JPH0812763A - 新規ポリアミドイミド共重合体、その製造方法、それを含む被膜形成材料およびパターン形成方法 - Google Patents

新規ポリアミドイミド共重合体、その製造方法、それを含む被膜形成材料およびパターン形成方法

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JPH0812763A
JPH0812763A JP16585794A JP16585794A JPH0812763A JP H0812763 A JPH0812763 A JP H0812763A JP 16585794 A JP16585794 A JP 16585794A JP 16585794 A JP16585794 A JP 16585794A JP H0812763 A JPH0812763 A JP H0812763A
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JP16585794A
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Takayuki Nakanishi
隆之 中西
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】耐熱性、接着性、電気特性の他に、溶媒溶解
性、成形性において優れた特性を有する新規ポリアミド
イミド共重合体、その製造方法、それを含む被膜形成材
料およびパターン形成方法の提供。 【構成】下記式(1)で示される構造を有する固有粘度
0.1〜3.0dl/gのポリアミドイミドブロック共
重合体および下記式(2−1)および(2−2)で示さ
れる繰り返し構造単位よりなる固有粘度0.1〜3.0
dl/gのランダム共重合体。この共重合体は、芳香族
ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物と両末端に
両末端にカルボキシル基を有する水添型ポリブタジエン
を原料として製造される。 (但し、Ar1 およびAr2 は、それぞれ置換基を有し
てもよい芳香族基、x、nおよびyは、それぞれx=1
〜150、n=5〜200、y=1〜30の整数を表わ
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規ポリアミドイミド
共重合体およびその製造方法、被膜形成材料、およびレ
ジストパターンの形成方法に関し、さらに詳しくは新規
な水添型ポリブタジエン変性ポリアミドイミドおよびそ
の製造方法、被膜形成材料、およびレジストパターンの
形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製品の小型化、多機能化に
伴い、LSIパッケージ形状は、チップの大型化にもか
かわらず、薄型化、多ピン化する傾向にある。これに伴
って、耐熱性、接着性、成形性、電気特性に優れた高分
子材料の開発が望まれており、種々の提案がなされてい
る。耐熱性高分子材料として広く一般的に知られている
ものとして、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂などが挙
げられ、耐熱性の他に耐衝撃性、機械特性、耐溶剤性に
も優れ、高分子電子材料として注目されてきた。しか
し、成形性、接着性、吸湿性、誘電性等に難点があり、
低吸湿性、低誘電性であるシロキサン等のエラストマー
と複合化することが検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されているポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂は、エラ
ストマーとの相溶性が低く、複合化が難しいばかりでな
く、所望の組成で合成した樹脂の溶解性も悪くなり、被
膜としての使用に難点があった。したがって高分子電子
材料として用いる場合、耐熱性、接着性、電気特性の他
に、溶媒溶解性、成形性等、全てにおいて優れた特性を
有する高分子材料の実現が望まれている。したがって、
本発明の目的は、上記特性を満足し、高信頼性を示す高
分子材料として有用な新規なポリアミドイミド共重合体
を提供することにある。本発明の他の目的は、温和な製
造条件下で、容易に製造することが可能な上記新規なポ
リアミドイミド共重合体の製造方法を提供するものであ
る。本発明のさらに他の目的は、上記新規なポリアミド
イミド共重合体を用いた被覆剤およびレジストパターン
の形成方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の技
術における上述問題点を解決するために研究を進めた結
果、水添型ポリブタジエンと芳香族ジアミンおよび芳香
族テトラカルボン酸二無水物を出発原料として用いて製
造されるポリアミドイミド共重合体が、上記の目的を達
成できることを見出し、本発明を完結するに至った。本
発明のポリアミドイミド共重合体の一つは、固有粘度
0.1〜3.0dl/g、好ましくは0.2〜2.0の
ポリアミドイミドブロック共重合体であって、下記一般
式(1)で示される構造を有することを特徴とする。
【化6】 (但し、Ar1 およびAr2 は、それぞれ置換基を有し
てもよい芳香族基、x,nおよびyは、それぞれx=1
〜150、好ましくは20〜80の整数を表し、n=5
〜200、好ましくは20〜100の整数を表し、y=
1〜30好ましくは10〜20の整数を表わす。)
【0005】本発明のポリアミドイミド共重合体の他の
一つは、固有粘度0.1〜3.0dl/g、好ましくは
0.2〜2.0のポリアミドイミドランダム共重合体で
あって、下記一般式(2−1)で示される繰り返し構造
単位1〜99モル%、好ましくは5〜60モル%と、下
記一般式(2−2)で示される繰り返し構造単位99〜
1モル%、好ましくは95〜40モル%とが不規則に結
合してなることを特徴とする。
【化7】 (但し、Ar1 およびAr2 は、それぞれ置換基を有し
てもよい芳香族基、n=5〜200の整数を表わす。)
【0006】本発明の上記一般式(1)で示されるポリ
アミドイミドブロック共重合体の製造方法の一つは、下
記一般式(3)で示される芳香族ジアミンと下記一般式
(4)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物とを
縮重合して両末端にカルボン酸無水基を有するポリアミ
ド酸を合成し、得られたポリアミド酸を、両末端にカル
ボキシル基を有する水添型ポリブタジエンと芳香族ジア
ミンとを亜リン酸エステル類およびピリジンまたはその
誘導体の存在下での反応させて合成した両末端にアミノ
基を有する水添型ポリブタジエンと反応させた後、イミ
ド閉環反応を行うことを特徴とする。
【化8】 (但し、Ar1 およびAr2 は、それぞれ置換基を有し
