JPH0798285B2 - 極薄金属帯のスリツテイング方法 - Google Patents

極薄金属帯のスリツテイング方法

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JPH0798285B2
JPH0798285B2 JP32715887A JP32715887A JPH0798285B2 JP H0798285 B2 JPH0798285 B2 JP H0798285B2 JP 32715887 A JP32715887 A JP 32715887A JP 32715887 A JP32715887 A JP 32715887A JP H0798285 B2 JPH0798285 B2 JP H0798285B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、極薄金属帯を長さ方向に連続的にスリツテイ
ングするに当り、スリツテイングの開始から終了までス
リツテイング部位のかえり量を所定量以下に押えて実施
することの出来る極薄金属帯のスリツテイング方法に関
するものである。
〔従来技術〕
近年、電気,電子機器などの小型化,軽量化が要請さ
れ、そのため板厚が0.2mm以下のような極薄金属帯に需
要が急増しつつある。これらの用途に使用される極薄金
属帯は、一旦広幅で製造した後にユーザーの要求に応じ
て所定の幅寸法にスリツテイングして使用に供されてい
るが、スリツテイングによつてかえりや板曲り(キヤン
バー)等が発生し易く、一方需要者からのスリツテイン
グ精度向上の要求は厳しい。
広幅金属帯を複数帯に連続的にスリツテイングするに
は、一般に刃先同士がラツプする上下一対の円形刃に側
圧力を発生させながらこれを回転させて実施している。
この場合スリツテイング部位のかえり量を少なくするた
めには、スリツテイング中の刃先同士のクリアランスが
重要であり、極薄金属帯の場合はスリツテイング中のク
リアランスを出来るだけゼロに近付けること、そのため
には刃先間の側圧力が重要であることは経験的によく知
られている。スリツテイング中の両円形刃の刃先間のク
リアランスを出来るだけゼロとするためには、少なくと
もスリツテイング中において両円形刃の刃先間にスリツ
テイング対象の金属帯の剪断抵抗に耐抗する側圧力が発
生していなければならない。
このように刃先間に側圧力を発生させてスリツテイング
を行う従来方法を図面によつて説明する。第9図はクリ
アランス調整紙による刃先間側圧力発生方法を示す一部
断面説明図、第10図はコイルスプリングによる刃先間側
圧力発生方法を示す一部断面説明図である。
刃先同士がラツプする上下一対の円形刃1,2の刃先間に
側圧力を発生させる従来の方法の一つの例はクリアラン
ス調整紙による方法であつて、第9図に示す如く上下い
ずれか一方(図例では上側)の回転軸3にロツクナツト
5とスペーサー6とで位置固定された円形刃1に、それ
と刃先をラツプさせる他側(図例では下側)の円形刃2
を同側の回転軸4にスペーサー6とロツクナツト(図示
なし)とその間に更に挿入するクリアランス調整紙7と
によつて刃先間のクリアランスをゼロの状態つまり両刃
先が面接触した状態(この状態では側圧力としてはゼロ
の場合も理論的には含まれるが、通常プラスの側圧力が
与えられる)となるように円形刃1,2の胴部(刃先を除
いた円心側の部分)の位置を調整するのである。この方
法ではスリツテイング休止中は刃先間側圧力が必ずしも
大きくないが、スリツテイングが開始されると金属帯の
剪断抵抗によりクリアランスを拡げようとする力が両円
形刃1,2の刃先に作用し、そのときの両円形刃1,2の胴部
の位置の移動は極く僅かに留まることからその反作用と
して胴部に押圧力が発生すると共に刃先間にも大きな側
圧力が発生することになる。
