JPH0796503B2 - α−置換酢酸エステル類の光学分割方法 - Google Patents

α−置換酢酸エステル類の光学分割方法

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JPH0796503B2
JPH0796503B2 JP61157553A JP15755386A JPH0796503B2 JP H0796503 B2 JPH0796503 B2 JP H0796503B2 JP 61157553 A JP61157553 A JP 61157553A JP 15755386 A JP15755386 A JP 15755386A JP H0796503 B2 JPH0796503 B2 JP H0796503B2
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ethyl
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義雄 竹内
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、α−位に電子吸引性基および不斉炭素を有す
る酢酸エステルの光学分割方法に関する。
[従来技術と問題点] α−位に存在する多官能基を選択的に変換させることに
よって、医農薬を初めとする種々の化合物へ誘導でき
る。さらに、光学活性体を入手することによって、光学
活性な生理活性化合物を合成する際の中間体として供し
得る可能性を秘めている。しかし、α−位の不斉炭素に
由来する鏡像異性体が存在し、生理活性が異性体間で大
きく異なる場合も考えられる。
この様な場合、光学純度を把握することは品質管理を行
っていく上で重要である。α−位に電子吸引性基を有す
る酢酸エステルのクロマトグラフィーによる分割はこれ
までに全く知られていない。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは鋭意検討した結果、α−位に不斉炭素を有
し、かつα−位に少なくとも二つの電子吸引性基を有す
る酢酸エステルを多糖誘導体を光学活性な固定相とする
液体クロマトグラフィー等の直接光学分割により、光学
純度の分析を簡単かつ正確に行ない得ることを見い出
し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、α−位に不斉炭素を有しかつα−位に
少なくとも二つの電子吸引性基を有する酢酸エステルの
鏡像異性体混合物を、多糖誘導体を有効成分とする分離
剤によって光学分割することを特徴とする酢酸エステル
の光学分割方法に関するものである。
ここで酢酸エステルとは、下記一般式(1)で示される
ものである。
(式中、X,Y,Zは互いに異なる置換基であり、うち少な
くとも二つは電子吸引性基である。Rはアルキル基又は
置換あるいは無置換の芳香族基又はヘテロ芳香族基を示
す。*は不斉炭素原子を示す。) 上記、一般式(1)において、X,Y,Zのうち少なくとも
二つは水素原子よりも電子吸引性が大きい原子あるいは
官能基である。例示すると −F,−Cl,−Br,−CN,−NO2, などが挙げられる。
一般式(1)において、Rで示されるアルキル基として
は炭素数1〜20のものが好ましく、構造中二重結合を含
んでいるものも包含する。
一方、一般式(1)において、Rで示される芳香族基と
しては炭素数が6〜14のものが好ましく、フェニル基,
ナフチル基及びアンスリル基などが例示される。さら
に、ピリジル基などのヘテロ芳香族基をも含むものであ
る。また、置換基としてはCl,Br,I等のハロゲン、さら
に−CN,−NO2,アルコキシカルボニル基等が挙げられ
る。
又、前期で例示されたX,Y,Zの官能基中のR′は、前述
のRと同様のものである。
本発明に用いられる分離剤は多糖の誘導体を有効成分と
するものである。ここでいう多糖とは合成多糖,天然多
糖,天然物変成多糖のいずれかを問わず、光学活性であ
ればいかなるものでも良いが、好ましくは規則性の高い
ホモグリカンであり、しかも結合様式も一定であるもの
である。更に好ましくは高純度の多糖を容易に得ること
のできるセルロース,アミロース,β−1,4−キトサ
ン,キチン,β−1,4−マンナン,β−1,4−キシラン,
イヌリン,α−1,3−グルカン,β−1,3−グルカン等で
ある。多糖の誘導体とは、上記多糖の有する水酸基上の
水素原子の一部あるいは全部、好ましくは85%以上を他
の原子団で置換したものである。ここでいう原子団は であり、R″は炭素数1乃至3より成る脂肪族基,3乃至
