JPH08108768A - 自動車の4輪駆動装置 - Google Patents

自動車の4輪駆動装置

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JPH08108768A
JPH08108768A JP27043694A JP27043694A JPH08108768A JP H08108768 A JPH08108768 A JP H08108768A JP 27043694 A JP27043694 A JP 27043694A JP 27043694 A JP27043694 A JP 27043694A JP H08108768 A JPH08108768 A JP H08108768A
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JP
Japan
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differential
wheel
negative pressure
synchronous meshing
wheel drive
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Application number
JP27043694A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Okada
智浩 岡田
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Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2輪駆動状態から4輪駆動状態への切り換え
がエンジンの吸気負圧に基づいて得られるようにした場
合で、この吸気負圧の大きさが、ある短時間に「所定
圧」以下となる場合でも、上記切り換えが円滑になされ
るようにする。 【構成】 センタデフ9のデフケース11と第1デフサ
イドギヤ13、もしくは第2デフサイドギヤ14とを係
脱させるデフロック係合子23を設ける。前輪2と上記
第1デフサイドギヤ13との間に動力伝達手段15を介
在させる。エンジン6aの吸気負圧により接続動作する
同期噛合装置21を上記第1デフサイドギヤ13と上記
動力伝達手段15との間に介在させる。同上吸気負圧に
より接続動作するフリーホイルクラッチ3gを上記前輪
2と上記動力伝達手段15との間に介在さる。上記吸気
負圧が所定圧以下のとき、上記同期噛合装置21の接続
動作(4WD)を阻止させる接続阻止手段68を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2輪駆動状態と4輪
駆動状態のいずれかへの切り換えを可能とした自動車の
4輪駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車には、従来、次のように構成され
たものがある。
【0003】即ち、エンジン側とセンタデフの入力部と
が連結され、また、このセンタデフの両出力部のうち一
方の出力部と、前輪とが連結される一方、他方の出力部
と後輪とが連結されている。上記センタデフの入力部と
出力部とを係脱させるよう接続、分断動作するデフロッ
ク係合子が設けられている。
【0004】上記前輪と上記一方の出力部との間に動力
伝達手段が介在している。また、同上エンジンの吸気負
圧により接続動作する同期噛合装置が上記一方の出力部
と上記動力伝達手段との間に介在し、上記同期噛合装置
の接続動作に上記デフロック係合子がばねを介し連動し
て分断動作するようになっている。また、同上吸気負圧
により接続動作するフリーホイルクラッチが上記前輪と
上記動力伝達手段との間に介在し、同上同期噛合装置の
接続動作の初期動作に上記フリーホイルクラッチが連動
して接続動作するようになっている。
【0005】上記構成において、同期噛合装置を分断動
作させると共に、上記デフロック係合子を接続動作させ
れば、上記後輪のみによる2輪駆動状態が得られるよう
になっている。
【0006】なお、上記2輪駆動状態での自動車の走行
時には、駆動されていない前輪は、路面を遊転状に転動
するが、この際、上記フリーホイルクラッチが接続動作
したままであると、遊転する上記前輪に上記動力伝達手
段が連動することとなって、無用の動力損失が発生する
こととなる。
【0007】そこで、上記2輪駆動状態では、上記フリ
ーホイルクラッチの分断動作により、上記動力伝達手段
と前輪とが分断されるようになっており、これにより、
2輪駆動状態のとき、遊転する前輪に上記動力伝達手段
が連動するということが防止されて、無用の動力損失の
発生が防止される。
【0008】一方、上記した2輪駆動状態から、4輪駆
動状態に切り換えようとするときには、まず、吸気負圧
により、上記同期噛合装置を接続動作とさせる。する
と、この同期噛合装置の接続動作に、デフロック係合子
がばねを介し連動して分断動作し、かつ、これと並行し
て、同上同期噛合装置の接続動作の初期動作に連動して
フリーホイルクラッチが同上吸気負圧により接続動作
し、これによって、4輪駆動状態が得られることとなっ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した2
輪駆動状態から4輪駆動状態へ切り換えるとき、吸気負
圧が上記同期噛合装置とフリーホイルクラッチとを直ち
に接続動作させるのに十分の圧力(以下、これを「所定
圧」を越えた圧力という)であるときには、上記吸気負
圧により同期噛合装置を接続動作させると、この接続動
作の初期動作に連動して、同上吸気負圧により、直ちに
フリーホイルクラッチも接続動作する。
【0010】上記フリーホイルクラッチが接続動作した
直後では、上記同期噛合装置の接続動作は完了しておら
ず、つまり、噛合動作していないため、これに連動する
デフロック係合子の分断動作も完了しておらず、このた
め、センタデフの入力部と出力部とは接続されたままで
あることから、この際、センタデフは差動機能を発揮せ
ず、この状態で4輪駆動状態となる。そして、この状態
の直後の上記同期噛合装置の接続動作の進行により、こ
の接続動作にデフロック係合子がばねを介し機械的に連
動して分断動作する。すると、これにより、センタデフ
が差動機能を発揮する所望(フルタイム)の4輪駆動状
態が得られることとなる。
【0011】即ち、上記したように、同期噛合装置の接
続動作、フリーホイルクラッチの接続動作、およびデフ
ロック係合子の分断動作が、この順序(以下、これを
「所定の動作順序」という)で行われることにより、上
記2輪駆動状態から4輪駆動状態への切り換えが支障な
く円滑に行われることとなる。
【0012】しかし、上記従来構成では、上記した「所
定の動作順序」を確保することについて、構成上の保障
がされていないため、次のような問題が生じるおそれが
ある。
【0013】即ち、エンジンの始動直後のように、吸気
負圧が不足して、これが「所定圧」以下のときで、自動
車が停止状態から発進するような場合において、2輪駆
動状態から4輪駆動状態に切り換えようとして、同期噛
合装置を接続動作させたとすると、この接続動作の初期
動作に連動するフリーホイルクラッチの接続動作が、上
記した吸気負圧の不足に因り、遅れがちとなる。する
と、上記同期噛合装置の接続動作にばねにより機械的に
連動するデフロック係合子の分断動作の方が、上記フリ
ーホイルクラッチの接続動作よりも早くなることがあ
る。
【0014】この場合、上記センタデフは差動機能を発
揮できる状態とされる一方、上記フリーホイルクラッチ
は分断動作したままとされて、動力伝達手段は上記前輪
