JPH079066B2 - 酸化物系超電導膜形成用コ−テイング剤 - Google Patents

酸化物系超電導膜形成用コ−テイング剤

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JPH079066B2
JPH079066B2 JP62210952A JP21095287A JPH079066B2 JP H079066 B2 JPH079066 B2 JP H079066B2 JP 62210952 A JP62210952 A JP 62210952A JP 21095287 A JP21095287 A JP 21095287A JP H079066 B2 JPH079066 B2 JP H079066B2
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/02Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by thermal decomposition
    • C23C18/12Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by thermal decomposition characterised by the deposition of inorganic material other than metallic material
    • C23C18/1204Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by thermal decomposition characterised by the deposition of inorganic material other than metallic material inorganic material, e.g. non-oxide and non-metallic such as sulfides, nitrides based compounds
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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酸化物系超電導膜形成用コーティング剤に関す
る。
[従来の技術] 従来から知られている超電導材料としては金属系のもの
が最も一般的であり、その中でもNb3Geが23.2Kという最
高の超電導転移温度(臨界温度)を有するものであっ
た。
一方、金属酸化物系超電導材料は一般に金属系のものよ
りも臨界温度が低く、最高の臨界温度を有するBaPb1-XB
iXO3でもせいぜい13K程度であった。
ところが、最近臨界温度の高い酸化物系超電導材料とし
てLa-Sr-Cu-O系の材料(約40K)およびY-Ba-Cu-O系の材
料(約90K)が見出され、高温超電導材料開発ブームを
まきおこしている。
これら酸化物系超電導材料の製造方法としては、いわゆ
る環式(粉末)法と共沈法とが一般に広く行なわれてい
る。
乾式法は、La、Y、Ba、Sr、Cuなどの酸化物や炭酸塩の
粉末試薬を乳鉢やミルを用いて機械的に混合したのち焼
成して、酸化物の焼結体をうるという方法である。
また共沈法は、上記のような各金属の硝酸塩を水溶媒と
混合し、均一に溶解させたのち、しゅう酸やアンモニア
などを添加してそれぞれの混合沈澱物を同時にうるとい
う方法である。
これらの方法によりえられる材料はいずれも成形用には
適するが、被膜の形成には使用しがたいのが実情であ
る。
しかし、超電導素子や超電導回路などへの利用という観
点からは、被膜状の超電導体をうる技術が重要であり、
酸化物系超電導膜をうる技術として、通常の薄膜形成方
法であるスパッタリング法、蒸着法、CVD法などが試み
られている。
それらの中では、「ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・
アプライド・フィジックス(Japanese Journal of Appl
ied Physics),Vol 26,No.4,pL 410(1987)および同Vo
l 26,No.5pL 738(1987)」などに記載されているよう
に、スパッタリング法が最も一般的で広く行なわれてい
る。スパッタリング法は、ターゲットであるLa-Sr-Cu-O
系やY-Ba-Cu-O系などの焼結体をイオン化したArやArとO
2との混合ガスで衝撃して、加熱した基板上にそれらの