てもよい芳香族基を表す。) また、本発明の上記一般式(1)で示されるポリアミド
イミドブロック共重合体の製造方法の他の一つは、上記
一般式(3)で示される芳香族ジアミンと上記一般式
(4)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物とを
縮重合して両末端にアミノ基を有するポリアミド酸を合
成し、次いでイミド閉環反応を行って両末端にアミノ基
を有するポリイミドを合成し、得られたポリイミドを、
両末端にカルボキシル基を有する水添型ポリブタジエン
と、亜リン酸エステル類およびピリジンまたはその誘導
体の存在下で縮合してアミド化反応を行うことを特徴と
する。
【0007】本発明の上記一般式(2−1)で示される
繰り返し構造単位および一般式(2−2)で示される繰
り返し構造単位よりなるポリアミドイミドランダム共重
合体の製造方法は、上記一般式(3)で示される芳香族
ジアミンと両末端にカルボキシル基を有する水添型ポリ
ブタジエンとを亜リン酸エステル類およびピリジンまた
はその誘導体の存在下で縮合して両末端にアミノ基を有
する水添型ポリブタジエンを合成し、該両末端にアミノ
基を有する水添型ポリブタジエンと上記一般式(3)で
示される芳香族ジアミンとを上記一般式(4)で示され
る芳香族テトラカルボン酸二無水物と縮重合してポリア
ミド酸を合成し、さらにイミド閉環反応を行うことを特
徴とする。本発明の被膜形成材料は、上記のポリアミド
イミドブロックまたはランダム共重合体を主成分として
なることを特徴とする。さらに、本発明のレジストパタ
ーンの形成方法は、上記のポリアミドイミドブロックま
たはランダム共重合体を含有する組成物より形成された
被膜をアルカリ水溶液等の塩基性のエッチング液でエッ
チングしてパターン形成を行うことを特徴とする。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の上記ポリアミドイミドブロックまたはランダム共
重合体の製造に使用される出発原料の一つである上記一
般式(3)で示される芳香族ジアミンにおいて、Ar1
としては、フェニレン基、ナフチレン基、キシリレン
基、ビフェニレン基、または−O−、−S−、−SO
−、−SO2 −、−NH−、テトラメチルシロキシ基、
−CO−、−(CH2 )−、−C(CH3 )2 −、−C
(CF3 )2 −、−O−C6 H4 −O−、−O−C6 H
4 −CO−C6 H4 −O−、−O−C6 H4 −C(CF
3 )2 −C6 H4 −O−等によって2つのベンゼン環が
連結された二価の基があげられ、それらベンゼン環は、
さらに置換基を有していてもよく、置換基としては、例
えば、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ペル
フルオロアルキル基等があげられる。
【0009】本発明において使用することができる芳香
族ジアミン類として、例えば、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−トリレンジアミン、
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,
3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニル
チオエーテル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミ
ノジフェニルチオエーテル、3,3′−ジエトキシ−
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ナフ
タレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6
−ナフタレンジアミン、ベンジジン、3,3′−ジメチ
ルベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、3,
3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、
3,3′−ジアミノビフェニル、m−キシリレンジアミ
ン、p−キシリレンジアミン、1,3−ビス(m−アミ
ノフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホキシド、
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,
4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、1,3−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4,4′
−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−ジアミノベンゾ
フェノン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゾフェノン、4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(4−アミノフェ
ニルメルカプト)ベンゾフェノン、2,2−ビス(3−
アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(2
−トリフルオロメチル−4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(2
−トリフルオロメチル−5−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3
−トリフルオロメチル−4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(3
−トリフルオロメチル−5−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−トリフルオロメチル−5−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(2
−ノナフルオロブチル−5−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−ノナフルオロブチル−5−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルメタン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジア
ミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニル
メタン、4,4′−メチレンジ−2,6−キシリジン、
4,4′−メチレンジ−2,6−ジエチルアニリン、
4,4′−メチレンジ−2−メチル−6−エチルアニリ
