JPH0790458A - 成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム合金板およびその製造法 - Google Patents
成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム合金板およびその製造法Info
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- JPH0790458A JPH0790458A JP5198211A JP19821193A JPH0790458A JP H0790458 A JPH0790458 A JP H0790458A JP 5198211 A JP5198211 A JP 5198211A JP 19821193 A JP19821193 A JP 19821193A JP H0790458 A JPH0790458 A JP H0790458A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】めっき鋼板とほぼ同等の成形性を有し、さらに
焼き付け硬化性に優れたアルミニウム合金板の提供。 【構成】めっき鋼板とほぼ同等の成形性を有するアルミ
ニウム合金板であって、Mg,Siをそれぞれ0.2〜
1.5wt%含有し、Feを0.2wt%以下含有する
アルミニウム合金基板上に摺動抵抗を0.1以下とする
潤滑性表面被膜を有する。さらに下記の元素を少なくと
も1種含有していてもよい。Cu:0.03〜1.5w
t%、Zn:0.03〜3.5wt%、Zr:0.03
〜0.2wt%、Cr:0.03〜0.3wt%、M
n:0.03〜1.0wt%、Ti:0.001〜0.
1wt%、B :0.0001〜0.05wt%
焼き付け硬化性に優れたアルミニウム合金板の提供。 【構成】めっき鋼板とほぼ同等の成形性を有するアルミ
ニウム合金板であって、Mg,Siをそれぞれ0.2〜
1.5wt%含有し、Feを0.2wt%以下含有する
アルミニウム合金基板上に摺動抵抗を0.1以下とする
潤滑性表面被膜を有する。さらに下記の元素を少なくと
も1種含有していてもよい。Cu:0.03〜1.5w
t%、Zn:0.03〜3.5wt%、Zr:0.03
〜0.2wt%、Cr:0.03〜0.3wt%、M
n:0.03〜1.0wt%、Ti:0.001〜0.
1wt%、B :0.0001〜0.05wt%
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のボデイシート用
および家電用成形部品などに好適なアルミニウム合金板
に関するもので、低コストでしかも成形性に優れる焼き
付け硬化型アルミニウム合金板を提供しようとするもの
である。
および家電用成形部品などに好適なアルミニウム合金板
に関するもので、低コストでしかも成形性に優れる焼き
付け硬化型アルミニウム合金板を提供しようとするもの
である。
【0002】
【従来の技術】最近、地球環境問題から自動車車体を軽
量化し、燃費改善によるCO2 削減のために、アルミニ
ウム合金板をボデイシートに多用することが検討されて
いる。このためにアルミニウム合金板にも従来の鋼板と
同様にプレス成形性に優れていること、さらにより大き
な軽量化を達成するために高強度化の要求がある。この
ような要求に対応するために、アルミニウム合金材とし
てAl−Mg系の5000系合金、またはAl−Si−
Mg系の6000系合金などが採用されている。600
0系合金は塗装焼き付け時にMg−Siの析出硬化によ
る焼き付け硬化性があるため耐デント性が必要とされる
車体外板に最適と言われている。
量化し、燃費改善によるCO2 削減のために、アルミニ
ウム合金板をボデイシートに多用することが検討されて
いる。このためにアルミニウム合金板にも従来の鋼板と
同様にプレス成形性に優れていること、さらにより大き
な軽量化を達成するために高強度化の要求がある。この
ような要求に対応するために、アルミニウム合金材とし
