JPH079034A - 曲げ加工方法及びその装置 - Google Patents

曲げ加工方法及びその装置

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JPH079034A
JPH079034A JP15578593A JP15578593A JPH079034A JP H079034 A JPH079034 A JP H079034A JP 15578593 A JP15578593 A JP 15578593A JP 15578593 A JP15578593 A JP 15578593A JP H079034 A JPH079034 A JP H079034A
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punch head
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Takashi Yoshida
隆史 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度の高い曲げ加工を簡便に行うことができ
る。 【構成】 パンチヘッド3を被加工材9に押し付けて被
加工材に曲げ加工を行うにあたり、パンチヘッドの押し
込み方向先端に該パンチヘッドが設けられている片持ち
梁である歪検出部2に生じる歪からパンチヘッド3にか
かる力を測定し、この測定した力に基づいてパンチヘッ
ド3の押し込み量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金型を板材に押し当てる
ことで板材を曲げる曲げ加工方法及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】パンチヘッドを板材に押し当てて曲げ加
工を行う場合、板材の材料物性(曲げ特性)に応じてス
プリングバック量が変化するために、パンチヘッドを板
材に当接させた状態でパンチヘッドを移動させる量であ
る押し込み量を板材に応じて変更しなくては所要の曲げ
角度を得ることができない。このために、曲げ加工時に
パンチヘッドの移動量とパンチヘッドにかかる力とを測
定しながらパンチヘッドを下降させることで、板材の曲
げ下降を行うことが提案されている。
【0003】図15は曲げ加工時にパンチヘッドにかか
る力を測定するための従来の構成を示しており、水平部
と鉛直部とを有する歪検出部2における鉛直部の下端に
パンチヘッド3を設けて、歪検出部2における水平部と
垂直部とに夫々貼り付けた歪ゲージ7によって、パンチ
ヘッド3にかかる軸方向力Fz及び水平方向力Fxを測
定することができるようにしておき、そしてパンチヘッ
ド3をどこまで押し下げるかの最終押し込み量を、解析
モデル情報あるいはデータベース情報から取得する板材
9のスプリングバック量を加味して算出し、この最終押
し込み量までパンチヘッドを押し下げた後、パンチヘッ
ド3を上昇させれば、板材9がスプリングバックした時
に所要の曲げ角度となっている曲げ加工を行うことがで
き、またこの時にパンチヘッド3にかかる力とパンチヘ
ッド3の移動量とから推定することができる板材9のス
プリングバック量をフィードバックすることで、より正
確な曲げ角度の曲げ加工を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のもので
は、歪検出部の水平部と垂直部の両方の歪からパンチヘ
ッドにかかる力を測定するために、歪検出のための部材
数が多くなる上に測定される歪からパンチヘッドにかか
る力を演算するための回路構成が複雑となってしまって
いる。
【0005】本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは精度の高い曲げ加工を
簡便に行うことができる曲げ加工方法及びその装置を提
供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして本発明に係る曲
げ加工方法は、パンチヘッドを被加工材に押し付けて被
加工材に曲げ加工を行うにあたり、パンチヘッドの押し
込み方向先端に該パンチヘッドが設けられた片持ち梁で
ある歪検出部に生じる歪からパンチヘッドにかかる力を
測定し、この測定した力に基づいてパンチヘッドの押し
込み量を制御することを特徴とし、また本発明に係る曲
げ加工装置は、パンチヘッドの押し込み方向先端に該パ
ンチヘッドが設けられた片持ち梁である歪検出部を備え
るとともに、この歪検出部に生ずる歪を測定する歪測定
部材と、歪測定部材で得た測定値からパンチヘッドにか
かる力を求めるとともにこの力に基づいてパンチヘッド
の押し込み量を制御する制御手段とを備えていることに
特徴を有している。
【0007】
【作用】本発明によれば、片持ち梁である歪検出部に設
けた歪測定部材のみによって、パンチヘッドの押し込み
量を制御して所要の曲げ加工を行うことができる。
【0008】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
ると、図1に示す実施例では、プレス機の上型における
パンチ取付部1の下面から下方に垂下された歪検出部2
の下端にパンチヘッド3を設けるとともに、歪検出部2
の両側面において上下方向3カ所に、3対の歪ゲージA
1,B1,A2,B2,A3,B3を貼り付けてある。
なお、各対は歪検出部2に対して軸対象となる位置に配
してある。歪ゲージは歪が発生すると電気抵抗が変化す
