JPH0792966A - 複合ピアノのオートオフ装置 - Google Patents

複合ピアノのオートオフ装置

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JPH0792966A
JPH0792966A JP5240033A JP24003393A JPH0792966A JP H0792966 A JPH0792966 A JP H0792966A JP 5240033 A JP5240033 A JP 5240033A JP 24003393 A JP24003393 A JP 24003393A JP H0792966 A JPH0792966 A JP H0792966A
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Tatsuya Inaba
達也 稲場
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Kawai Musical Instruments Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常のピアノ演奏に加えて電子音源による演
奏をも可能にした複合ピアノにおいて、動作阻止手段を
動作阻止位置に移動させたまま忘れてしまうことを防止
し、次回の演奏時にはいつでもアコースティックピアノ
としてスタートできるようにすること。 【構成】 S110〜S130で全て否定判断され、S
140でカウンタ値Cがインクリメントされて移行する
S150においてカウンタ値Cが所定値a以上の場合、
即ち鍵、ペダル、電源スイッチや切換スイッチのような
スイッチ類といった電子音源による制御に関連する操作
子が、約5分間一度も操作されていない場合には、揺動
軸を動作許可位置に位置決めした後で電源をオフする。
従って、電源を切り忘れても自動的に電源をオフにする
と共に、その際、揺動軸が動作阻止位置にあったとして
も、動作許可位置に移動させた後で電源をオフする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静止位置から始動して
弦に当接するハンマーと、押鍵による外力をハンマーに
付与しつつ該ハンマーを静止位置から弦方向に移動さ
せ、前記ハンマーが弦に当接する前に前記ハンマーから
分離して該ハンマーを慣性運動させる外力伝達機構とに
加えて、鍵盤操作に基づいて電子音源を制御する機構を
も備えた複合ピアノにおいて電源等をオートオフさせる
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アコースティックピアノに電
子音源を組み合わせて、通常のピアノ演奏以外に、電子
音源による演奏をも可能にした複合ピアノが提案されて
いる。例えば、押鍵に基づくハンマーの打弦動作を所定
位置にて阻止するハンマーシャンクをストップするレー
ル(以下ハンマーシャンクストップレールと称す。)を
設けることにより、電子音源による演奏の際に打弦音の
発生を防止するピアノが提案されている。これによれ
ば、押鍵・離鍵に関する動作に基づき電子音源を制御し
て演奏する際に鍵盤操作を行ったとしても、ハンマーが
慣性運動を開始してから打弦する前にハンマーシャンク
がハンマーシャンクストップレールに配設されたクッシ
ョンフェルトに当接してその動作が阻止される。このた
め、打弦音は発生しない。従って、鍵盤操作に基づく電
子音源からの演奏音をヘッドホンなどで聴きながら演奏
すれば、外部に演奏音が漏れず、集合住宅や住宅密集地
域での演奏、あるいは夜間の演奏練習などが自由にでき
るという利点がある。
【0003】そして、ハンマーによる打弦を阻止する動
作阻止手段を、打弦動作を阻止する動作阻止位置と打弦
動作を許可する動作許可位置とを移動させるのは、レバ
ーやペダル等を操作して行う手動式のものや、あるいは
設定スイッチを押して電動で移動させるもの等があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状の
止音機構では、レバー等の戻し忘れや電源スイッチの切
り忘れなどによって、次にアコースティックピアノとし
て演奏しようとする場合に、電子音源による演奏モード
になったままであり、音が出ないという状況が生じてし
まうことがある。特に外観が現状のアコースティックピ
