JPH08129702A - 磁気ヘッド及び磁気ヘッド駆動方法 - Google Patents

磁気ヘッド及び磁気ヘッド駆動方法

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JPH08129702A
JPH08129702A JP26994394A JP26994394A JPH08129702A JP H08129702 A JPH08129702 A JP H08129702A JP 26994394 A JP26994394 A JP 26994394A JP 26994394 A JP26994394 A JP 26994394A JP H08129702 A JPH08129702 A JP H08129702A
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JP
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magnetic
coil
recording medium
high frequency
frequency
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JP26994394A
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English (en)
Inventor
Mikio Kinoshita
幹夫 木下
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、超高密度磁気記録媒体に対応で
き、かつ、低周波での磁気記録情報の読み取りが可能と
なるようにすることを目的とする。 【構成】 この発明は、閉磁路11と、この閉磁路11
と電磁的に結合されるコイル19と、閉磁路11と磁気
的に結合され磁気記録媒体からの磁場を閉磁路11に印
加する磁路12,13とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超高密度磁気記録媒体に
対応可能な磁気ヘッド及び磁気ヘッド駆動方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録媒体に記録された情報を
読み取るための磁気ヘッドとしては、インダクティブヘ
ッド、磁気抵抗効果を利用するMRヘッド等がある。イ
ンダクティブヘッドは、通常、記録用の磁気ヘッドとし
ても使用される。インダクティブヘッドを使用して磁気
記録媒体に対して磁気記録再生を行う方法は、例えば、
磁性体ハンドブック(第1194〜1200頁、朝倉書
店発行、近角聡信ら編集)に記載されている。インダク
ティブヘッドを用いる磁気記録再生装置では、磁気記録
の高密度化、高周波対応化に応じて低インダクタンスを
有する薄膜ヘッド等が磁気ディスク用の磁気ヘッド等に
利用されてきた。また、磁気ディスクの小型化や超高密
度化に対応するため、再生出力が磁気ヘッドと磁気記録
媒体との相対速度に依存しない、磁気抵抗効果を利用し
た磁気ヘッドもある。また、磁気センサとして、磁心の
透磁率変化を利用するセンサもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記インダクティブヘ
ッドは、再生出力が磁気ヘッドと磁気記録媒体との相対
速度に依存するので、再生周波数が比較的低い小型ディ
スクへの対応がやや困難である。また、磁心の透磁率変
化を利用する磁気ヘッドは、磁心に印加する高周波電流
による高周波磁束により磁気記録媒体の磁気記録情報が
損われやすいという問題点が考えられ、考案及び実用化
には至らなかった。本発明は、超高密度磁気記録媒体に
対応でき、かつ、低周波での磁気記録情報の読み取りが
可能である磁気ヘッド及び磁気ヘッド駆動方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、閉磁路と、この閉磁路と電
磁的に結合されるコイルと、前記閉磁路と磁気的に結合
され磁気記録媒体からの磁場を前記閉磁路に印加する磁
路とを備えたものである。請求項2記載の発明は、請求
項1記載の磁気ヘッドにおいて、前記コイルを複数とし
たものである。
【0005】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の磁気ヘッドにおいて、前記磁路に電磁的に結合さ