酸化物の薄膜を付着させ、ついで焼成することにより超
電導膜にするというものである。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、従来のスパッタリング法では、真空系、
反応器、高周波電源とその制御装置、ガス流量コントロ
ーラなどを備えた高価で大規模な設備が必要で、しかも
一度乾式法や共沈法を経て高温で焼結した酸化物系超電
導材料からなるスパッタリングターゲットを用いねばな
らないという欠点がある。加えて、スパッタリング法に
より膜を形成すると、しばしば意図する組成からのずれ
を生じたり、比較的薄い膜しか形成できないために結晶
化しにくく、したがって形成された膜の超電導状態に転
移する臨界温度が低いことや臨界電流密度(臨界温度以
下での電流密度)を大きくとれないことなどの特性上の
問題がある。
本発明は前記のような問題点を解消するためになされた
ものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、従来の方法に比べて非常に容易に膜を形成す
ることができ、形成された膜の超電導状態へ転移する臨
界温度が高く、その転移温度幅が狭く、かつ臨界電流密
度を大きくとれるなど、超電導特性の優れた酸化物系超
電導膜を形成することができ、かつ保存性に優れたコー
ティング剤を提供するためになされたものであり、Mg、
Ca、SrおよびBaから選ばれた1種以上の元素、Sc、Yお
よびランタノイドから選ばれた1種以上の元素ならびに
Cuそれぞれのアルコキシドの部分加水分解生成物がカル
ボン酸とともに有機溶媒中に均質に溶解、分散または懸
濁せしめられてなる酸化物系超電導膜形成用コーティン
グ剤に関する。
[作 用] 本発明に用いる所定の金属元素のアルコキシドの部分加
水分解生成物は、カルボン酸とともに適当な有機溶媒中
に均質かつ安定に溶解、分散または懸濁せしめられう
る。それゆえ、この液をディッピング法、印刷法、ハケ
塗り法などの簡易な方法で基板などにコーティングして
焼成するだけで、容易に均質な酸化物系超電導膜がえら
れる。
本発明のコーティング剤を塗布したのち焼成してえられ
る酸化物系超電導膜は、比較的厚いものであるため、従
来の薄膜形成法(たとえばスパッタリング法など)によ
る膜と比較して焼成時に結晶化しやすく、超電導膜がえ
られやすい。
[実施例] 本発明においては、本発明に用いる金属(Mg、Ca、Sr、
Ba、Sc、Y、ランタノイドおよびCu)のアルコキシドか
ら部分加水分解生成物が調製される。
前記本発明に用いる金属のアルコキシドにはとくに限定
はなく、えられる部分加水分解生成物が使用する溶媒中
に均質に溶解、分散または懸濁せしめられ、焼成により
被覆にしうるものであるかぎり、いかなる構造、形態の
ものをも使用しうる。すなわち、前記金属アルコキシド
を形成するアルコキシ基の炭素数がいくつのものであっ
ても、また多価アルコールからのアルコキシドであって
も用いることができる。このようなアルコキシ基の好ま
しい具体例としては、たとえばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、第
3級ブトキシ基、第2級ブトキシ基などがあげられるが
これらに限定されるものではない。
本明細書にいう部分加水分解生成物とは、平均的にみて
金属アルコキシドを構成するアルコキシ基の0.3個以上
が加水分解し、0.1個以上のアルコキシ基が加水分解さ
れずに残存するものであり、通常前記金属アルコキシド
を有機溶媒中に溶解、分散または懸濁させ、制限された
量の水で加水分解することにより調製される。
前記有機溶媒としては、たとえばメチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノー
ル、イソアミルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジフェ
ニルエーテル、アニソール、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの有
機溶媒が使用される。
部分加水分解する際の水の量は、金属アルコキシドの加
水分解し易さなどによって大きく異なるが概ね金属アル
コキシドを完全に加水分解しうる化学量論量の50〜500
%程度が好ましく、加水分解する際の温度は室温〜80℃
であるのが好ましい。また、水の添加方法としては金属
アルコキシドの溶液、分散液または懸濁液に所定量の水
を加える方法が好ましい。添加される水としては、金属
