JPH0812131B2 - 車両の4輪操舵特性検査方法 - Google Patents

車両の4輪操舵特性検査方法

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JPH0812131B2
JPH0812131B2 JP62025798A JP2579887A JPH0812131B2 JP H0812131 B2 JPH0812131 B2 JP H0812131B2 JP 62025798 A JP62025798 A JP 62025798A JP 2579887 A JP2579887 A JP 2579887A JP H0812131 B2 JPH0812131 B2 JP H0812131B2
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steered
wheels
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    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
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    • G01B5/24Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques for measuring angles or tapers; for testing the alignment of axes
    • G01B5/255Measuring arrangements characterised by the use of mechanical techniques for measuring angles or tapers; for testing the alignment of axes for testing wheel alignment

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はステアリングホイールの操作による前輪の転
舵に応じて後輪も転舵させることができるようになった
4輪操舵装置を有する車両に関し、さらに詳しくは、こ
の4輪操舵装置の特性を検査する方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来4輪車両の操舵はステアリングホイールによって
前輪のみを転舵するのが普通であったが、前輪のみを転
舵するのでは走行状況によって後輪に横すべりが生じた
り、旋回半径に限度があって小まわりが効かないなどの
操縦性,操向性の点から問題が指摘され、この点に鑑み
最近前輪と共に後輪をも転舵する4輪操舵装置が提案,
研究されている。
即ち4輪操舵装置では比較的高速での走行時に前輪の
転舵方向と同一の方向に後輪を転舵すれば(これを同位
相転舵という)、前,後輪に同時に横方向の力が加わる
ので操舵輪操舵からの位相のおくれがなく、車両の姿勢
を旋回円の接線上にほぼ保つことが出来、例えば高速走
行時のレーンチェンジなどもスムーズに行なえる。又極
低速走行時に前輪の転舵方向と逆方向に後輪を転舵すれ
ば(これを逆位相転舵という)、車両の向きを大きく変
化出来るので縦列駐車や車庫入れなどに便利である。
さらに比較的高速では前輪を大きく転舵することはな
く、前輪を大きく転舵するのは比較的低速での走行時で
あることを考えると、前輪が小さく転舵される範囲では
後輪をも同一方向に転舵し、大きく転舵する時には後輪
を逆方向に転舵する4輪操舵装置が求められることが判
る。
このようなことから、前輪の転舵角に対して後輪の転
舵角の比、すなわち転舵比を任意に可変制御できる機構
を設け、車速,前輪転舵角等に応じて転舵比を可変制御
し操縦性,走行安定性等の向上を図ることが提案されて
いる。例えば、特開昭61−108070号公報に開示されてい
るように、車速に応じて転舵位相および転舵比を可変制
御するようにした4輪操舵装置がある。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の2輪のみを操舵する車両においては、ステアリ
ングホイールの操作に対して前輪は比例的に転舵される
ので、ステアリングの水平位置と前輪の直進方向とを調
整するだけでよかったが、4輪操舵装置においては、ス
テアリングホイールの操作に対応して前輪は比例的に転
舵されるが、後輪は前輪の転舵角や車速などに応じて決
まる転舵特性に基づいて転舵されるため、従来のような
調整のみでは前輪に対する後輪の転舵特性の検査が不足
しており、このままでは車両の走行安定性が充分に保証
できないという問題がある。そこで、4輪操舵装置にお
いては、前輪を転舵させた場合後輪が予め設定された前
輪転舵角に対する後輪転舵角の基本特性(上記4輪操舵
装置に要求される前輪転舵角に対する後輪転舵角の変化
特性)通りに転舵されるか否かを検査する必要がある。
しかしながら、一般に装置の検査を行なう場合、装置
には該装置の製作誤差に起因する作動誤差が不可避であ
り、全検査範囲において完全に基本特性に合致しなけれ
ば不合格ということにすると合格するのは極めて困難で
あるので、合格基準には所定のずれ許容範囲が設定さ
れ、そのずれ許容範囲内に入っていれば合格との判断を
行なうこととなる。これを4輪操舵装置の検査について
見ると、合格基準には所定のずれ許容範囲が設定される
関係上、合格したものであっても必ずしも前輪転舵角の
全範囲において後輪転舵角が完全に基本特性と一致して
いるとは限らず、例えば前輪転舵角零のときに後輪転舵
角は上記ずれ許容範囲内で基本特性からつまり後輪転舵
角零からずれ、直進走行性が十分に確保されていない場
合が生じ得る。
一方、4輪操舵装置においては、安全走行の面からも
操縦安定性の面からも直進走行性を確保することが極め
て重要である。特に、一般に直進走行は高速領域におい
て専ら用いられ、従って安全走行の面から直進走行性を
保障することは極めて重要である。例えば直進走行をし
ようとして運転者がステアリングホイール操作により前
輪転舵角を零としても後輪がほんの僅か例えば0.1゜転
舵されていれば直進走行を実現できないこととなるの
で、前輪転舵角零のとき後輪転舵角が零という直進状態
を確保することは極めて重要である。これに対し、大舵
角(前輪転舵角大)走行時は大きな旋回走行時であり低
速領域において専ら用いられるので、後輪転舵角が多少
基本特性からずれたとしても、例えば後輪転舵角が最大
7゜になるところが6.9゜(又は7.1゜)になったとして
