JPH0812921A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

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JPH0812921A
JPH0812921A JP16249794A JP16249794A JPH0812921A JP H0812921 A JPH0812921 A JP H0812921A JP 16249794 A JP16249794 A JP 16249794A JP 16249794 A JP16249794 A JP 16249794A JP H0812921 A JPH0812921 A JP H0812921A
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curing agent
group
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JP16249794A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Miyazaki
信幸 宮崎
Shunichi Kodama
俊一 児玉
Takashi Takayanagi
敬志 高柳
Bunji Uchino
文二 内野
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】官能基含有フッ素樹脂(a)、官能基含有フッ
素樹脂(a)を架橋し得る硬化剤(b)および4官能加
水分解性シラン化合物の多量体(c)を含む塗料用樹脂
組成物。 【効果】建築物の窓枠の下等の雨水が集まって流れる部
分に発生するすじ状の汚れの発生を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料用樹脂組成物とこ
れにより塗装された屋外物品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属、無機、プラスチック、
木材、紙、皮革、繊維などの製品は、その表面の保護、
意匠性および機能性の付与などの目的で塗装などの表面
被覆が行われており、塗料の開発も様々になされてきて
いる。
【0003】最近、耐候性に優れた塗料としてフッ素樹
脂塗料が多く使われてきている。このフッ素樹脂塗料
は、以前から広く使用されてきた種々の合成樹脂塗料に
比べ格段の耐候性を示す。しかし、表面につく汚れに対
する防汚性については、他の合成樹脂塗料の場合と同程
度であり、そのため、高機能商品として使用するには、
その改善が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、塗装物品の表面
の汚れを解決しようとして、多フッ素化カーボン鎖と親
水基を有する重合体を添加した塗料用組成物が提案され
ている(例えば、特開平1−198653号公報参
照)。しかし、この提案の塗料用組成物は、雨水による
斑点上の汚れの発生を防止する効果は認められるが、屋
外物品例えば建築物の窓枠の下などの雨水が集まって流
れる部分に発生するすじ状の汚れ(以下、雨すじ汚れと
いう)を防止する点については充分なものではなかっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決しようとするものであり、官能基含有フッ素樹脂
(a)、官能基含有フッ素樹脂(a)を架橋し得る硬化
剤(b)および4官能加水分解性シラン化合物の多量体
(c)を含む塗料用樹脂組成物である。
【0006】本発明の組成物を屋外物品の雨すじ汚れが
発生しやすい箇所へ塗装することによりきわめて良好に
長期間雨すじ汚れの発生を防止できる。
【0007】官能基含有フッ素樹脂(a)(以下単に樹
脂(a)という)としては、特に限定されることなく広
範囲のものが使用でき、塗料用フッ素樹脂として知られ
るフルオロオレフィンおよびこれと共重合可能な単量体
を共重合して得られる樹脂(a)が溶剤に対する溶解
性、塗膜の耐候性、塗装作業性等の点から好ましい。
【0008】フルオロオレフィンとしてはテトラフルオ
ロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオ
ロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピ
レン、ペンタフルオロプロピレン等の炭素数2あるいは
3のフルオロオレフィンが挙げられる。
【0009】このフルオロオレフィンと共重合可能な単
量体としては、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリ
ルエーテル、アリルエステル、イソプロペニルエーテ
ル、イソプロペニルエステル、メタリルエーテル、メタ
リルエステル、α−オレフィン、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル等から選ばれる少なくとも1種の
単量体が挙げられる。
【0010】ここで、ビニルエーテルとしては、エチル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシ
ルビニルエーテル、フルオロアルキルビニルエーテル、
パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等のアルキル
ビニルエーテルが例示される。ビニルエステルとしては
分岐状のアルキル基を有するベオバ−10(シェル化学
製商品名)、酪酸ビニル、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステルが
例示される。
【0011】アリルエーテルとしては、エチルアリルエ
ーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等のアルキルア
リルエーテルが例示される。アリルエステルとしては、
プロピオン酸アリル、酢酸アリル等の脂肪酸アリルエス
テルが例示される。イソプロペニルエーテルとしてはメ
チルイソプロペニルエーテル等のアルキルイソプロペニ
ルエーテルが例示される。α−オレフィンとしては、エ
チレン、プロピレン、イソブチレン等が例示される。
【0012】フルオロオレフィンの共重合割合があまり
に少ないと、耐候性塗料として充分に優れた耐候性が発