る抵抗素子であるが、半導体ゲージのように感度の高い
ものであることが好ましい。
【0009】そしてこれら3対6枚の歪ゲージの出力か
ら、パンチヘッド3で板材9を押圧することで被加工材
4に曲げを施す時にパンチヘッド3に発生する軸方向力
Fz及び水平方向力Fxを求めて、図2あるいは図3に
示すフローに基づく板材9の曲げ加工にあたってのパン
チヘッド3の下降量の制御を行っているのであるが、上
記軸方向力Fz及び水平方向力Fxは、次のようにして
求めている。
【0010】すなわち、歪ゲージの貼り付け位置iにお
いて歪検出部2に生ずる曲げモーメントをMi、曲げモ
ーメントのみによる応力をσMi、全歪をεAj,εB
j、曲げモーメントのみによる歪をεMi、軸力のみに
よる歪をεFとし、さらに歪検出部2の弾性係数をE、
断面係数をZ、パンチヘッド2における板材9との接触
点の中心からの距離をeとすると、 M1=Fx・(l−l1 )−Fz・e M2=Fx・(l−l2 )−Fz・e σMi=Eε・Mi=Mi/Z したがって、軸方向力Fz及び水平方向力Fxは Fx=Z・E・εM1 ・εM2 /l2 Fz=E・εF として求めることができる。
【0011】また、εM1 は歪ゲージA1,B1を備え
た図4(a)のブリッジ回路で、εM2 は歪ゲージA2,B
2を備えた図4(b)のブリッジ回路で、εFの値は歪ゲ
ージA3,B3を備えた図4(c)のブリッジ回路で簡便
に求めることができる。図中Rは基準抵抗であり、εM
1 及びεM2 を求めるものにおいては温度補償効果を有
している。そして、このようなブリッジ回路を形成する
回路パターンを備えた回路板5あるいは回路パターンそ
のものを、図5に示すように、歪検出部2における歪ゲ
ージの貼り付け面以外の面に取り付けると、配線の簡略
化及び断線の危険性の減少を図ることができる。回路パ
ターンを歪検出部2表面に直接形成する場合は、歪検出
部2の表面に樹脂コーティングあるいはセラミック溶射
で絶縁層を形成し、この上に銅箔を貼り付けた後にエッ
チング処理を施したり、金属層を溶射することによって
形成する。
【0012】図6に示すように、ブリッジ回路を構成す
る歪ゲージと基準抵抗とをフレキシブル基板6上に形成
して、このフレキシブル基板6を歪検出部2に貼り付け
るようにしてもよい。この場合の歪ゲージA1,B1は
たとえばニクロム抵抗体からなるフレキシブル基板6上
にパターン作成で形成できるものとしておく。基準抵抗
Rは外付けであってもよい。また、フレキシブル基板6
としては、歪検出部2の材料と線膨張係数において差が
ないものが望ましく、歪検出部2が普通綱材からなる時
は、フェノール樹脂あるいはポリイミド樹脂からなるフ
レキシブル基板6を用いる。
【0013】より正確な曲げ加工を行うには、図7に示
すように、歪検出部2がたわむことによって生ずるパン
チヘッド3と板材9との接触位置の変化量Δeを Δe=l2(2Fx・l+3Fz・e)/3(2E・I
+Fz・l2) として求めて、この変化量Δeに基づいて、パンチヘッ
ド3と板材9との接触位置を補正することができるよう
にしておくとよい。計測荷重及び押し込み量の高精度化
を図ることができる。図8あるいは図9は、この接触位
置補正を行う場合のフローの例を示している。
【0014】図10に示すように、歪検出部2に2対4
個の歪ゲージA1,B1,A2,B2を貼り付けただけ
の場合でも、上記実施例の場合より精度が落ちることに
なるものの、やはりεMi,εFを算出してFx,Fz
を求めることができる。この時、ブリッジ回路を使用せ
ずに、歪ゲージを貼り付けた場所の全歪から εM1 =(εB1 −εA1 )/2 εM2 =(εB2 −εA2 )/2 εF=(εB2 +εA2 )/2 の演算を行って、εM1 ,εM2 ,εFを算出すると、
表裏面の歪が明白となり、この結果、歪検出部2のたわ
みによる軸力の影響で表裏面の曲げモーメントのみによ
る歪量に差が発生してもこれを補正することができる。
【0015】図11に示す実施例は、図1及び図4に示
した実施例における温度補償をより正確に行うことがで
きるようにしたもので、パンチ取付部1の下面から一対
の歪検出部2,2を下方に垂下するとともに、同一特性
を有している両歪検出部2,2のうちの一方に曲げ加工
を担うパンチヘッド3を設け、パンチヘッド3を備えて
いない歪検出部2には、パンチヘッド3を備えている歪
検出部2に設けた温度補償も担う歪ゲージA3,B3と
同一特性の一対の温度補償用歪ゲージβ,βを設けてあ
る。この温度補償は基本的には計測用歪ゲージαと温度
補償用歪ゲージβとで図12(a)に示すようにブリッジ
回路を構成することで実現することができるわけである
が、図4(c)に対応させる場合、図12(b)に示す構成の
ブリッジ回路とする。
【0016】ところで、片持ち梁である歪検出部2は、
歪が大きく且つ弾性域の広い材料、つまり弾性係数が小
さく、降伏応力あるいは降伏歪の大きい材料で形成して
おくことが好ましく、パンチヘッド3は、耐摩耗性が高
く且つ変形しにくい材料で形成しておくことが好まし
い。たとえば、歪検出部2はニッケルクロム鋼で、パン
チヘッド3はダイス鋼を用いるのである。この場合、測
定範囲が広くなる上に感度も高くなる。
【0017】また、歪検出部2は、その軸力のみによる
歪が大きくて変形(先端部のたわみ)が小さくなる形状
としておくことが望ましい。この点について詳しく説明
すると、歪検出部2の許容最大荷重をFzm,Fxm、
測定歪範囲をεFa,εMa以上、許容最大たわみをδ
