JPH08127946A - 両面編地 - Google Patents

両面編地

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JPH08127946A
JPH08127946A JP29195494A JP29195494A JPH08127946A JP H08127946 A JPH08127946 A JP H08127946A JP 29195494 A JP29195494 A JP 29195494A JP 29195494 A JP29195494 A JP 29195494A JP H08127946 A JPH08127946 A JP H08127946A
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Mitsuaki Shiotsuki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着用快適性に優れ、また発汗による不快感を
解消し、かつこれら性能を恒久的に維持ずる両面編地を
提供する。 【構成】 表編地層と裏編地層とからなる両面編地であ
って、裏編地層は表編地層と接結された凹部面と表編地
層と接結されてない凸部面からなり、凹部面と凸部面の
面積比が1:4〜4:1である柄が裏編地層に形成さ
れ、かつ凹部面が延伸糸または15%以下の捲縮率の加
工糸である疎水性フィラメントにて構成され、凸部面が
単糸デニールの比が1:1.3以上である2種以上の複
合化された疎水性フィラメントにて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両面編地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スポーツウエア、肌着等において
は、裏側面の編地層、いわゆる裏編地層に綿等の親水性
繊維を用いた両面編地が多く採用されており、かかる両
面編地の採用の理由は、親水性繊維の有する優れた吸湿
性により着心地の良さにある。
【0003】しかしながら、裏編地層に親水性繊維を用
いた両面編地は、発汗の激しい運動時のムレ感、ベトツ
キ感や運動後の冷感等の不快感をしばしば与える。これ
は、裏編地層に用いた親水性繊維の保水性が大きいた
め、表編地層への移行、拡散が少なく、汗が滞留するこ
とによると考えられる。肌着等においても同様の現象が
見られ、裏編地層に親水性繊維を用いた両面編地の大き
な欠点の一つとなっている。
【0004】この発汗による不快感を解消するという課
題に対しては、従来より編地についての多くの提案がな
されている。その第1の提案は、裏編地層を疎水性繊維
で構成する両面編地であり、例えば裏編地層を疎水性繊
維、表編地層を親水性繊維で構成する2層構造編地、
裏、表編地層を疎水性繊維、中間層を親水性繊維で構成
する3層構造編地である。第2の提案は、図2に示すよ
うに、リバーシブル組織を応用した編地で、例えば表編
地層1、中間層2にポリエステル加工糸、裏編地層3に
綿糸を用いる。第3の提案は、編地の親水性向上の化学
的後加工処理である。
【0005】しかしながら、これら提案の編地において
も、着用快適性を充分満足するまでには至っていない。
即ち第1の提案の裏編地層に疎水性繊維を用いた2層構
造編地或いは3層構造編地においては、裏編地層に親水
性繊維を用いたものに比し、多量の発汗が生じた場合に
保水性が劣ること、毛細管現象による汗の移行にも限界
があることによりベタツキ感を解消するに至っていな
い。
【0006】また、裏編地層に疎水性繊維を用いた両面
編地は、裏編地層に親水性繊維を用いた両面編地に比
し、発汗の少ない場合の着心地が劣るという大きな欠点
が多く指摘されている。この理由は、裏編地層と肌との
間の湿度が親水性繊維を用いた場合に比して短時間に飽
和に達するためと考えられる。
【0007】第2の提案については、裏編地層が平坦で
あるため、肌との接触面積が大きく、多量の発汗の際、
不快感をむしろ生み出す要因となり、また裏編地層が全
て親水性繊維であるため、汗は、裏地層に多く滞留し、
ポリエステル加工糸は、充分に汗の移行、拡散作用を果
たしていない。また、第3の提案については、洗濯回数
が多くなると、その効果が洗濯回数の増加に従い低下
