JPH0812801A - スチレン系樹脂廃棄物の処理方法 - Google Patents
スチレン系樹脂廃棄物の処理方法Info
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- JPH0812801A JPH0812801A JP17334794A JP17334794A JPH0812801A JP H0812801 A JPH0812801 A JP H0812801A JP 17334794 A JP17334794 A JP 17334794A JP 17334794 A JP17334794 A JP 17334794A JP H0812801 A JPH0812801 A JP H0812801A
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Abstract
ソリン添加剤など付加価値の高い芳香族炭化水素油を安
価で簡単に高収率で取得する方法を提供することにあ
る。 【構成】 難燃剤を添加したスチレン系樹脂廃棄物又は
難燃剤を含むスチレン系樹脂廃棄物を、熱分解槽にて加
熱して液化し熱分解してスチレン系樹脂廃棄物の処理を
行い、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼ
ンを主成分とする芳香族炭化水素油を得た。
Description
処理方法に関し、詳しくはスチレン系樹脂廃棄物から芳
香族系溶剤、ガソリン添加剤など付加価値の高い芳香族
系炭化水素油を安価で簡単に且つ高収率で取得すること
のできるスチレン系樹脂廃棄物の処理方法に関する。
る分野に浸透しているとともに、高度技術を支えるのに
不可欠な素材の一つとなっているが、生産量の増加とと
もにその廃棄物処理が深刻な社会問題となっている。こ
の問題解決を図るため、廃プラスチックの廃棄物対策と
しては、マテリアルリサイクル、サーマルリサイクルの
開発と単純焼却、埋め立てなどの諸政策が検討されてい
る。特に近年、地球環境問題の高まりにより、廃棄物の
適正処分、エネルギーの有効利用、リサイクルと言った
問題が強く叫ばれている。例えば、廃プラスチックの再
利用の1つとして、廃棄物を無公害で完全に燃焼させ
て、且つ高効率でエネルギー回収を図る、と言った2つ
の目的を同時に叶えるために、廃棄物の燃料化を目的と
した熱分解油化技術の研究開発が盛んに行われている。
占めるポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル系プラスチックなどの熱可塑性プラスチ
ックの処理方法を見ると、リペレット化し成形材料とし
て小規模に利用されている以外は充分な実用的効果を発
揮するには至っていない。なかでも、ポリスチレン、特
に発泡ポリスチレンは、軽量、耐衝撃性、保温性、安全
性に優れた安価な材料として魚箱、家電製品用梱包材
料、トレー、各種食品容器に大量に用いられている。こ
のため、発泡ポリスチレンは再資源化法で定められた一
般廃棄物14品目の一つに指定されており、マテリアル
リサイクル、サーマルリサイクルされる必要があるが、
そのほとんどは廃棄物として焼却処理されているのが現
状である。その理由は、ポリスチレンを適当な温度範囲
で熱分解させるとスチレンモノマーを主成分とする油状
生成物が約70%の回収率で得られることが知られてい
るが、このスチレンモノマーは二重結合を有するため熱
によって重合しやすく保存性に問題があり、得られた油
状生成物を再利用するのが困難であったからである。そ
こで、これらポリスチレン、発泡ポリスチレンの早期の
再利用技術の確立と実用化が望まれており、マテリアル
リサイクル、サーマルリサイクルの両面からスチレン系
樹脂廃棄物の有効利用法に関する技術開発が行われてい
る。
技術として、例えば、ポリスチレン廃棄物の熱分解油化
によって得られる油状生成物(回収油)の特性を改質
し、ポリスチレン廃棄物からハイオクタンガソリン基材
及び高付加価値化学品原料を高収率で取得する方法が特
開平2−29492号に開示されている。かかる方法
は、ポリスチレン廃棄物を溶融し(脱ハロゲン工程)、
該溶融物を加熱して液相で熱分解させ(熱分解工程)、
発生した蒸気状生成物をゼオライト充填層中において接
触転化させて(接触転化工程)、芳香族炭化水素油を生
