JPH08121404A - 流体圧シリンダ - Google Patents

流体圧シリンダ

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JPH08121404A
JPH08121404A JP6284174A JP28417494A JPH08121404A JP H08121404 A JPH08121404 A JP H08121404A JP 6284174 A JP6284174 A JP 6284174A JP 28417494 A JP28417494 A JP 28417494A JP H08121404 A JPH08121404 A JP H08121404A
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rod
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Toshiyasu Ito
俊逸 伊藤
Masayuki Miki
正之 三木
Hideyuki Ideto
英幸 出戸
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SG KK
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧と低圧の油圧源の切換が行えて消費エネ
ルギの節減が図れ、またその切換が負荷に応じて自然に
行えて制御系が簡素な構成で済むようにする。位置制御
や速度制御も簡易とする。 【構成】 ケーシング1内に設けたピストン4a付きの
ロッド4を中空とし、内部にスプール7を設ける。スプ
ール7はモータ2の駆動でボールねじ3を介して進退さ
せる。このスプール7に追従してピストン4aが移動す
るように、ピストン4aの両側の流体室8d,8eへ油
圧供給を行う低圧側流路12およびその方向制御弁VL
を設ける。この構成において、高圧流体の流入口1hを
設け、スプール7のピストン4aとの位置偏差が所定値
以上になると高圧側流入口1hを低圧側流路12に連通
させる高圧側流路13を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パンチプレス等の工
作機械や、物流機械、各種の産業機械等に使用される位
置決め制御および速度制御の容易な省エネルギ型の流体
圧シリンダに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】油圧シリ
ンダの使用形態として、待機位置から加圧位置までの接
近区間では、軽負荷で高速で移動させ、加圧位置では大
加圧力が望まれる場合がある。例えば、パンチプレスで
は、パンチ工具が上昇待機位置からワークに接触するま
での接近区間では高速で下降させて加工のサイクルタイ
ムの短縮を図ることが望まれる。ワークとの接触後は、
打ち抜き力を得るために大きな加圧力が必要となる。こ
のような油圧シリンダの使用形態の場合、油圧源が一系
統であると、大加圧力の不要な高速動作時にも、打ち抜
き力が得られるだけの高圧の油圧供給が行われることに
なり、消費エネルギの無駄が多い。
【0003】このため、油圧源を低圧と高圧の2系統設
け、所定ストローク位置に達すると油圧源の切換を行う
ことが考えられている。しかし、このような制御を可能
とするには制御系が複雑になる。特に、パンチプレスで
は、板厚等が種々変わる場合には油圧源の切換タイミン
グを板厚に合わせて調整する必要があり、制御が難し
い。また、ストローク位置によって油圧源の切換を行う
場合、例えばパンチプレスで空打ちを行う場合のように
加圧力を必要としない場合であっても、所定ストローク
位置に達すると高圧に切り換わることになり、十分なエ
ネルギの節減が図れない。
【0004】一方、油圧シリンダの位置決め制御や速度
制御を高精度に行う場合、一般に油圧サーボバルブが用
いられている。しかし、油圧サーボバルブによっても期
待する精度を得ることは難しく、また油圧系が複雑にな
る。このようなサーボバルブの問題点を解消するものと
して、油圧シリンダの内部にモータで進退駆動されるス
