JPH0796023A - 血液成分保存用容器 - Google Patents
血液成分保存用容器Info
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- JPH0796023A JPH0796023A JP24301893A JP24301893A JPH0796023A JP H0796023 A JPH0796023 A JP H0796023A JP 24301893 A JP24301893 A JP 24301893A JP 24301893 A JP24301893 A JP 24301893A JP H0796023 A JPH0796023 A JP H0796023A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas permeability
- polymer
- container
- sheet
- layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】柔軟性に富み、強度的にも実用上十分な範囲に
あり操作性にも優れ、良好なガス透過性を有する血液成
分保存用容器を提供することを目的とする。 【構成】低分子有機エステル系可塑剤を含有する熱可塑
性ポリエステル(A)を内壁層とし、(A)よりガス透
過性の優れたポリマーもしくはポリマー組成物(B)を
外壁層とする多層シートから形成された血液成分保存用
容器。
あり操作性にも優れ、良好なガス透過性を有する血液成
分保存用容器を提供することを目的とする。 【構成】低分子有機エステル系可塑剤を含有する熱可塑
性ポリエステル(A)を内壁層とし、(A)よりガス透
過性の優れたポリマーもしくはポリマー組成物(B)を
外壁層とする多層シートから形成された血液成分保存用
容器。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血液成分特に血小板を貯
蔵、保存するのに適した、実質的に塩素を含まない血液
成分保存用容器に関する。
蔵、保存するのに適した、実質的に塩素を含まない血液
成分保存用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】血液の有効利用、輸血者の負担軽減等の
理由から血液分画や成分輸血の需要はますます増加する
方向にあるが、問題点の一つに血小板の保存がある。例
えば従来からの主流であるジ−2−エチルヘキシルフタ
レートを可塑剤とするポリ塩化ビニル製血液保存バッグ
に血小板を保存すると、該バッグのガス透過性、特に酸
素ガス透過性が小さいためpHの迅速な低下を引き起こ
し、血小板の機能低下が早まることが指摘される。
理由から血液分画や成分輸血の需要はますます増加する
方向にあるが、問題点の一つに血小板の保存がある。例
えば従来からの主流であるジ−2−エチルヘキシルフタ
レートを可塑剤とするポリ塩化ビニル製血液保存バッグ
に血小板を保存すると、該バッグのガス透過性、特に酸
素ガス透過性が小さいためpHの迅速な低下を引き起こ
し、血小板の機能低下が早まることが指摘される。
【0003】その対策として以下のごとき血小板保存用
容器(バッグ)の案が提出されており、一部はすでに実
用化されていることは周知の通りである。
容器(バッグ)の案が提出されており、一部はすでに実
用化されていることは周知の通りである。
【0004】血小板保存量に対するバッグの比表面積
の増大。
の増大。
【0005】バッグを形成するシートの肉薄化(例:
特開昭58−29465号) ガス透過性良好な材質(ポリマー)製のシートの採用
(例:特開昭54−88950号、特表昭58−501
035号、特開昭62−144660号、特開平2−1
279号)。
特開昭58−29465号) ガス透過性良好な材質(ポリマー)製のシートの採用
(例:特開昭54−88950号、特表昭58−501
035号、特開昭62−144660号、特開平2−1
279号)。
【0006】しかしながら、はバッグサイズのラージ
化に伴う操作性、保管性の問題、では力学的性質の低
下がある。また、において最も有効とされているのは
ポリスチレンセグメントとエチレンブチレンコポリマー
セグメントから形成されたブロックコポリマー(いわゆ
るSEBS)、ポリプロピレンおよびエチレン酢酸ビニ
ルコポリマーもしくはエチレンアクリル酸エステルコポ
リマーを主成分とする重合体組成物のシートからなるバ
ッグであるが、組成物が疎水性のためか血小板が付着し
やすい。このため例えば血小板ペレット(クロット)を
