JPH0793097B2 - 電子放出素子とその製造方法 - Google Patents

電子放出素子とその製造方法

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JPH0793097B2 JP33074089A JP33074089A JPH0793097B2 JP H0793097 B2 JPH0793097 B2 JP H0793097B2 JP 33074089 A JP33074089 A JP 33074089A JP 33074089 A JP33074089 A JP 33074089A JP H0793097 B2 JPH0793097 B2 JP H0793097B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、平板形表示装置等に用いられる電子放出素子
とその製造方法に関するものである。
従来の技術 最近、平板形表示装置等に用いられる電子源として冷陰
極を用いた電子放出素子の開発が活発に行なわれてい
る。
この冷陰極(電界放出型陰極)は、電子放出を行なわせ
るために針の先端の曲率が10μm以下となるように加工
し、その陰極エミッタ先端に、106V/cm程度の強電界が
集中するように構成されている。冷陰極は、一般に次の
ような長所を有する。(1)電流密度が高い、(2)陰
極を加熱する必要がないので電力消費が非常に少ない、
(3)点(ポイント)および線(ライン)電子線源とし
て使用できる、の3点である。
また、これらの冷陰極は、多数の冷陰極をアレイ状に配
列させた冷陰極アレイも知られている。同アレイを用
い、平面パネルディスプレイなどに使う試みもなされて
いる。
この冷陰極アレイの製造方法として種々の提案がなされ
ている。その一例として、ジャーナル・オブ・アプライ
ド・フィジックス,3504〜3505頁,No7,第39巻,1968年(J
OURNAL OF APPLIED PHYSICS,P.3504〜1505,No7,Vol.39,
1968)に記載されている方法について第7図(a),
(b)を参照しながら説明する。
第7図(a)において、(電気)絶縁基板101の上に導
電性膜102、絶縁層103、および導電性膜104を適当なマ
スクを用いて順次蒸着し、複数のアレイ状に配列した空
洞105を作成し、次いで、回転斜蒸着によって適当な物
質107で漸次この空洞105の開口部を閉じさせつつ、この
開口部真上より陰極材料106を正蒸着することによって
空洞105内の導電性膜108を形成させ、最後に第7図
(b)に示すように、物質107を除去するようにするこ
とにより冷陰極アレイが完成する。
次に、他の方法の一例として、特公昭54-17551号公報に
記載されている方法につき第8図(a)〜(f)を参照
しながら説明する。
第8図(a)〜(f)において、電気絶縁性の矩形基板
51を複数個用意し、その一表面上に陰極材料薄膜52を被
着し、陰極薄膜付着基板53を複数個重ね合わせて一体化
した後、第8図(a)に示すように、重ね合わせ基板54
の各表面を機械研磨する。次いで、第8図(b)に示す
ように、その広い一表面に金属55を蒸着し、第8図
(c)に示すように、陰極材料52直上の金属55に、これ
と同程度の幅の狭い電子引き出し用の窓56をフォトエッ
チング法を利用して設ける。この後、陰極薄膜付着基板
53を分離し、第8図(d)に示すように、それぞれの基
板53上の陰極材料薄膜52を、先端が鋭い山型のパターン
状にエッチング法によって加工する。このようにして得
たすべての基板53の陰極エミッタ57の先端近辺が基板51
から孤立し、かつ電子引き出し用窓56側の金属55が基板
51から棚状にせり出す程度まで適当な化学腐食によって
基板51を部分的に除去して空洞58を形成した基板53を作
る(第8図(e))。ここでふたたび第8図(f)に示
すように、分離する前の重ね合わせ基板54と同じように
なるように基板53を重ね合わせて固定することによって
薄膜冷陰極アレイが得られる。
発明が解決しようとする課題 しかし、以上のような構成では、複数のアレイ状の空洞
内に陰極エミッタ突起を作成する際、回転斜蒸着と真上
から行う正蒸着を同時に行うことが必要で、この同時蒸
着の制御を正確に行うことが必要であるという課題を有
していた。
一方、電子引き出し用の窓と陰極との位置合わせ精度を
高めようとすると、電気絶縁性基板の板厚、および導電
性膜の膜厚の精度が高く要求され、かつ重ね合わせ基板
の分離前後での一体固定精度が同一である必要があり、