とは切り離されて自由に回転できる状態となっている。
【0015】このため、エンジンからセンタデフに伝達
された動力は、このセンタデフの差動機能により、上記
接続動作の初期動作後の同期噛合装置を介し、上記動力
伝達手段を単に空転させる一方、後輪には伝達されない
こととなる。よって、この後にフリーホイルクラッチが
接続動作するまでの時間は、自動車の発進ができない状
態となる。
【0016】しかも、上記したように、フリーホイルク
ラッチの接続動作の前に、一旦、動力伝達手段が空転を
始めてしまうと、この後に、上記フリーホイルクラッチ
が接続動作しようとするとき、停止状態の上記前輪と、
空転している上記動力伝達手段との間の大きい「速度
差」によって、この動力伝達手段から上記フリーホイル
クラッチに大きい衝撃が与えられ、これは、フリーホイ
ルクラッチの強度面や、騒音の点で好ましくない。
【0017】即ち、エンジンの吸気負圧が「所定圧」以
下となる場合には、上記した「所定の動作順序」が得ら
れないことがあって、この場合には、2輪駆動状態から
4輪駆動状態への切り換えが円滑にできないという問題
を生じる。
【0018】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、2輪駆動状態から4輪駆動状態への
切り換えがエンジンの吸気負圧に基づいて得られるよう
にした場合で、この吸気負圧の大きさが、ある短時間に
「所定圧」以下となる場合でも、上記切り換えが円滑に
なされるようにすることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明は、次の如くである。
【0020】なお、この「課題を解決するための手段」
の項において、下記した( )内の用語は、特許請求の
範囲の用語に対応するものである。
【0021】請求項1の発明の自動車の4輪駆動装置
は、エンジン6a側とセンタデフ9のデフケース(入力
部)11とを連結し、このセンタデフ9の第1デフサイ
ドギヤ(一方の出力部)13と前輪2とを連結する一
方、第2デフサイドギヤ(他方の出力部)14と後輪4
とを連結し、上記センタデフ9のデフケース(入力部)
11と出力部13,14とを係脱させるよう接続、分断
動作するデフロック係合子23を設け、上記前輪2と上
記第1デフサイドギヤ(一方の出力部)13との間に動
力伝達手段15を介在させ、同上エンジン6aの吸気負
圧により接続動作する同期噛合装置21を上記第1デフ
サイドギヤ(一方の出力部)13と上記動力伝達手段1
5との間に介在させ、上記同期噛合装置の接続動作に上
記デフロック係合子23がばね38を介し連動して分断
動作するようにし、かつ、同上吸気負圧により接続動作
するフリーホイルクラッチ3gを上記前輪2と上記動力
伝達手段15との間に介在させ、同上同期噛合装置の接
続動作の初期動作に上記フリーホイルクラッチ3gが連
動して接続動作するようにし、上記同期噛合装置21の
接続動作と、上記デフロック係合子23の分断動作と、
上記フリーホイルクラッチ3gの接続動作とで上記前、
後輪2,4による4輪駆動状態が得られるようにした場
合において、上記吸気負圧が所定圧以下のとき、上記同
期噛合装置21の接続動作における初期動作後の噛合動
作を阻止させる接続阻止手段68を設けたものである。
【0022】また、請求項2の発明の自動車の4輪駆動
装置は、上記請求項1の発明における前輪2と後輪4と
を、互いに置き換えたものである。
【0023】
【作 用】請求項1の発明による作用は次の如くであ
る。
【0024】なお、この「作用」の項において、下記し
た( )内の用語は、特許請求の範囲の用語に対応する
ものである。
【0025】特に、図1と図2において、2輪駆動状態
から4輪駆動状態に切り換えようとして、同期噛合装置
21を吸気負圧により接続動作(4WD)させようとす
るとき、上記吸気負圧が「所定圧」を越えた圧力である
ときには、上記吸気負圧により同期噛合装置21を接続
動作(4WD)させると、この接続動作(4WD)の初
期動作に連動して、同上吸気負圧により、直ちにフリー
ホイルクラッチ3gも接続動作する。
【0026】上記フリーホイルクラッチ3gが接続動作
した直後では、上記同期噛合装置21の接続動作(4W
D)は完了しておらず、つまり、噛合動作していないた
め、これに連動するデフロック係合子23の分断動作
(UL)も完了しておらず、このため、センタデフ9の
デフケース(入力部)11と、第1デフサイドギヤ(一
方の出力部)13や第2デフサイドギヤ(他方の出力
部)14とは接続されたままであるから、この際、セン
タデフ9は差動機能を発揮せず、この状態で4輪駆動状
態となる。そして、この状態の直後の上記同期噛合装置
21の接続動作(4WD)の進行により、この接続動作
(4WD)にデフロック係合子23がばね38を介し機
械的に連動して分断動作(UL)する。すると、これに
より、センタデフ9が差動機能を発揮する所望(フルタ
イム)の4輪駆動状態が得られることとなる。
【0027】即ち、上記したように、同期噛合装置21
の接続動作(4WD)、フリーホイルクラッチ3gの接
続動作、およびデフロック係合子23の分断動作(U
L)が、この順序、つまり、「所定の動作順序」で行わ
れることにより、上記2輪駆動状態から4輪駆動状態へ
の切り換えが支障なく円滑に行われることとなる。
【0028】一方、エンジン6aの始動直後のように、
吸気負圧が「所定圧」以下のときで、自動車1が停止状
態から発進するような場合において、2輪駆動状態から
4輪駆動状態に切り換えようとして、同期噛合装置21
を接続動作(4WD)させたとすると、この接続動作
(4WD)の初期動作に連動するフリーホイルクラッチ
3gの接続動作が、吸気負圧の不足に因り、遅れがちと
なる。すると、上記同期噛合装置21の接続動作(4W
D)にばね38により機械的に連動するデフロック係合
子23の分断動作(UL)の方が、上記フリーホイルク
ラッチ3gの接続動作よりも早くなり、つまり、上記
「所定の動作順序」が得られないことがある。この結
果、2輪駆動状態から4輪駆動状態への切り換えが円滑
にできないという問題が生じる。
【0029】そこで、上記したように吸気負圧が「所定
圧」以下のとき、上記同期噛合装置21の接続動作(4
WD)における初期動作後の噛合動作を阻止させる接続
阻止手段68を設けてある。
【0030】即ち、同期噛合装置21の接続動作(4W
D)の初期動作に連動してフリーホイルクラッチ3g
は、同上吸気負圧により接続動作を開始するが、吸気負
圧が「所定圧」以下のときには、図7で示すように、上
記同期噛合装置21の接続動作(4WD)における噛合
動作が上記接続阻止手段68によって阻止されるため、
この同期噛合装置21の接続動作(4WD)にばね38
を介し機械的に連動するデフロック係合子23の分断動
作(UL)の完了も阻止される。
【0031】よって、上記フリーホイルクラッチ3gの
接続動作が完了するには、吸気負圧の不足により遅れは
するが、徐々に接続動作へと進行し、上記デフロック係
合子23が接続動作(DL)されたままで、上記フリー
ホイルクラッチ3gの接続動作が完了することとなる。
すると、上記センタデフ9が差動機能を発揮しない状態
での4輪駆動状態となる。
【0032】そして、その後に、吸気負圧が「所定圧」
を越えると、図1から図4で示すように、上記接続阻止
手段68による上記同期噛合装置21の接続動作(4W
D)における噛合動作の阻止が解除されて、この同期噛
合装置21の接続動作(4WD)が上記吸気負圧により
完了させられ、かつ、この接続動作(4WD)に、上記
デフロック係合子23がばね38を介し機械的に連動し
て、その分断動作(UL)も完了し、これにより、セン