成取得するものである。また、発泡ポリスチレンの場合
は、水蒸気処理等により脱泡した後、同様に脱ハロゲン
工程、熱分解工程、接触転化工程を行っている。
図3に概略図を示す。まず、ポリスチレン廃棄物を原料
投入口1から第1次熱分解槽2に供給し、加熱溶融して
脱ハロゲンを行った後、更に温度を上げて熱分解を行
う。次に、熱分解によって発生した蒸気状生成物は、移
送管3によりゼオライト触媒を充填した第2次熱分解槽
4に移送し、接触転化させられる。接触転化された蒸気
状生成物は移送管3により冷却器に導かれて液化させら
れ、油状生成物が回収される。得られた油状生成物(回
収油)はエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン等を主
成分とする芳香族系炭化水素油である。この回収油は石
油化学工業で高い利用価値を有し、必要に応じて各成分
に分離して化学品原料として利用できると共に、その成
分特性からハイオクタンガソリン基材としても有効に利
用できる。
2−29492号に開示されている処理方法を実施する
には、図3に示すように脱ハロゲン工程、熱分解工程を
行う第1次熱分解槽2の他に、接触転化工程を行うゼオ
ライト触媒を充填した第2次熱分解槽4が必要であるた
め、複雑で大規模な設備となり、設備費が高価になる。
また、接触転化工程において触媒として用いられている
ゼオライトは定期的な交換が必要であるため、維持費用
も高くなるという問題がある。このように設備費、維持
費等が高価になってしまうため、採算性のために多量の
発泡ポリスチレンを回収しようとし、その結果、軽量な
発泡ポリスチレンを遠隔地から運ぶこととなり、更に処
理コストを押し上げるという悪循環が生じる。従って、
かかる処理方法の実施は安価に行うことができず、リサ
イクルして商品化をねらう溶剤等のように利幅が期待で
きない商品の製造には不向きであるという問題点を有し
ている。
臭素化合物等で難燃化したポリスチレン成形品、PVC
系プラスチックなどの混入が避けられないため、ポリス
チレン廃棄物を処理するのにおいて、塩素、臭素などの
ハロゲン族元素の混入は回避することができないという
現状がある。これらのハロゲン族元素はゼオライト触媒
の触媒毒であり、容易にゼオライト触媒を被毒し触媒活
性を失わさせて接触転化できなくしてしまう。そのた
め、熱分解を行う前に溶融するという脱ハロゲン工程に
おいて、これらハロゲン族元素を除去する手段を講じて
はいるが、混入するハロゲン族元素がゼオライト触媒の
活性を低下させることは避けることができず、難燃化し
たプラスチックが混在する廃棄物処理には不向きである
という問題点も有している。
し、低価格で簡単に、かつ混入するハロゲン族元素の悪
影響を受けることなく、スチレン系樹脂廃棄物から利用
価値の高い芳香族炭化水素油を高収率で得られるスチレ
ン系樹脂廃棄物の処理方法を提供すべく鋭意研究を重ね
た結果、本発明に至ったのである。
樹脂廃棄物の処理方法の要旨とするところは、難燃剤を
添加したスチレン系樹脂廃棄物及び/又は難燃剤を含む
スチレン系樹脂廃棄物を、熱分解槽にて加熱して液化し
熱分解することにある。
おいて、前記難燃剤をスチレン系樹脂廃棄物に対して
0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、よ
り好ましくは0.5〜15重量%存在させることにあ
る。
方法において、前記難燃剤が、臭素化合物であることに
ある。
フェノールA、ヒドロキシジフェニルプロパン、ビフェ
ニール、ジフェニールエーテル等及びこれら誘導体であ
る芳香族系化合物の臭素化物、脂環式炭化水素臭素化物
であることにある。
在下で、加熱、液化、熱分解することにより芳香族炭化
水素油を生成取得することを特徴としている。難燃剤を
添加してスチレン系樹脂廃棄物を熱分解させることによ
り、スチレンモノマーが減少し、トルエン、エチルベン
ゼン、イソプロピルベンゼンを主成分とする芳香族炭化
水素油を比較的高収率で得ることができる。その反応機
構は充分に解明されていないが、スチレン系樹脂廃棄物
の熱分解時に難燃剤が存在することにより、液相・気相
で熱分解反応が制御されるものと考えられる。すなわ
ち、スチレン系樹脂廃棄物を熱分解させると、C−C結
合が切断されてスチレンモノマーを主成分とする芳香族
炭化水素油が得られるが、難燃剤の存在により、スチレ