アノを基本とするため、いわゆる電子ピアノとしての意
識が薄くなり、ついつい電源を切り忘れたりする。ま
た、電源スイッチと設定スイッチの両方がある場合、動
作阻止手段を動作阻止位置に移動させた状態のまま電源
を切ってしまい、次回アコースティックピアノとして演
奏しようとする場合に電源は入っていないのであるが、
動作阻止手段が動作阻止位置に停止したままなので音が
出ないという事態も生じる。
【0005】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、通常のピアノ演奏に加えて電子音源による演奏を
も可能にした複合ピアノにおいて、動作阻止手段を動作
阻止位置に移動させたまま忘れてしまうことを防止し、
次回の演奏時にはいつでもアコースティックピアノとし
てスタートできるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された請求項1記載の複合ピアノのオートオフ装置
は、図1の基本的構成図に例示するように、静止位置か
ら始動して弦に当接するハンマーと、押鍵による外力を
前記ハンマーに付与しつつ該ハンマーを静止位置から弦
方向に移動させ、前記ハンマーが弦に当接する前に前記
ハンマーから分離して該ハンマーを慣性運動させる外力
伝達機構とに加えて、鍵盤操作に基づいて電子音源を制
御する機構をも備えた複合ピアノにおいて、前記ハンマ
ーによる打弦動作を阻止する動作阻止位置と前記打弦動
作を許可する動作許可位置とを移動自在に設けられた動
作阻止手段M1と、該動作阻止手段M1を、前記動作阻
止位置と動作許可位置とに駆動させるための電動式駆動
手段M2と、電源のオン・オフを外部より行うための電
源スイッチM3と、該電源スイッチM3及び前記鍵盤K
等の前記電子音源による制御に関連する操作子の操作有
無を検出する検出手段M4と、該検出手段M4による検
出結果に基づき、前記いずれの制御関連操作子も所定時
間操作されない状態が続いた場合には、前記電動式駆動
手段M2を制御して前記動作阻止手段M1を前記動作許
可位置に移動させた後で、前記電源をオフさせるオート
オフ制御手段M5とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の複合ピアノのオート
オフ装置は、前記請求項1に記載の装置において、前記
オートオフ制御手段M5は、前記電源スイッチM3を介
して電源オフに対応する操作がされた場合には、前記電
動式駆動手段M2を制御して前記動作阻止手段M1を前
記動作許可位置に移動させた後で、前記電源をオフさせ
ることを特徴とする。
【0008】
【作用】前記構成を有する請求項1,2記載のオートオ
フ装置を備える複合ピアノとしての全体的な作動を最初
に説明する。通常のアコースティックピアノとして演奏
する場合には、外力伝達機構が、押鍵による外力をハン
マーに付与しつつ該ハンマーを静止位置から弦方向に移
動させ、次いで前記ハンマーが弦に当接する前に前記ハ
ンマーから分離して該ハンマーを慣性運動させる。その
後、ハンマーが慣性運動しつつ弦に当接することにより
打弦音が発せられる。尚、本複合ピアノで「通常」と
は、アコースティックピアノとして演奏する場合のこと
を指称する。
【0009】一方、鍵盤Kの操作に基づいて電子音源を
制御して演奏する場合には、電動式駆動手段M2によっ
て動作阻止手段M1を動作阻止位置に駆動させる。この
電動式駆動手段M2による駆動は、例えば電源スイッチ
M3を操作すると、電子音源側のシステム全体の電源が
オンされ、自動的に電動式駆動手段M2が制御されるよ
うにしておいても良いし、または電源スイッチM3とは
別の設定スイッチの設けその設定スイッチを操作するこ
とによって電動式駆動手段M2が制御されるようにして
も良い。
【0010】このようにして動作阻止位置に移動した動
作阻止手段M1がハンマーの打弦動作を阻止する。な
お、この阻止の方法としては、外力伝達機構を介して押
鍵による外力がハンマーに付与されてハンマーが静止位
置から弦方向に移動し、そのハンマーが弦に当接する前
に外力伝達機構がハンマーから分離してハンマーを慣性
運動させ、その後、ハンマーが慣性運動を開始してから
弦に当接するまでの間で動作阻止手段M1がハンマーの
打弦動作を阻止することにより打弦音の発生を防止する
ようにするとよい。この場合は、動作阻止手段M1はハ
ンマーが慣性運動を開始してから弦に当接するまでの間