揮されない。また、フルオロオレフィンの共重合割合が
あまりに多くなると、溶剤への溶解性等が低下するため
好ましくない。したがって、樹脂(a)としては、フル
オロオレフィンが30〜70モル%の割合、特には40
〜60モル%の割合、で共重合した樹脂であることが好
ましい。
【0013】樹脂(a)はフルオロオレフィンの他に上
述のような化合物が共重合されていることが、溶剤に対
する溶解性などの面から好ましい。特にビニルエーテ
ル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル
がフルオロオレフィンとの共重合性に優れる点から好ま
しい。さらに、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状あるい
は脂環状のアルキル基を有するアルキルビニルエーテ
ル、脂肪酸ビニルエステル、アルキルアリルエーテル、
脂肪酸アリルエステルが好ましい。
【0014】樹脂(a)は、上記のような共重合成分の
他に、硬化剤(b)と架橋反応し得る官能基を有するた
めにより強靭な塗膜が得られる。この官能基としては、
イソシアネート系硬化剤やアミノプラスト系硬化剤など
と反応し得る活性水素含有基、例えば水酸基、アミノ
基、アミド基、カルボキシル基などが例示される。ま
た、それ以外にエポキシ基、ハロゲン、二重結合などの
官能基も例示される。
【0015】このような官能基の導入方法としては、官
能基を有する単量体、例えば、ヒドロキシブチルビニル
エーテル、ヒドロキシブチルアリルエーテル、エチレン
グリコールモノアリルエーテル、シクロヘキサンジオー
ルモノビニルエーテル、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、ウンデセン酸、グリシジルビニルエーテル、
グリシジルアリルエーテルなどを共重合せしめる方法が
ある。
【0016】また、共重合体を変性せしめることにより
官能基を導入する方法、例えば、水酸基またはエポキシ
基に、無水コハク酸のような多塩基酸無水物を反応せし
めてカルボキシル基を導入する方法、イソシアネートア
ルキルメタクリレートなどを反応せしめて二重結合を導
入する方法などの方法でも官能基を導入できる。
【0017】官能基を有する共重合単位は、共重合体中
5〜20モル%であることが好ましい。
【0018】こうした樹脂(a)としては、例えば商品
名ルミフロン(旭硝子)、セフラルコート(セントラル
硝子)、ザフロン(東亜合成)、ゼッフル(ダイキン工
業)、フルオネート(大日本インキ工業)、フローレン
(日本合成ゴム)、カイナー(アトケム)などとして市
販されているものを使用できる。
【0019】硬化剤(b)としては樹脂(a)を架橋し
得るものであれば特に限定されない。具体例としては、
アミノプラスト系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、多
塩基酸系硬化剤、多価アミン系硬化剤などを挙げられ
る。
【0020】この硬化剤(b)が樹脂(a)と架橋する
ことによって優れた物性を有する硬化塗膜を形成される
とともに、4官能加水分解性シラン化合物の多量体
(c)(以下単に多量体(c)という)と樹脂(a)と
の反応が抑制され、多量体(c)が塗膜表面に配向し
て、雨すじ汚れの発生を防止する効果が顕著になるもの
と考えられる。
【0021】前記した特開平1−198653号公報に
おいて、耐擦傷性や耐折曲性の改良を目的として加水分
解性シラン化合物の加水分解物のアルコール溶液と水酸
基含有含フッ素樹脂からなる組成物が知られている。し
かしこのような組成物を本発明に適用することは以下の
理由で好ましくない。すなわち、この組成物中のアルコ
ールが硬化剤(b)特にイソシアネート系硬化剤と反応
するために良好な硬化塗膜を得ることができないからで
ある。
【0022】樹脂(a)の官能基が硬化反応性部位が活
性水素含有基である場合、硬化剤(b)としては、例え
ば通常のアクリル塗料などに用いられているアミノプラ
スト系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、多塩基酸また
はその酸無水物等から選ばれる少なくとも1種が使用で
きる。
【0023】アミノプラスト系硬化剤としては、メチロ
ールメラミン類、メチロールグアナミン類、メチロール
尿素類などを使用できる。メチロールメラミン類として
は、ブチル化メチロールメラミン、メチル化メチロール
メラミン等の低級アルコールによりエーテル化されたメ
チロールメラミン、エポキシ変性メチロールメラミン等
が例示される。メチロール尿素類としては、メチル化メ
チロール尿素、エチル化メチロール尿素等のアルキル化
メチロール尿素などが例示される。アミノプラスト系硬
化剤を使用した場合、酸性触媒の添加によって架橋反応
を促進することもできる。
【0024】イソシアネート系硬化剤としては、多価イ
ソシアネート化合物やそのブロック化物がある。多価イ
ソシアネート化合物は、2以上のイソシアネート基を有
する化合物であり、またその変性体や多量体からなる2
以上のイソシアネート基を有する化合物であってもよ
い。多価イソシアネート化合物、具体的にはエチレンジ
イソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレントリイソシアネート、リジンジ
イソシアネート等の脂肪族多価イソシアネート化合物、
イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート、ジイソシアネートメチルシクロヘキ
サン等の脂環族多価イソシアネート化合物、およびm−
キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネ
ート等の無黄変性芳香族イソシアネート化合物が用いら
れる。
【0025】多価イソシアネート化合物の変性体や多量
体としては、例えばウレタン変性体、ウレア変性体、イ
ソシアヌレート変性体、ビューレット変性体、アロファ
ネート変性体、カルボジイミド変性体等と呼ばれている
ものがある。特に3量体であるイソシアヌレート変性体
やトリメチロールプロパン等の多価アルコールとの反応
生成物であるウレタン変性体等が好ましい。
【0026】好ましい多価イソシアネート化合物として
は、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイ
ソシアナートなどの無黄変性イソシアネート類や、これ
らのブロック化物、多量化物などが挙げられる。
【0027】ブロック化されていない多価イソシアナー
ト化合物を用いた場合、常温で樹脂(a)を架橋できる
ため現場施工が容易であるとともに、補修塗装をする場
合に有利である。多価イソシアナート化合物を使用した
場合、ジブチル錫ジラウレートなどの公知の触媒の添加
によって架橋反応を促進することもできる。
【0028】また、多塩基酸としては、長鎖脂肪族ジカ
ルボン酸類、芳香族多価カルボン酸類などが有用であ
り、その酸無水物も有用である。
【0029】4官能加水分解性シラン化合物は4個の加
水分解性基がケイ素原子に直接結合した化合物である。
多量体(c)はこの化合物を縮合により多量化したもの
である。
【0030】加水分解性基としては、アルコキシ基、ア
ルコキシアルコキシ基、アシルオキシ基、アリールオキ
シ基、アミノキシ基、アミド基、ケトオキシム基、イソ
シアネート基、ハロゲン原子等が例示される。好ましく
はアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基等の1価アル
コールの水酸基の水素原子を除いた基である。特にアル
コキシ基が好ましく、その炭素数は4個以下、特に1〜
2個が好ましい。
【0031】多量体(c)は、塗料用樹脂組成物中でゲ
ル状生成物を生成しない多量化度のものである。ここ
で、多量化度とは4官能加水分解性シラン化合物の縮合
分子数を意味する。多量体には直鎖状、分枝状、環状、
網目状構造を持つものがあり、通常は直鎖状構造を持つ
ものまたは直鎖状構造を持つものに分枝状、環状、網目
状構造を持つものが含まれている混合物であると考えら
れる。本発明で用いる多量体(c)はこれらの構造を持
つものをそれぞれ単独で使用してもよくあるいはこれら
の構造を持つものの混合物として使用してもよい。
【0032】好ましい多量体(c)としては、テトラア
ルコキシシランの多量体が挙げられる。これを直鎖状構
造を持つものとして示せば、一般式RO(Si(OR)
2 O)n Rで表される。
【0033】一般式中、nは多量体の多量化度を表わ
す。通常入手できる多量体はnが異なる多量体の混合物
であり、その多量化度は平均したnで表される。好まし
いnは2〜10であり、特に2〜8が好ましい。nが1
のものは目的の雨すじ汚れの発生を防止する効果が充分
ではなく、nが大きいものはその粘度が大きくなりす
ぎ、塗料用樹脂組成物の調合、塗装が難しくなるため好
ましくない。
【0034】一般式中、Rとしては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が例示さ
れる。アルコキシ基の加水分解性、縮合性等の面から、
Rがメチル基であるテトラメトキシシランの多量体また
はRがエチル基であるテトラエトキシシランの多量体が
好ましい。少量で効果を発現し、他の塗膜特性の低下を
おこすことなく雨すじ汚れ発生の防止効果を有する点か
らはメチル基が特に好ましい。複数のRは1分子中で異
なっていてもよい。
【0035】多量体(c)の市販品としては、三菱化成
社製のMKCシリケートMS51、MS56、MSEP
2、コルコート社製のメチルシリケート51、エチルシ
リケート40、40T、48、松本交商のオルガチック
スSIシリーズ、多摩化学製のエチルシリケート40、
45などが挙げられる。
【0036】テトラアルコキシシランなどの4官能加水
分解性シラン化合物およびその多量体の多量化の程度を
「シリカ分」で表すこともある。「シリカ分」とは、そ
の化合物から生成するシリカ(SiO2 )の重量割合を
いい、その化合物を完全に加水分解し焼成して生成する
シリカの量を測定することにより得られる。また、「シ
リカ分」はその化合物1分子に対してその1分子から生
成するシリカの割合を示すものであり、式[シリカ分
(重量%)=多量化度×(SiO2 の分子量)×100
/(その化合物の分子量)]で計算される値である。
【0037】テトラメトキシシランの多量体のシリカ分
を40重量%以上とすることにより、またそれ以外の多
量体のシリカ分を35重量%以上とすることにより長期
にわたって雨すじ汚れの発生を防止できる。
【0038】本発明の組成物は、樹脂(a)、硬化剤
(b)および多量体(c)を溶解する溶媒(d)ととも
に使用できる。例えば、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン類、酢酸ブチル、酢酸エチル等の
エステル類、キシレン、トルエン等の芳香族系溶剤、さ
らには、脂肪族系溶剤、エーテル系溶剤、石油系溶剤等
が例示される。これらの溶媒は2種以上併用してもよ
い。本発明の組成物は、樹脂(a)、硬化剤(b)およ
び多量体(c)を有機溶媒または水性媒体に分散させた
ものでもよい。
【0039】勿論、硬化剤(b)が多価イソシアネート
化合物の場合には、アルコール類や水等の多価イソシア
ネート化合物と反応する溶媒の使用は避けなければなら
ない。多価イソシアネート化合物が本来の樹脂(a)に
対する架橋に充分用いられず樹脂(a)の架橋が不充分
となり硬化不良を起こすからである。
【0040】本発明の組成物中の樹脂(a)、硬化剤
(b)、多量体(c)の含有割合は樹脂(a)100重
量部に対して硬化剤(b)0.1〜100重量部、多量
体(c)0.1〜100重量部の割合が好ましい。硬化
剤の含有割合が0.1重量部未満の場合は耐溶剤性と硬
度が不充分となり、また含有割合が100重量部を超え
る場合は加工性や耐衝撃性が低下するので好ましくな
い。特に好ましい割合は樹脂(a)100重量部に対し
て硬化剤(b)1〜50重量部、多量体(c)1〜50
重量部の割合である。
【0041】樹脂(a)が水酸基含有フッ素樹脂の場
合、イソシアネート系硬化剤の含有割合は水酸基含有フ
ッ素樹脂の水酸基1モルに対しのイソシアネート基が
0.8モル以上になるように使用することが好ましい。
0.8モルよりも小さいと被覆用組成物の硬化が不充分
となり耐溶剤性等が低下することがあり好ましくない。
特に、1.1モル以上になると雨すじ汚れ発生の防止効
果が増大して好ましい。上限は特に限定されないが、未
反応のイソシアネート基が塗膜中に残存し、耐候性その
他の性能に悪影響を起こすことがあるため好ましい上限
としては、2.0程度、さらに好ましくは1.2〜1.
