JPH08106893A - アルカリ電池セパレーター用フィルム - Google Patents

アルカリ電池セパレーター用フィルム

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JPH08106893A
JPH08106893A JP6239336A JP23933694A JPH08106893A JP H08106893 A JPH08106893 A JP H08106893A JP 6239336 A JP6239336 A JP 6239336A JP 23933694 A JP23933694 A JP 23933694A JP H08106893 A JPH08106893 A JP H08106893A
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alkaline
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健 結城
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直樹 藤原
Hirotoshi Miyazaki
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 炭素数4以下のα−オレフィン単位を0.5
〜12モル%含有する変性ポリビニルアルコールフィル
ムよりなるアルカリ電池セパレーター用フィルム。 【効果】 本発明にかかるアルカリ電池用セパレーター
フィルムは、アルカリ水溶液に対する膨潤度が抑えら
れ、長時間の使用にも耐える耐久性を有する。また従来
の合成繊維とセルロース繊維の混抄によるセパレーター
紙は繊維間の孔径が大きく電池内部の両極の活性物質を
完全に分離することが困難で内部短絡を生じるという問
題点を有していたが、本発明のフィルムはアルカリ水溶
液によりある程度の膨潤をしている場合でも強いフィル
ム物性を持ち、内部短絡のない優れた性能を与えるもの
である。またフィルムであるため電池内部の容積が小さ
く、電池容量を大きくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリマンガン電
池、銀電池、水銀電池、亜鉛電池などの各種アルカリ電
池に用いられるセパレーター用フィルムに関する。さら
に詳しくは陽極活性物質と陰極活性物質の接触による電
池の内部短絡を防止するとともに内部抵抗の小さなアル
カリ電池用セパレーターフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】通常アルカリ電池には両極の活性物質を
隔離するためのセパレーター(紙またはフィルム)が使
用されている。このセパレーターに要求される特性とし
ては、前記両極の活性物質の接触による短絡防止効果を
有し、水酸化アルカリ溶液や減極剤に対して収縮や変質
を起こさない優れた耐久性を有し、起電反応を起こさせ
るのに十分な電解質溶液を保持し、かつ電池内部に組み
込まれた場合の占有容積が小さいことが望まれている。
従来セパレーター紙としては塩化ビニルと酢酸ビニルの
共重合体繊維とレーヨン繊維を混抄し熱処理することに
よって繊維を相互に熱融着させたセパレーター紙、ポリ
ビニルアルコール繊維とセルロース繊維とを混抄後ポリ
ビニルアルコール繊維部分を水分と熱で部分的に溶解・
融着させたセパレーター紙などの合成繊維とセルロース
繊維の混抄紙が使用されていた。また、緻密な構造を有
するセパレーター紙として繊度が1デニール以下の極細
繊維を用いたもの、2層構造を有するものが提案されて
いる(特開昭62−154559号)。またセパレータ
ー用フィルムとしてはポリビニルアルコール(以下PV
Aと略称することがある)からなるフィルムやセロファ
ンフィルムが用いられた例があるが電解液や減極剤に対
する耐久性が不足しているという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の合成繊維とセル
ロース繊維とを混抄してなるセパレーター紙は、耐久性
と電解液の保持性については実用上問題はないが、セパ
レーター紙の孔径が大きいため、両極活性物質の接触に
よる内部短絡を完全に防止することができないという問
題点があった。そのため前記のような繊度の小さな繊維
を用いたセパレーター紙や2層構造を有するセパレータ
ー紙が検討されているが、得られるシートの密度が高く
なり、繊維が相互に熱融着または粘着される程度が大き
くなり、デニールが小さいものほど粘着面積が増加し、
電気抵抗が増加してしまうという難点があった。また2
層構造を有するセパレーター紙では電池内部に占めるセ
パレーター紙の容積が増加して、必然的に活性物質の量
が減少し電池容量が小さくなるという問題点があった。
更に繊度が小さい繊維を用いると繊維が高価になるため
コストアップにつながるという問題点があった。本発明
は上記の問題点を解決し、耐久性に優れ、内部短絡をな
くすとともに電気抵抗を低く保って電池容量を確保でき
るアルカリ電池用セパレーターフィルムを提供すること