でハンマーの動作を阻止するため、ピアノのタッチは通
常の場合とほぼ同等に保つことができる。
【0011】次に、本発明の主要点であるオートオフ作
用について説明する。本発明では、電動式駆動手段M2
によって、動作阻止手段M1を動作阻止位置と動作許可
位置とに駆動させることができる。一方、検出手段M4
は、電源スイッチM3及び鍵盤K等の電子音源による制
御に関連する操作子(上述した設定スイッチも該当す
る)の操作有無を検出し、オートオフ制御手段M5は、
検出手段M4による検出結果に基づき、いずれの制御関
連操作子も所定時間操作されない状態が続いた場合に
は、電動式駆動手段M2を制御して動作阻止手段M1を
動作許可位置に移動させた後で、電源をオフさせる。
【0012】従って、電源を切り忘れても自動的に電源
をオフにすると共に、その際、動作阻止手段M1が動作
阻止位置にあったとしても、動作許可位置に移動させた
後で電源をオフするため、次回の演奏時にはいつでもア
コースティックピアノとしてスタートできる。
【0013】また、請求項2記載の複合ピアノのオート
オフ装置によれば、オートオフ制御手段M5は、電源ス
イッチM3を介して電源オフに対応する操作がされた場
合(例えば演奏者が意識して操作した場合)には、電動
式駆動手段M2を制御して動作阻止手段M1を動作許可
位置に移動させた後で、電源をオフさせる。従って、動
作阻止手段M1が動作阻止位置に残ったまま電源がオフ
されることなく、必ず動作許可位置に移動させた後で電
源がオフとなるため、やはり、次回の演奏時にはいつで
もアコースティックピアノとしてスタートできる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本実施例のオートオフ装置を備えた複合ピ
アノの概略構成を示すブロック図であり、図3は本実施
例の複合ピアノとしてアップライトピアノに適用した場
合の内部機構の説明図である。また、図4は本実施例の
レバー上下機構の斜視図であり、図5は本実施例のアッ
プライトピアノにおける制御手段を示すブロック図であ
る。
【0015】本実施例のアップライトピアノ1は、図2
に示すように、通常の打弦機構3に加えて電子音源5を
内蔵している。アップライトピアノ1の切換スイッチ7
をアコースティックモード7aに設定すれば、アコース
ティックピアノとして打弦機構3を通じて発音される。
なお、本実施例ではアコースティックモード7aに設定
した場合を「通常の場合」と称する。一方、切換スイッ
チ7を電子音源モード7bに設定すれば、アップライト
ピアノ1の鍵盤2を操作することにより電子音源5から
演奏音が出るように構成されている。また、電子音源5
の演奏音は、アップライトピアノ1の出力端子に接続し
たヘッドホン9を介して聴くことができる。また、上記
切換スイッチ7は、電源スイッチ6の操作によりシステ
ム全体の電源をオンした後で操作することによって、モ
ードの切り換えができる。
【0016】アップライトピアノ1は、図3に示すよう
に、演奏者の操作によって揺動する鍵11と、鍵11が
押されると上昇するキャプスタンスクリュー12と、ウ
イッペンフレンジ13を介してセンターレール14に揺
動可能に支持され、キャプスタンスクリュー12の上昇
によって上向きに揺動するウイッペン15と、ウイッペ
ン15に揺動可能に連結され、ジャックテール17aが
レギュレチングボタン31に当接するまでウイッペン1
5と共に上昇するジャック17と、ジャック17に対し
て当接・離間すると共に、センターレール14に固着さ
れたバットフレンジ18aのセンターピン18bに揺動
可能に支持されるバット18と、バット18に挿入固定
され、バット18がジャック17により突き上げられる
と反時計回りに揺動するハンマーシャンク21と、ハン
マーシャンク21と直交する方向へ突出するようバット
18に挿入固定されたキャッチャシャンク19と、キャ
ッチャシャンク19の先端に装着されたキャッチャ20
と、ハンマーシャンク21の先端に装着されたハンマー
23と、ハンマー23によって叩かれる弦25と、打弦
後に揺り戻したハンマーシャンク21の側部と当接して
ハンマー23の振動を緩和する緩衝部28aを装着した
ハンマーレール28と、などからなる打弦機構3(図2
参照)を備えている。
【0017】また、動作阻止手段M1としてのキャッチ
ャレギュレチングレール32と、押鍵による外力をハン
マー23に付与しつつハンマー23を静止位置から弦2