てAl−Mg系の5000系合金、またはAl−Si−
Mg系の6000系合金などが採用されている。600
0系合金は塗装焼き付け時にMg−Siの析出硬化によ
る焼き付け硬化性があるため耐デント性が必要とされる
車体外板に最適と言われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの合金で
はその延性および深絞り性指標であるr値が鋼板に比べ
格段に低いため、鋼板と同等の成形が困難で、使用部位
はフードなどの軽加工の部品に限定されている。このよ
うに従来問題であった成形性を改善すべく種々の努力が
払われている。たとえば特開昭62−202063号に
あるように、Mg,Si量を規制し、同時にFe量の上
限を規制することにより伸び値を改善する製造法が開発
されている。また特開平3−294456号にあるよう
に、Mg,Siなどの元素量を規定し、さらに製造条件
を規制することにより焼き付け硬化性を向上する方法も
開発されている。しかしこれらの技術では成形性と焼き
付け硬化性の両立という点で鋼板には遠く及ばないのが
現状である。
はその延性および深絞り性指標であるr値が鋼板に比べ
格段に低いため、鋼板と同等の成形が困難で、使用部位
はフードなどの軽加工の部品に限定されている。このよ
うに従来問題であった成形性を改善すべく種々の努力が
払われている。たとえば特開昭62−202063号に
あるように、Mg,Si量を規制し、同時にFe量の上
限を規制することにより伸び値を改善する製造法が開発
されている。また特開平3−294456号にあるよう
に、Mg,Siなどの元素量を規定し、さらに製造条件
を規制することにより焼き付け硬化性を向上する方法も
開発されている。しかしこれらの技術では成形性と焼き
付け硬化性の両立という点で鋼板には遠く及ばないのが
現状である。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者らは種々の検討
を行った結果、成形性と焼き付け硬化性の両方を同時に
満足した新しいアルミニウム合金板とその製造方法を見
いだした。
を行った結果、成形性と焼き付け硬化性の両方を同時に
満足した新しいアルミニウム合金板とその製造方法を見
いだした。
【0005】すなわち、本発明はめっき鋼板とほぼ同等
の成形性を有するアルミニウム合金板であって、Mg,
Siをそれぞれ0.2〜1.5wt%含有し、Feを
0.2wt%以下含有するアルミニウム合金基板上に摺
動抵抗を0.1以下とする潤滑性表面被膜を有すること
を特徴とする成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アル
ミニウム合金板を提供するものである。
の成形性を有するアルミニウム合金板であって、Mg,
Siをそれぞれ0.2〜1.5wt%含有し、Feを
0.2wt%以下含有するアルミニウム合金基板上に摺
動抵抗を0.1以下とする潤滑性表面被膜を有すること
を特徴とする成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アル
ミニウム合金板を提供するものである。
【0006】また、本発明は、めっき鋼板とほぼ同等の
成形性を有するアルミニウム合金板であって、Mg,S
iをそれぞれ0.2〜1.5wt%含有し、Feを0.
2wt%以下含有し、さらに下記の元素群の中から1種
以上を含有するアルミニウム合金基板上に摺動抵抗を
0.1以下とする潤滑性表面被膜を有することを特徴と
する成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム
合金板を提供する。Cu:0.03〜1.5wt%、Z
n:0.03〜3.5wt%、Zr:0.03〜0.2
wt%、Cr:0.03〜0.3wt%、Mn:0.0
3〜1.0wt%、Ti:0.001〜0.1wt%、
B :0.0001〜0.05wt%
成形性を有するアルミニウム合金板であって、Mg,S
iをそれぞれ0.2〜1.5wt%含有し、Feを0.
