JPH08110613A - 写真フイルムパトローネ - Google Patents

写真フイルムパトローネ

Info

Publication number
JPH08110613A
JPH08110613A JP24564294A JP24564294A JPH08110613A JP H08110613 A JPH08110613 A JP H08110613A JP 24564294 A JP24564294 A JP 24564294A JP 24564294 A JP24564294 A JP 24564294A JP H08110613 A JPH08110613 A JP H08110613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flange
spool shaft
opening
photographic film
rotating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24564294A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Takatori
徹也 高取
Akemasa Koya
明正 香谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP24564294A priority Critical patent/JPH08110613A/ja
Publication of JPH08110613A publication Critical patent/JPH08110613A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取り付けが簡単で、しかも取付け後には外れ
難くした。 【構成】 写真フイルム巻回用のスプール軸74にはフ
ランジ係合部63が形成されており、ここにフランジ2
3が回動自在に取り付けられる。フランジ23は、断面
皿状で可撓性を有するとともに、中央部に開口37が形
成されている。フランジ係合部63は、スプール軸61
よりも大径となっており、外周にストッパ73と係止爪
71とが形成されている。ストッパ73は、挿入方向に
凹面23aを向けて挿入されるフランジ23に当接して
挿入量を制限する。係止爪71は、ストッパ73よりも
フランジ23の挿入側端部に寄った位置に設けられ、フ
ランジ23の挿入時には開口37の縁を押圧して開口3
7を押し広げるようにフランジ23を変形させながらフ
ランジ23の通過を許容し、通過後には開口37の縁に
当接してフランジ23が挿入側端部に移動することを規
制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプールの回転によっ
て写真フイルムを送り出すタイプの写真フイルムパトロ
ーネに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、米国特許第5,296,887
号明細書には、スプールの回転によって未露光の写真フ
イルムを外部に送り出す写真フイルムパトローネが提案
されている。また、この構造を用いて現像済み写真フイ
ルムを収納することも特開平3−179341号公報等
で提案されている。
【0003】以下に、米国特許第5,296,887号
明細書に記載された写真フイルムパトローネを説明す
る。この写真フイルムパトローネは、図1に示すよう
に、上・下ケース11,12からなるパトローネ13の
内部に、写真フイルム14を巻き付けたスプール15を
回動自在に収納しており、上・下ケース11,12の外
周にラベル16が貼着されている。
【0004】上・下ケース11,12の接合面には写真
フイルム14を送り出すためのフイルム通路17が形成
されている。フイルム通路17には、ここからの入光を
防止するための蓋部材18と、これの奥に配置され写真
フイルム14の先端を分離するたの分離爪19とがそれ
ぞれ設けられている。蓋部材18は、両端部にそれぞれ
キー溝20,21が形成され、カメラに装填された際に
キー溝20,21に係合するカメラ側の開閉用駆動軸の
回動によってフイルム通路17を塞ぐ閉じ位置と開き位
置との間で回動される。
【0005】スプール15は、スプール軸22の両端内
側に一対のフランジ23,24が回動自在に取り付けら
れ、一方のフランジ23の外側にデータ板25が、また
他方のフランジ24の外側に回転部材26がそれぞれ固
定して取り付けられる。スプール軸22には、データ板
25が係合するデータ板用係合部27、各フランジ2
3,24が係合する一対のフランジ係合部28,29、
写真フイルム後端係止用のスリット30、及び回転部材
支持部31とがそれぞれ一体に形成されており、カメラ
に装填された際にスプール軸22の両端部に設けたカギ
穴状のキー溝32,33にカメラ側の駆動軸が係合し、
この駆動軸の回転によって回動される。
【0006】回転部材26には、2つのラチェット爪3
4、ギヤ35、及び表示板36とが一体に形成されてお
り、これらはスプール軸22と一体に回転する。
【0007】パトローネ13の内部には、ギヤ35と噛
み合うようにスプールロック53が収納されている。こ
のスプールロック53は、蓋部材18が閉じる位置にあ
る時には、ギヤ35に係合してスプール軸22の回転ロ
ックを行い、不用意な写真フイルム14の送り出しを防
止し、また、蓋部材18が開き位置にある時にはギヤ3
5との係合を解除する。
【0008】一対のフランジ23,24は、可撓性を有
するプラスチック材料で成形されており、断面が薄肉皿
形状となっている。皿形状の中央部にはフランジ係合部
28,29に回動自在に係合する円形の開口37,38
がそれぞれ形成されている。また、一対のフランジ2
3,24には、皿形状の凹面23a,24a側の外周縁
部にそれぞれリップ39,40が一体に形成されてい
る。これらのリップ39,40は、スプール軸22に取
り付けられた際に互いに向き合うようになり、これらの
間に巻回される写真フイルム14の最外周両端を包み込
む。これらのリップ39,40によってスプール15の
回転を写真フイルム14の最外周まで伝達させることが
できるとともに、写真フイルム14の巻き緩みを防止し
ている。
【0009】フランジ24には、開口38を取り囲むよ
うに、所定ピッチで4個の穴41が形成されている。こ
れらの穴41には、スプール軸22が写真フイルム送り
出し方向に回転した際に回転部材26のラチェット爪3
4が係合する。ラチェット爪34は、前記穴41に係合
した際にスプール軸22の回転をフランジ24に伝達さ
せ、スプール軸22が写真フイルム巻き取り方向に回転
した際には回転部材26のラチェット爪34が前記穴4
1を乗り越え、スプール軸22の回転をフランジ24に
伝達させることはない。したがって、写真フイルム14
を巻き取る際には、フランジ24が回転しないことから
リップ40が写真フイルム14との間で滑りを生じさせ
て写真フイルム14の巻き緩みを防止する。