ンモノマーのビニル基のC=C結合が更に還元、切断、
転化等されているものと考えられる。その結果、得られ
た芳香族炭化水素油の特性が大幅に改質され、その成分
特性から溶剤及びガソリンの添加剤用途のほか、必要に
応じて各成分に分離して化学品原料としても利用するこ
とができるなど、その利用価値を高めることができる。
分解槽での熱分解によりスチレン系樹脂廃棄物を上記成
分にまで分解することができるので、本発明の処理方法
では複雑な装置は必要でなく設備費が安価になり、低価
格で廃棄物を有効利用できる処理が可能となる。
合に、上述のように難燃剤、特にプラスチック難燃剤を
所定量添加して熱分解させてもよいが、前記プラスチッ
ク難燃剤は通常、難燃化スチレン系樹脂、例えば、難燃
化発泡ポリスチレン成形品、難燃化ABSなどに含まれ
ているため、難燃剤を含有しないスチレン系樹脂廃棄物
に難燃剤を加えて、又は難燃剤の代わりにこれら難燃化
スチレン系樹脂又は他の難燃化プラスチックを加えて熱
分解させることによっても同様の効果が得られる。その
ため、従来、最も廃棄物処理が困難であったこれら難燃
化スチレン系樹脂を簡単に処理できるだけではなく、廃
棄物である難燃化プラスチックがそれらに混入していて
も特に分別などすることなくそのまま使用することがで
き、非常に経済的である。なお、前記難燃剤として、特
定の臭素化合物を用いることにより特に良好な制御性を
得ることができる。
処理方法の実施例を図面に基づいて説明する。
の処理方法を実施するための装置の1例を示した概略図
である。同図に示すスチレン系樹脂廃棄物の処理装置1
0は熱分解槽12と、その熱分解槽12にスチレン系樹
脂廃棄物を供給する廃棄物供給装置14と、その廃棄物
供給装置14に難燃剤を供給する難燃材供給装置16
と、熱分解槽12において発生した蒸気状生成物を液化
するための冷却装置18と、冷却装置18によって液化
された油状生成物を回収するための油化タンク20とか
ら構成されている。
て、加熱手段22により槽12内に投入されたスチレン
系樹脂廃棄物及び難燃剤を加熱して液化し、更に熱分解
するように構成されていて、加熱手段22は槽12内の
温度を一定範囲内に制御できるように構成されている。
この加熱手段22はバーナー、電気、スチーム等のいか
なる手段により加熱するように構成されていてもよく、
特に限定されるものではない。また、熱分解槽10の内
部には攪拌翼24が設けられているのが好ましく、この
攪拌翼24によって液化されたスチレン系樹脂廃棄物及
び難燃剤がほぼ均一に混合し、且つその混合物26がほ
ぼ均一な温度になるように攪拌される。
棄物を供給する廃棄物供給装置14が1又は複数の開閉
弁28を介して配設されていて、更に、その廃棄物供給
装置14には難燃剤を供給する難燃材供給装置16が開
閉弁30を介して配設されている。廃棄物供給装置14
及び難燃材供給装置16はそれぞれスチレン系樹脂廃棄
物及び難燃剤を貯留するホッパーとしての機能を有し、
特に廃棄物供給装置14はスチレン系樹脂廃棄物と難燃
剤をそれぞれ一定量計量して熱分解槽12に供給するよ
うに構成されている。また、廃棄物供給装置14には投
入されたスチレン系樹脂廃棄物や難燃剤を含む難燃化プ
ラスチックを適当な大きさに粉砕するとともに、添加さ
れた難燃剤を混合するカッタなどの粉砕手段32が設け
られている。なお、この粉砕手段32は、予め粉砕した
スチレン系樹脂廃棄物などを廃棄物供給装置14に投入
する場合には、必要としない。更に、熱分解槽12と廃
棄物供給装置14との間に介装されている開閉弁28は
熱分解槽12を気密に密閉し得るように構成されてい
て、空気(酸素)を遮断した状態で熱分解が行われるよ
う構成されている。
2において発生させられた蒸気状生成物を液化するため
の冷却装置18と、その冷却装置18によって液化され
た油状生成物を回収するための油化タンク20とが設け
られていて、これら冷却装置18と油化タンク20は移
送管34により接続されている。冷却装置18は蒸気状
生成物をその各成分ガスの凝縮温度以下に冷却するもの
であればいかなる構成の装置でもよく、特に限定される
ものではない。また、油化タンク20は蒸気状生成物が
液化された油状生成物を蒸発させたり、酸化などによっ
て変質させたりしないように構成されているのが好まし
く、その構造などは特に限定されるものではない。
