JPH0812747A - ポリエステル樹脂およびそれからなる飲食品用包装材 - Google Patents
ポリエステル樹脂およびそれからなる飲食品用包装材Info
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- JPH0812747A JPH0812747A JP16995194A JP16995194A JPH0812747A JP H0812747 A JPH0812747 A JP H0812747A JP 16995194 A JP16995194 A JP 16995194A JP 16995194 A JP16995194 A JP 16995194A JP H0812747 A JPH0812747 A JP H0812747A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 エチレングリコール単位およびテレフタル酸
単位を主たる構造単位とし、厚さ100μmのフイルム
の状態で35重量%過酸化水素水中に75℃で30分間
浸漬処理した場合における発泡部分の面積割合が10%
以下であるポリエステル樹脂である。 【効果】 本発明のポリエステル樹脂は、過酸化水素水
を使用した殺菌工程における発泡がきわめて少ないた
め、飲食品用包装材および飲食品包装用フイルムの製造
材料として好適に使用される。
単位を主たる構造単位とし、厚さ100μmのフイルム
の状態で35重量%過酸化水素水中に75℃で30分間
浸漬処理した場合における発泡部分の面積割合が10%
以下であるポリエステル樹脂である。 【効果】 本発明のポリエステル樹脂は、過酸化水素水
を使用した殺菌工程における発泡がきわめて少ないた
め、飲食品用包装材および飲食品包装用フイルムの製造
材料として好適に使用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過酸化水素水で処理し
た場合における発泡性が低いポリエステル樹脂、飲食品
用包装材、飲食品包装用フイルムおよび該ポリエステル
樹脂の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、
過酸化水素水で処理した場合における発泡性が低く、ま
た保香性にも優れることから、ストレート果汁飲料など
の香気成分を含有する飲食品に直接接触させる包装用フ
イルムおよび包装材の成形材料に適したポリエステル樹
脂、それからなる飲食品用包装材および飲食品包装用フ
イルム、ならびに該ポリエステル樹脂の製造方法に関す
る。
た場合における発泡性が低いポリエステル樹脂、飲食品
用包装材、飲食品包装用フイルムおよび該ポリエステル
樹脂の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、
過酸化水素水で処理した場合における発泡性が低く、ま
た保香性にも優れることから、ストレート果汁飲料など
の香気成分を含有する飲食品に直接接触させる包装用フ
イルムおよび包装材の成形材料に適したポリエステル樹
脂、それからなる飲食品用包装材および飲食品包装用フ
イルム、ならびに該ポリエステル樹脂の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ジュースなどの飲料用の容器の分野にお
いて、内部表面に樹脂フイルムがコートされた紙容器の
使用比率が急速に高まりつつある。従来、当該分野に使
用される樹脂の要求特性として、ヒートシール性および
柔軟性が必要であることからオレフィン系樹脂が使用さ
れてきたが、ストレート果汁飲料などの香気成分を含有
する飲料に使用すると、味、香りが変化するなどの問題
が発生するため、近年、ガスバリヤー性や保香性(フレ
ーバーバリヤー性)に優れるポリエチレンテレフタレー
ト系のポリエステル樹脂が使用されるようになってい
る。
いて、内部表面に樹脂フイルムがコートされた紙容器の
使用比率が急速に高まりつつある。従来、当該分野に使
用される樹脂の要求特性として、ヒートシール性および
柔軟性が必要であることからオレフィン系樹脂が使用さ
れてきたが、ストレート果汁飲料などの香気成分を含有
する飲料に使用すると、味、香りが変化するなどの問題
が発生するため、近年、ガスバリヤー性や保香性(フレ
ーバーバリヤー性)に優れるポリエチレンテレフタレー
ト系のポリエステル樹脂が使用されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】紙容器等の飲食品用包
装材における殺菌処理は過酸化水素水との接触による方
法が多用されているが、上記のように表面コート用樹脂
等の素材としてポリエステル樹脂を使用した場合には、
過酸化水素水を用いた殺菌工程において樹脂フィルム層
等の樹脂部分の内部に気泡が発生し易く、そのため加工
性、工程通過性が著しく損なわれるという問題が発生す
る。しかして、本発明の目的は、ガスバリヤー性やフレ
ーバーバリヤー性などのポリエチレンテレフタレート系
ポリエステルが本来有する優れた諸特性を保持しつつ、
過酸化水素水による発泡性が抑制され、紙容器内部表面
コート用フイルム等の飲食品包装用フイルムおよび飲食
品用包装材として好適なポリエステル樹脂、該ポリエス
テル樹脂からなる飲食品用包装材および飲食品包装用フ
イルム、ならびに該ポリエステル樹脂の製造方法を提供
することにある。
装材における殺菌処理は過酸化水素水との接触による方
法が多用されているが、上記のように表面コート用樹脂
等の素材としてポリエステル樹脂を使用した場合には、
過酸化水素水を用いた殺菌工程において樹脂フィルム層
等の樹脂部分の内部に気泡が発生し易く、そのため加工
性、工程通過性が著しく損なわれるという問題が発生す
る。しかして、本発明の目的は、ガスバリヤー性やフレ
ーバーバリヤー性などのポリエチレンテレフタレート系
ポリエステルが本来有する優れた諸特性を保持しつつ、
過酸化水素水による発泡性が抑制され、紙容器内部表面
コート用フイルム等の飲食品包装用フイルムおよび飲食
品用包装材として好適なポリエステル樹脂、該ポリエス
テル樹脂からなる飲食品用包装材および飲食品包装用フ
イルム、ならびに該ポリエステル樹脂の製造方法を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく研究を行なってきた結果、ポリエチレンテ
レフタレート系ポリエステル樹脂を特定の種類および量
の重縮合触媒を使用して製造した場合には、過酸化水素