aとし、許容最大荷重をFzm,Fxmが発生している
時の軸力のみによる歪、モーメントのみによる歪、全
歪、モーメント及びたわみを各々εFm,εMm,ε
m,Mm,δmとし、さらに歪検出部2の断面積をA、
断面2次モーメントをI、降伏歪をεyとすると、 Mm=Fxm・e−Fxm・l εFm=Fzm/E・A εMm=Mm・h/2E・I となり、歪検出部2が蘇生変形しない条件は εm=εFm+εMm<εy … 1) で表されるために、 εy>(Fzm/A+Mm・h/2I)/Z … 2) となる。また測定歪範囲の条件より、弾性係数は εFm>εFa … 3) εMm>εMa … 4) の両式を満足しなくてはならない。ここで、式3)より E<Fzm/AεFa … 5) 式4)より E<Mmh/2IεMm … 6) たわみ量は少ない事が望ましいので δm<δa … 7) 式7)より I>(Fxm・l3 /3+Fzm・e・l2 /2)/δa・E … 8) 式3)、4)より I<Mm・h/2E・εMa … 9) A<Fzm/E・εFa … 10) よって、上記式8),9),10)を満たす形状とすれ
ばよい。
【0018】図13及び図14は、上記特性を満足する
歪検出部2の形状例を示すもので、図13に示すもので
は軸方向のリブを、図14に示すものでは軸方向の溝を
設けて、リブで囲まれたところや溝の底面に歪ゲージを
配置することで歪ゲージへの接触防止もなされるように
している。以上の実施例における歪ゲージに代えて、歪
検出部2に格子状の印を付すとともに、この格子の変化
をカメラで撮像することによって歪を検出するようにし
てもよい。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明においては、片持ち
梁である歪検出部に設けた歪測定部材のみによって、パ
ンチヘッドの押し込み量を制御して所要の曲げ加工を行
うことができるものであり、精度の高い曲げ加工を簡便
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の概略説明図である。
【図2】同上のフローチャートである。
【図3】同上の他のフローチャートである。
【図4】(a)(b)(c)は夫々各歪ゲージを構成部材とする
ブリッジ回路の回路図である。
【図5】実施例の部分斜視図である。
【図6】他の実施例の部分斜視図である。
【図7】他の実施例の説明図である。
【図8】同上のフローチャートである。
【図9】同上の他のフローチャートである。
【図10】別の例の説明図である。
【図11】さらに他の例の説明図である。
【図12】(a)は温度補償のための基本的ブリッジ回路
の回路図、(b)は一実施例への適用例の場合の回路図で
ある。
【図13】(a)は他の実施例の説明図、(b)及び(c)は夫
々断面形状例を示す断面図である。
【図14】(a)は別の実施例の説明図、(b)及び(c)は夫
々断面形状例を示す断面図である。
【図15】従来例の説明図である。
【符号の説明】 2 歪検出部 3 パンチヘッド A1,B1〜A3,B3 歪ゲージ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 曲げ加工方法及びその装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金型を板材に押し当てる
ことで板材を曲げる曲げ加工方法及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】パンチヘッドを板材に押し当てて曲げ加
工を行う場合、板材の材料物性に応じてスプリングバッ
ク量が変化するために、パンチヘッドを板材に当接させ
た状態でパンチヘッドを移動させる量である押し込み量
を板材に応じて変更しなくては所要の曲げ角度を得るこ
とができない。このために、曲げ加工時にパンチヘッド
の移動量とパンチヘッドにかかる力とを測定しながらパ
ンチヘッドを下降させることで、板材の曲げ加工を行う
ことが提案されている。
【0003】図15は曲げ加工時にパンチヘッドにかか
る力を測定するための従来の構成を示しており、水平部
と鉛直部とを有する歪検出部2における鉛直部の下端に
パンチヘッド3を設けて、歪検出部2における水平部と
垂直部とに夫々貼り付けた歪ゲージ7によって、パンチ
ヘッド3にかかる軸方向力Fz及び水平方向力Fxを測
定することができるようにしておき、そしてパンチヘッ
ド3をどこまで押し下げるかの最終押し込み量を、解析
モデル情報あるいはデータベース情報から取得する板材
9のスプリングバック量を加味して算出し、この最終押
し込み量までパンチヘッドを押し下げた後、パンチヘッ
ド3を上昇させれば、板材9がスプリングバックした時
に所要の曲げ角度となっている曲げ加工を行うことがで
き、またこの時にパンチヘッド3にかかる力とパンチヘ
ッド3の移動量とから推定することができる板材9のス
プリングバック量をフィードバックすることで、より正
確な曲げ角度の曲げ加工を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のもので
は、歪検出部の水平部と垂直部の両方の歪からパンチヘ
ッドにかかる力を測定するために、歪検出のための部材
数が多くなり、測定精度が低下する上に測定される歪か
らパンチヘッドにかかる力を演算するための回路構成が
複雑となってしまっている。
【0005】本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは精度の高い曲げ加工を