を目的にしたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために鋭意検討した結果、炭素数4以下のα−オレ
フィン単位を0.5〜12モル%含有する変性PVAよ
りなるアルカリ電池セパレーター用フィルムを見出だ
し、本発明を完成させるに到った。
【0005】本発明において用いられる炭素数4以下の
α−オレフィン単位を0.5〜12モル%含有する変性
PVAは、ビニルエステルとα−オレフィンとの共重合
体をけん化することによって得ることができる。ビニル
エステルとしては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、ピパリン酸ビニルなどが挙げられるが、工
業的に大量に生産されている酢酸ビニルが経済的に好ま
しい。本発明のα−オレフィンは、炭素数4以下のもの
で、例えばエチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブ
テンなどが挙げられるが、フィルムの耐久性や電解液保
持性の経時変化がない点でエチレンが好ましい。α−オ
レフィンの含有量としては0.5〜12モル%、好まし
くは1〜10モル%、さらに好ましくは2〜8モル%で
ある。α−オレフィンが0.5モル%未満の場合には、
前述の顕著な効果が見られず、12モル%を越える場合
には本発明の変性PVAの水溶液が得られないため良好
なフィルムが得られず、電解液の保持性も小さく電気抵
抗が大きくなるため好ましくない。本発明の変性PVA
は、本発明の効果を損なわない範囲で他の官能基を有す
る単量体をさらに共重合することもできる。例えばこれ
らの単量体として、マレイン酸、イタコン酸などのカル
ボキシル基含有単量体、アクリルアミド、N−ビニルピ
ロリドンなどのアミド基含有単量体は、ビニルアミン、
アリルアミンなどのアミノ基含有単量体、アクリルアミ
ド−N−2−メチルプルピルスルホン酸塩、アリルスル
ホン酸塩などのスルホン酸基含有単量体などである。
【0006】本発明の変性PVAのけん化度は、電池内
での耐久性と電解液の保持性に影響することから重要で
あり、70〜100モル%が好ましく、95〜100モ
ル%がさらに好ましく、99〜100モル%が特に好ま
しい。けん化度が70モル%より低い場合にはアルカリ
電池内においてけん化反応が進み、フィルムに収縮やし
わができ、さらに耐久性にも問題がある。変性PVAの
重合度は、100〜8000の範囲で適宜選択され、好
ましくは500〜4000である。
【0007】本発明のアルカリ電池セパレーター用フィ
ルムの製造方法としては、本発明の変性PVAの水溶液
または水分散液を熱ロールに流延製膜する方法が一般的
に用いられる。また特殊な方法として水や可塑剤などを
添加して熱溶融した変性PVAをインフレーションや溶
融押出で製膜することもできる。製膜して得られたフィ
ルムは100〜180℃で熱処理を施し、フィルム内の
結晶化度を調整し、電解溶液の保持性と耐久性に優れた
フィルムを調製する。本発明のフィルムは単独で使用す
ることが望ましいが、場合によっては前記合成繊維とセ
ルロース繊維を混抄して得られたセパレーター紙と粘着
または融着などによりラミネートして使用することもで
きる。本発明の変性PVAは単独でセパレーター用フィ
ルムとして調製されるが、場合によってはグリセリンま
たはポリエチレングリコールなどの可塑剤、クレー、酸
化チタン、炭カルまたはカーボンブラックなどの充填
剤、グリオキザール、多価イソシアネート化合物、尿素
樹脂またはメラミン樹脂のプレポリマーなどの架橋剤な
どを変性PVAに配合してフィルムを調製することもで
きる。
【0008】
【実施例】以下本発明にかかるアルカリ電池セパレータ
ー用フィルムを製造する際の具体的な実施例を示し詳細
に説明する。以下において「%」は特に断りのない限り
「重量%」を意味する。
【0009】実施例1 撹拌機を備えた圧力反応容器に酢酸ビニル100部、メ
タノール30部を仕込み窒素置換を行った後、エチレン
2.7部を圧入した。開始剤として2,2′−アゾビス
イソブチロニトリルのメタノール溶液を調製し窒素置換
を行った。反応容器を昇温し、内温が60℃になったと
ころで開始剤溶液を注入し重合を開始した。4時間重合
後、重合率が58%に達したところで冷却し重合を停止
した。未反応のエチレン、酢酸ビニルを除去し、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液を得た。これ
にNaOHメタノール溶液を添加しけん化反応を行っ
た。得られたエチレン含有変性PVAは、重合度120
0、けん化度99.3モル%、エチレン含有率は5.7
モル%であった。この変性PVAをソックスレー抽出し
て残存酢酸ナトリウムを除いた。このPVA水溶液か
ら、70℃の熱ロールへ流延し、透明なフィルムを得
た。得られたフィルムを150℃の乾燥器内で10分間
熱処理を施し、本発明のセパレーター用フィルムを作成
した。変性PVAの物性を表1に示す。フィルムの物性
を次の方法で測定し、その結果を表2に示す。
【0010】(1)フィルム厚み 厚さはフィルム厚み計で5カ所を測定しその平均値とし
た。 (2)引張強度 フィルムの引張強度は、フィルムを65%RHで調湿し