れる単数もしくは複数の付加的なコイルを備えたもので
ある。請求項4記載の発明は、請求項1,2または3記
載の磁気ヘッドを駆動する磁気ヘッド駆動方法であっ
て、前記コイルに磁気記録媒体からの信号の周波数を上
回る周波数を有する高周波電流を印加し、前記コイルの
インダクタンスを検知することにより磁気記録情報を読
み取る。ここに、高周波電流は直流的な電流に高周波電
流が重畳されたものを含む。
【0006】
【作用】請求項1記載の発明では、コイルが閉磁路と電
磁的に結合され、磁路が閉磁路と磁気的に結合されて磁
気記録媒体からの磁場を閉磁路に印加する。請求項2記
載の発明では、請求項1記載の磁気ヘッドにおいて、複
数のコイルが閉磁路と電磁的に結合される。請求項3記
載の発明では、請求項1または2記載の磁気ヘッドにお
いて、単数もしくは複数の付加的なコイルが前記磁路に
電磁的に結合される。
【0007】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示す。この第1
実施例は請求項1及び4記載の発明を適用した磁気ヘッ
ド及びその駆動回路の実施例である。閉磁路11は磁路
12,13と磁路接続部14,15で磁気的に結合さ
れ、これら11〜15が一体化された磁路となってい
る。磁気記録媒体からの磁場は磁路12,13及び磁路
接続部14,15を経由して閉磁路11に印加される。
ここで、閉磁路とは、磁路が単独で存在した場合に該磁
路が閉じているものであるということを意味する。磁路
12,13は磁極16,17を有し、磁極16,17の
間にはギャップ18が設けられている。
【0008】磁路12,13は、磁極16,17を有す
る磁気回路であるが、これに限定されず、MIGヘッド
や垂直磁気記録媒体用の単磁極構造のもの等、公知の磁
気記録再生に使用される磁気ヘッドの磁極と同様な磁極
を有するものでもよく、磁気記録媒体の特性に応じて設
計される。磁気記録媒体からの磁束は磁極16,17か
ら磁路12,13に侵入し、磁路12,13はその磁束
を磁路接続部14,15を経由して閉磁路11に印加す
る。
【0009】閉磁路11にはコイル19が電磁的に結合
された状態で付加される。コイル19の構造は、スパイ
ラルコイル型、あるいはその他の構造のものなど、公知
のインダクタなどに使用される構造である。このコイル
19は、高周波電源20及び自己インダクタンス測定手
段21に接続される。自己インダクタンス測定手段21
は、コイル19が付属する電磁系の自己インダクタンス
の変化を測定するもので、コイル19の電流あるいは電
圧の振幅及び/または位相の変化を検知するものであ
る。
【0010】この自己インダクタンス測定手段21は、
抵抗、高周波電圧測定手段、高周波電流測定手段、イン
ダクタ、高周波電源等の素子を用いて構成され、例えば
抵抗22及び高周波電圧測定手段23を用いて構成され
る。なお、高周波電源20からコイル19に供給される
高周波電流は、付加的な直流電流が重畳された高周波電
流でもよい。
【0011】本実施例では、コイル19は磁気記録媒体
からの信号の周波数を上回る周波数を有する高周波電流
が高周波電源20から印加される。自己インダクタンス
測定手段21は、コイル19の自己インダクタンスを検
知することにより磁気記録情報を読み取り、すなわち、
コイル19の高周波電流あるいは電圧の振幅及び/また
は位相の変化を検知することによって、例えばコイル1
9に流れる高周波電流を抵抗22により電圧に変換して
高周波電圧測定手段23で測定することによって、磁気
記録情報を読み取る。
【0012】一般に、インダクタ等において、ある周波
数における自己インダクタンスは磁心の透磁率の変化に
応じて変化する。また、高周波磁界に対する磁性体の透
磁率は、外部磁界により変化する。本実施例において
は、閉磁路11には磁気記録媒体を起磁力源とする磁界
が磁極16,17から磁路12,13及び磁路接続部1
4,15を経由して印加される。このため、コイル19
の自己インダクタンスは磁気記録媒体の磁気モーメント
の強弱に応じて変化する。
【0013】高周波電源20からコイル19に供給され
る高周波電流の周波数は磁気記録媒体からの信号の周波
数を上回る周波数を有する高周波領域であればよいが、
これは概ね数100kHz〜数10GHzである。高周
波電源20からコイル19に高周波電流を流した場合、
その高周波電流の振幅と位相は閉磁路11の高周波領域
の透磁率を反映したものとなる。上述したように、この