プールを設け、スプールに追従してピストンを動作させ
るものが提案されている(例えば実公昭58−1000
4号公報、特開平6−74202号公報)。しかし、こ
のようなスプール追従型の油圧シリンダにおいても、2
系統の油圧源を用いるには、前記と同様な切換手段を別
に必要とし、制御系が複雑となる。
【0005】この発明の目的は、高圧と低圧の油圧源の
切換が行えて消費エネルギの節減が図れ、また前記切換
が負荷に応じて自然に行えて制御系が簡素で済み、さら
に位置制御や速度制御も簡易に行える流体圧シリンダを
提供することである。この発明の他の目的は、低圧から
高圧への切換タイミングの調整を可能とすることであ
る。この発明のさらに他の目的は、ポート数を少なく
し、外部の配管系を簡素にすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の流体圧シリン
ダの前提構成を説明する。ケーシング内にピストン付き
のロッドを設け、このロッドを中空として内部にスプー
ルを移動自在に設ける。スプールに追従してピストンが
移動するように、ケーシングの作動流体の流入口および
吐出口とピストンの両側の流体室とを前記スプールで選
択的に連通させる。この構成において、前記ケーシング
に高圧流体の流入口を設け、前記スプールのピストンと
の位置偏差が所定値以上になると前記スプールで開かれ
て前記高圧側の流入口を前記流路に連通させる高圧側流
路を設けたことを特徴とする。
【0007】前記高圧側流路には、前記スプールとピス
トンの位置偏差の発生から前記流体室の流体圧が高圧流
体の流体圧に切り換わるまでの過程の時定数を変更させ
る時定数変更手段を設けても良い。この時定数変更手段
は、スプールに設けた切欠状凹部や、流路途中に設けた
絞り流路等で構成される。前記高圧側流路における前記
スプールによる開閉部分から前記流体室側の流路に連通
する流路部分は、流体圧シリンダの内部に設けても良
い。
【0008】
【作用】この構成の流体圧シリンダは、前記各流入口に
低圧および高圧の油圧源を各々接続し、スプールをサー
ボモータおよび送りねじ等で移動させて使用する。スプ
ールがロッドに対する中立位置にあるときは、流体室側
流路である低圧側流路および高圧側流路は共にスプール
で閉じられており、ロッドは停止状態にある。スプール
をいずれかの方向に移動させると、低圧側流路は、スプ
ールの移動方向と反対側にある流体室が低圧側流入口に
連通し、この流入口から供給される低圧の作動流体圧で
ピストンがスプールの移動方向へ移動させられる。ピス
トンがスプールに対する中立位置まで移動すると、低圧
側流路が閉じられ、ピストンが止まる。スプールが移動
し続けると、これに追従してピストンも移動し続ける。
スプールを逆方向に移動させた場合も、同様な動作とな
る。ここで、スプールを所定方向に移動させているとき
に、ロッドの外部に大きなな負荷がある場合は、スプー
ルの動きに追従できず、スプールが先行する。その結
果、先行幅が所定の位置偏差を超えると、高圧側流路が
スプールで開かれ、低圧側流路に連通する。このため、
流体室には高圧の作動流体圧が流入し、ロッドは高圧の
流体圧で移動する。
【0009】高圧側流路に時定数の変更手段を設けた場
合は、ピストンを動作させる速度等に応じて、低圧と高
圧の切換タイミングを適正な値に調整することができ
る。高圧側流路を低圧側流路に連通させる流路部分を流
体圧シリンダの内部に設けた場合は、ケーシングの外部
に開口するポート数が少なくなり、外部に設ける配管系
を簡素にできる。
【0010】
【実施例】この発明の一実施例を図1ないし図3に基づ
いて説明する。ケーシング1は、後部が小径、前部が大
径となった段付きの円筒形状をしており、その小径部分
にロッド4を摺動自在に嵌合させ、大径部分にロッド4
の外周に設けられたピストン4aを摺動自在に嵌合させ
てある。ピストン4aはロッド4に一体に設けられたも
のである。ピストン4aにより、ケーシング1の大径部
内の空間が第1および第2の流体室8d,8eに仕切ら
れている。ロッド4は前端が閉じられた中空軸に形成さ
れ、前端がケーシング1の端壁の開口から摺動自在に突