も、最大回転半径が多少変化するだけであり、特に問題
は生じず、これについてはある程度許容可能である。
従って、上記4輪操舵装置の検査にあたっては、上記
前輪転舵角に対する後輪操舵角の特性が予め設定された
基本特性に合致しているか否かを検査すると共に検査を
合格した装置においては上記直進走行性が確実に保障さ
れる様な方法で検査を行なうことが要請される。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、前輪転舵角に対す
る後輪転舵角の特性が基本特性に合致しているか否かを
検査すると共に検査を合格した装置には直進走行性を確
実に保障することができる車両の4輪操舵特性検査方法
を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するため、前輪の転舵に応
じて後輪を転舵させるようにした4輪操舵装置を有する
車両の4輪操舵特性を検査する方法であって、前輪およ
び後輪をそれらのトー角が予め設定された所定の値とな
る様に調整すると共にステアリングホイール、前輪およ
び後輪を直進状態に設定し、このステアリングホイー
ル、前輪および後輪を直進状態に設定した後に、前輪を
転舵させるとともにこのときの前輪および後輪の転舵角
を測定し、該測定によって前輪転舵角に対する後輪転舵
角の特性を検出し、該特性を予め設定された前記転舵角
に対する後輪転舵角の基本特性と比較対照して4輪操舵
装置の特性を検査するように構成されている。
上記基本特性とは、前輪転舵角を変化させた場合にお
ける該前輪転舵角に対する後輪転舵角の変化特性であっ
て、上記4輪操舵装置が有すべきものとして該装置に要
求される特性を意味する。4輪操舵装置が後輪転舵角を
決定するパラメータとして前輪転舵角の他に車速も採用
する車速感応型である場合には、上記基本特性は各車速
毎に存在する。
(作用) 上記方法を用いれば、前輪転舵に対する後輪の転舵特
性を正確に且つ迅速に検出することができ、この特性検
査に基づいて前後輪の転舵手段の調整を行なうことによ
り、4輪転操装置の的確な調整を行なうことが可能にな
り、この4輪操舵装置を有する車両の走行安定性を充分
に保証することができるようになる。即ち、前輪を転舵
させて前輪転舵角に対する後輪転舵角の特性を検出し、
該特性を予め設定された基本特性と比較対照するので、
前輪転舵角に対する後輪転舵角の特性が基本特性に合致
しているか否かを正確に検査することができる。また、
該検査を、予め前輪および後輪のトー角調整を行なうと
共にステアリングホイール、前輪および後輪を直進状態
に設定し、その後前輪を転舵させて検査を行なうので、
全体としてずれ許容範囲内に入っていると共に直進走行
性(ステアリングホイールを直進状態にすれば車両は直
進するという性質)を確実に保障することができ、車両
の基本である直進安定走行と共に高速領域での安全走行
を確保することができる。
より具体的には、4輪操舵装置の検査を行なう場合、
例えば前輪転舵角のある一点において後輪転舵角を基本
特性と一致させ、その後前輪転舵角を全範囲において変
化させて後輪転舵角が基本特性と一致するか否かを検査
する方法が考えられる。この場合、上記ある一点におい
ては後輪転舵角は基本特性と一致し、他の点において
は、上記一点から他の点までの装置の作動に付随する後
輪転舵角の誤差が生じ、後輪転舵角は必ずしも基本特性
とは一致せず、基本特性とのずれが許容範囲内であれば
合格という判断を行なわざるを得ない。しかるに、上記
一点は任意に選択でき、例えばその一点を前輪転舵角最
大の点とし、その点で後輪転舵角を基本特性と一致さ
せ、その後検査を開始することも考えられる。しかしな
がら、その場合は前輪転舵角が最大の点で後輪転舵角が
基本特性と一致していることは確保できるものの、前輪
転舵角が零のときは後輪転舵角は基本特性からずれ、そ
のずれ量が許容範囲内であれば合格となり、合格しても
必ずしも正確な直進走行性を保障することができないと
いうことになる。
さらに述べれば、前輪転舵角最大の点で後輪転舵角を
基本特性と一致させた場合、前輪転舵角零の点では後輪
転舵角は装置の製造誤差等に起因して基本特性からずれ
てしまい、この点においても後輪転舵角を基本特性と一
致させることは事実上不可能である(この様に2点で基
本特性が一致するということは装置の作動誤差が存在し
ないということであり、事実上不可能である)。従って
前輪転舵角最大の点で後輪転舵角を基本特性に一致させ
て検査を行なった場合、前輪転舵角零の点でも後輪転舵
角が基本特性(転舵角零)でなければ不合格とすると、
実際には全ての4輪操舵装置が不合格となるので、前輪
転舵角零のときの後輪転舵角に対しては基本特性に対し
て所定のずれ量を許容しなければならず、結果として合
格しても正確な直進走行性を保障することはできないと
いうことになる。
これに対し、本発明では、上記の如くステアリングホ
イール、前輪および後輪を直進状態に設定した後に検査
を開始するので、合格したものにおいては前輪大舵角時
には後輪転舵角はずれ許容範囲内で基本特性からずれて
いる可能性はあるものの、前輪転舵角零のときには後輪
転舵角は確実に零となり、正確な直進走行性を保障する
ことができる。
なお、車速感応型の4輪操舵については上記前輪転舵
角に対する後輪転舵角特性を各車速毎に測定して各車速
毎に基本特性と比較対照する必要があるが、前輪転舵角
に基づいてのみ後輪転舵角が定まる舵角感応型の場合
は、車速毎の測定を行なう必要はなく、単に前輪転舵角
に対する後輪転舵角特性を測定して基本特性と比較対照
すれば良い。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
第1図は車両の4輪操舵装置を模式的に示す平面図で
あり、前輪1a,1bがステアリングホイール3の操作に応
じて前輪転舵手段4により転舵され、後輪2a,2bは後輪
転舵手段10により転舵されるようになっている。この後
輪転舵手段10には前輪転舵手段4の転舵量が伝達体5a,5
bを介して伝達されており、この転舵量や、車速等に応
じて転舵位相、転舵比が可変制御され、これら転舵位
相、転舵比に基づいて後輪転舵手段10による後輪2a,2b
の転舵制御がなされ4輪操舵がなされるようになってい
る。なお、伝達体5a,5bは連結手段6を介して連結され
ているが、この伝達体5a,5bは前輪1a,1bの転舵を後輪転
舵手段10に機械的に伝達するシャフトであってもよく、
また前輪1a,1bの転舵を電気信号として伝達するための
ケーブルのようなものであってもよい。
ここで、まず、上記4輪操舵装置の特性検査を行なう