一例を詳述したが、本発明はかかる実施装置の構成に限
定されるものではない。
剤の存在下でスチレン系樹脂廃棄物を熱分解できるよう
に構成されていればよく、例えば、図2に示すように、
熱分解槽12に廃棄物供給装置14と難燃剤供給装置1
6とを別々に設け、切換え開閉弁36によりスチレン系
樹脂廃棄物と難燃剤がそれぞれ別々に熱分解槽12内に
供給されるように構成してもよい。かかる構成によれ
ば、難燃剤の供給量を適宜制御して、回収される油状生
成物の各種成分と収率を制御することができる。
などの不活性ガスで置換する置換装置を設け、処理装置
10の作動開始時や、スチレン系樹脂廃棄物を熱分解槽
12内に供給した時に、その槽内の雰囲気を不活性ガス
で置換するように構成してもよい。あるいは、廃棄物供
給装置14に不活性ガス置換装置を設け、不活性ガスで
置換されたスチレン系樹脂廃棄物を熱分解槽12に供給
するように構成してもよい。
物供給装置14に投入されたスチレン系樹脂廃棄物は粉
砕手段32によって適当な大きさに粉砕され、必要に応
じて難燃剤供給装置16から添加された難燃剤と混合さ
れて貯留される。次に、開閉弁28を適宜開閉させて粉
砕されたスチレン系樹脂廃棄物と難燃剤との混合物を熱
分解槽12内に供給した後、熱分解槽12内を密閉す
る。なお、難燃剤を含む難燃化プラスチックをスチレン
系樹脂廃棄物とともに投入してもよく、この場合は難燃
剤を添加する必要はない。
脂廃棄物と難燃剤との混合物26は、密閉された熱分解
槽12内で加熱されて液化し、更に熱分解されて蒸気状
生成物が発生する。熱分解により発生させられた蒸気状
生成物は冷却装置18で冷却されて液化させられ、油状
生成物が油化タンク20に回収される。回収された油状
生成物は、そのまま、あるいは必要に応じて分離精製さ
れて再利用に供されるのである。
チレン、優位量のスチレンモノマーと劣位量のハロゲン
又は置換基で置換された置換スチレンとの共重合体、又
はスチレンモノマーに劣位量、好ましくは30重量%
(以下、単に%と略記する)以下、更に好ましくは20
%以下の他の単量体、例えばブタジエン等のジエン類、
アクリル酸類、アクリル酸メチル、メチルメタアクリレ
ート等のアクリル酸又はα−アルキルアクリル酸類、ア
クリル酸エステル類、α−アルキルアクリル酸エステル
類、アクリルニトリル等を共重合した共重合体類(例、
スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ハイインパクト
ポリスチレン、ABS系樹脂、メチルメタアクリレート
−ブタジエン−スチレン系樹脂(MBS)等)の廃棄物
が良好に使用し得る。これらは単独でも混合でも使用で
きる。
難燃剤を後添加したもの、スチレン系樹脂の形成加工時
に難燃剤が添加されたもの、すなわち難燃化スチレン系
樹脂(廃棄物)、及びこれらの混合物などの廃棄物のい
ずれもが加熱液化の対象として使用できる。更には本発
明の目的を損なわない範囲で前記スチレン系樹脂(廃棄
物)に例えば30%以下、好ましくは20%以下の他の
難燃化された又は難燃化されていない合成樹脂が混入し
た樹脂混合物(廃棄物)等であって広い概念のものをも
含む。他の合成樹脂としては、例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン等のオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹
脂、PET等のポリエステル系樹脂、その他の一般に使
用される合成樹脂(廃棄物)が例示される。
廃棄物は、フィルム、シート、成形品、塊等いかなる形
状のものでもよく、発泡ポリスチレン成形品も好適に処
理することができる。発泡ポリスチレン成形品を処理す
る場合は、常法にて脱泡あるいは減容した後、他の廃棄
物と同様に粉砕して熱分解処理に供される。
加形難燃剤と反応形難燃剤と呼ばれる2タイプの難燃剤
に分類することができ、いずれもプラスチックの内部に
配合することによりその配合物を難燃化する効果のある
元素、例えばハロゲン、アンチモン、リンなどを含む化
合物である。添加形難燃剤としては、例えば含ハロゲン
−リン系化合物、含リン系化合物、臭素化合物、塩素化
合物、酸化アンチモン、塩素化パラフィンなどが挙げら
れる。また、反応形難燃剤としては、塩素系のクロレン