2wt%以下含有し、さらに下記の元素群の中から1種
以上を含有するアルミニウム合金基板上に摺動抵抗を
0.1以下とする潤滑性表面被膜を有することを特徴と
する成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム
合金板を提供する。Cu:0.03〜1.5wt%、Z
n:0.03〜3.5wt%、Zr:0.03〜0.2
wt%、Cr:0.03〜0.3wt%、Mn:0.0
3〜1.0wt%、Ti:0.001〜0.1wt%、
B :0.0001〜0.05wt%
【0007】さらに、本発明は、Feを0.2wt%以
下におさえた地金を原料とし、溶解、成分調整後Mg,
Siをそれぞれ0.2〜1.5wt%とし、さらに下記
の元素群の中から1種以上を含有する組成とし、通常の
鋳造、熱延、冷延、連続焼鈍を施してアルミニウム合金
基板を得、この基板に摺動抵抗が0.1以下でめっき鋼
板とほぼ同等の成形性を有する潤滑性表面被覆を施すこ
とを特徴とする成形性の著しく優れた焼き付け硬化性ア
ルミニウム合金板の製造法を提供する。Cu:0.03
〜1.5wt%、Zn:0.03〜3.5wt%、Z
r:0.03〜0.2wt%、Cr:0.03〜0.3
wt%、Mn:0.03〜1.0wt%、Ti:0.0
01〜0.1wt%、B :0.0001〜0.05w
t%
下におさえた地金を原料とし、溶解、成分調整後Mg,
Siをそれぞれ0.2〜1.5wt%とし、さらに下記
の元素群の中から1種以上を含有する組成とし、通常の
鋳造、熱延、冷延、連続焼鈍を施してアルミニウム合金
基板を得、この基板に摺動抵抗が0.1以下でめっき鋼
板とほぼ同等の成形性を有する潤滑性表面被覆を施すこ
とを特徴とする成形性の著しく優れた焼き付け硬化性ア
ルミニウム合金板の製造法を提供する。Cu:0.03
〜1.5wt%、Zn:0.03〜3.5wt%、Z
r:0.03〜0.2wt%、Cr:0.03〜0.3
wt%、Mn:0.03〜1.0wt%、Ti:0.0
01〜0.1wt%、B :0.0001〜0.05w
t%
【0008】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明
によるめっき鋼板と同等の著しく優れた成形性を有する
焼き付け硬化型アルミニウム合金板は、Mg,Siをそ
れぞれ0.2〜1.5wt%含有し、Feを0.2wt
%以下含有するアルミニウム合金基板上に、慴動抵抗を
0.1以下とする潤滑性被膜を有する。さらにアルミニ
ウム合金基板は下記元素群の中から1種以上を含有して
いてもよい。Cu:0.03〜1.5wt%、Zn:
0.03〜3.5wt%、Zr:0.03〜0.2wt
%、Cr:0.03〜0.3wt%、Mn:0.03〜
1.0wt%、Ti:0.001〜0.1wt%、B
:0.0001〜0.05wt%
によるめっき鋼板と同等の著しく優れた成形性を有する
焼き付け硬化型アルミニウム合金板は、Mg,Siをそ
れぞれ0.2〜1.5wt%含有し、Feを0.2wt
%以下含有するアルミニウム合金基板上に、慴動抵抗を
0.1以下とする潤滑性被膜を有する。さらにアルミニ
ウム合金基板は下記元素群の中から1種以上を含有して
いてもよい。Cu:0.03〜1.5wt%、Zn:
0.03〜3.5wt%、Zr:0.03〜0.2wt
%、Cr:0.03〜0.3wt%、Mn:0.03〜
1.0wt%、Ti:0.001〜0.1wt%、B
:0.0001〜0.05wt%
【0009】上記アルミニウム合金板を製造するに際し
ては、Feを0.2wt%以下におさえた地金を原料と
し、溶解、成分調整後Mg,Siをそれぞれ0.2〜
1.5wt%とし、さらに上記の元素群の中から1種以
上を含有する組成とし、通常の鋳造、熱延、冷延、連続
焼鈍を施してアルミニウム合金基板を得、この基板に摺
動抵抗が0.1以下でめっき鋼板とほぼ同等の成形性を
有する潤滑性表面被覆する。
ては、Feを0.2wt%以下におさえた地金を原料と
し、溶解、成分調整後Mg,Siをそれぞれ0.2〜
1.5wt%とし、さらに上記の元素群の中から1種以
上を含有する組成とし、通常の鋳造、熱延、冷延、連続
焼鈍を施してアルミニウム合金基板を得、この基板に摺
動抵抗が0.1以下でめっき鋼板とほぼ同等の成形性を
有する潤滑性表面被覆する。
【0010】まず本発明における化学成分の限定理由に
ついて説明する。なお成分含有量は重量%とした。 Si:Siは焼付塗装時にMgとともにMg2 Siを析
出させ、強度つまり焼付硬化性を向上させる。その添加
量を0.2〜1.5%と限定したのは0.2%未満では
その効果が小さく、1.5%を超えると延性が低下し成
形性が劣化するためである。
ついて説明する。なお成分含有量は重量%とした。 Si:Siは焼付塗装時にMgとともにMg2 Siを析
出させ、強度つまり焼付硬化性を向上させる。その添加
量を0.2〜1.5%と限定したのは0.2%未満では
その効果が小さく、1.5%を超えると延性が低下し成
形性が劣化するためである。
【0011】Mg:Mgは溶体化処理後にはマトリック
ス中に固溶しており、成形性の向上に寄与する。また焼
付塗装時にはSiとともにMg2 Siを析出させ、強度
つまり焼付硬化性を向上させる。その添加量を0.2〜
1.5%と限定したのは、Siの限定理由と同様に0.