タデフ9が差動機能を発揮する所望(フルタイム)の4
輪駆動状態が得られる。つまり、2輪駆動状態から4輪
駆動状態への切り換えが「所定の動作順序」で、行われ
ることとなる。
【0033】また、請求項2の発明による作用は、上記
請求項1の発明による作用において、前輪2と後輪4と
を互いに置き換えて読めばよい。
【0034】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0035】(実施例1)
【0036】図1から図7は、実施例1を示している。
【0037】図2において、符号1は自動車で矢印Fr
はこの自動車1の前方を示している。また、下記する左
右とは、上記前方に向っての車幅方向をいうものとす
る。
【0038】上記自動車1はその前部に左右一対の前輪
2,2と、これら前輪2,2間に介設されるフロントデ
フ3とを備え、上記各前輪2はそれぞれ車軸2aにより
上記フロントデフ3に連結されている。
【0039】上記フロントデフ3は車体静止側である車
体フレーム側に固定されるデフキャリア3aと、このデ
フキャリア3a内でこのデフキャリア3aに車幅方向に
延びる軸心回りに回転自在に支承されるデフケース3b
とを備えている。また、このデフケース3bはアウタケ
ース3cと、このアウタケース3c内に収容されるイン
ナケース3dとで構成され、これらアウタケース3cと
インナケース3dは、上記軸心回りで相対的に回転自在
とされている。
【0040】上記インナケース3d内でこのインナケー
ス3dにデフピニオン3eが遊転自在に支承され、この
デフピニオン3eに噛合して同上軸心回りに回転する左
右一対のデフサイドギヤ3f,3fが設けられている。
これら各デフサイドギヤ3f,3fに、それぞれ上記車
軸2aを介し上記したように前輪2が連結されている。
【0041】上記アウタケース3cとインナケース3d
を断接させるフリーホイルクラッチ3gが設けられてい
る。このフリーホイルクラッチ3gは上記アウタケース
3cとインナケース3dとにそれぞれ形成されたスプラ
インと、これらスプラインに軸方向にのみ摺動自在に外
嵌する係合子3hとで構成されている。
【0042】図2で示すように、上記係合子3hを上記
両スプラインに跨ってスプライン嵌合させれば、この係
合子3hにより上記アウタケース3cとインナケース3
dとが接続され、つまり、フリーホイルクラッチ3gが
接続動作することとなる。一方、上記係合子3hを両ス
プラインのうち一方のスプライン上に摺動させれば、上
記アウタケース3cとインナケース3dとが分断され、
つまり、フリーホイルクラッチ3gが分断動作すること
となる。
【0043】そして、上記したようにフリーホイルクラ
ッチ3gが接続動作すれば、アウタケース3cとインナ
ケース3dとが一体的に回転しアウタケース3cに与え
られた動力は通常の差動作用により、各車軸2aを介し
て各前輪2,2に伝達される。一方、上記フリーホイル
クラッチ3gが分断動作すれば、アウタケース3cとイ
ンナケース3dが分断され、つまり、アウタケース3c
と、各前輪2,2側である各車軸2aとの間の動力伝達
が切断される。
【0044】上記自動車1はその後部に左右一対の後輪
4,4と、これら後輪4,4間に介設されるリヤデフ5
とを備え、上記各後輪4はそれぞれ車軸4aにより上記
リヤデフ5に連結されている。
【0045】上記リヤデフ5は前記車体フレーム側に固
定されるデフキャリア5aと、このデフキャリア5a内
でこのデフキャリア5aに車幅方向に延びる軸心回りに
回転自在に支承されるデフケース5bとを備えている。
また、上記デフケース5b内でこのデフケース5bにデ
フピニオン5cが遊転自在に支承され、このデフピニオ
ン5cに噛合して同上軸心回りに回転する左右一対のデ
フサイドギヤ5d,5dが設けられている。これら各デ
フサイドギヤ5d,5dに、それぞれ上記車軸4aを介
し上記したように後輪4が連結されている。
【0046】上記自動車1は駆動装置6を備えている。
この駆動装置6は内燃機関であるエンジン6aと、この
エンジン6aからの動力を入力して、これを変速して出
力する変速装置6bとで構成されている。また、同上自
動車1は上記変速装置6bの出力を上記フロントデフ3
とリヤデフ5とにそれぞれ伝達するトランスファ7を備
えている。
【0047】図1から図3により、上記トランスファ7
について説明する。
【0048】上記トランスファ7は同上車体フレーム側
に固定された同上車体静止側であるトランスファケース
8と、このトランスファケース8に内有されるセンタデ
フ9を備えている。このセンタデフ9は入力部たるデフ
ケース11を有し、このデフケース11は上記トランス
ファ7の出力軸10の軸心回りに回動自在とされて、こ
の出力軸10により回転駆動させられる。上記デフケー
ス11内でこのデフケース11にデフピニオン12が遊
転自在に支承され、このデフピニオン12に噛合して同
上出力軸10の軸心回りに回転する一方の出力部たる第
1デフサイドギヤ13と、他方の出力部たる第2デフサ
イドギヤ14とが設けられている。
【0049】上記第2デフサイドギヤ14は、上記出力
軸10と同軸上に設けられた後輪駆動軸16の前端にス
プライン嵌合により結合され、この後輪駆動軸16の後
端側は前記リヤデフ5の入力側であるデフケース5bに
連結されている。
【0050】上記後輪駆動軸16に平行に前輪駆動軸1
7が上記トランスファケース8に支承されている。上記
後輪駆動軸16上には駆動鎖車18が遊転自在に支承さ
れ、一方、上記前輪駆動軸17の後端上には従動鎖車1
9が遊転自在に支承され、これら駆動鎖車18と従動鎖
車19とに伝動チェーン20が巻き掛けられている。上
記前輪駆動軸17の前端側は前記フロントデフ3の入力
側であるアウタケース3cに連結されている。
【0051】上記フロントデフ3のアウタケース3c、
前輪駆動軸17、駆動鎖車18、従動鎖車19、および
伝動チェーン20は、上記前、後輪2,4のうちいずれ
か一方の車輪である前輪2と、前記エンジン6a側であ
るセンタデフ9の第1デフサイドギヤ13との間に介設
される動力伝達手段15を構成している。
【0052】上記センタデフ9の第1デフサイドギヤ1
3と、上記動力伝達手段15の駆動鎖車18との間には
同期噛合装置21が介設されている。この同期噛合装置
21は、上記センタデフ9の第1デフサイドギヤ13と
一体的に回転する駆動歯車13aと、動力伝達手段15
の駆動鎖車18に形成された従動歯車18aと、上記駆
動鎖車18側に摩擦接合可能なシンクロナイザリング2
1aと、これら駆動歯車13a、従動歯車18a、およ
びシンクロナイザリング21aに跨って、軸方向に摺動
自在にスプライン嵌合(噛合)する動力断接係合子22
とを有している。
【0053】図1中実線と図2とで示すように、上記動
力断接係合子22を上記駆動歯車13a、従動歯車18
a、およびシンクロナイザリング21aに跨るようスプ
ライン嵌合させれば、上記動力断接係合子22により上
記センタデフ9の第1デフサイドギヤ13と動力伝達手
段15の駆動鎖車18とが接続され、つまり、同期噛合
装置21が接続動作(4WD)することとなる。一方、
上記動力断接係合子22をその摺動で駆動歯車13aに
のみスプライン嵌合させれば、上記センタデフ9の第1
デフサイドギヤ13と動力伝達手段15の駆動鎖車18
とが分断され、つまり、上記同期噛合装置21が分断動
作(2WD)することとなる。
【0054】上記同期噛合装置21の分断動作(2W
D)から、接続動作(4WD)が完了するに至る状態を
説明すると、同期噛合装置21の接続動作(4WD)に
おける初期動作後の動作において、上記動力断接係合子
22がシンクロナイザリング21aにスプライン嵌合す
るときには、このシンクロナイザリング21aが上記駆
