JPH0811200A - 真空プレス積層成形方法及び装置 - Google Patents

真空プレス積層成形方法及び装置

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JPH0811200A
JPH0811200A JP14926594A JP14926594A JPH0811200A JP H0811200 A JPH0811200 A JP H0811200A JP 14926594 A JP14926594 A JP 14926594A JP 14926594 A JP14926594 A JP 14926594A JP H0811200 A JPH0811200 A JP H0811200A
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JP
Japan
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decorative sheet
molding
sheet
substrate
side chamber
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Application number
JP14926594A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Atake
浩之 阿竹
Noboru Araki
荒木  登
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 上面が開口した箱型状の基材側チャンバ11
に設けられた吸引置台22上に、周縁部が保持されてい
る化粧シート1の前記周縁部より中央寄り部分を受け、
かつ吸引置台22上に配置される成形基材5を包囲し得
るように、その成形基材5の上面を越える高さを有する
筒状のシート支承具30を配置し、化粧シート1を両チ
ャンバー11、21間の圧力差によって成形基材5側に
張り出すような球面状となし、最初にその球面状とされ
た化粧シート1の下端極点部分を成形基材5の上面に接
触させ、続いて前記下端極点部分から外周側へと漸次接
触させて接着する。 【効果】 化粧シートと成形基材との間に在する空気が
化粧シートにより外側に追い出されるので、成形基材が
通気性を持たない金属製品、合成樹脂成形品、陶磁器等
であっても、化粧シートと成形基材との間に気泡が残留
することはなく、製品外表面にふくれ、転写不良、しわ
等の成形不良のない品質の高い製品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種音響・映像機器類
のキャビネット、扉等の建具、家具、容器等の立体形状
を有した成形基材の外表面に絵柄模様等が施された転写
シートや貼着シート等の化粧シートを接着して積層成形
するのに好適な真空プレス積層成形方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】化粧シートを成形基材の外表面に接着し
て積層する装置としては、例えば、図7に示される如く
の真空プレス積層成形装置50が知られている(実公昭
46−9276号、特公昭60−8924号、特公昭6
0−58014号公報等も参照)。
【0003】この装置50は、簡略に説明すれば、下面
開口を塞ぐようにゴム状弾性膜14が張設されたシート
側チャンバ(上型)11と、成形基材5及びそれを支持
固定するための載置台6が配置される、所要数の通気孔
23が形成された吸引置台22が設けられるとともに、
上面開口を塞ぐように化粧シート1が張設保持される基
材側チャンバ(下型)21とを有し、図8に示される如
くに、シート側チャンバ11を基材側チャンバ21側に
下降させてそれらの型締めを行い、ゴム状弾性膜14を
ヒーター15で加熱し、かつ、基材側チャンバ21内の
空気を真空吸引するとともに必要に応じてシート側チャ
ンバ11内を加圧することにより、それら2つのチャン
バ間に圧力差を生じさせてゴム状弾性膜14を化粧シー
ト1に圧接させ、かつ、図9に示される如くに、ゴム状
弾性膜14の熱によって化粧シート1を軟化させて該化
粧シート1を延伸させながら成形基材Sの外表面に押し
付けて接着するようにされる(図9)。
【0004】なお、かかる装置は、化粧シートが貼着シ
ートであっても転写シートであっても適用でき、転写シ
ートである場合には化粧シート1を接着後にその転写部