方法を概略的に説明する。この特性検査を行なうには、
まず、ステアリングホイール3を操作して前輪転舵手段
4により左右の前輪1a,1bを転舵させ、同時にこの前輪1
a,1b2の転舵角を測定する。このようにして前輪1a,1bが
転舵されると、この前輪1a,1bの転舵は連結手段6によ
り連結された伝達体5a,5bを介して後輪転舵手段10に伝
達され、後輪転舵手段10は上記前輪1a,1bの転舵量や車
速等に応じて後輪2a,2bを転舵させるのでこのときの後
輪2a,2bの転舵角も測定する。そして、これらの測定に
よって前輪1a,1bの転舵角に対する後輪2a,2bの転舵角の
変化特性を検出し、この特性を予め設定されている基本
特性と比較対照し、この基本特性に合致しているか否か
を検査する。なお、上記測定特性が基本特性に合致して
いない場合には、所望の特性が得られるように4輪操舵
装置の調整がなされる。
概略、以上のようにして特性検査が行なわれるのであ
るが、以下に、4輪操舵装置の具体例を示すとともに、
この装置を有する車両における前後輪のトーイン調整や
この装置の特性検査を行なう具体的な方法および装置に
ついて説明する。
第2図は4輪操舵装置の1例を示す平面概略図であ
る。前輪転舵手段4は、ステアリングホイール3の下端
に形成された第1ピニオン3aと噛合する第1ラックを有
する前輪転舵ロッド4aと、このロッド4aの両端に連結さ
れたタイロッド4b,4bと、タイロッド4b,4bの外端に連結
されたナックル4c,4cとからなり、ステアリングホイー
ル3の操作に応じて前輪転舵ロッド4aが車幅方向に移動
され、この移動がタイロッド4b,4bを介してナックル4c,
4cに伝えられ前輪1a,1bが転舵される。また、前輪転舵
ロッド4aには回転伝達シャフト(伝達体)5aの前端に設
けられた第2ピニオン5cが噛合する第2ラックが形成さ
れており、ステアリングホイール3の操作により前輪転
舵ロッド4aが車幅方向に移動されると、同時に第2ピニ
オン5cを介して回転伝達シャフト5aが回転される。この
回転は連結手段6およびもう一方の伝達シャフト5bを介
して後輪転舵手段10の転舵比可変機構20に伝達され、こ
こで調整される転舵位相および転舵比に応じて後輪が後
述のようにして転舵される。
一方、後輪転舵手段10は、車幅方向に延びて配された
後輪転舵ロッド15と、このロッド15の両端に連結された
タイロッド16,16と、このタイロッド16,16の外端に連結
されたナックルアームを有し後輪2a,2bを転舵自在に支
持するナックル17,17とからなり、後輪転舵ロッド15の
車幅方向の移動により後輪2a,2bの転舵がなされる。こ
の後輪転舵ロッド15には、車体に固定されるとともに後
輪転舵ロッド15を車幅方向に移動自在に支持するシリン
ダ11と、このシリンダ11内空間を2分割するとともに後
輪転舵ロッド15に固設されシリンダ11内を摺動自在なピ
ストン12と、このピストン12によって分割画成された左
右油圧室13a,13b内に配設された中立復帰バネ14a,14bと
からなる油圧アクチュエータが取付けられている。この
油圧アクチュエータの左右油圧室13a,13bにはコントロ
ールバルブ38からの油圧ライン39a,39bが接続されてお
り、コントロールバルブ38からの供給油圧により油圧ア
クチュエータが作動され後輪転舵ロッド15の車幅方向の
移動がなされ、これにより後輪の転舵がなされる。な
お、コントロールバルブ38へはタンク35内の作動油がポ
ンプ36により加圧されて供給される。このコントロール
バルブ38は、公知のスプールバルブ式のもので構成され
ており、後輪転舵ロッド15にアーム15aを介して一体に
連結された筒状のバルブハウジング38aと、このバルブ
ハウジング38a内に嵌装されたスプールバルブ38bとを備
えてなり、スプールバルブ38bの車幅方向の移動に応じ
てこれに追従して後輪転舵ロッド15とともにバルブハウ
ジング38aを移動させるように油圧アクチュエータの油
圧室13a,13bに油圧が選択的に供給制御される。すなわ
ち、スプールバルブ38bを車幅方向に移動させることに
よりこのスプールバルブ38bに追従して後輪転舵ロッド1
5が移動され、後輪の転舵がなされる。
また、上記油圧ライン39a,39bはそれぞれ油圧ライン3
7a,37bを介して常時閉のフェイルセーフ用のソレノイド
バルブ37に連通されており、このバルブ37のソレノイド
37cを通電させてこのバルブ37を開いたときには、油圧
アクチュエータの両油圧室13a,13b内の油圧が等しくな
り、中立復帰バネ14a,14bの付勢力によりピストン12を
中立位置に位置せしめ、後輪2a,2bの転舵角を常に零に
して、車両の操舵特性を2輪操舵状態とするフェイルセ
ーフ機構が働くようになっている。
上記スプールバルブ38bの車幅方向の移動は、回転伝
達シャフト5bからの回転を受けた転舵比可変機構20によ
って行なわれるのであるが、この転舵比可変機構20を第
3図を併用して説明する。この転舵比可変機構20は、基
端部がU字状ホルダ21に支持ピン22aを介して揺動自在
に支承された揺動アーム22を備え、ホルダ21は車体に固
定したケーシング(図示せず)に上記スプールバルブ38
bの移動軸線l1と直行する回動軸線l2を持つ支持軸21aを
介して回動自在に支持されている。揺動アーム22の支持
ピン22aは両軸線l1,l2の交差部に位置して回動軸線l2
直行する方向に延びており、ホルダ21を支持軸21a回動
軸線l2)回りに回動させることにより、その先端の支持
ピン22aとスプールバルブ38bの移動軸線l1とのなす傾斜
角、すなわち支持ピン22aを中心とする揺動アーム22の
揺動軌跡面が移動軸線l1と直行する面(以下、基準面と
いう)に対してなす傾斜角を変化させるようになされて
いる。
また、上記揺動アーム22の先端部にはボールジョイン
ト23aを介してコネクティングロッド23の一端部が連結
され、該コネクティングロッド23の他端部はボールジョ
イント23bを介してスプールバルブ38bの他端部に連結さ
れており、揺動アーム22の揺動に伴う該アーム22の先端
部の第3図左右方向の変位に応じてスプールバルブ38b
を左右方向に変位させるようになされている。
コネクティングロッド23は、そのボールジョイント23
aに近い部位において回転付与アーム24にボールジョイ
ント23cを介して摺動可能に支持されている。この回転
付与アーム24は、移動軸線l1上に支持軸24aを介して回
動自在に支持された大径の傘歯車からなり、該傘歯車に
は回転伝達シャフト5bの後端に取付けた傘歯車5dが噛合