円形刃1,2の刃先間に側圧力を発生させる従来方法の他
の例はコイルスプリングによる方法であり、第10図に示
す如く上下いずれか一方(図例では下側)の円形刃1が
スペーサー6等によつて同側の回転軸3に位置固定され
ており、他方(図例では上側)の円形刃2が円形刃1と
のクリアランスがゼロの状態に同側の回転軸4に取り付
けられる点は第9図と同じであるが、円形刃2と円形刃
2のホールダー8との間に装着されているコイルスプリ
ング9のバネ力が円形刃2の胴部に押圧力として作用す
ることによりその刃先が相手側の円形刃1の刃先に常時
押圧されて大きな側圧力が生じている点で異なり、スリ
ツテイング時においては円形刃2の胴部に対するコイル
スプリング9の押圧力によつて発生する刃先間の側圧力
により金属帯の剪断抵抗によるクリアランス拡大を防止
しようとするものである。上記第9図及び第10図には上
下一対の円形刃1,2の組の2組(以上)が示されている
が、1組だけの場合でも全く同様である。
従来のスリツテイング方法は、上記の如くクリアランス
調整紙7による方法はコイルスプリング9による方法か
によつて側圧力を発生させて行うのであるが、次のよう
な欠点があつた。
すなわち、側圧力発生方法として上記いずれの方法をと
るにしても、作業者の勘及び経験に頼る面が強く、スリ
ツテイング対象の金属帯の種類毎に前者はクリアランス
調整紙7の枚数の調整を、後者はバネ力の異なるコイル
スプリング9に交換して調整する必要があるが、この調
整の適否の判定は試し切りを行つてかえり量を指の裏等
の触感によつて判断する方法によつていた。このため、
かえり量の定量的な管理が出来ないことから作業者間で
かえり量にバラツキが生じており、安定したスリツテイ
ング精度を得ることが出来なかつた。また極薄金属帯の
スリツテイング個所が2個所以上のときは、各個所のス
リツテイング条件を同一にすることが非常に困難なた
め、板曲りが発生していた。また、クリアランス調整紙
7の厚さやコイルスプリング9のバネ力は使用条件によ
つて経時的に変化するが、スリツテイング開始時に両円
形刃1,2を設定した後はスリツテイング途中での刃の側
圧力の調整が困難なことから対象コイルのスリツテイン
グ終了までそのままでスリツテイングを行うので、スリ
ツテイング時間が長くなるに従つて徐々に大きなかえり
量が発生していた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記従来技術の問題点を解消して、スリツテイ
ング開始から終了までかえり量を所定量以下に押えて安
定して連続的にスリツテイングを行うことの出来る極薄
金属帯のスリツテイング方法の提供を目的とする。
そのためには、スリツテイング後なおも走行している極
薄金属帯のかえり量を如何にして検出し、それを所定量
以下に押えるためにはどのような物理量に着目してこれ
を制御すべきかについて解決困難な問題点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は上記問題点を解決すべく種々検討の結果、 かえり量と円形刃の刃先間側圧力との関係は対象の
極薄金属帯の金属種や厚さ毎に最小値を有する一定の二
次曲線に近似すること、 これに既知の刃先間側圧力と円形刃の表面歪量との
直線的な関係を組み合わすことによりかえり量の管理を
円形刃の表面歪量の管理に転換し得ること、 を究明して本発明を完成した。
すなわち本発明は、刃先同士がラツプする上下一対の円
形刃をその刃先間に側圧力を発生せしめた状態で回転さ
せながら極薄金属帯を長さ方向に連続的にスリツテイン
グするに当り、当該極薄金属帯についてスリツテイング
で生じるかえり量Yと刃先間側圧力Pとの間に近似的に
成立する最小値を有する二次曲線を求めて所定量以下の
かえり量Yに対応する刃先間側圧力Pの適正範囲を定