水による発泡性の小さいポリエステル樹脂が得られるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
を解決すべく研究を行なってきた結果、ポリエチレンテ
レフタレート系ポリエステル樹脂を特定の種類および量
の重縮合触媒を使用して製造した場合には、過酸化水素
水による発泡性の小さいポリエステル樹脂が得られるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は第一に、主として、エ
チレングリコール単位を主体とするグリコール単位およ
びテレフタル酸単位を主体とするジカルボン酸単位から
なり、かつ厚さ100μmのフイルムの状態で35重量
%過酸化水素水中に75℃で30分間浸漬した場合にお
ける発泡部分の面積の全体の面積に占める割合が10%
以下であることを特徴とするポリエステル樹脂である。
本発明は第二に、該ポリエステル樹脂からなる飲食品用
包装材である。本発明は第三に、該ポリエステル樹脂か
らなる飲食品包装用フイルムである。また、本発明は第
四に、エチレングリコールを主体とするグリコールおよ
びテレフタル酸を主体とするジカルボン酸もしくはその
エステル形成性誘導体をエステル化反応またはエステル
交換反応させることにより低重合体を得、該低重合体
を、ポリエステル理論生成量基準で500〜3000p
pmの範囲となる量のアンチモン系重縮合触媒の存在下
に重縮合反応させることを特徴とするポリエステル樹脂
の製造方法である。
チレングリコール単位を主体とするグリコール単位およ
びテレフタル酸単位を主体とするジカルボン酸単位から
なり、かつ厚さ100μmのフイルムの状態で35重量
%過酸化水素水中に75℃で30分間浸漬した場合にお
ける発泡部分の面積の全体の面積に占める割合が10%
以下であることを特徴とするポリエステル樹脂である。
本発明は第二に、該ポリエステル樹脂からなる飲食品用
包装材である。本発明は第三に、該ポリエステル樹脂か
らなる飲食品包装用フイルムである。また、本発明は第
四に、エチレングリコールを主体とするグリコールおよ
びテレフタル酸を主体とするジカルボン酸もしくはその
エステル形成性誘導体をエステル化反応またはエステル
交換反応させることにより低重合体を得、該低重合体
を、ポリエステル理論生成量基準で500〜3000p
pmの範囲となる量のアンチモン系重縮合触媒の存在下
に重縮合反応させることを特徴とするポリエステル樹脂
の製造方法である。
【0006】本発明のポリエステル樹脂の分子主鎖は、
主たる構造単位としてグリコール単位とジカルボン酸単
位とをそれぞれ約50モル%ずつ含有する。本発明のポ
リエステル樹脂においては、該ジカルボン酸単位の主た
る部分、とりわけ全構造単位の25〜50モル%をテレ
フタル酸単位が占め、また該グリコール単位の主たる部
分、とりわけ全構造単位の25〜50モル%をエチレン
グリコール単位が占めることが、ガスバリヤー性、フレ
ーバーバリヤー性などのポリエチレンテレフタレート本
来の優れた諸特性が発揮される点から好ましい。本発明
のポリエステル樹脂においては、テレフタル酸単位およ
びエチレングリコール単位の外に、構造単位の一部とし
て、下記式(I)で表される構造単位(1)、下記式
(II)で表される構造単位(2)および下記式(III)
で表される構造単位(3)からなる群から選ばれる少な
くとも1種の構造単位を含有することが、ヒートシール
性が良好となることから好ましい。
主たる構造単位としてグリコール単位とジカルボン酸単
位とをそれぞれ約50モル%ずつ含有する。本発明のポ
リエステル樹脂においては、該ジカルボン酸単位の主た
る部分、とりわけ全構造単位の25〜50モル%をテレ
フタル酸単位が占め、また該グリコール単位の主たる部
分、とりわけ全構造単位の25〜50モル%をエチレン
グリコール単位が占めることが、ガスバリヤー性、フレ
ーバーバリヤー性などのポリエチレンテレフタレート本
来の優れた諸特性が発揮される点から好ましい。本発明
のポリエステル樹脂においては、テレフタル酸単位およ
びエチレングリコール単位の外に、構造単位の一部とし
て、下記式(I)で表される構造単位(1)、下記式
(II)で表される構造単位(2)および下記式(III)
で表される構造単位(3)からなる群から選ばれる少な
くとも1種の構造単位を含有することが、ヒートシール
性が良好となることから好ましい。
【0007】
【化4】
【0008】(式中、nは2〜10の整数を表す)
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】
【0011】本発明のポリエステル樹脂において、上記
構造単位(1)、構造単位(2)および構造単位(3)
からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造単位の含
有率は、それらの和が全構造単位に対して5〜20モル
%の範囲内となることが好ましい。構造単位(1)、構
造単位(2)および構造単位(3)の含有率の和が5モ
ル%以上である場合には、ヒートシール性が特に良好と
なる。一方、構造単位(1)、構造単位(2)および構
造単位(3)の含有率の和が20モル%以下である場合
には、ガスバリヤー性、フレーバーバリヤー性、結晶性
に由来する樹脂チップのハンドリング性などのポリエチ
レンテレフタレートが本来有する諸特性が特に有効に発
揮される。ヒートシール性、ガスバリヤー性、フレーバ
ーバリヤー性、ハンドリング性などの総合性能を考慮す
ると、構造単位(1)、構造単位(2)および構造単位
(3)の含有率の和は、全構造単位に対して7.5〜1
5モル%の範囲内であることが特に好ましい。本発明の
ポリエステル樹脂は、上記特性を損なわない範囲であれ
ば、他の構造単位を含有していてもよい。かかる任意の
グリコール単位としては、例えば、ジエチレングリコー
ル、ブタンジオール、ポリエチレングリコール(分子量
400〜30000)、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールなどのグリコールから誘導される構造単位が挙げ
られる。任意のジカルボン酸単位としては、例えば、ナ
フタレンジカルボン酸、p−ジフェニレンジカルボン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、5−スルホイソフタ
ル酸ナトリウムなどのジカルボン酸から誘導される構造
単位が挙げられる。また、任意の3価以上の構造単位と
しては、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上