ディック酸、その無水物(テトラクロロフタル酸無水
物)など、臭素系のテトラブロモフタル酸無水物、テト
ラブロモビスフェノールAなど、リン系のFyrol 6 ,Vir
col 82などを挙げることができる。
を利用することができるが、回収される芳香族炭化水素
油の成分割合から、特には添加形難燃剤に分類される臭
素化合物が好ましい。特には、臭素化合物が、例えばベ
ンゼン、ビスフェノールA、ヒドロキシジフェニルプロ
パン、ビフェニール、ジフェニールエーテル等及びこれ
ら誘導体である芳香族系化合物の臭素化物、脂環式炭化
水素臭素化物であることが好ましく、更には化3
棄物の量に対して0.01重量%以上存在させることに
より、スチレンモノマーの生成を減少させることがで
き、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン
を主成分とする芳香族炭化水素を得ることができる。難
燃剤の添加により油状生成物の回収率は若干低下する傾
向が見られるが、スチレンモノマーが激減していること
より、利用性の高い成分の回収率は増加しており好まし
い。特には前記難燃剤が0.1重量%以上存在すること
が好ましく、更には0.5重量%以上存在することが、
不安定なスチレンモノマーの生成を減少させる点で好ま
しい。なお、上限は特に制限されるものではなく、難燃
剤が多量に存在するほどスチレンモノマーの生成が減少
する傾向にあり好ましいが、処理コストが高くなること
と、スチレンモノマーの生成を大幅に減少させることが
できなくなるなどの観点から、難燃剤の添加量は15重
量%以下が好ましい。
行うのが好ましい。200℃以下では熱分解反応が進行
せず、550℃以上では炭化が進行して油状生成物の回
収率が低下するといった不都合が起こるからである。特
には油状生成物の回収率、分解反応速度の点から300
℃〜450℃で熱分解させるのがより好ましい。
族炭化水素油であり、その主成分はトルエン、エチルベ
ンゼン、イソプロピルベンゼンである。すなわち、本発
明の処理方法により、液相のみの熱分解でスチレンモノ
マーが減少してトルエン、エチルベンゼン、イソプロピ
ルベンゼンが主成分となる芳香族炭化水素油を比較的高
収率で得ることができる。得られた芳香族炭化水素油は
溶剤及びガソリンの添加剤用途のほか、必要に応じ、各
成分に分離して化学品原料として利用し得るものであ
る。また、本発明の処理方法は、熱分解槽と冷却器のみ
の簡単な装置で実施することができ、安価な処理コスト
での実施が可能である。
の処理方法の実施例を説明したが、本発明はこれらの実
施例のみに限定されるものではない。特に、上述の処理
方法を実施するための装置は例示した装置に限定される
ものではないのは言うまでもない。例えば、熱分解槽1
2内の攪拌翼24は必ずしも必要ではなく、また廃棄物
供給装置14や難燃剤供給装置16についても固体のス
チレン系樹脂廃棄物や難燃剤を供給する装置だけでな
く、例えば予めスチレン系樹脂廃棄物や難燃剤を含む難
燃化プラスチックを加熱溶融させておき、液体状で熱分
解槽12に供給するように構成することも可能である。
その他、熱分解槽12に温度や圧力などを検知するセン
サや、混合物26をサンプリングして成分分析をするた
めの装置などを配設するなど、本発明はその趣旨を逸脱
しない範囲内で当業者の知識に基づき、種々なる改良、
変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
説明するが、本発明はこれら実施例によって限定される
ものではない。
リスチレン(電化スチロールGP1301)ペレット3
00gを使用し、これに難燃剤FG−3010(帝人化
成(株)製;2,2-ビス(4- アリルオキシ-3,5- ジブロモ
フェニル) プロパン オリゴマー重合体臭化物)化4
%)、30g(10重量%)添加混合してパイレックス
ガラス製1リットルセパラブルフラスコ中に入れ、10
℃/分の昇温速度で400℃まで昇温して熱分解を行
い、良好な油状生成物の回収がなされた。熱分解は、油
状生成物の量をモニターしながら、転化率一定となるま
での時間この温度に維持して行った。
は、ガスクロマトグラフ及びガスクロマトグラフ磁場型
質量分析装置を用いて定量、定性分析を行ない、各成分
の回収率を求め、その結果を表1に示した。
(グレイド レイクスケミカル社製;ヘキサブロモシク