されており、ステアリングホイール3の回動を回転付与
アーム24に伝達するようになされている。このため、ス
アリングホイール3の回動角に応じた量だけ回転付与ア
ーム24およびコネクティングロッド23が移動軸線l1回り
に回動し、それに伴って揺動アーム22が支持ピン22aを
中心にして揺動された場合、ピン22aの軸線がスプール
バルブ38bの移動軸線l1と一致しているときには、揺動
アーム22先端のボールジョイント23aは上記基準面上を
揺動するのみで、スプールバルブ38bは静止保持される
が、ピン22aの軸線が移動軸線l1に対し傾斜して揺動ア
ーム22の揺動軌跡面が基準面からずれていると、このピ
ン22aを中心にした揺動アーム22の揺動に伴ってボール
ジョイント23aが第3図の左右方向に変位して、この変
位はコネクティングロッド24を介してスプールバルブ38
bに伝達され、該スプールバルブ38bが移動軸線l1に沿っ
て移動する。すなわち、支持ピン22aの軸線を中心とし
た揺動アーム22の揺動角が同じであっても、スプールバ
ルブ38bの左右方向の変位はピン22aの傾斜角すなわちホ
ルダ21の回動角の変化に伴って変化する。
そして、このホルダ21の回動角を変化させるために、
ホルダ21の支持軸21aにはウォームホイールとしてのセ
クタギヤ25aが取付けられ、このセクタギヤ25aにはウォ
ームギヤ25bが噛合されている。このウォームギヤ25bの
軸上には傘歯車25cが取付けられ、この傘歯車25cにはア
クチュエータとしてのステッピングモータ26の出力軸上
に取付けた傘歯車25dが噛合されており、ステッピング
モータ26を作動させてセクタギヤ25aを回動させること
により、ホルダ21の基準面に対する傾斜角を変更して後
輪2a,2bの転舵角、つまり、前後輪1a,1b,2a,2bの転舵比
および転舵位相を制御する。さらに、上記ホルダ21の支
持軸21aには、ステッピングモータ26により制御された
実際の転舵比に対応するセクタギヤ25aの回転角を検出
する転舵比検出手段としてのポテンショメータよりなる
転舵比センサ27が設けられている。
ステッピングモータ26による転舵比および転舵位相の
制御は車速センサ34から車速信号を受けるとともにバッ
テリ31から電源供給を受けるコントローラ33によりなさ
れ、例えば、第4図に示すように、車速が零の時には逆
位相で転舵比が最大となり、車速が30km/Hの時には零位
相で2輪操舵状態となり、車速が120km/Hの時に同位相
で転舵比が最大となるようにしてなされる。
次に、上記のような4輪操舵装置を有する車両の4輪
操舵特性を検査する装置を示し、その構造および特性検
査方法について説明する。
第5図はトーイン調整および4輪操舵特性検査をする
ための検査装置40を示す平面図であり、この装置40は、
前輪のトーイン角、転舵角等の測定を行なう前輪スタテ
ィックテスタ41と、この前輪スタティックテスタ41に左
右の前輪を導く前輪ガイド43と、後輪のトーイン角、転
舵角等の測定を行なう後輪スタティックテスタ45と、こ
の後輪スタティクテスタ45に左右の後輪を導く後輪ガイ
ド47とが図示のように一列に並んで配されて構成されて
おり、矢印A方向に車両を搬送して前後輪をそれぞれ前
輪および後輪ガイド43,47によってガイドして前輪およ
び後輪スタティクテスタ41,45の上に位置せしめるよう
になっている。なお、この装置40は、検査対象となる車
両にフェイル信号、車速信号等を送出する信号送出手段
105および該装置40によって測定された4輪操舵特性を
予め設定された基本特性と比較する比較検査手段100を
有している。このため、比較検査手段100には前後輪の
転舵角測定値が入力されるライン100a〜100dが接続さ
れ、信号送出手段105には車両のコントローラと接続さ
れるコネクタ105bを有したライン105aが接続されてい
る。
前輪スタティックテスタ41を矢印VI−VIに沿って詳細
に示すのが第6図の正面図であり、このスタティックテ
スタ41の詳細平面図が第7図である。このスタティック
テスタ41は図から分るように左右の前輪のトーイン角や
転舵角を測定するため左右に線対称となった一対のテス
タからなるのであるが、左右対称であるので、同一機能
部品には同一番号を付し、一方の説明のみを行なう。こ
のスタティックテスタ41は、支持台41a上に取付けられ
前輪を転舵自在かつ左右および前後に移動可能に支持す
るフルフロート式のターンテーブル50と、このターンテ
ーブル50上に載置された前輪のタイヤ側面に当接して前
輪のトーイン角、転舵角等の測定を行なう前輪角度測定
手段60と、上記支持台41a上に取付けられてこの前輪角
度測定手段60を車幅方向に移動させるテスタ移動手段70
とから構成される。前輪角度測定手段60は前輪のタイヤ
側面に当接する測定板61を有し、上記テスタ移動手段70
による移動によってターンテーブル50上に載置された前
輪のタイヤ側面に測定板61を当接させるとともにこの測
定板61の傾斜を測定してトーイン角度や転舵角度の測定
を行なうようになっている。
ここで、上記ターンテーブル50を第8図および第9図
に詳細に示しこのターンテーブル50の構造について説明
する。このターンテーブル50は支持台41aに固設された
複数の部材からなるフレーム51を有し、このフレーム51
の上面に同一円周上に並んで複数のベアリング52が固設
されている。このベアリング52は回転自在なボール52a
を有し、このボール52aによってテーブル53が回転自在
かつ前後左右に移動自在に支持されている。このテーブ
ル53はその上に前輪を載置させて支持するもので、前輪
の前後方向の位置決めを行なわせる前後ガイド53a,53a
が設けられるとともに、前輪の内側面に当接して前輪の
幅(左右)方向の位置決めを行なわせる左右ガイド板53
bが設けられている。さらに、テーブル53にはその中央
から下方に伸びる回転軸54が取付けられており、この回
転軸55の下端にはテーブル53の回転角を検出するエンコ
ーダ55が取付けられている。上記フレーム51にはテーブ
ル53への前輪の搬送をスムーズに行なわせるための搬送
板51b,51bがテーブル53を前後に挟んで取付けられてい
る。さらに、フレーム51には回転軸54を前後に挟むよう
に対向するとともに前後に移動自在に軸保持板56,56が
配設されており、この軸保持板56,56は中央部58aがフレ
ーム51に回動自在に取付けられたアーム58の上端とそれ
ぞれ連結されている。アーム58の下端58cはシリンダ59
の両端に連結されており、シリンダ59の伸縮によりアー
ム58が回動されて軸保持板56が前後に移動されるように