の多価カルボン酸またはトリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール等の3価以上の多価アルコールから誘
導される構造単位が挙げられる。
構造単位(1)、構造単位(2)および構造単位(3)
からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造単位の含
有率は、それらの和が全構造単位に対して5〜20モル
%の範囲内となることが好ましい。構造単位(1)、構
造単位(2)および構造単位(3)の含有率の和が5モ
ル%以上である場合には、ヒートシール性が特に良好と
なる。一方、構造単位(1)、構造単位(2)および構
造単位(3)の含有率の和が20モル%以下である場合
には、ガスバリヤー性、フレーバーバリヤー性、結晶性
に由来する樹脂チップのハンドリング性などのポリエチ
レンテレフタレートが本来有する諸特性が特に有効に発
揮される。ヒートシール性、ガスバリヤー性、フレーバ
ーバリヤー性、ハンドリング性などの総合性能を考慮す
ると、構造単位(1)、構造単位(2)および構造単位
(3)の含有率の和は、全構造単位に対して7.5〜1
5モル%の範囲内であることが特に好ましい。本発明の
ポリエステル樹脂は、上記特性を損なわない範囲であれ
ば、他の構造単位を含有していてもよい。かかる任意の
グリコール単位としては、例えば、ジエチレングリコー
ル、ブタンジオール、ポリエチレングリコール(分子量
400〜30000)、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールなどのグリコールから誘導される構造単位が挙げ
られる。任意のジカルボン酸単位としては、例えば、ナ
フタレンジカルボン酸、p−ジフェニレンジカルボン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、5−スルホイソフタ
ル酸ナトリウムなどのジカルボン酸から誘導される構造
単位が挙げられる。また、任意の3価以上の構造単位と
しては、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上
の多価カルボン酸またはトリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール等の3価以上の多価アルコールから誘
導される構造単位が挙げられる。
【0012】本発明のポリエステル樹脂では、それから
作製した厚さ100μmのフイルムを35重量%過酸化
水素水中に75℃で30分間浸漬処理した後、フイルム
の片面から観察した場合におけるフイルム内部に発生し
た気泡が占める部分の面積が、フイルムの観察した面の
全面積に対して10%以下である。該気泡が占める部分
の面積割合が10%を越える場合には、過酸化水素水に
よる発泡性が大きく、飲食品用包装材および飲食品包装
用フイルムの樹脂素材として好ましくない。
作製した厚さ100μmのフイルムを35重量%過酸化
水素水中に75℃で30分間浸漬処理した後、フイルム
の片面から観察した場合におけるフイルム内部に発生し
た気泡が占める部分の面積が、フイルムの観察した面の
全面積に対して10%以下である。該気泡が占める部分
の面積割合が10%を越える場合には、過酸化水素水に
よる発泡性が大きく、飲食品用包装材および飲食品包装
用フイルムの樹脂素材として好ましくない。
【0013】本発明のポリエステル樹脂の極限粘度は、
溶融成形に適した溶融粘度および得られる成形品におけ
る良好な機械的特性を考慮すると、フェノール/テトラ
クロロエタンの等重量混合溶媒中、30℃で測定した場
合において、約0.50〜1.50dl/gの範囲、と
りわけ約0.85〜1.20dl/gの範囲であること
が好ましい。
溶融成形に適した溶融粘度および得られる成形品におけ
る良好な機械的特性を考慮すると、フェノール/テトラ
クロロエタンの等重量混合溶媒中、30℃で測定した場
合において、約0.50〜1.50dl/gの範囲、と
りわけ約0.85〜1.20dl/gの範囲であること
が好ましい。
【0014】本発明のポリエステル樹脂は、エチレン
グリコールを主体とするグリコールおよびテレフタル酸
を主体とするジカルボン酸もしくはそのエステル形成性
誘導体(メチルエステル、エチルエステル等の低級アル
キルエステル等)をエステル化反応またはエステル交換
反応させることにより低重合体を得、該低重合体を、
ポリエステル理論生成量基準で500〜3000ppm
の範囲となる量のアンチモン系重縮合触媒の存在下に重
縮合反応させることによって製造することができる。
グリコールを主体とするグリコールおよびテレフタル酸
を主体とするジカルボン酸もしくはそのエステル形成性
誘導体(メチルエステル、エチルエステル等の低級アル
キルエステル等)をエステル化反応またはエステル交換
反応させることにより低重合体を得、該低重合体を、
ポリエステル理論生成量基準で500〜3000ppm
の範囲となる量のアンチモン系重縮合触媒の存在下に重
縮合反応させることによって製造することができる。
【0015】本発明のポリエステル樹脂の製造原料であ
るモノマー(グリコール、ジカルボン酸もしくはそのエ
ステル形成性誘導体等)としては、主としてエチレング
リコールおよびテレフタル酸もしくはそのエステル形成
性誘導体を使用することが必須であるが、所望により他
のモノマーを併用してもよい。たとえば、上記構造単位
(1)、構造単位(2)および構造単位(3)からなる
群から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含有するポ
リエステル樹脂を製造する場合には、炭素数4〜12の
直鎖状飽和脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸等)もしくはそのエステル形成性
誘導体、イソフタル酸もしくはそのエステル形成性誘導
体およびネオペンチルグリコールからなる群から選ばれ
る少なくとも1種のコモノマーの所定量を、グリコール
またはジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体
の一部として使用すればよい。
るモノマー(グリコール、ジカルボン酸もしくはそのエ
ステル形成性誘導体等)としては、主としてエチレング
リコールおよびテレフタル酸もしくはそのエステル形成
性誘導体を使用することが必須であるが、所望により他
のモノマーを併用してもよい。たとえば、上記構造単位