これらを精度よく固定することは非常に困難であるとい
う課題を有していた。
本発明は、上記課題に鑑み、製造が容易な構造の電子放
出素子とその製造方法を提供するものである。
課題を解決するための手段 本発明は、第1に断面の一部が矩形の形状をした陰極材
料と、絶縁層が絶縁基板の同一面上に形成され、絶縁層
は陰極材料の両側もしくは片側に所定の間隔をおいて配
置されており、絶縁層の表面には陰極材料から電子を引
き出すための制御電極を、陰極材料のエッジ部と制御電
極端とがほぼ平行になるように形成して電子放出素子を
構成し、陰極断面形状を矩形とし、そのエッヂ部に電界
が集中しやすい構造にすることにより、効率良く電子放
出が得られるようにしたものである。
また、第2には、少なくとも陰極材料は平面的には楔状
をした部分を有するものである。
また、第3には、放出された電子が陰極面に垂直な方向
に進行するように、陰極面と同等、あるいはそれより高
い位置に制御電極を設けたものである。
また、第4には、陰極と制御電極の位置関係を精度良く
保つために、所定の形状に形成した陰極を基準に制御電
極を形成したものである。
また、第5には、それぞれ複数本の陰極と制御電極を直
交させ、その交点である電子放出部の陰極の平面形状を
ジグザグ形状にし、電子放出領域を多くしたものであ
る。
作用 本発明は上記構成により、第1に陰極からの電子放出効
率を高く、かつ陰極と制御電極の耐電圧を高くすること
が可能となり、その結果信頼性を向上させることができ
る。
また、第2に陰極と制御電極の位置合わせの高精度化が
可能となり、電子放出量の揃った電子放出素子を歩留ま
り良く製造することができる。
また、第3に陰極材料エッジ部に電界集中を起こさせ、
エミッション開始電圧の低下を図ることができる。
また、第4に1絵素当たりの電子放出量を多くできると
ともに、均一な電子放出特性のマトリックス電子放出源
を得ることができる。
実施例 以下、本発明の第1実施例について説明する。
第1図(a)、及び(b)は電子放出素子のそれぞれ斜
視図、及び断面図である。第1図(a)、及び(b)に
おいて、4は絶縁基板であり、絶縁基板4上には、陰極
材料1、絶縁層2、及び絶縁層2上に設けた制御電極3
である。
以上のような第1図の構成において、陰極材料1はガラ
ス等の絶縁基板4の上に膜厚1000Å以上で形成され、そ
の材料として仕事関数が低く、かつ高融点のもの、例え
ばSiC,ZrC,TiC,Mo,W等を用いる。また、陰極材料1の幅
(w)は、電子放出素子の用途によって決められるもの
であり、特に限定するものではない。陰極材料1の両
側、(片側でも良い)には、陰極材料1の厚さと少なく
とも同等以上のAl2O3,SiO2等からなる絶縁層2が陰極
材料1とは離れた位置で絶縁性基板4の上に形成され、
さらに絶縁層2の表面には、陰極から電子を引き出すた
めの金属膜等からなる制御電極3が形成される。
上記の構造の電子放出素子は、陰極材料1に対して制御
電極3に正の電圧を印加すると、陰極材料1のエッヂ部
(第1図C,D)に電気力線が集中し、強電界となる。し
たがって従来よりも低い電圧を制御電極3に印加して、
陰極材料1のエッヂ部から電子を引き出すことができ
る。
次に、第1図(a),(b)に示した構造の電子放出素
子の製造方法につき第2図(a)〜(h)を用いて説明
する。
まず、第2図(a)に示すように、ガラス等の透光性の
絶縁性基板4の表面に、後述の陰極材料1を形成する部
分以外にホトレジスト5を形成する。そしてその上から
一面に陰極材料1を真空蒸着、スパッター等の方法で、
1000Å程度以上の膜厚に形成し、その後、ホトレジスト
5を除去する。この方法により絶縁性基板4上に陰極材
料1のパターンを形成することができる。以上のように
リフトオフ法で陰極材料1を形成すると、そのエッヂ部
(第2図(b)に示すC,D部分)が鋭くなり、電子放出
効率を一段と高める。なお、透光性の絶縁基板4の表面
に所定の厚さの陰極材料1を形成した後、エッチング法
によって第2図(b)のパターンの陰極材料1を形成し
ても良い。次に、第2図(c)に示すように陰極材料1
が形成されている絶縁性基板4の表面にポジ型のホトレ
ジスト5′を塗布し、絶縁性基板4の陰極材料1とは反
対面側から紫外線平行光6を照射し、露光後ホトレジス
ト5′を現像すると第2図(d)に示すように、陰極材
料1と同じパターンのホトレジスト5′がその上に形成
される。次にその上からAl2O3,SiO2等の絶縁材料2を
陰極材料層1の厚みと同等か、あるいはそれ以上の厚み