血漿でほぐして再浮遊させる場合に長時間を要し(いわ
ゆる「ほぐれ性」が悪い)、操作性に劣ることが指摘さ
れている。
化に伴う操作性、保管性の問題、では力学的性質の低
下がある。また、において最も有効とされているのは
ポリスチレンセグメントとエチレンブチレンコポリマー
セグメントから形成されたブロックコポリマー(いわゆ
るSEBS)、ポリプロピレンおよびエチレン酢酸ビニ
ルコポリマーもしくはエチレンアクリル酸エステルコポ
リマーを主成分とする重合体組成物のシートからなるバ
ッグであるが、組成物が疎水性のためか血小板が付着し
やすい。このため例えば血小板ペレット(クロット)を
血漿でほぐして再浮遊させる場合に長時間を要し(いわ
ゆる「ほぐれ性」が悪い)、操作性に劣ることが指摘さ
れている。
【0007】また一方ではポリ塩化ビニルでは廃棄時の
処理の問題が大きくクローズアップされており、「脱塩
ビ」へのニーズは大きい。
処理の問題が大きくクローズアップされており、「脱塩
ビ」へのニーズは大きい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記状況に鑑
み、非PVC系でかつ血小板の保存性と、使用時の操作
性(ほぐれ性)に優れた血液バッグ用基材を提供するこ
とを中心課題としてなされたものである。
み、非PVC系でかつ血小板の保存性と、使用時の操作
性(ほぐれ性)に優れた血液バッグ用基材を提供するこ
とを中心課題としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らの検討で明ら
かになったのは、可塑剤を含有してなる熱可塑性ポリエ
ステルとガス透過性良好なポリマーあるいはその組成物
とを多層構造の適用が上記課題解決につながることであ
り、低分子有機エステル系可塑剤を含有する熱可塑性ポ
リエステル(A)を内壁層とし、(A)よりガス透過性
の優れたポリマーもしくはポリマー組成物(B)を外壁
層とする多層シートから形成された血液成分保存用容器
を要旨とする本発明に至った。
かになったのは、可塑剤を含有してなる熱可塑性ポリエ
ステルとガス透過性良好なポリマーあるいはその組成物
とを多層構造の適用が上記課題解決につながることであ
り、低分子有機エステル系可塑剤を含有する熱可塑性ポ
リエステル(A)を内壁層とし、(A)よりガス透過性
の優れたポリマーもしくはポリマー組成物(B)を外壁
層とする多層シートから形成された血液成分保存用容器
を要旨とする本発明に至った。
【0010】本発明の容器では(血小板などの血液成分
と接触する)内壁層中の可塑剤がポリエステルと適度な
親和性を持ちつつ内壁表面状態を血液成分特に血小板が
付着したようにコントロールする一方で、外壁層の良好
なガス透過性が長期の血小板保存を可能にしている。
と接触する)内壁層中の可塑剤がポリエステルと適度な
親和性を持ちつつ内壁表面状態を血液成分特に血小板が
付着したようにコントロールする一方で、外壁層の良好
なガス透過性が長期の血小板保存を可能にしている。
【0011】本発明において熱可塑性ポリエステルは通
常公知の実質的に線状構造のポリエステルを指し、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸、ダイマー酸(水添物が好ましい)、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、Na5−スルホイソフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸などのジカルボン酸類またはこれ
らのアルキルエステル類、エチレングリコール、トリメ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8
−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,1
0−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ジ
エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、2,2−ビス(p−β−ヒドロキシエトキシフェ
ニル)プロパン、ビス(p−β−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)スルホンなどの低分子グリコール類、ε−ヒド
ロキシカプロン酸のごとき低分子オキシ酸、ε−カプロ
ラクトンのごとき低分子ラクトン類、末端にエステル形
