JPH0792710A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0792710A
JPH0792710A JP25768093A JP25768093A JPH0792710A JP H0792710 A JPH0792710 A JP H0792710A JP 25768093 A JP25768093 A JP 25768093A JP 25768093 A JP25768093 A JP 25768093A JP H0792710 A JPH0792710 A JP H0792710A
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JP
Japan
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photosensitive member
light
electrophotographic photosensitive
image
electrophotographic
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Application number
JP25768093A
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English (en)
Inventor
Koji Matsushita
浩治 松下
Akira Hirota
晃 広田
Yasushi Sakai
裕史 酒井
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真感光体にレーザー光等の可干渉光を
照射して画像形成を行うにあたり、特に、電子写真感光
体に照射する可干渉光の光強度を変更させて中間調の画
像形成する場合にも、良好な中間調の画像形成が行える
電子写真感光体を提供する。 【構成】 可干渉光を電子写真感光体に照射して静電潜
像を形成し、この電子写真感光体にトナー1を供給して
画像形成を行うにあたり、上記可干渉光の光強度を変更
できるようになった電子写真装置に使用される電子写真
感光体において、感光層12が形成される導電性基体1
1の表面に、上記可干渉光の波長をλ,感光層12の屈
折率をnとした場合に、上記トナー1の平均粒径に対応
する幅内で高低差が1.2λ/n以上になった粗面を形
成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザー光等の可干
渉光を電子写真感光体に照射して静電潜像を形成し、こ
の電子写真感光体にトナーを供給して画像形成を行うよ
うになった複写機やプリンター等の電子写真装置に使用
される電子写真感光体に係り、特に、電子写真感光体に
照射するレーザー光等の可干渉光の光強度を変調させて
階調表現を行うようになった電子写真装置に使用するの
に適した電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機やプリンター等の電子
写真装置としては、一般に、図1に示すように、電子写
真感光体10に露光装置20から光を照射して、この電
子写真感光体10の表面に静電潜像を形成した後、この
電子写真感光体10に現像装置30からトナーを供給し
て画像形成を行うようにしたものが知られており、また
このような電子写真装置においては、電子写真感光体1
0にレーザー光等の可干渉光を照射させるようにしたも
のが知られていた。
【0003】ここで、上記のようにレーザー光等の可干
渉光を電子写真感光体10に照射した場合、例えば、図
2に示すように、導電性基体11の表面に電荷発生層1
2aと電荷輸送層12bとからなる感光層12が積層さ
れた積層型の有機電子写真感光体10においては、照射
された光がこの電子写真感光体10の様々な面で反射さ
れて干渉し合い、干渉し合う光の位相差がこの光の波長
の整数倍の場合には干渉によって光強度が高くなる一
方、位相差がこの光の波長の整数倍より半波長ずれた場
合には干渉によって光強度が弱くなり、電子写真感光体
に照射される光に強弱が生じた。
【0004】そして、このように電子写真感光体に照射
された光が干渉しあって、電子写真感光体に照射された
光に強弱が生じると、光の照射によって低下する電子写
真感光体の表面電位にも高低が生じ、この結果、この電
子写真感光体にトナーを供給して画像形成を行うと、形
成された画像に干渉縞が発生して、画質が低下するとい
う問題があった。
【0005】そこで、従来においても、上記のようにレ
ーザー光等の可干渉光が導電性支持体の表面に形成され
た感光層において多重反射して干渉が生じ、形成される
画像に干渉縞模様が生じるという問題を解決するため、
特公平2−59981号公報に示されるように、導電性
基体の表面に感光層が形成される電子写真感光体におい
て、導電性支持体の表面に一定の溝を並列的に形成する
ようにしたものが開発された。
【0006】しかし、同公報に示されるように導電性支
持体の表面に一定の溝を並列的に形成した電子写真感光
体を用いた場合においても、特に、中間調の画像形成を
