JPH081280Y2 - 荷役用バランサ - Google Patents

荷役用バランサ

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JPH081280Y2
JPH081280Y2 JP6148590U JP6148590U JPH081280Y2 JP H081280 Y2 JPH081280 Y2 JP H081280Y2 JP 6148590 U JP6148590 U JP 6148590U JP 6148590 U JP6148590 U JP 6148590U JP H081280 Y2 JPH081280 Y2 JP H081280Y2
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忠徳 小笠原
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は荷物のXY方向(水平方向)への移動を手動で
行ない、上下方向(Z方向)への移動制御をトルクモー
タで行なう形式の荷役用バランサの改良に関する。
〔従来の技術〕
トルクモータを利用した従来の荷役用バランサはアー
ムを昇降動させるトルクモータの回転速度を制御すると
共に、荷物の重量に見合ったトルクでアームを平衡状態
に保ち、この状態のときに、僅かな力を掛けるだけでア
ームをその機械の作業範囲内で水平移動して荷物を搬送
できるようにした構造のものである。而して、その種の
荷役バランサは、荷物のパレタイズやデパレタイズなど
の運搬作業や、加工機械に着脱される治具や器具の搬送
などに利用されるが、その最大搬送作業範囲はアームの
長さによって決定され、そのときアーム駆動部は、斯る
アームの長さに従って同アームを平衡化し且つ所定の速
度で変位させるに足るトルクをモータからアームに伝達
するように設計されている。
〔考案が解決しようとする課題〕 しかしながら、そのように設計された荷役用バランサ
のアームの長さを最大作業範囲の要求仕様に応じて単に
変更すると、アーム駆動部を変更しない限り、アームが
長くなった分だけ最大吊り下げ荷重が小さくなり、且つ
昇降速度もアーム比とともに変化してしまうため、荷物
の最大吊り下げ能力の低下やアーム昇降速度の不安定化
を招くことなくアームの長さを最大作業範囲の要求仕様
に応じて変更するには、アーム駆動部の構造変更もしく
は再設計を余儀無くされていた。
本考案の目的は、最大作業範囲の多様な要求仕様に対
して、荷物の最大吊り下げ能力の低下やアーム昇降速度
の不安定化を招くことなく、アームの長さを変更して容
易に且つ即座に応えることのできる荷役用バランサを提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するための手段として、本考案の荷役
用バランサは、荷物を支持するためのアームの中間部に
その横方向長さが可変に設定された継手部を設け、アー
ム駆動部には、アームの設定長さに応じてトルクモータ
からスクリューナットへの伝達トルクを切り替え可能に
した構造を採用している。
〔作用〕
トルクモータを駆動してその回転トルクをスクリュー
ナットに伝達し、同ナットに嵌合するスクリュー軸を上
下させてアームを昇降駆動する。このとき、荷物の最大
搬送作業範囲はアームの長さによって決定されるが、相
対的にアームが長ければ、荷物の重心からスクリュー軸
によるアームの支持点までの距離が長くなり、同じ荷重
の荷物を吊り下げる場合は、より大きなトルクが必要に
なる。荷物の最大作業範囲の多様な要求仕様に対して、
作業範囲を広くするためには、アームを長く設定する
程、トルクモータからスクリューナットへの伝達トルク
を大きくするように、アーム駆動部のトルク切り替え機
構によりそのトルク伝達経路のギア比などを設定変更す
る。
〔実施例〕
第1図は本考案の一実施例の全体図を示したもので、
同図に示される荷役用バランサは、ベース1に立設され
た支柱3にベアリング5,5を介して回転自在に設けられ
ていて、第1図の表裏面方向に対設されたサイドフレー
ム7,7には、後記第1平行リンク機構によって構成され