8より成る環式脂肪族基,炭素数4乃至20より成る芳香
族基もしくはヘテロ芳香族基であり、いずれも置換基を
有しても良い。これらの誘導体は公知の各種の化学反応
を用いて容易に得ることができる。
これら多糖又はその誘導体は分離剤の耐圧能力の向上,
溶媒置換による膨潤,収縮の防止,理論段数の向上のた
めに、担体に保持させることが好ましい。適当な担体の
大きさは、使用するカラムやプレートの大きさにより変
るが、一般に1μm〜10mmであり、好ましくは1μm〜
300μmである。担体は多孔質であることが好ましく、
平均孔径は10Å〜100μmであり、好ましくは50Å〜100
00Åである。多糖又はその誘導体を保持させる量は担体
に対して1〜100重量%,好ましくは5〜50重量%であ
る。
多糖又はその誘導体を担体に保持させる方法は化学的方
法でも物理的方法でも良い。物理的方法としては、多糖
又はその誘導体を可溶性の溶剤に溶解させ、担体と良く
混合し、減圧又は加温下、気流により溶剤を留去させる
方法や、多糖又はその誘導体を可溶性の溶剤に溶解さ
せ、担体と良く混合した後、該溶剤と相溶性のない液体
中に撹拌、分散せしめ、該溶剤を拡散させる方法もあ
る。このようにして担体に保持した多糖又はその誘導体
を結晶化する場合には熱処理などの処理を行なうことが
できる。又、少量の溶剤を加えて多糖又はその誘導体を
一旦膨潤あるいは溶解せしめ、再び溶剤を留去すること
によりその保持状態、ひいては分解能を変化せしめるこ
とが可能である。
担体としては、多孔質有機担体又は多孔質無機担体があ
り、好ましくは多孔質無機担体である。多孔質有機担体
として適当なものは、ポリスチレン,ポリアクリルアミ
ド,ポリアクリレート等から成る高分子物質が挙げられ
る。多孔質無機担体として適当なものはシリカ,アルミ
ナ,マグネシア,酸化チタン,ガラス,ケイ酸塩,カオ
リンの如き合成若しくは天然の物質が挙げられ多糖又は
その誘導体との親和性を良くするために表面処理を行な
っても良い。表面処理の方法としては、有機シラン化合
物を用いたシラン化処理やプラズマ重合による表面処理
法等がある。
上記分離剤を用いてα−位に不斉炭素を有し、かつα−
位に電子吸引性基を有する酢酸エステルを光学分割する
ための手段としてはガスクロマトグラフィー,液体クロ
マトグラフィー,薄層クロマトグラフィー法などのクロ
マトグラフィー法がある。液体クロマトグラフィーある
いは薄層クロマトグラフィーを行なう場合の展開溶媒と
しては、該分離剤を溶解またはこれと反応する液体を除
いて特に制約はない。該分離剤を化学的方法で担体に結
合したり、架橋により不溶化した場合には反応性液体を
除いては制約はない。いうまでもなく、展開溶媒によっ
て化合物または光学異性体の分離特性は変化するので、
各種の展開溶媒を検討することが望ましい。
〔実 施 例〕
以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれによって限定されるものではない。
実施例1〜6 2−ブロモ−2−ニトロ−2−フェニルチオ酢酸エチル
(実施例−1),2−フルオロ−2−ニトロ−2−フェニ
ルチオ酢酸エチル(実施例−2),2−フルオロ−2−ニ
トロ−2−エチルチオ酢酸エチル(実施例3),2−フル
オロ−2−フェニルチオ酢酸エチル(実施例−4),2−
フルオロ−2−ベンゾイルオキシ酢酸エチル(実施例−
5)及び2−フルオロ−2−フタルイミド酢酸エチル
(実施例−6)の鏡像異性体混合物を液体クロマトグラ
フィーにより分離し、分離係数を求めた。結果を表1〜
6に示す。
尚液体クロマトグラフィー用カラムとしては、セルロー
ストリアセテート(OA),セルローストリベンゾエート
(OB),セルローストリスフエニルカルバメート(OC)
をジフエニルシラン処理したシリカゲルに各々約22%重
量担持し、長さ25cm,内径0.46cmのステンレスカラムに
充填したものを用いた。
実施例1〜6のα−位に電子吸引基を有する酢酸エステ
ルは以下の合成例に従って合成した。
合成例1 2−ブロモ−2−ニトロ−2−フェニルチオ
酢酸エチルの合成 ブロモニトロ酢酸エチルのフッ化カリウム複塩(328mg,
1mmol)を無水テトラヒドロフラン(45ml)に溶かし、
塩化フェニルスルフェニル(289mg,2mmol)を加えた。
室温下で2時間攪拌した後、溶媒を除し、エーテル可溶
部を濃縮して、黄色油状物329mg(収率94%)を得た。
IRスペクトル(neat,cm-1)1750,15751 H−NMRスペクトル(in CDCL3) δ 1.33(3H,t,J=7Hz) 4.40(2H,q,J=7Hz) 7.5(5H,m,) 合成例2 2−フルオロ−2−ニトロ−2−フェニルチ