5方向に移動させる距離を通常よりも短く設定するため
のレギュレチングレール30とは、いずれもアップライ
トピアノ1本体の両側端に固定されたレール上下機構3
5(図4参照)によって支持されている。
【0018】レール上下機構35は、図4に示すよう
に、アップライトピアノ1の両側端に固定された揺動軸
39と、この揺動軸39に揺動可能に軸支された揺動レ
バー37と、揺動軸39を中心として揺動レバー37を
後述する動作許可位置又は動作阻止位置に位置決めする
電動式駆動手段M2としてのレバー駆動用ソレノイド3
6とから構成されている。
【0019】揺動レバー37には、レギュレチングレー
ル30とキャッチャレギュレチングレール32とが平行
となるように固定されている。レギュレチングレール3
0及びキャッチャレギュレチングレール32には、個々
のジャックテール17a及びキャッチャ20に対応する
位置に、それぞれレギュレチングボタン31及びキャッ
チャレギュレチングボタン33がスクリュ31a,33
aにより螺合されている。このレギュレチングボタン3
1及びキャッチャレギュレチングボタン33はスクリュ
31a,33aを回転させることにより、レギュレチン
グレール30及びキャッチャレギュレチングレール32
の下面からの突出量を調節することができる。また、レ
ギュレチングボタン31及びキャッチャレギュレチング
ボタン33の下面には緩衝用のクッションフェルト31
b,33bが装着されている。
【0020】レバー駆動用ソレノイド36により揺動レ
バー37が動作許可位置に位置決めされると、レギュレ
チングレール30及びキャッチャレギュレチングレール
32は図2の点線で示す位置に固定される。このとき、
キャッチャレギュレチングレール32に配設されたキャ
ッチャレギュレチングボタン33はキャッチャ20に当
接することがない。また、レギュレチングボタン31は
通常の位置(アコースティックピアノとして演奏する場
合の位置)でジャックテール17aと当接し、ジャック
17とバット18を分離する。即ち、ジャック17は、
押鍵によるウイッペン15の上昇に伴って時計方向に揺
動しつつ上昇し、バット18に外力を付与する。これに
より、ハンマーシャンク21は弦方向即ち反時計方向に
揺動する。ジャックテール17aがレギュレチングボタ
ン31に当接すると、ジャック17は時計方向に大きく
揺動してバット18から分離する。その後、ハンマー2
3は慣性運動を開始して弦25に当たる。
【0021】一方、レバー駆動用ソレノイド36により
揺動レバー37が動作阻止位置に位置決めされると、レ
ギュレチングレール30及びキャッチャレギュレチング
レール32は図3の実線で示す位置に固定される。この
とき、キャッチャレギュレチングボタン33はキャッチ
ャ20と所定位置にて当接するため、ハンマー23(図
3の二点鎖線参照)が弦25に当たることはない。尚、
所定位置は、バット18がジャック17から離間してハ
ンマー23が慣性運動を開始してから弦25に到達する
までの間に設定されている。また、レギュレチングボタ
ン31は、通常の位置よりもやや下方に位置している。
このため、ジャック17は、揺動レバー37が動作許可
位置にある場合と比べ、早くバット18から分離する。
即ち、ジャック17は、押鍵によるウイッペン15の上
昇に伴って時計方向に揺動しつつ上昇し、バット18に
外力を付与するが、この外力を付与しうる距離が動作許
可位置にある場合と比べて短い。従って、ハンマー23
に付与される力学的エネルギーは小さくなる。
【0022】レバー駆動用ソレノイド36は、切換スイ
ッチ7(図2参照)の操作に応じてコントロール部71
に制御され、切換スイッチ7がアコースティックモード
7aのとき揺動軸39はレバー駆動用ソレノイド36に
よって動作許可位置に位置決めされ、電子音源モード7
bのときには動作阻止位置に位置決めされる。
【0023】更に、図3に示すように、鍵11の下面に
は段付シャッタ61と、キーセンサ63,65とが、押
鍵・離鍵に関する動作を検出する検出手段として配設さ
れている。キーセンサ63,65は共に、それぞれが発
光素子と受光素子とを一組としてなり、両素子の間を遮
るとオン信号を発するように構成されている。段付シャ
ッタ61は、鍵11が押された際に、ある時間差をもっ
てキーセンサ63,65の光路を遮ることになる。
【0024】これらのキーセンサ63,65は、図5に