たアーム9、このアーム9を昇降駆動する駆動部11と、
マイクロコンピュータを内蔵する前記駆動部11の制御部
13と、操作部15が設けられている。尚、荷役用バランサ
は天井に敷設した軌道をX,Y軸方向に走る移動台上に回
転自在に設けることもできる。
この荷役用バランサは後記第2平行リンク機構22によ
って枢支させたアタッチメント取り付け部17を備え、こ
こに、フィンガを備えた抱え込みハンドやバキューム吸
着ハンドなどの荷物支持用アタッチメント(図示せず)
が取り付けられ、作業者はその荷物支持用アタッチメン
トの近傍を把持し、アーム9の旋回操作と前後動操作は
人力で、そしてアームの上下方向への機動は操作部15の
操作プログラムに従ってマイクロコンピュータ制御で動
力駆動されるようになっている。
前記アーム9は、縦リンク20を共有する平行四辺形型
の第1平行リンク機構21及び第2平行リンク機構22を含
み、サイドフレーム7,7に枢支されている。即ち、第1
平行リンク機構21は1対の横リンク23,24と1対の縦リ
ンク20,26を含み、支軸27〜30で関節部を構成してい
る。また、第2平行リンク機構22は1対の横リンクプレ
ート33,34と1対の縦リンク20,36を含み、支軸28,37〜3
9で関節部を構成している。また、横リンク40と縦リン
ク41に加えて前記横リンク24およびリンクプレート33の
一部を利用した第3平行リンク機構43を備え、リンク20
の関節部28を支点とする回動を抑制し、アタッチメント
取付部17とリンクプレート34の平行移動を助けて、リン
クプレート34を常に水平に保っている。第3平行リンク
機構43における支軸28,44〜46で関節部を構成してい
る。前記横リンク24はサイドフレーム7,7を突き抜い
て、その基部にバランスウエイト47が位置調整自在に固
定されている。
前記横リンク23はその長さを調整するためのスライド
構造を持ち、このスライド構造は、例えば第7図に示す
ように中空状の基端リンク23Bに先端リンク23Aを摺動自
在に嵌入し、先端リンク23Aを適位置でねじ固定するこ
とによって当該リンク23Aの出具合を調整し、横リンク2
3の長さを決定するようになっている。同様にリンク24
は2本のリンク24A,24Bによって、また、リンク40は2
本のリンク40A,40Bによって、夫々長さを調整できるよ
うに構成されている。これによりアーム9の長さは任意
に設定できる。尚、第1図において23C,24C,40Cは、所
望の長さに設定されたときの横リンク23,24,40の継手部
分である。
また、前記縦方向のリンク20もその長さを調整するた
めのスライド構造を持ち、中空状の基端リンク20Bに先
端リンク20Aを摺動自在に嵌入し、先端リンク20Aを適位
置でねじ固定することによって、当該リンク20Aの出具
合を調整し、縦リンク20の長さを決定するようになって
いる。前記縦リンク36は3個の部材36A〜36Cに分割さ
れ、両端の部材36A,36Cの対向端に相互に逆ねじが突設
され、これに中間の部材36Bの両端部がねじ嵌合され、
該中間部材36Bを回すことによって縦リンク36の長さを
調整することができる構造になっている。これによりア
ーム9の縦方向の長さも任意に設定できる。尚、第1図
において20C,36D,36Eは、所望の長さに設定されたとき
の縦リンク20,36の継手部分である。
サイドフレーム7,7に対するアーム9の支持構造は、
前記支軸30に軸支したガイドローラ50をサイドフレーム
7の横溝ガイド51とアッパーガイド52で水平移動可能に
支持すると共に、前記支軸45,46の夫々に軸支したガイ
ドローラ53,54をサイドフレーム7の縦溝ガイド55に嵌
入して垂直移動可能に支持するように構成されている。
従って、前記リンク機構は縦リンク41と共にガイドロ
ーラ53,54を縦溝ガイド55に沿って上下させると、アー
ム9の昇降位置が決定される。特に第3平行リンク機構
43の作用により、その縦リンク41の向きが縦溝ガイド55
に拘束されて鉛直方向に規制される結果、第1平行リン
ク機構21及び第2平行リンク機構22の向きが如何様に変