イオンなどを含まないイオン交換水、蒸留水などが用い
られる。
加水分解する金属アルコキシドとしては、Mg、Ca、Srお
よびBaの中から選ばれた1種以上の元素、Sc、Yおよび
ランタノイドの中から選ばれた1種以上の元素ならびに
Cuの各元素を含有するアルコキシドを使用し、前記のご
とき条件で加水分解すると本発明に使用する所定の金属
アルコキシドの部分加水分解生成物を含有する溶液、分
散液、または懸濁液がえられる。
このようにして部分加水分解生成物を含有する混合液を
調製すると、金属アルコキシドを完全に加水分解したば
あいにえられる水酸化物または酸化物などに比して有機
溶媒とのなじみがよくなり、有機溶媒中に溶解、分散ま
たは懸濁させやすくなる。また未加水分解物に比して溶
液の粘度が上昇するため、塗布膜を形成するのに都合が
よいというコーティング剤として好ましい特性を有する
ようになる。
前記部分加水分解生成物を含有するものを調製する際に
用いるMg、Ca、SrおよびBaから選ばれた1種以上の元素
を含むアルコシシド(以下、II a族系アルコキシドとい
う)、Sc、Yおよびランタノイドから選ばれた1種以上
の元素を含むアルコキシド(以下、III a族系アルコキ
シドという)ならびにCuアルコキシドを混合する割合に
はとくに限定はなく、目的とする酸化物系超電導膜を与
えるコーティング剤がえられるかぎりいかなる組成割合
で混合してもよいが、たとえばIII a族元素としてYを
用いるばあいにはII a族系アルコキシド/Yアルコキシド
/Cuアルコキシド=2〜10/1/3〜10(金属の原子比)程
度で混合するのが好ましく、またIII a族元素としてLa
を用いるばあいには(II a族系アルコキシド+Laアルコ
キシド)/Cuアルコキシド=2/1(金属の原子比)程度で
混合するのが好ましい。なおII a族系アルコキシドとLa
アルコキシドとの比率にはとくに限定はない。
えられた部分加水分解生成物を含有する混合液はこのま
までは一般にゲル化して固化しやすく、保存安定性が充
分でない。この理由は明確ではないが、部分加水分解生
成物中に存在する水酸基間で、脱水縮合がおこったりす
るためではないかと考えている。
ところがこの液にカルボン酸を加えるとゲル化しにくく
なり、保存安定性が良好(分散液や懸濁液が分離しない
ということではなく、たとえ分離しても混合したりする
だけで使用しうる状態になることをいう)になるととも
に、塗布性なども改善される。
前記添加するカルボン酸としては、たとえばギ酸、酢
酸、プロピオン酸、ブタン酸、しゅう酸、マレイン酸、
オクチル酸、オレイン酸などがあげられる。カルボン酸
以外の酸でもゲル化しにくくすることができるが、たと
えば酸に含まれるCl、Brなどがコーティング後の焼成膜
中にCl-、Br-などのイオンとして残存すると超電導特性
が低下したり、ばあいによっては部分加水分解生成物を
分解させ、超電導膜がえられなくなったりするために好
ましくない。
前記カルボン酸の添加量としてはコーティング剤の全重
量に対して3〜20%程度が好ましく、5〜10%程度がさ
らに好ましい。
なお、えられるコーティング剤中には焼成後にえられる
超電導膜の特性をわるくしない範囲であれば、ほかの化
合物、たとえば界面活性剤、分散剤、乳化剤などを加え
てもよい。
本発明のコーティング剤には本発明に用いる金属の所定
の3種以上を含有する化合物がコーティング剤中に合計
3%(重量%、以下同様)以上含有されているのが好ま
しく、10〜30%含有されているのがさらに好ましい。
このようにしてえられる本発明のコーティング剤は、た
とえば淡黒色、茶色または黒かっ色のごとき色調で流動
性を有し、通常pH4〜5程度であり、製造後30日間以上
安定であり、塗布法、スプレー法、ディップ法、スクリ
ーン印刷法、スピンコーティング法などの方法で基体に
付着せしめたのち、乾燥、焼成(要すれば予備焼成を含
む)することにより、膜厚5〜50μm程度の酸化物系超
電導膜がえられる。
塗膜の乾燥は、たとえば室温で10分間放置後120℃で20
分間のごとき条件で行ない、そののち要すれば約300〜5
00℃で約30〜60分間の予備焼成を行なったのち、約800
〜1000℃で約2〜5時間焼成することにより、酸化物系
超電導膜が製造される。
前記焼成を行なう際の雰囲気としては、空気中、酸素雰
囲気中いずれでもよく、また焼成プロセスは任意の温度
で任意の回数行なうことができる。本発明者らの検討に
よれば酸素が豊富な雰囲気中で行なった方が概して超電
導特性の良好な膜が製造できるようであった。これは、