6である。
【0042】多量体(c)がテトラメトキシシランの多
量体やテトラエトキシシランの多量体の場合は、その含
有割合は樹脂(a)100重量部に対してそれぞれ5〜
50重量部の割合であることが好ましい。含有割合が5
重量部未満では目的の雨すじ汚れ発生の防止効果が低
く、50重量部を越えると塗膜の硬化不良を引きおこし
やすく好ましくない。
【0043】多量体(c)は、樹脂(a)に対する非相
溶点以上の量配合されることがさらに好ましい。ここで
非相溶点とは、樹脂(a)と多量体(c)を溶媒(d)
に溶解させた溶液をガラス板上に塗布し、20℃で乾燥
させたときの塗膜の白濁の有無を確認する方法によっ
て、白濁が確認できる「樹脂(a)重量に対する最小の
縮合物(c)重量」のことである。
【0044】多量体(c)が非相溶点以上に配合されて
いることにより、塗装後に樹脂(a)と多量体(c)が
相分離を起こし、屋外物品表面に形成された本発明の組
成物の塗膜表面付近で多量体(c)が加水分解を起こす
ため、表面が親水性となり雨すじ状の汚れの発生をより
効果的に防止できるものと考えられる。この非相溶点
は、樹脂(a)の種類および多量体(c)の種類や縮合
度によって異なった値となる。
【0045】本発明者は、本発明の塗料用樹脂組成物に
より形成された塗膜により雨すじ汚れの発生が防止され
る作用は基本的に塗膜表面が親水性かつ撥油性であるこ
とによると考えている。雨水中の油性汚れは疎水性表面
上に雨水の流れに沿って付着し、乾燥によりすじ状の汚
れとして残る。一方、親水性かつ撥油性の表面では油性
汚れは拡がらないために、その表面と油性汚れとの接触
面積が狭くなる。そのため、油性汚れのその表面に対す
る付着性が低く、油性汚れは雨水の流れとともに流下し
やすい。
【0046】表面の疎水性−親水性の程度は水中でのオ
クタン接触角を測定することにより測定できる。水中で
のオクタン接触角が大きいほど表面は親水性でありかつ
撥油性が高い。雨すじ汚れの発生を充分に防止するため
には水中でのオクタン接触角が102度以上であること
が好ましいことを本発明者は見いだした。前述の本発明
における塗料用樹脂組成物は、それにより形成される塗
膜の水中でのオクタン接触角を102度以上とすること
ができるものである。
【0047】本発明者はまた水中でのオクタン接触角と
同様、表面の前進張力と雨すじ汚れの発生のしやすさと
の間にも相関性があることを見いだした。すなわち、表
面の前進張力が0dyn/cmよりも小さい場合には雨
すじ汚れが発生しやすく、これよりも大きい場合には雨
すじ汚れが発生し難いことを見いだした。
【0048】この作用は必ずしも明確ではないが、表面
の前進張力が0dyn/cmよりも小さい場合には雨水
が流れ落ちる際に集まる傾向、すなわち、すじ状に流れ
るため、雨水の流れた跡にすじ状の汚れが発生し、表面
の前進張力が0dyn/cmよりも大きい場合には雨水
が流れ落ちる際に集まる傾向が少ないため雨すじ状の汚
れが発生しにくいものと考えられる。したがって、塗装
屋外物品表面の雨すじ汚れの発生を防止するためには、
表面処理剤より形成された薄膜の表面の前進張力が0d
yn/cm以上であることが好ましい。このような前進
張力を有する薄膜は雨すじ汚れの発生防止効果がきわめ
て優れている。
【0049】表面の前進張力とは、表面処理剤により形
成された薄膜を有する試料を蒸留水中に浸漬させるとき
の、水面に試料が接触した時点での単位周囲長さあたり
の張力をいう。試料を蒸留水より引き上げるときの、水
面から試料が離れる時点での単位周囲長さあたりの張力
である後退張力と区別される。
【0050】この前進張力は、動的接触角測定装置を用
いて測定できる。また、前進張力は直接測定することが
困難なため、試料を一定速度で25℃の蒸留水に浸漬さ
せながら試料の重量変化の測定を重量変化量(dyn)
が一定になるまで行い、この変化量の直線を試料が水面
に接触した時点まで外挿し、試料が水面に接触した時点
での重量変化量を求めこれを試料の単位周囲長さ(c
m)で割ることにより決定される値である。なお、本発
明者らは、前進張力として浸漬速度20mm/minで
測定して得られる値を採用した。
【0051】本発明の組成物は、樹脂(a)を含む溶液
からなる主剤組成物(A)と硬化剤(b)および多量体
(c)を含む溶液からなる硬化剤組成物(B)とを予め
調製した後、主剤組成物(A)と硬化剤組成物(B)と
を混合して本発明の塗料用樹脂組成物とすることが好ま
しい。この組成物は焼き付け処理を必要とせず現場施工
性に優れるものである。この場合の硬化剤(b)は前述
のブロック化されていないイソシアネート系硬化剤等を
使用する。
【0052】硬化剤組成物(B)中の硬化剤(b)およ
び多量体(c)の配合量および主剤組成物(A)中の樹
脂(a)の配合量は、主剤組成物(A)と硬化剤組成物
(B)を混合したときに、前述の配合割合となるように
それぞれの組成物中に配合されることが好ましい。
【0053】屋外物品表面に形成された本発明の組成物
の塗膜表面付近で多量体(c)が加水分解を起こすと考
えられる。この加水分解を促進する触媒を使用してもよ
い。このような触媒として金属キレート、金属エステ
ル、金属アルコキシドなどの金属化合物触媒が用いら
れ、金属としてはアルミニウム、チタン、ケイ素、錫、
亜鉛などが挙げられる。具体的には、アルミニウムモノ
アセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテー
ト)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)な