【0010】写真フイルム14を送り出す際には、スプ
ール軸22を写真フイルム送り出し方向に回転させる。
これにより、写真フイルム14の先端は、分離爪19に
よってフイルム通路17側に分離される。このとき、フ
ランジ23,24は、可撓性を有しているから、写真フ
イルム14によって外側に押し広げられ、フイルム通路
17の付近でリップ39,40による写真フイルム14
の包み込みが解除される。
【0011】このように一対のフランジ23,24は、
それぞれ機能が異なっているため、逆にして取り付ける
と写真フイルム14の送り出しが行えなくなる。そこ
で、スプール軸26のフランジ係合部28,29をそれ
ぞれ大径と小径とで形成し、また、一対のフランジ2
7,28の開口37,38もそれぞれ大径と小径とにし
て、取り付け間違いの防止を図っている。
【0012】データ板25は、大径扇板43とこの大径
扇板43にこれの周方向に沿って形成された複数の穴4
4とからなり、スプール軸22のデータ板用係合部27
に取り付けられる。データ板用係合部27は、スプール
軸22の円周方向に沿って形成された溝45と、この溝
45内の一部から突出して形成されたデータ板43より
も小さい径の小径扇板46とからなる。データ板25
は、大径扇板43の両端を小径扇板46の両端にそれぞ
れ合うようにスプール軸22に対して直交する方向から
溝45に挿入され、スプール軸22の回転方向に対して
所定の位置に決められて取り付けられる。
【0013】複数の穴44は、穴44の円周方向の幅と
穴44同志の間隔との組み合わせで様々な情報、例えば
収納する写真フイルム14の種類等を表している。この
情報は、スプール15がフイルム送り出し方向に回転さ
れた際に、図2に示すように、上ケース11の一側面に
形成された開口47を介してカメラ側に設けた読取りセ
ンサによって読み取られ、露出値の算出やフイルムカウ
ント等に用いられる。
【0014】この写真フイルムパトローネ10では、写
真フイルム14の先端までも全部収納するため、未露光
の写真フイルムかそれとも露光済みの写真フイルムが収
納されているのかが外観から見ても区別がつかない。そ
こで、露光済みの写真フイルム14を収納した写真フイ
ルムパトローネ10が再度カメラに装填されて撮影が行
われることを防止するために、誤装填防止用の開口48
を下ケース12の一側面に形成している。この一側面
は、カメラのパトローネ室に向けて挿入される側であ
り、パトローネ室内には開口48に入り込むレバーが設
けられている。
【0015】写真フイルムパトローネ10は、露光済み
の写真フイルム14を収納している場合には開口48に
大径扇板43を露呈していない状態となるように、ま
た、未露光の写真フイルム14を収納している場合には
開口48に大径扇板43を露呈した状態となるようにカ
メラ側の駆動軸によってスプール15の停止位置が制御
される。したがって、カメラ側ではレバーの移動量を検
出することで露光済み又は未露光の写真フイルム14の
どちらを収納しているかかを見分けることができる。
【0016】さらに、ユーザーが外観から見ても把握で
きるように、この写真フイルムパトローネ10では、図
3に示すように、他の側面(開口47,48を設けた側
面とは反対側の側面)に、未露光の写真フイルム14が
収納された際の表示用開口49、一部に撮影が行われた
写真フイルム14を収納した時の表示用開口50、全部
に撮影が行われた露光済みの写真フイルム14を収納し
た際の表示用開口51、及び現像済みの写真フイルム1
4を収納した際の表示用開口52とを形成し、スプール
15の停止位置を制御して奥に位置する表示板36を前
記4つの開口49〜52のうち何れに露呈させて写真フ
イルム14の使用状況を表示するようにしている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このような写真フイル
ムパトローネ10では、機能部品の部品点数が多いこと
から、これらの部品の取り付け方としては確実に取り付
けることが前提であり、しかも取り付けし易く、また、
取り付けた後には容易には外れ難い構造にするのが望ま
しい。例えば、スプール軸22と一対のフランジ23,
24との取り付けである。しかしながら、フランジ2
3,24は、断面薄肉皿形状であるため、フランジ2
3,24の凸面23b,24bの側からリップ39,4
0に押圧作用を受けると開口37,38が凸部側に向け
て押し広がるように弾性変形し、フイルム係合部28,
29から外れ易い。したがって、万が一フランジ係合部
28,29からフランジ23,24が外れてしまうと、
写真フイルム14が送り出されなくなるばかりか、内側
に外れると写真フイルム14に傷を付ける恐れがある。
【0018】また、回転部材26とスプール軸22との
取り付けとしては、データ板25と同じにスプール軸2
2の回転方向に対して所定の位置に決めて取り付けなけ
れば、スプール15の停止位置を制御して表示板36を
所定の開口48〜51に露呈させることができなくな
る。
【0019】そこで、本発明は上記問題点を解決するた
めになされたもので、一対のフランジとスプール軸との
取り付けが簡単に行え、しかも取り付けた後には容易に
外れないように工夫した写真フイルムパトローネを提供
することを目的とする。また、第2の目的としては、回
転部材をスプール軸に回転方向に対して所定の位置に正
確に決めて取り付けられるように工夫した写真フイルム
パトローネを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するにあたり、請求項1に記載したように、フラ
ンジは可撓性を有するとともに、その中央部にはスプー
ル軸が挿通される円形の開口を形成した。また、スプー
ル軸の周面には、挿入方向に凹面を向けて挿入されてく
るフランジに当接して挿入量を制限するストッパと、こ
のストッパよりも前記フランジの挿入側端部に寄った位
置に設けられ、フランジの挿入時には前記開口の縁を押
圧して開口を押し広げるようにフランジを変形させなが
らフランジの通過を許容し、通過後には開口の縁に当接
してフランジが前記挿入側端部に移動することを規制す
る係止爪とが一体に形成されている。
【0021】
【作用】フランジをこれの凹面側からスプール軸に挿入
すると、先ず係止爪に至る。この係止爪は、開口の縁を
押圧して開口を押し広げるようにフランジを変形させな
がらフランジの通過を許容する。これにより、フランジ
は係止爪を簡単に乗り越え、ストッパに至る。ストッパ
は、フランジの開口縁に当接して挿入量を制限する。こ
れによりフランジはスプール軸に回動自在に取り付けら
れることになる。その後、フランジは凹面の側から押圧
作用を受けると、開口の縁が凸面に向けて押し広がり難
いため、係止爪が開口の縁に当接してスプール軸の挿入
側端部へのフランジの移動が規制され、係止爪を乗り越
えて外れることがない。
【0022】請求項2記載の発明では、外部からの押圧
作用が加わった際にフランジが係止爪から外れるのを確
実に防止するために、フランジの開口の縁を凹面に向け
て斜めに屈曲させたものである。これによれば、開口の
