上記の(I)〜(II
I)の工程を経た後の材料を焼もどしして最終製品とし
てもよく、或いは添付第2図に示すように上記(I)〜
(III)の工程を経た後の材料を再加熱し、温間加工し
て最終製品としてもよい。さらには添付第3図に示すよ
うにこの温間加工後に応力除去焼鈍して最終製品として
もよい。
熱間成形加工後に、これらの処理工程を行う目的は下記
の通りである。
(IV)焼もどし処理工程: 焼もどし処理は、従来と同様Ac1変態点以下で処理する
ことにより高温で安定な組織を確保するとともに微細炭
窒化物を更に析出させることにある。Ac1変態点を超え
る温度では強度および靱性が損なわれる。
この焼もどしは熱間加工歪みを取り除くうえからは、72
0〜750℃の温度範囲で1〜2時間加熱する処理条件で行
うのがよい。
(V)再加熱工程、(VI)温間加工工程: 再加熱工程および温間加工工程の目的は、加熱および温
間加工(例えば曲げ加工)中に微細なVおよび/又はNb
の炭窒化物を更に析出させてクリープ強度を高めること
にある。さらには前工程(I)〜(III)の加工熱処理
で形成したマルテンサイト組織およびベイナイト組織を
より安定化させて強度および靱性を高めることにある。
そのためには、熱間加工後の材料を500℃以上、Ac1変態
点以下の温度域で加熱した後、好ましくは20%以下の加
工度の温間加工を施してやるのがよい。
加熱温度が500℃より低いと、組織が硬いマルテンサイ
トもしくはベイナイトとなって靱性、高温クリープ強度
および延性が損なわれる。一方、Ac1変態点より高い温
度で加熱すると、部分変態により再オーステナイト化が
起こり、強度および靱性が著しく損なわれる。
(VII)温間加工後の応力除去焼鈍工程: この工程は、温間加工後の材料をAc1変態点以下の温度
に加熱することによって、温間加工により蓄積された内
部歪みを除去するのが目的である。
なお、上記成形加工方法で得られた成品は、その後更に
冷間加工、もしくは溶接およびAc1点以下の加熱により
温間加工する場合もある。
以下、実施例により本発明を更に説明する。
(実施例) 第1表に示す化学組成の低合金鋼を150kg真空炉で溶解
し、鋳型に鋳込んでインゴットを製造し、これを1150〜
900℃の温度に加熱した後、熱間鍛造して40mm厚×80mm
幅×200mm長さのブロックを作製した。これを素材にし
て第2表に示す熱間加工および熱処理条件で成形加工を
行った。
熱間加工は第2表に示す加工温度域でロール圧延により
40%の肉厚減少率で加工を行った。また温間加工は同じ
くロール圧延により10%の肉厚減少率で加工を施した。
なお、第2表の成形加工方法の欄に示す「従来法」と
は、添付第4図に示す工程により、「(a)」は第1図
に示す工程により、「(b)」は第2図に示す工程によ
り、「(c)」は第3図に示す工程により、それぞれ成
形加工を施したことを意味する。また、「(a)比較
法」とは第1図に示す工程により成形加工を施したもの
であるが、加熱温度又は加工温度が本発明で規定する範
囲より外れた条件で成形加工を施したことを意味する。
このようにして得られた加工板材の圧延方向肉厚中央部
よりJIS 4号シャルピー衝撃試験片と径6mm×評点距離
(GL)30mmの引張試験片を採取し、常温引張試験、シャ
ルピー衝撃試験および550℃クリープ破断試験を行っ
た。その結果を第3表に示す。また、第5図に従来例に
対するクリープ破断強度をグラフ化したものを示す。
第3表より明らかなように、本発明方法により成形加工
されたものは、焼ならしを行う従来方法により成形加工
されたものと比べて、引張強さ、靱性およびクリープ破
断強度等の特性は同等もしくはそれ以上である。これに
対して、本発明方法と同様の工程により成形加工を施し
たが、加工温度が低い比較例のA3、B3、C3は引張強さが
著しく高い反面、延性、靱性およびクリープ破断強度が
低い。また、加熱温度が低い比較例のA4、B4、C4は組織
と材質が不安定のためにクリープ破断強度が極めて低
い。
第5図から明らかなように、クリープ破断強比について
は本発明例のものは従来例と同等かそれ以上であるのに
対し、比較例のものは極めて低い。これは、熱間加工の
前工程の履歴が残存し、かつ微細なV、Nbの炭窒化物が
析出しないか(A3、B3、C3)、加工歪みが高く、かつ健
全なベイナイト組織とならないか(A4、B4、C4)、いず
れかの原因による。
なお、本発明方法で得られた加工板材について、抽出し
プリカを電子顕微鏡により観察した結果、いずれのもの
も微細なV、Nb、Crの炭窒化物が点列状に析出し、且つ
健全な組織であった。
(発明の効果) 以上説明した如く、本発明方法によれば低合金鋼の成形
加工における焼ならし処理を省略することができるの
で、工程の合理化と大幅なコスト低減が達成される。ま
た、焼ならし処理を施さなくても従来と同等もしくはそ
れ以上の特性をもった製品を得ることができる。
従って、本発明方法はボイラ、原子力、化学工業用等の
板材、管材、鍛造品の製造方法としてその効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の成形加工方法の工程を示すヒートパ
ターン図 第2図は、本発明の他の成形加工方法の工程を示すヒー
トパターン図、 第3図は、本発明のもう一つの成形加工方法の工程を示
すヒートパターン図、 第4図は、従来の成形加工方法の工程を示すヒートパタ
ーン図、 第5図は、実施例の本発明例および比較例における550
℃×104hクリープ破断強度を従来例との強度比で示し
たグラフ、である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、C:0.02〜0.3%、Cr:0.1〜5
    %、MoおよびWの1種又は2種を総量で0.2〜4%含有
    し、更にVおよびNbの1種又は2種を総量で0.01〜1%
    含有する低合金鋼の成形加工方法において、最終の熱間
    成形加工をAc3変態点+50℃以上、1150℃以下の温度域
    に1分以上加熱して700℃〜1150℃の温度範囲における
    加工度を20%以上とする条件で行い、次いで500℃/h以
    上の冷却速度で冷却した後、Ac1変態点以下の温度域に
    加熱して焼もどしすることを特徴とする高温用低合金鋼
    の成形加工方法。
  2. 【請求項2】重量%で、C:0.02〜0.3%、N:0.1%以下、
    Cr:0.1〜5%、MoおよびWの1種又は2種を総量で0.2
    〜4%含有し、更にVおよびNbの1種又は2種を総量で
    0.01〜1%含有する低合金鋼を、特許請求の範囲第1項
    記載の最終の熱間成形加工、冷却および焼もどしの条件
    で加工、冷却および熱処理することを特徴とする高温用
    低合金鋼の成形加工方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項又は第2項記載の方
    法におけるAc1変態点以下の焼もどしにかえて、500℃以
    上、Ac1変態点以下の温度域に加熱後、温間加工するこ
    とを特徴とする高温用低合金鋼の成形加工方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載の方法における
    温間加工の後に、更にAc1変態点以下の温度域に加熱し
    て応力除去焼鈍することを特徴とする高温用低合金鋼の
    成形加工方法。
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