簡便に行うことができる曲げ加工方法及びその装置を提
供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして本発明に係る曲
げ加工方法は、パンチヘッドを被加工材に押し付けて被
加工材に曲げ加工を行うにあたり、パンチヘッドの押し
込み方向先端に該パンチヘッドが設けられた片持ち梁で
ある歪検出部に生じる歪からパンチヘッドにかかる力を
測定し、この測定した力に基づいてパンチヘッドの押し
込み量を制御することを特徴とし、また本発明に係る曲
げ加工装置は、パンチヘッドの押し込み方向先端に該パ
ンチヘッドが設けられた片持ち梁である歪検出部を備え
るとともに、この歪検出部に生ずる歪を測定する歪測定
部材と、歪測定部材で得た測定値からパンチヘッドにか
かる力を求めるとともにこの力に基づいてパンチヘッド
の押し込み量を制御する制御手段とを備えていることに
特徴を有している。
【0007】
【作用】本発明によれば、片持ち梁である歪検出部に設
けた歪測定部材から得られる歪量に基づいて、パンチヘ
ッドの押し込み量を制御して所要の曲げ加工を行うこと
ができる。
【0008】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
ると、図1に示す実施例では、プレス機の上型における
パンチ取付部1の下面から下方に垂下された歪検出部2
の下端にパンチヘッド3を設けるとともに、歪検出部2
の両側面において上下方向3カ所に、3対の歪ゲージA
1,B1,A2,B2,A3,B3を貼り付けてある。
なお、各対は歪検出部2に対して軸対象となる位置に配
してある。歪ゲージは歪が発生すると電気抵抗が変化す
る抵抗素子であるが、半導体ゲージのように感度の高い
ものであることが好ましい。
【0009】そしてこれら3対6枚の歪ゲージの出力か
ら、パンチヘッド3で被加工材である板材9を押圧する
ことで板材9に曲げを施す時にパンチヘッド3に発生す
る軸方向力Fz及び水平方向力Fxを求めて、図2ある
いは図3に示すフローに基づく板材9の曲げ加工にあた
ってのパンチヘッド3の下降量の制御を行っているので
あるが、上記軸方向力Fz及び水平方向力Fxは、次の
ようにして求めている。
【0010】すなわち、歪ゲージの貼り付け位置iにお
いて歪検出部2に生ずる曲げモーメントをMi、曲げモ
ーメントのみによる応力をσMi 、全歪をεAj εBj 、曲
げモーメントのみによる歪をεMi 、軸力のみによる歪を
εF とし、さらに歪検出部2の弾性係数をE、断面係数
をZ、パンチヘッド2板材9との接触点の歪検出部
心からの距離をeとすると、1 =Fx・(l−l1 )−Fz・e2 =Fx・(l−l2 )−Fz・eσMi E・εMi =Mi/Z したがって、軸方向力Fz及び水平方向力Fxは Fx=Z・E・(εMi−εM2/l2 Fz=E・εF として求めることができる。
【0011】また、εM1 は歪ゲージA1,B1を備えた
図4(a)のブリッジ回路で、εM2 は歪ゲージA2,B2
を備えた図4(b)のブリッジ回路で、εF の値は歪ゲー
ジA3,B3を備えた図4(c)のブリッジ回路で簡便に
求めることができる。図中Rは、温度あるいは歪検出部
の変形により抵抗値が変化しない基準抵抗であり、ε M1
及びεM2 を求める回路構成においては温度補償効果を有
している。そして、このようなブリッジ回路を形成する
回路パターンを備えた回路板5あるいは回路パターンそ
のものを、図5に示すように、歪検出部2における歪ゲ
ージの貼り付け面以外の面に取り付けると、配線の簡略
化及び断線の危険性の減少を図ることができる。回路パ
ターンを歪検出部2表面に直接形成する場合は、歪検出
部2の表面に樹脂コーティングあるいはセラミック溶射
で絶縁層を形成し、この上に銅箔を貼り付けた後にエッ
チング処理を施したり、金属層を溶射することによって
形成する。
【0012】図6に示すように、ブリッジ回路を構成す
る歪ゲージと基準抵抗とをフレキシブル基板6上に形成
して、このフレキシブル基板6を歪検出部2に貼り付け
るようにしてもよい。この場合の歪ゲージA1,B1は
たとえばニクロム抵抗体からなるフレキシブル基板6上
にパターン作成で形成できるものとしておく。基準抵抗
Rは外付けであってもよい。また、フレキシブル基板6
としては、歪検出部2の材料と線膨張係数において差が
ないものが望ましく、歪検出部2が普通綱材からなる時
は、フェノール樹脂あるいはポリイミド樹脂からなるフ
レキシブル基板6を用いる。
【0013】より正確な曲げ加工を行うには、図7に示
すように、歪検出部2がたわむことによって生ずるパン
チヘッド3と板材9との接触位置の変化量Δeを Δe=2 (2Fx・l+3Fz・e)/3(2E
・I+Fz・2 ) として求めて、この変化量Δeに基づいて、パンチヘッ
ド3と板材9との接触位置を補正することができるよ
うにしておくとよい。計測荷重及び押し込み量の高精度
化を図ることができる。図8あるいは図9は、この接触
位置補正を行う場合のフローの例を示している。
【0014】図10(a)に示すように、歪検出部2に2
対4個の歪ゲージA1,B1,A2,B2を貼り付けた
だけの場合でもやはりεMi εF を算出してFx,F
zを求めることができる。この時、図10(b)(c)(d)(e)
に示すブリッジ回路を用いて、歪ゲージを貼り付けた場
所の全歪からεM1 =(εB1 εA1 )/2εM2 =(εB2 εA2 )/2εF =(εB2 εA2 )/2 の演算を行って、εM1,εM2,εF を算出すると、表裏