分を残して離型性基材シートのみを剥離するようにされ
る。上述の如き従来の真空プレス積層成形装置によれ
ば、チャンバ間の圧力差だけでなくゴム状弾性膜による
押圧力が化粧シートに加えられるとともに、ゴム状弾性
膜により化粧シートが加熱されるので、化粧シートの成
形基材への押し付け及び加熱軟化を充分にしかも均一に
行うことが可能となり、良好な成形性が得られるはずで
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
方法により実際に化粧シートを成形基材に接着して積層
成形した場合、図10に示される如くに、積層成形時に
成形基材5と化粧シート1との間に在した空気が完全に
は抜け切らずに気泡(K)状となって残留していること
があり、この残留気泡Kにより、製品外表面にふくれ、
転写不良、しわ等の成形不良が発生してしまうという問
題が生じている。なお、残留気泡は積層成形完了時には
目立たなくても、その後の温度条件等によって、あとぶ
くれや剥離等を招来することもあり、得られる成形製品
の品質を著しく劣化させてしまう。
【0006】この原因としては次のような事柄が考えら
れる。即ち、従来の真空プレス積層成形方法では、化粧
シートがゴム状弾性膜によって加熱(予熱)されて軟化
状態にされる予熱時及び両チャンバー間の圧力差によっ
て化粧シート1が成形基材5に接触せしめられる初期接
着過程において、化粧シート1が下に凹むように垂れ下
がる。この場合、化粧シート1は曲率半径の大きな曲面
(湾曲度合いが緩やか)となり、しかもこのときには未
だ張力も小さいので、成形基材5の上面全体に略同時に
弱く面接触してしまう(図8の状態)。このとき空気が
僅かではあるが成形基材5と化粧シート1との間に封じ
込まれる。また、化粧シートに一部シワや歪みを有した
まま成形基材5に接触する。
【0007】ところが、このときには化粧シート1の裏
面側もしくは成形基材5の外表面に配された接着剤層が
活性化して、もしくは化粧シート1自体の接着性(融着
性)が発現しており、積層成形の途中でも化粧シート1
の一部は成形基材5に接着される。このように化粧シー
ト1が接着されたもとでは、真空吸引が行われてもその
接着部分の内側に残留している空気は外部へ吸引脱気で
きない。従って、積層成形完了後でもその空気が気泡状
となって残ってしまう。
【0008】また、一旦シワや歪み変形した化粧シート
は接着剤のため元の形状には戻らない。このような原因
からして、成形基材が通気性を有する木質成形品(MD
F)等である場合にはその成形基材と化粧シートとの間
に残留する空気が真空吸引により成形基材を通じて外部
に脱気できるのが、成形基材が通気性を持たない金属製
品、合成樹脂成形品、陶磁器等である場合には、脱気す
ることが不可能であるので気泡が残り、製品外表面にふ
くれ、転写不良、しわ等の成形不良が発生する。
【0009】かかる点に鑑み本発明は、従来における真
空プレス積層成形方法及び装置についての上述の如き問
題を解消すべく、チャンバ間の圧力差だけでなくゴム状
弾性膜による押圧力を化粧シートに加えるとともにゴム
状弾性膜で化粧シートを加熱するようにしたもとで、成
形基材と化粧シートとの間に空気を残留させないように
することができて、外表面のふくれ、転写不良、しわ等
を可及的に低減できるようにされた真空プレス積層成形
方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る真空プレス積層成形方法は、上面が開
口した箱型状の基材側チャンバ内に設けられた吸引置台
上に成形基材を配置するとともに、前記基材側チャンバ
の上面開口を閉塞するように前記成形基材上に所定の間
隔をあけて化粧シートを配設し、シート側チャンバの下
面開口を閉塞するように配設されたゴム状弾性膜を前記
化粧シートに対向配置して、そのゴム状弾性膜を加熱す
るとともに、前記シート側チャンバと基材側チャンバと
の間に圧力差を生じさせることにより、前記ゴム状弾性
膜によって前記化粧シートを軟化させるとともに前記成
形基材の外表面に押し付けて接着するようにしたもと
で、前記化粧シートを前記成形基材に接着する際に、該
化粧シートを前記両チャンバー間の圧力差によって前記
成形基材側に張り出すような球面状となし、最初にその
球面状とされた化粧シートの下端極点部分を前記成形基
材の上面に接触させ、続いて前記下端極点部分から外周
側へと漸次接触させて接着することを特徴とするもので
ある。
【0011】また、本発明に係る真空プレス積層成形装