2%未満では強度向上が小さく、1.5%を超えると延
性が低下し、成形性が劣化するためである。
ス中に固溶しており、成形性の向上に寄与する。また焼
付塗装時にはSiとともにMg2 Siを析出させ、強度
つまり焼付硬化性を向上させる。その添加量を0.2〜
1.5%と限定したのは、Siの限定理由と同様に0.
2%未満では強度向上が小さく、1.5%を超えると延
性が低下し、成形性が劣化するためである。
【0012】Fe:Feは通常Alの不純物として含ま
れるものである。しかしFeはSiとの化合物を作りや
すく、その結果金属間化合物量の増加により図1に示す
ように延性低下を生じ、その結果図2に示すように成形
性も劣化する。また有効Si量の減少に伴い焼付塗装時
の強度向上も阻害する。これらの理由によりその上限を
0.2%とした。
れるものである。しかしFeはSiとの化合物を作りや
すく、その結果金属間化合物量の増加により図1に示す
ように延性低下を生じ、その結果図2に示すように成形
性も劣化する。また有効Si量の減少に伴い焼付塗装時
の強度向上も阻害する。これらの理由によりその上限を
0.2%とした。
【0013】必要に応じて添加する元素の限定理由は以
下の通りである。 Cu,Zn:Cu,Znは焼付塗装時にGPゾーンを析
出し、強度をさらに増加させる効果がある。その添加量
をそれぞれ0.03〜1.5%、0.03〜3.5%と
限定したのは0.03%未満では強度増加量が少なく、
また1.5%、3.5%を超えると耐食性が低下するた
めである。
下の通りである。 Cu,Zn:Cu,Znは焼付塗装時にGPゾーンを析
出し、強度をさらに増加させる効果がある。その添加量
をそれぞれ0.03〜1.5%、0.03〜3.5%と
限定したのは0.03%未満では強度増加量が少なく、
また1.5%、3.5%を超えると耐食性が低下するた
めである。
【0014】Cr,Mn,Zr:これらの元素はそれぞ
れ結晶粒の微細化あるいはマトリックス強度を向上させ
るために添加される。それぞれ下限未満では効果が少な
く、上限を超えると溶体化処理後の成形性が低下する。
れ結晶粒の微細化あるいはマトリックス強度を向上させ
るために添加される。それぞれ下限未満では効果が少な
く、上限を超えると溶体化処理後の成形性が低下する。
【0015】Ti,B:鋳造組織の微細化剤として通常
添加されるTi,Bはそれぞれ0.001〜0.1%、
0.0001〜0.05%の範囲の添加であれば本発明
の効果を損なうことはない。
添加されるTi,Bはそれぞれ0.001〜0.1%、
0.0001〜0.05%の範囲の添加であれば本発明
の効果を損なうことはない。
【0016】潤滑被覆:潤滑剤被覆は本発明を構成する
もう一つの重要な要件である。図2に示したように裸の
ままではプレス成形性が著しく低い材料に潤滑性を付与
することによって大幅な成形性改善が可能となり、特に
上記で説明した組成のアルミニウム合金板との組み合わ
せにより現在多用されている合金化溶融めっき鋼板とほ
ぼ同等の成形性を実現することが可能となる。潤滑性付
与は樹脂被覆によって達成される。樹脂はワックスなど
の脱膜タイプ、ワックスを含有するエポキシ系などの有
機樹脂いずれでもよいが、プレス成形後脱脂処理が必要
な脱膜タイプよりそのまま溶接塗装が可能な非脱膜タイ
プの方が車体の製造工程を考えた場合好ましい。また家
電製品などのプレス工程で問題視されているフロン洗浄
省略の点でも非脱膜タイプの方が好ましい。これらの樹
脂の種類、膜厚については図3に示すように平面摺動時
の摺動抵抗μが0.1以下となるように選択する必要が
ある。つまり前記組成のアルミニウム合金板の成形性を
めっき鋼板の成形性と同程度まで向上させるための限界
として摺動抵抗μを0.1以下とした。潤滑被膜の好適