出している。ロッド4は、本体部分とその内周面に密着
状態に固定された流路形成用のスリーブ9とからなり、
このスリーブ9内に後述の方向制御弁VLおよび開閉弁
H の弁体となるスプール7が摺動自在に嵌合してい
る。
【0011】スプール7は中空の軸状に形成されて、内
部にボールねじ等からなる送りねじ3が挿入され、後端
に送りねじ3のナット6が取付けられている。送りねじ
3は、基端がケーシング1の端壁の開口から突出し、前
記端壁に設置されたモータ2の出力軸と連結されてい
る。スプール7の後端には、ボールねじ3に対する共回
りを防止する回り止め手段として、ロッド4のスリーブ
9に設けられたガイド溝9fに軸方向移動自在に係合す
る係合突部7rが設けてある。したがって、スプール7
は、モータ2で送りねじ3を正逆に回転させることによ
り、ナット6と共に進退する。モータ2はサーボモータ
等からなり、回転位置検出手段5を有している。回転位
置検出手段5には、アブソリュート式またはインクリメ
ンタル式のロータリエンコーダ、パルスコーダ、誘導型
移送シフト式位置センサ等が使用される。
【0012】この流体圧シリンダ内の流路を説明する。
ケーシング1は、大径部の周壁に低圧作動流体の流入口
1aを有し、小径部の周壁に吐出口1b、高圧作動流体
の流入口1h、および連通口1kが順次後方へ並んで形
成されている。低圧側の流入口1aからスプール7を介
して両流体室8d,8eに連通する各部の流路の流路
群、および両流体室8d,8eから吐出口1bに連通す
る各部の流路の流路群により、流体室側流路である低圧
側流路12が構成される。また、高圧側の流入口1hか
らスプール7を介して連通口1kに連通する各部の流路
の流路群と、連通口1kから低圧側流入口1aに接続し
た外部流路14によって高圧側流路13が構成される。
低圧側の流入口1aおよび高圧側の流入口1hは、油圧
ユニット20の低圧側油圧源PL および高圧側油圧源P
H に外部流路21,22でそれぞれ接続され、吐出口1
bは油圧ユニット20のタンクに外部流路23で接続さ
れる。
【0013】低圧側流路12を説明する。ケーシング1
は、吐出口1bを含む内壁面に環状の溝を有し、この環
状溝とロッド4の外周面との間に形成される環状の空間
が作動流体を吐出口1bへ導くための流路1cとなる。
ロッド4の周壁には作動流体を流路1cに導くための流
路4fとなるスリット状の開口部を有する。ピストン4
aは、作動流体を第1および第2の流体室8d,8eに
導くための環状の流路4c,4d,4eを有すると共
に、その外周上に環状の溝を有する。この環状溝とケー
シング1との間に形成される環状の空間が、流入口1a
から流入する作動流体をピストン4a内の流路4cに導
くための流路4bとなる。ロッド4の内部に設けられた
スリーブ9は、周壁に流路9a,9b,9c,9d,9
eとなる開口部を有し、これらの流路は各々スプール7
の外周に開口する。流路9c,9d,9eは、流路4
c,4d,4eに整合する断面形状の開口で構成されて
いる。流路9dは、流路4dを介して第1の流体室8d
に連通している。流路9eは流路4eを介して第2の流
体室8eに連通する。
【0014】スプール7の外周面には複数の環状溝が形
成され、各環状溝とスリーブ9との間に形成される環状
の空間が、それぞれ作動流体の流路7a,7d,7eと
なる。スプール7の流路7d,7eの間は、幅狭の環状
突条となる。スプール7の中空部分は前端側に開口した
流路7bとなり、スプール7の前端とロッド4の前端内
壁面との間に形成される空間が流路7cとなる。スプー
ル7は、その周壁に流路7aと流路7bを接続するため
の流路7fとなる開口部を有する。流路7aは、ロッド
4の流路9aに常時連通する。スプール7の流路7d
は、流路9d,4dを介して第1の流体室8dに常時連
通し、流路7eは流路9e,4eを介して第2の流体室
8eに常時連通する。図1のようにスプール1に対して
ロッド4が中立位置にある定常状態では、低圧側の流入
口1aに連通した流路9cは、スプール7の流路7dと
流路7eとの間の環状突条によって閉じられる。スプー
ル7がロッド4に対して軸方向にずれると、そのずれ方