どが挙げられる。使用量は多量体(c)100重量部に
対して0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部
である。
【0054】本発明の組成物は、上記成分の他に硬化触
媒、顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、レベリング剤、つ
や消し剤、界面活性剤、タレ防止剤または塗膜の付着性
向上のためのシランカップリング剤などが含まれていて
もよい。また雨すじ汚れ発生防止に支障ない範囲で、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコ
ン樹脂等の他の塗料用樹脂を併用してもよい。
【0055】前記雨すじ汚れの発生を防止するための多
量体(c)とともに、加水分解性基とそれ以外の有機基
とがケイ素原子に結合したシラン化合物であるシランカ
ップリング剤を塗膜の付着性向上のために併用すること
が好ましい。
【0056】本発明においてシランカップリング剤とは
前記のような加水分解性基とそれ以外の有機基を有する
シラン化合物をいう。加水分解性基以外の有機基は末端
炭素原子でケイ素原子に結合している。この有機基は官
能基を有しない炭化水素基であってもよいが、少なくと
も1つの有機基は官能基を有することが好ましい。この
ケイ素原子に結合する加水分解性基としては特にアルコ
キシ基が好ましいが、さらにイソシアネート基も好まし
い。特に、2〜3個のアルコキシ基を有するシラン化合
物が好ましい。
【0057】上記シランカップリング剤において、加水
分解性基以外の有機基としては、官能基を有する有機基
を1つ有し、他の有機基がある場合にはそれは通常アル
キル基などの官能基を有しない有機基であることが通例
である。官能基を有する有機基における官能基として
は、例えばアミノ基、エポキシ基、メルカプト基、イソ
シアネート基などがある。特にアミノ基やエポキシ基を
有するシランカップリング剤が添加量が少なくても密着
性が改善されるため好ましい。シランカップリング剤の
配合量は多量体(c)100重量部に対して1〜50重
量部が適当であり、好ましくは5〜30重量部である。
【0058】シランカップリング剤は塗料用樹脂組成物
中に配合して用いる以外に、屋外物品表面に予めプライ
マーとして処理する方法でも使用できる。この場合、シ
ランカップリング剤を直接塗布してもよいし、アルコー
ル、水等の適当な溶剤に溶解して塗布してもよい。この
プライマー上に次いで表面処理剤が適用される。
【0059】シランカップリング剤以外に同様の効果を
発揮し得る他の化合物も使用できる。シランカップリン
グ剤やそれ以外の密着性向上剤としては、例えば以下の
ような化合物がある。
【0060】メチルトリメトキシシラン、ジメチルビニ
ルメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキ
シシラン、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシ
リルトリイソシアネート、ジエトキシシリルジイソシア
ネート、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシ
ラン、クロロメチルジメチルシラン、メチルトリクロロ
シラン、クロロメチルジメチルビニルシラン、ヘキサメ
チルシラザン、環状シラザン、N,N−ビス(トリメチ
ルシリル)トリフルオロアセトアミド、N−トリメチル
シリルアセトアミド、N−トリメチルシリルフェニルウ
レア、ビストリメチルシリルウレア、ジメチルトリメチ
ルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール、トリ
メチルシリルジメチルアミン、メチルトリアセトキシシ
ラン、1,3−ビス(γ−アミノプロピル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、CH3 Si
[ON=C(CH3 )(C25 )]3
【0061】市販品としては、東芝シリコーン社製のT
SL8000シリーズ、TSL8100シリーズ、TS
L8300シリーズ、TSL9306、TSL88シリ
ーズ、XC95シリーズ、XC99シリーズ、信越化学
社製のKBM1000シリーズ、KBE1000シリー
ズ、KBC100シリーズ、KBM400,500,6
00,700,800,900シリーズ、X−12シリ
ーズ、KBP503シリーズ、日本ユニカー社製のAZ
シリース、Aシリーズ、ユニオンカーバイドのシランカ
ップリング剤Aシリーズなどが挙げられる。
【0062】好ましいシランカップリング剤は、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、N−(2−アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シランなどのアミノ基含有シランカップリング剤、およ
び、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−
グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤で
ある。
【0063】雨すじ汚れが発生しやすい箇所を有する物
品の材質としては、例えば、コンクリート、ALC(軽
量気泡コンクリート)、GRC(ガラス繊維強化コンク
リート)、CFRC(カーボン繊維強化コンクリー