行う際に、依然として形成される画像に干渉縞模様が生
じることがあった。
【0007】ここで、上記のような電子写真装置におい
て、中間調の画像形成を行う方法としては、一般にディ
ザ法やパルス幅変調法等に代表されるように、微小な一
定面積あたりのドット数を変えて擬似的に中間調の画像
形成を行う方法や、電子写真感光体に照射する光の光強
度を変更させて中間調の画像形成を行う光強度変調法が
知られていた。
【0008】そして、ディザ法やパルス幅変調法におい
ては、中間調の画像形成を行うにあたり、上記のように
微小な一定面積あたりのドット数を変え、画像形成に用
いられる画素を間引いて擬似的に中間調の画像を形成す
るため、形成される画像の解像度が悪くなって画質が低
下し、階調表現力と解像性能との双方が共に優れた画質
のものが得られないという問題があったが、中間調の画
像形成を行う際に干渉縞模様が生じるということは少な
かった。
【0009】すなわち、ディザ法やパルス幅変調法にお
いては、上記のようにして中間調の画像形成を行うた
め、中間調の画像を形成する場合においても、図3に示
すように、通常の画像を形成する場合と同様の強い光強
度αc の光を電子写真感光体に照射して、電子写真感光
体における表面電位Vcを充分に低下させるため、電子
写真感光体に対して照射した光が上記のように干渉しあ
い、その光強度αc がこの光強度αc に比例したΔαc
の大きな範囲で変化しても、同図に示すように、この光
強度αc における光減衰曲線の傾きが非常に小さくて、
電子写真感光体における表面電位Vcの変化は少なく、
ΔVcの僅かな電圧の範囲で変化するだけであり、上記
のような光の干渉によって形成される画像に影響を及ぼ
すということは少なかった。
【0010】一方、光強度変調法の場合には、上記のよ
うに電子写真感光体に照射する光の光強度を変更させて
中間調の画像形成を行うため、ディザ法やパルス幅変調
法のように形成される画像の解像度が悪くなって画質が
低下するということがなく、解像性能に優れた画質のも
のが得られた。
【0011】しかし、この光強度変調法によって中間調
の画像形成を行う場合には、図3に示すように、ディザ
法やパルス幅変調法に比べると、電子写真感光体に対し
て光強度αa ,αb の弱い光を照射して、それぞれの階
調に応じて電子写真感光体の表面電位Va,Vbを調整
するため、電子写真感光体に対して照射した光が上記の
ように干渉しあい、その光強度αa ,αb はこれらの光
強度αa ,αb に比例したΔαa ,Δαb の小さい範囲
で変化するだけであるが、同図に示すように、これらの
光強度αa ,αb における光減衰曲線の傾きが大きいた
め、Δαa ,Δαb の小さい範囲であっても、電子写真
感光体における表面電位Va,Vbの変化が大きくて、
同図に示すようにΔVa,ΔVbの大きな範囲で変化
し、上記のような光の干渉による影響が大きく現われ
て、形成される画像に干渉縞が多く発生するという問題
があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、レーザー
光等の可干渉光を電子写真感光体に照射して静電潜像を
形成し、この電子写真感光体にトナーを供給して画像形
成を行うようになった複写機やプリンター等の電子写真
装置に使用される電子写真感光体における上記のような
問題を解決することを課題とするものである。
【0013】すなわち、上記のような電子写真感光体に
レーザー光等の可干渉光を照射して画像形成を行うにあ
たり、良好な中間調の画像形成が行え、特に、電子写真
感光体に照射する光の光強度を変更させて中間調の画像
形成を行う場合においても、電子写真感光体に照射され
たレーザー光等の干渉によって形成される画像に干渉縞
模様が発生するということがなく、階調表現力や解像性
能にも優れた良好な中間調の画像形成が行えるようとす
ることを課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明における第1の
電子写真感光体においては、上記のような課題を解決す
るため、可干渉光を電子写真感光体に照射して静電潜像
を形成し、この電子写真感光体にトナーを供給して画像
形成を行うにあたり、上記可干渉光の光強度を変更でき
るようになった電子写真装置に使用される電子写真感光
体であって、導電性基体の表面に感光層が形成されてな
る電子写真感光体において、上記可干渉光の波長をλ,
感光層の屈折率をnとした場合に、上記導電性支持体の
表面に、トナーの平均粒径に対応する幅内で高低差が
1.2λ/n以上になった粗面を形成するようにしたの
である。
【0015】また、この発明における第2の電子写真感
光体においては、所定の光強度の可干渉光を電子写真感
光体に照射して静電潜像を形成し、この電子写真感光体
にトナーを供給して画像形成を行う電子写真装置に使用
される電子写真感光体であって、導電性基体の表面に感
光層が形成されてなる電子写真感光体において、上記可
干渉光の波長をλ,その光強度をα1 ,上記感光層の屈
折率をn,光強度α1の可干渉光を照射した場合におけ
る電子写真感光体の光減衰曲線の傾きをk1 ,光強度α