置は、前記方法を実施するためのもので、上面が開口し
た箱型状の基材側チャンバに設けられた吸引置台上に、
周縁部が保持されている化粧シートの前記周縁部より中
央寄り部分を受け、かつ前記吸引置台上に配置される成
形基材を包囲し得るように、その成形基材の上面を越え
る高さを有する筒状のシート支承具が配置されているこ
とを特徴としている。
【0012】前記した本発明の真空プレス積層成形方法
の実施には、基本構成部分は従来より知られている真空
プレス装置をそのまま用いることができる。本発明の方
法における接着積層対象とされる化粧シートは、合成樹
脂製の転写シート及び貼着シート(貼付け積層シート)
の両方を含み、さらには、樹脂以外のシート状物でもよ
く、それらの裏面側に形成もしくは塗工された接着剤層
あるいは成形基材側に形成もしくは塗工された接着剤
層、さらにはそれ自体が持つ接着性が熱等により活性化
もしくは発現せしめられることにより成形基材に接着さ
れる。
【0013】前記転写シートは、離型性基材シートと転
写層とからなり、基材シートの材料としては、射出成形
で作られた樹脂成形品の様な被転写体(成形基材)の表
面が一般に曲面となる場合には、ナイロン6、ナイロン
66等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体等の
低結晶性ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ビニロン等、
可撓性を有する熱可塑性樹脂フィルム、あるいはこれら
の積層体が適宜用いられ、また必要に応じ設けられる離
型層としては、可撓性、成形時の耐熱性、剥離層と転写
層との焼きつき防止等の目的から熱硬化型のアクリル、
メラミン、ウレタン、ポリエステル、アミノアルキッ
ド、エポキシ等の樹脂の1種または2種以上の混合物を
用いることが好ましい。一方、前記装飾転写層は、通
常、絵柄層のみからなるもの(ただし、熱可塑性樹脂
をバインダーとしていて感熱接着剤層を兼ね、染料、顔
料等を添加)、絵柄層と感熱接着剤層とからなるも
の、剥離層、絵柄層、及び感熱接着剤層らなるもの、
剥離層と絵柄層からなるもの、があり、それらはセル
ロース系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニ
ル系樹脂、ロジンエステル系樹脂、ポリアミド樹脂等の
天然又は合成樹脂が適宜用いられ、絵柄層には、印刷イ
ンキ模様、アルミニウム等の部分金属蒸着等が施され
る。
【0014】また、前記貼付け積層シートは、基材シー
トと感熱接着剤層とからなるものが使用され、基材シー
トに意匠性付与及び工業的機能付与のため、各種模様印
刷、金属蒸着等の装飾処理や化学もしくは物理的処理等
が適宜施される。また、貼付け積層シート自体で接着性
を有する場合、及び、成形基材側に接着剤層が形成もし
くは塗工されている場合は、感熱接着剤層を省略するこ
とができ、その場合は、必要に応じて成形基材との接着
性向上のため、コロナ放電処理、各種プライマ塗工等が
行われてもよい。基材シートの材料としては、熱可塑性
を有するフィルムであり、前記離型性基材シートの材料
以外に、アクリル樹脂、ABS(アクリルニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体)、ポリスチレンも使用で
きる。この場合離型性は不要である。
【0015】上述した転写シート及び貼付け積層シート
の接着に用いられる感熱接着剤層は、熱可塑性樹脂、ア
イオノマー等を適宜用いることができる。樹脂として
は、例えば、エチルセルロース、硝酸セルロース、酢酸
セルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セル
ロースアセテートプロピオネート等のセルロース誘導
体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等のスチレ
ン樹脂又はスチレン共重合体、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、
ポリアクリル酸ブチル等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニル
ブチラール等のビニル重合体、ロジン、ロジン変成マレ
イン酸樹脂、ロジン変成フェノール樹脂、重合ロジン等
のロジンエステル樹脂等が挙げられる。
【0016】また、本発明の真空プレス積層成形方法に
おける被接着対象とされる成形基材は、平板、曲面板等