向に応じて流路9cは流路7dおよび7eのいずれか一
方と連通する。また、前記中立位置では、スプール7の
流路7d,7eは、ロッド4のスリーブ9における流路
9a,9bと非連通状態にあり、スプール7がいずれか
の方向にずれると、そのずれ方向に応じて流路7dが流
路9aに連通し、または流路7eが流路9bに連通す
る。前記方向制御弁VL は、この低圧側流路12におけ
るロッド4のスリーブ9の各流路9a〜9eと、スプー
ル7の各流路7a〜7e,7fによって構成される。
【0015】高圧側流路13につき説明する。ケーシン
グ1の内壁面には、高圧側流入口1hを含む環状溝およ
び連通口1kを含む環状溝が形成され、これら環状溝と
ロッド4との間の空間が各々流路1m,1nとなる。ロ
ッド4は、各流路1m,1nに連通する流路4h,4k
が、スリーブ9を貫通してスプール7の周面に達する開
口として設けられている。スプール7には、ロッド4の
前記開口4kに常時連通する幅の環状溝が形成され、こ
の環状溝とロッド4のスリーブ内面との間の空間で流路
7hが形成される。流路7hのロッド前端側の縁部とロ
ッド4の流入口1h側の流路4hとの軸方向距離Wは、
スプール7のロッド4に対する中立位置からの所定の位
置偏差に設定される。この所定の位置偏差となる軸方向
距離Wは、高圧の作動流体をピストン4aの加圧力とし
て作用させるタイミングや負荷,油圧等に応じて定めら
れる。前記開閉弁VH は、高圧側流路13におけるロッ
ド4の流路4hと、スプール7の流路7hによって構成
される。前記連通口1kに接続した外部流路14は、低
圧側の流入口1aに接続された外部流路21の中間に接
続され、その接続部よりも上手側に、逆止弁24が設け
られる。
【0016】なお、ケーシング1の後端付近には、ロッ
ド4のストローク位置を検出する直線位置検出手段10
が埋め込み状態に設けてある。直線位置検出手段10に
は、例えばロッド4の周面に設けた磁気目盛り部と、こ
の磁気目盛り部を検出するコイルアッセンブリとからな
る位相シフト方式の位置検出器等が使用される。直線位
置検出手段10には、コネクタ11を介して各種の信号
が入出力される。
【0017】図3は油圧ユニット20の構成例を示す。
低圧側油圧源PL は、可変容量型のポンプ31を用い、
ポンプ吐出口と継手32との間に、比例電磁式のリリー
フ弁33と、逆止弁34と、アキュームレータ35とが
順に接続してある。高圧側油圧源PH は、高圧小容量の
ポンプ36を用い、ポンプ吐出口と継手37との間に、
比例電磁式のリリーフ弁38と、逆止弁39と、アキュ
ームレータ40とが順に接続してある。両ポンプ31,
36は共通のモータ44で同時駆動される。戻り側の継
手41は、フィルタ43を介してタンク42に接続され
る。
【0018】次に、上記構成の動作を説明する。図1に
示すように、スプール7がロッド4に対する中立位置に
あるときは、低圧側の流路12および高圧側流路13は
共にスプール7で閉じられており、ロッド4は停止状態
にある。すなわち、低圧側流入口1aの流路9cは、前
記のようにスプール7の流路7d,7e間の環状突部で
閉じられ、高圧側流入口1hの流路4hもスプール7の
周面で閉じられている。この状態から、図2のようにス
プール7が軸方向を右側に移動すると、流路9cと流路
7dとが接続され、油圧ユニット20の低圧側油圧源P
L からの作動流体は、流入口1a、流路4b,4c,9
c,7d,9d,4dの順で第1の流体室8dに流れ込
む。一方、第2の流体室8eの作動流体は、流路4e,
9e,7e,9b,7c,7b,7f,7a,9a,4
f,1c、吐出口1bの順番で油圧ユニット20の戻り
側に流れ込む。これによって、ピストン4aは第1の流
体室8dの作動流体の圧力を受け、ロッド4がスリーブ
9と共に右方向に移動して行く。この移動により、スプ
ール7の流路7dと流路7eとの間の環状突部によって
流路9cが閉じられると、その時点でロッド4は停止す
る。
【0019】逆に、スプール7が軸方向の左側に移動し
て流路9eと流路7eとが連通すると、油圧ユニット2
0の低圧側油圧源PL からの作動流体は、流入口1a,