た後、チャック間幅50mm、引張速度500mm/m
inでオートグラフで引張伸度を測定し、その最高強度
を測定した。 (3)膨潤度 膨潤度はフィルムを40%KOH水溶液に30分間浸漬
し、浸漬前後のフィルムの厚みをフィルム厚み計で測定
し、次式で膨潤度を求めた。 膨潤度(%)=(浸漬後の厚さ−浸漬前の厚さ)/浸漬
前の厚さ×100 (4)電気抵抗 電気抵抗は3mmの間隔で平行した白金電極の間にフィ
ルムを挿入し、この挿入に伴う電極間の電気抵抗の増加
をフィルムの電気抵抗とした。電極液として40%KO
H水溶液を使用して、電極間の電気抵抗は1000Hz
の周波数でESRメーターを用いて測定した。 (5)電池放電試験 得られたセパレーター用フィルムを用いて、低水銀化亜
鉛活性物質を使用したアルカリマンガン電池(LR−
6)を試作して、75Ωで100時間の放電試験を実施
し、試験前後の電池の放電圧を測定した。
【0011】実施例2〜4 単量体の仕込み組成を代えたほかは実施例1と同様にし
て、3種類のエチレン含有変性PVAを作成した。次
に、フィルムの作成および熱処理についても実施例1と
同様にして、セパレーター用フィルムを作成した。その
結果を表1および表2に示す。
【0012】実施例5 実施例1でエチレンに代えてイソブチレンを用いたほか
は、実施例1と同様にして、イソブチレン含有変性PV
Aを調製した。次に、フィルムの作成および熱処理につ
いても実施例1と同様にして、セパレーター用フィルム
を作成した。その結果を表1および表2に示す。
【0013】比較例1 市販のPVA((株)クラレ製、商品名:PVA−11
7H)を用いたほかは、実施例1と同様にしてフィルム
を作成し、熱処理を行った。その結果を表1および表2
に示す。
【0014】比較例2 エチレン含有量の異なる変性PVAを実施例1と同様に
して作成し、水/イソプロピルアルコールの混合溶液か
らポリエステルフィルム上に流延し風乾してフィルムを
作成し、実施例1と同様にして熱処理を行った。その結
果を表1および表2に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】表2の結果に示すとおり、本発明にかかる
セパレーターフィルムはPVAにα−オレフィンを含有
変性させることにより、膨潤度および電気抵抗は小さく
なっており、100時間の放電試験でも一定の放電圧を
示し、電池の内部短絡が生じない優れた物性を与えてい
ることが分かる。一方、比較例1の無変性PVAは電気
抵抗は小さいが膨潤度が非常に大きく、100時間の放
電試験においてフィルムの部分的な劣化が起きており、
試験後の放電圧は低いものになっている。これはフィル
ムの劣化により電池が内部短絡を起こしていると考えら
れる。本発明はα−オレフィンを0.5〜12モル%共
重合することにより、膨潤度が抑えられ、耐久性および
耐アルカリ水性が大きく向上する。このためフィルムの
劣化が無くなり電池の内部短絡がなく、優れたセパレー
ター用のフィルムとして機能していることが分かる。エ
チレン含有率が本発明の範囲を越えて変性されると(比
較例2)、膨潤度が小さく、耐久性も優れているが、電
気抵抗が非常に大きく電池として使用できない。
【0018】
【発明の効果】本発明にかかるアルカリ電池用セパレー
ターフィルムは、アルカリ水溶液に対する膨潤度が抑え
られ、長時間の使用にも耐える耐久性を有する。また従
来の合成繊維とセルロース繊維の混抄によるセパレータ
ー紙は繊維間の孔径が大きく電池内部の両極の活性物質
を完全に分離することが困難で内部短絡を生じるという
問題点を有していたが、本発明のフィルムはアルカリ水
溶液によりある程度の膨潤をしている場合でも強いフィ
ルム物性を持ち、内部短絡のない優れた性能を与えるも
のである。またフィルムであるため電池内部の容積が小
さく、電池容量を大きくすることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数4以下のα−オレフィン単位を
    0.5〜12モル%含有する変性ポリビニルアルコール
    フィルムよりなるアルカリ電池セパレーター用フィル
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10188937A (ja) * 1996-12-27 1998-07-21 Hitachi Maxell Ltd 非水電解液二次電池
WO2023127701A1 (ja) * 2021-12-27 2023-07-06 株式会社クラレ ビニルアルコール共重合体、ならびにそれを含む樹脂組成物、および樹脂成形体

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JPH10188937A (ja) * 1996-12-27 1998-07-21 Hitachi Maxell Ltd 非水電解液二次電池
WO2023127701A1 (ja) * 2021-12-27 2023-07-06 株式会社クラレ ビニルアルコール共重合体、ならびにそれを含む樹脂組成物、および樹脂成形体

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