し、恒久的な性能維持は、不可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、着用快適性
に優れ、また発汗による不快感を解消し、かつこれら性
能を恒久的に維持ずる両面編地を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、表編地層と裏
編地層とからなる両面編地であって、裏編地層は表編地
層と接結された凹部面と表編地層と接結されてない凸部
面からなり、凹部面と凸部面の面積比が1:4〜4:1
である柄が裏編地層に形成され、かつ凹部面が延伸糸ま
たは15%以下の捲縮率の加工糸である疎水性フィラメ
ントにて構成され、凸部面が単糸デニールの比が1:
1.3以上である2種以上の複合化された疎水性フィラ
メントにて構成されたことを特徴とする両面編地にあ
る。
【0010】図1に、本発明の両面編地の例のモデル横
断面図を示したが、本発明の両面編地は、表編地層4と
裏編地層5とからなり、裏編地層5は表編地層4と接結
された凹部面6と表編地層4と接結されてない凸部面7
からなるリバーシブル編地である。本発明の両面編地の
裏編地層5においては、凹部面6と凸部面7とにより柄
が裏編地層5に形成されていることが必要であり、凹部
面6と凸部面7とによる柄の形成においては、凹部面6
と凸部面7の面積比を1:4〜4:1、好ましくは1:
2〜2:1とする。
【0011】なお、本発明においては、凹部面6、凸部
面7とは、1ループが連続する点或いは線ではなく、凹
部、凸部がウエル及びまたはコース方向に2以上連続し
て形成された面部分をいう。凹部、凸部が点或いは線で
あると、面に比べ汗の吸収、拡散が極めて不充分であ
る。
【0012】凹部面6、凸部面7は、ウエール数とコー
ス数の積による面積より決定されるが、凹部面6と凸部
面7の面積比が1:4〜4:1の範囲外となると、肌に
接する部分が凹部面6或いは凸部面7の一方に偏り、汗
の吸収作用、移行、拡散作用の一方のみの作用しか発揮
されず本発明の目的が達せられない編地となる。凹部面
6、凸部面7の面の大きさは、編組織、糸構成等にもよ
るが、面が大きすぎると、汗の吸収作用、移行、拡散作
用に偏りが生ずるので、前記面積比の範囲で凸部面7が
均一に配されることが望ましい。
【0013】図3に、本発明の両面編地の裏編地層の柄
の例のモデル平面図を示したが、単位面積8において、
疎水性フィラメント9は、3コース×2ウエル=6、複
合化された疎水性フィラメント10は、3コース×2ウ
エル=6であり、従い、疎水性フィラメント9により構
成される凹部面と複合化された疎水性フィラメント10
により構成される凸部面の面積比は、6:6=1:1と
なる。
【0014】本発明においては、凹部面は、延伸糸また
は15%以下の捲縮率の加工糸である疎水性フィラメン
トにて構成される。凹部面を構成する疎水性フィラメン
トは、汗の移行、拡散作用を発揮する。凹部面を親水性
繊維或いは疎水性スパンで構成すると、親水性繊維にあ
っては、高い保水性により汗を滞留させ、疎水性スパン
にあっては、糸の交絡により汗を滞留させることによ
り、汗の移行、拡散作用を低下させる。
【0015】従い、凹部面を構成する疎水性フィラメン
トとして捲縮を有する加工糸を用いる場合は、糸の交絡
が少ない或いは殆どない、捲縮率が15%以下の加工糸
を用いることが必要となる。本発明における加工糸の捲
縮率は、以下のようにして求める。
【0016】1)試料を、枠周1mの検尺機で下記荷重
(W0)の張力下で10回巻き10m のカセを作
り、90℃の熱水中にて20分熱処理後、20℃、65
%RH で24時間放置する。 2)カセを垂直の状態とし下端に下記初荷重(W1)を
かけ1分放置後、初荷重 (W1)を除く。 3)下記荷重(W2)をかけ1分放置後カセ長(L1)を
測り荷重(W2)を除く 。 4)2分放置後、再び初荷重(W1)をかけ1分放置後
カセ長(L2)を測る。 5)下記式により捲縮率を算出する。
【0017】荷重(W0):表示繊度の1デニール当た
り1/10のg数 初荷重(W1):表示繊度の1デニール当たり2/10
00×20のg数 荷重(W2):表示繊度の1デニール当たり1/10×
20のg数 捲縮率(%)=(L1−L2)/L1×100
【0018】また、凸部面は、2種以上の複合化された