酸素の豊富な雰囲気中で焼成すると、用いた各化合物が
熱分解したのち各金属元素の酸化物が生成しやすくなる
ことによるものと推察される。
つぎに本発明のコーティング剤を実施例に基づき説明す
る。
実施例1および比較例1 目的とする酸化物系超電導膜の組成が (La0.92Sr0.082CuO4となるようにLaブトキシド、Sr
ブトキシドならびにCuブトキシドをブタノール200ml中
に全重量の15%となるように均質に分散させた。
この分散液を60℃に調節したのち、イオン交換水3mlを1
0分間かけて滴下しながら部分加水分解を行ない、全金
属アルコキシドの約20モル%が加水分解された部分加水
分解生成物を含有する均質な混合液を調製した。この液
に酢酸10mlを加えて均一な液とした。
えられた液は黒緑色、半透明で流動性があり、粘度は約
1500cPで、製造後30日間以上安定であった。この液を攪
拌しながらα‐Al2O3基板の片面にディップコーティン
グして室温および80℃で乾燥させたのち、酸素気流中、
915℃で3時間焼成し、α‐Al2O3基板上に厚さ約30μm
の焼成膜を形成した。
比較のため、従来のスパッタリング法により乾式法で作
製したほぼ(La0.92Sr0.082CuO4の焼結体のターゲッ
トを用い、Ar(50mTorr)中、スパッタリング時間4時
間、基板(α‐Al2O3)温度400℃なる条件で厚さ0.5μ
mの薄膜を作製し、実施例1と同一条件(酸素気流中91
5℃、3時間)で焼成して焼結膜をえた。
前記2種のサンプルにそれぞれインジウムを用いて1.5m
m間隔で4つの電極を形成してクライオスタット中に入
れ、液体ヘリウムで徐々に冷却しながら4端子法によっ
て各サンプルの抵抗率の温度変化を測定した。結果を第
1図に示す。
第1図において、曲線(A)は本発明のコーティング剤
を用いた実施例1でえられた膜を特性、曲線(B)は従
来のスパッタリング法によりえられた膜の特性を示すグ
ラフである。
第1図の結果から、本発明のコーティング剤からの酸化
物系超電導膜は、従来の方法によるものと比べると冷却
にともなって急激に抵抗率が0、すなわち超電導状態に
転移することがわかる。また、超電導状態(4.3K)にお
いて各サンプルへの印加電圧を上げることによって流れ
る電流値を徐々に上昇させ、超電導状態が破れて常電導
状態に移行する際の臨界電流密度を求めたところ、実施
例1でえられた膜は986A/cm2、比較例1でえられた膜は
76.2A/cm2であった。
以上の結果から、本発明のコーティング剤からの酸化物
系超電導膜は、従来の方法によるものと比べると抵抗率
が完全に0となる温度が高いばかりでなく、常電導状態
から超電導状態への転移幅が小さく、かつ臨界電流密度
がきわめて大きいという実用上きわめて有利な特性を有
するものであることがわかる。これに対して、従来の薄
膜製造方法であるスパッタリング法によるものは、転移
温度、転移幅、臨界電流密度のいずれも実用に供しえな
い不充分な特性しか有さないことがわかる。
前記2種のサンプルについて、X線回折法などにより構
造解析を行なったところ、実施例1でえられた膜は、い
わゆるK2NiF4型のほぼ(La0.92Sr0.082CuO4のほぼ均
一な単相からなる焼結膜であることが判明した。一方、
従来のスパッタリング法による比較例1でえられた膜
は、前記K2NiF4型の相以外にABO3(A、Bは金属元素)
型のペロブスカイト構造やそのほかの相が比較的多く混
在していることが判明した。とくに、目的とする組成か
らCuが欠損してしまう傾向が著しく、目的とする組成か
らの元素比のずれが著しくなることが明らかとなった。
すなわち、第1図に示したように従来の方法による酸化
物系超電導膜の特性が良好でない原因は、前記の組成的
なずれなどが影響していると考えられる。
本発明のコーティング剤を用いると、用いた各元素の化
合物は焼成時に熱分解され、金属酸化物が生成するが、
熱分解の際に各金属元素が消失して欠損することはな
い。
また、本発明のコーティング剤による超電導膜では、ス
パッタリング法や蒸着法などと比べると容易に厚膜が形
成できるため、焼成時に膜の結晶化が進行しやすいもの
と考えられる。
なお、実施例1で調製した部分加水分解生成物を含有す
る混合液に酢酸を加えずに1週間室内に放置したとこ
ろ、混合液はゲル化して寒天状となり、コーティング剤
として使用することはできなかった。
実施例2および比較例2 目的とする酸化物系超電導膜の組成がYBa2Cu3O7となる
ように、Yイソプロポキシド、Baイソプロポキシドおよ