め、次いで上記刃先間側圧力Pと使用する円形刃の表面
歪量との間の比例関係を求めて刃先間側圧力Pの上記適
正範囲に対応する円形刃の適正な表面歪量範囲を定めた
後、円形刃の表面歪量を測定しながらその刃先間側圧力
Pを調節して上記適正範囲内とした状態を維持して連続
的にスリツテイングすることを特徴とする極薄金属帯の
スリツテイング方法に関するものである。
以下、本発明に係る極薄金属帯のスリツテイング方法を
図面により詳細に説明する。
第1図はSUS304の、また第2図は冷間圧延鋼帯(SPC)
のそれぞれスリツテイング時における刃先間側圧力とか
えり量との関係及びそれと近似する二次曲線を示す図、
第3図は円形刃のラツプ量を変えた場合のかえり量と刃
先間側圧力との関係を示す図、第4図(イ),(ロ)及
び(ハ)は刃先側圧力の大小と両円形刃の接触状態との
関係を模式的に示す図、第5図は刃先間側圧力と円形刃
の表面歪量との関係を示す図、第6図は本発明方法の実
施順を示す概略説明図、第7図は本発明方法によるスリ
ツテイング実施状態の1例を示す説明図、第8図(イ)
及び(ロ)はそれぞれ本発明方法及び従来方法によつて
連続的にスリツテイングしたときのスリツテイング開始
点からの長さに対するかえり量のバラツキ状態を示す図
である。
〔構成の説明〕
本発明方法においては、刃先同士がラツプする上下一対
の円形刃1,2をその刃先間に側圧力Pを発生せしめた状
態で回転させながら極薄金属帯を長さ方向に連続的にス
リツテングする点は従来技術と変わりはなく、先ずスリ
ツテイングしようとする極薄金属帯についてスリツテイ
ングしたときに生じるかえり量Yと刃先間側圧力Pとの
間に近似的に成立する最小値を有する二次曲線を求める
のである。
ここでかえり量Yはかえり高さを定量化した物理量を言
い、その測定は表面粗度計でかえり高さを測定する方法
による。また円形刃1,2の刃先間側圧力Pの測定は、実
験室的に円形刃2の刃側面にストレインゲージを貼着
し、刃先端に荷重をかけることにより刃表面歪量と荷重
との関係を予め求めておき、この関係から実際にスリツ
テイングする際に生じる刃先間側圧力Pをストレインゲ
ージより検出された刃表面歪量から推定する方法によ
る。
例えば、SUS304の厚さ0.05mmの圧延材を種々な刃先間側
圧力を発生せしめる条件でスリツテイングしたときのか
えり量(μm)と刃先間側圧力(kgf)との関係を示す
と第1図の如くなる。この実験においては、種々の刃先
間側圧力に応じた強度を持たせるため、円形刃1,2とし
て第1図に示す如くダイス鋼,粉末ハイス鋼,超硬鋼か
らそれぞれ成る3種の円形刃1,2を使用した。このよう
にして得られた各ドツトの分布状態を最も近似して表わ
す曲線を画くと第1図に示す如く最小値を有する二次曲
線Aが得られる。二次曲線Aはこのように作図によつて
容易に得られるが、次のようにしても得られる。
すなわちYとPに関して次の二次方程式 Y=aP2+bP+c ……(1) を立て、上記YとPとの複数組の実験数値から既知の方
法によつて係数a,b及びcを算出して式(1)を決定し
て二次曲線Aを得ることが出来る。よつて係数a,b及び
cはスリツテイング対象の薄膜金属帯の金属種,厚さ等
によつて変化する係数である。上記SUS304の場合、 Y=33×10-4P2−5.6×10-2P+2.9 となつた。
また、他の例として厚さ0.05mmの冷間圧延鋼帯(SPC)
についても上記と同様に実験して第2図に示すドツトか
ら最小値を有する二次曲線Bが得られた。この二次曲線
Bを示す二次方程式(1)は Y=1.6×10-4P2−20×10-2P+1.1 であつた。
また、上記のかえり量Yと刃先間側圧力Pとの関係は、
両円形刃1,2の材質及び刃先同士がラツプする量の大小
とは無関係であることが次の実験結果によつて判明し