流路4b,4c,9c,7e,9e,4eの順番で第2
の流体室8eに流れ込む。一方、第1の流体室8dの作
動流体は、流路4d,9d,7d,9a,4f,1c、
吐出口1bの順番で油圧ユニット20に戻る。これによ
って、ピストン4aは第2の流体室8eの作動流体の圧
力を受け、ロッド4を左方向に移動させるようになる。
ロッド4の移動によってスプール7の流路7d,7e間
の環状突部で流路9cが閉じられると、ロッド4は停止
する。
【0020】このように、ロッド4は、スプール7が移
動すればそれに応じて移動し、スプール7が停止すれば
その停止位置で停止する。スプール7を移動させ続ける
と、ロッド4はスプール7に追従して移動し続ける。し
たがって、スプール7の移動位置を位置決め制御するこ
とによって、ロッド4の移動を制御することができる。
スプール7の位置決め制御および速度制御は、サーボモ
ータ2の制御によって行え、そのためサーボボルブ等を
使用するものに比べて制御が簡単で精度良く行える。
【0021】ここで、スプール7を図の右方向に移動さ
せているときに、図2に示すようにロッド4が障害物1
9に当たるなどして大きなな負荷が作用した場合は、ス
プール7の動きに追従できず、スプール7が先行する。
その結果、先行幅が所定の位置偏差(図1の距離W)を
超えると、高圧側流入口1hの流路4hがスプール7の
流路7hに連通して高圧側流路13が開かれ、流路4
k、連通口1k、および外部流路14を介して高圧側流
路13が低圧側流路12に連通する。低圧側油圧源PL
は、流路途中の逆止弁24において高圧の流体圧で遮断
される。このため、第1の流体室8dには高圧側油圧源
H の高圧の作動流体が流入し、ロッド4は高圧の流体
圧で移動する。このように、低負荷時には低圧の流体供
給で済み、高負荷時のみ高圧の流体供給が行われること
になり、消費エネルギが節減される。しかも、低圧と高
圧の切換にセンサ類や電気的制御手段を必要とせず、制
御系統が簡易な構成で済む。
【0022】油圧ユニット20は、前記のように高圧と
低圧の二つの油圧源PH ,PL が準備され、流体流量は
この流体圧シリンダの全動作行程に必要な量が確保され
る。油圧切換り時の瞬時大流量もアキュームレータ3
5,40等で確保される。この結果、大負荷時に必要な
高圧の油圧源PH と、通常の高速,低負荷時に必要な低
圧の油圧源PL とは分離され、大負荷時に必要な油圧源
H とそれ以外に必要な油圧源PL は各々別の圧力を維
持することが可能となり、流体圧と流量の積に比例する
エキルギ総量は、全回路を高圧にした場合に比べて低減
させることができる。また、一般に高圧で大流量の油圧
システムは騒音も大きくなるが、上記の省エネルギ型の
油圧回路を構成することよって、低騒音が可能となる。
【0023】図5ないし図7は、この発明の他の実施例
を示す。この実施例は、図1の実施例と次の箇所を異な
らせたものであり、その他の構成は図1の実施例と同じ
である。すなわち、この例は、高圧回路13におけるス
プール7の流路7hから低圧流路12に連通させる流路
部分である流路9hを、ロッド4のスリーブ9内に設け
た設けたものである。この流路9hは軸方向孔とし、そ
の先端は、低圧側流路12における第1の流体室8dか
らスプール12の周面に開通する流路9dに続いてい
る。したがって、図1の実施例における外部流路14と
連通口1kおよび流路4kは省かれている。
【0024】また、この実施例では、スプール7の流路
7hを形成する環状溝の開口縁の一部に切欠状凹部7g
が設けてある。切欠状凹部7gは、前記環状溝における
ロッド4の流路4h側の開口縁に設けられたものであ
り、図7(B)に示すように、大きさの異なる複数種類
のものが周方向に並べて設けてある。各切欠状凹部7g
は、V字状断面に形成されて流路7hの溝内壁側が深く
なるものとしてある。また、各切欠状凹部7gは、互い
に軸方向長さd、深さ、および幅、等の大きさが異なる
ものとしてある。これらの切欠状凹部7gは、流体圧シ
リンダの組立時にスプール7のロッド4に対する回転方
向の位置を調整することにより、いずれかの選択された
切欠状凹部7gのみをロッド4の流路4hと対応する周