(1)、構造単位(2)および構造単位(3)からなる
群から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含有するポ
リエステル樹脂を製造する場合には、炭素数4〜12の
直鎖状飽和脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸等)もしくはそのエステル形成性
誘導体、イソフタル酸もしくはそのエステル形成性誘導
体およびネオペンチルグリコールからなる群から選ばれ
る少なくとも1種のコモノマーの所定量を、グリコール
またはジカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体
の一部として使用すればよい。
【0016】低重合体を得るためのエステル化反応また
はエステル交換反応は上記のグリコールおよびジカルボ
ン酸もしくはそのエステル形成性誘導体からなるモノマ
ー混合物を、通常、常圧もしくは絶対圧で3Kg/cm
2以下の加圧下に、約230〜280℃でエステル化反
応させるか、または常圧もしくはその付近の圧力条件下
に、約160〜230℃でエステル交換反応させること
により行う。その場合のジカルボン酸(またはそのエス
テル形成性誘導体):グリコールの使用割合は、モル比
で、エステル化反応による場合には約1:1〜約1:
1.5、エステル交換反応による場合には約1:2〜約
1:3にするとよい。
はエステル交換反応は上記のグリコールおよびジカルボ
ン酸もしくはそのエステル形成性誘導体からなるモノマ
ー混合物を、通常、常圧もしくは絶対圧で3Kg/cm
2以下の加圧下に、約230〜280℃でエステル化反
応させるか、または常圧もしくはその付近の圧力条件下
に、約160〜230℃でエステル交換反応させること
により行う。その場合のジカルボン酸(またはそのエス
テル形成性誘導体):グリコールの使用割合は、モル比
で、エステル化反応による場合には約1:1〜約1:
1.5、エステル交換反応による場合には約1:2〜約
1:3にするとよい。
【0017】低重合体からポリエステル生成物を得るた
めの上記した重縮合反応は、ポリエステル理論生成量基
準で500〜3000ppmの範囲となる量のアンチモ
ン系重縮合触媒の存在下に行うことが重要である。重縮
合反応促進の目的のみからはアンチモン系重縮合触媒の
量が500ppm未満であっても十分な場合もあるが、
500ppm未満では、得られるポリエステル樹脂にお
ける過酸化水素水による発泡性の抑制効果が不十分とな
るため、好ましくない。一方、アンチモン系重縮合触媒
の量が3000ppmを越える場合には、溶融重縮合工
程および得られるポリエステル樹脂の溶融成形において
分子量の低下を招くし、また得られるポリエステル樹脂
の結晶化速度が大きくなることによりそれから製造され
るフイルムの柔軟性が損なわれ、加工性が著しく低下す
ることなどの問題が生じるため、好ましくない。重縮合
触媒として、アンチモン系重縮合触媒の代わりに、二酸
化ゲルマニウム等の、ポリエチレンテレフタレート系ポ
リエステル樹脂の製造に汎用される触媒を使用した場合
には、過酸化水素水による発泡が起こりやすいため好ま
しくない。アンチモン系重縮合触媒としては三酸化アン
チモンを使用することが、過酸化水素水による発泡性の
抑制効果の点で特に好ましい。なお、上記ポリエステル
理論生成量は、仕込みモノマーの種類および量に基づい
て計算することができる。また、低重合体の重縮合反応
は、通常のポリエステル製造法に準じて、溶融重縮合法
またはそれと固相重縮合法の組み合わせで行うのが好ま
しい。溶融重縮合は、所定量のアンチモン系重縮合触媒
を配合した系において、低重合体を、約0.1〜1mm
Hgの範囲内の減圧下に約260〜290℃に加熱する
ことによって行うのが好ましい。溶融重縮合において
は、得られるポリエステル樹脂の熱分解による着色およ
び溶融成形時の分子量低下を防止する目的で、リン酸;
亜リン酸;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフ
ェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフ
ェート、トリフェニルホスフェートなどのリン酸エステ
ル類などのリン化合物を、反応系に存在させてもよい。
ただし、リン化合物の配合量が多すぎると、得られるポ
リエステル樹脂における過酸化水素水による発泡性の抑
制効果が低下するので、リン化合物の配合量は、リン原
子に換算して、ポリエステル理論生成量基準で5〜50
ppmの範囲とするのが好ましい。上記の溶融重縮合に
よって、通常、0.50〜1.50dl/gの極限粘度
(フェノール/テトラクロロエタンの等重量混合溶媒中
30℃で測定)を有するポリエステル生成物を得ること
ができる。さらに、上記エステル化反応、エステル交換
反応および溶融重縮合反応工程は、必要に応じて、テト
ラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリエタノールア
ミン、トリエチルアミンなどのジエチレングリコール副
生抑制剤を添加して行ってもよい。上記溶融重縮合で得
られたポリエステル生成物は、通常、ダイス状、円柱状
などの任意形状のチップの形態で取得されるが、所望に
より、これを約190℃以下の温度で予備結晶化し、固
相重縮合に付してもよい。固相重縮合は、通常、減圧下
または窒素ガスなどの不活性ガスの流通下に、チップを
流動させながら約190〜240℃に加熱することによ
って行うのがよい。
めの上記した重縮合反応は、ポリエステル理論生成量基
準で500〜3000ppmの範囲となる量のアンチモ
ン系重縮合触媒の存在下に行うことが重要である。重縮
合反応促進の目的のみからはアンチモン系重縮合触媒の
量が500ppm未満であっても十分な場合もあるが、
500ppm未満では、得られるポリエステル樹脂にお
ける過酸化水素水による発泡性の抑制効果が不十分とな
るため、好ましくない。一方、アンチモン系重縮合触媒
の量が3000ppmを越える場合には、溶融重縮合工
程および得られるポリエステル樹脂の溶融成形において
分子量の低下を招くし、また得られるポリエステル樹脂
の結晶化速度が大きくなることによりそれから製造され
るフイルムの柔軟性が損なわれ、加工性が著しく低下す
ることなどの問題が生じるため、好ましくない。重縮合
触媒として、アンチモン系重縮合触媒の代わりに、二酸
化ゲルマニウム等の、ポリエチレンテレフタレート系ポ
リエステル樹脂の製造に汎用される触媒を使用した場合