た。すなわち、第3図は各種材質の円形刃1,2のラツプ
量を材質毎に0.5mm,1.0mm,1.5mmの3通りに調整して厚
さ0.05mmの冷間圧延鋼帯をスリツテイングしたときのか
えり量Yと刃先間側圧力Pとの関係を示しているが、ど
のドツトも一つの線上にほぼ乗つていることから上記の
ことが判るのである。
このようにかえり量Yと刃先間側圧力Pとの関係が両円
形刃1,2の材質及び刃先同士のラツプ量と無関係である
こと、及びかえり量Yの最小値つまりかえり量Yを最小
にする刃先間側圧力Pが存在することが実験的に明らか
にされた。このことは円形刃1,2の材質及びそのラツプ
量に関係なく、刃先間側圧力Pで一元的にかえり量Yが
決定されること及びこのかえり量Yの好ましい範囲を刃
先間側圧力Pの範囲に転換し得ることを示している。こ
の理由としては、次のように考えることが出来る。第4
図は位置固定された円形刃1と刃先同士でラツプする円
形刃2がその胴部に作用する押圧力Fによつて発生する
刃先間側圧力Pの大小と、スリツテイング時に生じる金
属帯の剪断抵抗Kと、刃先の接触状態との関係を3つの
段階で模式的に示している。
第4図(イ)では刃先間側圧力Pと剪断抵抗KとがP<
Kの関係にあつて両円形刃1,2間にクリアランスが生
じ、第4図(ロ)ではP=Kであつて刃先間は面接触し
ていてクリアランスはゼロであり、第4図(ハ)ではP
>Kであつて側圧力Pが強すぎて刃先同士は線接触して
却つてクリアランスを生ぜしめている。このクリアラン
スの生成及び大小はスリツテイング時におけるかえりの
発生及びその量の大小となつて表われる。従つて、側圧
力Pが小さいとき、例えばクリアランス調整紙7をスペ
ーサー6間に挿入して円形刃2の胴部に作用する押圧力
F従つて側圧力Pを増加していくと、或る点で剪断抵抗
Kと平衡状態に達し面接触の状態でスリツテイング出来
るため、かえり量Yは最小となる。更に側圧力Pを増加
していくと、側圧力Pが剪断抵抗Kに対して強くなり、
両刃先の接触が線接触状態となることから、クリアラン
スが“プラス”となり却つてかえり量Yは増加する。こ
のような両刃先の接触状態の変化からかえり量Yと側圧
力Pとの間には最小値を有する二次式の関係が成立する
ものと考えられ、そしてこの関係には円形刃1,2の材質
及びラツプ量の大小は要素として入つてこないのであ
る。
次に、本発明方法においては予め使用する円形刃2の刃
先に対する刃先間側圧力Pと円形刃2の表面歪量εとの
間に成立する比例関係を求めておく。
この比例関係は次の関係式(2) P=dε ……(2) で表わされる。ここでdは円形刃2の材質,寸法,円形
刃上の測定個所等に係わる係数である。そして関係式
(2)は円形刃2の表面歪量εがその材質の弾性限度内
での刃の変形によるものであれば常に成立してPとεと
が比較関係にあることはよく知られている。例えば、各
種材質で製作された厚さ5mm,直径170mmの円形刃の側面
に刃先端から3mm中心方向に入つた位置にストレインゲ
ージを貼着し、予め回転軸3に埋設されたリード線にス
トレインゲージを接続し、スリツプリングを介してスト
レインアンプにて刃表面歪量を測定する方法によりその
刃先に加えて側圧力(kgf)と表面歪量(×10-6)との
関係を試験したところ第5図に示す如く直線的関係が得
られた。このようにPとεとの比例関係は式(2)の形
式でなく図表として求めたものであつても良い。
本発明方法は、上記の如くにして円形刃1,2の刃先間側
圧力Pとかえり量Yとの関係を示す二次曲線(以下、YP
二次曲線と称することがある)と、円形刃2の刃先に加
えた側圧力Pと一定の測定個所における表面歪量εとの
比例関係(以下、Pε比例関係と称することがある)と
を得た後、第6図に示す順序に従う。すなわちスリツテ