例としてはクロメート被覆を下地としてワックスを含有
するエポキシ、エポキシ−ウレタン系などの有機樹脂を
挙げることが出来る。
もう一つの重要な要件である。図2に示したように裸の
ままではプレス成形性が著しく低い材料に潤滑性を付与
することによって大幅な成形性改善が可能となり、特に
上記で説明した組成のアルミニウム合金板との組み合わ
せにより現在多用されている合金化溶融めっき鋼板とほ
ぼ同等の成形性を実現することが可能となる。潤滑性付
与は樹脂被覆によって達成される。樹脂はワックスなど
の脱膜タイプ、ワックスを含有するエポキシ系などの有
機樹脂いずれでもよいが、プレス成形後脱脂処理が必要
な脱膜タイプよりそのまま溶接塗装が可能な非脱膜タイ
プの方が車体の製造工程を考えた場合好ましい。また家
電製品などのプレス工程で問題視されているフロン洗浄
省略の点でも非脱膜タイプの方が好ましい。これらの樹
脂の種類、膜厚については図3に示すように平面摺動時
の摺動抵抗μが0.1以下となるように選択する必要が
ある。つまり前記組成のアルミニウム合金板の成形性を
めっき鋼板の成形性と同程度まで向上させるための限界
として摺動抵抗μを0.1以下とした。潤滑被膜の好適
例としてはクロメート被覆を下地としてワックスを含有
するエポキシ、エポキシ−ウレタン系などの有機樹脂を
挙げることが出来る。
【0017】本発明で規定するアルミニウム合金板の製
造法はFeが0.2wt%以下の純度の高いアルミ地金
を原料とする点に特徴があり、その他の鋳造、熱延、冷
延および潤滑被覆処理は通常の条件で施される。
造法はFeが0.2wt%以下の純度の高いアルミ地金
を原料とする点に特徴があり、その他の鋳造、熱延、冷
延および潤滑被覆処理は通常の条件で施される。
【0018】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。 (実施例)Si量を1.3wt%、Mg量を0.7wt
%一定とし、Fe量を0.05〜1.0wt%の範囲で
変えたアルミ合金を、通常の熱延後70〜80%の圧下
率で冷延し、これを550〜560℃で短時間の焼鈍を
施した。その後一部の材料についてクロメートを下地と
して10wt%のワックス(サンノプコ社製SL63
0)を含有するウレタン−エポキシ系樹脂(ウレタン:
三井東圧化学製オレスター、エポキシ:油化シェルエポ
キシ製エピコート1007両者1:1で混合)を0.3
〜0.5g/m2 塗布した。これらの材料の引張特性や
絞り加工性を測定した。図1に焼鈍ままの伸び値とFe
量の関係を、また図2にカップ成形高さとFe量の関係
を示す。さらにカップ成形性は70mmφのブランク板
に低粘度油を塗布し33mmφの平頭ポンチで成形し破
断時の成形高さで評価した。図中にはめっき鋼板の成形
性の下限レベルも合わせて示した。不純物であるFe量
の増加に伴い伸び、カップ成形高さともに減少する。こ
れらの材料に樹脂被覆することにより成形性のレベルが
大幅に向上する。樹脂材ではFe量が0.2wt%以下
でめっき鋼板とほぼ同等の成形性となる。カップ成形高
さと摺動抵抗μの関係に及ぼす潤滑樹脂被膜量の影響を
図3に示す。樹脂厚増加に伴い摺動抵抗μが減少し、そ
の結果成形性が向上する。めっき鋼板と同程度の成形性
はμが約0.10以下で得られる。
する。 (実施例)Si量を1.3wt%、Mg量を0.7wt
%一定とし、Fe量を0.05〜1.0wt%の範囲で
変えたアルミ合金を、通常の熱延後70〜80%の圧下
率で冷延し、これを550〜560℃で短時間の焼鈍を
施した。その後一部の材料についてクロメートを下地と
して10wt%のワックス(サンノプコ社製SL63
0)を含有するウレタン−エポキシ系樹脂(ウレタン:
三井東圧化学製オレスター、エポキシ:油化シェルエポ