ン、2,5−ジアミノピリジン等をあげることができる
が、これらに限定されるものではない。また、これらを
単独または複数併用して実施してもよい。
【0010】さらに、上記芳香族ジアミン類のうち、特
に、下記一般式(3−1)で示されるジアミンを使用す
るのが好ましく、その場合加工性が改善される。
【化9】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子または炭
素数1〜4のアルキル基を表し、ただし同時に水素原子
であることはない。) このような化合物の例として、4,4′−メチレンジ−
2−メチルアニリン、4,4′−メチレンジ−2−エチ
ルアニリン、4,4′−メチレンジ−2−プロピルアニ
リン、4,4′−メチレンジ−2−ブチルアニリン、
4,4′−メチレンジ−2,6−キシリジン、4,4′
−メチレンジ−2,6−ジエチルアニリン、4,4′−
メチレンジ−2,6−ジプロピルアニリン、4,4′−
メチレンジ−2,6−ジブチルアニリン、4,4′−メ
チレンジ−3−メチルアニリン、4,4′−メチレンジ
−3−エチルアニリン、4,4′−メチレンジ−3−プ
ロピルアニリン、4,4′−メチレンジ−3−ブチルア
ニリン、4,4′−メチレンジ−3,5−キシリジン、
4,4′−メチレンジ−3,5−ジエチルアニリン、
4,4′−メチレンジ−3,5−ジプロピルアニリン、
4,4′−メチレンジ−3,5−ジブチルアニリン、
4,4′−メチレンジ−2,3−キシリジン、4,4′
−メチレンジ−2,3−ジエチルアニリン、4,4′−
メチレンジ−2,3−ジプロピルアニリン、4,4′−
メチレンジ−2,3−ジブチルアニリン、4,4′−メ
チレンジ−2,5−キシリジン、4,4′−メチレンジ
−2,5−ジエチルアニリン、4,4′−メチレンジ−
2,5−ジプロピルアニリン、4,4′−メチレンジ−
2,5−ジブチルアニリン、4,4′−メチレンジ−2
−メチル−6−エチルアニリン、4,4′−メチレンジ
−3−メチル−5−エチルアニリン、4,4′−メチレ
ンジ−2−メチル−3−エチルアニリン、4,4′−メ
チレンジ−2−エチル−3−メチルアニリン、4,4′
−メチレンジ−2−メチル−5−エチルアニリン、4,
4′−メチレンジ−2−エチル−5−メチルアニリン等
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。また、これらを単独または複数併用し実施しても
よい。
【0011】本発明に使用される出発原料の一つである
上記一般式(4)で示される芳香族テトラカルボン酸二
無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、
2,3,6,7−ナフタリンテトラカルボン酸二無水
物、3,4,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,3,2′,3′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)スルホン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)エーテル二無水物、2,2−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4,
3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、ブタンテトラカルボン酸二無水物等をあげることが
できるが、これらに限定されるものではない。また、こ
れらを単独または複数併用し実施してもよい。 これら
の中でも、下記一般式(4−1)で示されるテトラカル
ボン酸二無水物を使用するのが好ましく、それにより本
発明のポリアミドイミド共重合体の加工性が向上する。
【化10】 (Zはケトン基または直接結合を表す。) 上記一般一般式(4−1)で示される化合物の例として
は、3,4,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,3,2′,3′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、3,4,3′,4′−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,2′,3′−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。また、こ
れらを単独または複数併用し実施してもよい。
【0012】本発明において使用される両末端にカルボ
キシル基を有する水添型ポリブタジエンとしては、平均
分子量1000〜3000のものが好ましく,また平均
分子量1500〜2000のものがさらに好ましく使用
される。
【0013】本発明の一般式(1)で示されるポリアミ
ドイミドブロック共重合体を製造する第1の方法におい
ては、まず、上記一般式(3)で示される芳香族ジアミ
ンと上記一般式(4)で示される芳香族テトラカルボン
酸二無水物とを縮重合して、両末端にカルボン酸無水基
を有するポリアミド酸を含む反応液を製造する。得られ
るポリアミド酸は、重合度xが1〜150、好ましくは
20〜80の範囲であって、平均分子量500〜600
00、特に1000〜50000の範囲のものであるの
が好ましい。他方、両末端にカルボキシル基を有する水
添型ポリブタジエンと上記一般式(3)で示される芳香
族ジアミンとを亜リン酸エステル類とピリジンまたはそ
の誘導体からなる触媒の存在下で反応させて、両末端に
アミノ基を有する水添型ポリブタジエンを含む反応液を
得る。得られた反応液を上記のポリアミド酸を含む反応
液に直接混合し、反応させて縮重合した後、さらにイミ
ド閉環反応を行う。
【0014】本発明の一般式(1)で示されるポリアミ
ドイミドブロック共重合体を製造する第2の方法におい
ては、上記と同様にして、一般式(3)で示される芳香
族ジアミンと一般式(4)で示される芳香族テトラカル
ボン酸二無水物とを縮重合した後、得られた両末端にア
ミノ基を有するポリアミド酸を、加熱してイミド閉環反
応を行う。この場合においても、ポリアミド酸は、重合
度xが1〜150、好ましくは20〜80の範囲であっ
て、平均分子量500〜60000、特に1000〜5
0000の範囲であるのが好ましい。次いで、上記のイ
ミド閉環反応によって得られた反応液に、両末端にカル
ボキシル基を有する水添型ポリブタジエンと、亜リン酸
エステル類とピリジンまたはその誘導体からなる触媒を
添加し、縮重合反応によってポリアミド化を行う。
【0015】本発明の上記一般式(2−1)で示される
繰り返し構造単位および一般式(2−2)で示される繰
り返し構造単位よりなるポリアミドイミドランダム共重
合体の製造は、芳香族ジアミンと両末端にカルボキシル
基を有する水添型ポリブタジエンとを亜リン酸エステル