縁が凹面に向けて屈曲していることから、外部からの押
圧作用が加わっても開口縁が凸面に向けて押し広がり難
くなる。
【0023】請求項3記載の発明では、請求項1に記載
したスプール軸と請求項2に記載したフランジとを用い
たものである。これによれば、フランジをこれの凹面側
からスプール軸に挿入すると、先ず係止爪に至る。この
係止爪は、開口の縁の屈曲部を押圧して開口を押し広げ
るようにフランジを変形させながらフランジの通過を許
容する。これにより、フランジは係止爪を簡単に乗り越
え、ストッパに至る。ストッパは、フランジの屈曲部に
当接して挿入量を制限する。これによりフランジはスプ
ール軸に回動自在に取り付けられることになる。その
後、フランジは外部から押圧作用を受けても、開口の縁
に屈曲部を設けたから凸面に向けて押し広がり難くなる
とともに、万が一広がっても、係止爪が屈曲部に当接し
てフランジのスプール軸の挿入側端部への移動を規制す
るから係止爪を乗り越えて外れることがない。
【0024】また、第2の目的を達成するにあたり、請
求項4記載の発明では、スプール軸の端部に、キー型突
起と凹部とを形成し、また前記回転部材の前記端部が入
り込む開口の内部に、キー溝と内面突出部とを形成し、
スプール軸の端部に回転部材を取り付ける際に前記キー
型突起がキー溝に入り込んで回転部材がスプール軸の回
転方向に対して所定の角度に決められ、また内面突出部
が凹部に入り込んで回転部材がスプール軸に固定される
ようにしたものである。
【0025】ところで、キー型突起がキー溝に入り込む
タイミングと内面突出部が凹部に嵌まるタイミングとが
同時に行われると、回転部材がスプール軸の回転方向に
対して所定の角度に決められる前に固定される恐れがあ
る。そこで、内面突出部が凹部に入り込むよりも先に、
キー型突起がキー溝に入り込むようにしたものである。
【0026】
【実施例】図4ないし図7は、一対のフランジとスプー
ル軸との取り付けが簡単に行え、しかも取り付けた後に
は容易に外れないように工夫した写真フイルムパトロー
ネの一実施例を示すものである。なお、この実施例で
は、従来技術で説明した穴44を省略し、例えば写真フ
イルムの種類等の情報を表したバーコード62aを印刷
した粘着ラベル62aが大径扇板62の外面に貼着され
た構成となっている。
【0027】図4及び図5に示すように、スプール60
は、スプール軸61、一対のフランジ23,24、及び
回転部材26とから構成されている。このスプール60
には、スプール軸61に大径扇板62が一体に形成され
ているため、一対のフランジ23,24をそれぞれスプ
ール軸61の一方向(大径扇板62が形成された端とは
逆側)から挿入して取り付けるようにしている。なお、
図5ないし図7では、図1で説明したと同じ機能部に同
符号を付与している。
【0028】図6に示すように、スプール軸61のフラ
ンジ係合部63は、スプール軸61の径よりも突出した
環形状となっており、この周面にはフランジ23の挿入
方向(同図に示す矢印方向)から順に、係止爪65、溝
66、及びストッパ67とが一体に形成されている。係
止爪65は、フランジ係合部63の外周に沿って所定ピ
ッチで複数設けられており、個々の係止爪65は、フラ
ンジ係合部63の外周から突出した断面直角三角形状を
しており、斜面65aをフランジ23の挿入方向側に向
けた状態で形成されている。なお、係止爪65の数とし
て、例えば6個位が望ましい。ストッパ67は、係止爪
65よりもフランジ23の挿入方向の端部に、スプール
軸61の外周に沿って突出した環形状で形成されてお
り、突出量は係止爪65と略同じ高さか、又はそれより
も大きくなっている。
【0029】フランジ23は、凸面23b側からフラン
ジ係合部63に挿入される。複数の係止爪65は、斜面
65aによって開口37の縁を押圧して開口37を押し
広げるようにフランジ23を変形させながらフランジ2
3が溝66に向けて通過するのを許容するとともに、フ
ランジ23が溝66に入り込んだ際には斜面65aとは
逆側の垂直面65bがフランジ23の開口37の縁に当
接してフランジ23が係止爪65を乗り越えてスプール
軸61の挿入方向の逆側端部に移動することを防止す
る。
【0030】溝66は、径が開口37よりも僅かに短
く、幅がフランジ23の厚みよりも僅かに幅広となって
おり、フランジ23を回動自在に支持する。ストッパ6
7は、フランジ23の開口37の縁に当接してフランジ
23の挿入量を規制する。
【0031】図7は、フランジ24が取り付けられるフ
ランジ係合部64を示すものである。このフランジ係合
部24はフランジ係合部23よりも小径で形成されてお
り、スプール軸61のよりも大径で形成されている。フ
イルム係合部24の外周には、フランジ24の挿入方向
(同図に示す矢印方向)側から順に、係止爪68、溝6
9、及びストッパ70とが一体に形成されている。これ
らの係止爪68、溝69、及びストッパ70は、図6で
説明した係止爪65、溝66、及びストッパ67と同じ
形状及び機能であるためここでは詳しい説明を省略す
る。
【0032】ところで、フランジ23,24は、断面薄
肉皿形状で、しかも可撓性を有していることから、凸面
23b,24bの側からリップ39,40に押圧作用を
受けると開口37,38が凸面23b,24bに向けて
押し広がるように弾性変形し易く、逆に凹面23a,2
4aの側からリップ39,40に押圧作用を受けると開
口37,38は変形し難い。したがって、図7で説明し
たフランジ24ではフランジ24の挿入方向と逆方向の
押圧作用を受けても外れ難いのに対し、図6で説明した
フランジ23がこれの挿入方向と逆方向の押圧作用を受
けると、容易に係止爪65を乗り越えてフイルム係合部
63から外れてしまう恐れがある。
【0033】また、図7で説明したフランジ24を取り
付ける際には、開口38が凸面24bに向けて押し広が
るように弾性変形し、簡単に取り付けることができるの
に対し、図6で説明したフランジ23を取り付ける際に
は開口37の縁を凹面23aに向けて押し広げるように
弾性変形させなければならず、したがって取り付け難
い。
【0034】そこで、フランジ23を図6で説明した実
施例の挿入方向とは逆の方向から挿入できるようにした
スプール軸74の実施例を図8に示す。同図に示すよう
に、フランジ係合部63の周面には、フランジ23の挿
入方向(同図に示す矢印方向)から順に、係止爪71、
溝72、及びストッパ73がそれぞれ一体に設けられて
おり、係止爪71には、フランジ23の挿入方向側に向
けて斜面71aが形成されている。したがって、フラン
ジ23を取り付ける際には開口37の縁が凸面23bに
向けて押し広がるように弾性変形して簡単に係止爪71
を乗り越えるから、取付けがスムーズに行える。また、
取り付けた後に係止爪71を乗り越えるには開口37の
縁が凹面23aに向けて押し広がるように弾性変形させ
なければならず、したがって外れ難くなる。なお、係止
爪71、溝72、及びストッパ73の機能は、図6で説
明したと同じであるため、ここでは詳し説明を省略す