の板状体は勿論のこと凹凸部等のある比較的複雑な立体
物でもよく、その材質も特に限定されず、木質、合成樹
脂、金属、陶磁器等のいずれもでもよいが、本発明の特
徴は特に通気性を有しない立体形状の合成樹脂成形品、
金属成形品、透気性のない磁器、硬質陶器、施釉した陶
磁器等に生かされる。この場合、合成樹脂成形品の材質
としては、ABS、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化
ビニル、フェノール樹脂等が挙げられる。
【0017】一方、本発明に係る真空プレス積層成形装
置において用いられるシート支承具は、吸引置台上に配
置される成形基材を包囲し得、かつ、その成形基材の上
面を越える高さを有する筒状のものであればその材質、
形状を問わないが、基材側チャンバにセットされた化粧
シートの周縁部の高さ位置(基材側チャンバの周壁の上
端)よりも低く、また、平面視での開口部分の中に成形
基材が総て収納される必要がある。その条件で、平面視
での投影面積(化粧シートを受ける部分の面積)が大き
いものがより好ましい。
【0018】
【作 用】上述の如くの構成とされた本発明に係る真空
プレス積層成形方法においては、チャンバ間の圧力差だ
けでなくゴム状弾性膜による押圧力を化粧シートに加え
るとともにゴム状弾性膜を介して化粧シートを加熱する
ようにして、化粧シートの加熱軟化を均一に行うととも
に、化粧シートに充分で均等な押圧力を与えるようにさ
れるが、それに加え、化粧シートを成形基材に接着する
にあたっては、例えば、吸引置台上に成形基材を包囲す
るように該成形基材の上面を越える高さを有する筒状の
シート支承具を配置する。
【0019】この状態で例えば基材側チャンバ内を真空
吸引するとともに、シート側チャンバーに圧空供給を行
うことによってそれら両チャンバー間に圧力差を生じさ
せると、化粧シートはゴム状弾性膜によって加熱軟化さ
せられているので両チャンバー間の圧力差によって成形
基材側へ張り出すように湾出せしめられる。ここで、成
形基材側へ張り出すように湾出せしめられた化粧シート
は、その周縁部より中央寄り部分が前記シート支承具に
より受け止められる。したがって、両チャンバー間の圧
力差がさらに大きくされると、化粧シートは成形基材側
へ向けて前記シート支承具で受け止められている部分を
外周縁として球面状に延伸されて湾出する。この場合、
化粧シートは前記シート支承具が無い場合に比して曲率
半径の小さな球面状となり、かつ張力(張り具合)も大
きくなるので、まず最初に成形基材の上面にその下端極
点部分のみが接触し、続いて前記下端極点部分から外周
側へと漸次接触してゆく。
【0020】このように、球面状に湾出した化粧シート
が成形基材に対して下端極点部分から外周側へと漸次接
触してゆくと、化粧シートは比較的大きな張力がかけら
れているので化粧シートと成形基材との間に在する空気
が化粧シートにより容易に外側に追い出され、化粧シー
トは間に空気を残留させることなく成形基材に接着され
る。
【0021】また、化粧シートは、シワや歪みを伸ばさ
れつつ成形基材に接着されるため、シワや歪みを生じな
いで接着することができる。そのため、成形基材が通気
性を持たない金属製品、合成樹脂成形品、陶磁器等であ
っても、化粧シートと成形基材との間に気泡が残留する
ことはなく、したがって、製品外表面にふくれ、転写不
良、しわ等の成形不良のない品質の高い加飾製品が得ら
れる。
【0022】
【実施例】以下に添付図面を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。図1は本発明の方法を実施する
ために用いられる真空プレス積層成形装置の一例の主要
部を示している。図示例の真空プレス積層成形装置10
は、前述した図7に示される従来の装置50と基本構成
は同じである。
【0023】図1の真空プレス積層成形装置10は、図
示されていない支持架構に支持された自動ロック機能付
き流体圧シリンダ装置12におけるピストンロッド13
先端に連結されて上下方向に昇降動されるシート側チャ
ンバ11と、図示されていない固定機台上に上記シート
側チャンバ11に対向するように載設された基材側チャ
ンバ21とを有している。
【0024】シート側チャンバ11は、下面が開口した
箱状をなし、その下面開口部にはそれを閉塞するように
耐熱性及び伸縮性を有したシリコンラバー等のゴム状弾
性膜14が張設され、その天井面部には赤外線もしくは
遠赤外線式等の複数個のヒータ15が所定の態様で取り