面の歪が明白となり、この結果、歪検出部2のたわみに
よる軸力の発生のために表裏面の曲げモーメントのみに
よる歪量に差が発生してもこれを補正することができ
る。
【0015】図11に示す実施例は、図1及び図4(c)
に示した実施例における温度補償をより正確に行うこと
ができるようにしたもので、パンチ取付部1の下面から
一対の歪検出部2,2を下方に垂下するとともに、同一
特性を有している両歪検出部2,2のうちの一方に曲げ
加工を担うパンチヘッド3を設け、パンチヘッド3を備
えていない歪検出部2には、パンチヘッド3を備えてい
る歪検出部2に設け歪ゲージA3,B3と同一特性の
一対の温度補償用歪ゲージβ,βを設けて、図4(c)に
対応するものとして、図12(b)に示す構成のブリッジ
回路とする。図4(a)(b)や図10に示した場合に対応さ
せる時には、図11中の歪ゲージA3,B3のいずれか
一方の計測用歪ゲージαと、温度補償用歪ゲージβ,β
の一方とで図12(a)に示すブリッジ回路を構成する。
【0016】ところで、片持ち梁である歪検出部2は、
歪が大きく且つ弾性域の広い材料、つまり弾性係数が小
さく、降伏応力あるいは降伏歪の大きい材料で形成して
おくことが好ましく、パンチヘッド3は、耐摩耗性が高
く且つ変形しにくい材料で形成しておくことが好まし
い。たとえば、歪検出部2はニッケルクロム鋼で、パン
チヘッド3はダイス鋼を用いるのである。この場合、測
定範囲が広くなる上に感度も高くなる。
【0017】また、歪検出部2は、その軸力のみによる
歪が大きくて変形(先端部のたわみ)が小さくなる形状
としておくことが望ましい。この点について詳しく説明
すると、歪検出部2の許容最大荷重をFzm,Fxm、
測定歪範囲をεFa εMa 以上、許容最大たわみをδaと
し、許容最大荷重をFzm,Fxmが発生している時の
軸力のみによる歪、モーメントのみによる歪、全歪、モ
ーメント及びたわみを各々εFm εMm εm ,Mm,δ
mとし、さらに歪検出部2の断面積をA、断面2次モー
メントをI、降伏歪をεy とすると、 Mm=Fzm・e−Fxm・lεFm =Fzm/E・AεMm =Mm・h/2E・I となり、歪検出部2が塑性変形しない条件はεm εFm εMm εy … 1) で表されるために、 εy >(Fzm/A+Mm・h/2I)/ … 2) となる。また測定歪範囲の条件より、弾性係数はεFm εFa … 3)εMm εMa … 4) の両式を満足しなくてはならない。ここで、式3)より E<Fzm/A・εFa … 5) 式4)より E<Mm・h/2・εMm … 6) たわみ量は少ない事が望ましいので δm<δa … 7) 式7)より I>(Fxm・l3 /3+Fzm・e・l2 /2)/δa・E … 8) 式3)、4)より I<Mm・h/E・εMa … 9) A<Fzm/E・εFa … 10) よって、上記式8),9),10)を満たす形状とすれ
ばよい。
【0018】図13及び図14は、上記特性を満足する
歪検出部2の形状例を示すもので、図13に示すもので
は軸方向のリブを、図14に示すものでは軸方向の溝を
設けて、リブで囲まれたところや溝の底面に歪ゲージを
配置することで歪ゲージへの接触防止もなされるように
している。以上の実施例における歪ゲージに代えて、歪
検出部2に格子状の印を付すとともに、この格子の変化
をカメラで撮像することによって歪を検出するようにし
てもよい。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明においては、片持ち
梁である歪検出部に設けた歪測定部材から得られる歪量
に基づいて、パンチヘッドの押し込み量を制御して所要
の曲げ加工を行うことができるものであり、精度の高い
曲げ加工を簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の概略説明図である。
【図2】同上のフローチャートである。
【図3】同上の他のフローチャートである。
【図4】(a)(b)(c)は夫々各歪ゲージを構成部材とする
ブリッジ回路の回路図である。
【図5】実施例の部分斜視図である。
【図6】他の実施例の部分斜視図である。
【図7】他の実施例の説明図である。
【図8】同上のフローチャートである。
【図9】同上の他のフローチャートである。
【図10】(a)は別の例の説明図、(b)(c)(d)(e)は夫々
各歪ゲージを構成部材とするブリッジ回路の回路図であ
る。
【図11】さらに他の例の説明図である。
【図12】(a)は温度補償のための基本的ブリッジ回路
の回路図、(b)は一実施例への適用例の場合の回路図で
ある。
【図13】(a)は他の実施例の説明図、(b)及び(c)は夫
々断面形状例を示す断面図である。
【図14】(a)は別の実施例の説明図、(b)及び(c)は夫
々断面形状例を示す断面図である。
【図15】従来例の説明図である。
【符号の説明】 2 歪検出部 3 パンチヘッド A1,B1〜A3,B3 歪ゲージ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 曲げ加工方法及びその装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金型を板材に押し当てる
ことで板材を曲げる曲げ加工方法及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】パンチヘッドを板材に押し当てて曲げ加