になるまで真空蒸着法等によって、全面に形成した後、
更にその上に電子引き出し用制御電極3となる金属膜を
所定の厚み(1000Å〜5000Å)で形成する。(第2図
(e))その後、ホトレジスト5′を除去することによ
り、第2図(f)に示すように、陰極材料1上の絶縁層
2と金属も同時に除去される。次に絶縁層2のみを軽く
エッチングし(第2図(g))、続いて制御電極3とな
る金属も軽くエッチングすると、第2図(h)に示すよ
うに、陰極材料1のエッヂ部が露出し、陰極材料幅
(w)より少し広い間隔で電子引出し用制御電極3を形
成することができる。なお絶縁層2と制御電極3となる
金属のエッチングは、両者のエッチング液を所定の混合
比で混合したエッチング液等を用いて同時に行なっても
良い。また第2図(d)において、ホトレジスト5′を
現像する際、現像時間を制御する等によって陰極材料1
の幅(w)よりもわずかに広く、陰極材料1を覆うよう
にホトレジスト5′を形成すれば、第2図(g),
(h)で述べた工程を省略することができる。
次に、本発明の第2実施例について説明する。第3図
(b)〜(f)は電子放出素子の製造方法を示す工程ご
との素子の断面である。第3図(b)〜(f)は第2図
(a)〜(h)に示した製造方法の中で(c)(d)の
工程を変えたものであり、同一符合を付けている。
(b)は第2図(b)と同一であり、透光性の絶縁基板
4に陰極材料1が所定の形状に形成されたものである。
次に第3図(c)に示すように、ネガタイプのホトレジ
スト5″を全面に塗布し、絶縁基板4側面図から紫外線
6で露光し、現像・定着を行なうと第3図(d)に示す
ように、陰極材料1の表面上のホトレジストが除去され
る。次にその表面上にNi,Cu等を無電解メッキ、あるい
は蒸着、スパッター等によってAl等の金属7を形成し
(第3図(e))、ホトレジスト5″を除去すると、第
3図(f)に示すように陰極材料1の上にこれと異なる
金属7が形成されたものが得られる。この後の工程は第
2図(e)〜(h)と同一である。第3図(b)〜
(f)に示した電子放出素子の製造方法は、絶縁層2、
制御電極3を形成する工程時に、絶縁性基板4と絶縁層
2、及び絶縁層2と制御電極3との密着力を強くするた
めホトレジスト5′の耐熱温度以上に加熱処理を施こす
場合に適している。
次に、本発明の第3実施例について説明する。
第4図(a)〜(d)は電子放出素子の製造方法を示す
各工程ごとの素子の断面図である。
まず、第4図(a)に示すように、絶縁性基板4に陰極
材料1を所定の形状に形成した後、陰極材料1の表面に
陰極材料1と異なる金属等8をメッキで形成する(第4
図(b))。その後、Al2O3,SiO2等の絶縁物2を真空
蒸着、スパッター等によって全面に形成し、次いで制御
電極3なる金属をその上に形成する(第4図(c))。
次に、メッキ形成た金属8を絶縁性基板上4からエッチ
ング除去することにより第4図(d)に示す電子放出素
子を製作することができる。尚、第4図(c)におい
て、制御電極3なる金属はメッキ形成する金属8と異に
し、金属8をエッチング除去する際に制御電極3なる金
属が腐食されないように、それぞれの金属を選定してお
けば良い。
次に、上記した本発明の電子放出素子を用いた平面ディ
スプレイパネルの一実施例を第4実施例として第5図に
示す。第5図は平板ディスプレイパネルの一部断面の斜
視図である。絶縁性基板4の表面に垂直方向(第5図中
矢印V)に長いストライプ状の陰極材料1が水平方向
(第5図中矢印H)に所定のピッチで多数配列され、こ
れに直交するように制御電極3が設けられている。制御
電極3は水平方向に長いストライプ状の形状をしてお
り、電子ビームを取り出すための窓11がその中に設けら
れている。そして制御電極3は垂直方向に所定のピッチ
で互いに電気的に分離されて多数並置されている。なお
制御電極3の下には第1実施例で説明した絶縁層が設け
られるが、図面上は省略している。次に、制御電極3か
ら所定の距離を離して、螢光体からなる発行部9を表面
に形成した透明なガラス等の基板10が設置されている。
次に上記構成の平面ディスプレイパネルの動作につき説
明する。まず、標準のテレビ方式の画像を表示しようと
すると、陰極材料1は必要とする水平方向の絵素の数の
本数が並置される。また制御電極3は画像表示に有効な
走査線数の本数だけ並置される。以上の構成において、
陰極材料1と制御電極3のある特定のものに、所定の電
圧を印加して、陰極材料1の表面(コーナー部)に電子
放出に必要な電界がかかるようにして電子ビームをとり