る。
【0035】このスプール軸74は、フランジ23を図
6で説明した挿入方向とは逆の方向から挿入できるよう
な構造にするため、従来技術で説明したと同じに大径扇
板43をスプール軸74と別体とした。したがって、ス
プール軸74には、挿入方向側端部にフランジ23の開
口38の通過を許容し、しかも大径扇板43がスプール
軸74の軸方向に対して直交する方向から固定できるよ
うに、溝45と小径扇板46とが一体に形成された形状
となっている。
【0036】ところで、図8で説明した実施例では、フ
ランジ23が挿入方向と逆方向の押圧作用を受けても開
口38は変形し難いため、フランジ23が係止爪71を
乗り越え難いのに対し、逆に挿入方向と同方向の押圧作
用を受けた場合には開口38は凸面23bに向けて押し
広がり易いため、ストッパ73から外れてしまう恐れが
ある。このため、ストッパ73を係止爪71よりも大径
で形成するのが望ましい。そこで、係止爪71、開口3
7、及びストッパ73の寸法の具体的な一列を以下に示
す。なお、本発明ではこのような数値に限定されること
はない。
【0037】 開口37の内径=6〜14mm 係止爪71の外径=(開口37の内径)+0.2 〜
(開口37の内径)+2mm ストッパ73の外径=(開口37の内径)+0.2 〜
(開口37の内径)+3mm なお、これらの寸法の関係は、他方側のフランジ24の
開口38、及びフランジ係合部64に形成した係止爪6
8やストッパ70にも採用することができるのはいうま
でもない。
【0038】また、これらの寸法関係は、フランジ2
3,24の弾性力にも係わるのもであるため、以下に、
フランジ23,24の寸法、及び材質等の一列を記載す
る。
【0039】フランジ23,24は、外径が15mm以
上、好ましくは約18mm、最大肉厚が0.4mm以
下、平均肉厚が0.3mm以下、好ましくは0.15m
mの寸法で形成されている。
【0040】フランジ23,24に必要な特性として
は、耐熱性、強度、及び耐摩耗性である。そこで、樹脂
としては、熱変形温度が18.6kg/cm2で80°C以上、曲げ
弾性率が13,000Kg/cm2〜30,000Kg/cm2、表面硬さがロッ
クウェルRスケールで80以上の物性値を有するものが
望ましい。
【0041】またフランジ23,24の成形方法として
は、押し出し形成された薄肉のポリエチレン系樹脂シー
ト(厚み0.12m 〜0.3mm )を加熱軟化させて、真空又は
圧空成形により熱成形させ、その後に打ち抜き工程で内
外形状に打ち抜いて形成する方法と、射出成形とが好適
である。射出成形は、一般的に高速・大量・自動化生産
が可能であり、寸法精度が高く、品質の安定した成形品
が得られるのに対し、金型内での流動性が悪い樹脂を用
いて薄肉成形品を成形することには不向きである。そこ
で、射出成形の場合には、前述した物性値を有し、しか
も金型内での流動性が良好な樹脂で形成するのが望まし
い。
【0042】フランジ23,24の材質としては、例え
ば、ナイロンをPPE(ポリフェニルエーテル)にブレ
ンドしたナイロン変性PPEや、ポリオレフィンをPP
E(ポリフェニルエーテル)にブレンドしたポリオレフ
ィン変性PPE、及びポリアセタール(POM)等が前
記物性値を満たし、しかも射出成形の場合には金型内で
の流動性が良好なので好適である。また、このような樹
脂に酸化防止剤や遮光性物質、帯電防止剤、及び、滑剤
等を必要に応じて添加してもよい。
【0043】ナイロン変性PPEは、ナイロンをPPE
にブレンドしたものであり、その組成比としては、例え
ば、ナイロンを30〜70重量%、PPEを20〜60重量%、
熱可塑性エラストマーを0 〜20重量%、好ましくはナイ
ロンを40〜65重量%、PPEを25〜55重量%、熱可塑性
エラストマーを3 〜15重量%、特に好ましくはナイロン
を45〜60重量%、PPEを30〜50重量%、熱可塑性エラ
ストマーを5 〜13重量%としたものが望ましい。
【0044】ナイロン変性PPEを組成するナイロンと
しては、6ナイロン、66ナイロン、12ナイロン、4
6ナイロン、非結晶ナイロン、半芳香族ナイロン等が好
ましく、また熱可塑性エラストマーとしては、エチレン
プロピレン系ゴム、スチレンブタジエン系ゴム等が好ま
しい。
【0045】ポリオレフィン変性PPEは、ポリオレフ
ィンをPPEにブレンドしたものであり、その組成比と
しては、例えば、ポリオレフィンを30〜70重量%、PP
Eを20〜70重量%、熱可塑性エラストマーを0 〜20重量
%、好ましくはポリオレフィンを40〜65重量%、PPE
を25〜60重量%、熱可塑性エラストマーを3 〜15重量
%、特に好ましくはポリオレフィンを45〜60重量%、P
PEを30〜50重量%、熱可塑性エラストマーを5 〜13重
量%としたものが望ましい。
【0046】ポリオレフィン変性PPEを組成するポリ
オレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等
が好ましく、また、熱可塑性エラストマーとしては、エ
チレンプロピレン系ゴム、スチレンブタジエン系ゴム等
が好ましい。
【0047】ナイロン変性PPE、及びポリオレフィン
変性PPEとともに、例えば耐熱性を高くしたい場合に
はPPEの比率を高めるとよい。また強度を高める場合
にはナイロン又はポリオレフィンの比率を高くするとよ
い。また脆さを少なくしたい場合には、ゴム分を多めに
するとよい。
【0048】また、スプール軸61,74の寸法として
は、例えば軸方向の全長が約36.8mm、フランジ係
合部64,71との間の最大軸径(写真フイルム14を
巻き取る巻取り軸径)が約7〜12mm、リップ39,
40内との間の間隔(写真フイルム14の幅)が約2
4.3mmとしている。
【0049】スプール軸61,74の写真フイルム14
を巻回する部分の軸径が約7〜12mmとなっている
は、この写真フイルムパトローネ10の場合、フランジ
23,24のリップ39,40で写真フイルム14の最
外周両端部を包み込んで、写真フイルム14の巻き緩み
を防止していることから、撮影枚数の異なった写真フイ
ルム14の長さに応じて巻取り軸径を変え、巻回した写
真フイルムの最外周とリップ39,40との間を一定に
保つようにする必要があるためである。そこで、軸径の
寸法の一例としては、40コマ撮影可能な長さの写真フ
イルム14用のスプール軸の軸径は7mm、25コマ撮
影可能な長さの写真フイルム14用のスプール軸の軸径
は10.7mm、15コマ撮影可能な長さの写真フイル
ム14用のスプール軸の軸径は12mmとしている。
【0050】フランジの開口の縁が凸面に向けて広がら
ないようにする別の実施例としては、図9に示すよう
に、フランジ83の開口80の縁に凹面83aに向けて
屈曲させた屈曲部81を形成してもよい。この屈曲部8
1は、開口80の縁が凸面83bに向けて押し広がる弾
性変形を少なくする作用があるため、取り付けの際には
係止爪を乗り越えるまでの挿入力が、屈曲部81を設け
ていないフランジを挿入するのと比較して僅かに必要と