なっており、シリンダ59が伸びたときに両軸保持板56,5
6が互いに近づき、縮んだときに互いに遠ざかる。これ
ら両軸保持板56,56および回転軸54を矢印VIII−VIIIに
沿って断面して示すのが第8A図で、この図から分かるよ
うに、軸保持板56,56の互いに対向する端部には直角三
角形状の切込み56aが設けられており、回転軸54のこの
切込み56aに対向する部分54aは断面が上記切込みに合わ
せた正方形状になっている。このため、上記シリンダ59
が伸ばされて両軸保持板56,56が近づくと、切込み56a,5
6aが正方形状部54aを挾持し、この回転軸54を固定保持
する。このため、上記状態ではテーブル53も前後ガイド
53aが前後に向いた状態で固定保持される。
次に、第10図から第12図を用いて前輪角度測定手段60
およびテスタ移動手段70の構造について説明する。前輪
角度測定手段60はフレーム65に前方に延びて支持シャフ
ト62が取付けられるとともに、この支持シャフト62の前
端にボールジョイント62aを介して回動自在に測定板61
が取付けられている。このままでは測定板61はボールシ
ョイント62aを中心に回動自在であるが、フレーム65に
対して圧縮スプリング63a、引張りスプリング63bおよび
リンク63cによって図示のように垂直に起立した状態で
保持される。なお、このように起立した状態で保持され
るのは測定板61に外力が作用しない場合であって、この
測定板61が外力を受けると、上記スプリング63a,63bの
撓みやリンク63cの変形によって測定板61は外力に応じ
てボールジョイント62aを中心に回動される。このた
め、測定板61を前輪のタイヤ側面に当接させると、この
測定板61はタイヤの傾きに応じて傾けられるので、この
測定板の傾きを測定すれば、前輪のトーイン角、転舵
角、キャンバ角等の測定を行なうことができる。この測
定板61の傾斜角を測定するために、フレーム65に3個の
変位測定器64が取付けられている。この変位測定器64は
前方に突出するとともに前後に移動自在なプローブ64a
を有し、第12図に示すように、ボールジョイント62aの
左右および上方に取付けられている。このプローブ64a
は測定板61がタイヤの側面に当接されるときには測定板
61に固設された当接座61aに当接するようになってお
り、測定板61が傾斜している場合には各プローブ64aの
前後方向の移動量(変位測定器64内での前後の移動量)
に差が生じるのでこの差からトーイン角、転舵角、キャ
ンバ角等を検出することができる。具体的には、ボール
ジョイント62aの左右に配された変位測定器64のプロー
ブ64aの前後の移動量の差からトーイン角および転舵角
を測定することができ、上記両移動量の平均値とボール
ジョイント62aの上方に配された変位測定器64の移動量
とからキャンバ角を測定することができる。このため、
本発明のようにトーイン角の調整および転舵角の測定を
行なうだけであれば、ボールジョイント62aに左右に配
した2個の変位測定器64のみでもよい。なお、これら変
位測定器64等は第10図に2点鎖線で示すようにカバー60
aにより覆われている。
上記構成の前輪角度測定手段60はフレーム65を介して
テスタ移動手段70により前後方向に移動自在に支持され
るのであるが、このテスタ移動手段70の構造およびこれ
による前輪角度測定手段60の支持について説明する。テ
スタ移動手段70は支持台41a上に固設されたフレーム71
を有し、このフレーム71によって前後に延びる左右一対
のガイドロッド72,72およびこれらガイドロッド72,72の
間を前後に伸びる搬送ロッド74が支持されている。各ガ
イドロッド72上には前輪角度測定手段60のフレーム65の
下面に固設された2本のガイド脚67,67がそれぞれ摺動
自在に嵌合しており、これにより前輪角度測定手段60は
テスタ移動手段70により前後に移動自在に支持される。
さらに、搬送ロッド74にはその外周にネジが形成されて
おり、前輪角度測定手段60のフレーム65の下面に固設さ
れた搬送脚66のネジブッシュ66aが上記搬送ロッド74と
ネジ係合している。搬送ロッド74はフレーム71により回
転自在に支持されるとともに、その端部に取付けた第1
スプロケット75aがチェーン75bを介してモータ76の軸上
に取付けられた第2スプロケット75cと噛合しており、
モータ76を回転駆動して搬送ロッド74を回転させること
により、搬送脚66を介して前輪角度測定手段60全体を前
後に移動させることができる。この時の前後の移動位置
を設定するため、テスタ移動手段70のフレーム71には前
後方向に離れた2個のリミットスイッチ73,73が取付け
られるとともに、前輪角度検出手段60のフレーム65には
上記リミットスイッチ73と対向する一対のスイッチ板6
8,68が取付けられており、スイッチ板68とリミットスイ
ッチ73の当接によるリミットスイッチ73の作動によりモ
ータ76の駆動制御を行なって、前輪角度測定手段60の前
後の移動位置決めを行なわせている。
以上においては前輪スタティックテスタ41について説
明したが、次に後輪スタティックテスタ45について説明
する。後輪スタティックテスタ45も前輪スタティックテ
スタ41と同様に、左右一対のテスタからなり、各テスタ
はフルフロート式のターンテーブル150と、後輪角度測
定手段160と、テスタ移動手段170とから構成されてい
る。ターンテーブル150は第13図に示すように、フレー
ム151と、フレーム151に取付けられた複数のベアリング
(図示せず)と、このベアリングにより回転自在且つ前
後左右に移動自在に支持されたテーブル153とを有して
おり、これらは前輪用のターンテーブル50と若干形状は
異なるが、その機能および本質的な構造は同じであるの
でこれらの説明は省略する。一方、上記テーブル153か
ら下方に延びる回転軸154は前輪用のテーブル53の回転
軸54と比べて下方への延長量が少なく、且つその下端に
は正方形断面部154aがあるだけでこの軸の回転を検出す
るエンコーダは取付けられていない。これは、4輪操舵
車において前輪の転舵角は大きいため前輪角度測定手段
60のみではその転舵角の測定を行なえないので、その直
進方向を中心として±5゜の範囲の転舵角については前
輪角度測定手段60によって精度の良い測定を行ない、上
記範囲を超える角度についてはエンコーダ55により測定
を行なわせるようにしているのであるが、後輪の転舵角
はその直進方向を中心として±5゜の範囲内であるの
で、後輪角度測定手段160のみにより充分に測定できる
ためである。なお、上記回転軸154の下端の正方形断面
