JPH0799399B2 - 原子炉の崩壊熱除去装置 - Google Patents

原子炉の崩壊熱除去装置

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JPH0799399B2
JPH0799399B2 JP62299692A JP29969287A JPH0799399B2 JP H0799399 B2 JPH0799399 B2 JP H0799399B2 JP 62299692 A JP62299692 A JP 62299692A JP 29969287 A JP29969287 A JP 29969287A JP H0799399 B2 JPH0799399 B2 JP H0799399B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は原子炉特に液体金属冷却型高速増殖炉で用いる
崩壊熱除去装置等の炉容器内ナトリウム冷却装置に関す
るものである。
「従来の技術」 従来より原子炉の崩壊熱を除去する装置が種々提案され
ている。
一般に、崩壊熱を原子炉の1次冷却系から直接除熱する
ものと、2次冷却系から除熱するもの等が存在する。
第6図は、原子炉の一次冷却系から直接除熱する崩壊除
去装置を示す模式図である。同図において、原子炉1の
通常運転により発生する熱は、図示しない液体ナトリウ
ムを介して蒸気発生器により取り出されタービンを回転
させることにより電気エネルギーとして利用される。一
方、原子炉1の通常運転を停止した場合の崩壊熱は、一
次冷却系中に配置された熱交換器2を介して配管部3内
の液体ナトリウムにより空気冷却器4内に配置された熱
交換器5で放出される。ここで、配管部3内の液体ナト
リウムは、電磁ポンプ6により強制的に循環制御される
とともに、空気冷却器4は、ブロワ7に接続されてい
る。
また、空気冷却器4内の熱交換器5の上下には、出口ダ
ンパ8、入口ダンパ9が設けられ原子炉1の定常運転時
には閉じられている。また、電磁ポンプ6も停止してい
る。このような構成の崩壊熱除去装置において、原子炉
の停止持に発生する崩壊熱を冷却する場合にまずブロワ
7を起動した後、出口ダンパ8、入口ダンパ9を開成し
空気を空気冷却器4内で強制循環させることにより熱交
換器5を冷却する。さらに、電磁ポンプ6を駆動するこ
とにより配管部3内の液体ナトリウムを循環させ熱交換
器2が炉内から吸収した熱を放出する。一方、原子炉1
の正常運転時には、炉内の熱が冷却装置から放熱されな
いようにダンパを閉じておき、炉内で発生した熱の有効
利用を図る。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで、上述した従来の崩壊熱除去装置にあっては、
出入口ダンパ、ブロワ、電磁ポンプ等の動的機器の故障
率が起動時、運転時共に大きいという欠点があった。こ
れは、崩壊熱除去装置、ひいては、原子炉の信頼性の低
下を招来するものであった。
本発明の目的は、上述した欠点に鑑みなされたもので、
動的機器を使用することなく、自然放熱現象のみを利用
することにより正常時には除熱をせず、異常時にのみ除
熱動作を確実に行うことのできる自然循環型の崩壊除去
装置を提供することにある。
「問題点を解決するための手段」 本発明では、(イ)第1の熱交換部と、(ロ)第2の熱
交換部と、(ハ)第1の熱交換部で受けた熱を第2の熱
交換部へ搬送する作動物質と、(ニ)第2の熱交換部に
おいて熱の放出を促進する冷却物質と、(ホ)作動物質
が流れる配管に配置され、カバーガスを充填して形成さ
れたチャンバーと、この作動物質の正常時の液位よりは
高いが、作動物質が所定温度時に上昇する液位よりも低
い位置まで配管流路を閉鎖するセパレータと、このセパ
レータの下方に配設され配管流路を開閉させる弁部材と
から構成されるスイッチ機構とを崩壊熱除去装置に具備
させる。
「作用」 このように、本発明に係わる原子炉の崩壊熱除去装置
は、動的機器を全く使用せずに構成したので故障発生率
が著しく減少し装置の信頼性を向上させることが可能と
なる。
「実施例」 以下本発明の一実施例を図面に従って説明する。
第1図は、本発明の一実施例の崩壊熱除去装置を示す構
成図である。同図において、崩壊熱除去装置は、原子炉