1 と光減衰曲線の傾きをk1 との積をI1 (=α1 ・k
1 ),この電子写真感光体における光強度α0 と光減衰
曲線の傾きk0 との積の最大値をI0 (=α0 ・k
0 ),上記I0 とI1 との比をm(=I0 /I1 )とし
た場合に、上記導電性支持体の表面に、トナーの平均粒
径に対応する幅内で高低差が1.2λ/(n・m)以上
になった粗面を形成するようにしたのである。
【0016】ここで、上記の第1及び第2の電子写真感
光体において使用する導電性支持体としては、従来より
一般に用いられているアルミニウム等で構成された公知
のものを使用することができる。
【0017】また、この導電性支持体の表面に形成する
感光層も、従来より用いられている公知のものを使用す
ることができ、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と
を結着樹脂中に配合させた単層型の感光層や、電荷発生
材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電
荷輸送層とを積層させた積層型の感光層であってもよ
い。
【0018】そして、このような感光層が形成される導
電性支持体の表面に上記のような粗面形成するにあたっ
ては、一般に、適当な形状の切り刃をもつバイトを用
い、その取付角度や送りピッチを適当に変更させて、上
記導電性支持体の表面を切削加工し、電子写真感光体に
照射する可干渉光の光強度を変更できるようになった電
子写真装置に使用される第1の電子写真感光体において
は、その導電性支持体の表面に、上記のように可干渉光
の波長をλ,感光層の屈折率をnとした場合に、トナー
の平均粒径に対応する幅内で高低差が1.2λ/n以上
になった粗面を、より好ましくは、高低差が2.7λ/
n以上になった粗面を設けるようにする。
【0019】また、所定の光強度の可干渉光を電子写真
感光体に照射する電子写真装置に使用される第2の電子
写真感光体においては、その導電性支持体の表面に、上
記のように可干渉光の波長をλ,その光強度をα1 ,上
記感光層の屈折率をn,光強度α1 の可干渉光を照射し
た場合における電子写真感光体の光減衰曲線の傾きをk
1 ,光強度α1 と光減衰曲線の傾きをk1 との積をI1
(=α1 ・k1 ),この電子写真感光体における光強度
α0 と光減衰曲線の傾きk0 との積の最大値をI0 (=
α0 ・k0 ),上記I0 とI1 との比をm(=I0 /I
1 )とした場合に、トナーの平均粒径に対応する幅内で
高低差が1.2λ/(n・m)以上になった粗面を、よ
り好ましくは、高低差が2.7λ/(n・m)以上にな
った粗面を設けるようにする。
【0020】また、上記のようにして導電性支持体の表
面に粗面を形成した後、この導電性支持体の表面を陽極
酸化させたり、この導電性支持体をケイ酸ソーダ等の溶
液に浸漬させる等により、この導電性支持体の表面にア
ルマイト処理を施すようにしてもよく、このように導電
性支持体の表面をアルマイト処理すると、導電性支持体
の表面がさらに粗面化されるようになる。
【0021】
【作用】この発明に係る第1の電子写真感光体において
は、この電子写真感光体に照射される可干渉光の波長を
λ,導電性基体の表面に形成される感光層の屈折率をn
とした場合に、この導電性基体の表面に上記のようにト
ナーの平均粒径に対応する幅内で高低差が1.2λ/n
以上になった粗面を形成するようにしたため、この導電
性基体の表面に形成される感光層の膜厚が細かく変化
し、この電子写真感光体に可干渉光を照射した場合、ト
ナーによって顕像化されないような微細な干渉が発生す
るようになる。このため、上記のように電子写真感光体
に照射する可干渉光の光強度を変更させて中間調の画像
形成を行う場合においても、トナーによって顕像化され
ないような微細な干渉が発生するだけで、光の干渉によ
る画像への影響が少なくなり、形成される画像に干渉縞
が発生するということが抑制されるようになる。
【0022】これを図4に基づいて具体的に説明する
と、上記のようにトナー1の平均粒径に対応する幅内で
高低差が1.2λ/n以上になった粗面が形成された導
電性基体11の表面に感光層12を形成した電子写真感
光体にレーザー光等の可干渉光を照射すると、照射され
た光がこの電子写真感光体10における感光層12の表
面や上記のような粗面になった導電性基体11の表面で
反射されて干渉し合い、同図の(a),(b)に示すよ
うな細かい干渉縞が生じるが、このような干渉縞が直接
上記のトナー1によって顕像化されることはなく、また
この図の(a),(b)のように位相がずれて両者の光
量の平均に差が生じても、上記のような粗面が形成され
た導電性基体11を用いた電子写真感光体10において
は、上記の光量の平均の差が小さくなり、この光量の平
均の差に基づいて発生する電子写真感光体10の表面電
位の差も小さくなり、上記の(a),(b)いずれの状
態であってもトナー1の付与に変化はなく、光の干渉に
よる画像への影響が少なくなるのである。
【0023】そして、特に、前記のように導電性基体の
表面にトナーの平均粒径に対応する幅内で高低差が2.