化して、リンクプレート33,34の傾きは全く変らず、こ
れにより図示しないアタッチメントで把持した荷物の傾
きはアーム9の昇降移動にかかわらず不変で、常に水平
または垂直に保つ。尚、第2図にはアームの昇降動の可
動範囲が示されている。
前記平行リンク構造のアーム9において、縦リンク2
0,36と横リンク23,24,40の長さは、支軸30,46,39の中心
を一直線上に配置するという条件の下で所望長に設定さ
れる。この条件により、支軸29,30,46の中心(点A,B,
C)を3頂点とする三角形と支軸28,39,46の中心(点C,
D,E)を3頂点とする三角形とは相似であり、また、三
角形CFG(点Fは、バランスウエイト47の重心を通って
リンク26に平行な直線と、点C,Bを含む直線との交点)
も前記三角形と相似である。従って、縦溝ガイド55内の
C点と横溝ガイド51内のB点がその可動範囲内でどの位
置にあっても長さDC、長さCB、長さBFの比は一定で、D
点に作用する荷物の重量をFd、C点に作用する力をFc、
B点に作用する反力をFb、そしてバランスウエイト47の
重量をFfとすると、C点回りのモーメントとB点回りの
モーメントの釣合より、 Fd・BD-Fc・CB-Ff・BF=0 の関係を得ることができ、これを整理すると、 Fc=Fd・BD/CB-Ff・BF/CB と表わされる。これにより、荷物の重量Fdが決定されれ
ばアーム9の昇降位置に拘らず力Fb,Fcは一定になる。
したがって、荷物の重量Fdと釣り合う力でC点を支えて
やればD点即ち荷物の高さが如何に変化しても釣合が維
持される。尚、上記説明では理解を容易にするためにア
ームの自重を無視し、また荷物の重心がD点を通るもの
と仮定している。実際には荷物の形状などによっても相
違し、アタッチメント取り付け部17の中央近傍に位置す
る。
次に、リンク41を上下させる駆動部11について説明す
る。
この駆動部11はその駆動源としてトルクモータ60を備
えている。該トルクモータ60はサーボ機構によく利用さ
れ、位相制御などによる駆動電圧の変化にしたがってト
ルク並びに速度を可変できる可逆回転可能なモータであ
って、静止若しくはそれに近い状態でも最も大きなトル
クを発生する特徴を有している。トクルモータ60の可逆
回転はボールスクリュー軸61の上下動に変換され、この
ボールスクリュー軸61が前記リンク41に接続されてい
る。ボールスクリュー軸61とリンク41との接続は、例え
ば第3図のように支軸45に挿通した結合ピン62にボール
スクリュー軸61の上端部を嵌入固定することにより行わ
れている。
前記トルクモータ60は、駆動部11の詳細を示す第4図
で明かのように、サイドフレーム7に固定したベースハ
ウジング65の底面側に取付けられており、モータ軸66
は、ベースハウジング65の上に固定したカバーハウジン
グ67の内部に突出している。モータ軸66には大径歯68A
と小径歯68Bを同心で一体に持つ原動ギア68をキー69で
固定し、小径歯68Bに噛合するギア70を配置すると共
に、前記大径歯68Aに噛合する小径歯71Bと前記小径歯68
Bに噛合する大径歯71Aを離間させて設けた同心で一体に
形成された切り替えギア71を配置し、夫々上下のハウジ
ング65,67に軸支する。
ギア70とその支軸73は一体回転し、同支軸73の上端部
にディスク74を固定すると共に、その下方に圧縮コイル
スプリング75の弾発力に抗してソレノイド76の電磁作用
で吸着される可動ディスク77を配置し、両ディスク74,7
7の間にブレーキパッド79を介在させ、ソレノイド76の
消磁時に圧縮コイルスプリング75の弾発力でブレーキパ
ッド79を固定ディスク74に押圧して、負荷トルクによる
モータ軸66の回転を抑止する電磁ブレーキを構成してい
る。
支軸80に回転自在に遊嵌された前記切り替えギア71
は、第5図及び第6図にも示したように小径歯71Bを上
下方向から挾持する支持アーム78の動きに連動して軸方
向に摺動可能に嵌合され、その軸方向位置に対応して、
大径歯71Aと小径歯68Bとの噛合状態又は小径歯71Bと大
径歯68Aとの噛合状態が選択的に切り替わるようになっ