には、過酸化水素水による発泡が起こりやすいため好ま
しくない。アンチモン系重縮合触媒としては三酸化アン
チモンを使用することが、過酸化水素水による発泡性の
抑制効果の点で特に好ましい。なお、上記ポリエステル
理論生成量は、仕込みモノマーの種類および量に基づい
て計算することができる。また、低重合体の重縮合反応
は、通常のポリエステル製造法に準じて、溶融重縮合法
またはそれと固相重縮合法の組み合わせで行うのが好ま
しい。溶融重縮合は、所定量のアンチモン系重縮合触媒
を配合した系において、低重合体を、約0.1〜1mm
Hgの範囲内の減圧下に約260〜290℃に加熱する
ことによって行うのが好ましい。溶融重縮合において
は、得られるポリエステル樹脂の熱分解による着色およ
び溶融成形時の分子量低下を防止する目的で、リン酸;
亜リン酸;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフ
ェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフ
ェート、トリフェニルホスフェートなどのリン酸エステ
ル類などのリン化合物を、反応系に存在させてもよい。
ただし、リン化合物の配合量が多すぎると、得られるポ
リエステル樹脂における過酸化水素水による発泡性の抑
制効果が低下するので、リン化合物の配合量は、リン原
子に換算して、ポリエステル理論生成量基準で5〜50
ppmの範囲とするのが好ましい。上記の溶融重縮合に
よって、通常、0.50〜1.50dl/gの極限粘度
(フェノール/テトラクロロエタンの等重量混合溶媒中
30℃で測定)を有するポリエステル生成物を得ること
ができる。さらに、上記エステル化反応、エステル交換
反応および溶融重縮合反応工程は、必要に応じて、テト
ラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリエタノールア
ミン、トリエチルアミンなどのジエチレングリコール副
生抑制剤を添加して行ってもよい。上記溶融重縮合で得
られたポリエステル生成物は、通常、ダイス状、円柱状
などの任意形状のチップの形態で取得されるが、所望に
より、これを約190℃以下の温度で予備結晶化し、固
相重縮合に付してもよい。固相重縮合は、通常、減圧下
または窒素ガスなどの不活性ガスの流通下に、チップを
流動させながら約190〜240℃に加熱することによ
って行うのがよい。
【0018】上記のような重縮合反応により得られたポ
リエステル生成物は、このままでも過酸化水素水による
発泡性が低いレベルに抑制されているが、それをさらに
水処理に付することによって、発泡性を一層低減させる
ことができる。水処理は、チップまたはその他の成形品
の形態のポリエステル生成物を、水(液体)、水蒸気、
水蒸気含有ガスなどと接触させることにより、チップま
たは成形品の内部に水分を含有させることによって行う
ことができる。含有水分率は2000ppm以上、とり
わけ5000ppm以上であることが、過酸化水素水に
よる発泡性の抑制効果が顕著となることから好ましい。
水分を含有させたポリエステル生成物は、加熱条件下に
乾燥することにより、過酸化水素水による発泡性の抑制
効果が特に効果的に発揮される。ただし、乾燥温度が高
すぎると酸化分解、加水分解による分子量の低下などの
弊害が生じやすくなるので、乾燥温度としては、80℃
〜150℃の範囲、とりわけ100℃〜130℃の範囲
が好ましい。乾燥は、ポリエステル樹脂中に含有される
水分率が100ppm以下、とりわけ50ppm以下と
なるまで行うのが、溶融成形時の加水分解を抑制する目
的から好ましい。乾燥時間は、乾燥処理に付すべき含水
ポリエステル生成物の形状、寸法および含有水分率、乾
燥温度、目的とする含有水分率等の諸条件に応じて適宜
選択することができる。例えば、130℃、6時間の乾
燥によって、長さ3.2mm、直径2.8mmの円柱状
樹脂チップの含有水分率を、5000ppmから50p
pmに低下させることができる。
リエステル生成物は、このままでも過酸化水素水による
発泡性が低いレベルに抑制されているが、それをさらに
水処理に付することによって、発泡性を一層低減させる
ことができる。水処理は、チップまたはその他の成形品
の形態のポリエステル生成物を、水(液体)、水蒸気、
水蒸気含有ガスなどと接触させることにより、チップま
たは成形品の内部に水分を含有させることによって行う
ことができる。含有水分率は2000ppm以上、とり
わけ5000ppm以上であることが、過酸化水素水に
よる発泡性の抑制効果が顕著となることから好ましい。
水分を含有させたポリエステル生成物は、加熱条件下に
乾燥することにより、過酸化水素水による発泡性の抑制
効果が特に効果的に発揮される。ただし、乾燥温度が高
すぎると酸化分解、加水分解による分子量の低下などの
弊害が生じやすくなるので、乾燥温度としては、80℃
〜150℃の範囲、とりわけ100℃〜130℃の範囲
が好ましい。乾燥は、ポリエステル樹脂中に含有される
水分率が100ppm以下、とりわけ50ppm以下と
なるまで行うのが、溶融成形時の加水分解を抑制する目
的から好ましい。乾燥時間は、乾燥処理に付すべき含水
ポリエステル生成物の形状、寸法および含有水分率、乾
燥温度、目的とする含有水分率等の諸条件に応じて適宜
選択することができる。例えば、130℃、6時間の乾
燥によって、長さ3.2mm、直径2.8mmの円柱状
樹脂チップの含有水分率を、5000ppmから50p
pmに低下させることができる。
【0019】本発明のポリエステル樹脂は、通常のポリ
エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂において採
用されると同様な方法で、フイルム(シートを含む)、
カップ、ボトル等の成形品に成形することができる。例
えば、フイルムへの成形方法としては、インフレーショ
ン法、Tダイ法等による押出し成形法を採用することが
できる。本発明のポリエステル樹脂は、ガスバリヤー
性、フレーバーバリヤー性などのポリエチレンテレフタ
レートが本来有する優れた諸特性を有するとともに、過
酸化水素水による発泡性が抑制されていることから、
袋、箱、カップ、ボトル等の形状の飲食品用包装材の素
材;袋製造用フイルム、紙容器内部表面コート用フイル
ム等の飲食品包装用フイルムの素材などとして好適に使
用される。本発明のポリエステル樹脂からなる飲食品包
装用フイルムは、ポリエチレンなどの他の樹脂との多層
フイルムも包含する。多層フイルムの成形法としては、