付けられ、かつ、一方の側面部にはこのチャンバ11に
対する空気の供給・排出を行うための給排ポート16が
形成されている。
【0025】一方、基材側チャンバ21は、上面が開口
した箱状をなし、その周壁21aの上端に化粧シート1
の周縁部が適宜の手段により固定されて張設され、該化
粧シート1によりその上面開口が閉塞されるようになっ
ており、また、その内部に多数の透孔23が所定の配列
状態をもって形成された板状の吸引置台22が取り付け
られるとともに、一方の側面下部にはこのチャンバ21
に対する空気の供給・排出を行うための給排ポート26
が形成されている。また、上記吸引置台22の上面側中
央部には成形基材5を積層成形時に支持固定するための
基材載置台6が取り付けられている。なお、この載置台
6は、省くこともできるが、成形基材5の側面さらには
一部裏面にまで化粧シートを沿わせるためには、載置台
6を用いることが好ましく、その場合、特に成形基材5
より狭幅の載置台6を用いることが好ましい。
【0026】上記給排ポート16、26は、図示されて
いないがそれぞれ三方切換弁を介してコンプレッサ及び
真空ポンプに選択的に接続されるようにされており、必
要に応じてシート側チャンバ11及び基材側チャンバ2
1内を大気開放状態から減圧もしくは加圧したり一定圧
力に保持することができるようになっている。また、上
記ヒータ15についてもそれに対する給電量、給電時
間、位相流通角等を制御することによりその発熱量を制
御できるようになっている。
【0027】そして、本例においては、基材側チャンバ
21に設けられた吸引置台22上に、接着成形時におい
て周縁部が保持されている化粧シート1の前記周縁部よ
り中央寄り部分を受け、かつ吸引置台22上に配置され
る成形基材5を包囲し得るように、所定の高さを有する
筒状のシート支承具30が配置されている。ここで、シ
ート支承具30は、図3に示される如くに、平面視での
投影面積(化粧シート1を受ける部分の面積)が大きく
なるように側面視が台形状となる筒状円錐台形状とされ
ており、また、図1に示される如くに、その高さHb
は、基材側チャンバ21にセットされた化粧シート1の
周縁部の吸引置台22の上面からの高さHa(基材側チ
ャンバの周壁の上端)よりも低く、かつ、成形基材5の
上面の高さHcを越えるように設定されている。なお、
シート支承具30の高さHbを化粧シート1の周縁部の
高さHaより低くしているのは、それより高くすると化
粧シート1のセット時に化粧シート1がシート支承具3
0により突き上げられて不所望な変形を受けるからであ
り、また、成形基材5の上面の高さHcより高くしてい
るのは、それより低くすると接着成形時に当該シート支
承具30より先に化粧シート1が成形基材5に接触する
ことになって支承具の役目を果たさなくなるからであ
る。
【0028】また、該支承具30の平面視における開口
部分の大きさ(面積)及び形状は、該開口部の平面視の
内部に成形基材が総て収納されるように設定する。次に
上述の如きの構成を有する真空プレス積層成形装置10
を用いて本発明による真空プレス積層成形方法の実施す
る場合の一例を説明する。本例では、まず、図1に示さ
れる如くに、基材側チャンバ21の吸引置台22に配さ
れた基材載置台6上に立体形状を有する通気性を持たな
い合成樹脂製の成形基材5が位置決めされて設置され
る。なお、成形基材5にはその外表面に感熱接着剤が塗
工される。また、基材側チャンバ21の周壁21aの上
端に化粧シート1が適宜の手段により固定されて張設さ
れる。この段階では、成形基材5に対して化粧シート1
の中央部分は所定の距離だけ離間せしめられている。
【0029】上記化粧シート1がセッティングされた後
もしくは前もって、ヒータ15が発熱作動せしめられて
ゴム状弾性膜14が加熱されるとともに、シート側チャ
ンバ11が下降せしめられて型締めが行われ(図1の実
線の状態)、化粧シート1がゴム状弾性膜14に重ね合
わせられて予熱される。この際、必要なら、化粧シート
1の垂れ下がりを防ぐべく、図1において一点鎖線で示
される如くに、シート側チャンバ11が真空吸引される
とともに、基材側チャンバ21に圧空供給が行われる。
それにより、ゴム状弾性膜14と化粧シート1とが重ね
合わせられたまま上に凸となるようにシート側チャンバ
11内に引き込まれる。この状態は約20秒間継続さ
れ、それによって、ゴム状弾性膜14の熱が次第に化粧
シート1へ伝導し、化粧シート1の加熱軟化が行われ
る。