部154aを前後に挟むようにして一対の軸保持板156,156
が配されており、両軸保持板156,156は通常はスプリン
グ157によって押し拡げられているのであるが、前後に
配された各シリンダ158,158に押されて両軸保持板156,1
56によって正方形断面部154aが挾持されることにより、
回転軸154が固定保持されるようになっている。後輪の
トーイン角、転舵角等を測定する後輪角度測定手段160
およびこの後輪角度測定手段160を車幅方向(左右方
向)に移動させるテスタ移動手段170は前輪スタティッ
クテスタ41の場合とその機能および本質的な構造は同じ
なので、その説明は省略する。
次に、前輪および後輪を前輪スタティックテスタ41お
よび後輪スタティックテスタ45にそれぞれ導く前輪ガイ
ド43および後輪ガイド47について説明する。これら両ガ
イド43,47は同形状なので第14図に前輪ガイド43を示し
これに基づいて説明する。この前輪ガイド43は左右の前
輪をそれぞれスタティックテスタ41の方へ案内するため
の案内溝90aを有する一対のガイド体90,90を有し、これ
らガイド体90,90は車幅方向(左右方向)に移動自在と
なっている。また、上記案内溝90aに正しく前輪を導く
ために後方に向かって“ハ”字状に開いた案内板91,91
が取付けられている。両ガイド体90,90の外側面側に対
向するフレーム96,97には図中右方に延びた回動自在な
第1アーム92aおよび第2アーム92bが取付けられてお
り、両アーム92a,92bは第1連結ロッド93により連結さ
れている。また、第1アーム92aは図示の如く第2連結
ロッド95により右前輪を支持するガイド体90に連結さ
れ、左前輪を支持するガイド体90の外側面に対向するフ
レーム97には第2アーム92bの取付け部から前方(図示
左方)に延びた第3アーム92cが第2アーム92bと一体な
って回動自在に取付けられており、この第3アーム92c
は図示の如く第3連結ロッド94によって左前輪を支持す
るガイド体90に連結されている。このため、第1連結ロ
ッド93をシリンダ(図示せず)等により車幅方向に移動
させれば、両ガイド体90,90を車幅方向で互いに反対方
向に移動させることができ、これにより前輪のトレッド
が異なる場合でもこのトレッドに合わせて両ガイド体9
0,90の距離を調整することができる。
また、前輪ガイド43の前後に車体を持上げて支持する
リフタ48,49が配設されている(第5図参照)。このリ
フタは第5図の矢印XV−XVに沿った断面を示す第15図に
示すように、フレーム105と、このフレーム105に固設さ
れて上下に延びるシリンダ102とからなり、このシリン
ダ102のロッド101は上方に突出自在であり、その上端に
溝101bを有するヘッド101aが取付けられている。このた
め、シリンダ102のロッド101が上方に伸ばされるとヘッ
ド101aの溝101bは車体のサイドシルを受けて車体を持上
げる。前後車輪がそれぞれフルフロート式のターンテー
ブルに載置されたときには、車体に水平方向に外力が加
わるとターンテーブルが動かされて車体が動かされ、前
輪および後輪角度測定手段による測定が不正確となるの
であるが、上記リフタにより車体を持上げるようにして
支持することにより車体に水平方向の外力が加わった場
合でも車体が動かされるのを防止することができる。さ
らに、上記リフタにより車体を持上げることによりター
ンテーブル上に載置されるタイヤに加わる車体重量を軽
くすることができ、これによりタイヤの変形を小さくす
ることができるとともに、ターンテーブルへの荷重を小
さくしてターンテーブルの回転をスムーズに行なわせる
ことができるようにしている。
以上のような検査装置40を用いて4輪操舵装置を備え
た車両の4輪操舵特性の検査を行なう方法について第2
図に示した4輪操舵車両を例に挙げて説明する。まず、
前輪ターンテーブル50および後輪ターンテーブル150の
各シリンダ59,158,158を伸長させて軸保持板56,56およ
び156,156により回転軸54,154を固定保持させた後、こ
の装置40上に第5図における図中右側から矢印A方向に
上記車両を搬送し、前輪および後輪ガイド43,47によっ
て前輪1a,1bおよび後輪2a,2bをそれぞれ前輪および後輪
スタティックテスタ41,45の上に載置せしめる。次い
で、リフタ48,49のヘッド101aを上動させこのヘッド101
aにより車体のサイドシル部を持上げて、前後輪からタ
ーンテーブル50,150への荷重を軽減させるとともに、車
体を保持して外力による車体の水平方向への移動を防止
する。このリフタ48,49による車体の持上げ力は、前輪
および後輪の転舵に応じてテーブル53,153がスムーズに
回転される程度の荷重がテーブル53,153に残されるよう
に設定する。次いで、前輪ターンテーブル50および後輪
ターンテーブル150の各シリンダ59,158,158を収縮させ
て軸保持板56,56および156,156による回転軸54,154の固
定保持を解除しテーブル53,153をフルフロート状態にす
る。
この状態からまず、前輪および後輪のトーイン調整が
なされる。このトーイン調整は、前輪および後輪転舵手
段4,10の連結手段6による連結を解除した状態で、前後
輪別々に行なわれる。この場合、前輪および後輪スタテ
ィックテスタ41,45の角度測定手段60,160によるトーイ
ン角の測定が行なわれ、前後輪が直進状態を向き且つス
テアリングホイールが水平に向いた状態でのトーイン角
が所定の値となるように調整され、この後上記連結手段
6による前輪および後輪転舵手段の連結がなされるので
あるが、その具体的な調整方法についての説明は省略す
る。なお、ここでいうトーイン調整とは、いわゆる車輪
のトーイン調整のみならず、トーアウト方向の調整をも
含む。
上記トーイン調整の後、4輪操舵特性の検査が行なわ
れる。この4輪操舵特性の調整は、ステアリングホイー
ル3の操作に伴う前輪1a,1bの転舵角と後輪2a,2bの転舵
角との関係を測定して検査するものであり、以下にその
具体的な検査方法について説明する。
まず、本発明の方法の1例であるフェイルセーフ機構
の作動の検査を行なう方法について説明する。この検査
のためには、まず、ステアリングホイール3を左右いず
れかの方向に大きく操舵し、前輪および後輪をできるか
ぎり大きく転舵させる。このためには、前輪を最大転舵
角まで転舵させるとともに、後輪の転舵角も最大となる
ような車速信号(例えば、車速0Km/Hもしくは120Km/Hに
相当する車速信号)をコントローラ33に送出する。この
車速信号の送出は、信号送出手段105のコネクタ105bを