閉磁路11の透磁率は高周波磁界よりゆるやかに変化す
る磁気記録媒体からの磁場により変化する。
【0014】この閉磁路11の高周波透磁率の変化の原
因としては、外部磁界による磁壁の構造変化、磁心の飽
和、あるいは、強磁性共鳴等に起因するもの等がある。
このため、コイル19の自己インダクタンスの周波数依
存性を検知することにより磁気記録情報を読み取ること
が可能となる。この場合、特に、強磁性共鳴が支配的な
周波数領域では、共振周波数と外部磁界との間には一定
の関係が成立するため(前述の磁性体ハンドブック第1
53〜168頁参照)、共鳴周波数を検知することによ
り磁気記録媒体からの磁場の強さを定量的に(アナログ
的に)検知することも可能となる。
【0015】コイル19により発生する高周波磁束が磁
極16,17に到達して磁気記録媒体に与えられること
は、磁気記録媒体に記録された磁化(磁気記録情報)の
保持という観点から、好ましくない。本実施例では、コ
イル19から高周波磁界を与える磁路を閉磁路11とし
ているので、磁気記録媒体に与える高周波磁界を小さな
ものとすることができる。すなわち、コイル19により
発生する高周波磁束は、閉磁路11と磁路12,13と
の高周波透磁率に応じた強度をもって磁極16,17に
到達するが、高周波領域での閉磁路11の透磁率を十分
に大きなものとすることにより、高周波磁束の磁極1
6,17への到達を微小なものとすることができる。
【0016】閉磁路11の磁路長、あるいはコイル19
の端子間の長さは、高周波領域におけるインダクタンス
低下という観点から、短いことが好ましい。そこで、本
実施例の磁気ヘッドは高周波領域でのコイル19や磁路
における電磁界の位相差を無視できるほど微細な閉磁路
11、コイル19を用いた磁気ヘッドに構成することが
好ましい。この場合、コイル19の配線は、通常の低周
波のインダクタと同様の構造のものでよい。また、コイ
ル19からなる高周波磁束印加手段を金属でシールドす
ることにより、電磁的なノイズの影響を減少させること
が可能となり、信頼性の向上に寄与する。
【0017】このように第1実施例では、磁気ヘッド
は、閉磁路11と、この閉磁路11と電磁的に結合され
るコンデンサ19と、閉磁路11と磁気的に結合され磁
気記録媒体からの磁場を閉磁路11に印加する磁路1
2,13とを有するので、高周波磁束をコイル19によ
り閉磁路11に印加しつつ磁極16,17から磁気記録
媒体に与える高周波磁界を微小なものとすることができ
る。
【0018】しかも、コイル19に磁気記録媒体からの
信号の周波数を上回る周波数を有する高周波電流を高周
波電源20から印加し、コイル19の自己インダクタン
スを検知することにより磁気記録情報を読み取るので、
コイル19に流れる高周波電流の振幅や位相差の検知が
きわめて容易となり、従来のインダクティブヘッドでは
検知不可能な磁気記録媒体の微小な磁気モーメントに起
因する磁界を検知できて超高密度磁気記録媒体に対応で
きる。なお、コイル19の誘導起電力を検知することに
より磁気記録情報を読み取るようにした場合も同様であ
る。
【0019】また、コイル19により発生する高周波磁
束の周波数と磁気記録媒体からの信号の周波数との比が
大きいほど、従来のインダクティブヘッドと比較して良
好な読み取り出力を得ることができる。さらに、読み取
り出力は磁気記録媒体からの磁束の時間変化にあまり依
存しないので、低い読み取り周波数の場合にも十分に大
きな読み取り出力を得ることがで可能となる。このた
め、従来のインダクティブヘッドでは読み取れないよう
な低周波数での読み取りが可能となる。
【0020】磁気記録媒体にデジタル記録されている磁
気記録情報を読み取る場合、読み取り周波数が高く、高
周波電源20からの高周波電流の周波数と磁気記録媒体
からの信号の周波数とが近接する場合、高周波電源20
からの高周波電流の周波数を磁気記録媒体の磁気記録情
報の読み取り周波数の2倍以上の自然数倍の周波数に一
致する周波数に設定することにより、s/n比良く磁気
記録情報の読み取りを行うことができる。
【0021】図2は本発明の第2実施例を示す。この第
2実施例は、請求項1及び4記載の発明を適用した磁気
ヘッド及びその駆動回路の他の実施例であり、上記第1
実施例において、自己インダクタンス測定手段21を抵
抗22、高周波電圧測定手段23、インダクタ24及び
高周波電源25により構成したものである。高周波電源
20は高周波電流をコイル19に供給するとともにイン