工を行う場合、板材の材料物性に応じてスプリングバッ
ク量が変化するために、パンチヘッドを板材に当接させ
た状態でパンチヘッドを移動させる量である押し込み量
を板材に応じて変更しなくては所要の曲げ角度を得るこ
とができない。このために、曲げ加工時にパンチヘッド
の移動量とパンチヘッドにかかる力とを測定しながらパ
ンチヘッドを下降させることで、板材の曲げ加工を行う
ことが提案されている。
【0003】図15は曲げ加工時にパンチヘッドにかか
る力を測定するための従来の構成を示しており、水平部
と鉛直部とを有する歪検出部2における鉛直部の下端に
パンチヘッド3を設けて、歪検出部2における水平部と
垂直部とに夫々貼り付けた歪ゲージ7によって、パンチ
ヘッド3にかかる軸方向力Fz及び水平方向力Fxを測
定することができるようにしておき、そしてパンチヘッ
ド3をどこまで押し下げるかの最終押し込み量を、解析
モデル情報あるいはデータベース情報から取得する板材
9のスプリングバック量を加味して算出し、この最終押
し込み量までパンチヘッドを押し下げた後、パンチヘッ
ド3を上昇させれば、板材9がスプリングバックした時
に所要の曲げ角度となっている曲げ加工を行うことがで
き、またこの時にパンチヘッド3にかかる力とパンチヘ
ッド3の移動量とから推定することができる板材9のス
プリングバック量をフィードバックすることで、より正
確な曲げ角度の曲げ加工を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のもので
は、歪検出部の水平部と垂直部の両方の歪からパンチヘ
ッドにかかる力を測定するために、歪検出のための部材
数が多くなり、測定精度が低下する上に測定される歪か
らパンチヘッドにかかる力を演算するための回路構成が
複雑となってしまっている。
【0005】本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは精度の高い曲げ加工を
簡便に行うことができる曲げ加工方法及びその装置を提
供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして本発明に係る曲
げ加工方法は、パンチヘッドを被加工材に押し付けて被
加工材に曲げ加工を行うにあたり、パンチヘッドの押し
込み方向先端に該パンチヘッドが設けられた片持ち梁で
ある歪検出部に生じる歪からパンチヘッドにかかる力を
測定し、この測定した力に基づいてパンチヘッドの押し
込み量を制御することを特徴とし、また本発明に係る曲
げ加工装置は、パンチヘッドの押し込み方向先端に該パ
ンチヘッドが設けられた片持ち梁である歪検出部を備え
るとともに、この歪検出部に生ずる歪を測定する歪測定
部材と、歪測定部材で得た測定値からパンチヘッドにか
かる力を求めるとともにこの力に基づいてパンチヘッド
の押し込み量を制御する制御手段とを備えていることに
特徴を有している。
【0007】
【作用】本発明によれば、片持ち梁である歪検出部に設
けた歪測定部材から得られる歪量に基づいて、パンチヘ
ッドの押し込み量を制御して所要の曲げ加工を行うこと
ができる。
【0008】
【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
ると、図1に示す実施例では、プレス機の上型における
パンチ取付部1の下面から下方に垂下された歪検出部2
の下端にパンチヘッド3を設けるとともに、歪検出部2
の両側面において上下方向3カ所に、3対の歪ゲージA
1,B1,A2,B2,A3,B3を貼り付けてある。
なお、各対は歪検出部2に対して軸対象となる位置に配
してある。歪ゲージは歪が発生すると電気抵抗が変化す
る抵抗素子であるが、半導体ゲージのように感度の高い
ものであることが好ましい。
【0009】そしてこれら3対6枚の歪ゲージの出力か
ら、パンチヘッド3で被加工材である板材9を押圧する
ことで板材9に曲げを施す時にパンチヘッド3に発生す
る軸方向力Fz及び水平方向力Fxを求めて、図2ある
いは図3に示すフローに基づく板材9の曲げ加工にあた
ってのパンチヘッド3の下降量の制御を行っているので
あるが、上記軸方向力Fz及び水平方向力Fxは、次の
ようにして求めている。
【0010】すなわち、歪ゲージの貼り付け位置iにお
いて歪検出部2に生ずる曲げモーメントをMi、曲げモ
ーメントのみによる応力をσMi 、全歪をεAj ε
Bj 、曲げモーメントのみによる歪εMi 、軸力のみに
よる歪をε とし、さらに歪検出部2の弾性係数をE、
断面係数をZ、パンチヘッド2板材9との接触点の
検出部中心からの距離をeとすると、 =Fx・(1−1)−Fz・e =Fx・(1−1)−Fz・eσMi E・σMi =Mi/Z したがって、軸方向力Fz及び水平方向力Fxは Fx=Z・E・(εMi−εM2/1 Fz=E・ε として求めることができる。
【0011】また、εM1 は歪ゲージA1,B1を備え
た図4(a)のブリッジ回路で、εM2 は歪ゲージA
2,B2を備えた図4(b)のブリッジ回路で、ε
値は歪ゲージA3,B3を備えた図4(c)のブリッジ
回路で簡便に求めることができる。図中Rは、温度ある
いは歪検出部の変形により抵抗値が変化しない基準抵抗
であり、εM1 及びεM2 を求める回路構成においては
温度補償効果を有している。そして、このようなブリッ
ジ回路を形成する回路パターンを備えた回路板5あるい
は回路パターンそのものを、図5に示すように、歪検出
部2における歪ゲージの貼り付け面以外の面に取り付け