キシ製エピコート1007両者1:1で混合)を0.3
〜0.5g/m2 塗布した。これらの材料の引張特性や
絞り加工性を測定した。図1に焼鈍ままの伸び値とFe
量の関係を、また図2にカップ成形高さとFe量の関係
を示す。さらにカップ成形性は70mmφのブランク板
に低粘度油を塗布し33mmφの平頭ポンチで成形し破
断時の成形高さで評価した。図中にはめっき鋼板の成形
性の下限レベルも合わせて示した。不純物であるFe量
の増加に伴い伸び、カップ成形高さともに減少する。こ
れらの材料に樹脂被覆することにより成形性のレベルが
大幅に向上する。樹脂材ではFe量が0.2wt%以下
でめっき鋼板とほぼ同等の成形性となる。カップ成形高
さと摺動抵抗μの関係に及ぼす潤滑樹脂被膜量の影響を
図3に示す。樹脂厚増加に伴い摺動抵抗μが減少し、そ
の結果成形性が向上する。めっき鋼板と同程度の成形性
はμが約0.10以下で得られる。
【0019】Fe量が0.05〜0.1wt%の地金を
原料としてSi,Mgなどの元素添加量を種々変えた潤
滑被覆アルミニウム合金板の特性を表1に示す。本発明
の規定に従うアルミニウム合金板は塗装焼付による大幅
な強度増加を示し、同時に良好な成形性をも有する。
原料としてSi,Mgなどの元素添加量を種々変えた潤
滑被覆アルミニウム合金板の特性を表1に示す。本発明
の規定に従うアルミニウム合金板は塗装焼付による大幅
な強度増加を示し、同時に良好な成形性をも有する。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明した方法で製造されたア
ルミニウム合金板は焼付硬化性とめっき鋼板に近い成形
性の両者を合わせ持つため、自動車車体外板用として最
適の材料となる。また本発明のアルミニウム合金板は無
塗油でも良好な成形性を有するため従来塗油、成形後油
分除去のため有機溶剤やフロン洗浄を実施していた部品
例えば家電用部品にも好適な材料となる。
ルミニウム合金板は焼付硬化性とめっき鋼板に近い成形
性の両者を合わせ持つため、自動車車体外板用として最
適の材料となる。また本発明のアルミニウム合金板は無
塗油でも良好な成形性を有するため従来塗油、成形後油
分除去のため有機溶剤やフロン洗浄を実施していた部品
例えば家電用部品にも好適な材料となる。
【図1】 アルミニウム合金板の伸びに及ぼす不純物F
e量の影響を示す図。
e量の影響を示す図。
【図2】 アルミニウム合金板のカップ成形性に及ぼす
不純物Fe量、潤滑樹脂被覆の影響を示す図。
不純物Fe量、潤滑樹脂被覆の影響を示す図。
【図3】 アルミニウム合金板のカップ成形性に及ぼす
摺動抵抗μの影響を示す図。
摺動抵抗μの影響を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松 本 義 裕 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 戸 塚 信 夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 西 山 直 樹 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 難波江 元 広 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河アルミニウム工業株式会社内 (72)発明者 岸 野 邦 彦 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河アルミニウム工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】めっき鋼板とほぼ同等の成形性を有するア
ルミニウム合金板であって、Mg,Siをそれぞれ0.