ダクタ(トランス)24を介して抵抗22に供給し、高
周波電圧測定手段23が抵抗22の電圧と高周波電源2
5の高周波電圧との差分を測定することによりコイル1
9の自己インダクタンスを検知して磁気記録情報を読み
取る。自己インダクタンス測定手段21は、上述した例
に限定されず、公知技術から容易に設計、製造されるそ
の他の構造のものを用いることができる。
【0022】図3は本発明の第3実施例を示す。この第
3実施例は請求項2記載の発明の実施例である。上記第
1実施例又は第2実施例において、コイル19を複数と
することにより、様々な磁気回路の選択枝が可能とな
る。例えば、コイルの相互インダクタンスはコイルの自
己インダクタンスと同様に磁気記録媒体からの磁界によ
り変化するため、相互インダクタンスの測定により磁気
記録情報を読み取ることが可能となる。第3実施例で
は、図3に示すように、上記第1実施例において、閉磁
路11にコイル26が電磁的に結合された状態で付加さ
れ、一対の磁路接続部14,15が一対のコイル19,
26の境界となる構造を有する。
【0023】すなわち、閉磁路11は一対の磁路接続部
14,15を境界として2つの部分に分類されるが、こ
の2つの部分にそれぞれコイル19,26が存在するこ
とになる。コイル19には高周波電源25から高周波電
流が供給され、相互インダクタンス測定手段27が一対
のコイル19,26間の相互インダクタンスの変化に依
存してコイル19またはコイル26の電圧あるいは電流
の振幅及び/または位相の変化を検知し、又はコイル2
6に誘導される起電圧を測定する。
【0024】相互インダクタンス測定手段27は、自己
インダクタンス測定手段21と同様な素子で構成され、
例えば高周波電圧測定手段23が用いられ、この高周波
電圧測定手段23はコイル26に誘導される起電圧を測
定することで磁気記録情報を読み取る。なお、コイル1
9,26からなる高周波磁束印加手段を金属でシールド
することにより、電磁的なノイズの影響を減少させるこ
とが可能となり、信頼性の向上に寄与する。
【0025】図4は本発明の第4実施例を示す。この第
4実施例は、請求項2記載の発明の実施例であり、上記
第3実施例において、誘導起電力が発生するコイル26
が短絡されている。このため、コイル19,26間の相
互インダクタンスに応じた電力が高周波電源20からコ
イル19に供給され、その電力の変化に応じた電流と電
圧の位相差がインダクタ(トランス)24を介して高周
波電圧計23で検知されることにより、コイル19,2
6間の相互インダクタンスの周波数依存性が検知されて
磁気記録情報が読み取られる。このインダクタ24及び
高周波電圧計23は相互インダクタンス測定手段27と
して用いられている。
【0026】図5は本発明の第5実施例を示す。この第
5実施例は、請求項2記載の発明の他の実施例であり、
一対のコイル19,26を用い、自己インダクタンス測
定手段21にてコイルの自己インダクタンスを検知する
ことにより磁気記録情報を読み取る例である。第5実施
例では、上記第3実施例において、コイル19,26は
それぞれ高周波電源20,25から高周波電流が供給さ
れ、高周波電源20からコイル19に流れる電流がイン
ダクタ(トランス)24を介して高周波電圧計23にて
検知されることにより、コイル19,26の自己インダ
クタンスの周波数依存性が検知されて磁気記録情報が読
み取られる。このインダクタ24及び高周波電圧計23
は自己インダクタンス測定手段21として用いられてい
る。
【0027】複数のコイル19,26を用いてその自己
インダクタンスを検知する場合、磁極16,17への高
周波磁束の到達を抑制することが可能となる。本実施例
の磁気ヘッドは、コイル19に印加される高周波電流の
振幅と位相に応じた高周波磁界が磁気記録媒体に印加さ
れるが、これを適宜に調整することにより、磁気記録媒
体の近傍の磁界を最小化することが可能である。高周波
電源20からコイル19に流す高周波電流の位相を調整
して一対のコイル19,26が閉磁路11に与える磁界
の向きを互いに一致するようにすれば、磁気記録媒体の
近傍の磁界を非常に小さいものにすることができる。
【0028】本実施例では、閉磁路11、磁路12,1
3、磁路接続部14,15及びコイル19,26を有す
る磁気ヘッドは図6に示すように磁気記録媒体の特性に
応じた磁気回路が選択されて基板28上に形成され、従
来の磁性素子に関連する公知の製造プロセスと同様な製