ると、配線の簡略化及び断線の危険性の減少を図ること
ができる。回路パターンを歪検出部2表面に直接形成す
る場合は、歪検出部2の表面に樹脂コーティングあるい
はセラミック溶射で絶縁層を形成し、この上に銅箔を貼
り付けた後にエッチング処理を施したり、金属層を溶射
することによって形成する。
【0012】図6に示すように、ブリッジ回路を構成す
る歪ゲージと基準抵抗とをフレキシブル基板6上に形成
して、このフレキシブル基板6を歪検出部2に貼り付け
るようにしてもよい。この場合の歪ゲージA1,B1は
たとえばニクロム抵抗体からなるフレキシブル基板6上
にパターン作成で形成できるものとしておく。基準抵抗
Rは外付けであってもよい。また、フレキシブル基板6
としては、歪検出部2の材料と線膨張係数において差が
ないものが望ましく、歪検出部2が普通綱材からなる時
は、フェノール樹脂あるいはポリイミド樹脂からなるフ
レキシブル基板6を用いる。
【0013】より正確な曲げ加工を行うには、図7に示
すように、歪検出部2がたわむことによって生ずるパン
チヘッド3と板材9との接触位置の変化量Δeを Δe=(2Fx.1+3Fz・e)/3(2E
・I+Fz・ ) として求めて、この変化量Δeに基づいて、パンチヘッ
ド3と板材9との接触位置を補正することができるよ
うにしておくとよい。計測荷重及び押し込み量の高精度
化を図ることができる。図8あるいは図9は、この接触
位置補正を行う場合のフローの例を示している。
【0014】図10(a)に示すように、歪検出部2に
2対4個の歪ゲージA1,B1,A2,B2を貼り付け
ただけの場合でもやはりεMi ε を算出してF
x,Fzを求めることができる。この時、図10(b)
(c)(d)(e)に示すブリッジ回路を用いて、歪ゲ
ージを貼り付けた場所の全歪からεM1 =(εB1 εA1 )/2εM2 =(εB2 εA2 )/2ε =(εB2 εA2 )/2 の演算を行って、εM1,εM2,ε を算出すると、
表裏面の歪が明白となり、この結果、歪検出部2のたわ
みによる軸力の発生のために表裏面の曲げモーメントの
みによる歪量に差が発生してもこれを補正することがで
きる。
【0015】図11に示す実施例は、図1及び図4
(c)に示した実施例における温度補償をより正確に行
うことができるようにしたもので、パンチ取付部1の下
面から一対の歪検出部2,2を下方に垂下するととも
に、同一特性を有している両歪検出部2,2のうちの一
方に曲げ加工を担うパンチヘッド3を設け、パンチヘッ
ド3を備えていない歪検出部2には、パンチヘッド3を
備えている歪検出部2に設け歪ゲージA3,B3と同
一特性の一対の温度補償用歪ゲージβ,βを設けて、図
4(c)に対応するものとして、図12(b)に示す構
成のブリッジ回路とする。図4(a)(b)や図10に
示した場合に対応させる時には、図11中の歪ゲージA
3,B3のいずれか一方の計測用ゲージαと、温度補償
用歪ゲージβ,βの一方とで図12(a)に示すブリッ
ジ回路を構成する。
【0016】ところで、片持ち梁である歪検出部2は、
歪が大きく且つ弾性域の広い材料、つまり弾性係数が小
さく、降伏応力あるいは降伏歪の大きい材料で形成して
おくことが好ましく、パンチヘッド3は、耐摩耗性が高
く且つ変形しにくい材料で形成しておくことが好まし
い。たとえば、歪検出部2はニッケルクロム鋼で、パン
チヘッド3はダイス鋼を用いるのである。この場合、測
定範囲が広くなる上に感度も高くなる。
【0017】また、歪検出部2は、その軸力のみによる
歪が大きくて変形(先端部のたわみ)が小さくなる形状
としておくことが望ましい。この点について詳しく説明
すると、歪検出部2の許容最大荷重をFzm,Fxm、
測定歪範囲をεFa εMa 以上、許容最大たわみをδ
aとし、許容最大荷重をFzm,Fxmが発生している
時の軸力のみによる歪、モーメントのみによる歪、全
歪、モーメント及びたわみを各々εFm εMm
ε ,Mm,δmとし、さらに歪検出部2の断面積を
A、断面2次モーメントをI、降伏歪をεとすると、 Mm=Fzm・e−Fxm・1εFm =Fzm/E・AεMm =Mm・h/2E・I となり、歪検出部2が塑性変形しない条件はε εFm εMm ε … 1) で表されるために、 ε >(Fzm/A+Mm・h/2I)/ … 2) となる。また測定歪範囲の条件より、弾性係数はεFm εFa … 3)εMm εMa > … 4) の両式を満足しなくてはならない。ここで、式3)より E<Fzm/A・εFa …5) 式4)より E<Mm・h/2・εMm …6) たわみ量は少ない事が望ましいので δm<δa … 7) 式7)より I>(Fxm・1/3+Fzm・e・1/2)/δa・E … 8) 式3)、4)より I<Mm・h/E・εMa … 9) A<Fzm/E・εFa … 10) よって、上記式8),9),10)を満たす形状とすれ
ばよい。
【0018】図13及び図14は、上記特性を満足する
歪検出部2の形状例を示すもので、図13に示すもので
は軸方向のリブを、図14に示すものでは軸方向の溝を
設けて、リブで囲まれたところや溝の底面に歪ゲージを
配置することで歪ゲージへの接触防止もなされるように
している。以上の実施例における歪ゲージに代えて、歪
検出部2に格子状の印を付すとともに、この格子の変化
をカメラで撮像することによって歪を検出するようにし
てもよい。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明においては、片持ち
梁である歪検出部に設けた歪測定部材から得られる歪量
