JPH0796998B2 - 飛翔体発射装置の点火装置 - Google Patents

飛翔体発射装置の点火装置

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JPH0796998B2
JPH0796998B2 JP34933391A JP34933391A JPH0796998B2 JP H0796998 B2 JPH0796998 B2 JP H0796998B2 JP 34933391 A JP34933391 A JP 34933391A JP 34933391 A JP34933391 A JP 34933391A JP H0796998 B2 JPH0796998 B2 JP H0796998B2
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正記 金安
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体燃料の燃焼により
飛翔体を発射する飛翔体発射装置の点火装置に関し、詳
細には、飛翔体発射装置の燃焼室に点火燃焼ガスを送る
点火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体燃料の燃焼により飛翔体を発射する
飛翔体発射装置は、発射作動時に点火装置を作動して点
火用液体燃料を点火燃焼し、発生した点火燃焼ガスを燃
焼室に送り、これにより噴射ピストンを作動して燃料室
から燃焼室に発射用液体燃料を噴射し、この発射用液体
燃料を燃焼室内で燃焼し、発生した燃焼ガスで飛翔体を
発射するようになつている。
【0003】ところで、点火装置としては、点火用液体
燃料を燃焼する点火室の燃焼ガス出口が大きく開口した
ものが一般に採用されている。この点火装置によれば、
点火前に点火室と燃焼室とをともに加圧し、小さい点火
エネルギーで点火するようになつている。ところが、点
火用液体燃料を小さい点火エネルギーで点火するために
は、大きな加圧力を作用させる必要があり、そのため砲
身に装てんした飛翔体が移動したり、噴射ピストンが移
動して点火装置に点火する前に発射用液体燃料が燃焼室
に噴出する等の不具合を生じることがしばしばある。そ
の結果、燃焼室における発射用液体燃料の点火燃焼が不
安定となり、飛翔体の発射作動を適切に行い難いという
問題点があつた。
【0004】そこで、点火室の燃焼ガス出口に点火室ノ
ズル部材を設け、点火室に点火用液体燃料を充満した状
態で点火機構を作動するようにした点火装置が提案され
ている。この点火装置によれば、点火機構を作動するこ
とにより点火用液体燃料の一部が化学反応して気泡を発
生し、この気泡により点火室の圧力が上昇し、所定圧力
に達した時に点火用液体燃料が連鎖反応的に燃焼し、点
火燃焼ガスが発生する。点火燃焼ガスは、高温高圧であ
り、点火室ノズル部材の点火室ノズルを通り燃焼室に導
入される。従って、点火前に点火室を加圧する必要がな
く、点火機構の作動により円滑に点火することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記点火装
置によれば、点火機構による点火のみでは点火用液体燃
料が完全燃焼せず、燃焼室に導入される点火燃焼ガスの
圧力と温度が低く、点火エネルギー不足を生じるため、
燃焼室における点火作動を確実に行い難い。点火室の容
積が一定であるため、砲の口径に応じて点火用液体燃料
の量を調整することができない。また、点火ノズルから
の流量が一定であるため、砲の口径に応じて燃焼室の圧
力上昇率を変更することができない。従つて、口径の異
なる多種の砲に適用することができない。等の問題点が
ある。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その課題は、燃焼室の点火に必要なエ
ネルギーを供給し得る飛翔体発射装置の点火装置を提供
することにある。また、砲の口径に応じて上記エネルギ
ーを供給し得る飛翔体発射装置の点火装置を提供するこ
とにある。さらに、砲の口径に応じて燃焼室の圧力上昇
率を調整し得る飛翔体発射装置の点火装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、液体燃料の燃焼により飛翔体を発射す
る飛翔体発射装置における燃焼室に点火燃焼ガスを送る
点火装置において、点火用液体燃料を入れる点火室と、
補助液体燃料を入れる副燃焼室と、点火室を副燃焼室に
連通する点火室ノズル部材と、副燃焼室を燃焼室に連通
する副燃焼室ノズル部材とを設けることにより、点火室
からの燃焼ガスを副燃焼室で拡散して完全燃焼させると
ともに、補助液体燃料を燃焼させて燃焼室における発射
用液体燃料の点火に必要な点火エネルギーを補充するよ
うになつている。
【0008】副燃焼室は、その一側壁を副燃焼室ノズル