7λ/n以上になった粗面を設けると、照射する可干渉
光の光強度を変更させて中間調の画像形成を行う場合に
おいても、光の干渉による画像への影響が非常に少なく
なり、形成される画像に干渉縞が発生するということが
全くなくなる。
【0024】また、この発明における第2の電子写真感
光体においては、この電子写真感光体に照射される可干
渉光の波長をλ,その光強度をα1 ,感光層の屈折率を
n,光強度α1 の可干渉光を照射した場合における電子
写真感光体の光減衰曲線の傾きをk1 ,光強度α1 と光
減衰曲線の傾きをk1 との積をI1 (=α1 ・k1 ),
この電子写真感光体における光強度α0 と光減衰曲線の
傾きk0 との積の最大値をI0 (=α0 ・k0 ),上記
I0 とI1 との比をm(=I0 /I1 )とした場合に、
この導電性支持体の表面に上記のようにトナーの平均粒
径に対応する幅内で高低差が1.2λ/(n・m)以上
になった粗面を形成するようにしたため、上記の場合と
同様に、この導電性基体の表面に形成される感光層の膜
厚が細かく変化して、この電子写真感光体に所定の光強
度の可干渉光を照射した場合に、トナーによって顕像化
されないような微細な干渉が発生し、光の干渉による画
像への影響が少なくなり、形成される画像に干渉縞が発
生するということが抑制されるようになる。
【0025】そして、特に、前記のように導電性基体の
表面にトナーの平均粒径に対応する幅内で高低差が2.
7λ/(n・m)以上になった粗面を設けると、光の干
渉による画像への影響が非常に少なくなって、干渉縞が
発生するということが全くなくなる。
【0026】
【実施例】以下、導電性基体の表面に様々な粗面を形成
した電子写真感光体を用いて実験を行い、この発明の条
件を満たすこの発明の実施例に係る電子写真感光体が、
この発明の条件を満たさない電子写真感光体に比べて、
光の干渉による画像への影響が少なく、形成される画像
に干渉縞が発生しにくくなるということを明らかにす
る。
【0027】(実験例1)この実験例においては、導電
性基体11として、図5に示すような円筒状になったア
ルミニウムドラム11を用い、このアルミニウムドラム
11の外周面をダイヤモンドバイトによりその円周方向
に沿って切削させて、このアルミニウムドラム11の外
周面に図6に示すような規則的な粗面を形成するように
し、このダイヤモンドバイトのバイト形状,バイト取付
角度,バイト送りピッチを適当に変化させて、アルミニ
ウムドラム11の外周面に図6に示すピッチpや深さd
が異なる様々な粗面を形成するようにした。
【0028】そして、この実験例においては、上記のよ
うに様々な粗面が形成された各アルミニウムドラム11
の外周面に、図2に示すようにフタロシアニンを用いた
電荷発生層12aを形成し、さらにこの電荷発生層12
aの上にヒドラゾン化合物を用いた電荷輸送層12bを
形成し、様々な粗面が形成された各アルミニウムドラム
11の外周面にそれぞれ電荷発生層12aと電荷輸送層
12bとからなる感光層12が形成された電子写真感光
体を製造した。なお、このようにして製造した電子写真
感光体における感光層12の屈折率nは1.58であっ
た。
【0029】次に、上記のようにして製造した電子写真
感光体における光減衰特性を調べ、これらの電子写真感
光体における光減衰曲線を図7に示した。また、この図
7に示した光減衰曲線に基づいて、図8に示すように、
各光強度αx における光減衰曲線の傾きkx を求め、
[光強度αx ]と[光強度αx ×光減衰曲線の傾きkx
(=Ix )]との関係を調べ、その結果を図9に示し
た。
【0030】この結果、上記のようにして製造した電子
写真感光体においては、光強度α0が4erg/cm2
の場合に、この光強度α0 と光減衰曲線の傾きk0 との
積(α0 ・k0 =I0 )が約230Vと最大になってお
り、このような光強度α0 の光がこの電子写真感光体に
照射されて干渉しあうと、この電子写真感光体における