イング対象の極薄金属帯の用途等から要請されるかえり
量Yの限界値yに対応する2つの刃先間側圧力Pの限界
値P1及びP2をYP二次曲線から求める。これにより刃先間
側圧力Pの適正範囲がP1<P<P2と定められる。次に上
記Pの限界値P1及びP2にそれぞれ対応する円形刃2の表
面歪量ε及びεをPε比例関係から求める。これに
より表面歪量εの適正範囲がε<ε<εと定められ
る。
一方、円形刃2を回転軸4のほぼ適当な位置に位置せし
めているスペーサー6を介して円形刃2の胴部に押圧力
Fを加える調節可能な押圧手段を回転軸4に装着する。
この押圧手段としては第7図に示す如くスプリング11を
介して油圧方式又は電動方式で押圧力を加えるもの(図
示なし)が示される。具体例としては、押圧方式を使用
するものとしては回転軸3にリング状の油圧シリンダー
機構を保持し油圧により押圧力を制御する如き構造のも
のが、また電動方式を使用するものとしては回転軸3に
押圧調整ネジ機構を有し押圧力を電動のネジ移動量によ
り制御する如き構造のものが示される。
前記の如くにしてεの適正範囲が決定したら、いよいよ
スリツテイング開始となるが、その前に円形刃1の表面
歪量が測定出来るようにストレインゲージ10を取り付け
る。この取付けはストレインゲージ10による円形刃1上
の測定点がYP二次曲線を得たときと同じ所となるように
する。複数個所でスリツテイングする場合は、第7図に
示す如く複数個の円形刃1毎にストレインゲージ10を取
り付けると共に、前記押圧手段もそれに応じて装着す
る。
以上の準備が完了すれば、広幅の極薄金属帯のスリツテ
イングを開始する。そしてストレインゲージ10による表
面歪量εが常に前記適正範囲ε<ε<εにあるよう
に押圧手段を調節しながらスリツテイングを行う。スリ
ツテイング個所が複数の場合、各個所のかえり量Yが同
じかえり量の限界値y以下であるように行うには、各表
面歪量εを同じ範囲にあるようにすれば良い。
本発明方法において、表面歪量εを検出し、適正範囲に
関してこれをチエツクし、その結果をフイードバツクし
て表面歪量εが適正範囲内にあるように押圧手段を作動
せしめて修正動作を行わしめる、等の諸動作を近年の制
御技術を利用して容易に自動化することが出来る。
〔作 用〕
本発明方法において、ストレインゲージ10による円形刃
1の表面歪量εを常に適正範囲をε<ε<εにある
ように制御することにより、Pε比例関係から円形刃1,
2の刃先間側圧力Pが適正範囲P1<P<P2にあることに
なり、従つてYP二次曲線からスリツテイングによつて生
じるかえり量Yが所定の限界値y以下となり、しかも円
形刃1の表面歪量εはスリツテイング中でも押圧手段に
よつて修正容易であるから、スリツテイングの開始から
終了まで適正範囲にあるように制御しながら連続的に安
定してスリツテイングすることが出来るのである。
〔実施例〕
板厚50μmのSPC(冷間圧延鋼帯)の2個所で連続的な
スリツテイングを、本発明方法により第7図と同様に行
つた場合と、作業者がスリツテイング開始前に円形刃の
調整するだけの従来方法により行つた場合とについて、
スリツテイング終了後2個所のスリツテイングによつて
新たに形成された4つの剪断面のうち、1つを選んでス
リツテイング開始個所から1mの一定間隔でかえり量(μ
m)を調べた結果をそれぞれ第8図(イ)及び(ロ)に
示す。図から判るように、本発明方法による場合は従来
方法による場合に比べてかえり量が少なく、バラツキも
少ない。またスリツテイング時間が長く経過してもスリ
ツテイング条件の変化を修正して一定に保つからかえり
量の変化はほとんどなく、安定したスリツテイング精度
が得られている。そして2個所で同時にスリツテイング
を行つても各スリツテイング個所のスリツテイング条件
を表面歪量εによつて同一にしたことにより板曲りの発