び銅ブトキシドをイソプロピルアルコール300ml中に全
重量の10%となるように均質に分散させた。
この分散液を70℃に調節したのち、イオン交換水4.5ml
を15分間かけて滴下しながら部分加水分解を行ない、金
属アルコキシドの約40モル%が加水分解された部分加水
分解生成物を含有する均質な混合液を調製した。この液
にマレイン膜25mlを加えて均一な液とした。
えられた液は黒緑色、半透明で流動性があり、粘度は約
900cPで、製造後30日間以上安定であった。
えられた液を攪拌しながらZrO2(Y2O3安定化)基板の片
面にディップコーティングして室温および100℃で乾燥
させたのち、酸素気流中、960℃で2.5時間焼成し、ZrO2
基板上に厚さ約20μmの焼結膜を形成した。
比較のため、従来のスパッタリング法により乾式法で製
作したほぼYBa2Cu3O7の焼結体のターゲットを用い、Ar
(50mTorr)中、スパッタリング時間5時間、基板(ZrO
2)温度380℃なる条件で厚さ0.5μmの薄膜を作製し、
実施例2と同一条件(酸素気流中960℃、2.5時間)で焼
成して焼結膜をえた。
前記2種のサンプルについて実施例1と同様の方法で抵
抗率の温度変化および液体ヘリウム温度(4.3K)におけ
る臨界電流密度を測定した。結果を第2図に示す。
第2図において、曲線(C)は本発明のコーティング剤
を用いた実施例2でえられた膜の特性、曲線(D)は従
来のスパッタリング法によりえられた膜の特性を示すグ
ラフである。
臨界電流密度は実施例2でえられたものが1635A/cm2
比較例2でえられたものが113.1A/cm2であった。
これらの結果から、本発明のコーティング剤からの酸化
物系超電導膜は従来の方法によるものと比べると超電導
状態を示す臨界温度が高く、転移幅が狭く、かつ臨界電
流密度がきわめて大きいという実用上きわめてすぐれた
超電導特性を有することがわかる。これに対して従来の
方法による膜は臨界温度、転移幅、臨界電流密度のいず
れも実用に供しえない不充分な特性しか有さないもので
あることがわかる。
従来の方法による酸化物系超電導膜が良好な特性を有さ
ない理由としては、実施例1と同様の分析から、高温超
電導相以外の相を比較的多く含有することによることが
わかった。
なお、実施例2で調製した部分加水分解生成物を含有す
る混合液にマレイン酸を加えずに72時間室内に放置した
ところ液は非常に高粘度のゲル状物となり、コーティン
グ剤として使用することはできなかった。
[発明の効果] 本発明のコーティング剤を用いて酸化物系超電導膜を形
成すると、臨界温度が高く、臨界電流密度の大きい超電
導膜が簡便な方法で容易にえられる。
【図面の簡単な説明】
第1図ならびに第2図は、それぞれ本発明の実施例1お
よび比較例1ならびに実施例2および比較例2でえられ
た酸化物系超電導膜の抵抗率と温度との関係を示すグラ
フである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mg、Ca、SrおよびBaから選ばれた1種以上
    の元素、Sc、Yおよびランタノイドから選ばれた1種以
    上の元素ならびにCuそれぞれのアルコキシドの部分加水
    分解生成物がカルボン酸とともに有機溶媒中に均質に溶
    解、分散または懸濁せしめられてなる酸化物系超電導膜
    形成用コーティング剤。
JP62210952A 1987-08-24 1987-08-24 酸化物系超電導膜形成用コ−テイング剤 Expired - Lifetime JPH079066B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4804649A (en) 1987-10-16 1989-02-14 Akzo America Inc. Alkaline oxalate precipitation process for forming metal oxide ceramic superconductors

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US4804649A (en) 1987-10-16 1989-02-14 Akzo America Inc. Alkaline oxalate precipitation process for forming metal oxide ceramic superconductors

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