オ酢酸エチルの合成 フッ化カリウム(464mg,8mmol)を12mlのメタノールに
溶解させた後、ニトロ(フェニルチオ)酢酸エチル(96
4mg,4mmol)を滴下した。滴下終了後、生じた沈澱物を
口別し、テトラヒドロフラン70mlに溶解させた。氷水冷
却下、溶液中へフッ化過クロリルガスを導入した。溶媒
を除去した後、エーテル可溶部を濃縮して得られた油状
物をシリカゲルカラムクロマトにかけて精製した。ヘキ
サン−エーテル(9:1)分画部を濃縮して、黄色油状物4
97mg(収率48%)を得た。
IRスペクトル(neat cm-1)1760,1580 1H−NMRスペクトル(in CDCL3) δ 1.36(3H,t,J=7Hz) 4.42(2H,q,J=7Hz) 7.5(5H,m) 合成例3 2−フルオロ−2−ニトロ−2−エチルチオ
酢酸エチルの合成 フッ化カリウム(344.6mg,5.94mmol)をメタノール10ml
に溶かした後、2−ニトロ−2−エチルチオ酢酸エチル
(573.3mg,2.97mmol)を滴下した。以下合成例2と同様
な操作を行ない、油状物348mg(収率28%)を得た。
IRスペクトル(neat cm-1)1770,15851 H−NMRスペクトル(in CDCL3) δ 1.33(3H,t J=7Hz) 1.40(3H,t J=7Hz) 2.80(2H,q J=7Hz) 4.42(2H,q J=7Hz) 合成例4 2−フルオロ−2−フェニルチオ酢酸エチル
の合成 150mlのテトラヒドフラン中にEtONa(6.5g,0.1mol),
チオフェノール(11.1g,0.1mol)を加え10分間、加熱還
流した。2−ブロモ−2−フルオロ−酢酸エチル(18.5
g,0.1mol)を加えて、60分間加熱還流させたテトラヒド
ロフランを除去した後、蒸留を行ない、油状物19.2g
(収率90%)を得た。
IRスペクトル(neat,cm-1)1760 合成例5 2−フルオロ−2−ベンゾイルオキシ酢酸エ
チルの合成 30mlのナスフラスコにエチルブロモフルオロアセテート
185mg(1ミリモル),安息香酸カリウム塩800mg(5ミ
リモル)およびジメチルホルムアミド2mlを入れ容器内
をアルゴンガスで置換した。室温にて3時間攪拌した
後、エバポレーターで溶媒を留去して油状物354mgを得
た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,メ
ルクArt9385,30g,溶媒n−ヘキサン:エーテル=4:1)
で精製し、無色の油状物のエチルα−フルオロ−α−ベ
ンゾイルオキシアセテート194mg(86%)を得た。
IRスペクトル(neat cm−1)1750,17151 H−NMRスペクトル(in CDCL3) δ 1.37(3H,t J=7Hz) 4.37(2H,q J=7Hz) 6.67(1H,d,JN−F=52Hz) 7.2−8.2(5,m) 合成例6 2−フルオロ−2−フタルイミド酢酸エチル
の合成 50mlのナスフラスコにエチルブロモフルオロアセテート
925mg(5ミリモル),フタルイミドカリウム1.110g
(6ミリモル)およびジメチルホルムアミド10mlを入れ
還流管をつけて2時間90℃に加熱攪拌した。溶媒を留去
し残渣を1.215g得た。これをカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル,メルクArt9385,60g,溶媒ベンゼン:酢酸
エチル=19:1)で精製し、無色の結晶を0.861g(69%)
得た。
IRスペクトル(KBr,cm-1)1760,17201 H−NMRスペクトル(in CDCL3) δ 1.27(3H,t,J=7Hz) 4.33(2H,q,J=7Hz) 6.44(1H,d,JN−F=49Hz) 8.0(4H m,)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 319/28 323/52 C07D 209/48

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α−位に不斉炭素を有し、かつα−位に少
    なくとも二つの電子吸引性基を有する酢酸エステルの鏡
    像異性体混合物を多類誘導体を有効成分とする分離剤に
    よって光学分割することを特徴とする酢酸エステルの光
    学分割方法。
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