ロドデカン(HBCD))化5
て油状生成物を回収し、その内の芳香族成分の回収率を
求めてその結果を表2に示した。
T(帝人化成(株)製;2,2'- ビス(4- アリルオキシ-
3,5- ジブロモフェニル) プロパン)化6
て油状生成物を回収し、その内の芳香族成分の回収率を
求めてその結果を表2に示した。
ン40(東洋ソーダ製;C25H45Cl17)を6g(2重量
%)添加した他は、実施例1と同様にして油状生成物を
回収し、その内の芳香族成分の回収率を求めてその結果
を表2に示した。
生成物を回収し、その内の芳香族成分の回収率を求め、
その結果をブランクとして表1、表2に示した。
用し、該発泡ポリスチレン容器を120℃のオーブン中
に入れて脱泡し、得られた減容物を約3mmに粉砕した。
この粉砕物300gに難燃剤FG−3010を6g(2
重量%)添加した他は、実施例1と同様にして油状生成
物を回収した。得られた油状生成物について実施例1と
同様の分析を行ない、その内の芳香族成分の回収率を求
めたところ、実施例1とほぼ同様の結果が得られた。
よりスチレンモノマーが減少しトルエン、エチルベンゼ
ン、イソプロピルベンゼンが増加していることがわか
る。また、難燃剤としては、塩素化合物よりも臭素化合
物を添加した場合の方がスチレンモノマーの減少率が大
きく、臭素化合物の種類によっても各成分の回収率が異
なることがわかる。また、難燃剤の添加量が多いほどス
チレンモノマーの減少率が大きいことがわかる。なお、
難燃剤の添加により油状生成物全体の回収率が若干低下
する傾向にあるが、有効利用し得る成分の回収率が増加
していることがわかる。また、かかる処理方法は発泡ポ
リスチレンにおいても同様の結果が得られることがわか
る。
リスチレン(電気スチロールGP1301)ペレット2
25gと、ポリエチレン75gの混合物を使用し、難燃
剤FG−3010を6g(2重量%)添加し、以下、実
施例1と同様にして油状生成物を回収した。また、ブラ
ンクとして難燃剤を添加しない場合(比較例2)につい
ても同様の実験を行って油状生成物を回収した。得られ
た油状生成物について実施例1と同様の分析を行ない、
その内の芳香族成分のモル数を求め、その結果を表3に
示した。
も油状生成物の成分特性には影響しないことがわかる。
法により、熱分解によって得られる油状生成物の成分特
性を簡単に改質することができる。すなわち、スチレン
系樹脂廃棄物を難燃剤、特に特定の臭素化合物の存在下
で熱分解させることにより、油状生成物中のスチレンモ
ノマーの割合を減少させ、トルエン、エチルベンゼン、
イソプロピルベンゼンの割合を増加させることができ
る。その結果、得られた油状生成物の利用性が高まり、
本発明はプラスチック廃棄物の有効利用法を提供し得る
ものである。また、本発明の処理方法は液相のみの熱分
解であり、単純で小規模な装置で実施することができ、
処理コストをかなり低下させることができる。なお、ス
チレン系樹脂廃棄物にポリエチレンのような他の樹脂廃
棄物が混在していても、得られる油状生成物の成分特性
には影響せず、良好にスチレン系樹脂廃棄物の処理を行
うことができる。
レン系樹脂廃棄物に含まれていることが多く、既に難燃
剤が廃棄物中に含まれていればスチレン系樹脂廃棄物を
処理する際に、わざわざ難燃剤を添加しなくてもこれら
の難燃化プラスチックを直接処理することにより油状生
成物の成分特質を改質することができる。そのため、従
来処理が困難であった難燃化プラスチックを簡単に処理
できるとともに、廃棄物である該難燃化プラスチックを
改質剤として使用することができ、更に経済的な廃棄物
処理が可能となる。
の処理方法は、スチレン系樹脂廃棄物から、安価で簡単
に芳香族系溶剤、ガソリン添加剤など付加価値の高い芳
香族炭化水素油を比較的高収率で取得することができる
優れた処理方法である。
を実施するための装置の1例を示した概略説明図であ
る。
を実施するための装置の他の実施例を示した概略説明図
である。
するための装置の1例を示した概略図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 難燃剤を添加したスチレン系樹脂廃棄物
及び/又は難燃剤を含むスチレン系樹脂廃棄物を、熱分
解槽にて加熱して液化し熱分解することを特徴とするス
チレン系樹脂廃棄物の処理方法。 - 【請求項2】 前記難燃剤をスチレン系樹脂廃棄物に対