成性官能基(カルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、ヒドロキシル基など)を有するポリエーテル類、例
えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、
エチレンオキシド−プロピレンオキシドコポリマー、ポ
リテトラメチレンオキシド(ポリテトラヒドロフラン)
などを適宜組み合わせて、通常公知のエステル化、エス
テル交換、重縮合などの手法によって得られる。
常公知の実質的に線状構造のポリエステルを指し、マロ
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸、ダイマー酸(水添物が好ましい)、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、Na5−スルホイソフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸などのジカルボン酸類またはこれ
らのアルキルエステル類、エチレングリコール、トリメ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8
−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,1
0−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ジ
エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、2,2−ビス(p−β−ヒドロキシエトキシフェ
ニル)プロパン、ビス(p−β−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)スルホンなどの低分子グリコール類、ε−ヒド
ロキシカプロン酸のごとき低分子オキシ酸、ε−カプロ
ラクトンのごとき低分子ラクトン類、末端にエステル形
成性官能基(カルボキシル基、アルコキシカルボニル
基、ヒドロキシル基など)を有するポリエーテル類、例
えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、
エチレンオキシド−プロピレンオキシドコポリマー、ポ
リテトラメチレンオキシド(ポリテトラヒドロフラン)
などを適宜組み合わせて、通常公知のエステル化、エス
テル交換、重縮合などの手法によって得られる。
【0012】ここで該ポリエステル(A)はバッグの柔
軟性、エステル系可塑剤(B)との親和性などを考慮す
ると、そのガラス転移温度(以下Tgと称す)が0℃以
下であることが好ましい。
軟性、エステル系可塑剤(B)との親和性などを考慮す
ると、そのガラス転移温度(以下Tgと称す)が0℃以
下であることが好ましい。
【0013】一般には芳香族成分が多いほど(脂肪族成
分が少ないほど)ハードセグメントが多くなるのでTg
が高くなり、ポリエーテルのごとき柔軟な成分(ソフト
成分)の導入はTgを低下させるのに大きな効果があ
る。(ポリエーテルはその数平均分子量が500〜5
0,000、より好ましくは800〜30,000であ
ることが均一なポリエステルが得られるという意味で薦
められる)。
分が少ないほど)ハードセグメントが多くなるのでTg
が高くなり、ポリエーテルのごとき柔軟な成分(ソフト
成分)の導入はTgを低下させるのに大きな効果があ
る。(ポリエーテルはその数平均分子量が500〜5
0,000、より好ましくは800〜30,000であ
ることが均一なポリエステルが得られるという意味で薦
められる)。
【0014】また、「熱可塑性」が維持される範囲内
で、三官能以上の化合物例えばトリメリット酸、トリメ
シン酸、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ルなどの成分を導入してもよいことは言うまでもない。
で、三官能以上の化合物例えばトリメリット酸、トリメ
シン酸、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ルなどの成分を導入してもよいことは言うまでもない。
【0015】そしてポリエステル(A)はシート形成
能、力学的性質などの点からフェノール/sym−テト
ラクロロエタン等重量混合溶媒中25℃で測定した固有
粘度が0.4〜4.0、より好ましくは0.5〜3.0
であることが好ましい。
能、力学的性質などの点からフェノール/sym−テト
ラクロロエタン等重量混合溶媒中25℃で測定した固有