に基づいて、パンチヘッドの押し込み量を制御して所要
の曲げ加工を行うことができるものであり、精度の高い
曲げ加工を簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の概略説明図である。
【図2】同上のフローチャートである。
【図3】同上の他のフローチャートである。
【図4】(a)(b)(c)は夫々各歪ゲージを構成部
材とするブリッジ回路の回路図である。
【図5】実施例の部分斜視図である。
【図6】他の実施例の部分斜視図である。
【図7】他の実施例の説明図である。
【図8】同上のフローチャートである。
【図9】同上の他のフローチャートである。
【図10】(a)は別の例の説明図、(b)(c)
(d)(e)は夫々各歪ゲージを構成部材とするブリッ
ジ回路の回路図である。
【図11】さらに他の例の説明図である。
【図12】(a)は温度補償のための基本的ブリッジ回
路の回路図、(b)は一実施例への適用例の場合の回路
図である。
【図13】(a)は他の実施例の説明図、(b)及び
(c)は夫々断面形状例を示す断面図である。
【図14】(a)は別の実施例の説明図、(b)及び
(c)は夫々断面形状例を示す断面図である。
【図15】従来例の説明図である。
【符号の説明】 2 歪検出部 3 パンチヘッド A1,B1〜A3,B3 歪ゲージ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パンチヘッドを被加工材に押し付けて被
    加工材に曲げ加工を行うにあたり、パンチヘッドの押し
    込み方向先端に該パンチヘッドが設けられた片持ち梁で
    ある歪検出部に生じる歪からパンチヘッドにかかる力を
    測定し、この測定した力に基づいてパンチヘッドの押し
    込み量を制御することを特徴とする曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 片持ち梁である歪検出部の軸方向3箇所
    において歪検出部に生ずる歪を測定して、これら歪の測
    定値からパンチヘッドにかかる力を求めていることを特
    徴とする請求項1記載の曲げ加工方法。
  3. 【請求項3】 片持ち梁である歪検出部の軸方向2箇所
    において歪検出部に生ずる歪を測定して、これら歪の測
    定値からパンチヘッドにかかる力を求めていることを特
    徴とする請求項1記載の曲げ加工方法。
  4. 【請求項4】 パンチヘッドにおける被加工材との接触
    位置のずれを求めて、このずれから押し込み量の補正を
    行うことを特徴とする請求項1記載の曲げ加工方法。
  5. 【請求項5】 歪測定時に温度補償手段による温度補償
    を行うことを特徴とする請求項1記載の曲げ加工方法。
  6. 【請求項6】 歪の測定部材として歪ゲージを用いると
    ともに、歪ゲージと基準抵抗とによるブリッジ回路を用
    いることを特徴とする請求項2または3記載の曲げ加工
    方法。
  7. 【請求項7】 歪の測定部材から得られた全歪のデータ
    から、曲げモーメントのみによる歪εMiと軸力のみに
    よる歪εFとを算出し、ここからパンチヘッドにかかる
    力を求めていることを特徴とする請求項2または3記載
    の曲げ加工方法。
  8. 【請求項8】 片持ち梁である歪検出部のたわみによる
    軸力についての補正を行うことを特徴とする請求項7記
    載の曲げ加工方法。
  9. 【請求項9】 パンチヘッドの押し込み方向先端に該パ
    ンチヘッドが設けられた片持ち梁である歪検出部を備え
    るとともに、この歪検出部に生ずる歪を測定する歪測定
    部材と、歪測定部材で得た測定値からパンチヘッドにか
    かる力を求めるとともにこの力に基づいてパンチヘッド
    の押し込み量を制御する制御手段とを備えていることを
    特徴とする曲げ加工装置。
  10. 【請求項10】 歪検出部は弾性係数が小であり且つ降
    伏応力あるいは降伏歪が大である材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項9記載の曲げ加工装置。
  11. 【請求項11】 歪検出部はニッケルクロム鋼で形成さ
    れ、パンチヘッドはダイス鋼で形成されていることを特
    徴とする請求項10記載の曲げ加工装置。
  12. 【請求項12】 歪検出部は、軸力による歪が大となり
    且つたわみが小となる形状に形成されていることを特徴
    とする請求項9記載の曲げ加工装置。
  13. 【請求項13】 歪検出部はその軸方向に走るリブもし
    くは溝を備え、歪の測定部材は複数のリブで囲まれた位
    置、もしくは溝の底部に配されていることを特徴とする
    請求項12記載の曲げ加工装置。
  14. 【請求項14】 歪測定部材は歪ゲージであり、歪ゲー
    ジを構成部材とするブリッジ回路が歪検出部に取り付け
    られていることを特徴とする請求項9記載の曲げ加工装
    置。
  15. 【請求項15】 歪測定部材は歪ゲージであり、歪ゲー
    ジを構成部材とするブリッジ回路がフレキシブル基板上
    に形成されて、このフレキシブル基板が歪検出部に取り
    付けられていることを特徴とする請求項9記載の曲げ加
    工装置。
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