検査対象となる車両の車速センサ34にかえてコントロー
ラ33に接続し、この信号送出手段105からライン105aを
介して上記車速信号をコントローラ33に送出することに
より行なわれる。このとき、前輪および後輪の各転舵角
を前輪および後輪スタティックテスタ41,45により測定
する。この場合、前輪は前輪角度測定手段60の測定範囲
を越えて転舵されており、ターンテーブル50の回転軸54
の下端に取付けられたエンコーダ55によりその転舵角が
測定され、後輪は後輪角度測定手段160によりその転舵
角が測定される。
次いで、4輪操舵車両の後輪転舵手段10におけるフェ
イルセーフ用ソレノイドバルブ37のソレノイド37cを通
電させてこのソレノイドバルブ37を開かせる。すなわ
ち、フェイルセーフ機構を作動させる。この場合には、
コントローラ33に接続された信号送出手段105からこの
コントローラ33にフェイル信号を送出してコントローラ
33により上記ソレノイドバルブ37を開かせる。ソレノイ
ドバルブ37が開かれると、既述のように油圧アクチュエ
ータの両油圧室13a,13b内の油圧が等しくなり、中立復
帰バネ14a,14bの付勢力によりピストン12が中立位置に
位置せしめられ後輪が直進状態(転舵角が零の状態)に
されるはずであるので、これを後輪角度測定手段160に
より検出し、この検出信号を受けた比較検査手段100に
おいてフェイルセーフ機構が作動しているか否かを検査
する。
次に本発明に係る他の検査方法の例について説明す
る。この検査のためには、ステアリングホイール3をそ
の水平方向を中心として左右に往復操作し、前輪1a,1b
をその直進方向を中心として所定範囲内で往復転舵させ
る。この場合の前輪転舵角範囲は小さい範囲でよく、例
えば、本例では±3゜程度である。この前輪の転舵によ
り後輪2a,2bも転舵されるので、このときの前後輪の転
舵角を測定して特性検査を行なうのであるが、前輪の転
舵に対して後輪の転舵が測定しやすいように、転舵比が
最大となる車速信号をコントローラ33に入力させるのが
好ましい。このため、信号送出手段105のコネクタ105b
を検査対象となる車両の車速センサに代えてコントロー
ラ33に接続し、この信号送出手段105からライン105aを
介して転舵比を最大にさせる車速信号(車速0Km/Hもし
くは120Km/Hに相当する車速信号)をコントローラ33に
送出するようにしている。
上記のような条件でステアリングホイールを操作して
前輪を転舵させた時の前輪および後輪の転舵角を、前輪
および後輪スタティックテスタ41,45の角度測定手段60,
160により測定する。この測定結果の1例を、縦軸に後
輪転舵角を示し、横軸に前輪転舵角を示して表わすと、
第16図のグラフに実線で示すように、一定のヒステリシ
スを有する軌跡が得られる。このようにヒステリシスを
有する軌跡が得られるのは、前輪転舵手段と後輪転舵手
段との連結系にバックラッシュがあるためである。この
場合に前輪転舵角が零のときの後輪転舵角の調整を、前
輪の右方向および左方向のいずれか一方の転舵に基づい
て調整したのでは他方の方向での転舵の際に後輪の転舵
角がずれてしまい走行安定性が損なわれるので、本発明
においては、上記測定信号を受けた比較検査手段100に
おいて、両軌跡の中点を表わす曲線βがグラフ上の原点
を通るか否かを検査するようにしている。すなわち、右
方向転舵により得られる軌跡曲線と左方向転舵により得
られる軌跡曲線とが原点を中心にほぼ点対象となってい
るか否かを検査するようにしている。そして、曲線βが
原点を通るように後輪転舵手段の調整を行なう。
なお、第2図および第3図に示した4輪操舵手段を用
いた車両においては、中立復帰バネ14a,14bが予圧縮さ
れているので、後輪2a,2bを直進位置(転舵角が零の位
置)から左右いずれかの方向に転舵させる場合に、前輪
の転舵に対して後輪が転舵されないという不感帯(グラ
フ中における前輪転舵角が零となる近傍において軌跡曲
線がほぼ水平となっている部分)が生じる。そこで、例
えば、この不感帯が生じるときの前輪転舵角α1
読み取り、両転舵角α1の中央値が零となるか否
か、すなわち両不感帯が原点を中心に点対象となってい
るか否かを検査するようにしてもよい。
なお、本例においては、車速に応じてその転舵比およ
び転舵位相を制御する電気油圧式の4輪操舵機構を有し
た車両を例に4輪操舵特性の検査方法について説明した
が、本発明はこれに限られるものではなく、前輪の転舵
を機械的に後輪に伝達し前輪の転舵に応じて後輪の転舵
制御をする機械式の機構を有した車両の場合も同様であ
る。
さらに、本発明の方法に関する4輪操舵特性の検査を
行なう方法の第3の例について以下に説明する。まず、
信号送出手段105からライン105aを介してコントローラ3
3に転舵位相を同位相にし且つ転舵比を最大にするよう
な模擬車速信号(例えば、車速120Km/Hに相当する車速
信号)を送出する。この状態でステアリングホイール3
を操作して前輪1a,1bを転舵させると、後輪2a,2bも同位
相に転舵されるので、これら前後輪の転舵角を前輪およ
び後輪スタティックテスタ41,45の角度測定手段60,160
により測定する。このようにして測定された前輪転舵角
と後輪転舵角との関係の1例を示すのが第17図のグラフ
である。このグラフにおいては、縦軸に後輪転舵角を示
し、横軸に前輪転舵角を示しており、縦軸の上側および
横軸の右側が後輪および前輪の右方向への転舵を示して
いる。このグラフから分かるように、前輪を右に転舵さ
せると、後輪もこれに応じて右に転舵される(同位相に
転舵される)のであるが、この後輪の転舵角変化は徐々
に小さくなり所定転舵角(右側最大転舵角)θ以上は
転舵されない。前輪を左に転舵した場合も同様であり、
後輪は同位相に且つ左側最大転舵角θまでその変化を
徐々に小さくしながら転舵される。
次に、信号送出手段105からライン105aを介してコン
トローラ33に転舵位相を零位相にするような模擬車速信
号(例えば、車速30Km/Hに相当する車速信号)を送出す
る。この状態でステアリングホイール3を操作して前輪
1a,1bを転舵させても、後輪2a,2bは零位相のまま保持さ
れ転舵されないはずである。これら前後輪の転舵角は前
輪および後輪スタティックテスタ41,45の角度測定手段6
0,160により測定され、このようにして測定された前輪
転舵角と後輪転舵角との関係の1例を示すのが第18図の
グラフである。このグラフから分かるように、前輪を右
に転舵させると、後輪はほとんど転舵されず、寸法誤差
等による極く小さい転舵θ1が生じるだけである。
さらに、信号送出手段105からライン105aを介してコ