出し、この電子が螢光面9にあたると発行する。すなわ
ちX−Yマトリックス構成のプラズマディスプレイ、液
晶ディスプレイと基本的に同じ駆動方法を用いれば、電
子線励起による螢光体発行像を得ることができる。
次に、本発明の電子放出素子の第5実施例について説明
する。第6図は第5図に示す平面ディスプレイパネルに
使用する陰極1の他の形状を示す平面図である。第6図
において、陰極1と制御電極3の交点である1絵素分に
あたる陰極部からの電子放出量ならびに各絵素の電子放
出量のバラツキを平均化して均一になるように、電子放
出部を平面的には楔状で、しかもジグザグ状に形成して
いる。
なお、陰極1と制御電極3はそれぞれ水平、並びに垂直
方法に逆の関係(90°回転)として用いても良い。
以上のように本発明は、断面の一部が矩形の形状をした
陰極材料と、絶縁層が絶縁基板の同一面上に形成され、
絶縁層は陰極材料の両側もしくは片側に所定の間隔をお
いて配置し、絶縁層の表面には陰極材料から電子を引き
出すための制御電極を設けることにより、陰極材料のエ
ッジ部から電子放出がなされるため、針状の陰極を配置
する必要がなく、製造が極めて容易となる。
また、本発明は、陰極と制御電極の位置合わせ精度の高
い電子放出素子を極めて容易に歩留まり良く製造するこ
とができ、また、マトリックス電子放出源は、多くの電
子を均一に放出させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)、及び第2図(a)〜(h)は本
発明の第1実施例における電子放出素子のそれぞれ斜視
図、断面図、及び製造工程における構成図、第3図
(b)〜(f)は本発明の第2実施例における電子放出
素子の製造工程における構成図、第4図(a)〜(d)
は本発明の第3実施例における電子放出素子の製造工程
における構成図、第5図は本発明の第4実施例における
平板ディスプレイパネルの斜視図、第6図は本発明の第
5実施例におけるマトリックス電子放出源の平面図、第
7図(a)〜(b)及び第8図は(a)〜(f)はそれ
ぞれ従来の電子放出素子の断面図、及び製作工程におけ
る構成図である。 1……陰極材料、2……絶縁層、3……制御電極、4…
…絶縁性基板、5,5′,5″……ホトレジスト、6……紫
外線、7……金属、8……金属、9……螢光面、10……
ガラス。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面の一部が矩形の形状をした陰極材料
    と、絶縁層が絶縁基板の同一面上に形成され、前記絶縁
    層は前記陰極材料の両側、もしくは片側に所定の間隔を
    おいて配置し、前記絶縁層の表面には前記陰極材料から
    電子を引き出すための制御電極を具備し、かつ、前記陰
    極材料のエッジ部と、これに近接した前記制御電極端と
    がほぼ平行に構成されていることを特徴とする電子放出
    素子。
  2. 【請求項2】少なくとも陰極材料は平面的には楔状をし
    ている請求項1記載の電子放出素子。
  3. 【請求項3】絶縁層は陰極材料の厚さと同等あるいはそ
    れ以上の厚みを有する請求項1もしくは2記載の電子放
    出素子。
  4. 【請求項4】絶縁基板上に所定の形状の陰極材料を形成
    し、さらに前記陰極材料面上に陰極材料と異なる材料を
    所定の厚さで形成し、その後、絶縁材料膜、金属膜を所
    定の厚さで前面に形成し、その後、少なくとも陰極材料
    面上の材料を前記絶縁基板上から除去してなる電子放出
    素子の製造方法。
  5. 【請求項5】絶縁基板上に形成した所定の形状の陰極材
    料の全面に、陰極材料と異なる金属を所定の厚さにメッ
    キ法により形成した後、絶縁薄膜、金属薄膜を順次所定
    の厚さで全面に形成し、その後、少なくとも前記陰極材
    料面上の金属を前記絶縁基板上から除去してなる電子放
    出素子の製造方法。
  6. 【請求項6】所定の幅を有するストライプ状の請求項1
    記載の陰極材料を、所定のピッチで少なくとも平行に並
    置し、これらと直交するように所定の幅を有した制御電
    極を所定のピッチで平行に複数本具備したことを特徴と
    するマトリックス電子放出源。
  7. 【請求項7】少なくとも陰極材料は、電子を放出する領
    域が、ジグザグ形状をしている請求項6記載のマトリッ
    クス電子放出源。
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