粘度が0.4〜4.0、より好ましくは0.5〜3.0
であることが好ましい。
【0016】次に本発明における低分子有機エステル系
可塑剤は通常の医療容器用ポリ塩化ビニル材料の可塑化
に使われる低分子有機エステル系化合物を指し、フタル
酸エステル、トリメリット酸エステル、アジピン酸エス
テル、セバシン酸エステル、アゼライン酸エステル、酒
石酸エステル、クエン酸エステル、リンゴ酸エステルな
どのうちで分子量が好ましくは200〜800、より好
ましくは250〜600程度のものが適当である。分子
量が低すぎると揮発性の問題があり、分子量が高すぎる
と分子が組成物中を動きにくいためブリードアウトしに
くく、結果として血小板付着抑制効果が小さくなってし
まうことがあるからである。
可塑剤は通常の医療容器用ポリ塩化ビニル材料の可塑化
に使われる低分子有機エステル系化合物を指し、フタル
酸エステル、トリメリット酸エステル、アジピン酸エス
テル、セバシン酸エステル、アゼライン酸エステル、酒
石酸エステル、クエン酸エステル、リンゴ酸エステルな
どのうちで分子量が好ましくは200〜800、より好
ましくは250〜600程度のものが適当である。分子
量が低すぎると揮発性の問題があり、分子量が高すぎる
と分子が組成物中を動きにくいためブリードアウトしに
くく、結果として血小板付着抑制効果が小さくなってし
まうことがあるからである。
【0017】ブリードアウト性、人体への影響などを総
合的に考慮すると、望ましい可塑剤の具体例としては、
フタル酸ジ−n−デシル、アジピン酸ジ−n−ヘキシ
ル、アジピン酸ジエチルヘキシル、アセチルクエン酸ト
リ−n−ブチル、アセチルクエン酸トリ−n−ヘキシ
ル、ブチリルクエン酸トリ−n−ブチル、ブチリルクエ
ン酸トリ−n−ヘキシル、アセチルリンゴ酸ジ−n−ヘ
キシル、アセチルリンゴ酸ジ−n−オクチル、ブチリル
リンゴ酸ジ−n−ヘキシル、ジアセチル酒石酸ジ−n−
ブチル、ジブチリル酒石酸ジ−n−ヘキシルなどが挙げ
られるが、本発明がこれらの化合物に限定されるもので
ないことは言うまでもない。
合的に考慮すると、望ましい可塑剤の具体例としては、
フタル酸ジ−n−デシル、アジピン酸ジ−n−ヘキシ
ル、アジピン酸ジエチルヘキシル、アセチルクエン酸ト
リ−n−ブチル、アセチルクエン酸トリ−n−ヘキシ
ル、ブチリルクエン酸トリ−n−ブチル、ブチリルクエ
ン酸トリ−n−ヘキシル、アセチルリンゴ酸ジ−n−ヘ
キシル、アセチルリンゴ酸ジ−n−オクチル、ブチリル
リンゴ酸ジ−n−ヘキシル、ジアセチル酒石酸ジ−n−
ブチル、ジブチリル酒石酸ジ−n−ヘキシルなどが挙げ
られるが、本発明がこれらの化合物に限定されるもので
ないことは言うまでもない。
【0018】そして、組成物である可塑剤を含有してな
る熱可塑性ポリエステル(A)は、可塑剤やポリエステ
ルの種類によって異なるが血小板付着抑制効果を考慮す
ると可塑剤が(A)中の0.5〜30重量%、より好ま
しくは1〜25重量%であるのがよい。
る熱可塑性ポリエステル(A)は、可塑剤やポリエステ
ルの種類によって異なるが血小板付着抑制効果を考慮す
ると可塑剤が(A)中の0.5〜30重量%、より好ま
しくは1〜25重量%であるのがよい。
【0019】次に、本発明におけるガス透過性良好な層
としてはシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン
(1,2−PB)、エチレンプロピレンコポリマー系エ
ラストマー(EP)、ポリスチレンとエチレンブチレン
コポリマーとのブロックコポリマー(SEBS)、ポリ
スチレンとエチレンプロピレンコポリマーとのブロック
コポリマー(SEPS)、アタクチックポリプロピレン
またはこれを主成分とするポリマーの如きガス透過性が
良好なポリマーもしくはこれらをベースにしたポリマー
組成物が挙げられるが、1,2−PB以外はそのままで
はシート形成能が低いので、(後者の)ポリマー組成物
のタイプとするのがよい。代表例としては高圧法低密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸
ビニルコポリマー、結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリ
ブテン−1、結晶性ポリ−4−メチルペンテン−1など
の成形性や力学的性質の良好なポリオレフィン系ポリマ
ーと前記のガス透過性良好なポリマーとの組成物が適当
である。血小板保存用容器として良好な機能を発現させ
るには、(B)層を構成するポリマーもしくはポリマー