なるのに対し、一旦係止爪を乗り越えた後には屈曲部8
1を設けていないフランジよりも外れにくくなる。
【0051】屈曲部81の折り曲げ角度としては、スプ
ール軸に直交する線に対して角度θをあまりにも大きく
すると、フランジ83の凸面83b側に位置する係止
爪、又はストッパを乗り越え易くなるため、3°〜50
°、好ましくは、4°〜30°、特に好ましくは5°〜
15°とするのが好適である。なお、屈曲部81は、断
面円弧状としてもよい。また、折り曲げ方法としては、
熱成形の場合、熱成形後に開口80を打ち抜く際に同時
に折り曲げてもよいし、開口80を打ち抜いた後に熱成
形によって折り曲げてもよいし、最初から熱変形により
折り曲げておいてもよい。
【0052】このような屈曲部81を設けたフランジ8
3は、図6及び図8で説明した各実施例のスプール軸6
1,74に取り付けられることができるのはいうまでも
ない。例えば、取り付けた場合には、図10及び図11
に示すようになり、これらの場合には、各スプール軸6
1,74の係止爪65,71が、フランジ83の挿入時
には開口80の縁を押圧して開口80を押し広げるよう
にフランジ83を変形させながらフランジ83の通過を
許容し、通過後には屈曲部81に当接してフランジ83
が挿入側端部に移動することを規制するようになる。
【0053】次に、各実施例で説明した写真フイルムパ
トローネをそれぞれ比較実験して評価した結果を表1に
記載する。
【0054】
【表1】
【0055】なお、表1に記載したパト1〜パト4の詳
細は以下のとおりとなっている。 パト1:図8で説明した実施例であり、スプール軸74
とフランジ23とを用いた写真フイルムパトローネ。 パト2:図6で説明した実施例のスプール軸61と図9
で説明した実施例のフランジ83とを用いた写真フイル
ムパトローネ。(図10参照) パト3:図8で説明した実施例のスプール軸74と図9
で説明した実施例のフランジ83とを用いた写真フイル
ムパトローネ。(図11参照) パト4:図6で説明した実施例のスプール軸61とフラ
ンジ23とを用いた写真フイルムパトローネ。
【0056】評価項目の詳細について、以下に記載す
る。 フランジ係止の成功数:100個用意した写真フイ
ルムパトローネについて、それぞれフランジを100g
fの挿入力で挿入して開口が確実に係止爪を乗り越えた
個数。 係止に要する挿入力:写真フイルムパトローネを1
00個組み立てる際に、フランジの開口が係止爪を乗り
越えるのに要する力を測定した結果の最大値と最小値。 100回給送・巻取りを行ってフランジ外れが発生
した数:100個用意した写真フイルムパトローネにつ
いて、それぞれスプール軸を回転させて写真フイルム1
4を全部送り出し、その後スプール軸を逆転して写真フ
イルム14を全部巻き取った後にフランジがフランジ係
合部から外れていた写真フイルムパトローネの個数。 フランジの開口が係止爪から外れるのに要する力:
100個用意した写真フイルムパトローネについて、そ
れぞれフランジを係止爪から外すのに要する力を測定し
た結果の最大値と最小値。
【0057】係止に要する挿入力としては、100gf
以下が好ましい。またフランジが係止爪から外れるのに
要する力としては50gf以上であることが好ましい。
したがって、表1からも分かるように、パト1〜パト3
が本発明の最も好ましい実施例であることが確認でき
た。
【0058】図12ないし図17は、回転部材をスプー
ル軸の回転方向に対して所定の角度に正確に決めて取り
付けるようにした実施例を示すものである。
【0059】図12及び図13に示すように、スプール
軸90の回転部材支持部91には、図7で説明したフラ
ンジ係合部64の係止爪68に隣接して設けられた一対
のキー型突起92,93、凹部94、及び外面突出部9
5,96とが設けられている。一対のキー型突起92,
93は、スプール軸の外周に沿って所定角度離れた2箇
所の位置に、係止爪68から一段下がった面にスプール
軸90のキー33側端部の方向に沿って、細幅でスプー
ル軸90の方向に長くして形成されている。外面突出部
95,96は、キー型突起92,93からスプール軸9
0のキー33側端部の方向に所定間隔離れた位置に、ス
プール軸90の外周に沿って2つ形成されており、キー
33の端部側に斜面95a,96aが形成されている。
凹部94は、キー型突起92,93と突出部95,96
との間に一段凹んで形成されている。
【0060】回転部材97には、図14及び図15に示
すように、前記回転部材支持部91が入り込む開口98
が形成されており、この開口98の内部には、スプール
軸90に取り付けられた際に前記係止爪69に当接する
弾性片99、前記キー型突起92,93が入り込む一対
のキー溝100,101、及び前記凹部94に入り込む
内面突出環102とがそれぞれ形成されている。なお、
図14及び図15では、図1で説明したと同じ機能部材
に同符号を付与している。
【0061】一対のキー溝100,101は、表示板3
6をスプール軸90の回転方向に対して所定の角度に正
確に決めるために、前記キー型突起92,93と同じ角
度位置に形成されている。これらのキー型突起92,9
3及びキー溝100,101は、それぞれ180°分だ
け離れた角度に形成すると、スプール軸90の回転方向
のうち2箇所の位置で取り付けられてしまい、取り付け
間違いが生じる恐れがある。このため、180°以外の
角度分離れた位置に形成するか、キー型突起92、キー
溝100の太さとキー型突起93、キー溝101の太さ
とを違えておくのが望ましい。
【0062】弾性片99は、開口98の外周を切り欠い
て6片形成されており、スプール軸90の係止爪68に
当接した際に回転部材97をスプール軸90から抜け出
る方向に付勢する。内面突出環102は、スプール軸9
0に挿入される方向側に斜面102aを有し、弾性片9
9が係止爪68に当接した際に前記外面突出部95,9
6を乗り越えて凹部94に入り込み、弾性片99の付勢
を阻止する。これにより、回転部材97は、スプール軸
90に取り付けられた際にスプール軸90の軸方向にガ
タなく取り付けられ、スプール軸90の回転に悪影響を
与えることはない。
【0063】ところで、キー型突起92,93がキー溝
100,101に入り込むタイミングと凹部94に内面
突出環102が入り込むタイミングとが同時となる間隔
で、キー型突起92,93又はキー溝100,101と
凹部94又は内面突出環102とを形成すると、キー型
突起92,93とキー溝100,101とがかみ合って
いないまま内面突出環102が凹部94に入り込み、回
転部材97をスプール軸90に異なった角度で取り付け
てしまう恐れがある。そこで、図16に示すように、外
面突出部95,96からキー型突起92,93の先端ま
での距離Aと、内面突出環102からキー溝100,1
01の入口までの距離Bとの関係をA<Bとすること
で、先にキー型突起92,93がキー溝100,101
に入り込んでスプール軸90に所定角度に位置決めさ
れ、その後の挿入によって図17に示すように内面突出
環102が外面突出部95,96を乗り越えて凹部94