疎水性フィラメント(複合化疎水性フィラメント)にて
構成される。凸部面を親水性スパンまたはフィラメント
或いは疎水性スパンで構成すると、親水性スパンまたは
フィラメントにあっては、汗の吸収作用に優れるもの
の、汗の移行、拡散作用が充分でなく、疎水性スパンに
あっては、汗の吸収作用が不充分である。
【0019】凸部面を構成する複合化疎水性フィラメン
トは、単糸デニールの比が1:1.3以上、好ましくは
1:2以上である2種以上のフィラメントを複合化した
ものであることが必要であり、例えば、150デニール
(d)/96フィラメント(f)のフィラメントと15
0d/30fのフィラメントを複合化した場合、単糸デ
ニールの比は、1.56:5=1:3.21となる。か
かる単糸デニール構成とした複合化疎水性フィラメント
は、直接肌に接し汗の吸収作用を発揮するだけでなく、
移行、拡散作用を発揮する。
【0020】また、複合化疎水性フィラメントのうちの
少なくとも1種は、単糸デニールが、2d以下、特に1
d以下のフィラメントであることが毛細管現象による汗
の吸収作用を助長し、また着心地の面から好ましい。更
に、複合化疎水性フィラメントのうちの少なくとも1種
が異形断面フィラメントであることが、汗の吸収作用だ
けでなく、移行、拡散作用の面で好ましく、円形断面と
円形断面の組み合わせより円形断面と三角断面、更には
円形断面とY断面または中空断面の組み合わせが効果的
である。
【0021】本発明において、凹部面、凸部面を構成す
る疎水性フィラメントとしては、20℃、65%RHに
おける水分率が5%以下のフィラメントで、ポリエステ
ル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維等のフィラメン
ト、特にマルチフィラメントが挙げられ、これらが混繊
等複合化されていてもよい、また、複合化疎水性フィラ
メントにおける複合化は、混繊、合糸、合撚等の任意の
手段に拠ってよい。
【0022】本発明の両面編地における表編地層の組織
については、特に限定するものではないが、表編地層か
ら外気中への汗の発散を助長するためハニカム、ピケ等
の表面積の大きな組織が好ましい。表編地層を構成する
糸は、特に限定はないが、疎水性または親水性のフィラ
メント或いはスパンが用いられる。
【0023】本発明においては、裏編地層の凹部面、凸
部面の形成方法は、特に限定されるものではないが、裏
編地層の凹部面を構成する疎水性フィラメントを表編地
層とタック接結し、凸部面を構成する複合化疎水性フィ
ラメントを表編地層とはタック接結せずに天竺編とする
ことによりリバーシブル編地となる。従って、得られる
編地は、2層構造を有する両面編地となり、各々の層に
新たな機能を付与することもできる。
【0024】表編地層においては、ハニカム、ピケ、綾
等の変化組織を採用することもでき、美観に優れた編地
を得ることができる。更に表編地層に高強力糸を用いる
場合には、着心地、発汗時の快適性に優れる高強力リバ
ーシブル編地を得ることができる。
【0025】また、裏編地層においても、凹部面、凸部
面を、それらの面積比だけでなく、組み合わせ、凹凸差
等を変化させることによって新たな効果を創出すること
ができる。例えば、凹部面と凸部面の組み合わせにより
市松柄等の任意の柄を選択することができ、表編地層が
均整で、裏編地層が凹凸で柄模様の変化のあるリバーシ
ブル編地を得ることもできる。また、凹部面と凸部面の
凹凸差に変化を加え、例えば凸部面の複合化疎水性フィ
ラメントの編目を高くし編目内の空気抱合量を高めて、
保温、クッション性に優れたリバーシブル編地とした
り、凹部面を細繊度の疎水性フィラメントで構成し、凸
部面の高さを高くして、軽量感に優れたリバーシブル編
地とすることができる。
【0026】本発明の両面編地は、少なくとも裏編地層
の凹部面及び凸部面が疎水性フィラメントで構成される
が、本発明の両面編地が親水化剤、例えばポリエチレン
グリコールに代表されるポリオキシアルキレングリコー
ル等で親水化処理されていてもよく、かかる親水化処理
により、汗の吸収作用、移行、拡散作用が更に高められ
る。親水化処理方法は、特に限定されるものではなく、
親水化剤、処理方法は、両面編地の糸構成、編組織等に