10の近傍のホットプール内に配置された第1の熱交換部
11と、雰囲気中に開放された冷却手段12と、冷却手段12
内に配置された第2の熱交換部13と、第1の熱交換部で
受けた熱を第2の熱交換部へ搬送する作動物質14、例え
ば液体ナトリウムと、作動物質14が所定の温度に到達し
たときのみ前記第1の熱交換部11と第2の熱交換部13と
の間の移動を許可するスイッチ機構15等から構成されて
いる。
第2図はスイッチ機構15の内部構成を示す構成図であ
る。同図において、スイッチ機構15は、液体ナトリウム
の流れる配管16とセパレータ17の直下に設けられ配管内
の流路を閉鎖する弁部材18と、カバーガス例えばアルゴ
ン、窒素の充填されたチャンバー19等から構成され、原
子炉の正常運転時には、第2図(A)で示す如く、冷却
材である液体ナトリウムの液位は、Xにあり、流路は閉
鎖されている。したがって、正常運転時においては、炉
内で発生した熱は、図外のタービン等を駆動するように
有効利用される。
次に、炉内温度が異常に上昇した場合、ホットプール内
に浸漬された第1の熱交換部11内の作動物質である液体
ナトリウムが昇温し膨張する。体積の膨張した作動物質
は、配管で連通したスイッチ機構15内の液位をYへと上
昇させる。この時、第2図(B)に示す如く、液位Yに
おいてセパレータ17の上端を液体ナトリウムの液面が越
えているのでセパレータ17の左右の2次系配管が連通し
流路が形成される。したがって、作動物質である液体ナ
トリウムが第1の熱交換部11、スイッチ機構15、第2の
熱交換部13、冷却手段12と循環し、炉内冷却が行われ
る。このように、本実施例のスイッチ機構15において
は、動的部材を用いることなく作動物質の流路の開閉を
行うことができる。
また、正常の原子炉運転を停止した直後における崩壊熱
除去モードにおいて、ホットプールの温度が、上昇した
場合には、異常時の崩壊熱除去モードと同様に液体ナト
リウムの液位が上昇するのでスイッチ機構15により開ル
ープが形成される。一方、ホットプールの温度が逆に下
降した場合には、弁部材18を開成することにより作動物
質の開ループを形成して崩壊熱の除去を行う。万一、動
的機器である弁部材18の開動作が故障により行われなく
とも、前述した異常時と同様なメカニズムにより除熱を
行うことができる。したがって、冷却装置としての安全
性を確保することができる。
第3図は、本実施例のスイッチ機構15をオン・オフする
液位上昇の原理を示す説明図である。原子炉10(第1図
参照)のホットプール内に浸漬された崩壊熱除去装置の
第1の熱交換部11における作動物質の温度が正常時のT1
から異常時のT2に上昇したとするとスイッチ機構部15の
液面高さの増加量ΔhHは、次の式(1)で与えられる。
すなわち、ΔhHは、温度上昇による熱膨張量の大きさ、
ホットプールに浸漬されている配管部(第1の熱交換
部)の長さ、および断面積の総和、さらに、スイッチ機
構部の断面積により決まる。また、正常時の崩壊熱除去
モードにおいては、ホットプール内作動物質は定格運転
時に比べ温度が低下する。今、正常運転時の温度をT1
低下時の温度をT2とすると、液面高さの減少量ΔhLは、
次の(2)式で与えられる。
このようにして、原子炉の定格運転時、異常時、正常時
崩壊熱除去モードの3つのケースにおけるスイッチ機構
15の内液面は、上記のパラメータの組み合わせにより任
意に設定することができる。ここで、S1,S2,S3は、各配
管の断面積、ΔhNは、定格運転時の液面とセパレータ頂
部の差、ΔhHは、異常時の液位増加量、ΔhLは正常時崩
壊熱除去モード時の液位低下量、T1は、定格運転
時のホットプール温度および密度、T2は、異常時
または正常時崩壊熱除去モード時のホットプールの温度
および密度である。
また、カバーガスの封入されたチャンバー19(第2図参
照)は、スイッチ機構15内部の液位上昇に伴う圧力上昇
を防止するために設置したものである。なお、正常運転
時において、冷却手段12部における作動物質14の固化を
防ぐため、例えば使用作動物質をNaKとすればよい。
第4図は、本発明におけるスイッチ機構15の他の実施例
を示す構成図である。図において、スイッチ機構15′
は、作動物質である液体ナトリウムの流れる配管16内に