造プロセスにより製造される。ギャップ18は、ガラス
からなり、融着されている。磁極16,17は面内磁気
記録媒体に対応するものであり、磁極16,17を有す
る磁路12,13の材質はパーマロイ、センダスト、
鉄、窒化鉄、フェライト等の磁性体単独又はこれらの組
み合わせである。
【0029】磁路12,13の材質は、飽和磁束密度が
高く、磁気記録媒体からの磁気記録信号の周波数帯域で
ある数100kHz〜数10MHzの範囲で透磁率が高
く、これを上回る周波数を有する高周波領域で損失が大
きい金属系磁性体が特に好ましい。本実施例では、磁路
12,13の材質はセンダストである。なお、磁路1
2,13は、上記構造以外に、従来の磁気ヘッドに使用
されるリング型ヘッドや単磁極ヘッド等と類似の構造を
有する磁路でもよい。
【0030】閉磁路11は磁気記録媒体からの磁場が磁
路12,13を経由して印加される構造となっており、
閉磁路11の磁性体の高周波透磁率は磁気記録媒体から
の磁界に応じて大きく変化することが好ましい。一般の
磁性体においては高周波磁界に対する透磁率は、直流磁
界、あるいは高周波磁界より長い周期を有する交流磁界
等の外部磁界の存在により変化する。閉磁路11の大き
な透磁率変化を得る原理としては、磁気記録媒体からの
磁界により閉磁路11の磁性体が飽和することにより実
現するものと、閉磁路11が未飽和であっても磁気記録
媒体が閉磁路11に与える外部磁界により磁壁の構造を
変化させて高周波透磁率を変化させるものと、磁気記録
媒体に起因する外部磁界により強磁性共鳴周波数を変化
させて一定の周波数における閉磁路11の透磁率を磁気
記録媒体に起因する外部磁界により変化させるもの等が
ある。
【0031】閉磁路11は、材質として金属やフェライ
トなどが特性に応じて選択され、所定の磁気特性を得る
ように公知の製造方法と処理が選択される。閉磁路11
を飽和させる場合には、閉磁路11の磁性体は低飽和磁
束密度の磁性体が使用される。磁気記録媒体からの磁界
により閉磁路11の磁性体の磁壁構造を変化させる場合
には、磁気記録媒体による磁界と閉磁路11の磁化容易
軸とが平行でないような幾何学的配置をとることが好ま
しい。本実施例では、閉磁路11の磁性体は窒化鉄であ
る。コイル19,26と電磁的に結合される閉磁路11
はコイル19,26の近傍の部分の断面積が磁気記録媒
体による磁界により所定の磁束密度を有するように定め
られている。
【0032】高周波電源20からコイル19に供給され
る高周波電流の周波数は、閉磁路11、磁路12,13
に使用する材質とその状態に応じて調整される。特に、
高周波電源20からコイル19に供給される高周波電流
の周波数として、磁路12,13の高周波透磁率が十分
に低くなる周波数を選択すれば、磁路12,13より生
ずる高周波磁束が磁気記録媒体へあまり及ばないことを
意味するため、磁気記録媒体へ与える高周波磁場をきわ
めて低いものとすることができ、磁気記録媒体に記録さ
れた磁気記録情報を損うことがない高周波磁界レベルで
十分な感度を磁気ヘッドに持たせることができる。
【0033】図7は本発明の第6実施例を示す。この第
6実施例は、請求項2記載の発明の他の実施例であり、
第5実施例と同様に一対のコイル19,26を用いて自
己インダクタンス測定手段21にてコイルの自己インダ
クタンスを検知することにより磁気記録情報を読み取る
例である。第6実施例では、上記第5実施例において、
高周波電源20がインダクタ(トランス)24を介して
コイル19,26に高周波電流を供給し、高周波電圧計
23がインダクタ(トランス)24の出力と高周波電源
25の高周波電圧との差分を測定することによりコイル
19,26の自己インダクタンスの周波数依存性を検知
して磁気記録情報を読み取る。このインダクタ24、高
周波電源25及び高周波電圧計23は自己インダクタン
ス測定手段21として用いられている。また、第5実施
例と同様に高周波電源20からコイル19に流す高周波
電流の位相を調整して一対のコイル19,26が閉磁路
11に与える磁界の向きを互いに一致するようにすれ
ば、磁気記録媒体の近傍の磁界を非常に小さいものにす
ることができる。
【0034】図8は本発明の第7実施例を示す。この第
7実施例は、請求項3記載の発明の他の実施例であり、
上記第5実施例において、磁路12,13の磁気記録媒
体に近接する部分に付加的なコイル29,30が電磁的
に結合するように設置されている。このコイル29,3
0はそれぞれ高周波電源31,32からの高周波電流に