部材で形成し、副燃焼室ノズル部材を取付位置調整可能
に設け、容積を変更するようになつていることが好まし
い。これにより、副燃焼室内における補助液体燃料を変
更する場合であつても、補助液体燃料の占める空間比を
一定に調整し、点火燃焼ガスを砲の口径に応じて発生さ
せことができる。
【0009】副燃焼室ノズル部材は、交換可能に設けて
いることが好ましく、砲の口径に応じて燃焼室の圧力上
昇率を調整することができる。
【0010】点火室ノズル部材は、副燃焼室の底面から
突出して設けていることが好ましく、大口径の砲に適用
する際に補助液体燃料を増加しても、上端が補助液体燃
料により覆われることがない。また、点火用液体燃料と
補助液体燃料とを同一経路で供給し、補助液体燃料につ
いては、点火用液体燃料を点火用ノズル部材からオーバ
フローさせて注入することができる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図により説明する。図1に
おいて、1は飛翔体発射装置で、砲身2内に形成された
燃焼室3に点火燃焼ガスを送るように点火装置4を設
け、点火装置4から点火燃焼ガスを送ることにより噴射
ピストン5を移動し、燃料室6から発射用液体燃料F
を燃焼室3に噴射し、発射用液体燃料Fが点火燃焼し
て飛翔体7を発射するようになつている。
【0012】点火装置4は、点火装置本体8内に点火室
9を設け、点火室9の上方に副燃焼室10を設けてなる
副燃焼室付ノズル点火装置である。点火室9の下部は絶
縁体11で形成され、この絶縁体11に棒状電極12を
装着し、この棒状電極12と点火装置本体8との間に高
電圧を作用させる電源回路(図示せず)を接続すること
により、点火室9の上部を筒状電極とする点火機構を構
成するようになつている。点火室9の上部には、点火室
ノズル13を有する点火室ノズル部材14を設け、点火
室9を副燃焼室10に連通するようになつている。点火
室ノズル部材14は、その上端が副燃焼室10の底面か
ら突出するように設け、副燃焼室10に入れる補助液体
燃料Fが点火室ノズル13の上端を覆わないようにな
つている。副燃焼室10は、上部を副燃焼室ノズル15
を有する副燃焼室ノズル部材16で形成している。副燃
焼室ノズル部材16は、点火装置本体8にねじ結合によ
り着脱可能に取り付けるとともに、スペーサ17で位置
調整可能になつている。すなわち、スペーサ17を交換
し副燃焼室ノズル部材16の位置を調整することによ
り、副燃焼室10の容積を変更するようになつている。
副燃焼室ノズル部材16を交換し、異なる流量係数(ノ
ズル内径の大小)の副燃焼室ノズル15を装着すること
により、点火燃焼ガスの流量を変更し、燃焼室3の圧力
上昇率を調整するようになつている。また、副燃焼室ノ
ズル部材16の上端外側には、ねじが形成されており、
飛翔体発射装置1にねじ結合して副燃焼室10を燃焼室
3に連通するようになつている。なお、点火装置本体8
には、図示していないが、点火室に連通する液体燃料供
給通路を設け、点火用液体燃料Fと補助液体燃料F
とを一緒に供給するようになつている。すなわち、点火
用液体燃料Fと補助液体燃料Fとに相当する量の液
体燃料を液体燃料供給通路に供給すると、まず点火室9
に入つて充満し、次いで点火室ノズル13の上端からオ
ーバフローし副燃焼室10に入る。点火室9に入つたも
のは点火用液体燃料Fとなり、副燃焼室10に入つた
ものは補助液体燃料Fとなる。
【0013】本実施例は上記のように構成されており、
その作用を次に説明する。点火準備完了時においては、
図1に示すように、点火室9に空気等が入り込まないよ
うに点火用液体燃料Fを点火室ノズル13の上端まで
注入して充満し、副燃焼室10に所定量の補助液体燃料
を注入している。この状態で点火機構を作動する
と、点火室9の上部を形成する点火装置本体8が筒状電
極となり、棒状電極12との間に電流が流れる。これに
より、点火用液体燃料Fの一部が化学反応し、気泡が
発生する。この気泡の発生により点火用液体燃料F
圧力が作用し点火室9から押し出そうとするが、点火室
9の上部に設けられた点火室ノズル13により阻止さ
れ、点火室9内の圧力が急激に上昇する。そして、点火
室9内の圧力が点火機構による電気エネルギーに対応す
る所定圧に達した時に、他の点火用液体燃料Fが連鎖
反応的に燃焼し、点火燃焼する。これにより、高温高圧
の燃焼ガスが発生し、点火室ノズル13から副燃焼室1
0に流出する。
【0014】点火室9からの燃焼ガスは、不完全燃焼ガ
スを含んだ状態で副燃焼室10に流入するが、副燃焼室
10の出口に設けられた副燃焼室ノズル15により副燃
焼室10からの流出が阻止され、副燃焼室10内に滞留
して拡散する。これにより、不完全燃焼ガスが完全燃焼
し、圧力と温度が上昇する。一方、点火室9からの燃焼
ガスが副燃焼室10内に勢いよく流入し、補助液体燃料
と混合し接触する。これにより、補助液体燃料F