ト)、石、スレート、ガラス等の無機材、アクリル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチ
レン樹脂等の樹脂やゴムなどの有機材、アルミニウム、
銅、真鍮、チタン、鉄、ステンレス、亜鉛鋼板、鋼板等
の金属材、木材、さらにはFRP(ガラス繊維強化合成
樹脂)、CFRP(カーボン繊維強化合成樹脂)等の有
機無機複合材などがある。
【0064】本発明の組成物はこれらの材質からなる基
材に直接塗装してもよく、またプライマー等の表面処理
をした後、または下塗り等をした後に塗装してもよい。
直接に塗装したときに密着性が不充分な基材には、サン
ディング等の表面処理、下塗り処理を施した後塗装する
ことが好ましい。
【0065】本発明の組成物は例えば以下のような屋外
物品の、雨すじ汚れが発生しやすい箇所へ塗装される。
これによりきわめて長期間雨すじ汚れの発生を防止する
ことができる。屋外物品物として、例えば、自動車、電
車、ヘリコプター、船、自転車、雪上車、ロープウェ
イ、リフト、フォバークラフト、自動二輪車等の輸送用
機器、サッシュ、シャッター、貯水タンク、ドア、バル
コニー、建築用外板パネル、屋根材、階段、天窓、コン
クリート塀などの建築用部材、建築物外壁、ガードレー
ル、歩道橋、防音壁、標識、高速道路側壁、鉄道高架
橋、橋梁などの道路部材、タンク、パイプ、塔、煙突な
どのプラント設備、ビニールハウス、温室、サイロ、農
業用シートなどの農業用設備、電柱、送電鉄塔、パラボ
ラアンテナなどの通信用設備、電気配線ボックス、照明
器具、エアコン屋外器、洗濯機などの電気機器、および
そのカバー、モニュメント、墓石、舗装材、風防シー
ト、防水シート、建築用養生シートなどが挙げられる。
【0066】本発明の組成物は、通常の塗装方法、たと
えば、刷毛塗り、ローラー塗装、スプレー塗装、フロー
コーターによる塗装など特に塗装方法に限定なく塗装が
可能である。
【0067】
【実施例】
「実施例1」水酸基を有するフッ素樹脂(クロロトリフ
ルオロエチレン/シクロヘキシルビニルエーテル/エチ
ルビニルエーテル/ヒドロキシブチルビニルエーテル=
50/15/25/10モル%の共重合体)のキシレン
溶液(固形分60重量%、水酸基価50)100重量部
に、エチルシリケート40[コルコート社製テトラエト
キシシランの多量体(平均多量化度約5、シリカ分40
重量%)]を添加し、その量が30重量部になったもの
をガラス板に塗装し、20℃で乾燥させた。得られた塗
膜は白濁していた。非相溶点は、24重量部添加したと
きであった。
【0068】上記の水酸基を有するフッ素樹脂100重
量部に、硬化剤としてコロネートHX(日本ポリウレタ
ン製イソシアネート系硬化剤:ヘキサメチレンジイソシ
アネート環状3量体))18.5重量部、顔料として酸
化チタン25重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウ
レート(キシレンで1000倍に希釈した溶液、以下ジ
ブチル錫ジラウレート溶液という)0.5重量部、エチ
ルシリケート40を30重量部添加し、均一に混合しフ
ッ素樹脂塗料を得た。
【0069】得られた塗料を、15cm×40cmのリ
ン酸亜鉛処理アルミニウム板に塗装し、室温で1週間乾
燥させて塗装物品を得た。アルミニウム板を半分に折り
曲げ、上部が水平面から30度の角度になり下部が鉛直
になるように、塗装面を外にして屋外に暴露した。この
塗装物品は暴露5か月を経過しても雨すじ汚れの発生が
なかった。
【0070】「実施例2」実施例1で用いた水酸基を有
するフッ素樹脂のキシレン溶液100重量部にエチルシ
リケート40を10重量部添加し、ガラス板に塗装し、
20℃で乾燥させた塗膜は透明であった。
【0071】次に、実施例1で使用した水酸基を有する
フッ素樹脂のキシレン溶液100重量部に、硬化剤とし
てコロネートHX18.5重量部、顔料として酸化チタ
ン25重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート
溶液0.5重量部、エチルシリケート40を10重量部
添加し、均一に混合しフッ素樹脂塗料を得た。
【0072】得られた塗料を用いて実施例1と同様な塗
装物品を得、実施例1と同様に屋外暴露したところ、こ
の塗装物品は暴露3か月を経過しても雨すじ汚れの発生
がなかったが、暴露5か月を経過たところで雨すじ汚れ
がやや観察された。
【0073】「実施例3」実施例1で用いた水酸基を有
するフッ素樹脂のキシレン溶液100重量部に、メチル
シリケート51[コルコート社製テトラメトキシシラン
の多量体(平均多量化度約4、シリカ分51重量%)]
10重量部を添加しガラス板に塗装し20℃で乾燥させ
た塗膜は白濁していた。非相溶点は、6重量部添加した
ときであった。
【0074】次に、実施例1で使用した水酸基を有する
フッ素樹脂のキシレン溶液100重量部に、硬化剤とし
てコロネートHX18.5重量部、顔料として酸化チタ
ン25重量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート
溶液0.5重量部、メチルシリケート51を12重量部
添加し、均一に混合しフッ素樹脂塗料を得た。
【0075】得られた塗料を用いて実施例1と同様な塗
装物品を得、実施例1と同様に屋外暴露したところ、こ
の塗装物品は暴露5か月を経過しても雨すじ汚れの発生
がなかった。またこの塗装物品表面の前進張力は2.1
5dyn/cmであった。
【0076】「実施例4」実施例1で用いた水酸基を有