より選択される。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0028】(実施例1)20ゲージのダブルジャージ
イ機を用いて、表編地層にブライトポリエステル加工糸
150d/48fを用い、裏編地層の凹部面にブライト
ポリエステル延伸糸75d/24f、凸部面にセミダル
ポリエステル加工糸75d/36fとセミダルポリエス
テル加工糸100d/72fをエアーにより混繊した複
合化フィラメントを用い、リバーシブル編地を形成し
た。
【0029】編成の際、裏編地層を凹部面と凸部面と
で、コース数×ウエール数の積を各々6、凹部面と凸部
面の面積比1:1の市松柄とし、表編地層は、ハニカム
のリバーシブル編地とした。染仕上げ後の目付を300
g/m2とし、縫製してトレーニングウエアとした。こ
のトレーニングウエアを着用した結果、着心地に優れ、
ジョギングによる発汗時の着用テストにおいても、汗
は、肌に接する凸部面の複合化フィラメント層を通し、
内部の疎水性フィラメントへと移行、拡散することを確
認した。
【0030】また、表編地層がブライトポリエステル加
工糸150d/48f、裏編地層の凹部面がブライトポ
リエステル延伸糸75d/24f、凸部面がセミダルポ
リエステルY断面糸75d/36fとセミダルポリエス
テル加工糸100d/72fをエアーにより混繊した複
合化フィラメントを用い、同様にして形成した編地でト
レーニングウエアとした。
【0031】このトレーニングウエアを、表編地層がブ
ライトポリエステル加工糸150d/48f、タック部
がブライトポリエステル加工糸75d/24f、裏編地
層が綿/ポリエステル混紡糸30/1を用いた目付30
0g/m2のリバーシブル編地のレーニングウエアと比
較したが、発汗時のムレ感、ベトツキ感及び運動後の冷
感が改善され、また、編地の編成の際の工程通過性も比
較編地の編成の際に比較して極めて良好であった。
【0032】
【発明の効果】本発明の両面編地は、衣料として着用使
用の際、発汗時には、肌に接する裏編地層の凸部面で汗
が主に吸収されると共に移行、拡散され、裏編地層の凹
部面では移行、拡散された汗が更に移行、拡散され、裏
編地層が疎水性フィラメントで構成されていながら、良
好な汗の吸収、移行、拡散効果を奏する。また、裏編地
層の凹部面は肌に直接密に接することないので、汗によ
るベトツキ感等の不快感がなく、着心地がよいので、着
用快適性に優れ、かつこれら性能を構造的に付与したも
ので恒久性を有するものである。
【0033】更に、本発明の両面編地は、スポーツウエ
ア、肌着等着用使用時に多くの発汗を伴う衣料、特にス
ポーツウエアの素材として好適なるものであり、また、
編地の主たる構成繊維が疎水性フィラメントであること
により、編成の際、疎水性フィラメントに基づき、工程
通過性良好に両面編地を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面編地の例のモデル横断面図であ
る。
【図2】通常のリバーシブル編地のモデル横断面図であ
る。
【図3】本発明の両面編地の裏編地層の柄の例のモデル
平面図である。
【符号の説明】
1 表編地層 2 中間層 3 裏編地層 4 表編地層 5 裏編地層 6 凹部面 7 凸部面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表編地層と裏編地層とからなる両面編地
    であって、裏編地層は表編地層と接結された凹部面と表
    編地層と接結されてない凸部面からなり、凹部面と凸部
    面の面積比が1:4〜4:1である柄が裏編地層に形成
    され、かつ凹部面が延伸糸または15%以下の捲縮率の
    加工糸である疎水性フィラメントにて構成され、凸部面
    が単糸デニールの比が1:1.3以上である2種以上の
    複合化された疎水性フィラメントにて構成されたことを
    特徴とする両面編地。
  2. 【請求項2】 凸部面を構成する疎水性フィラメントの
    うちの少なくとも1種が異形断面フィラメントである請
    求項1記載の両面編地。
  3. 【請求項3】 両面編地が親水化処理されている請求項
    1記載の両面編地。
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