に入り込んで固定されるから、所定な角度で確実に取り
付けることが可能となる。
【0064】図16及び図17で説明した実施例では、
キー型突起92,93が外面突出部95,69の奥に形
成されているが、逆に形成していもよい。またキー型突
起の数としては1つでもよい。さらに、2つの外面突出
部95,96をリング条にしてもよい。この場合には、
図18及び図19に示したように、スプール軸110の
キー33の端部寄りにキー型突起111を1個だけ形成
し、このキー型突起111の奥に外面突出環112を、
また外面突出環112の奥に凹部113をそれぞれ形成
している。
【0065】回転部材115には、開口116の内部に
キー溝117が挿入方向に沿って形成されており、この
開口116の入口寄りに前記凹部113に入り込む内面
突出環118が形成されている。これにより、キー型突
起111がスプール軸110の最も端寄りに形成されて
いるから、先にキー溝117に入り込んで回転部材11
5を所定の角度に決め、その後の挿入によって内面突出
環118が外面突出環112を乗り越えて凹部113に
係合して回転部材115がスプール軸110に固定され
る。なお、図18及び図19では、図16及び図17で
説明したと同じ機能部に同符号を付与している。
【0066】なお、図12ないし図19で説明した各実
施例では、スプール軸90,110に外面突出部95,
96又は外面突出環112を設けているが、これらを省
略して凹部94,113だけとしても、内面突出環10
2,118が入り込むため、支障はない。さらに、各実
施例では、内面突出環102,118の代わりに開口9
8,116の内周方向に沿って複数に分断した内面突出
部としてもよい。
【0067】また、図16ないし図19で説明した回転
部材97,115を上・下ケース11,12とは異なっ
た色、例えば上・下ケース11,12が黒色の場合には
白やグレー等の色にすると、外観から見たときに表示板
36が識別し易い。このため、回転部材97,115に
着色を施すのが好ましい。着色としては、金型形成する
場合にはプラスチック原料に染料や顔料を混ぜて形成し
てもよいし、形成後にスプレー等で着色してもよい。さ
らには、表示板36の外面だけをスプレー等で着色して
もよい。
【0068】以上、各実施例で説明したスプール軸6
1,74,90,110の樹脂材料としては、大量製造
適性や価格等の点で熱可塑性樹脂材料が好ましく、遮光
性付与剤としてカーボンブラックを0.05重量%〜3.00重
量%含有するものを用いればよい。また、このような樹
脂に必要に応じてシリコーンオイル等の滑剤、帯電防止
剤、酸化チタン等の無機あるいは有機顔料、ステアリン
酸亜鉛等の加工助剤、酸化防止剤、核剤、可塑剤等を含
有させてもよい。
【0069】樹脂としては、ポリスチレン樹脂、耐衝撃
製ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重
合体樹脂、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体樹脂、ポリプロピレン樹脂、高密度ポリエチレン
樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレン
テレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化
ビニール樹脂あるいは、それらの変性樹脂等が好適であ
る。特に寸法精度確保、物理強度確保、超音波溶着適性
向上等を考慮した場合には、メルトフローレートが1.0
〜10.0g/10分、好ましくは2.0 〜8.0g/10 分、特に好ま
しくは2.5 〜7g/10 分の合成ゴムが0.1 〜10重量%含ま
れている耐衝撃性ポリスチレン樹脂が好ましい。この樹
脂のその他の好ましい必要特性は、変形防止の点から曲
げ弾性率15,000〜30,000kg/cm2、好ましくは1,8000〜2
8,000kg/cm2、特に好ましくは20,000〜28,000kg/cm2
あり、ビカット軟化点(15kg 荷重) は80°C 以上、好ま
しくは85°C 以上、特に好ましくは、90°C 以上であ
る。
【0070】このような樹脂に含有されるカーボンブラ
ックは、遮光性確保のために添加されるものである。カ
ーボンブラックの製造法による分類としては、ファーネ
ス法カーボンブラック、チャンネル法カーボンブラッ
ク、サーマル法カーボンブラック等があるが、写真的悪
作用(カブリの発生、感度低下または感光度の増加等)
が少ない、あるいは遮光性の点で、平均粒子径が10〜80
mμ、PH5 〜9 のファーネスカーボンブラックが好まし
く、特に15〜50 mμ、PH6 〜8 のファーネスカーボンブ
ラックが好ましい。
【0071】市販品としては、例えば三菱化成製のカー
ボンブラック#20(B),#30(B),#33(B),#40(B),#41(B),#44
(B),#45(B),#50,#55,#100,#600,#2200(B),#2400(B),MA
8,MA11,MA100 等があげられる。海外の製品としては、
例えばキャボット社のBlack Pearls 2 ,46,70,71,74,8
0,81,607 等、Regal 300,330,400,660,991,SRF-S 等、S
terling 10,SO,V,S,FT-FF,MT-FF等があげられる。さら
に、アシュランド・ケミカル社のUniteel R,BB,15,102,
3001,3004,3006,3007,3008,3009,3011,3012,XC-3016,XC
-3017,3020等があげられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0072】ファーネスカーボンブラックの粒子径が10
mμ未満であると樹脂との混練性が悪く遮光性、物理強
度が悪化する。逆に100mμを越えると分散は良くとも遮
光能力が劣り、遮光性確保のためにカーボン濃度を上げ
ると物理強度の低下、成形性の悪化を起こし実用に耐え
なかった。また、PHが5 〜9 の範囲を越えるカーボンブ
ラックの多くは、写真的悪作用を起こしやすく使用不可
であった。
【0073】ファーネスカーボンブラックの添加量は、
遮光性確保、射出成形性、パトローネ本体の物理強度確
保の点から、0.05重量% 〜3.00重量% が好ましい。カー
ボンブラックの添加量が0.05重量% 未満であると遮光性
が不十分であり、3.00重量%を越えるとパトローネ本体
の物理強度が低下し、かつ吸水率が高まるために射出成
形時ウエルドマーク、銀条等が発生し、外観不良、表面
強度の劣化を引き起こす。
【0074】遮光性物資としては、カーボンブラック以
外に酸化チタン、ベンガラ、炭酸カルシユウム等の無機
顔料、あるいは有機の染料を併用してもよい。
【0075】スプール軸61,74,90,110に滑
性を与える方法としては、それらを成形する樹脂に滑剤
を添加して成形する方法と、成形品に滑剤を塗布する方
法とがある。滑剤としては、シリコーンオイル類、オレ