開閉可能に設けられた弁部材20と二又管21と、二又管21
と連通し、カバーガスの封入されたチャンバー19′等か
ら構成されている。
以上の構成とした場合、第1の実施例におけるセパレー
タの役目を二又管21が果たすこととなる。つまり、異常
時において、カバーガスを押し上げ液位が上昇し、Y位
置に達すれば、スイッチ機構15′は、開ループを形成
し、冷却作用が行われる。また、液位がX位置にある定
格運転時においては、流路は閉鎖され、冷却動作は行わ
れない。そして、正常時崩壊熱除去モードにおいて、液
位がZ位置である場合には、弁部材20を開いて、流路を
開き、冷却動作を行う。このような構成としても、動的
機器を用いることなく流路の開閉を行うことができる。
第5図は、本発明の他の実施例を示すスイッチ機構の構
成図である。同図において、スイッチ機構15″は、配管
16内に開閉自在に設けられた弁部材20とこの弁部材20の
左右を連通する箱体22と箱体内に立設された仕切り板23
等から構成されている。そして、箱体22の上端部には、
ガバーガスが封入されている。以上のように構成したス
イッチ機構15″を用いても、動的機器を用いることなく
流路の開閉を行うことができる。
したがって、崩壊熱除去装置のオン・オフを故障なく確
実に行うことができる。このように、本発明の崩壊熱除
去装置によれば、原子炉の定格運動時には、作動するこ
となく、異常時や崩壊熱発生時においてのみ作動させる
ことができる。
なお、本発明の崩壊熱除去装置は、上述の実施例に限定
されることなく、本発明の技術思想に基づいて種々の設
計変更が可能である。
「発明の効果」 以上説明したように本発明によれば、静的なスイッチ機
構が、作動物質が所定の温度に到達したときに作動する
ようにしたので、異常時に電磁ポンプや開閉ダンパ等の
動的な機構を用いることなく、液位の変化により、崩壊
熱を自然循環によって除去することができる。このよう
に完全にパッシブな自然循環型の冷却装置を構成してい
るので、異常時においても故障が少なく、原子炉に不可
欠な信頼性を著しく向上させることができる。
また、本発明ではスイッチ機構に弁部材を使用している
ので、正常時の崩壊熱除去モードでホットプールの温度
が下降したような場合にも、弁を開とすることで崩壊熱
の除去を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は、本発明の実施例を説明するものであ
って、第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図
(A)(B)(C)は、スイッチ機構の内部構成を示す
構成図、第3図は本発明のスイッチ機構の原理説明図、
第4図はスイッチ機構を示す他の実施例の構成図、第5
図は本発明のスイッチ機構を示すその他の実施例を示す
構成図、第6図は、原子炉の一次冷却系から直接除熱す
る崩壊熱除去装置を示す模式図である。 11……第1の熱交換部、 12……冷却手段、 13……第2の熱交換部、 14……作動物質、 15,15′,15″……スイッチ機構、 16……配管、 17……セパレータ、 18,20……弁部材、 19,19′……チャンバー、 21……二又管、 22……箱体、 23……仕切り板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の熱交換部と、 第2の熱交換部と、 第1の熱交換部で受けた熱を前記第2の熱交換部へ搬送
    する作動物質と、 前記第2の熱交換部において熱の放出を促進する冷却物
    質と、 前記作動物質が流れる配管に配置され、カバーガスを充
    填して形成されたチャンバーと、この作動物質の正常時
    の液位よりは高いが、作動物質が所定温度時に上昇する
    液位よりも低い位置まで配管流路を閉鎖するセパレータ
    と、このセパレータの下方に配設され前記配管流路を開
    閉させる弁部材とから構成されるスイッチ機構 とを具備することを特徴とする崩壊熱除去装置。
JP62299692A 1987-11-30 1987-11-30 原子炉の崩壊熱除去装置 Expired - Lifetime JPH0799399B2 (ja)

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