ントローラ33に転舵位相を逆位相にし且つ転舵比を最大
にするような模擬車速信号(例えば、車速0Km/Hに相当
する車速信号)を送出する。この状態でステアリングホ
イール3を操作して前輪1a,1bを転舵させると、後輪2a,
2bは逆位相に転舵されるので、これら前後輪の転舵角を
前輪および後輪スタティックテスタ41,45の角度測定手
段60,160により測定する。このようにして測定された前
輪転舵角と後輪転舵角との関係の1例を示すのが第19図
のグラフである。このグラフから分かるように、前輪を
右に転舵させると、後輪はこれに応じて左に転舵される
(逆位相に転舵される)のであるが、この後輪の転舵角
変化は徐々に小さくなり所定転舵角(左側最大転舵角)
θ以上は転舵されない。前輪を左に転舵した場合も同
様であり、後輪は逆位相に且つ右側最大転舵角θまで
その変化を徐々に小さくしながら転舵される。
以上のようにして測定された、各種の車速信号が入力
されたときの、前輪転舵角に対応する後輪転舵角変化の
特性の各々に対して予め所望の基本特性が設定されてお
り、比較検査手段100により上記測定による特性と基本
特性が比較されて測定特性が基本特性の要求範囲内に入
っているか否か、および上記最大転舵角θおよびθ
が予め設定された基本特性としての所定範囲内に入って
いるか否かが検査され、上記基本特性に合っていない場
合にはこれに合わせるように転舵特性の調整がなされ
る。
さらに、本発明に係る4輪操舵特性の検査を行なう方
法のさらに異なる例について説明する。この方法におい
ては、ステアリングホイール3を操作して前輪1a,1bを
大きく転舵(好ましくは最大転舵角まで転舵)させた
後、この信号送出手段105からライン105aを介してコン
トローラ33に徐々に車速を変化させるような模擬車速信
号、例えば、車速0Km/Hから車速120Km/Hまで徐々に増大
する車速に相当する信号を送出する。そして、このとき
の後輪転舵角を後輪スタティックテスタ45の角度測定手
段160により測定する。このようにして測定された後輪
転舵角と車速(模擬車速信号)との関係の1例を示すの
が第20図のグラフである。このグラフにおいては、縦軸
に後輪転舵角を示し、横軸に車速を示しており、このグ
ラフから分かるように、車速が零のときには前輪に対し
て後輪は逆位相側に転舵されており、その最大転舵角は
5゜であり、この状態から車速を増大させると後輪の転
舵角は徐々に小さくなり、車速30Km/Hで後輪転舵角は
零、すなわち2輪操舵状態となる。さらに車速が増大す
ると、今度は後輪は同位相側に転舵され、この同位相側
への転舵量は車速が増大するに応じて増大するのである
が、その増加率は徐々に小さくなり、車速120Km/Hにお
いて最大となり、その値は5゜である。このようにして
測定された車速変化に対する後輪転舵角変化の特性に対
して予め所望の基本特性が設定されており、比較検査手
段100により上記測定による特性と基本特性とが比較さ
れて測定特性が基本特性の要求範囲内に入っているか否
かが検査され、上記基本特性に合っていないときにはこ
れに合わせるように転舵特性の調整がなされる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、前輪を転舵さ
せるとともに前輪の転舵角および前輪の転舵に応じて転
舵される後輪の転舵角を測定し、この測定によって前輪
転舵角に対する後輪の転舵角の変化特性を検出し、この
特性を予め設定された基本特性と比較対照して4輪操舵
装置の特性を検査するように構成しているので、前輪転
舵に対する後輪の転舵特性を正確に且つ迅速に検出する
ことができ、この特性検査に基づいて前後輪の転舵手段
の調整を行なうことにより、4輪操舵装置の的確な調整
を行なうことが可能になり、この4輪操舵装置を有する
車両の走行安定性を充分に保証することができる。ま
た、予め前後輪のトー角調整を行なうと共にステアリン
グホイール、前輪および後輪を直進状態に設定してお
き、その後検査を開始するので、正確な直進状態を確保
することができ、直進走行安定性を確実に保障すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は車両の4輪操舵装置を模式的に示す平面図、 第2図は上記4輪操舵装置の平面概略図、 第3図は転舵比可変機構を示す斜視概略図、 第4図は車速と転舵角との関係を示すグラフ、 第5図は検査装置を示す平面図、 第6図および第7図は前輪スタティックテスタの正面図
および平面図、 第8図および第9図は前輪用のターンテーブルを示す正
面断面図および側面図、 第8A図は上記ターンテーブルを矢印VIII−VIIIに沿って
示す断面図、 第10図から第12図は前輪角度測定手段およびテスタ移動
手段を示す正面図、平面図および側面図、 第13図は後輪用のターンテーブルを示す正面図、 第14図は前輪ガイドを示す平面図、 第15図はリフタを示す断面図、 第16図から第19図は前輪転舵に対する後輪転舵角変化の
測定結果の1例を示すグラフ、 第20図は車速変化に対する後輪転舵角変化の測定結果の
1例を示すグラフである。 4……前輪転舵手段、6……連結手段 10……後輪転舵手段、14a,14b……中立復帰バネ 20……転舵比可変機構、26……ステッピングモータ 27……転舵比センサ、33……コントローラ 34……車速センサ、38……コントロールバルブ 40……検査装置、41,45……スタティックテスタ 43,47……ガイド、48,49……リフタ 50,150……ターンテーブル、60,160……角度測定手段 70,170……テスタ移動手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪の転舵に応じて後輪を転舵させるよう
    にした4輪操舵装置を有する車両の4輪操舵特性を検査
    する方法であって、 前輪および後輪をそれらのトー角が予め設定された所定
    の値となる様に調整すると共にステアリングホイール、
    前輪および後輪を直進状態に設定し、このステアリング
    ホイール、前輪および後輪を直進状態に設定した後に、
    前輪を転舵させるとともにこのときの前輪および後輪の
    転舵角を測定し、該測定によって前輪転舵角に対する後
    輪転舵角の特性を検出し、該特性を予め設定された前輪
    転舵角に対する後輪転舵角の基本特性と比較対照して検
    査するようにしたことを特徴とする車両の4輪操舵特性
    検査方法。
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