動鎖車18側に摩擦接合して、上記動力断接係合子22
と駆動鎖車18側の従動歯車18aの回転の速度差を小
さくさせる、これにより、動力断接係合子22と駆動鎖
車18側の従動歯車18aとが「同期」し、このため、
その後における上記駆動鎖車18側の従動歯車18aに
対する動力断接係合子22の噛合動作であるスプライン
嵌合は、衝撃を伴うことなく円滑になされる。即ち、同
期噛合装置21の接続動作(4WD)における噛合動作
は、上記「同期」の作用によって円滑になされる。
【0055】上記センタデフ9の第1デフサイドギヤ1
3側には、デフロック係合子23が軸方向にのみ摺動自
在にスプライン嵌合している。このデフロック係合子2
3はその摺動による接続動作(DL)で、上記第1デフ
サイドギヤ13とデフケース11とが接続可能とされ、
このデフロック係合子23の接続動作(DL)によって
センタデフ9がデフロック状態となり、この場合、上記
第1デフサイドギヤ13と第2デフサイドギヤ14は上
記デフケース11側からの動力を受けて互いに等速回転
させられる。
【0056】一方、上記デフロック係合子23の上記と
は逆の摺動による分断動作(UL)で、同上第1デフサ
イドギヤ13とデフケース11とが分断可能とされ、こ
のデフロック係合子23の分断動作(UL)によってセ
ンタデフ9がアンロック状態となり、この場合、センタ
デフ9は、第1デフサイドギヤ13と第2デフサイドギ
ヤ14が互いに同じトルクを出力するように差動機能を
発揮する。
【0057】図1中実線と図2とで示すように、上記同
期噛合装置21の動力断接係合子22を摺動させて第1
デフサイドギヤ13と駆動鎖車18とを接続させ、つま
り、同期噛合装置21を接続動作(4WD)させ、か
つ、図2で示すように前記フリーホイルクラッチ3gを
接続動作させる。すると、駆動装置6の動力の一部がセ
ンタデフ9の第1デフサイドギヤ13、動力断接係合子
22、駆動鎖車18、伝動チェーン20、従動鎖車1
9、前輪駆動軸17、およびフロントデフ3を介して
前、後輪2,4のうちの一方の車輪である前輪2,2に
伝えられる。一方、同上駆動装置6の動力の他部はセン
タデフ9の第2デフサイドギヤ14、後輪駆動軸16、
およびリヤデフ5を介して他方の車輪である後輪4,4
に伝えられる。
【0058】また、このとき、図1と図2中実線で示す
ように、デフロック係合子23を後方移動させて第1デ
フサイドギヤ13とデフケース11とを分断させ、つま
り、デフロック係合子23を分断動作(UL)させてセ
ンタデフ9をアンロック状態にさせる。すると、センタ
デフ9は差動機能を発揮し、これにより、フルタイムの
4輪駆動状態が得られる。
【0059】一方、図1中仮想線で示すように、上記状
態から、デフロック係合子23を前方移動させて、第1
デフサイドギヤ13とデフケース11とを結合させ、つ
まり、デフロック係合子23を接続動作(DL)させて
センタデフ9をデフロック状態にさせる。すると、これ
によりパートタイムの4輪駆動状態が得られる。
【0060】上記したフルタイムの4輪駆動状態から、
図1中仮想線で示すように、上記同期噛合装置21の動
力断接係合子22を前方移動させて、上記第1デフサイ
ドギヤ13と駆動鎖車18とを分断させ、つまり、上記
同期噛合装置21を分断動作(2WD)させると、駆動
装置6の動力はセンタデフ9の第2デフサイドギヤ1
4、後輪駆動軸16、およびリヤデフ5を介して後輪
4,4へのみ伝えられる。すると、これにより、後輪
4,4のみの2輪駆動状態が得られる。
【0061】ところで、上記状態のままでは、第1デフ
サイドギヤ13が遊転状態のままとなって、駆動装置6
の動力は上記第1デフサイドギヤ13を空転させるだけ
で、この動力が後輪4,4に伝えられず、走行不能とな
る。
【0062】そこで、上記した2輪駆動状態とするとき
には、デフロック係合子23を、図1中仮想線で示すよ
うに前方移動させて接続動作(DL)させ、第1デフサ
イドギヤ13とデフケース11とを係合させる。つま
り、センタデフ9をデフロック状態にさせ、駆動装置6
の動力が後輪4,4に伝えられるようにする。
【0063】更に、上記状態のままでは、自動車1の走
行時に、路面を転動する前輪2,2に上記動力伝達手段
15が連動して無用の動力損失が生じる。
【0064】そこで、前記フリーホイルクラッチ3gを
分断動作させれば、上記動力伝達手段15の連動が防止
され、つまり、上記無用の動力損失の発生が防止され
る。
【0065】図1から図3において、上記同期噛合装置
21の動力断接係合子22、およびデフロック係合子2
3を接続動作、もしくは分断動作させるための操作用と
しての操作装置25が設けられている。この操作装置2
5は上記動力断接係合子22に係合して同期噛合装置2
1を接続動作(4WD)、もしくは分断動作(2WD)
させる動力断接操作子26と、デフロック係合子23に
係合してこのデフロック係合子23を接続動作(D
L)、もしくは分断動作(UL)させるデフロック操作
子27とを備えている。
【0066】また、前記トランスファケース8には前記
出力軸10と平行に静止側部材である操作軸28が架設
され、固定ピン29により上記トランスファケース8に
固定されている。この操作軸28の中途部に、この軸方
向に前後摺動自在に操作筒体31が外嵌され、この操作
筒体31の前、後部側の間にサークリップ32が外嵌固
着されている。
【0067】上記動力断接操作子26は上記操作筒体3
1の後部側に前後摺動自在に外嵌され、この操作筒体3
1の後端には係合体33が外嵌固着されている。上記動
力断接操作子26と係合体33との間にばね34が介設
され、このばね34は上記動力断接操作子26が上記サ
ークリップ32に当接するまで、同上動力断接操作子2
6を前方に付勢している。
【0068】上記デフロック操作子27は上記操作筒体
31の前部側に前後摺動自在に外嵌され、この操作筒体
31の前端にボス36が固定ピン37によって外嵌固着
されている。上記デフロック操作子27とボス36の間
にばね38が介設され、このばね38は上記デフロック
操作子27が上記サークリップ32に当接するまで、同
上デフロック操作子27を後方に向けて付勢している。
上記の場合、操作軸28の前端には切り欠き39が形成
されており、この切り欠き39に上記固定ピン37が前
後摺動自在に嵌入され、これによって、上記操作筒体3
1が操作軸28に対し前後にのみ摺動自在とされ、その
軸心回りには回転しないこととされている。
【0069】上記の場合、動力断接操作子26、デフロ
ック操作子27、操作筒体31、係合体33、およびボ
ス36は、上記操作軸28に対しての可動側部材を構成
している。
【0070】上記係合体33には切換レバー41が係合
しており、この切換レバー41が前後回動すれば、上記
係合体33と共に操作筒体31が操作軸28上を前後摺
動するようになっている。
【0071】そして、図1から図4中実線で示すよう
に、切換レバー41の操作により操作筒体31を後方移
動させると、サークリップ32が動力断接操作子26を
後方に押動し、これに伴い動力断接係合子22が後方移
動して、同期噛合装置21が接続動作(4WD)させら
れる。また、上記操作筒体31に伴って、ボス36がば
ね38を介しデフロック操作子27を機械的に後方に押
動し、これに伴いデフロック係合子23が後方移動して
分断動作(UL)させられる。
【0072】この場合、自動車1が操向中などで、互い
に接続されたデフケース11と第1デフサイドギヤ13
との間でトルクの伝達がなされているときには、操作筒
体31を後方移動させても、その分、上記ばね38が圧
縮されるだけで、デフロック係合子23は摩擦力によっ
て、上記デフケース11と第1デフサイドギヤ13とを