ている。尚、この噛合状態の切り替え設定は、カバーハ
ウジング67の背面に形成した長孔83を通して外側から皿
ばね86を介して支持アーム78に嵌合したノブ89を上下方
向にずらし、所望の位置で皿ばね86の弾発力に抗してノ
ブ89を締め付け固定することによって行う。
また、前記切り替えギア71の近傍にはボールスクリュ
ーナット81を備えた中空状のホルダシャフト82が、ベア
リング84,85によってカバーハウジング67に回転自在に
支持されている。ホルダシャフト82の下端には前記切り
替えギア71の大径歯71Aに噛合するギア87をキー88で固
定し、トルクモータ60の回転をボールスクリューナット
81に伝達することができるようになっている。ボールス
クリューナット81は詳記するまでもなく前記ボールスク
リュー軸61にねじ嵌合されている。モータ軸66からボー
ルスクリューナット81への伝達トルクは切り替えギア71
の上位置と下位置に応じて2通りに設定される。
第4図において、90は、ボールスクリューナット81の
回転方向と回転数を検出するためのパルスジェネレータ
であり、ホルダシャフト82の底面側に固定したディスク
91と、このディスク91の表裏面側に夫々対設した発光素
子92,93と受光素子94,95とから成っている。ディスク91
上には第8図に示したようにその回転中心に対して鋭角
をもって離間した相互に異なる半径上に透過孔96,97を
持っている。透過孔96,97の回転軌跡上には前記発光素
子92と受光素子94からなる検出部と発光素子93と受光素
子95からなる別の検出部とが同一半径上に配置され、透
過孔96,97が発光素子92,93と受光素子94,95との間を通
過する毎にパルス信号PULS1,PULS2が発生する。ディス
ク91の回転速度はそのパルス周期から検出可能であり、
回転方向はパルス信号PULS1,PULS2の位相差から検出可
能である。即ち、ディスク91が右回転する場合にはパル
ス信号PULS2の位相が相対的に進み、左回転の場合には
パルス信号PULS1の位相が相対的に進み、その位相差か
らディスク91の回転方向が検出されるようになってい
る。
第9図には前記操作部15及び制御部13を中心にした荷
役用バランサのブロック図を示したものである。
前記操作部15は、起動停止スイッチ100、リンクプレ
ート9を昇降させるためのトルク設定用操作レバー10
1、テンキー102、そしてモニタ用ディスプレイ103を有
する。
制御部13は、CPU104を中心に、その動作プログラムや定
数データが格納されたROM(リード・オンリ・メモリ)1
05、CPU104の作業領域若しくはデータの一時記憶領域な
どとして利用されるRAM(ランダム・アクセス・モリ)1
06、入力ポート107、外部バスインタフェース回路108、
A/Dコンバータ109、D/Aコンバータ110、タイマ・カウン
タ111、前記電磁ブレーキを構成するソレノイド76の通
電用スイッチを制御するパワー増幅回路114、および表
示用コントローラ112がバス113に共通接続されている。
D/Aコンバータ110はトルクモータ60に対する駆動制御
データをアナログ信号に変換し、これを受けるモータド
ライバ120が位相制御を行ってトルクモータ60に駆動電
圧を出力する。また、トルクモータ60の駆動電圧は電圧
検出回路121によって検出されるように構成されてお
り、その検出電圧は前記A/Dコンバータ109でディジタル
変換され、変換データはCPU104により所定のサンプリン
グタイミングをもって取り込まれるようになっている。
前記タイマ・カウンタ111は、トルクモータ60の回転
と連動するパルスジェネレータ90から出力されるパルス
信号PULS1,PULS2を入力して、トルクモータ60即ちボー
ルスクリューナット81の回転方向並びにその回転速度を
検出し、正回転時または逆回転時におけるボールスクリ
ューナット81の回転数のカウントアップ及びカウントダ
ウンを行う。例えばトルクモータ60が右回転するとボー
ルスクリュー軸61が下降し、左回転すると上昇するの
で、ボールスクリューナット81のこの回転方向によって