が燃焼し、高温高圧の燃焼ガスが発生するため、副燃焼
室10内の圧力が上昇し、副燃焼室ノズル15から燃焼
室3に所定割合で流出する。副燃焼室10から流出する
点火燃焼ガスは、高温高圧であり、しかも点火用液体燃
料Fのみではなく補助液体燃料Fの燃焼によつて発
生した燃焼ガスを含んでいるため、燃焼室3に必要とさ
れる点火エネルギーを供給することになる。
【0015】ところで、本実施例の点火装置4を口径の
異なる砲に適用する場合には、副燃焼室ノズル部材16
とスペーサ17を交換し、補助液体燃料Fの量を変更
し、燃焼室3に要求される点火エネルギー及び圧力上昇
率を得るようにする。すなわち、点火エネルギーについ
ては、点火用液体燃料Fの量が一定であることから補
助液体燃料Fの量を変更する必要があり、副燃焼室1
0内における補助液体燃料Fの占める空間比が一定に
なるように副燃焼室10の容積を調整する。これによ
り、副燃焼室10における燃焼ガスの圧力が所定圧にな
り、燃焼室3に要求される点火エネルギーを発生するこ
とになる。圧力上昇率については、流量係数の異なる副
燃焼室ノズル15を有する副燃焼室ノズル部材16を点
火装置本体8にねじ結合する。これにより、副燃焼室1
0から流出する点火燃焼ガスの流量が変更され、燃焼室
3に要求される圧力上昇率を得ることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、副燃焼室を設けたこと
により、点火室で発生した燃焼ガスを完全燃焼するとと
もに、副燃焼室に入れた補助液体燃料を燃焼して上記燃
焼ガスのエネルギー不足分を補充することができ、燃焼
室に所定の点火エネルギーを供給することが可能になつ
た。従つて、燃焼室における発射用液体燃料の点火を従
来よりもはるかに安定して行うことが可能になつた。
【0017】副燃焼室の一側壁を副燃焼室ノズル部材で
形成し、副燃焼室ノズル部材を取付位置調整可能に設け
ている場合には、副燃焼室に入れる補助液体燃料の量を
変更するとともに、この補助液体燃料の占める空間比が
一定となるように副燃焼室の容積を調整できるため、点
火燃焼ガスのエネルギーを簡単に変更することができ
る。これにより、口径の異なる多種の砲に対応した点火
エネルギーを発生することができ、汎用性の高い点火装
置を得ることが可能になつた。
【0018】副燃焼室ノズル部材を交換可能に設けてい
る場合には、流量係数の異なる副燃焼室ノズルを有する
ものに交換することにより、副燃焼室から燃焼室に流出
する点火燃焼ガスの流量を簡単に変更できる。これによ
り、燃焼室に要求される圧力上昇率を設定することがで
き、口径の異なる多種の砲により適切に適用することが
可能になつた。
【0019】点火室ノズル部材を、副燃焼室の底面から
突出して設けている場合には、大口径の砲に適用する際
に補助液体燃料を増加しても、上端が補助液体燃料によ
り覆われることがない。従つて、副燃焼室の容積に応じ
て補助液体燃料の量を調整し、副燃焼室における補助液
体燃料の占める空間比を一定とすることがてきる。ま
た、点火用液体燃料と補助液体燃料とを同一経路で供給
し、補助液体燃料については、点火用液体燃料を点火用
ノズル部材からオーバフローさせて注入することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の概念的な説明図で、点火準備
完了状態を示す。
【符号の説明】
1 飛翔体発射装置 3 燃焼室 4 点火装置 9 点火室 10 副燃焼室 13 点火室ノズル 14 点火室ノズル部材 15 副燃焼室ノズル 16 副燃焼室ノズル部材 17 スペーサ F 点火用液体燃料 F 補助液体燃料 F 発射用液体燃料

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体燃料の燃焼により飛翔体を発射する
    飛翔体発射装置における燃焼室に点火燃焼ガスを送る点
    火装置において、点火用液体燃料を入れる点火室と、補
    助液体燃料を入れる副燃焼室と、点火室を副燃焼室に連
    通する点火室ノズル部材と、副燃焼室を燃焼室に連通す
    る副燃焼室ノズル部材とを設けてなることを特徴とする
    飛翔体発射装置の点火装置。
  2. 【請求項2】 副燃焼室の一側壁を副燃焼室ノズル部材
    で形成し、副燃焼室ノズル部材を取付位置調整可能に設
    けてなる請求項1記載の飛翔体発射装置の点火装置。
  3. 【請求項3】 副燃焼室ノズル部材を交換可能に設けて
    なる請求項1または2記載の飛翔体発射装置の点火装
    置。
  4. 【請求項4】 点火室ノズル部材を副燃焼室の底面から
    突出して設けてなる請求項1、2または3記載の飛翔体
    発射装置の点火装置。
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