接続させたままの状態を保つ。そして、その後、自動車
1が直進状態になるなどして上記デフケース11と第1
デフサイドギヤ13との間のトルク伝達が小さくなって
上記摩擦力が減少すると、上記ばね38の付勢力によっ
てデフロック操作子27が後方移動させられるようにな
っている。即ち、上記ばね38によって、デフケース1
1と第1デフサイドギヤ13との分断が無理なく行われ
ることとなっている。
【0073】図1において、上記デフロック操作子27
には係合体42が一体成形され、この係合体42に手動
のデフロックレバー43が係合している。このデフロッ
クレバー43を回動操作すれば、操作筒体31を操作軸
28に対し不動状態にしたままで、ばね38を伸縮させ
ながらデフロック操作子27を前、後移動させることが
できるようになっている。そして、このデフロック操作
子27の前方移動に伴いデフロック係合子23が接続動
作(DL)させられるようになっている。
【0074】図1中仮想線、図5、および図6におい
て、前記切換レバー41の回動により操作筒体31が前
方移動すると、係合体33がばね34を介し動力断接操
作子26を前方に押動し、この動力断接係合子22が前
方移動して、図中仮想線で示すように同期噛合装置21
が分断動作(2WD)させられる。この場合における上
記ばね34の働きは前記したばね38と同様である。ま
た、これと共に、サークリップ32がデフロック操作子
27を前方に押動し、これに伴いデフロック係合子23
が前方移動して接続動作(DL)し、センタデフ9がデ
フロック状態にされる。
【0075】上記動力断接係合子22とデフロック係合
子23の各接続動作、分断動作を互いに規制する規制手
段45が設けられている。
【0076】上記規制手段45によれば、図1から図4
中実線で示すように、上記動力断接係合子22が接続動
作(4WD)させられて、4輪駆動状態にある場合に
は、デフロック操作子27の操作によるデフロック係合
子23の接続動作(DL)、分断動作(UL)が可能と
される。また、図1中仮想線と図5とで示すように、上
記同期噛合装置21が分断動作(2WD)させられて、
2輪駆動状態である場合には、デフロック係合子23が
接続動作(DL)をしたままに保持され、即ち、デフロ
ック操作子27に対する手動操作によるデフロック係合
子23の分断動作(UL)ができないこととされる。
【0077】図1と、図3から図6において、上記規制
手段45につき、より詳しく説明する。
【0078】この規制手段45は揺動アーム46を有し
ている。この揺動アーム46はその後端が枢支軸47に
よりトランスファケース8の内壁に枢支され、上記枢支
軸47の揺動端48が上下揺動自在とされている。上記
揺動アーム46の中途部にカム溝50が形成され、一
方、このカム溝50にカム係合するカム軸51が上記動
力断接操作子26の側面に突設されている。そして、上
記動力断接操作子26の移動にカム係合して、上記揺動
アーム46が上下揺動するようになっている。
【0079】一方、上記デフロック操作子27はその側
部に係合突起52を有し、この係合突起52は上記揺動
アーム46の前方に位置している。
【0080】図1から図4中実線で示すように、上記動
力断接操作子26が同期噛合装置21を接続動作(4W
D)をさせるよう後方移動したとき、上記動力断接操作
子26と共に、後方移動するカム軸51がカム溝50の
後端にまで摺動して、揺動アーム46が一方向たる上方
に揺動し、その揺動端48が上記デフロック操作子27
の係合突起52の前後移動軌跡から上方に離脱するよう
になっている。
【0081】このため、この場合には、デフロック操作
子27の操作によるデフロック係合子23の接続動作
(DL)と分断動作(UL)とがいずれも可能とされ
る。
【0082】図1と、図3中仮想線とで示すように、上
記動力断接操作子26が同期噛合装置21に分断動作
(2WD)をさせるよう前方移動したときには、図5と
図6とで示すように、上記動力断接操作子26と共に前
方移動するカム軸51がカム溝50の前端にまで摺動し
て、揺動アーム46が他方向たる下方に揺動し、その揺
動端48が、上記デフロック係合子23を接続動作(D
L)させている上記デフロック操作子27の係合突起5
2の後方近傍に位置することとなる。
【0083】このため、この場合には、デフロック係合
子23を分断動作(UL)させようとする上記デフロッ
ク操作子27の後方移動は、上記揺動アーム46の揺動
端48によって阻止される。つまり、2輪駆動状態で
は、センタデフ9はデフロック状態に保持されることと
なり、上記2輪駆動状態での走行が不能になることが防
止される。
【0084】なお、仮に、デフロック係合子23に分断
動作(UL)をさせた状態から、2輪駆動状態にさせよ
うとして、動力断接操作子26を後方移動させようとし
た場合には、この動力断接操作子26にカム係合して下
方回動する揺動アーム46の揺動端48側が、上記デフ
ロック操作子27の係合突起52に当接して、それ以上
の上記動力断接操作子26の後方移動が阻止される。
【0085】よって、上記規制手段45によれば、2輪
駆動状態では、センタデフ9はデフロック状態のままに
保持され、走行が2輪駆動状態に維持される。
【0086】図2において、上記操作装置25は、上記
同期噛合装置21に連動してフリーホイルクラッチ3g
を接続動作、もしくは分断動作させるための駆動手段5
5を有している。
【0087】上記駆動手段55はダイアフラム弁式の第
1アクチュエータ56を有し、この第1アクチュエータ
56に上記切換レバー41が連結されている。上記第1
アクチュエータ56には、複数の電磁弁で構成される弁
装置57を介してエンジン6aの吸気マニホールド58
から吸気負圧の供給が可能とされ、かつ、同上弁装置5
7とエアクリーナ59を介して大気に連通可能とされて
いる。
【0088】また、同上駆動手段55はダイアフラム弁
式の第2アクチュエータ61を有し、この第2アクチュ
エータ61に上記フリーホイルクラッチ3gの係合子3
hが連結されている。上記第2アクチュエータ61に
も、上記弁装置57を介して上記吸気マニホールド58
から吸気負圧の供給が可能とされると共に、同上弁装置
57とエアクリーナ59とを介して大気に連通可能とさ
れている。
【0089】上記弁装置57を電気的に制御して、2輪
駆動状態、もしくは4輪駆動状態のいずれかに切り換え
操作可能とする切換スイッチ62が設けられている。つ
まり、この切換スイッチ62を操作すれば、バッテリー
63からの電圧が弁装置57における所定の電磁弁に与
えられる。また、上記切換スイッチ62と直列に、4駆
検出スイッチ65と表示灯66の並列回路が電気的に接
続され、上記4駆検出スイッチ65は上記切換レバー4
1の動作に対応して設けられている。
【0090】図1中仮想線と図5とで示す2輪駆動状態
から、図1と図2とで示す4輪駆動状態を得ようとし
て、図2で示すように上記切換スイッチ62を操作する
と、バッテリー63から弁装置57における所定の電磁
弁に電圧が与えられて、これらが所定の開閉動作をし、
これにより、前記吸気マニホールド58の吸気負圧が上
記第1アクチュエータ56内で区画された二室のうち一
方の室に伝えられ、かつ、他方の室に大気圧が伝えられ
て、上記第1アクチュエータ56が往、復動のうち往動
を開始し、つまり、同期噛合装置21が接続動作(4W
D)の初期動作をする。すると、この第1アクチュエー
タ56に上記切換レバー41が連動し、これに伴い動力
断接操作子26が後方移動し始め、かつ、これにばね3
8を介してデフロック操作子27が機械的に連動し始め
る。
【0091】そして、上記第1アクチュエータ56への
切換レバー41の連動の初期段階で、つまり、同期噛合