より駆動されて磁路12,13の磁極16,17近傍の
好ましくない高周波磁界を打ち消す磁界を発生し、ほぼ
完全に磁気記録媒体近傍の高周波磁界を打ち消すことも
可能である。コイル26は高周波電源25から抵抗35
を介して高周波電流が印加される。
【0035】また、コイル29,30は閉磁路11に付
加的なバイアス磁界を加えるための磁界印加用コイルと
しても使用可能である。この場合、例えばコイル29,
30に直流電源から直流電流を印加することにより磁路
12,13を磁化して閉磁路11にバイアス磁界を印加
した状態でコイル19に高周波電源20より記録媒体か
らの信号の周波数を上回る周波数を有する高周波領域の
高周波電流を印加し、一対のコイル19,26の自己イ
ンダクタンスを自己インダクタンス測定手段21で検知
することにより磁気記録情報を読み取ることができる。
これにより例えば磁気記録媒体の磁化の向きの識別が可
能となる等の効果が得られる。なお、付加的なコイル2
9,30は、単数でも、3つ以上でもよい。
【0036】磁気ヘッドに対して特に高感度が要求され
る場合には、高周波電界の強度(高周波電源20からコ
イル19への高周波電流の大きさ)を上昇させることが
重要となる。この場合、磁極16,17の近傍の高周波
磁界強度が増加するが、磁路12,13に付加的なコイ
ル29,30を設置した第7実施例では、付加的なコイ
ル29,30を高周波電源31,32からの高周波電流
により駆動して磁路12,13の磁極16,17近傍の
好ましくない高周波磁界を打ち消す磁界を発生させるこ
とができる。また、上記実施例において、コイル19,
26及び/または付加的なコイル29,30に対して磁
気記録情報に対応する電流を流して動作させることで、
磁気記録媒体に情報を記録するための磁界を発生させて
磁極16,17に供給することにより磁気記録媒体に磁
化を与えることも可能である。閉磁路11内において対
向する一対のコイル19,26に記録用の電流を通電
し、この一対のコイル19,6が閉磁路11に与える磁
束を互いに反平行とすることもできる。
【0037】本発明による磁気ヘッドの構造は、上記実
施例に限定されず、磁気回路及び磁気記録媒体の特性に
応じて任意に設計することが可能である。例えば、上記
実施例の磁気ヘッドは図9〜図11に示すように薄膜ヘ
ッドに構成することもできる。この薄膜ヘッドの実施例
は、2つのコイル19,26を有する例であり、基板2
8上に下部磁極17、ギャップ層18、上部磁極16が
順次に積層されて磁路12,13が形成された磁気ヘッ
ドである。そして、基板28上には閉磁路11が絶縁層
33,34を介して形成され、閉磁路11と下部磁極1
7、上部磁極16とは磁路接続部14,15で接続され
る。コイル19,26は閉磁路11と電磁的に結合さ
れ、閉磁路11には磁気記録媒体からの磁場が下部磁極
17、上部磁極16及び磁路接続部14,15を介して
印加される。コイル19,26は上述のように高周波電
源20などに接続される。基板28の材質はアルミナ
等、十分な強度と耐摩耗性を有する材質であり、磁極の
材質と特性は上記実施例と同様である。また、必要に応
じて図示しない下地層や保護層、配線部材などが付加さ
れる。
【0038】本発明の他の実施例は、上記複数のコイル
19,26を有する実施例において、複数のコイル1
9,26のそれぞれに起因する閉磁路11内の磁場の向
きを互いに同一の方向とする。本発明の他の実施例の磁
気ヘッド駆動方法は、付加的コイル29,30を用いた
上記実施例において、複数のコイル19,26の少なく
とも1つに磁気記録媒体からの信号の周波数を上回る周
波数を有する高周波領域の高周波電流を印加し、複数の
コイル19,26間の相互インダクタンスを検知するこ
とにより磁気記録情報を読み取る。
【0039】本発明の他の実施例の磁気ヘッド駆動方法
は、上記実施例において、コイル19に高周波電源20
から印加する高周波電流の周波数を変化させ、自己イン
ダクタンス測定手段21によりコイル19またはコイル
19,26の自己インダクタンスの周波数依存性の変化
を測定することにり磁気記録情報を読み取る。本発明の
他の実施例の磁気ヘッド駆動方法は、上記実施例におい
て、コイル19に高周波電源20から印加する高周波電
流の周波数を変化させ、相互インダクタンス測定手段2
7によりコイル19,26間の相互インダクタンスの周
波数依存性の変化を検知することにり磁気記録情報を読