ボールスクリュー軸61の昇降方向が検出され、また、ボ
ールスクリューナット81の回転速度によってボールスク
リュー軸61の昇降速度が検出できるようになる。さらに
ボールスクリューナット81の正逆回転数の計数値によっ
てボールスクリュー軸61の昇降変位量の演算が可能にな
る。尚、タイマカウンタ111に含まれるアップダウンカ
ウンタは起動停止スイッチ100により起動が指示される
と、イニシャライズリセットされ、このときのリードス
クリュー軸61の高さが原点位置になる。したがって、ア
ップダウンカウンタは、その位置を原点とするアーム9
の昇降動に応じてアップカウントとダウンカウントが選
択的に行われる。
この制御部13は操作レバー101の操作に応じたアーム
9の昇降移動並びにその速度制御を行うと共に、操作レ
バー101による昇降停止指令に従ってアームの高さを所
望位置に保持する拘束制御とアーム9の可動範囲下限に
おける降下制限制御を行う。上記制御のための処理ルー
チンは起動停止スイッチ100により起動が指示されるこ
とにより実行開始される。
前記、操作レバー101は例えばポテンショメータとし
て構成され、当該レバーの中立位置でアームの停止、上
向きでは上昇、下向きでは下降を指示する。CPU104はマ
シンサイクル内で割り当てられた所定のサンプリングタ
イミングに同期して操作レバー101からの指令を読み込
み、これに応じたデータをD/Aコンバータ110に与える。
モータドライバ120はそのデータに応じて駆動電圧の位
相制御を行ってトルクモータ60を駆動する。操作レバー
101が下向きである場合にはトルクモータ60のトルクが
低下してアーム9は急激にが降下することなく降下し、
操作レバー101が上向きである場合にはトルクモータ60
のトルクの上昇により同モータが左回転されてアーム9
は急激に上昇することなくが上昇する。
このときトルクモータ60にはアームの荷重と荷重の重
さに応じた負荷トルクが作用しているので、トルクモー
タ60の回転トルクをその負荷トルクに応じて決定してア
ーム9の昇降速度を制御する。前記タイマカウンタ111
は例えばパルス信号PULS1の周期を計測し、CPU104がこ
れを取り込んで期待値と比較し、アーム9の昇降速度を
一定にするようにモータドライバ120をフィードバック
制御する。
操作レバー101を中立位置に戻すと、CPU104にアーム
9の停止指令が与えられる。停止指令が与えられたCPU1
04は、モータトルクと負荷トルクが釣り合って実質的に
ボールスクリューナット81の回転を停止させるようにモ
ータドライバ120の制御を行う。この制御では、タイマ
カウンタ111が計測するパルス信号PULS1の周期データを
もとに、これが実質的に0になるようにモータドライバ
120に駆動電圧の位相制御する。停止指令があって実際
にアーム9の上昇状態が一定時(長時間)停止制御され
ると、そのときのトルクモータ60の駆動電圧が電圧検出
回路121で検出され、そのA/D変換データがRAM106に退避
され、次いでパワー増幅回路114を介してソレノイド76
を消磁して、電磁ブレーキで機械的にボールスクリュー
ナット81をロックし、トルクモータ60の過熱、電力消耗
を防止する。再度アーム9の昇降動が指令されると、CP
U104はRAM106に退避されている前記駆動電圧のA/D変換
データを利用してトルクモータ60の駆動状態を速やかに
停止前の状態に戻し、ソレノイド76を励磁して、アーム
9をモータドライブする。
前記起動停止スイッチ100により制御部13が起動され
てタイマカウンタ111がイニシャルイズリセットされる
と、それに含まれるアップダウンカウンタの計数値は表
示用コントローラ112を介してモニタ用ディスプレイ103
に逐次表示される。前記タイマ・カウンタ111は、トル
クモータ60の回転に連動してパルスジェネレータ90から
出力されるパルス信号PULS1,PULS2を入力して、ボール
スクリューナット81の正逆回転に応じ、ボールスクリュ
ーナット81の回転数のカウントアップとカウンタダウン
を行うから、その表示内容をアーム9の昇降移動に従っ