装置21の接続動作(4WD)の初期動作で、上記切換
レバー41が上記4駆検出スイッチ65をオンさせる。
すると、表示灯66が点灯すると共に、4駆検出スイッ
チ65のオンでバッテリー63から弁装置57における
所定の電磁弁に電圧が与えられて、これらが開閉動作
し、これにより、上記吸気マニホールド58の吸気負圧
が前記第2アクチュエータ61内で区画された二室のう
ち一方の室に伝えられ、かつ、他方の室に大気圧が伝え
られて、上記第2アクチュエータ61が往、復動のうち
の往動をする。すると、この第2アクチュエータ61に
前記フリーホイルクラッチ3gの係合子3hが連動し
て、図2で示すように、上記フリーホイルクラッチ3g
が接続動作させられる。
【0092】この際、上記第1アクチュエータ56の往
動が更に進行して、これに動力断接操作子26や、ばね
38を介しデフロック操作子27が更に連動することに
より、図1と図2で示すように、上記同期噛合装置21
の接続動作(4WD)させられると共に、デフロック係
合子23が分断動作(UL)させられる。
【0093】そして、上記したフリーホイルクラッチ3
gと同期噛合装置21の各接続動作と、デフロック係合
子23の分断動作(UL)とにより、前記したように4
輪駆動状態が得られる。
【0094】上記4輪駆動状態から、2輪駆動状態を得
ようとして、上記切換スイッチ62を操作すると、バッ
テリー63から弁装置57における他の所定の電磁弁に
電圧が与えられて、これらが開閉動作し、これにより、
上記吸気マニホールド58の吸気負圧が上記第1アクチ
ュエータ56内の他方の室に伝えられ、かつ、一方の室
に大気圧が伝えられて、上記第1アクチュエータ56が
復動する。すると、この第1アクチュエータ56に上記
切換レバー41、動力断接操作子26、およびデフロッ
ク操作子27が連動して同期噛合装置21が分断動作
(2WD)させられると共に、デフロック係合子23が
接続動作(DL)させられる。
【0095】また、上記第1アクチュエータ56に連動
した切換レバー41が4駆検出スイッチ65をオフさせ
る。すると、表示灯66が消灯すると共に、4駆検出ス
イッチ65のオフでバッテリー63から弁装置57への
電圧が停止させられる。これにより、上記吸気マニホー
ルド58の吸気負圧が上記第2アクチュエータ61内の
他方の室に伝えられ、かつ、一方の室に大気圧が伝えら
れて、上記第2アクチュエータ61が復動する。する
と、この第2アクチュエータ61に上記フリーホイルク
ラッチ3gの係合子3hが連動して、上記フリーホイル
クラッチ3gが分断動作させられる。
【0096】そして、上記した同期噛合装置21とフリ
ーホイルクラッチ3gの各分断動作と、デフロック係合
子23の接続動作(DL)とにより、前輪2に動力伝達
手段15が連動するという無用の動力損失の発生を防止
しながら、2輪駆動状態が得られる。
【0097】上記構成において、2輪駆動状態から4輪
駆動状態にするとき、吸気マニホールド58の吸気負圧
が「所定圧」以下のとき、上記同期噛合装置21の接続
動作(4WD)における初期動作後の噛合動作を阻止さ
せる接続阻止手段68が設けられている。
【0098】図1、および図2から図7において、上記
接続阻止手段68は、固定側部材である操作軸28の表
面を切り欠くように形成した摺動面69を有し、この摺
動面69は上記操作軸28の軸心にほぼ平行に延びる平
坦面となっている。
【0099】また、同上接続阻止手段68は、上記操作
軸28の表面と、摺動面69とに対し付勢手段であるば
ね70によって弾性的に圧接させられる金属製球体の摺
動体71を有し、これらばね70と摺動体71とは上記
操作筒体31側である係合体33に形成された収容孔7
2に収容されている。
【0100】図1中仮想線と、図5と図6で示す2輪駆
動状態では、上記摺動体71はばね70の付勢力によっ
て摺動面69に弾性的に圧接させられている。
【0101】上記2輪駆動状態から、4輪駆動状態を得
ようとして、図2で示すように切換スイッチ62を操作
すると、前記したように、第1アクチュエータ56の往
動の開始により、同期噛合装置21の接続動作(4W
D)の初期動作をさせるよう切換レバー41が作動し始
め、この切換レバー41に連動した係合体33が操作筒
体31、ばね38、動力断接操作子26、およびデフロ
ック操作子27を伴いながら後方に向って操作軸28上
を摺動する。
【0102】すると、上記係合体33に伴って摺動体7
1が摺動面69を操作軸28の軸方向の後方に向って摺
動する。
【0103】図7において、上記同期噛合装置21の接
続動作(4WD)における初期動作から噛合動作に至る
間の動作で、前記したように、同期噛合装置21の動力
断接係合子22がシンクロナイザリング21aにスプラ
イン嵌合することにより、上記動力断接係合子22と駆
動鎖車18側の従動歯車18aとが「同期」し、このと
き、上記摺動体71は摺動面69の端部である段差部7
3に達する。
【0104】この場合において、第1アクチュエータ5
6に伝えられる吸気マニホールド58の吸気負圧が「所
定圧」を越えていれば、上記吸気負圧による第1アクチ
ュエータ56の往動に連動する係合体33の摺動で、ば
ね70の付勢力に抗して摺動体71が段差部73を容易
に乗り越え、この摺動体71は操作軸28の表面上に達
する。そして、上記係合体33がトランスファケース8
に当接してそれ以上の摺動が停止させられたとき、図1
から図4で示すように同期噛合装置21の接続動作(4
WD)が完了する。
【0105】上記の場合、2輪駆動状態から4輪駆動状
態に切り換えようとして、同期噛合装置21を吸気負圧
により接続動作(4WD)させようとするとき、上記吸
気負圧が「所定圧」を越えた圧力であるときには、上記
吸気負圧により同期噛合装置21を接続動作(4WD)
させると、この接続動作(4WD)の初期動作に連動し
て、同上吸気負圧により、直ちにフリーホイルクラッチ
3gも接続動作する。
【0106】上記フリーホイルクラッチ3gが接続動作
する際、上記デフロック係合子23は接続動作(DL)
している状態にあり、このため、エンジン6aの動力は
上記センタデフ9を介して後輪4に伝達されている。ま
た、これと共に、同上エンジン6aから同上センタデフ
9、および接続動作(4WD)の初期動作後に同期作用
をしている同期噛合装置21を介して動力伝達手段15
にも動力が伝達されている。
【0107】そして、上記前輪2と後輪4とは共に路面
を転動してほぼ同じ回転速度であることから、上記前輪
2と動力伝達手段15との間の「速度差」は小さく、こ
のため、上記同期噛合装置21の接続動作(4WD)の
初期動作に連動するフリーホイルクラッチ3gの上記し
た接続動作は、衝撃なく円滑になされる。
【0108】上記フリーホイルクラッチ3gが接続動作
した直後では、上記同期噛合装置21の接続動作(4W
D)は完了しておらず、つまり、噛合動作していないた
め、これに連動するデフロック係合子23の分断動作
(UL)も完了しておらず、このため、センタデフ9の
デフケース11と、第1デフサイドギヤ13とは接続さ
れたままであることから、この際、センタデフ9は差動
機能を発揮しない状態で4輪駆動状態となる。そして、
この状態の直後の上記同期噛合装置21の接続動作(4
WD)の進行により、この接続動作(4WD)にデフロ
ック係合子23がばね38を介し機械的に連動して分断
動作(UL)する。すると、これにより、センタデフ9
が差動機能を発揮する所望(フルタイム)の4輪駆動状
態が得られることとなる。
【0109】即ち、上記したように、同期噛合装置21
の接続動作(4WD)、フリーホイルクラッチ3gの接
続動作、およびデフロック係合子23の分断動作(U
L)が、この順序、つまり、「所定の動作順序」で行わ