組成物は22℃での酸素ガス透過量が1mm厚さ換算で
400ml/m2・day・atm以上、より好ましく
は500ml/m2・day・atm以上であることが
よく、これを考慮しつつポリマー組成物の組成が決めら
れる。ポリマーの種類、組合せによって異なるが、一般
的にはガス透過性良好なポリマーは組成物中の30重量
%以上、より好ましくは35重量%以上であるのがよ
い。
としてはシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン
(1,2−PB)、エチレンプロピレンコポリマー系エ
ラストマー(EP)、ポリスチレンとエチレンブチレン
コポリマーとのブロックコポリマー(SEBS)、ポリ
スチレンとエチレンプロピレンコポリマーとのブロック
コポリマー(SEPS)、アタクチックポリプロピレン
またはこれを主成分とするポリマーの如きガス透過性が
良好なポリマーもしくはこれらをベースにしたポリマー
組成物が挙げられるが、1,2−PB以外はそのままで
はシート形成能が低いので、(後者の)ポリマー組成物
のタイプとするのがよい。代表例としては高圧法低密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸
ビニルコポリマー、結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリ
ブテン−1、結晶性ポリ−4−メチルペンテン−1など
の成形性や力学的性質の良好なポリオレフィン系ポリマ
ーと前記のガス透過性良好なポリマーとの組成物が適当
である。血小板保存用容器として良好な機能を発現させ
るには、(B)層を構成するポリマーもしくはポリマー
組成物は22℃での酸素ガス透過量が1mm厚さ換算で
400ml/m2・day・atm以上、より好ましく
は500ml/m2・day・atm以上であることが
よく、これを考慮しつつポリマー組成物の組成が決めら
れる。ポリマーの種類、組合せによって異なるが、一般
的にはガス透過性良好なポリマーは組成物中の30重量
%以上、より好ましくは35重量%以上であるのがよ
い。
【0020】冒頭に記載した如く、本発明の容器は
(A)を内壁層(すなわち血液成分と接触する層)と
し、(B)を外壁層とする多層シートからなり(A)の
血液成分に対する適合性と(B)のガス透過性を利用し
ている。ここで注意すべきは(B)層は容器の外表面を
形成する必要はなく、血液成分と直接接触しない配置に
なっていれば良いことであり、(A)層と(B)層との
間や(B)層よりも外側に(すなわち容器の外表面側
に)「他のポリマー」を(A)層と(B)層との接着、
容器の力学的性質の向上などの目的で設けても良いこと
は勿論である。
(A)を内壁層(すなわち血液成分と接触する層)と
し、(B)を外壁層とする多層シートからなり(A)の
血液成分に対する適合性と(B)のガス透過性を利用し
ている。ここで注意すべきは(B)層は容器の外表面を
形成する必要はなく、血液成分と直接接触しない配置に
なっていれば良いことであり、(A)層と(B)層との
間や(B)層よりも外側に(すなわち容器の外表面側
に)「他のポリマー」を(A)層と(B)層との接着、
容器の力学的性質の向上などの目的で設けても良いこと
は勿論である。
【0021】「他のポリマー」の好適例としてはポリエ
チレン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、
ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンおよびこれらの
変成物が挙げられるが、容器全体のガス透過性を保つた
め、「他のポリマー」の層はできるだけ薄くするのがよ
く、「他のポリマー」層全体で0.08mm以下、より
好ましくは0.05mm以下が適当である。
チレン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、
ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンおよびこれらの
変成物が挙げられるが、容器全体のガス透過性を保つた
め、「他のポリマー」の層はできるだけ薄くするのがよ
く、「他のポリマー」層全体で0.08mm以下、より
好ましくは0.05mm以下が適当である。
【0022】また同様の趣旨で(A)層も肉薄なのが良
く、成形性や血液適合性も考慮すると0.005〜0.
10mm、より好ましくは0.08mm程度が薦められ
る。
く、成形性や血液適合性も考慮すると0.005〜0.