【0030】次いで、シート側チャンバ11に圧空供給
を行って加圧するとともに、基材側チャンバ21を真空
吸引して減圧し、両チャンバー11、21間に圧力差を
生じさせると、図2に示される如くに、ゴム状弾性膜1
4による押圧力が化粧シート1に加えられて、化粧シー
ト1はゴム状弾性膜14と共に軟化して伸ばされつつ成
形基材5側へ張り出すように下方に湾出せしめられる。
【0031】ここで、成形基材5側へ張り出すように湾
出せしめられた化粧シート1は、その周縁部より中央寄
り部分が前記シート支承具30により受け止められる。
したがって、両チャンバー11、21間の圧力差がさら
に大きくなると、化粧シート1は成形基材5側へ向けて
シート支承具30で受け止められている部分を外周縁と
して球面状に延伸されてさらに下方に湾出する。この場
合、化粧シート1は、シート支承具30が無い場合に比
して曲率半径の小さな球面状となり、かつ、その張力
(張り具合)も大きくなるので、図4に詳細に示される
如くに、まず最初に成形基材5の上面にその下端極点A
部分(中央部分)のみが接触し、続いて前記下端極点A
部分からその近辺のB点部分、さらにそのB点部分から
その外側のC点部分というように漸次外周側へと接触し
てゆく。
【0032】このように、球面状に湾出した化粧シート
1が成形基材5に対して下端極点A部分から外周側へと
漸次接触してゆくと、化粧シート1は比較的大きな張力
がかけられているので化粧シート1と成形基材5との間
に在する空気が化粧シート1により容易に外側に追い出
され、化粧シート1は間に空気を残留させることなくま
たシワを伸ばされつつ成形基材5に接着されることにな
る。
【0033】なお、本例においては、ゴム状弾性膜14
による化粧シート1の加圧力が3kg/平方センチメー
トル程度、加圧時間が120秒程度、加熱温度が120
度C程度とされており、それにより、図5に示される如
くに、化粧シート1におけるシート支承具30より内側
部分が延伸されて成形基材5の上面、側周面、及び下面
の一部まで回り込んで接着される。
【0034】このようにされることにより、成形基材5
が通気性を持たない金属製品、合成樹脂成形品、陶磁器
等であっても、化粧シート1と成形基材5との間に気泡
が残留することはなく、したがって、製品外表面にふく
れ、転写不良、しわ等の成形不良のない品質の高い加飾
製品が得られる。実際に、前述した図7に示される如く
の従来の真空プレス積層成形装置50と図1に示される
如くの本発明に係る真空プレス積層成形装置10とを使
用して、下記(a)、(b)の資材で比較実験した。
【0035】(a)成形基材5としてABS製のビデオ
フロントパネルに、化粧シート1として、PVC:0.
1mm厚、転写層として、ニトロセルロース系インキの
ベタ刷り/アクリル系インキのベタ刷り/アクリルと塩
酢ビの混合系インキの絵柄/アクリルと塩酢ビの混合系
インキのベタ刷りを施した貼り付け転写シートを接着積
層成形し、成形後PVCシートのみ剥離した。 (b)成形基材5としてMDF製のビデオサイドパネル
に、化粧シート1として、PVC:0.1mm厚、転写
層として、ニトロセルロース系のインキの絵柄/ポリア
ミド系シンキのベタ刷りを施した転写シートを接着積層
成形し、成形後PVCのみ剥離した。
【0036】上記(a)、(b)についてそれぞれ従来
装置50と本発明装置10とで前述した如くの手順をも
って接着積層成形したところ、上記(b)の資材・態様
では従来装置50と本発明装置10のいずれでも化粧シ
ート1と成形基材5との間に気泡等が残留せず、成形不
良は生じなかった。ところが、上記(a)の資材・態様
では、従来装置50では気泡、シワ等が残留して、部分
的に柄が抜ける等の成形不良が生じた。それに対し、本
発明装置10では、成形基材5が通気性を持たないAB
S成形品であるにもかかわらず、化粧シート1と成形基
材5との間に気泡が残留せず、製品外表面にふくれ、転
写不良、しわ等の成形不良のない品質の高い加飾成形品
が得られた。
【0037】なお、上記実施例においてはシート支承具
30を用いることにより、化粧シート1を成形基材5側
に張り出すような球面状となして最初にその球面状とさ
れた化粧シート1の下端極点部分を成形基材5の上面に
接触させ、続いてその下端極点部分から外周側へと漸次
接触させて、化粧シート1と成形基材5との間の残留空
気を追い出しながら接着するようにされているが、必ず
しもシート支承具を使用しなくてもよく、他の手段を講
じてもよい。
【0038】また、上記実施例で用いたシート支承具3