表面電位Vの変化ΔVが大きくなり、光の干渉による影
響が大きく現われて、干渉縞が発生しやすくなった。
【0031】そして、この実験例においては、図1に示
すように、上記のように製造した粗面の状態が異なる各
電子写真感光体10に対して、露光装置20からそれぞ
れ波長が780nmのレーザー光を照射して、各電子写
真感光体10の表面に静電潜像を形成した後、このよう
に静電潜像が形成された各電子写真感光体10に現像装
置30からトナーを供給して画像形成を行い、得られた
画像における干渉縞の状態を調べた。
【0032】ここで、この実験例においては、上記のレ
ーザー光の光強度αを0〜12erg/cm2 の範囲で
変調させて中間調の画像を含む画像形成を行うようにす
ると共に、トナーとしてはその平均粒径が約10μmの
ものを用いるようにした。
【0033】そして、上記のようにアルミニウムドラム
11の外周面に形成された粗面におけるピッチを横軸,
深さを縦軸にして各電子写真感光体における粗面11の
状態を特定すると共に、上記のようにして調べた各電子
写真感光体10における干渉縞の状態の結果を図10に
示した。なお、各電子写真感光体10において調べた干
渉縞の結果については、干渉縞が全く生じなかった場合
を〇、少し干渉縞が発生するが実用上問題とならない場
合を△、実用上問題となる干渉縞が発生した場合を×で
示した。
【0034】この結果、図10に破線で示したように、
アルミニウムドラムの外周面に形成された粗面における
高低差が、約10μmのトナーの平均粒径の範囲内にお
いて約0.6μm以上、例えば、ピッチが100μmの
場合に深さが約3μm以上になった粗面が形成された電
子写真感光体においては、少し干渉縞が発生するが実用
上問題とならず、また同図に実線で示したように、上記
の高低差が約10μmのトナーの平均粒径の範囲内にお
いて約1.36μm以上、例えば、ピッチが100μm
の場合に深さが約6.8μm以上になった粗面が形成さ
れた電子写真感光体においては干渉縞が全く生じなかっ
た。
【0035】ここで、可干渉光の光強度を変更させる場
合に使用するこの発明の第1の電子写真感光体におい
て、導電性支持体の表面に形成する粗面の条件として規
定した前記の1.2λ/nという式に、この実験例にお
ける条件、すなわち可干渉光であるレーザー光の波長λ
が780nm,導電性基体の表面に形成された感光層の
屈折率nが1.58という条件を代入して計算すると、
トナーの平均粒径に対応する幅内における高低差が約
0.6μmとなり、上記の図10に破線で示した実験結
果と略一致しており、また前記のより好ましい条件とし
て示した2.7λ/nの式にこの実験例における上記の
条件を代入して計算すると、トナーの平均粒径に対応す
る幅内における高低差が約1.33μmとなり、上記の
図10に実線で示した実験結果と略一致していた。
【0036】(実験例2)この実験例においては、上記
の実験例1の場合と同様にして、導電性基体11となる
アルミニウムドラム11の外周面にピッチや深さが異な
る様々な粗面を形成した後、このように粗面が形成され
たアルミニウムドラム11の外周面を陽極酸化させてア
ルマイト処理し、その後は上記実験例1の場合と全く同
様にして、これらのアルミニウムドラム11の外周面に
それぞれ電荷発生層12aと電荷輸送層12bとが積層
されてなる感光層12を形成して各電子写真感光体10
を製造した。
【0037】その後も、上記実験例1の場合と全く同様
に、上記の各電子写真感光体10の表面に照射するレー
ザー光の光強度αを0〜12erg/cm2 の範囲で変
調させるようにして画像形成を行い、得られた画像にお
ける干渉縞の状態を調べ、このようにして調べた各電子
写真感光体10における干渉縞の状態の結果を、上記実
験例1の図10の場合と同様にして、図11に示した。
【0038】ここで、この実験例の結果を示した図11
と、上記実験例1の結果を示した図10とを比較する
と、この実験例のように粗面が形成されたアルミニウム