10mm、より好ましくは0.08mm程度が薦められ
る。
【0023】(B)層も同様に薄いのが好ましいが、容
器シートの力学的性質も重要であり、0.05〜0.4
0mm、より好ましくは0.08〜0.30mm程度が
良い。
器シートの力学的性質も重要であり、0.05〜0.4
0mm、より好ましくは0.08〜0.30mm程度が
良い。
【0024】そして、これらから構成される多層シート
の酸素ガス透過量が1,800ml/m2・day・a
tm、より好ましくは2,000ml/m2・day・
atm(22℃で測定)以上であることがよいので、こ
の要求と強度、加工性および操作性などを考え合わせ
て、(A)層、(B)層および「他のポリマー」層の厚
さが決められる。一般的には多層シート全体の厚さは
0.10mm〜0.50mm、より好ましくは0.15
〜0.45mm程度が妥当である。
の酸素ガス透過量が1,800ml/m2・day・a
tm、より好ましくは2,000ml/m2・day・
atm(22℃で測定)以上であることがよいので、こ
の要求と強度、加工性および操作性などを考え合わせ
て、(A)層、(B)層および「他のポリマー」層の厚
さが決められる。一般的には多層シート全体の厚さは
0.10mm〜0.50mm、より好ましくは0.15
〜0.45mm程度が妥当である。
【0025】本発明の血液成分保存容器は通常公知の方
法で製造され得る。すなわち(A)と(B)または
(A)、(B)および「他のポリマー」を多層用Tダイ
もしくは多層用サーキュラーダイを介して押出し、得ら
れたフラット状のシート、チューブ状のシート、パリソ
ンなどについてサーモフォーミング、ブロー、延伸、裁
断、融着(熱シール)などの手法を適宜活用して所定の
形状、形態、寸法に加工すれば良い。
法で製造され得る。すなわち(A)と(B)または
(A)、(B)および「他のポリマー」を多層用Tダイ
もしくは多層用サーキュラーダイを介して押出し、得ら
れたフラット状のシート、チューブ状のシート、パリソ
ンなどについてサーモフォーミング、ブロー、延伸、裁
断、融着(熱シール)などの手法を適宜活用して所定の
形状、形態、寸法に加工すれば良い。
【0026】多層シートを製造するにはラミネート法を
適用することも差し支えない。
適用することも差し支えない。
【0027】またシート間のブロッキングを防ぐために
容器の内面や外面を粗面化(エンボス加工)、ブロッキ
ング防止剤、スリップ剤などを添加しても良いことは言
うまでもない。
容器の内面や外面を粗面化(エンボス加工)、ブロッキ
ング防止剤、スリップ剤などを添加しても良いことは言
うまでもない。
【0028】また本発明の趣旨を損なわない範囲で、容
器を構成するシートの一部として本発明における多層シ
ート以外のシートを使用するのも差し支えない。
器を構成するシートの一部として本発明における多層シ
ート以外のシートを使用するのも差し支えない。
【0029】また本発明の容器は主として血小板を保存
するのに適当であるが、他の血液成分、例えば赤血球、
血漿等の保存にも適している。
するのに適当であるが、他の血液成分、例えば赤血球、
血漿等の保存にも適している。
【0030】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものでは
ない。
説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものでは
ない。
【0031】(実施例1〜3、比較例1,2) (1)シートについて 熱可塑性ポリエステルの調整 アジピン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、1,4−
ブタンジオールおよびネオペンチルグリコールの所定量
を撹拌棒付重合容器に仕込み、テトラ−n−ブチルチタ
ネートをジカルボン酸成分1モルに対して0.2×10
-4モル加えて常圧下150〜200℃でエステル交換反
応を4時間行った。次いで系を徐々に減圧して1時間で
0.1トールに達せしめ、230℃で2.5時間の重縮
合反応(脱グリコール反応)を行い、下表1のポリエス
テルを得た。表1に組成、固有粘度(η)およびTgを
示す。
ブタンジオールおよびネオペンチルグリコールの所定量
を撹拌棒付重合容器に仕込み、テトラ−n−ブチルチタ
ネートをジカルボン酸成分1モルに対して0.2×10
-4モル加えて常圧下150〜200℃でエステル交換反
応を4時間行った。次いで系を徐々に減圧して1時間で
0.1トールに達せしめ、230℃で2.5時間の重縮
合反応(脱グリコール反応)を行い、下表1のポリエス
テルを得た。表1に組成、固有粘度(η)およびTgを
示す。
【0032】なお(η)はウベローデ型粘度計を用い、
25℃においてフェノール/sym−テトラクロロエタ
ン等重量混合溶媒中で測定し、Tgはマックサイエンス
社製DSC3100型示差走査熱量計により、昇温速度
10℃/minで測定した。
25℃においてフェノール/sym−テトラクロロエタ
ン等重量混合溶媒中で測定し、Tgはマックサイエンス
社製DSC3100型示差走査熱量計により、昇温速度