類とピリジンまたはその誘導体の存在下で反応させて、
両末端にアミノ基を有する水添型ポリブタジエンを形成
し、得られた両末端にアミノ基を有する水添型ポリブタ
ジエンおよび芳香族ジアミンを含む反応液に、芳香族テ
トラカルボン酸二無水物を加えて、該両末端にアミノ基
を有する水添型ポリブタジエン及び芳香族ジアミンとの
間でアミド酸合成反応を行ってポリアミド酸を製造し、
さらにイミド閉環反応を行う。この場合、共重合体にお
ける重合度は、10〜250の範囲、特に30〜200
の範囲にあるのが好ましい。
【0016】本発明おいては、上記の各反応はいずれも
公知の方法を用いて容易に行うことができる。例えば、
上記芳香族ジアミンまたは両末端にアミノ基を有する水
添型ポリブタジエンと芳香族テトラカルボン酸二無水物
を、不活性極性有機溶媒中で、−20〜150℃、好ま
しくは0〜60℃の温度で数十分間ないし数日間反応さ
せてポリアミド酸を生成し、さらに加熱イミド化すれば
よい。また、イミド閉環反応は、必要に応じて脱水触媒
の存在下で、加熱により脱水閉環させる方法が一般的で
ある。この反応温度は150〜400℃、好ましくは1
80〜350℃であり、反応時間は30秒ないし10時
間、好ましくは5分ないし5時間である。
【0017】使用する不活性極性有機溶媒としては、例
えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メ
チルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメ
チル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチル
リン酸トリアミド等をあげることができる。必要に応じ
てこれら以外の溶媒、すなわち、アミド酸生成反応等を
阻害しない程度の低極性有機溶剤である炭素数10以下
の低級炭化水素系有機溶剤、環状炭化水素系有機溶剤、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤、
あるいはテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジ
グライム等のエーテル系有機溶剤を反応系中に添加し
て、ポリアミド酸を生成させてもよい。
【0018】本発明のポリアミドイミド共重合体の製造
方法において、上記したポリアミドの合成反応および縮
重合反応は、亜リン酸エステル類とピリジンまたはその
誘導体の存在下で行われるが、使用する亜リン酸エステ
ル類としては、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ジフェ
ニル、亜リン酸トリ−o−トリル、亜リン酸ジ−o−ト
リル、亜リン酸トリ−m−トリル、亜リン酸ジ−m−ト
リル、亜リン酸トリ−p−トリル、亜リン酸ジ−p−ト
リル、亜リン酸ジ−o−クロロフェニル、亜リン酸トリ
−p−クロロフェニル、亜リン酸ジ−p−クロロフェニ
ル等をあげることができるが、これらに限定されるもの
ではない。さらに、本発明において亜リン酸エステル類
と共に使用するピリジンまたはその誘導体として、ピリ
ジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、
2,3−ルチジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジ
ン、2,6−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ル
チジン等をあげることができる。使用する亜リン酸エス
テル類の量は、一般にカルボキシル基に対して等モル量
以上使用されるが、30倍モル量以上の使用は経済的に
みて得策ではない。またここで使用するピリジン類の量
は、カルボキシル基に対して等モル量以上であることが
好ましい。
【0019】本発明の製造方法において、縮重合反応に
よるポリアミドの合成に際しては、通常の場合、アミド
系有機溶剤とピリジン系有機溶剤を含む混合溶媒を用い
る溶液重合法が採用される。ここで、使用する有機溶媒
は、両反応成分や亜リン酸エステル類と実質的に反応し
ない溶媒という点で制限を受けるが、このほかに両反応
成分に対する良溶媒であって、しかも反応生成物のアミ
ド化合物に対する良溶媒であることが望ましいが、縮重
合が進行するに従って生成物の析出による不均一系にな
ってもよい。このポリアミド合成における反応溶媒は、
ピリジン系有機溶剤とN−メチル−2−ピロリドンによ
って代表されるアミド系有機溶媒からなる混合溶媒が好
ましく使用されるが、この混合溶媒の使用量は、通常量
反応成分を5〜30重量%含む量が使用される。ここで
効率よくポリアミドを合成するために、塩化リチウム、
塩化カルシウムによって代表されるアルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩類をこの反応系に添加することもでき
る。本発明における縮重合反応における反応温度は通
常、60〜140℃の範囲が好ましく、より好ましくは
ピリジン系有機溶剤の沸点以下の温度が好ましい。反応
時間は反応温度により大きく影響されるが、いかなる場
合にも最高の重合度を意味する最高粘度が得られるまで
反応系を撹拌するのがよく、多くの場合数分から48時
間の間である。
【0020】本発明のポリアミドイミド共重合体におい
て、末端機は、使用する原料の使用量によって、末端が
アミノアリール基、カルボキシル基およびカルボン酸無
水物基を有するものとなる。また、本発明において、上
記反応条件下、芳香族ジアミンのモル数に対し、芳香族
テトラカルボン酸二無水物と両末端にカルボキシル基を
有する水添型ポリブタジエンの合計モル数が等しい場合
には、高重合度のポリアミドイミド共重合体が得られ
る。また、いずれか一方の成分を過剰に使用して平均重
合度の小さいものを得ることもできる。反応終了後は、
反応混合物をメタノールに投じて生成重合体を分離し、
さらに再沈澱法により精製を行って、副生成物や無機塩
類等を除去することにより、目的のポリアミドイミドブ
ロックおよびランダム共重合体を得ることができる。本
発明のポリアミドイミドブロックおよびランダム共重合
体の製造方法によれば、上記したように中間で形成され
るアミド化合物を単離精製することなく、アミド酸合
成、イミド化反応、縮重合反応を一連の連続処理工程に
よって温和な条件で行うことができ、容易にかつ簡便に
目的のポリアミドイミド共重合体を合成することが可能
である。この方法により本発明のポリアミドイミド共重
合体が、副反応もなく容易に構造規制された樹脂が得ら
れるという利点がある。
【0021】上記のようにして製造される本発明のポリ
アミドイミドブロックおよびランダム共重合体は、固有
粘度値(樹脂濃度:0.5g/dlのジメチルアセトア
ミド溶液の30℃における測定値を意味する)が、0.