て漸次変化する。
アーム9の可動範囲下限における移動制限制御を行う
ためには、アーム9の下限位置を特定するための位置デ
ータをテンキー102で入力する。例えば実際に荷物をア
ーム9で支えて運搬して、荷物受渡地点の高さをモニタ
用ディスプレイ103で確認し、これをそのままテンキー1
02から入力する。テンキー102から入力されたデータは
例えばタイマカウンタ111の比較値レジスタに保持され
る。その後同一の荷物運搬範囲でアーム9を昇降させる
と、タイマカウンタ111はその比較値とアップダウンカ
ウンタの計数値とを逐次比較し、それが一致した場合に
は操作レバー101からの停止指令と同様の停止指令をCPU
104に割込みで与える。このようにして、アーム9の停
止位置をテンキー102の操作で設定すれば、作業者は、
大凡の目安を付けて操作レバー101を操作するだけで、
常に一定の高さでアーム9を停止させることができ、従
って、荷物の供給位置や搬出位置が不変的であればパレ
タイズ作業やデパレタイズ作業などにおいてアームの停
止位置を手動操作する煩わしさから解放され、ひいては
作業能率を向上させることができる。
アーム9の上限の停止位置制御は第9図に示したよう
にリミットスイッチ115を利用してもよいが、テンキー1
02の操作による入力数値による制御を採用してもよい。
この場合には下限制御用比較値レジストとは別の上限制
御用比較値レジスタを用意する。
なお、前記外部バスインタフェース回路108は、荷役
用バランサがスタンドアロン的に利用される場合には特
に必要ないが、例えば制御部13に対する初期設定データ
や荷役用バランサの異常を示すような状態信号などを生
産ラインや組み立てラインの集中管理システムとの間で
やりとりしたりするときに利用される。
以上のように構成される荷役用バランサにおいて、トル
クモータ60それ自体の出力トルクにはその構造上ある一
定の限界があり、これに従って荷物の最大吊り下げ荷重
も制限される。このときの荷物の最大吊り下げ荷重は、
アーム9の水平方向長さによって決定される最大作業範
囲と共に当該バランサの要求仕様として与えられ、その
荷重が作用されるアーム9を所定速度で上昇させて平衡
化するに足るトルクをモータ軸69からボールスクリュー
ナット81に伝達し得るように、トルクモータ60の出力ト
ルクと駆動部11のギア比が決定される。このとき、それ
と同じ最大吊り下げ荷重の下で最大作業範囲を広げる要
求仕様を満足しなければならない場合、あるいは対象荷
役作業の性質上、途中で最大作業範囲を広げることが余
儀無くされるような場合、単にアーム9の水平方向の長
さを長くすると、荷物の重心からボールスクリュー軸61
までの距離が伸びる結果、最大吊り下げ荷重は小さくな
る。本実施例においてこれを回避するには、切り替えギ
ア71の位置を第4図の位置から下方にスライドさせ、原
動ギア68の小径歯68Bに切り替えギア71の大径歯71Aを噛
合して、モータ軸66からボールスクリューナット81への
伝達トルクを相対的に大きくする。これにより、アーム
9の継手部分23C,24C,40C,20C,36D,36Eの調整と駆動部1
1におけるノブ89の固定位置変更という簡単な操作によ
り、荷物の最大吊り下げ荷重の低下やアーム9の昇降速
度の不安定化を招くことなく、アーム9の長さ変更要求
に即座に応えることができる。
例えば、原動ギア68、切り替えギア71、及びギア87の
歯数を、Z1(大径歯68Aの歯数)=20,Z2(小径歯68Bの
歯数)=14、Z3(小径歯71Bの歯数)=18、4Z(大径歯7
1Aの歯数)=24、Z5(ギア87の歯数)=21とし、モータ
軸66の回転数をN(rpm)とすると、第4図のように大
径歯68Aと小径歯71Bが噛合する第1の噛合状態において
ボールスクリューナット81の回転数は約1.23N(rpm)、
そして小径歯68Bと大径歯71Aが噛合する第2の噛合状態
においてボールスクリューナット81の回転数は約0.67N
(rpm)になる。これによれば前記第1の噛合状態に比
べて第2の噛合状態では約1.9倍のトルクが得られる。