10℃/minで測定した。
【0033】
【表1】
【0034】(2)可塑剤含有熱可塑性ポリエステル
(A)の調整 にて調整したポリエステルに可塑剤として可塑剤を添
加し、二軸溶融混練押出機を用いて、160〜170℃
の温度範囲で混練して押し出されたストランドを水冷、
カッティングし、乾燥して下表2に示すペレット状のポ
リエステル系組成物(A1)と(A2)を得た。
(A)の調整 にて調整したポリエステルに可塑剤として可塑剤を添
加し、二軸溶融混練押出機を用いて、160〜170℃
の温度範囲で混練して押し出されたストランドを水冷、
カッティングし、乾燥して下表2に示すペレット状のポ
リエステル系組成物(A1)と(A2)を得た。
【0035】
【表2】
【0036】ガス透過性重合体組成物(B)の調整 ポリスチレン含量20重量%、MFR(メルトフローレ
イト)3.0のSEPS60重量部とビカット軟化点1
23℃、MFR2.0のアイソタクチックタイプポリプ
ロピレン系コポリマー40重量部との重合体組成物を、
220〜230℃で二軸溶融混練押出機を用いて得た。
MFRの測定条件は、温度230℃、荷重2,160g
である。
イト)3.0のSEPS60重量部とビカット軟化点1
23℃、MFR2.0のアイソタクチックタイプポリプ
ロピレン系コポリマー40重量部との重合体組成物を、
220〜230℃で二軸溶融混練押出機を用いて得た。
MFRの測定条件は、温度230℃、荷重2,160g
である。
【0037】シートの調整:(A)および(B)のペ
レットを多層用のTダイ(比較例の場合は単層用のTダ
イ)から180℃で押出し、20℃に保たれたキャステ
ィングローラーで冷却後、トリミングして厚さ0.26
mm、巾200mmのシートを5m/分の速度で巻取っ
た。
レットを多層用のTダイ(比較例の場合は単層用のTダ
イ)から180℃で押出し、20℃に保たれたキャステ
ィングローラーで冷却後、トリミングして厚さ0.26
mm、巾200mmのシートを5m/分の速度で巻取っ
た。
【0038】(3)容器の評価について 容器の作製:前記で得られたシートを用いて有効表面
積約300cm2、内寸法が150mm×100mmの
直方形のミニバッグ(内容量300ml)を熱シール法
で作製し、エチレンオキサイドガス滅菌(60℃×5時
間)した。
積約300cm2、内寸法が150mm×100mmの
直方形のミニバッグ(内容量300ml)を熱シール法
で作製し、エチレンオキサイドガス滅菌(60℃×5時
間)した。
【0039】ほぐれ性の評価:健常人からCPD液を
抗凝固剤として採血した全血400mlを800rp
m、5分間の条件で遠心分離して上述の容器に無菌的に
多血小板血漿(PRP)を得た。さらに3,000rp
m、10分間遠心分離して血小板ペレットを決めた後、
約50〜60mlの上澄み液である血漿で血小板をほぐ
して再浮遊させた(回転振盪機を用い5rpmの条件で
行った)。このときの状態を観察し、ほぐれが完結した
時間を「ほぐれ時間」とした。
抗凝固剤として採血した全血400mlを800rp
m、5分間の条件で遠心分離して上述の容器に無菌的に
多血小板血漿(PRP)を得た。さらに3,000rp
m、10分間遠心分離して血小板ペレットを決めた後、
約50〜60mlの上澄み液である血漿で血小板をほぐ
して再浮遊させた(回転振盪機を用い5rpmの条件で
行った)。このときの状態を観察し、ほぐれが完結した
時間を「ほぐれ時間」とした。
【0040】血小板保存性の評価:で得られた血小
板浮遊液入り容器を22℃で水平振盪保存し(振盪機は
ヤヨイ社製エイトシェイカーを用い、振盪数は30rp
m)、0、24、48、72、96、120と24時間
経過する毎に、保存PCを採取し、血小板数(東亜医用
電子社製、自動血球計数装置、Sysmex MODE
L CC−180で測定)、pH(堀場製作所製、pH
メーターHORIBA・F8DP型で測定)、凝集能
(ADP、コラーゲン、ADP+コラーゲン)と低浸透
圧ショック回復率(%HSR)、血漿LDH活性(血小
板漏出率)、血漿グルコース濃度と血漿ラクテート濃
度、平均血小板容積(MVP)および形態(モルフォロ
ジースコアー)を評価した。血小板の有効期限はこれら
の項目を総合的に判断して決定した。特にpH変化(p
H低下が生じるまでの時間)に重要度を高くおいて判定
した。
板浮遊液入り容器を22℃で水平振盪保存し(振盪機は
ヤヨイ社製エイトシェイカーを用い、振盪数は30rp
m)、0、24、48、72、96、120と24時間
経過する毎に、保存PCを採取し、血小板数(東亜医用
電子社製、自動血球計数装置、Sysmex MODE
L CC−180で測定)、pH(堀場製作所製、pH
メーターHORIBA・F8DP型で測定)、凝集能
(ADP、コラーゲン、ADP+コラーゲン)と低浸透
圧ショック回復率(%HSR)、血漿LDH活性(血小
板漏出率)、血漿グルコース濃度と血漿ラクテート濃
度、平均血小板容積(MVP)および形態(モルフォロ
ジースコアー)を評価した。血小板の有効期限はこれら
の項目を総合的に判断して決定した。特にpH変化(p