インフレーション法、Tダイ法による共押出し成形法;
押出しラミネート法、ドライラミネート法、ウエットラ
ミネート法、ホットメルトラミネート法などのラミネー
ション成形法などの任意の方法が採用されるが、成形が
容易であること、製品ロスが少ないこと、コストが低い
ことなどの理由から、インフレーション法による共押出
し成形法が実用的である。また、飲食品包装用フイルム
の製造においては、ヒートシール性、柔軟性等を付与す
る目的で、本発明のポリエステル樹脂に、オレフィン系
樹脂を混合してもよい。
エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂において採
用されると同様な方法で、フイルム(シートを含む)、
カップ、ボトル等の成形品に成形することができる。例
えば、フイルムへの成形方法としては、インフレーショ
ン法、Tダイ法等による押出し成形法を採用することが
できる。本発明のポリエステル樹脂は、ガスバリヤー
性、フレーバーバリヤー性などのポリエチレンテレフタ
レートが本来有する優れた諸特性を有するとともに、過
酸化水素水による発泡性が抑制されていることから、
袋、箱、カップ、ボトル等の形状の飲食品用包装材の素
材;袋製造用フイルム、紙容器内部表面コート用フイル
ム等の飲食品包装用フイルムの素材などとして好適に使
用される。本発明のポリエステル樹脂からなる飲食品包
装用フイルムは、ポリエチレンなどの他の樹脂との多層
フイルムも包含する。多層フイルムの成形法としては、
インフレーション法、Tダイ法による共押出し成形法;
押出しラミネート法、ドライラミネート法、ウエットラ
ミネート法、ホットメルトラミネート法などのラミネー
ション成形法などの任意の方法が採用されるが、成形が
容易であること、製品ロスが少ないこと、コストが低い
ことなどの理由から、インフレーション法による共押出
し成形法が実用的である。また、飲食品包装用フイルム
の製造においては、ヒートシール性、柔軟性等を付与す
る目的で、本発明のポリエステル樹脂に、オレフィン系
樹脂を混合してもよい。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの例により限定されるものではな
い。なお、下記の実施例および比較例において、得られ
たポリエステル樹脂の評価方法は以下のとおりである。
るが、本発明はこれらの例により限定されるものではな
い。なお、下記の実施例および比較例において、得られ
たポリエステル樹脂の評価方法は以下のとおりである。
【0021】(1)極限粘度 フェノール/テトラクロロエタンの等重量混合溶媒中、
30℃で測定した。
30℃で測定した。
【0022】(2)ポリエステルの化学構造 ポリエステルの1H−NMR測定に基づいて、該ポリエ
ステルを構成する構造単位の種類とその含有率を決定し
た。
ステルを構成する構造単位の種類とその含有率を決定し
た。
【0023】(3)過酸化水素水によるフイルムの発泡
面積割合(%) ポリエステルチップを260℃の温度、30kg/cm
2の圧力で、厚さ100μmのプレスフイルムに成形し
た。このプレスフイルムを、35重量%過酸化水素水中
に、75℃で30分間浸漬した。浸漬処理後のフイルム
について、透過型顕微鏡(オリンパス社製、SZH−I
LLB)を用いてフイルム面を撮影し、そのフイルム面
の12倍の拡大写真を画像処理(ケイオー電子工業社
製、画像計測ツールシステムASPECT ver.4.
00を使用)することによって、フイルム内部に生じた発
泡部分の面積を算出し、写真のフイルム面全体の面積に
対する割合によって求めた。
面積割合(%) ポリエステルチップを260℃の温度、30kg/cm
2の圧力で、厚さ100μmのプレスフイルムに成形し
た。このプレスフイルムを、35重量%過酸化水素水中
に、75℃で30分間浸漬した。浸漬処理後のフイルム
について、透過型顕微鏡(オリンパス社製、SZH−I
LLB)を用いてフイルム面を撮影し、そのフイルム面
の12倍の拡大写真を画像処理(ケイオー電子工業社
製、画像計測ツールシステムASPECT ver.4.
00を使用)することによって、フイルム内部に生じた発
泡部分の面積を算出し、写真のフイルム面全体の面積に
対する割合によって求めた。
【0024】<実施例1>エチレングリコール83モル
%およびネオペンチルグリコール17モル%からなるグ
リコールとテレフタル酸90モル%およびイソフタル酸
10モル%からなるジカルボン酸とを、グリコール:ジ
カルボン酸のモル比が1.2:1になるように調整して
スラリーを形成し、このスラリーを加圧下(絶対圧2.
5Kg/cm2)、250℃の温度で、エステル化率が95
%になるまでエステル化反応を行い、低重合体を得た。
次に、低重合体に、重縮合触媒として三酸化アンチモン
を2000ppm(ポリエステルの理論生成量基準)、
安定剤として亜リン酸を26.5ppm(リン原子換算
で10ppm;いずれもポリエステルの理論生成量基
準)それぞれ加え、絶対圧1トールの減圧下、280℃
の温度で低重合体を溶融重縮合した。生成したポリエス
テルの溶融物を、ノズルからストランド状に押出し、切
断して、長さ3.2mm、直径2.8mmの円柱状チッ
プを製造した。このようにしてチップの形態で得られた
ポリエステルの極限粘度は、0.98dl/gであっ
た。このポリエステルのチップを80℃の熱水中に6時
間浸漬することによりチップの含水率を6100ppm
とし、次いで120℃で16時間、熱風乾燥した。乾燥
後のチップの含水率は40ppmであり、極限粘度は
0.98dl/gであり、また過酸化水素水によるフイ
ルムの発泡面積割合は2%であった。さらに、このポリ
エステルの1H−NMR測定により、8.4ppmにイ
ソフタル酸単位のベンゼン環上の2位のプロトンに由来
する吸収が、0.9ppmにネオペンチルグリコール単
位のメチル基のプロトンに由来する吸収が、それぞれ認
められた。この1H−NMR測定により、該ポリエステ
ルは、エチレングリコール単位とテレフタル酸単位とを
主成分とし、他の少量成分として、ネオペンチルグリコ
ール単位7.5モル%とイソフタル酸単位5モル%(い
ずれも全構造単位基準)を有していることが判明した。
これらの評価結果を表1に示す。
%およびネオペンチルグリコール17モル%からなるグ
リコールとテレフタル酸90モル%およびイソフタル酸
10モル%からなるジカルボン酸とを、グリコール:ジ
カルボン酸のモル比が1.2:1になるように調整して
スラリーを形成し、このスラリーを加圧下(絶対圧2.