れることにより、上記2輪駆動状態から4輪駆動状態へ
の切り換えが支障なく円滑に行われることとなる。
【0110】なお、上記センタデフ9はその差動機能に
より、上記前輪2と後輪4に所定比率である、等比率の
トルクで動力を伝達する。
【0111】一方、エンジン6aの始動直後のように、
吸気負圧が「所定圧」以下のときで、自動車1が停止状
態から発進するような場合において、2輪駆動状態から
4輪駆動状態に切り換えようとして、同期噛合装置21
を接続動作(4WD)させたとすると、この接続動作
(4WD)の初期動作に連動するフリーホイルクラッチ
3gの接続動作が、吸気負圧の不足に因り、遅れがちと
なる。すると、上記同期噛合装置21の接続動作(4W
D)にばね38により機械的に連動するデフロック係合
子23の分断動作(UL)の方が、上記フリーホイルク
ラッチ3gの接続動作よりも早くなり、つまり、上記
「所定の動作順序」が得られないことがある。
【0112】この場合、上記センタデフ9は差動機能を
発揮できる状態とされる一方、上記フリーホイルクラッ
チ3gは分断動作したままとされて、動力伝達手段15
は上記前輪2とは切り離されて自由に回転ができる状態
となっている。
【0113】このため、エンジン6aからセンタデフ9
に伝達された動力は、このセンタデフ9の差動機能によ
り、上記接続動作(4WD)の初期動作後で、「同期」
している同期噛合装置21を介し、上記動力伝達手段1
5を単に空転させる一方、後輪4には伝達されないこと
となる。よって、この後に、フリーホイルクラッチ3g
が接続動作するまでの時間(短時間)は、自動車1の発
進ができない状態となる。
【0114】しかも、上記したように、フリーホイルク
ラッチ3gの接続動作の前に、一旦、動力伝達手段15
が空転を始めてしまうと、この後に、上記フリーホイル
クラッチ3gが接続動作しようとするとき、停止状態の
上記前輪2と、空転している動力伝達手段15との間の
大きい「速度差」によって、この動力伝達手段15から
上記フリーホイルクラッチ3gに大きい衝撃が与えられ
るおそれがある。
【0115】即ち、エンジン6aの吸気負圧が「所定
圧」以下となる場合には、前記「所定の動作順序」が得
られないことがあり、このため、2輪駆動状態から4輪
駆動状態への切り換えが円滑にできないおそれがある。
【0116】そこで、前記したように、吸気負圧が「所
定圧」以下のとき、上記同期噛合装置21の接続動作
(4WD)における初期動作後の噛合動作を阻止させる
接続阻止手段68が設けられている。
【0117】即ち、同期噛合装置21の接続動作(4W
D)の初期動作に連動してフリーホイルクラッチ3g
は、同上吸気負圧により接続動作を開始するが、吸気負
圧が「所定圧」以下のときには、図7で示すように、上
記同期噛合装置21の接続動作(4WD)における噛合
動作が上記した接続阻止手段68によって阻止されるた
め、この同期噛合装置21の接続動作(4WD)にばね
38を介し機械的に連動するデフロック係合子23の分
断動作(UL)の完了も阻止される。
【0118】よって、上記フリーホイルクラッチ3gの
接続動作が完了するには、吸気負圧の不足により遅れは
するが、徐々に接続動作へと進行し、上記デフロック係
合子23が接続動作(DL)されたままで、上記フリー
ホイルクラッチ3gの接続動作が完了することとなる。
すると、上記センタデフ9が差動機能を発揮しない状態
での4輪駆動状態となる。
【0119】そして、その後に、吸気負圧が「所定圧」
を越えると、図1から図4で示すように、上記接続阻止
手段68による上記同期噛合装置21の接続動作(4W
D)における噛合動作の阻止が解除されて、この同期噛
合装置21の接続動作(4WD)が上記吸気負圧により
完了させられ、かつ、この接続動作(4WD)に、上記
デフロック係合子23がばね38を介し機械的に連動し
て、その分断動作(UL)も完了し、これにより、セン
タデフ9が差動機能を発揮する所望(フルタイム)の4
輪駆動状態が得られる。つまり、2輪駆動状態から4輪
駆動状態への切り換えが「所定の動作順序」で、行われ
ることとなる。
【0120】なお、以上は図示の例によるが、上記図に
おいて、前輪2と後輪4とを逆に設けてもよい。また、
センタデフ9は、遊星歯車を用いたものでもよい。
【0121】(実施例2)
【0122】図8と図9は、特に接続阻止手段68につ
いての実施例2を示している。
【0123】この実施例は、上記接続阻止手段68を除
き、前記実施例1と構成、作用において共通しているた
め、これら共通するものについては図面に共通の符号を
付してその説明を省略し、異なる点につき主に説明す
る。
【0124】図8において、操作軸28とほぼ直交する
方向に延びる摺動軸75が設けられている。この摺動軸
75はその軸方向にのみ摺動自在となるようトランスフ
ァケース8に支承されている。また、上記摺動軸75の
一端は第1アクチュエータ56に連結され、この第1ア
クチュエータ56の往、復動で、上記摺動軸75がその
軸方向に往、復動する。
【0125】上記トランスファケース8には枢支軸76
により回動アーム77の中途部が枢支され、この回動ア
ーム77の一端が係合体33に係合し、同上回動アーム
77の他端が上記摺動軸75に係合している。
【0126】図8と図9で示すように、上記第1アクチ
ュエータ56に伴って摺動軸75が往動すれば(図8、
図9中矢印A)、これに伴う回動アーム77の回動(図
8、図9中矢印B)を介し係合体33が連動して、同期
噛合装置21が接続動作し、4輪駆動状態が得られる。
【0127】一方、上記第1アクチュエータ56に伴っ
て摺動軸75が復動すれば(同上図中矢印Aと逆の方
向)、これに伴う回動アーム77の回動(同上図中矢印
Bと反対方向)を介し係合体33が連動して、同期噛合
装置21が分断動作し、2輪駆動状態が得られる。
【0128】この実施例における接続阻止手段68は可
動側部材である摺動軸75の表面に形成された摺動面6
9と、静止側部材であるトランスファケース8側に設け
られたばね70、摺動体71、収容孔72、および段差
部73とで構成されている。
【0129】即ち、上記各実施例における接続阻止手段
68は、要するに、吸気負圧で作動(前記した往、復
動)する駆動源である第1アクチュエータ56を設け、
この第1アクチュエータ56と、上記同期噛合装置21
とを連結させる係合体33、操作筒体31、動力断接操
作子26、摺動軸75等を備える連動手段を設け、トラ
ンスファケース8や操作軸28等の静止側部材と、上記
連動手段との互いの対向部で、この対向部における一方
の対向面に切り欠き状の摺動面69を形成し、他方の対
向面側に上記摺動面69に弾性的に圧接する摺動体71
を設け、上記第1アクチュエータ56の作動により同期
噛合装置21の接続動作(4WD)における初期動作か
ら噛合動作に至る間で、より詳しくは、同期噛合装置2
1により、「同期」作用が生じたときに、上記摺動体7
1が摺動面69の端部の段差部73に達するようにした
ものである。
【0130】上記実施例の接続阻止手段68は形状の単
純な摺動面69や摺動体71等によって得られるため、
上記接続阻止手段68の構成が簡単になると共に、その
成形が容易にできる。
【0131】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、エンジン側と
センタデフの入力部とを連結し、このセンタデフの両出
力部のうち一方の出力部と、前輪とを連結する一方、他
方の出力部と後輪とを連結し、上記センタデフの入力部
と出力部とを係脱させるよう接続、分断動作するデフロ
ック係合子を設け、上記前輪と上記一方の出力部との間
に動力伝達手段を介在させ、同上エンジンの吸気負圧に