1〜3.0dl/g、好ましくは0.2〜2.0dl/
gの範囲にあることが必要である。固有粘度が0.1d
l/g以下では十分な被膜が得られなく、3.0dl/
g以上では溶媒溶解性が悪くなり、使用上の問題が発生
する。本発明の製造方法で合成されるポリアミドイミド
ブロックおよびランダム共重合体中の水添型ポリブタジ
エンの含有量は、エラストマー性、低誘電性、接着性を
持たせるためには、全繰り返し単位中の水添型ポリブタ
ジエンを含む繰り返し単位の占める割合が5モル%以上
であることが好ましいが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0022】本発明のポリアミドイミドブロックおよび
ランダム共重合体は、優れた耐熱性、接着性、溶剤溶解
性、成形性、電気特性を有するので、被膜形成材料とし
て有用である。例えば、ポリアミドイミドブロックおよ
びランダム共重合体を有機溶剤、例えば、N,N−ジメ
チルアセトアミド、テトラヒドロフラン等に溶解し、必
要に応じて、他の樹脂または顔料を添加して塗布液を形
成することができる。この塗布液を、ガラスその他の基
材或いは被塗布物上に塗布することによって、耐熱フィ
ルム、絶縁フィルム、耐熱塗料、耐熱接着剤等に使用で
きる被膜を形成することができる。また、本発明のポリ
アミドイミドブロックおよびランダム共重合体は、Na
OH、KOH等のアルカル水溶液、ヒドラジン溶液、ア
ミン系溶剤等の塩基性のエッチング液で容易にエッチン
グ可能であるので、特に高精度、且つ高い信頼性を示す
半導体チップ周辺に使用する回路板材料として有用であ
る。例えば、上記ポリアミドイミドブロックおよびラン
ダム共重合体を適当な溶剤に溶解し、半導体基板等の適
当な基体上に塗布して被膜を形成した後、フォトレジス
ト材料により感光層を形成し、露光および現像による未
露光部分の溶出によりレジスト像を形成した後、露出し
たポリアミドイミドブロックおよびランダム共重合体よ
りなる被膜をアルカリ水溶液でエッチングし、その後、
レジスト像を剥離除去することによって、パターンを形
成することができる。形成されたパターンは、耐熱性、
電気絶縁性に優れており、半導体チップ周辺に使用する
絶縁膜として利用することができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を詳細に述べる
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1 300ml三口丸底フラスコ中に、4,4′−メチレン
−ジ−2−メチル−6−エチルアニリン1.920g
(6.798ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン
20mlを加え、乾燥窒素雰囲気下5℃で、3,4,
3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物2.
9422g(10.0ミリモル)を粉体のまま徐々に添
加し、40℃で8時間反応させた。その後、更に別の容
器で4,4′−メチレン−ジ−2−メチル−6−エチル
アニリン1.8087g(6.404ミリモル)、塩化
リチウム0.06g、塩化カルシウム0.18g、N−
メチル−2−ピロリドン20ml、亜リン酸トリフェニ
ル1.98gを加え、乾燥窒素雰囲気下100℃で、ピ
リジン20mlに溶かした両末端にカルボキシル基を有
する水添型ポリブタジエン(n=33)(CI−100
0、日本曹達社製)6.20g(3.202ミリモル)
添加し、100℃で3時間反応させた反応溶液を、上記
の反応液に室温で加え、40℃で6時間反応させた。こ
の反応溶液にキシレン10mlを加え、190℃で3時
間脱水閉環反応を行い、簡易水分定量器(トの字管と茄
子型フラスコを組み合わせた物)により、共沸する水を
定量した。反応終了後、2リットルのメタノール中にポ
リマー溶液を注ぎ入れ、ポリマーを析出させた。ろ過
後、熱メタノール中で未反応モノマー類及び無機金属塩
類を除去した。ろ過後、真空乾燥し、収率98.0%
で、水添型ポリブタジエン含有量が50wt%である本
発明のポリアミドイミドブロック共重合体を得た。この
ポリアミドイミドブロック共重合体の固有粘度はN,N
−ジメチルアセトアミド中、ポリマー溶液濃度0.5g
/dl、30℃において、0.98dl/gであった。
このものにおける重合度xおよびyは、x=20、y=
15であった。また、IRスペクトル(KBr錠剤法)
を測定し、構造を確認したところ、1650cm-1付近
にアミドカルボニル基の吸収、1724cm-1付近にイ
ミドカルボニル基の吸収、2850cm-1付近に原料に
由来するアルキル基に基づく吸収が認められ、目的の化
合物であることが確認された。
【0024】実施例2 300ml三口丸底フラスコ中に4,4′−メチレン−
ジ−2,6−キシリジン2.8637g(11.258
ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン20mlを加
え、乾燥窒素雰囲気下5℃で、3,4,3′,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物3.2223g
(10.0ミリモル)を粉体のまま徐々に添加し、40
℃で8時間反応させた。その反応溶液にキシレン10m
lを加え、190℃で3時間脱水閉環反応を行い、簡易
水分定量器(トの字管と茄子型フラスコを組み合わせた
物)により、共沸する水を定量した。その後、容器を1