して、少なくとも0.01重量%以上、好ましくは0.
1重量%以上、より好ましくは0.5〜15重量%存在
させることを特徴とする請求項1に記載するスチレン系
樹脂廃棄物の処理方法。 - 【請求項3】 前記難燃剤が、臭素化合物であることを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載するスチレン系
樹脂廃棄物の処理方法。 - 【請求項4】 前記臭素化合物が、ベンゼン、ビスフェ
ノールA、ヒドロキシジフェニルプロパン、ビフェニー
ル、ジフェニールエーテル等及びこれら誘導体である芳
香族系化合物の臭素化物、脂環式炭化水素臭素化物であ
ることを特徴とする請求項3に記載するスチレン系樹脂
廃棄物の処理方法。 - 【請求項5】 前記臭素化合物が化1 【化1】 のいずれかに示す構造を有することを特徴とする請求項
3に記載するスチレン系樹脂廃棄物の処理方法。
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|---|---|---|---|
| JP17334794A JP3616849B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | スチレン系樹脂廃棄物の処理方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17334794A JP3616849B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | スチレン系樹脂廃棄物の処理方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0812801A true JPH0812801A (ja) | 1996-01-16 |
| JP3616849B2 JP3616849B2 (ja) | 2005-02-02 |
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| JP17334794A Expired - Fee Related JP3616849B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | スチレン系樹脂廃棄物の処理方法 |
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| JP (1) | JP3616849B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016159190A (ja) * | 2015-02-26 | 2016-09-05 | Jfeエンジニアリング株式会社 | 有害低密度廃棄物処理方法及び有害低密度廃棄物処理装置 |
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| CN115667327A (zh) * | 2020-05-25 | 2023-01-31 | Dic株式会社 | 再生苯乙烯单体、苯乙烯系树脂、苯乙烯-(甲基)丙烯酸系共聚物、聚合物合金、组合物、片材、膜材、层叠体、成型体和聚合物的制造方法 |
-
1994
- 1994-06-30 JP JP17334794A patent/JP3616849B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2016159190A (ja) * | 2015-02-26 | 2016-09-05 | Jfeエンジニアリング株式会社 | 有害低密度廃棄物処理方法及び有害低密度廃棄物処理装置 |
| CN115667327A (zh) * | 2020-05-25 | 2023-01-31 | Dic株式会社 | 再生苯乙烯单体、苯乙烯系树脂、苯乙烯-(甲基)丙烯酸系共聚物、聚合物合金、组合物、片材、膜材、层叠体、成型体和聚合物的制造方法 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3616849B2 (ja) | 2005-02-02 |
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