示すように、制御手段としてのコントロール部71に接
続されている。コントロール部71は、周知のCPU7
2、ROM73、RAM74等を含む論理演算回路とし
て構成され、キーセンサ63,65とは入出力インタフ
ェイス75を介して接続されている。CPU72は、キ
ーセンサ63,65の光路を遮断する時期と時間差とを
検出し、ROM73に記憶された制御プログラムに基づ
いて演奏情報を作成し、これを電子音源5に出力する。
また、上述した電源スイッチ6及び切換スイッチ7も入
出力インタフェイス75に接続されている。
【0025】演奏情報を構成するイベントデータは、1
バイトのステータスバイトと2バイトのデータバイトと
からなる3バイトを1単位とするデータとして構成され
る。このうちステータスバイトには、押鍵(ノートオ
ン)、離鍵(ノートオフ)等を示すデータが設定され、
データバイトには、音程となる鍵番号(ノートナンバ
ー)、音量となる打鍵強度(ベロシティ)等を示すデー
タが設定される。
【0026】なお、コントロール部71には、ダンパー
ペダル、ソフトペダル等のペダル機構の動作を検出する
ペダルセンサ(図示略)も接続され、この検出情報に基
づいて、演奏情報の中にはダンパー機能等の情報も設定
される。以上のように構成されたアップライトピアノ1
において、打弦音を止めて、電子音源5からだけ演奏音
を出すには、コントロール部71の切換スイッチ7を操
作して、アップライトピアノ1を電子音源モード7bに
設定する。この電子音源モード7bにされると、揺動軸
39は自動的に動作阻止位置に位置決めされる。
【0027】この状態(電子音源モード7bのとき)に
おいて、演奏者が鍵11を押すと、キャプスタンスクリ
ュー12が上昇してウイッペン15を上向きに揺動さ
せ、ウイッペン15と共に上昇するジャック17が、バ
ット18を押し上げてバット18に外力を付与しつつハ
ンマーシャンク21を反時計回りに揺動させる。更に、
ジャック17が上昇してゆくと、ジャックテール17a
が通常の場合よりも早くレギュレチングボタン31に当
接し、その後ジャック17はウイッペン15に対して図
中時計周りに大きく揺動する。この結果、バット18
は、ジャック17から離れてハンマーシャンク21と共
に慣性運動を開始する。
【0028】ハンマーシャンク21が慣性運動して、図
3の二点鎖線の位置に至ると、キャッチャ20がキャッ
チャレギュレチングボタン33のクッションフェルト3
3bに当接する。このとき、ハンマー23は弦25に当
接する位置まで揺動しないため、打弦音は発生しない。
また、ジャック17がバット18に外力を付与する距離
が通常の場合よりも短いため、バット18に付与される
力学的エネルギーは通常の場合よりも小さい。この結
果、キャッチャ20とキャッチャレギュレチングボタン
33との衝突音は軽減され、不快感を与えることがな
い。
【0029】この電子音源モード7bでは、通常の場合
と比べて慣性運動を開始する位置が異なるものの、打弦
動作を阻止する位置は慣性運動を始めてから弦25に当
接するまでの間に設定されているため、電子音源モード
7bでの鍵11のタッチは通常の場合と比べて微妙に変
化するに過ぎず、ほぼ同等に保つことができる。
【0030】一方、鍵11が揺動すると、段付シャッタ
61がキーセンサ63,65の発光素子と受光素子との
間を遮り、鍵盤操作が検出される。コントロール部71
は、検出された押鍵情報に応じて演奏情報を作成し、こ
の情報を電子音源5に送信する。この結果、電子音源5
からは演奏音が出る。
【0031】次に、本発明の主要点であるオートオフ装
置による作用について図6のフローチャートを参照しな
がら説明する。電源スイッチ6が押されて電源がオンさ
れると、図6の処理が開始する。まずカウンタ値Cを
「0」にリセットしてから(ステップ100。以下ステ
ップを単にSと記す。)、S110では鍵11が操作さ
れたか否か、S120ではペダルが踏まれたか否か、S
130ではスイッチ類が操作されたか否かをそれぞれ判
断する。
【0032】そして、鍵11が操作された場合(S11
0:YES)には、S200へ移行して、鍵操作処理ル
ーチンを実行する。この鍵操作処理ルーチンは、上述し
たように、検出された押鍵情報に応じて演奏情報を作成
し、この情報を電子音源5に送信して電子音源5から演
奏音を発生させるものである。
【0033】一方、ペダルが踏まれた場合(S120:
YES)には、S300へ移行して、ペダル処理ルーチ
ンを実行する。このペダル処理ルーチンは、ダンパーペ
ダルやソフトペダル等、踏まれたペダルに対応してそれ
ぞれダンパー作用やソフト作用を演奏情報に付与するも
のである。
【0034】また、スイッチ類が操作された場合(S1
30:YES)には、S180へ移行して、電源スイッ
チ6が操作されたか否かを判断した後、操作されたのが
電源スイッチ6でない場合には(S180:NO)、S
400へ移行して他のスイッチに対応する処理を実行す
る。この処理は、例えば上述した切換スイッチ7の操作
に対する処理である。すなわち、切換スイッチ7がアコ
ースティックモード7aにされた場合には、レバー駆動
用ソレノイド36を制御して揺動軸39を動作許可位置
に位置決めし、一方、電子音源モード7bにされたとき
には動作阻止位置に位置決めする。
【0035】上述したS200,S300,S400の
処理が終了すると、各場合ともS100へ戻ってカウン
タ値Cをリセット(C=0)し、S110以下の処理を
繰り返す。一方、S110,S120,S130の判断
で全て否定判断、すなわち鍵操作もなく、ペダルも踏ま
れておらず、スイッチ類も操作されていない場合には、
S140へ移行してカウンタ値Cをインクリメントする
(C←C+1)。そして、S150で所定値aと比較
し、カウンタ値Cが所定値aより小さい場合(S15
0:NO)にはS100に戻って以下の処理を繰り返
し、カウンタ値Cが所定値a以上の場合(S150:Y
ES)には、後述するS160,S170の処理を行う
こととなる。
【0036】ここで、所定値aについて説明する。図6
のフローチャートからも判るように、カウンタ値Cが所
定値aよりも小さい場合にはS110〜S140の処理
を繰り返し、カウンタ値Cが所定値aとなった場合に初
めてS160へ移行するが、これは、カウンタ値Cが所
定値aとなるまでに鍵操作もなく、ペダルも踏まれてお
らず、スイッチ類も操作されていないということであ
る。途中S110〜S130の処理において一度でも肯
定判断があり、その後のS200,S300,S400
の処理を行った後は、上述したようにS100へ戻って
カウンタ値Cをリセットするからである。本実施例では
カウンタ値Cが所定値aとなるのを約5分に設定してあ
る。従って、約5分間、鍵操作もなく、ペダルも踏まれ
ておらず、スイッチ類も操作されない場合には、S16
0へ移行するのである。
【0037】そして、S160ではレバー駆動用ソレノ
イド36を制御して揺動軸39を動作許可位置に位置決
めし、その位置決め終了後、S170において電源がオ
フされて本処理は終了する。このように、鍵11、ペダ
ル、電源スイッチ6や切換スイッチ7のようなスイッチ
類といった電子音源5による制御に関連する操作子が、
本実施例では約5分間何も操作されていない場合には、
揺動軸39を動作許可位置に位置決めした後で電源をオ
フする。
【0038】従って、電源を切り忘れても自動的に電源
をオフにすると共に、その際、揺動軸39が動作阻止位
置にあったとしても、動作許可位置に移動させた後で電
源をオフするため、次回の演奏時にはいつでもアコース
ティックピアノとしてスタートできる。
【0039】また、S180で肯定判断の場合もS16
0へ移行する。上述したように、図6の処理は、電源ス
イッチ6が押されて電源がオンされて開始する。従っ
て、S180で肯定判断とは、再度電源スイッチ6が押
されたということであり、電源をオフさせるための操作
である。この場合は、レバー駆動用ソレノイド36を制
御して揺動軸39を動作許可位置に位置決めしてから
(S160)、電源をオフする(S170)。
【0040】このように、例えば演奏者が意識して電源
スイッチ6を操作して電源をオフさせようとした場合に
も、揺動軸39を動作許可位置に移動させた後で、電源
をオフさせる。従って、やはり、次回の演奏時にはいつ
でもアコースティックピアノとしてスタートできる。
【0041】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
の種々なる態様を採用することができる。例えば、動作
阻止手段としてキャッチャ20の動作を阻止するキャッ
チャレギュレチングレール32を用いたが、図7に示す
ように、ハンマーシャンク21の動作を阻止するハンマ
ーシャンクストップレール51を用いてもよい。このハ
ンマーシャンクストップレール51にはハンマーシャン