より接続動作する同期噛合装置を上記一方の出力部と上
記動力伝達手段との間に介在させ、上記同期噛合装置の
接続動作に上記デフロック係合子がばねを介し連動して
分断動作するようにし、かつ、同上吸気負圧により接続
動作するフリーホイルクラッチを上記前輪と上記動力伝
達手段との間に介在させ、同上同期噛合装置の接続動作
の初期動作に上記フリーホイルクラッチが連動して接続
動作するようにし、上記同期噛合装置の接続動作と、上
記デフロック係合子の分断動作と、上記フリーホイルク
ラッチの接続動作とで上記前、後輪による4輪駆動状態
が得られるようにした自動車の4輪駆動装置において、
上記吸気負圧が所定圧以下のとき、上記同期噛合装置の
接続動作における初期動作後の噛合動作を阻止させる接
続阻止手段を設けたため、次の効果がある。
【0132】即ち、エンジンの始動直後のように、吸気
負圧が「所定圧」以下のときで、自動車が停止状態から
発進するような場合において、2輪駆動状態から4輪駆
動状態に切り換えようとして、同期噛合装置を接続動作
させたとすると、この接続動作の初期動作に連動するフ
リーホイルクラッチの接続動作が、吸気負圧の不足に因
り、遅れがちとなる。すると、上記同期噛合装置の接続
動作にばねにより連動するデフロック係合子の分断動作
の方が、上記フリーホイルクラッチの接続動作よりも早
くなり、つまり、上記「所定の動作順序」が得られない
ことがある。この結果、2輪駆動状態から4輪駆動状態
への切り換えが円滑にできないという問題が生じる。
【0133】そこで、上記したように吸気負圧が「所定
圧」以下のとき、上記同期噛合装置の接続動作における
初期動作後の噛合動作を阻止させる接続阻止手段を設け
てある。
【0134】即ち、同期噛合装置の接続動作の初期動作
に連動してフリーホイルクラッチは、同上吸気負圧によ
り接続動作を開始するが、吸気負圧が「所定圧」以下の
ときには、上記したように、同期噛合装置の接続動作に
おける噛合動作が上記接続阻止手段によって阻止される
ため、この同期噛合装置の接続動作にばねを介し連動す
るデフロック係合子の分断動作の完了も阻止される。
【0135】よって、上記フリーホイルクラッチの接続
動作が完了するには、吸気負圧の不足により遅れはする
が、徐々に接続動作へと進行し、上記デフロック係合子
が接続動作されたままで、上記フリーホイルクラッチの
接続動作が完了することとなる。すると、上記センタデ
フが差動機能を発揮しない状態での4輪駆動状態とな
る。
【0136】そして、その後に、吸気負圧が「所定圧」
を越えると、上記接続阻止手段による上記同期噛合装置
の接続動作における噛合動作の阻止が解除されて、この
同期噛合装置の接続動作が上記吸気負圧により完了させ
られ、かつ、この接続動作に、上記デフロック係合子が
ばねを介し連動して、その分断動作も完了し、これによ
り、センタデフが差動機能を発揮する所望(フルタイ
ム)の4輪駆動状態が得られる。つまり、2輪駆動状態
から4輪駆動状態への切り換えが「所定の動作順序」
で、行われることとなる。
【0137】また、請求項2の発明による作用効果は、
上記請求項1の発明についての説明において、前輪と後
輪とを互いに置き換えて読めばよい。
【0138】上記のように、請求項1、および請求項2
の発明によれば、吸気負圧の大きさが、ある短時間に
「所定圧」以下となる場合でも、「所定の動作順序」が
確保されて、吸気負圧に基づき、2輪駆動状態から4輪
駆動状態への切り換えが円滑になされることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図7は実施例1で、図1は、4輪駆動
状態のトランスファの側面断面図である。
【図2】4輪駆動状態の自動車の平面簡略線図である。
【図3】図1の部分平面図である。
【図4】図1の部分拡大図である。
【図5】2輪駆動状態を示す図3に相当する図である。
【図6】図5の部分拡大図である。
【図7】2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り換わる途
中での図4や図6に相当する作用説明図である。
【図8】実施例2で、図3に相当する図である。
【図9】図8の9‐9線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 前輪 3g フリーホイルクラッチ 4 後輪 6a エンジン 9 センタデフ 11 デフケース(入力部) 13 第1デフサイドギヤ(一方の出力部) 14 第2デフサイドギヤ(他方の出力部) 15 動力伝達手段 21 同期噛合装置 23 デフロック係合子 25 操作装置 28 操作軸 38 ばね 68 接続阻止手段 69 摺動面 70 ばね 71 摺動体 73 段差部 75 摺動軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン側とセンタデフの入力部とを連
    結し、このセンタデフの両出力部のうち一方の出力部
    と、前輪とを連結する一方、他方の出力部と後輪とを連
    結し、上記センタデフの入力部と出力部とを係脱させる
    よう接続、分断動作するデフロック係合子を設け、上記
    前輪と上記一方の出力部との間に動力伝達手段を介在さ
    せ、同上エンジンの吸気負圧により接続動作する同期噛
    合装置を上記一方の出力部と上記動力伝達手段との間に
    介在させ、上記同期噛合装置の接続動作に上記デフロッ
    ク係合子がばねを介し連動して分断動作するようにし、
    かつ、同上吸気負圧により接続動作するフリーホイルク
    ラッチを上記前輪と上記動力伝達手段との間に介在さ
    せ、同上同期噛合装置の接続動作の初期動作に上記フリ
    ーホイルクラッチが連動して接続動作するようにし、上
    記同期噛合装置の接続動作と、上記デフロック係合子の
    分断動作と、上記フリーホイルクラッチの接続動作とで
    上記前、後輪による4輪駆動状態が得られるようにした
    自動車の4輪駆動装置において、 上記吸気負圧が所定圧以下のとき、上記同期噛合装置の
    接続動作における初期動作後の噛合動作を阻止させる接
    続阻止手段を設けた自動車の4輪駆動装置。
  2. 【請求項2】 エンジン側とセンタデフの入力部とを連
    結し、このセンタデフの両出力部のうち一方の出力部
    と、後輪とを連結する一方、他方の出力部と前輪とを連
    結し、上記センタデフの入力部と出力部とを係脱させる
    よう接続、分断動作するデフロック係合子を設け、上記
    後輪と上記一方の出力部との間に動力伝達手段を介在さ
    せ、同上エンジンの吸気負圧により接続動作する同期噛
    合装置を上記一方の出力部と上記動力伝達手段との間に
    介在させ、上記同期噛合装置の接続動作に上記デフロッ
    ク係合子がばねを介し連動して分断動作するようにし、
    かつ、同上吸気負圧により接続動作するフリーホイルク
    ラッチを上記後輪と上記動力伝達手段との間に介在さ
    せ、同上同期噛合装置の接続動作の初期動作に上記フリ
    ーホイルクラッチが連動して接続動作するようにし、上
    記同期噛合装置の接続動作と、上記デフロック係合子の
    分断動作と、上記フリーホイルクラッチの接続動作とで
    上記前、後輪による4輪駆動状態が得られるようにした
    自動車の4輪駆動装置において、 上記吸気負圧が所定圧以下のとき、上記同期噛合装置の
    接続動作における初期動作後の噛合動作を阻止させる接
    続阻止手段を設けた自動車の4輪駆動装置。
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