方向位置に配置する。これら複数の切欠状凹部7gによ
り、時定数変更手段が構成される。なお、これらの切欠
状凹部7gの形状は、一定深さで軸方向に延びる溝状と
しても良い。また、ロッド4の回り止め用のガイド溝9
fは、スプール7の回転位置が、任意の切欠状凹部7g
がロッド4の流路4hと対応可能となるように、周方向
複数箇所に設けておく。
【0025】この構成の場合、高圧側流路12を低圧側
流路13に連通させる流路9hがロッド4内に設けられ
ているため、ケーシング1の外周面に図1の例の連通口
1k等のポートを設けることが不要となり、外部の配管
系を簡素にできる。また、このように連通孔1kが省け
るため、幅広の流路1mを設けて連通口1kをロッド4
の流路4kと常時連通させる構成が不要となり、略ロッ
ドストローク分だけ図1の例よりも流体圧シリンダの全
長を短くすることができる。また、この実施例ではスプ
ール7の流路7hに大きさの異なる複数の切欠状凹部7
gを設けたので、低圧から高圧への切換タイミングを調
整することができる。すなわち、大きな切欠状凹部7g
を用いた場合は、スプール7とロッド4との位置偏差が
小さくても高圧の流体がスプール7の流路7hに流れ込
むことになり、前記の切換タイミングが速くなる。
【0026】この切換タイミングにつき説明する。切欠
状凹部7gを設けない場合の低圧から高圧への切換タイ
ミングは、図6に示す流路間隔wによって決まる。この
流路間隔wは、スプール7の移動に追従してロッド4が
移動しているときにおけるスプール7の流路7hとロッ
ド4の流路4hとの距離である。この流路間隔wは、短
くするに従い、低圧から高圧への切換が速く行われるこ
とになるが、高速動作時はスプール7の動きに対してロ
ッド4の動きが大きく遅れるため、流路間隔wが小さい
と無負荷でも切り換わる可能性がある。そのため、高速
動作時は流路間隔wを長くしておく必要がある。一方、
ロッド4の動作速度は、この流体圧シリンダを使用する
機械やその運転形態等に応じて種々異なる。これに対し
て、この実施例では前記のように大きさの異なる複数の
切欠状凹部7gを設けておき、これを流体圧シリンダの
組立時に選択可能としたので、低速動作のみで良いとき
は小さな切欠状凹部7gを用い、あるいは切欠状凹部7
gを使用しないように設定しておくことで、最短時間で
油圧切換が行える。また、高速動作が必要なときは大き
な切欠状凹部7gを使用して無負荷での切換わりが生じ
ないようにすることができる。したがって、希望の切換
タイミングに応じて流路7hの溝幅の種々異なるスプー
ル7を準備する必要がない。
【0027】この実施例では流体圧シリンダの組立時に
切欠状凹部7gの選択を行うようにしたが、図9の実施
例のようにケーシング1の外部から操作可能なスプール
角度調整手段61を設ければ、運転中における油圧切換
が可能となる。同図のスプール角度調整手段61は、ロ
ッド4のスリーブ9内に回転自在に嵌合させた回転止め
筒62と、この回転止め筒61に伝達機構63を介して
回転を伝達する割出用のモータ64とで構成される。伝
達機構63は、回転止め筒62に設けたギヤ63aと、
このギヤ63aに噛み合ってモータ64で駆動されるギ
ヤ63bとからなる。回転止め筒62は、スプール7の
回転止め用の係合突部7rを軸方向移動自在に係合させ
るガイド溝9fを内壁面に設けたものである。その他の
構成は図5の実施例と同じである。この構成によると、
モータ64でスプール7の回転角度を変えることができ
るので、例えばロッド4を高速で動作させるときは大き
な切欠状凹部7gが使用され、低速動作時は小さな切欠
状凹部7gが使用されるようにスプール7の回転角度を
運転中に調整することができる。そのため、ロッド4の
動作速度を途中で変えて運転する場合等でも、常にロッ
ド4の動作速度に対応する可能な範囲の最短の切換タイ
ミングとすることができる。
【0028】なお、これら図5や図9の実施例における
切欠状凹部7gやスプール角度調整手段61を設ける構
成は、図1の実施例においても、同様に適用することが
できる。また、この低圧から高圧への切換タイミング