イン酸アミドやエルカ酸アミド等の高級脂肪酸アミド、
ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸の金属塩、高級アルコ
ールエステル、多価アルコールのエステルの脂肪酸エス
テル等があるが、特に限定されるものではない。
【0076】スプール軸61,74,90,110に添
加されるシリコーンオイルとしては、特開昭62−28
6043号公報、あるいは特開昭62−284355号
公報に記載されているジメチルポリシロキサンとカルボ
キシル変性シリコーンオイルが好ましい。シリコーンオ
イルの添加量は、0.05重量% 〜5.0 重量% 、好ましくは
1.0 重量% 〜3.0 重量% の間である。
【0077】0.05重量% 以下では、目的の滑性効果が得
られないし、添加量が5.0 重量% を越えると射出成形機
のスクリュウ内で樹脂がスリップを起こし、成形サイク
ルが長くなるばかりでなく、成形品表面に染みだすシリ
コーン量が多くなり、染みだしたオイルがパトローネ1
3内で写真フイルムに転写し、写真フイルム現像時に現
像処理液の写真フイルムへの拡散を妨げる等の写真的悪
作用が発生する。また、上・下ケース11,12を超音
波シールする場合には上・下ケース11,12の接着低
下が起こる。
【0078】シリコーンオイルは、25°C の粘度が1000
〜60000CS であることが好ましい。25°C の粘度が1000
CS未満では、ブリードアウトが激しく、写真性能に悪影
響を及ぼす。60000CS を越えると、樹脂との混練性が悪
く使用に耐えない。また、シリコーンオイルには、上記
以外にもフッソ変性シリコーンオイル等各種変性シリコ
ーンオイルが市販されているが、その多くは写真フイル
ムの写真性に悪影響を与えるので、厳選して使用するこ
とが重要である。滑性付与が不十分、あるいは射出成形
時熱分解が激しい等の理由で写真フイルムパトローネ用
には使用できなかった。
【0079】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、請求項1記
載の発明によれば、フランジを凹面側からスプール軸に
挿入すると、係止爪によって開口の縁が押圧され開口が
押し広げられるように変形するため、簡単に係止爪を乗
り越えることができる。また、一旦乗り越えると、スト
ッパがフランジの開口縁に当接して挿入量を制限するか
ら容易には外れることはなく、写真フイルム送り出し又
は巻き込み時のトラブルや写真フイルムに損傷を与える
ことが確実に防止できる。
【0080】また、請求項2記載の発明によれば、フラ
ンジの開口の縁を凹面に向けて屈曲させたから、開口の
縁が凸面に向けて容易には広がらなくなる。しかも、請
求項3記載の発明に記載したように、請求項1に記載し
たスプール軸と請求項2に記載したフランジとを組み合
わせることにより、フランジが係止爪とストッパとの間
から外れることが確実に防止される。
【0081】請求項4記載の発明によれば、スプール軸
の端部にキー型突起と凹部とを、また回転部材の開口内
部にキー溝と内面突出部とをそれぞれ形成したから、回
転部材をスプール軸の回転方向に対して所定の角度に決
めて固定することができる。また、請求項5記載の発明
によれば、内面突出部が凹部に入り込むよりも先に、キ
ー型突起がキー溝に入り込むようにしたから、回転部材
をスプール軸の回転方向に対して所定の角度に確実に決
めて固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真フイルムパトローネの分解斜視図である。
【図2】写真フイルムパトローネの左側面図である。
【図3】写真フイルムパトローネの右側面図であり、一
部を切り欠いて示している。
【図4】スプールの分解斜視図である。
【図5】スプールの断面図である。
【図6】スプール軸の一方側のフランジ係合部を示した
要部拡大側面図であり、フランジを断面にして表してい
る。
【図7】スプール軸の他方側のフランジ係合部を示した
要部拡大側面図であり、フランジを断面にして表してい
る。
【図8】挿入方向を変えてフランジをスプール軸に取り
付けるようにした実施例を示す要部拡大側面図である。
【図9】開口の縁に屈曲部を形成したフランジの断面図
である。
【図10】図6で説明したスプール軸に図9で説明した
フランジを取り付けた実施例を示す要部拡大側面図であ
る。
【図11】図8で説明したスプール軸に図9で説明した
フランジを取り付けた実施例を示す要部拡大側面図であ
る。
【図12】スプール軸の回転部材支持部を示す要部斜視
図である。
【図13】図12に示したスプール軸の要部を示す側面
図である。
【図14】図12に示したスプール軸に取り付けられる
回転部材の斜視図である。
【図15】図14に示した回転部材の断面図である。
【図16】図12に示したスプール軸に図14に示した
回転部材を挿入している状態を示す断面図である。
【図17】図12に示したスプール軸に図14に示した
回転部材を取り付けた状態を示す断面図である。
【図18】キー型突起を先端に形成したスプール軸の実
施例を示す断面図であり、スプール軸に回転部材を挿入
している状態を示している。
【図19】図18に示したスプール軸と回転部材とを係
止させた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 写真フイルムパトローネ 22,61,74,90,110 スプール軸 23,24,83 フランジ 23a,24a,83a 凹面 23b,24b,83b 凸面 26,97,115 回転部材 28,29,63,64 フランジ係合部 36 表示板 37,38 開口 65,68,71 係止爪 66,69,72 溝 67,70,71 ストッパ 92,93,111 キー型突起 94,113 凹部 100,101,117 キー溝 102,118 内面突出環

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプール軸に巻かれた写真フイルムの最
    外周を、スプール軸の軸方向から嵌め込んだ少なくとも
    1個の皿状のフランジで端面側から部分的に包み込み、
    スプール軸を写真フイルムの送り出し方向に回転したと
    きに写真フイルムの巻き緩みを防止して写真フイルムを
    パトローネ外に送り出すようにした写真フイルムパトロ
    ーネにおいて、 前記フランジは可撓性を有するとともに、その中央部に
    はスプール軸が挿通される円形の開口が形成され、前記
    スプール軸の周面には、挿入方向に凹面を向けて挿入さ
    れてくるフランジに当接して挿入量を制限するストッパ
    と、このストッパよりも前記フランジの挿入側端部に寄
    った位置に設けられ、フランジの挿入時には前記開口の
    縁を押圧して開口を押し広げるようにフランジを変形さ
    せながらフランジの通過を許容し、通過後には開口の縁
    に当接してフランジが前記挿入側端部に移動することを
    規制する係止爪とが一体に形成されていることを特徴と