するフッ素樹脂のキシレン溶液100重量部に、イソシ
アネート系硬化剤としてコロネートHX18.5重量
部、顔料として酸化チタン25重量部、硬化触媒として
ジブチル錫ジラウレート溶液0.5重量部、メチルシリ
ケート51の12重量部、アルミニウムモノアセチルア
セトネートビス(エチルアセトアセテート)0.1重量
部を添加し、均一に混合しフッ素樹脂塗料を得た。
【0077】得られた塗料を用いて実施例1と同様な塗
装物品を得、実施例1と同様に屋外暴露したところ、こ
の塗装物品は暴露5か月を経過しても雨すじ汚れの発生
がなかった。この塗装物品表面の前進張力は13.2d
yn/cmであった。
【0078】またこの塗膜を室温で7日間乾燥させた
後、キシレンラビングテスト(キシレンをしみ込ませた
ガーゼを1kg/cm2 の負荷をかけながら塗膜表面を
こするテスト)を行った。200回以後も塗膜に変化は
なかった。
【0079】「実施例5〜6、比較例1」表1に示す組
成で塗料を作成し、実施例1と同様の評価をした。暴露
5か月経過後の結果を表1に示す。また、比較例1の塗
装物品表面の前進張力は−4.3dyn/cmであっ
た。
【0080】「実施例7」メチルシリケート51の代わ
りにエチルシリケート48[コルコート社製テトラエト
キシシランの多量体(平均多量化度約8、シリカ分48
重量%)]を10重量部添加する以外は実施例3と同様
の評価をしたところ、暴露5か月を経過しても雨すじ汚
れの発生がなかった。
【0081】「実施例8〜9」表2に示す組成で塗料を
作成し、実施例1と同様の評価をした。暴露5か月経過
後の結果を表2に示す。
【0082】「比較例2」実施例4においてメチルシリ
ケート51の代わりにHAS−1(コルコート社製テト
ラエトキシシラン部分加水分解縮合物のアルコール溶
液)50部を用いる以外は実施例4と同様にして塗膜を
形成させた。この塗膜を室温で7日間乾燥させた後、キ
シレンラビングテストを行ったところ、20回で塗膜が
溶解した。
【0083】「比較例3」実施例4においてメチルシリ
ケート51の代わりにエチルシリケート28(コルコー
ト社製テトラエトキシシラン単量体、シリカ分約28.
8重量%)50部を用いる以外は実施例4と同様の評価
をしたところ、暴露1か月を経過したところで雨すじ汚
れが観察された。
【0084】「実施例10」実施例1で用いた水酸基を
有するフッ素樹脂のキシレン溶液100重量部、酸化チ
タン25重量部、キシレン75重量部、酢酸ブチル60
重量部、n−ブタノール8部、ブチロール化メラミン
(三井東圧社製ユーバン20SE60、固形分60重量
%)30重量部、硬化触媒(楠本化成社製ネイキュア5
225)0.5部およびエチルシリケート48の5重量
部からなる組成物をアルミニウム板に塗装し、140℃
で30分間で乾燥硬化させた。
【0085】この試験体を実施例1と同様にして屋外に
暴露したところ、5か月を経過しても雨すじ汚れは観察
されなかった。
【0086】「実施例11」実施例1で用いた水酸基を
有するフッ素樹脂のキシレン溶液100重量部、酸化チ
タン25重量部、キシレン75重量部、酢酸ブチル60
重量部、ブロックイソシアネート(日本ポリウレタン社
製C−2507、ヘキサメチレンジイソシアネート環状
3量体のメチルエチルケトオキシムブロック体、固形分
80重量%)20重量部、ジブチル錫ジラウリレート溶
液0.5重量部およびエチルシリケート48の10部か
らなる組成物をアルミニウム板に塗装し、160℃で3
0分間で乾燥硬化させた。
【0087】この試験体を実施例1と同様にして屋外に
暴露したところ、5か月を経過しても雨すじ汚れは観察
されなかった。
【0088】「参考例1」実施例1で用いた水酸基を有
するフッ素樹脂のキシレン溶液100重量部に対し、顔
料として25重量部の酸化チタンCR−95(石原産業
製)、末端エポキシ基含有シランカップリング剤として
0.5重量部の3−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、紫外線吸収剤として2重量部のチヌビン1
130(チバガイギー製)、ヒンダードアミン系光安定
剤として0.1重量部のCGL123(チバガイギー
製)、つや消し剤のファインシリカとして2重量部のエ
アロジルT600(日本エアロジル製)および加水分解
による水酸基の生成を促進する触媒として0.2重量部
のアルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチル
アセトアセテート)を混合し、2液型塗料用組成物の主
剤組成物を調製した。
【0089】また、ヘキサメチレンジイソシアネートの
3量体の18重量部、メチルシリケート51の20重量
部、トルエン/酢酸ブチル(混合比=4/3)の希釈溶
剤の35重量部からなる硬化剤組成物を調製した。
【0090】「参考例2」参考例1の硬化剤組成物にお
いてメチルシリケート51の20重量部に代えてエチル
シリケート40の50重量部を用いた。
【0091】「参考例3」参考例1の硬化剤組成物にお
いてヘキサメチレンジイソシアネートの3量体の18重
量部に代えてメチロールメラミン20重量部を用いた。
【0092】「参考例4」参考例1の硬化剤組成物にお
いてヘキサメチレンジイソシアネートの3量体の18重
量部に代えてメチルエチルケトオキシムでブロックした
ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体の25重量部
を用いた。
【0093】「比較参考例1」参考例1においてメチル