2〜1.5wt%含有し、Feを0.2wt%以下含有
するアルミニウム合金基板上に摺動抵抗を0.1以下と
する潤滑性表面被膜を有することを特徴とする成形性の
著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム合金板。 - 【請求項2】めっき鋼板とほぼ同等の成形性を有するア
ルミニウム合金板であって、Mg,Siをそれぞれ0.
2〜1.5wt%含有し、Feを0.2wt%以下含有
し、さらに下記の元素群の中から1種以上を含有するア
ルミニウム合金基板上に摺動抵抗を0.1以下とする潤
滑性表面被膜を有することを特徴とする成形性の著しく
優れた焼き付け硬化性アルミニウム合金板。 Cu:0.03〜1.5wt%、Zn:0.03〜3.
5wt%、 Zr:0.03〜0.2wt%、Cr:0.03〜0.
3wt%、 Mn:0.03〜1.0wt%、Ti:0.001〜
0.1wt%、 B :0.0001〜0.05wt% - 【請求項3】Feを0.2wt%以下におさえた地金を
原料とし、溶解、成分調整後Mg,Siをそれぞれ0.
2〜1.5wt%とし、さらに下記の元素群の中から1
種以上を含有する組成とし、通常の鋳造、熱延、冷延、
連続焼鈍を施してアルミニウム合金基板を得、この基板
に摺動抵抗が0.1以下でめっき鋼板とほぼ同等の成形
性を有する潤滑性表面被覆を施すことを特徴とする成形
性の著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム合金板の
製造法。 Cu:0.03〜1.5wt%、Zn:0.03〜3.
5wt%、 Zr:0.03〜0.2wt%、Cr:0.03〜0.
3wt%、 Mn:0.03〜1.0wt%、Ti:0.001〜
0.1wt%、 B :0.0001〜0.05wt%
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5198211A JPH0790458A (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム合金板およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5198211A JPH0790458A (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム合金板およびその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0790458A true JPH0790458A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=16387342
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5198211A Pending JPH0790458A (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 成形性の著しく優れた焼き付け硬化性アルミニウム合金板およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0790458A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2738258A1 (fr) * | 1995-08-30 | 1997-03-07 | Furukawa Electric Co Ltd | Piece coulee en alliage d'aluminium a haute resistance et a haute tenacite fabriquee au moyen d'un procede de coulee a haute pression et procede pour sa fabrication |
| WO2023233090A1 (fr) * | 2022-06-01 | 2023-12-07 | Constellium Valais Sa | Toles pour elements de chambres a vide en alliage d'aluminium |
-
1993
- 1993-08-10 JP JP5198211A patent/JPH0790458A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2738258A1 (fr) * | 1995-08-30 | 1997-03-07 | Furukawa Electric Co Ltd | Piece coulee en alliage d'aluminium a haute resistance et a haute tenacite fabriquee au moyen d'un procede de coulee a haute pression et procede pour sa fabrication |
| WO2023233090A1 (fr) * | 2022-06-01 | 2023-12-07 | Constellium Valais Sa | Toles pour elements de chambres a vide en alliage d'aluminium |
| FR3136242A1 (fr) * | 2022-06-01 | 2023-12-08 | Constellium Valais | Tôles pour éléments de chambres à vide en alliage d’aluminium |
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