生がほとんどなかつた。これに対して従来技術によつた
方法には、板曲りの現象が見られた。
〔発明の効果〕
本発明方法によれば、かえり量の管理を円形刃の表面歪
量の管理に転換してスリテイング中でも制御することに
より、スリツテイングを長時間連続的に行つても、スリ
ツテイング条件の変化を修正してかえり量が限度値以下
となるように維持することが出来る。従つて作業者の相
違に起因するかえり量のバラツキはなくなり、且つかえ
り量を少なくすることが出来、また経時的にかえり量が
大きくなることを防止することが出来、更に板曲りもな
くすことが出来、このような高精度の剪断面を有するよ
うに連続的且つ安定して曲薄膜金属帯をスリツテイング
することが可能となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はSUS304の、また第2図は冷間圧延鋼帯(SPC)
のそれぞれスリツテイング時における刃先間側圧力とか
えり量との関係及びそれと近似する二次曲線を示す図、
第3図は円形刃のラツプ量を変えた場合のかえり量と刃
先間側圧力との関係を示す図、第4図(イ),(ロ)及
び(ハ)は刃先側圧力の大小と両円形刃の接触状態との
関係を模式的に示す図、第5図は刃先間側圧力と円形刃
の表面歪量との関係を示す図、第6図は本発明方法の実
施順を示す概略説明図、第7図は本発明方法によるスリ
ツテイング実施状態の1例を示す説明図、第8図(イ)
及び(ロ)はそれぞれ本発明方法及び従来方法によつて
連続的にスリツテイングしたときのスリツテイング開始
点からの長さに対するかえり量のバラツキ状態を示す図
であり、第9図はクリアランス調整紙による刃先間側圧
力発生方法を示す一部断面説明図、第10図はコイルスプ
リングによる刃先間側圧力発生方法を示す一部断面説明
図である。 1……円形刃 2……円形刃 3……回転軸 4……回転軸 5……ロツクナツト 6……スペーサー 7……クリアランス調整紙 8……ホールダー 9……スプリング 10……ストレインゲージ 11……スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹添 明信 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社阪神研究所内 (56)参考文献 実開 昭61−85313(JP,U) 実開 昭54−28782(JP,U) 実開 昭54−109981(JP,U)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刃先同士がラツプする上下一対の円形刃を
    その刃先間に側圧力を発生せしめた状態で回転させなが
    ら極薄金属帯を長さ方向に連続的にスリツテイングする
    に当り、当該極薄金属帯についてスリツテイングで生じ
    るかえり量(Y)と刃先間側圧力(P)との間に近似的
    に成立する最小値を有する二次曲線を求めて所定量以下
    のかえり量(Y)に対応する刃先間側圧力(P)の適正
    範囲を定め、次いで上記刃先間側圧力(P)と使用する
    円形刃の表面歪量との間の比例関係を求めて刃先間側圧
    力(P)の上記適正範囲に対応する円形刃の適正な表面
    歪量範囲を定めた後、円形刃の表面歪量を測定しながら
    その刃先間側圧力(P)を調節して上記適正範囲内とし
    た状態を維持して連続的にスリツテイングすることを特
    徴とする極薄金属帯のスリツテイング方法。
JP32715887A 1987-12-25 1987-12-25 極薄金属帯のスリツテイング方法 Expired - Lifetime JPH0798285B2 (ja)

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