0は、断面ハ字状の筒状円錐台形状とされているが、そ
れに代えて、例えば図6(A)〜(E)に示される如く
の形状にしても差し支えない。この場合、図6(A)〜
(D)のシート支承具31、32、33、34は、前記
シート支承具30より平面視での投影面積(化粧シート
1を受ける部分の面積)が大きくなるようにしたもので
あり、このように化粧シート1を受ける部分の面積を大
きくした方が、図6(E)に示されるシート支承具35
ように上面だけで化粧シート1を受けるようにしたもの
に比して積層成形性が良好となる。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明
による真空プレス積層成形方法及び装置によれば、チャ
ンバ間の圧力差だけでなくゴム状弾性膜による押圧力を
化粧シートに加えるとともにゴム状弾性膜を介して化粧
シートを加熱するようにされるので、化粧シートの加熱
軟化を均一に行うことができるともに、化粧シートに充
分で均等な押圧力を与えることができることに加えて、
化粧シートと成形基材との間に在する空気を化粧シート
によって外側に追い出しつつ、またシワを伸ばしつつ接
着するようにされるので、成形基材と化粧シートとの間
に空気を残留させないようにすることができて、外表面
のふくれ、転写不良、しわ等を可及的に低減でき、得ら
れる成形製品の品質を格段に向上させることができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する際に用いられる真空プ
レス積層成形装置の一例の主要部並びに本発明の実施例
の手順の説明に供される概略構成図。
【図2】本発明の実施例の手順の説明に供される図。
【図3】本発明の実施例に使用されるシート支承具を基
材側チャンバと共に示す概略斜視図。
【図4】本発明の実施例の動作説明に供される概略部分
拡大図。
【図5】本発明の実施例の手順の説明に供される図。
【図6】本発明に使用されるシート支承具の他の例を示
す図。
【図7】従来お真空プレス積層成形装置の構成及び手順
の説明に供される図。
【図8】従来お真空プレス積層成形装置の手順の説明に
供される図。
【図9】従来お真空プレス積層成形装置の手順の説明に
供される図。
【図10】従来の真空プレス積層成形装置によって積層
成形した場合の問題点の説明に供される概略部分拡大
図。
【符号の説明】
1…化粧シート 5…成形基材 6…基材載置台 10…真空プレス積層成形装置 11…シート側チャンバ 12…シリンダ装置 14…ゴム状弾性膜 15…ヒータ 16、26…給排ポート 21…基材側チャンバ 22…吸引置台 23…透孔 30〜34…シート支承具

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が開口した箱型状の基材側チャンバ
    内に設けられた吸引置台上に成形基材を配置するととも
    に、前記基材側チャンバの上面開口を閉塞するように前
    記成形基材上に所定の間隔をあけて化粧シートを配設
    し、シート側チャンバの下面開口を閉塞するように配設
    されたゴム状弾性膜を前記化粧シートに対向配置して、
    そのゴム状弾性膜を加熱するとともに、前記シート側チ
    ャンバと基材側チャンバとの間に圧力差を生じさせるこ
    とにより、前記ゴム状弾性膜によって前記化粧シートを
    軟化させるとともに前記成形基材の外表面に押し付けて
    接着する真空プレス積層成形方法において、 前記化粧シートを前記成形基材に接着する際に、前記化
    粧シートを前記両チャンバー間の圧力差によって前記成
    形基材側に張り出すような球面状となし、最初にその球
    面状とされた化粧シートの下端極点部分を前記成形基材
    の上面に接触させ、続いて前記下端極点部分から外周側
    へと漸次接触させて接着することを特徴とする真空プレ
    ス積層成形方法。
  2. 【請求項2】 上面が開口した箱型状の基材側チャンバ
    に設けられた吸引置台上に、周縁部が保持されている化
    粧シートの前記周縁部より中央寄り部分を受け、かつ前
    記吸引置台上に配置される成形基材を包囲し得るよう
    に、前記成形基材の上面を越える高さを有する筒状のシ
    ート支承具が配置されてなる、請求項1記載の方法を実
    施するための真空プレス積層成形装置。
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