00℃に冷やし、ピリジン10mlに溶かした両末端に
カルボキシル基を有する水添型ポリブタジエン(n=3
3)(CI−1000、日本曹達社製)2.43g
(1.258ミリモル)、塩化リチウム0.02g、塩
化カルシウム0.06g、亜リン酸トリフェニル0.7
8gを加え、乾燥窒素雰囲気下100℃で4時間反応さ
せた。反応終了後、2リットルのメタノール中にポリマ
ー溶液を注ぎ入れ、ポリマーを析出させた。ろ過後、熱
メタノール中で未反応モノマー類及び無機金属塩類を除
去した。ろ過後、真空乾燥し、収率98.5%で、水添
型ポリブタジエン含有量が30wt%である本発明のポ
リアミドイミドブロック共重合体を得た。このポリアミ
ドイミドブロック共重合体の固有粘度はN,N−ジメチ
ルアセトアミド中、ポリマー溶液濃度0.5g/dl、
30℃において、0.90dl/gであった。このもの
における重合度xおよびyは、x=40、y=10であ
った。また、IRスペクトル(KBr錠剤法)を測定
し、構造を確認したところ、1660cm-1付近にアミ
ドカルボニル基の吸収、1725cm-1付近にイミドカ
ルボニル基の吸収、2900cm-1付近に原料に由来す
るアルキル基に基づく吸収が認められ、目的の化合物で
あることが確認された。
【0025】実施例3 300ml三口丸底フラスコ中に、2,2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン4.51
34g(10.995ミリモル)、N−メチル−2−ピ
ロリドン30mlを加え、乾燥窒素雰囲気下5℃で、
3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボ
ン酸二無水物3.580g(10.0ミリモル)を粉体
のまま徐々に添加し、40℃で8時間反応させた。その
反応溶液にキシレン10mlを加え、190℃で3時間
脱水閉環反応を行い、簡易水分定量器(トの字管と茄子
型フラスコを組み合わせた物)により、共沸する水を定
量した。その後、容器を100℃に冷やし、ピリジン1
0mlに溶かした両末端にカルボキシル基を有する水添
型ポリブタジエン(n=33)(CI−1000、日本
曹達社製)1.93g(0.995ミリモル)、塩化リ
チウム0.02g、塩化カルシウム0.06g、亜リン
酸トリフェニル0.62gを加え、乾燥窒素雰囲気下1
00℃で4時間反応させた。反応終了後、2リットルの
メタノール中にポリマー溶液を注ぎ入れ、ポリマーを析
出させた。ろ過後、熱メタノール中で未反応モノマー類
及び無機金属塩類を除去した。ろ過後、真空乾燥し、収
率97.5%で、水添型ポリブタジエン含有量が20w
t%であるポリアミドイミドブロック共重合体本発明の
ポリアミドイミドブロック共重合体を得た。このポリア
ミドイミドブロック共重合体の固有粘度はN,N−ジメ
チルアセトアミド中、ポリマー溶液濃度0.5g/d
l、30℃において、0.87dl/gであった。この
ものにおける重合度xおよびyは、x=55、y=17
であった。また、IRスペクトル(KBr錠剤法)を測
定し、構造を確認したところ、1660cm-1付近にア
ミドカルボニル基の吸収、1724cm-1付近にイミド
カルボニル基の吸収、2910cm-1付近に原料に由来
するアルキル基に基づく吸収が認められ、目的の化合物
であることが確認された。
【0026】実施例4 300ml三口丸底フラスコ中に、4,4′−メチレン
−ジ−2,6−ジエチルアニリン3.3414g(1
0.762ミリモル)、塩化リチウム0.02g、塩化
カルシウム0.06g、N−メチル−2−ピロリドン1
0ml、亜リン酸トリフェニル0.47gを加え、乾燥
窒素雰囲気下100℃で、ピリジン5mlに溶かした両
末端にカルボキシル基を有する水添型ポリブタジエン
(n=33)(CI−1000、日本曹達社製)1.4
7g(0.762ミリモル)を添加し、100℃で3時
間反応させた。その後、室温で、3,4,3′,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物2.9422g
(10.0ミリモル)そ粉体のまま徐々に添加し、40
℃で8時間反応させた。その反応溶液にキシレン10m
lを加え、190℃で3時間脱水閉環反応を行い、簡易
水分定量器(トの字管と茄子型フラスコを組み合わせた
物)により、共沸する水を定量した。反応終了後、2リ
ットルのメタノール中にポリマー溶液を注ぎ入れ、ポリ
マーを析出させた。ろ過後、熱メタノール中で未反応モ
ノマー類及び無機金属塩類を除去した。ろ過後、真空乾
燥し、収率98.2%で水添型ポリブタジエン含有量が
20wt%である本発明のポリアミドイミドランダム共
重合体を得た。このものにおける共重合比は、式(2−
1)に相当する繰り返し構造単位が7モル%、式(2−
2)に相当する繰り返し構造単位が93モル%であり、
重合度は150であった。このポリアミドイミドランダ
ム共重合体の固有粘度はN,N−ジメチルアセトアミド
中、ポリマー溶液濃度0.5g/dl、30℃におい
て、1.02dl/gであった。また、IRスペクトル
(KBr錠剤法)を測定し、構造を確認したところ、1
655cm-1付近にアミドカルボニル基の吸収、172
5cm-1付近にイミドカルボニル基の吸収、2900c
m-1付近に原料に由来するアルキル基に基づく吸収が認
められ、目的の化合物であることが確認された。
【0027】実施例5 300ml三口丸底フラスコ中に4,4′−メチレン−
ジ−2,6−ジエチルアニリン3.7587g(12.