    する写真フイルムパトローネ。
  2. 【請求項2】 前記フランジは、中央部に形成された開
    口の縁が、凹面側に向かって斜めに屈曲されていること
    を特徴とする請求項1記載の写真フイルムパトローネ。
  3. 【請求項3】 スプール軸に巻かれた写真フイルムの最
    外周を、スプール軸の軸方向から嵌め込んだ少なくとも
    1個の皿状のフランジで端面側から部分的に包み込み、
    スプール軸を写真フイルムの送り出し方向に回転したと
    きに写真フイルムの巻き緩みを防止して写真フイルムを
    パトローネ外に送り出すようにした写真フイルムパトロ
    ーネにおいて、 前記フランジは可撓性を有するとともに、その中央部に
    はスプール軸が挿通される円形の開口と、この開口の縁
    を凹面側に向かって斜めに屈曲させた屈曲部とが形成さ
    れ、前記スプール軸の周面には、挿入方向に凸面を向け
    て挿入されてくるフランジに当接して挿入量を制限する
    ストッパと、このストッパよりも前記フランジの挿入側
    端部に寄った位置に設けられ、フランジの挿入時には前
    記開口の縁を押圧して開口を押し広げるようにフランジ
    を変形させながらフランジの通過を許容し、通過後には
    屈曲部に当接してフランジが前記挿入側端部に移動する
    ことを規制する係止爪とが一体に形成されていることを
    特徴とする写真フイルムパトローネ。
  4. 【請求項4】 パトローネの内部に回動自在に収納さ
    れ、カメラ側の駆動軸によって写真フイルム巻き取り方
    向へ回転されることによって写真フイルムが巻回される
    スプール軸と、このスプール軸の端部に固定され、前記
    駆動軸の停止制御によってパトローネの側面に形成した
    複数の表示窓のうち何れかに露呈される表示板を備えた
    回転部材とを有する写真フイルムパトローネにおいて、 前記スプール軸の端部には、キー型突起と凹部とが形成
    されており、また前記回転部材には前記スプール軸の端
    部が入り込む開口と、この開口の内部に形成され、スプ
    ール軸の端部に回転部材を取り付ける際に前記キー型突
    起が入り込んでスプール軸の回転方向に対して所定の角
    度に回転部材を決めるためのキー溝と、スプール軸の端
    部に回転部材を取り付ける際に前記凹部に入り込んでス
    プール軸に回転部材を固定するための内面突出部とが形
    成されており、前記凹部と内面突出部とは、スプール軸
    の端部に回転部材を取り付ける際にキー型突起がキー溝
    に入り込んだ後に係合することを特徴とする写真フイル
    ムパトローネ。
JP24564294A 1994-10-11 1994-10-11 写真フイルムパトローネ Pending JPH08110613A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24564294A JPH08110613A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 写真フイルムパトローネ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24564294A JPH08110613A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 写真フイルムパトローネ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08110613A true JPH08110613A (ja) 1996-04-30

Family

ID=17136695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24564294A Pending JPH08110613A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 写真フイルムパトローネ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08110613A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024173138A (ja) * 2023-06-02 2024-12-12 矢崎総業株式会社 センサ取付構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024173138A (ja) * 2023-06-02 2024-12-12 矢崎総業株式会社 センサ取付構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5701538A (en) Photographic film cassette and production method therefor
JPH08110613A (ja) 写真フイルムパトローネ
US5174519A (en) Film cassette
US5647552A (en) Photo film cassette
EP0718673B1 (en) Photo film cassette
JP3165334B2 (ja) 写真フイルム用スプール
JPH08179470A (ja) 写真フイルムパトローネ
US5625855A (en) Photographic film cassette with lock biasing light shield closed
JPH10123668A (ja) 写真フイルムカートリッジ
JP3550427B2 (ja) 写真フイルムパトローネ
JP3142087B2 (ja) 写真フイルムパトローネ及びその製造方法
JP3004848B2 (ja) 写真フイルムパトローネ
JPH06295018A (ja) 写真フイルムパトローネ
JPH1165026A (ja) 写真フイルムカートリッジ
JP3408861B2 (ja) 写真フイルムパトローネ及びその製造方法
EP0436767A2 (en) Film cassette
US6190592B1 (en) Method for producing flanges of a photo film cassette
JPH08179472A (ja) 写真フイルムパトローネ
JPH08146562A (ja) 写真フイルムパトローネ
US6447177B1 (en) Spool lock member and photo film cassette having the same
JP2001026690A (ja) 写真感光材料用射出成形品
JP3255724B2 (ja) 写真感光材料用コア
JPH09329871A (ja) 写真感光材料用収納容器
JPH02115836A (ja) 写真フィルムパトローネ
JPH1152516A (ja) 写真フイルムカートリッジ