したがって、第1の噛合状態において最大吊り下げ荷重
Wをトルクモータ60の定格出力で満足させるアーム9の
横方向長さ(第1図のE点からC点までの距離)をLと
すると、アーム9の横方向長さをLの1.9倍程度に伸ば
して作業範囲の拡大を図る場合には、第2の噛合状態を
選択することにより、第1の噛合状態と同様の最大吊り
下げ荷重Wをトルクモータ60の定格出力で満足させるこ
とができ、そのときの荷物の上昇速度も同じになって安
定する。
以上本考案を実施例に基づいて詳細に説明したが、本
考案は実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲において種々変更可能である。
例えばアームとして第1平行リンク機構21だけを採用
した構造などに変更してもよい。また、モータ軸からス
クリューナットへのトルクの伝達はギアだけでなく歯付
きベルトを利用してもよい。この場合におけるトルクの
切り替えはベルトを張設するギアの変更によって行うこ
とができる。
〔考案の効果〕
本考案の荷役用バランサは、アームの長さが可変可能
であって、そのアームの設定長さに応じてトルクモータ
からスクリューナットへの伝達トルクが切り替え可能で
あるから、アームの長さに比例する荷物の最大作業範囲
の多様な要求仕様に対して、作業範囲を広くするために
アームを長くするほどのトルクモータからスクリューナ
ットへの伝達トルクを増すように、アーム駆動部のトル
ク切り替え機構によりそのトルク伝達経路を設定変更す
ることができるものであり、荷物の最大吊り下げ荷重の
低下やアームの上昇速度の不安定化を招くことなくその
ような最大作業範囲の多様な要求仕様に容易に且つ迅速
に応えることができるという効果がある。したがって、
最大作業範囲の各種要求仕様に応えるために、個別的な
設計変更などで対応しなければならなかった従来技術に
比べて、製品の出荷前など製造工程の中でアームの長さ
や伝達トルクの設定を行えばよく、そのような対応は極
めて容易であるから、コストの低減に極めて有効であ
る。またユーザ自身でも自由に調整設定することができ
るため、作業や工程の変更にも容易に対応することがで
きるという秀れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る荷役用バランサの一実施例を示すも
のであり、第1図は一部を切欠した正面図、第2図は可
動範囲限界位置におけるアームの状態説明図、第3図は
アームとアーム駆動部の結合構造を示す縦断正面図、第
4図はアーム駆動部の縦断正面図、第5図は切り替えギ
アの摺動固定構造を示す底面図、第6図は第5図右方向
からみた断面図、第7図は横リンクの継手部の一例を示
す斜視図、第8図はパルスジェネレータの概略斜視図、
第9図は本考案の荷役用バランサの操作部及び制御部の
一例を示すブロック図である。 9……アーム、11……駆動部、21……第1平行リンク機
構、23,24,4013……横リンク、23C,24C,40C……継手部
分、60……トルクモータ、61……ボールスクリュー軸、
81……ボールスクリューナット、71……切り替えギア。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自由端部に荷物を保持可能なアームの基端
    部を、フレームに昇降動可能に、かつ、回動可能に支持
    し、トルクモータによって正逆転駆動されるスクリュー
    ナットに嵌合したスクリュー軸で前記アームを昇降駆動
    するアーム駆動部を備えた荷役用バランサにおいて、前
    記アームは、その横方向長さが可変に設定された継手部
    を中間部に有し、前記アーム駆動部は、アームの設定長
    さに応じてトルクモータからスクリューナットへの伝達
    トルクを切り替え可能に構成された荷役用バランサ。
JP6148590U 1990-06-11 1990-06-11 荷役用バランサ Expired - Lifetime JPH081280Y2 (ja)

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