み取る。また、上記実施例において、磁気ヘッドは、記
録,再生兼用磁気ヘッドとして使用可能であるが、再生
専用磁気ヘッドとして使用することももちろん可能であ
る。
【0040】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、閉磁路と、この閉磁路と電磁的に結合されるコイル
と、前記閉磁路と磁気的に結合され磁気記録媒体からの
磁場を前記閉磁路に印加する磁路とを備えたので、読み
取り出力は磁気記録媒体からの磁束の時間変化にあまり
依存せず、低い読み取り周波数の場合にも十分に大きな
読み取り出力を得ることがで可能となり、従来のインダ
クティブヘッドでは読み取れないような低周波数での読
み取りが可能となる。
【0041】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の磁気ヘッドにおいて、前記コイルを複数としたの
で、様々な磁気回路の選択枝が可能となる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の磁気ヘッドにおいて、前記磁路に電磁的に
結合される単数もしくは複数の付加的なコイルを備えた
ので、前記磁路からの好ましくない磁界を打ち消す磁
界、もしくは閉磁路に印加するバイアス磁界などを発生
させることができる。
【0043】請求項4記載の発明によれば、請求項1,
2または3記載の磁気ヘッドを駆動する磁気ヘッド駆動
方法であって、前記コイルに磁気記録媒体からの信号の
周波数を上回る周波数を有する高周波電流を印加し、前
記コイルのインダクタンスを検知することにより磁気記
録情報を読み取るので、従来のインダクティブヘッドで
は検知不可能な磁気記録媒体の微小な磁気モーメントに
起因する磁界を検知でき、超高密度磁気記録媒体に対応
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す概略図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す概略図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す概略図である。
【図4】本発明の第4実施例を示す概略図である。
【図5】本発明の第5実施例を示す概略図である。
【図6】同第5実施例の磁気ヘッドを示す平面図であ
る。
【図7】本発明の第6実施例を示す概略図である。
【図8】本発明の第7実施例を示す概略図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図10】同実施例を示す裏面図である。
【図11】同実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
11 閉磁路 12,13 磁路 14,15 磁路接続部 16,17 磁極 18 ギャップ 19,26 コイル 20,25,31,32 高周波電源 21 自己インダクタンス測定手段 22 抵抗 23 高周波電圧計 24 インダクタ 27 相互インダクタンス測定手段 29,30 付加的コイル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】閉磁路と、この閉磁路と電磁的に結合され
    るコイルと、前記閉磁路と磁気的に結合され磁気記録媒
    体からの磁場を前記閉磁路に印加する磁路とを備えたこ
    とを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁気ヘッドにおいて、前記
    コイルを複数としたことを特徴とする磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の磁気ヘッドにおい
    て、前記磁路に電磁的に結合される単数もしくは複数の
    付加的なコイルを備えたことを特徴とする磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3記載の磁気ヘッドを
    駆動する磁気ヘッド駆動方法であって、前記コイルに磁
    気記録媒体からの信号の周波数を上回る周波数を有する
    高周波電流を印加し、前記コイルのインダクタンスを検
    知することにより磁気記録情報を読み取ることを特徴と
    する磁気ヘッド駆動方法。
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