5Kg/cm2)、250℃の温度で、エステル化率が95
%になるまでエステル化反応を行い、低重合体を得た。
次に、低重合体に、重縮合触媒として三酸化アンチモン
を2000ppm(ポリエステルの理論生成量基準)、
安定剤として亜リン酸を26.5ppm(リン原子換算
で10ppm;いずれもポリエステルの理論生成量基
準)それぞれ加え、絶対圧1トールの減圧下、280℃
の温度で低重合体を溶融重縮合した。生成したポリエス
テルの溶融物を、ノズルからストランド状に押出し、切
断して、長さ3.2mm、直径2.8mmの円柱状チッ
プを製造した。このようにしてチップの形態で得られた
ポリエステルの極限粘度は、0.98dl/gであっ
た。このポリエステルのチップを80℃の熱水中に6時
間浸漬することによりチップの含水率を6100ppm
とし、次いで120℃で16時間、熱風乾燥した。乾燥
後のチップの含水率は40ppmであり、極限粘度は
0.98dl/gであり、また過酸化水素水によるフイ
ルムの発泡面積割合は2%であった。さらに、このポリ
エステルの1H−NMR測定により、8.4ppmにイ
ソフタル酸単位のベンゼン環上の2位のプロトンに由来
する吸収が、0.9ppmにネオペンチルグリコール単
位のメチル基のプロトンに由来する吸収が、それぞれ認
められた。この1H−NMR測定により、該ポリエステ
ルは、エチレングリコール単位とテレフタル酸単位とを
主成分とし、他の少量成分として、ネオペンチルグリコ
ール単位7.5モル%とイソフタル酸単位5モル%(い
ずれも全構造単位基準)を有していることが判明した。
これらの評価結果を表1に示す。
【0025】得られた乾燥チップを使用して、40mm
φインフレーション成形機(プラコー社製)にて、ブロ
ーアップレシオ2.0、成形温度230℃にて、厚さ3
0μmのフイルムに成形した。得られた筒状フイルムを
所定長さに切断し、一端を重ね合わせてヒートシールす
ることにより、上部が解放された袋状の包装材を作製し
た。これを35重量%過酸化水素水中に75℃で60秒
浸漬することにより殺菌処理し、次いでストレートタイ
プのオレンジジュース100mlを充填し、上部をヒー
トシールすることにより密封した。この包装物を25℃
で30日間放置した後、回収されたジュースについて臭
素化滴定法によりリモネンを定量した結果、当初のリモ
ネン量が保持されており、本フイルムがフレーバーバリ
ヤー性に優れていることが判明した。なお、袋状包装材
の殺菌処理においてフイルムに表面あれも泡の発生も認
められなかった。
φインフレーション成形機(プラコー社製)にて、ブロ
ーアップレシオ2.0、成形温度230℃にて、厚さ3
0μmのフイルムに成形した。得られた筒状フイルムを
所定長さに切断し、一端を重ね合わせてヒートシールす
ることにより、上部が解放された袋状の包装材を作製し
た。これを35重量%過酸化水素水中に75℃で60秒
浸漬することにより殺菌処理し、次いでストレートタイ
プのオレンジジュース100mlを充填し、上部をヒー
トシールすることにより密封した。この包装物を25℃
で30日間放置した後、回収されたジュースについて臭
素化滴定法によりリモネンを定量した結果、当初のリモ
ネン量が保持されており、本フイルムがフレーバーバリ
ヤー性に優れていることが判明した。なお、袋状包装材
の殺菌処理においてフイルムに表面あれも泡の発生も認
められなかった。
【0026】<実施例2>チップを熱水に浸漬すること
なく熱風乾燥させた以外は、実施例1と同様にして、ポ
リエステルを製造した。このポリエステルは、エチレン
グリコール単位とテレフタル酸単位とを主成分とし、他
の少量成分として、ネオペンチルグリコール単位7.5
モル%とイソフタル酸単位5モル%を含有していた。評
価結果を表1に示す。さらに、このポリエステルを使用
する以外は実施例1と同様にして、インフレーション法
によりフイルムに成形し、袋状包装材を作製し、殺菌処
理し、オレンジジュースを充填し、次いで密封した。こ
の包装材についても、殺菌処理における発泡等の異常が
認められず、フレーバーバリヤー性にも優れていること
が判明した。
なく熱風乾燥させた以外は、実施例1と同様にして、ポ
リエステルを製造した。このポリエステルは、エチレン
グリコール単位とテレフタル酸単位とを主成分とし、他
の少量成分として、ネオペンチルグリコール単位7.5
モル%とイソフタル酸単位5モル%を含有していた。評
価結果を表1に示す。さらに、このポリエステルを使用
する以外は実施例1と同様にして、インフレーション法
によりフイルムに成形し、袋状包装材を作製し、殺菌処
理し、オレンジジュースを充填し、次いで密封した。こ
の包装材についても、殺菌処理における発泡等の異常が
認められず、フレーバーバリヤー性にも優れていること
が判明した。
【0027】<実施例3>グリコールとしてエチレング
リコール単独を使用し、ジカルボン酸としてテレフタル
酸75モル%、イソフタル酸10モル%およびアジピン
酸15モル%からなる混合物を使用し、かつチップを熱
水に浸漬することなく熱風乾燥させた以外は、実施例1
と同様にして、ポリエステルを製造した。得られたポリ
エステルは、エチレングリコール単位とテレフタル酸単
位とを主成分とし、他の少量成分として、イソフタル酸
単位5モル%とアジピン酸単位7.5モル%を含有して
いた。なお、このポリエステルの1H−NMR測定で
は、2.3ppmにアジピン酸単位のα位のプロトンに
由来する吸収が認められた。評価結果を表1に示す。さ
らに、このポリエステルを使用する以外は実施例1と同
様にして、インフレーション法によりフイルムに成形
し、袋状包装材を作製し、殺菌処理し、オレンジジュー
スを充填し、次いで密封した。この包装材についても、
殺菌処理における発泡等の異常が認められず、フレーバ
ーバリヤー性にも優れていることが判明した。
リコール単独を使用し、ジカルボン酸としてテレフタル
酸75モル%、イソフタル酸10モル%およびアジピン
酸15モル%からなる混合物を使用し、かつチップを熱
水に浸漬することなく熱風乾燥させた以外は、実施例1
と同様にして、ポリエステルを製造した。得られたポリ
エステルは、エチレングリコール単位とテレフタル酸単
位とを主成分とし、他の少量成分として、イソフタル酸
単位5モル%とアジピン酸単位7.5モル%を含有して
いた。なお、このポリエステルの1H−NMR測定で
は、2.3ppmにアジピン酸単位のα位のプロトンに
由来する吸収が認められた。評価結果を表1に示す。さ
らに、このポリエステルを使用する以外は実施例1と同
様にして、インフレーション法によりフイルムに成形
し、袋状包装材を作製し、殺菌処理し、オレンジジュー
スを充填し、次いで密封した。この包装材についても、
殺菌処理における発泡等の異常が認められず、フレーバ
ーバリヤー性にも優れていることが判明した。
【0028】<比較例1〜3>重縮合触媒の種類と量お
よび亜リン酸の量を表1のように変え、かつチップを熱
水に浸漬することなく熱風乾燥させた以外は、実施例1
と同様にして、ポリエステルを製造した。評価結果を表
1に示す。また、そのポリエステルを用いる以外は実施
例1と同様にして、インフレーション成形、袋状包装材
の作製および殺菌処理を行ったところ、殺菌処理におい
て泡の発生が認められた。
よび亜リン酸の量を表1のように変え、かつチップを熱
水に浸漬することなく熱風乾燥させた以外は、実施例1
と同様にして、ポリエステルを製造した。評価結果を表
1に示す。また、そのポリエステルを用いる以外は実施
例1と同様にして、インフレーション成形、袋状包装材
の作製および殺菌処理を行ったところ、殺菌処理におい
て泡の発生が認められた。
【0029】<比較例4>溶融重縮合で得られたチップ
を80℃の熱水中に6時間浸漬する工程を付加した以外
は比較例1と同様にして、ポリエステルを製造した。評
価結果を表1に示す。また、そのポリエステルを用いる