は、図8の実施例で示すように、高圧側流路13におけ
るスプール7による開閉部分から低圧側流路12に連通
する流路9hに絞り弁等の絞り流路16を設けることに
よっても調整できる。図8の実施例は、図5の実施例に
おいて、切欠状凹部7gを設ける代わりに絞り流路16
を設けたものであり、この絞り流路16が時定数変更手
段となる。絞り流路16を設けることで、スプール7の
流路7hがロッド4の流路4hに連通して高圧の流体が
低圧側流路13へ流れ込むときに、その流量が制限さ
れ、第1の流体室8d内が完全に高圧に切り換わるまで
の時間が長くなる。図1の実施例のように外部流路14
で高圧側流路12から低圧側流路13へ接続する場合
は、図4に示すように外部流路14に絞り流路17を設
ける。絞り流路17には可変の絞り弁等が用いられる。
【0029】なお、この発明において、低圧側流路12
は前記各実施例の構成に限らず、各種の構成のものとす
ることができる。すなわち、低圧側流路12は、スプー
ル7に追従してロッド4が移動するように、ケーシング
1の流入口1aおよび吐出口1cとピストン4aの両側
の流体室8d,8eとをスプール7で選択的に連通させ
る構成であれば良い。前記各実施例はピストン4aの両
側の流体室8a,8eにおける受圧面積を同じ大きさと
してあるが、ピストン4aの両側の受圧面積を異なら
せ、加圧力の差で動作するものとしても良い。その場
合、前記受圧面積の小さい方の流体室にはピストン動作
時に常に作動流体の流体圧が作用するように低圧側流路
を構成しても良い。
【0030】図10は、この発明の流体圧シリンダを用
いたパンチプレスの一例を示す。このパンチプレスはタ
レット式のものであり、C字状のフレーム51に上下の
タレット52,52が設置され、フレーム51の上部に
設置した流体圧シリンダAにより、パンチ加工位置Pで
上下タレット2のパンチ工具53およびダイ工具54に
よるパンチ加工が行われる。油圧シリンダAは、前記各
実施例のいずれのものであっても良い。油圧シリンダA
のロッド4はラム57に連結され、ラム57を介してパ
ンチ工具53を昇降せる。ラム57はフレーム51に設
けたガイド手段(図示せず)で昇降自在に支持してあ
る。板状のワーク60は、テーブル55上でワーク送り
機構56により前後左右に送られる。油圧ユニット20
は、低圧側油圧源PL を大容量のものとし、高圧側油圧
源PH を小容量のものとする。
【0031】このように、この発明の流体圧シリンダA
をパンチプレスに用いた場合、図11にラム速度曲線v
を示すように、パンチ工具53が上昇待機位置からワー
ク表面に当るまでは、低圧側油圧源PL による大容量の
油圧供給で高速でラム57が下降し、実際にパンチ工具
53がワークWに接して打ち抜く間は、打抜抵抗のため
に高圧側油圧源PH に流路が切り替わって、その小容量
で高圧の作動油により低速で打ち抜きが行われる。パン
チプレスでは、ワークWを打ち抜くときのラム速度によ
って騒音の発生が大きく影響される。そのため、ストロ
ーク途中において、実際の打抜区間は低速で、その他の
区間は高速で動作させることにより、騒音の低下とヒッ
トレートの向上とが望まれる。このような速度制御が、
この流体圧シリンダAを用いることによって簡単に行え
る。また、打ち抜き時には大きな加圧力が必要であり、
その他の高速移動区間では大容量の油圧供給が望まれる
が、前記のように低圧側油圧源PL と高圧側油圧源PH
とが切り換えられるため、省エネルギで運転が行える。
しかも、ワーク60の板厚tにかかわらずに、前記の油
圧供給の切換が自然に行われる。また、この流体圧シリ
ンダAを用いることより、サーボモータ2の制御でラム
位置やその速度制御が行え、これによっても制御系が簡
単になる。流体圧シリンダAとして、前記の時定数変更
手段である切欠状凹部7gや絞り流路16,17を有す
るものを用いた場合は、パンチ工具53がワーク60に
接した後に高圧の油圧供給による打抜動作が開始される
までのタイミングを適宜調整することができる。
【0032】
【発明の効果】この発明の流体圧シリンダは、内蔵のス
プールの動作に追従してピストン付きのロッドを進退さ