ドラムの外周面を陽極酸化させてアルマイト処理したも
のを用いた場合、粗面を形成しただけでアルマイト処理
を行っていないアルミニウムドラムを用いた前記の実験
例1の場合に比べて、アルミニウムドラムの外周面に形
成された粗面における高低差が少なくても干渉縞の発生
が抑制されるようになっていた。これは、上記のように
粗面が形成されたアルミニウムドラムの外周面を陽極酸
化させてアルマイト処理することによって、アルミニウ
ムドラムの外周面に形成された粗面における高低差がよ
り強調された結果に基づくもの考えられる。
【0039】(実験例3)この実験例においては、上記
の実験例2と同様にして製造した各電子写真感光体を用
いるようにした。
【0040】そして、この実験例においては、上記の各
電子写真感光体10に対して、図1に示すように、露光
装置20からそれぞれ波長が780nmのレーザー光を
照射して、各電子写真感光体10の表面に静電潜像を形
成した後、このように静電潜像が形成された各電子写真
感光体10に現像装置30からトナーを供給して画像形
成を行うにあたり、上記の実験例1,2のようにレーザ
ー光の光強度αを変調させるのではなく、レーザー光と
してはその光強度α1 が12erg/cm2 に固定され
た光を照射させるようにし、パルス幅変調によって中間
調の画像を含む画像形成を行うようにした。
【0041】また、このようにして各電子写真感光体1
0を用いて得られた画像における干渉縞の状態を調べ、
この結果を、上記実験例1における図10及び上記実験
例2における図11の場合と同様にして、図12に示し
た。
【0042】ここで、上記の各電子写真感光体における
光減衰特性は上記の実験例1において用いた各電子写真
感光体と同じであり、[光強度αx ×光減衰曲線の傾き
kx(=Ix )]の値は、前記の図9に示すように、光
強度α0 が4erg/cm2の場合に最大となり、その
値I0 (=α0 ・k0 )が約230Vになっていたのに
対して、この実験例において使用した12erg/cm
2 の光強度α1 の場合においては、[光強度α1 ×光減
衰曲線の傾きk1 ]の値I1 が約55Vで上記最大値I
0 の約1/4になっており、上記最大値I0 とこの値I
1 との比(m=I0 /I1 )が4になっていた。
【0043】そして、上記の最大値I0 とこの値I1 と
の比(m=4)を、この発明の第2の電子写真感光体に
おいて導電性支持体の表面に形成する粗面の条件として
規定した前記の1.2λ/(n・m)の式や、より好ま
しい条件として規定した前記の2.7λ/(n・m)の
式に代入すると、上記実験例2のようにレーザー光の光
強度αを0〜12erg/cm2 の範囲で変調させて中
間調の画像を含む画像形成を行う場合に比べて、上記の
アルミニウムドラムの外周面に形成された粗面における
高低差が約1/4になっていればよいことになる。
【0044】ここで、この実験例における上記の図12
の結果と、レーザー光の光強度αを0〜12erg/c
m2 の範囲で変調させて中間調の画像を含む画像形成を
行うようにした上記実験例2における図11の結果と
を、これらの図において干渉縞が全く生じない条件を満
たす範囲として示した実線の傾きの点で比較すると、こ
の実験例の結果を示した図12における実線の傾きが、
図11に示した実線の傾きの約1/4になっており、上
記の結果とうまく適合していた。
【0045】なお、この実験例においては、上記のよう
にレーザー光としてその光強度α1が12erg/cm2
になった1種類のレーザー光を用いるようにしたが、
2値或いは3値等の複数の定められた光強度α1 ,α
2 ,α3 …を持つレーザー光を使用するようにしてもよ
く、この場合には、各光強度α1 ,α2 ,α3 …におけ
る[光強度αx ×光減衰曲線の傾きkx (=Ix )]の
値を求め、この値Ix が大きいものを選び、上記最大値
I0 とこの値Ix との比(m=I0 /Ix )を定め、こ
のように定められた比(m=I0 /Ix )を前記の1.