ク21と衝突する部分にクッションフェルト51aが配
設されている。また、一層確実に打弦音を防止するため
に、キャッチャレギュレチングレール32とハンマーシ
ャンクストップレール51とを併用してもよい。
【0042】また、アップライトピアノに限定されず、
グランドピアノでも同様に適用できる。グランドピアノ
の場合には、図7に示したような、ハンマーシャンク2
1の動作をハンマーシャンクストップレール51で阻止
する構成を採用すればよい。さらに、上記実施例では電
子音源5を内蔵するピアノに適用したが、電子音源5と
して外部の電子楽器とつなぐ構成としても、全く同様の
効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のオートオ
フ装置によれば、通常のピアノ演奏に加えて電子音源に
よる演奏をも可能にした複合ピアノにおいて、動作阻止
手段を動作阻止位置に移動させたまま忘れてしまうこと
を防止し、次回の演奏時にはいつでもアコースティック
ピアノとしてスタートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本的構成を例示するブロック図で
ある。
【図2】 実施例のオートオフ装置を備えた複合ピアノ
の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 複合ピアノとしてアップライトピアノに適用
した場合の内部機構の説明図である。
【図4】 実施例のアップライトピアノにおけるレバー
上下機構の斜視図である。
【図5】 実施例のアップライトピアノにおける制御手
段を示すブロック図である。
【図6】 実施例のオートオフ装置による作用を示すた
めのフローチャートである。
【図7】 他の実施例のアップライトピアノの内部機構
の説明図である。
【符号の説明】
1…アップライトピアノ、 2…鍵盤、 3
…打弦機構、5…電子音源、 6…電源ス
イッチ、 7…切換スイッチ、11…鍵、 19
…キャッチャシャンク、 20…キャッチャ、21…
ハンマーシャンク、 23…ハンマー、 25…
弦、28…ハンマーレール、 30…レギュレチン
グレール、31…レギュレチングボタン、 32…キャ
ッチャレギュレチングレール、33…キャッチャレギュ
レチングボタン、 35…レール上下機構、36…レバ
ー駆動用ソレノイド、 37…揺動レバー、 39…揺
動軸、71…コントロール部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止位置から始動して弦に当接するハン
    マーと、押鍵による外力を前記ハンマーに付与しつつ該
    ハンマーを静止位置から弦方向に移動させ、前記ハンマ
    ーが弦に当接する前に前記ハンマーから分離して該ハン
    マーを慣性運動させる外力伝達機構とに加えて、鍵盤操
    作に基づいて電子音源を制御する機構をも備えた複合ピ
    アノにおいて、 前記ハンマーによる打弦動作を阻止する動作阻止位置と
    前記打弦動作を許可する動作許可位置とを移動自在に設
    けられた動作阻止手段と、 該動作阻止手段を、前記動作阻止位置と動作許可位置と
    に駆動させるための電動式駆動手段と、 電源のオン・オフを外部より行うための電源スイッチ
    と、 該電源スイッチ及び前記鍵盤等の前記電子音源による制
    御に関連する操作子の操作有無を検出する検出手段と、 該検出手段による検出結果に基づき、前記いずれの制御
    関連操作子も所定時間操作されない状態が続いた場合に
    は、前記電動式駆動手段を制御して前記動作阻止手段を
    前記動作許可位置に移動させた後で、前記電源をオフさ
    せるオートオフ制御手段と、 を備えたことを特徴とする複合ピアノのオートオフ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の複合ピアノのオー
    トオフ装置において、 前記オートオフ制御手段は、前記電源スイッチを介して
    電源オフに対応する操作がされた場合には、前記電動式
    駆動手段を制御して前記動作阻止手段を前記動作許可位
    置に移動させた後で、前記電源をオフさせることを特徴
    とする複合ピアノのオートオフ装置。
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