シリケート51を硬化剤組成物に加えるのではなく、主
剤組成物に加えた。
【0094】「比較参考例2」参考例2においてエチル
シリケート40を硬化剤組成物に加えるのではなく、主
剤組成物に加えた。
【0095】参考例1〜4、比較参考例1〜2の結果を
以下の表3に示す。なお、表中の貯蔵安定性は塗料の主
剤組成物と硬化剤組成物をそれぞれ100gを50℃で
30日間密閉容器に入れた後、組成物を室温に戻し、組
成物の濁り、固形化の有無を調べた。
【0096】「実施例12」参考例1の主剤組成物と硬
化剤組成物をそれぞれ100重量部と35重量部混合し
て得られた塗料を用いて実施例1と同様な塗装物品を
得、実施例1と同様に屋外暴露したところ、この塗装物
品は暴露5か月を経過しても雨すじ汚れの発生がなかっ
た。
【0097】「実施例13」参考例1の主剤組成物と参
考例2の硬化剤組成物をそれぞれ100重量部と35重
量部混合して得られた塗料を用いて実施例1と同様な塗
装物品を得、実施例1と同様に屋外暴露したところ、こ
の塗装物品は暴露5か月を経過しても雨すじ汚れの発生
がなかった。
【0098】「実施例14」参考例1の主剤組成物と参
考例3の硬化剤組成物をそれぞれ100重量部と35重
量部混合して得られた塗料を用いて実施例1と同様な塗
装物品を得、実施例1と同様に屋外暴露したところ、こ
の塗装物品は暴露5か月を経過しても雨すじ汚れの発生
がなかった。
【0099】「実施例15」参考例1の主剤組成物と参
考例4の硬化剤組成物をそれぞれ100重量部と35重
量部混合して得られた塗料を用いて実施例1と同様な塗
装物品を得、実施例1と同様に屋外暴露したところ、こ
の塗装物品は暴露5か月を経過しても雨すじ汚れの発生
がなかった。
【0100】「実施例16」実施例1で得られたフッ素
樹脂塗料中のフッ素樹脂100重量部にp−トルエンス
ルホン酸塩0.1重量部を加え、均一に混合した後アル
ミニウム板に塗装し、室温で1週間乾燥硬化させた。こ
の被覆物品の表面の前進張力は1.21dyn/cmで
あり、屋外暴露品は暴露5か月を経過しても雨すじ汚れ
な発生はなかった。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】
【発明の効果】本発明の含フッ素塗料用組成物を塗装し
た物品は、雨すじ汚れの発生がないため、建築用外装
材、自動車外板等の屋外物品に使用すると、美観を維持
する効果に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平6−78732 (32)優先日 平6(1994)4月18日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−88939 (32)優先日 平6(1994)4月26日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−88940 (32)優先日 平6(1994)4月26日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−92206 (32)優先日 平6(1994)4月28日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 内野 文二 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社玉川分室内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】官能基含有フッ素樹脂(a)、官能基含有
    フッ素樹脂(a)を架橋し得る硬化剤(b)および4官
    能加水分解性シラン化合物の多量体(c)を含む塗料用
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】塗料用樹脂組成物が官能基含有フッ素樹脂
    (a)を含む溶液からなる主剤組成物(A)と、硬化剤
    (b)および多量体(c)を含む溶液からなる硬化剤組
    成物(B)とを予め調製した後、主剤組成物(A)と硬
    化剤組成物(B)を混合して得られる請求項1の組成
    物。
  3. 【請求項3】4官能加水分解性シラン化合物がテトラア
    ルコキシシランである請求項1の組成物。
  4. 【請求項4】テトラアルコキシシランがテトラメトキシ
    シランまたはテトラエトキシシランである請求項3の組
    成物。
  5. 【請求項5】多量体(c)の明細書中で定義するシリカ
    分が35重量%以上である請求項1の組成物。
  6. 【請求項6】官能基含有フッ素樹脂(a)100重量部
    に対して硬化剤(b)0.1〜100重量部および多量
    体(c)0.1〜100重量部の割合で官能基含有フッ
    素樹脂(a)、硬化剤(b)および多量体(c)を含む
    請求項1の組成物。
  7. 【請求項7】官能基含有フッ素樹脂(a)に対し、多量
    体(c)を明細書中で定義する官能基含有フッ素樹脂
    (a)に対する非相溶点以上の量で含む請求項1の組成
    物。
  8. 【請求項8】官能基含有フッ素樹脂(a)が水酸基含有
    フッ素樹脂であり、硬化剤(b)がイソシアネート系硬
    化剤またはアミノプラスト系硬化剤である請求項1の組
    成物。
  9. 【請求項9】請求項1の組成物により塗装された屋外物
    品。
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