2λ/(n・m)の式や、より好ましい条件として規定
した前記の2.7λ/(n・m)の式に代入して、上記
のアルミニウムドラムの外周面に形成する粗面の高低差
を定めるようにすればよい。
【0046】また、上記の実験例1〜3においては、ア
ルミニウムドラム11からなる導電性基体11の外周面
をダイヤモンドバイトによりその円周方向に沿って切削
し、このアルミニウムドラム11の外周面に図6に示す
ような規則的な粗面を形成するようにしたが、導電性基
体11の表面に形成する粗面はこのような規則的なもの
に限られず、例えば、上記のアルミニウムドラム11か
らなる導電性基体11の外周面を焼結ダイヤモンドバイ
トにより切削し、図13に示すように、アルミニウムド
ラム11に外周面にランダムな粗面を形成するようにし
てもよい。
【0047】また、図13に示すような粗面が形成され
たアルミニウムドラム11を用い、上記の実験例1に示
すようにして実験を行った場合、上記のアルミニウムド
ラム11における粗面においては、約10μmのトナー
の平均粒径の範囲内において約0.6μm以上高低差を
有している部分と有していない部分とがあるため、僅か
に干渉縞が発生したが、実用上にはほとんど問題がなか
った。なお、このようにアルミニウムドラム11に外周
面にランダムな粗面を形成した場合、光の干渉が複雑に
なって細かくなり、規則的な粗面を形成したものより干
渉縞の発生が抑制されるようになった。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る第
1の電子写真感光体においては、この電子写真感光体に
照射される可干渉光の波長をλ,導電性基体の表面に形
成される感光層の屈折率をnとした場合に、この導電性
基体の表面にトナーの平均粒径に対応する幅内で高低差
が1.2λ/n以上になった粗面を形成するようにした
ため、この導電性基体の表面に形成される感光層の膜厚
が細かく変化し、この電子写真感光体に可干渉光を照射
した場合に、トナーによって顕像化されないような微細
な干渉縞が発生するだけであり、電子写真感光体に照射
する可干渉光の光強度を変更させて中間調の画像形成を
行った場合においても、この微細な干渉縞がトナーによ
って顕像化されず、形成された画像に干渉縞が発生する
ということが非常に少なくなった。
【0049】また、この発明における第2の電子写真感
光体においても、この電子写真感光体に照射される可干
渉光の波長をλ,その光強度をα1 ,感光層の屈折率を
n,光強度α1 の可干渉光を照射した場合における電子
写真感光体の光減衰曲線の傾きをk1 ,光強度α1 と光
減衰曲線の傾きをk1 との積をI1 (=α1 ・k1 ),
この電子写真感光体における光強度α0 と光減衰曲線の
傾きk0 との積の最大値をI0 (=α0 ・k0 ),上記
I0 とI1 との比をm(=I0 /I1 )とした場合に、
この導電性支持体の表面にトナーの平均粒径に対応する
幅内で高低差が1.2λ/(n・m)以上になった粗面
を形成するようにしたため、この導電性基体の表面に形
成される感光層の膜厚が細かく変化し、この電子写真感
光体に所定の光強度の可干渉光を照射した場合に微細な
干渉縞が発生するだけであり、この微細な干渉縞がトナ
ーによって顕像化されず、形成された画像に干渉縞が発
生するということが非常に少なくなった。
【0050】この結果、この発明における第1及び第2
の電子写真感光体を使用すると、良好な中間調の画像形
成が行えるようになり、特に、第1の電子写真感光体を
使用すると、電子写真感光体に照射する光の光強度を変
更させて中間調の画像形成を行う場合においても、画像
に干渉縞模様が発生するということがなく、階調表現力
や解像性能に優れた良好な中間調の画像形成が行えるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子写真感光体を使用した電子写真装置によっ
て画像形成を行う状態を示した概略断面図である。
【図2】導電性基体の上に電荷発生層と電荷輸送層から
なる感光層が形成された電子写真感光体に可干渉光を照
射した状態を示した概略説明図である。
【図3】電子写真感光体における光減衰特性を示した図
である。
【図4】この発明の電子写真感光体に可干渉光を照射し
た場合に発生する干渉縞の状態を示した概略説明図であ
る。
【図5】この発明の各実験例において導電性基体として
使用したアルミニウムドラムの斜視図である。
【図6】この発明の実験例1〜3において、導電性基体