106ミリモル)、塩化リチウム0.04g、塩化カル
シウム0.12g、N−メチル−2−ピロリドン15m
l、亜リン酸トリフェニル1.30gを加え、乾燥窒素
雰囲気下100℃で、ピリジン10mlに溶かした両末
端にカルボキシル基を有する水添型ポリブタジエン(n
=33)(CI−1000、日本曹達社製)4.71g
(2.106ミリモル)添加し、100℃で3時間反応
させた。その後、室温で、3,4,3′,4′−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物2.3538g(8.0
ミリモル)とピロメリット酸二無水物0.4362g
(2.0ミリモル)を粉体のまま徐々に添加し、40℃
で8時間反応させた。その反応溶液にキシレン10ml
を加え、190℃で3時間脱水閉環反応を行い、簡易水
分定量器(トの字管と茄子型フラスコを組み合わせた
物)により、共沸する水を定量した。反応終了後、2リ
ットルのメタノール中にポリマー溶液を注ぎ入れ、ポリ
マーを析出させた。ろ過後、熱メタノール中で未反応モ
ノマー類及び無機金属塩類を除去した。ろ過後、真空乾
燥し、収率97.5%で水添型ポリブタジエン含有量が
40wt%である本発明のポリアミドイミドランダム共
重合体を得た。このものにおける共重合比は、式(2−
1)に相当する繰り返し構造単位が17モル%、式(2
−2)に相当する繰り返し構造単位が83モル%であ
り、重合度は160であった。このポリアミドイミドブ
ロック共重合体の固有粘度はN,N−ジメチルアセトア
ミド中、ポリマー溶液濃度0.5g/dl、30℃にお
いて、1.05dl/gであった。また、IRスペクト
ル(KBr錠剤法)を測定し、構造を確認したところ、
1660cm-1付近にアミドカルボニル基の吸収、17
24cm-1付近にイミドカルボニル基の吸収、2850
cm-1付近に原料に由来するアルキル基に基づく吸収が
認められ、目的の化合物であることが確認された。
【0028】実施例6 300ml三口丸底フラスコ中に、3,4′−ジアミノ
ジフェニルエーテル2.5383g(12.679ミリ
モル)、塩化リチウム0.05g、塩化カルシウム0.
15g、N−メチル−2−ピロリドン15ml、亜リン
酸トリフェニル1.67gを加え、乾燥窒素雰囲気下1
00℃で、ピリジン10mlに溶かした両末端にカルボ
キシル基を有する水添型ポリブタジエン(n=33)
(CI−1000、日本曹達社製)5.18g(2.6
79ミリモル)を添加し、100℃で3時間反応させ
た。その後、室温で、4,4′−オキシジフタル酸無水
物3.1020g(10.0ミリモル)そ粉体のまま徐
々に添加し、40℃で8時間反応させた。その反応溶液
にキシレン10mlを加え、190℃で3時間脱水閉環
反応を行い、簡易水分定量器(トの字管と茄子型フラス
コを組み合わせた物)により、共沸する水を定量した。
反応終了後、2リットルのメタノール中にポリマー溶液
を注ぎ入れ、ポリマーを析出させた。ろ過後、熱メタノ
ール中で未反応モノマー類及び無機金属塩類を除去し
た。ろ過後、真空乾燥し、収率98.3%で水添型ポリ
ブタジエン含有量が50wt%である本発明のポリアミ
ドイミドランダム共重合体を得た。このものにおける共
重合比は、式(2−1)に相当する繰り返し構造単位が
21ル%、式(2−2)に相当する繰り返し構造単位が
79モル%であり、重合度は100であった。このポリ
アミドイミドランダム共重合体の固有粘度はN,N−ジ
メチルアセトアミド中、ポリマー溶液濃度0.5g/d
l、30℃において、0.90dl/gであった。ま
た、IRスペクトル(KBr錠剤法)を測定し、構造を
確認したところ、1655cm-1付近にアミドカルボニ
ル基の吸収、1730cm-1付近にイミドカルボニル基
の吸収、2900cm-1付近に原料に由来するアルキル
基に基づく吸収が認められ、目的の化合物であることが
確認された。
【0029】実施例7 実施例1で合成したポリアミドイミドブロク共重合体、
実施例4で合成したポリアミドミドランダム共重合体を
用い、それぞれ、ポリマー濃度15wt%のN,N−ジ
メチルアセドアミド溶液を調整した。このポリマー溶液
をガラス板上にキャストし、真空乾燥器により溶媒を除
去したとところ、透明な膜が得られた。実施例1のポリ
アミドイミドブロック共重合体のガラス転移温度:Tg
は280℃、空気中での熱分解開始温度:Tdは300
℃、周波数100KHzにおける室温での誘電率:ε′
は2.9、吸湿率は0.3%であった。また、実施例4
のポリアミドイミドランダム共重合体のTgは280
℃、Tdは300℃、ε′は2.3、吸湿率は0.4%
であった。
【0030】実施例8 実施例1、2、4および5で得られたポリアミドイミド
共重合体を用いて、それぞれN,N−ジメチルアセトア
ミド溶液を調製した。調製した4種のワニスを用い、下
記のパターニング方法によりポリアミドイミド共重合体
薄膜からなるパターンをそれぞれ形成した。配線を形成
済みの半導体基板上に、ポリアミドイミド共重合体のワ
ニスをスピンコータを用いて塗布し、150℃で1時
間、200℃で30分間熱処理し、膜厚が1〜3μmの
薄膜を形成した。その上に、環化ゴム系ネガ型フォトレ
ジスト(OMR83、東京応化工業社製)をスピンコー
タを用いて塗布し、90℃で20分間乾燥して、1μm
のレジスト薄膜を形成した。この薄膜にフォトマスクを
密着し、該フォトマスクを通して、露光(5mJ/cm
2 ×5秒)した。露光後、上記薄膜を現像液(OMR現
像液、東京応化工業社製)に20℃で2分間浸漬し、該
薄膜の未露光部分を溶出、除去した。次に、フォトレジ
スト被膜に覆われていない上記ポリアミドイミド共重合
体膜の露出部分を、ヒドラジン一水和物とエチレンジア
ミン(7:3)の混合液に30℃の温度下で5分間浸漬
してエッチングした。エッチング後、フォトレジスト被
膜で覆われている上記ポリアミドイミド共重合体膜を、
レジスト剥離液(S−502、東京応化工業社製)に浸
漬して、フォトレジスト被膜を剥離除去した。このフォ
トレオジスト被膜の除去後、200℃で30分程度熱処
理して、ポリアミドイミド共重合体薄膜からなるパター
ン形成物を得た。得られたポリアミドイミド共重合体薄
膜からなるパターン形成物は、いずれも、シャープなエ
ッジを持つ鮮明なパターンであることを確認した。ま