せる流体圧シリンダにおいて、通常動作時は低圧の流体
圧で動作させ、高負荷等によってスプールのロッドに対
する位置偏差が所定以上になると、前記スプールで高圧
側流路を開いて低圧側流路に連通させるようにしたの
で、低負荷時には低圧の流体供給で済み、消費エネルギ
が節減される。しかも、低圧と高圧の切換にセンサ類や
電気的制御手段を必要とせず、制御系統が簡易な構成で
済む。請求項2の発明の場合は、高圧側流路に時定数の
変更手段を設けたので、低圧から高圧への切換タイミン
グを調整することができる。請求項3の発明の場合は、
高圧側流路の低圧側流路に連通させる流路部分を流体圧
シリンダの内部に設けたので、ケーシングの外部に開口
するポート数が少なくなり、外部に設ける配管系を簡素
にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる流体圧シリンダを
示す断面図である。
【図2】同流体圧シリンダの図1と異なる動作状態の断
面図である。
【図3】同流体圧シリンダに接続する油圧ユニットの回
路図である。
【図4】この発明の他の実施例にかかる流体圧シリンダ
の部分断面図である。
【図5】この発明のさらに他の実施例の流体圧シリンダ
の断面図である。
【図6】同流体圧シリンダの図5と異なる動作状態の断
面図である。
【図7】(A)は同流体圧シリンダの部分拡大断面図、
(B)は同部分の周辺の斜視図である。
【図8】この発明のさらに他の実施例にかかる流体圧シ
リンダの部分断面図である。
【図9】この発明のさらに他の実施例にかかる流体圧シ
リンダの断面図である。
【図10】この発明の流体圧シリンダを用いたパンチプ
レスの一例の破断側面図である。
【図11】同パンチプレスのラム速度曲線の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…ケーシング、1a…低圧側の流入口、1b…吐出
口、1h…高圧側の流入口、1k…連通口、2…モー
タ、3…送りねじ、4…ロッド、4a…ピストン、6…
ナット、7…スプール、7g…切欠状凹部(時定数変更
手段)、8d…第1の流体室、8e…第2の流体室、9
…スリーブ、9h…流路(流路部分)、12…低圧側流
路(流体室側の流路)、13…高圧側流路、14…外部
流路、16,17…絞り流路(時定数変更手段)、19
…障害物、20…油圧ユニット、61…スプール角度調
整手段、A…流体圧シリンダ、PL …低圧側油圧源、P
H …高圧側油圧源、VL …方向制御弁、VH …開閉弁、
W…距離(所定の位置偏差)、w…流路間隔
フロントページの続き (72)発明者 出戸 英幸 大阪府高槻市城北町1丁目14番17号 株式 会社エスジー大阪分室内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内に設けたピストン付きのロ
    ッドを中空として内部にスプールを移動自在に設け、ス
    プールに追従してピストンが移動するように、ケーシン
    グの作動流体の流入口および吐出口とピストンの両側の
    流体室とを前記スプールで選択的に連通させる流路を設
    けた流体圧シリンダにおいて、前記ケーシングに高圧流
    体の流入口を設け、前記スプールのピストンとの位置偏
    差が所定値以上になると前記スプールで開かれて前記高
    圧側の流入口を前記流路に連通させる高圧側流路を設け
    た流体圧シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記高圧側流路に、前記スプールとピス
    トンの位置偏差の発生から前記流体室の流体圧が高圧流
    体の流体圧に切り換わるまでの過程の時定数を変更させ
    る時定数変更手段を設けた請求項1記載の流体圧シリン
    ダ。
  3. 【請求項3】 前記高圧側流路における前記スプールに
    よる開閉部分から前記流体室側の流路に連通する流路部
    分が、流体圧シリンダの内部に設けられたものである請
    求項1記載の流体圧シリンダ。
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