以外は実施例1と同様にして、インフレーション成形、
袋状包装材の作製および殺菌処理を行ったところ、殺菌
処理において泡の発生が認められた。
を80℃の熱水中に6時間浸漬する工程を付加した以外
は比較例1と同様にして、ポリエステルを製造した。評
価結果を表1に示す。また、そのポリエステルを用いる
以外は実施例1と同様にして、インフレーション成形、
袋状包装材の作製および殺菌処理を行ったところ、殺菌
処理において泡の発生が認められた。
【0030】
【表1】
【0031】上記表1中、共重合組成の欄における「N
PG」、「IPA」および「AdA」は、それぞれ、ネ
オペンチルグリコール単位、イソフタル酸単位およびア
ジピン酸単位の含有率(全構造単位基準)を表す。ま
た、重縮合触媒の欄における「Sb2O3」、「GeO2」
および「Ti(Oi-Pr)4」は、それぞれ、三酸化アンチ
モン、二酸化ゲルマニウムおよびテトライソプロピルチ
タネートを表す。
PG」、「IPA」および「AdA」は、それぞれ、ネ
オペンチルグリコール単位、イソフタル酸単位およびア
ジピン酸単位の含有率(全構造単位基準)を表す。ま
た、重縮合触媒の欄における「Sb2O3」、「GeO2」
および「Ti(Oi-Pr)4」は、それぞれ、三酸化アンチ
モン、二酸化ゲルマニウムおよびテトライソプロピルチ
タネートを表す。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、上記の実施例から明ら
かなように、過酸化水素水と接触させた場合における発
泡が極めて少ないポリエチレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂が提供される。該ポリエステル樹脂は容易に
フイルム等の成形品に成形することができ、しかもフレ
ーバーバリヤー性にも優れる。該フイルム等の成形品
は、過酸化水素水処理が必要な飲食品用包装材またはそ
の製造材料として使用することによって、上記本発明の
ポリエステル樹脂の特長が効果的に発揮される。
かなように、過酸化水素水と接触させた場合における発
泡が極めて少ないポリエチレンテレフタレート系ポリエ
ステル樹脂が提供される。該ポリエステル樹脂は容易に
フイルム等の成形品に成形することができ、しかもフレ
ーバーバリヤー性にも優れる。該フイルム等の成形品
は、過酸化水素水処理が必要な飲食品用包装材またはそ
の製造材料として使用することによって、上記本発明の
ポリエステル樹脂の特長が効果的に発揮される。
Claims (7)
- 【請求項1】 主として、エチレングリコール単位を主
体とするグリコール単位およびテレフタル酸単位を主体
とするジカルボン酸単位からなり、かつ厚さ100μm
のフイルムの状態で35重量%過酸化水素水中に75℃
で30分間浸漬した場合における発泡部分の面積の全体
の面積に占める割合が10%以下であることを特徴とす
るポリエステル樹脂。 - 【請求項2】 下記式(I)で表される構造単位
(1)、下記式(II)で表される構造単位(2)および
下記式(III)で表される構造単位(3)からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の構造単位を、全構造単位に
対する含有率の和で5〜20モル%含有する請求項1記
載のポリエステル樹脂。 【化1】 (式中、nは2〜10の整数を表す) 【化2】 【化3】 - 【請求項3】 請求項1または2記載のポリエステル樹
脂からなる飲食品用包装材。 - 【請求項4】 請求項1または2記載のポリエステル樹
脂からなる飲食品包装用フイルム。 - 【請求項5】 エチレングリコールを主体とするグリコ
ールおよびテレフタル酸を主体とするジカルボン酸もし
くはそのエステル形成性誘導体をエステル化反応または
エステル交換反応させることにより低重合体を得、該低
重合体を、ポリエステル理論生成量基準で500〜30
00ppmの範囲となる量のアンチモン系重縮合触媒の
存在下に重縮合反応させることを特徴とするポリエステ
ル樹脂の製造方法。 - 【請求項6】 重縮合反応により得られたポリエステル
生成物を水処理する請求項5記載のポリエステル樹脂の
製造方法。 - 【請求項7】 炭素数4〜12の直鎖状飽和脂肪族ジカ
ルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体、イソフタ
ル酸もしくはそのエステル形成性誘導体およびネオペン
チルグリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種
のコモノマーをグリコールまたはジカルボン酸もしくは
そのエステル形成性誘導体の一部として使用する請求項
5または6記載のポリエステル樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16995194A JPH0812747A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | ポリエステル樹脂およびそれからなる飲食品用包装材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16995194A JPH0812747A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | ポリエステル樹脂およびそれからなる飲食品用包装材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0812747A true JPH0812747A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15895893
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16995194A Pending JPH0812747A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | ポリエステル樹脂およびそれからなる飲食品用包装材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0812747A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006341891A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Dainippon Printing Co Ltd | ポリエチレンテレフタレート製容器、およびその予備成形体 |
| JPWO2022239693A1 (ja) * | 2021-05-11 | 2022-11-17 |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP16995194A patent/JPH0812747A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006341891A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Dainippon Printing Co Ltd | ポリエチレンテレフタレート製容器、およびその予備成形体 |
| JPWO2022239693A1 (ja) * | 2021-05-11 | 2022-11-17 | ||
| WO2022239693A1 (ja) * | 2021-05-11 | 2022-11-17 | 株式会社ベルポリエステルプロダクツ | ポリエステル樹脂及びその使用方法、並びに化粧料容器及び化粧製品 |
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