た、このパターン形成物は250℃まで加熱してもパタ
ーンの変形はなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明のポリアミドイミドブロックおよ
びランダム共重合体は、水添型ポリブタジエン変性ポリ
アミドイミドであり、溶媒溶解性、更には他樹脂との相
溶性が改善され、耐熱性および加工性に優れたものであ
るばかりでなく、低い吸湿率と低い誘電率を有し、且つ
接着性が優れている。また、本発明のポリアミドイミド
ブロックおよびランダム共重合体は、被膜形成性を有
し、その被膜は、アルカリ水溶液でエッチング可能であ
り、パターン化することができるので、回路板等の作製
に有用であり、したがって、被膜形成材料および電子部
品の分野で極めて有用な材料である。また、本発明の製
造方法は、原料として芳香族ジアミン、芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物および両末端にカルボキシル基を有す
るポリブタジエンを用いて、中間で形成されるアミド化
合物を単離精製することなく、一連の連続処理工程によ
って温和な条件で、容易にかつ簡便に目的のポリアミド
イミド共重合体を合成できるという利点を有しており、
しかも、副反応もなく容易に構造規制されたポリアミド
イミド共重合体が得られるという利点を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/29 23/31

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示される構造を有す
    ることを特徴とする固有粘度0.1〜3.0dl/gの
    ポリアミドイミドブロック共重合体。 【化1】 (但し、Ar1 およびAr2 は、それぞれ置換基を有し
    てもよい芳香族基、x、nおよびyは、それぞれx=1
    〜150、n=5〜200、y=1〜30の整数を表わ
    す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(2−1)で示される繰り返
    し構造単位1〜99モル%と、下記一般式(2−2)で
    示される繰り返し構造単位99〜1モル%とが不規則に
    結合してなる固有粘度0.1〜3.0dl/gのポリア
    ミドイミドランダム共重合体。 【化2】 (但し、Ar1 およびAr2 は、それぞれ置換基を有し
    てもよい芳香族基、n=5〜200の整数を表す。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(3)で示される芳香族ジア
    ミンと下記一般式(4)で示される芳香族テトラカルボ
    ン酸二無水物とを縮重合して両末端にカルボン酸無水基
    を有するポリアミド酸を合成し、該ポリアミド酸を、両
    末端にカルボキシル基を有する水添型ポリブタジエンと
    芳香族ジアミンとを亜リン酸エステル類およびピリジン
    またはその誘導体の存在下で反応させて合成した両末端
    にアミノ基を有する水添型ポリブタジエンと反応させた
    後、イミド閉環反応を行うことを特徴とする請求項1記
    載のポリアミドイミドブロック共重合体の製造方法。 【化3】 (但し、Ar1 およびAr2 は、それぞれ置換基を有し
    てもよい芳香族基を表す。)
  4. 【請求項4】 上記一般式(3)で示される芳香族ジア
    ミンと上記一般式(4)で示される芳香族テトラカルボ
    ン酸二無水物とを縮重合して両末端にアミノ基を有する
    ポリアミド酸を合成し、次いでイミド閉環反応を行って
    両末端にアミノ基を有するポリイミドを合成し、該ポリ
    イミドを、両末端にカルボキシル基を有する水添型ポリ
    ブタジエンと、亜リン酸エステル類およびピリジンまた
    はその誘導体の存在下で縮合してアミド化反応を行うこ
    とを特徴とする請求項1記載のポリアミドイミドブロッ
    ク共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記一般式(3)で示される芳香族ジア
    ミンと両末端にカルボキシル基を有する水添型ポリブタ
    ジエンとを亜リン酸エステル類およびピリジンまたはそ
    の誘導体の存在下で縮合して両末端にアミノ基を有する
    水添型ポリブタジエンを合成し、該両末端にアミノ基を
    有する水添型ポリブタジエンと上記一般式(3)で示さ
    れる芳香族ジアミンとを上記一般式(4)で示される芳
    香族テトラカルボン酸二無水物と反応させてポリアミド
    酸を合成し、さらにイミド閉環反応を行うことを特徴と
    する請求項2記載のポリアミドイミドランダム共重合体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記一般式(3)で示される芳香族ジア
    ミンが下記一般式(3−1)で示される化合物である請
    求項3ないし5のいずれかに記載のポリアミドイミドブ
    ロックまたはランダム共重合体の製造方法。 【化4】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ水素原子または炭
    素数1〜4のアルキル基を表し、ただし同時に水素原子
    であることはない。)
  7. 【請求項7】 上記一般式(4)で示される芳香族テト
    ラカルボン酸二無水物が下記一般式(4−1)で示され
    る化合物である請求項3ないし5のいずれかに記載のポ
    リアミドイミドブロックまたはランダム共重合体の製造
    方法。 【化5】 (式中、Zは、ケトン基または直接結合を表す。)
  8. 【請求項8】請求項1または2に記載のポリアミドイミ
    ドブロックまたはランダム共重合体を主成分としてなる
    ことを特徴とする被膜形成材料。
  9. 【請求項9】請求項1または2に記載のポリアミドイミ
    ドブロックまたはランダム共重合体を含有する組成物よ
    り形成された被膜を塩基性のエッチング液でエッチング
    してパターン形成を行うことを特徴とするパターン形成
    方法。
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