として使用したアルミニウムドラムの表面に形成する粗
面の状態を示した部分説明図である。
【図7】この発明の各実験例において用いた各電子写真
感光体における光減衰特性を示した図である。
【図8】図6に示された光減衰極性に基づいて、各光強
度αx における光減衰曲線の傾きkx を求める状態を示
した説明図である。
【図9】この発明の各実験例において用いた各電子写真
感光体に光を照射した場合における[光強度α]と[光
強度α×光減衰曲線の傾きk]との関係を示した図であ
る。
【図10】この発明の実験例1において、各電子写真感
光体にレーザー光を照射して画像形成を行った場合に、
各電子写真感光体におけるアルミニウムドラムの表面に
形成された粗面の状態と、形成された画像に発生する干
渉縞との関係を示した図である。
【図11】この発明の実験例2において、各電子写真感
光体にレーザー光を照射して画像形成を行った場合に、
各電子写真感光体におけるアルミニウムドラムの表面に
形成された粗面の状態と、形成された画像に発生する干
渉縞との関係を示した図である。
【図12】この発明の実験例3において、各電子写真感
光体にレーザー光を照射して画像形成を行った場合に、
各電子写真感光体におけるアルミニウムドラムの表面に
形成された粗面の状態と、形成された画像に発生する干
渉縞との関係を示した図である。
【図13】この発明の実験例において、導電性基体とし
て使用したアルミニウムドラムの表面に形成する粗面の
変更例を示した部分説明図である。
【符号の説明】
1 トナー 10 電子写真感光体 11 導電性基体(アルミニウムドラム) 12 感光層 20 露光装置 30 現像装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可干渉光を電子写真感光体に照射して静
    電潜像を形成し、この電子写真感光体にトナーを供給し
    て画像形成を行うにあたり、上記可干渉光の光強度を変
    更できるようになった電子写真装置に使用される電子写
    真感光体であって、導電性基体の表面に感光層が形成さ
    れてなる電子写真感光体において、上記可干渉光の波長
    をλ,感光層の屈折率をnとした場合に、上記導電性支
    持体の表面に、トナーの平均粒径に対応する幅内で高低
    差が1.2λ/n以上になった粗面が形成されてなるこ
    とを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 所定の光強度の可干渉光を電子写真感光
    体に照射して静電潜像を形成し、この電子写真感光体に
    トナーを供給して画像形成を行う電子写真装置に使用さ
    れる電子写真感光体であって、導電性基体の表面に感光
    層が形成されてなる電子写真感光体において、上記可干
    渉光の波長をλ,その光強度をα1 ,上記感光層の屈折
    率をn,光強度α1 の可干渉光を照射した場合における
    電子写真感光体の光減衰曲線の傾きをk1 ,光強度α1
    と光減衰曲線の傾きをk1 との積をI1 (=α1 ・k
    1 ),この電子写真感光体における光強度α0 と光減衰
    曲線の傾きk0 との積の最大値をI0 (=α0 ・k
    0 ),上記I0 とI1 との比をm(=I0 /I1 )とし
    た場合に、上記導電性支持体の表面に、トナーの平均粒
    径に対応する幅内で高低差が1.2λ/(n・m)以上
    になった粗面が形成されてなることを特徴とする電子写
    真感光体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6331371B1 (en) 1998-08-19 2001-12-18 Nec Corporation Electrophotographic photoreceptor and its manufacturing method

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US6331371B1 (en) 1998-08-19 2001-12-18 Nec Corporation Electrophotographic photoreceptor and its manufacturing method

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