H低下が生じるまでの時間)に重要度を高くおいて判定
した。
【0041】(4)物性評価結果および血小板保存性能
結果(表3参照) 表3にシートの構成、ガス透過性とほぐれ時間、血小板
長期保存性の結果を示した通り、可塑剤含有ポリエステ
ルを内壁層とし、ガス透過性重合体組成物を外壁層とす
る構成において良好なほぐれ性と長期間の血小板保存性
(通常、血小板保存容器に要望されている保存可能時間
は120時間以上であり、本発明の容器はこの要件を満
たす)が確保されることがわかる。
結果(表3参照) 表3にシートの構成、ガス透過性とほぐれ時間、血小板
長期保存性の結果を示した通り、可塑剤含有ポリエステ
ルを内壁層とし、ガス透過性重合体組成物を外壁層とす
る構成において良好なほぐれ性と長期間の血小板保存性
(通常、血小板保存容器に要望されている保存可能時間
は120時間以上であり、本発明の容器はこの要件を満
たす)が確保されることがわかる。
【0042】また可塑剤含有ポリエステルを内壁層と
し、ガス透過性重合体組成物を外壁層とする構成のシー
トから作製した容器は、柔軟性に富み、強度も実用性を
満たす範囲にあるので操作性にも優れている。
し、ガス透過性重合体組成物を外壁層とする構成のシー
トから作製した容器は、柔軟性に富み、強度も実用性を
満たす範囲にあるので操作性にも優れている。
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】以上記述したごとく、本発明の血液成分
保存用容器は可塑剤含有ポリエステルの血液(血小板)
適合性を生かしつつガス透過性を付与させて得られる効
果を巧みに利用したものであり、保存性と取り扱い性に
優れ、柔軟性に富み、強度的にも実用上十分な範囲にあ
り操作性にも優れるので、血小板をはじめとする血液成
分の保存の分野に大きく貢献すると期待され、その工業
的価値は高いものがある。
保存用容器は可塑剤含有ポリエステルの血液(血小板)
適合性を生かしつつガス透過性を付与させて得られる効
果を巧みに利用したものであり、保存性と取り扱い性に
優れ、柔軟性に富み、強度的にも実用上十分な範囲にあ
り操作性にも優れるので、血小板をはじめとする血液成
分の保存の分野に大きく貢献すると期待され、その工業
的価値は高いものがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/36 7421−4F B65D 1/09 B65D 1/00 B
Claims (1)
- 【請求項1】低分子有機エステル系可塑剤を含有する熱
可塑性ポリエステル(A)を内壁層とし、(A)よりガ
ス透過性の優れたポリマーもしくはポリマー組成物
(B)を外壁層とする多層シートから形成された血液成
分保存用容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24301893A JPH0796023A (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 血液成分保存用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24301893A JPH0796023A (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 血液成分保存用容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0796023A true JPH0796023A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17097656
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24301893A Pending JPH0796023A (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 血液成分保存用容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0796023A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11793942B2 (en) | 2014-12-11 | 2023-10-24 | Facet Technologies, Llc | Needle with multi-bevel tip geometry |
-
1993
- 1993-09-29 JP JP24301893A patent/JPH0796023A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11793942B2 (en) | 2014-12-11 | 2023-10-24 | Facet Technologies, Llc | Needle with multi-bevel tip geometry |
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