JPH08129780A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH08129780A
JPH08129780A JP6266610A JP26661094A JPH08129780A JP H08129780 A JPH08129780 A JP H08129780A JP 6266610 A JP6266610 A JP 6266610A JP 26661094 A JP26661094 A JP 26661094A JP H08129780 A JPH08129780 A JP H08129780A
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JP
Japan
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group
dye
depth
pit
layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP6266610A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Yanagimachi
昌俊 柳町
Sumio Hirose
純夫 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP6266610A priority Critical patent/JPH08129780A/ja
Publication of JPH08129780A publication Critical patent/JPH08129780A/ja
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 プリピット及びプリグルーブが形成された
円盤状の基板上に、色素層、反射層、保護層がこの順に
設けられている光記録媒体において、該プリピットが半
価幅0.4〜0.7μm、深さ200〜400nmを有
し、且つ、ピット部とピット間部における光路長の差が
0.20λ(但し、λは再生用レーザ光の波長)以上
0.40λ以下であり、該プリグルーブが半価幅0.3
〜0.6μm、深さ170〜250nmを有し、且つ、
グルーブ部とグルーブ間部における光路長の差が0.1
5λ以下であることを特徴とする光記録媒体。 【効果】 本発明の光記録媒体は上記プリピット及び
プリグルーブの上に特定の形状の色素膜を形成すること
により、オレンジブック(CD−R)規格を満足する信
号特性を有するハイブリッドディスクを提供することが
可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光記録媒体、特に基板
上にプリピット部及びプリグルーブ部が設けられたレー
ザ光による情報の記録及び再生が可能な光記録媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】基板上に反射層を有する光記録媒体とし
てコンパクトディスク(以下、CDと略す)規格に対応
した追記または記録可能なCD(CD−R)が提案され
ている[例えば、日経エレクトロニクス、No.46
5,P.107,1989年1月23日号]。この光記
録媒体は図1に示すように基板1上に記録層2、反射層
3、保護層4をこの順に形成したものである。この光記
録媒体の記録層に、半導体レーザー等のレーザー光を高
パワーで照射すると、記録層が物理的あるいは化学的変
化を起こし、ピットの形で情報を記録する。形成された
ピットに低パワーのレーザー光を照射し、反射光を検出
することによりピットの情報を再生することができる。
このような光記録媒体の記録再生には一般に波長770
〜830nmの近赤外半導体レーザーが用いられてお
り、レッドブック(CD)やイエローブック(CD−R
OM)、オレンジブック(CD−R)等の規格に準拠し
ているため、CDプレーヤーやCD−ROMプレーヤー
と互換性を有するという特徴を有する。
【0003】市販のCD−Rに用いられている色素とし
ては大きく分けて、フタロシアニン色素とシアニン色素
がある。これらの色素は媒体の信号特性に重要な光学特
性に違いがあることが知られている。すなわち、市販の
CDプレーヤーなどに使われている再生用レーザー光の
波長770〜830nmにおける色素の屈折率が、フタ
ロシアニン色素では、2.0〜2.3に対して、シアニ
ン色素は、2.8〜2.9と、およそ0.5もフタロシ
アニン色素の方が低い。色素の屈折率は媒体設計上最も
重要なパラメーターであり、特に反射率や信号の変調度
に影響することから2つの色素では媒体設計における最
適条件(例えば、基板のピット及びグルーブ形状、色素
の塗膜形状)が大きく異なってくる。すなわち、シアニ
ン色素はフタロシアニン色素より屈折率が大きいために
反射率が高く、ピットやグルーブの深さを浅くすること
ができることから基板を成形し易いといった利点があ
る。一方、フタロシアニン色素はシアニン色素に比べ
て、光や熱、湿度などに対する耐久性が優れていること
と高速記録特性が優れていることから記録時間の短縮が
可能であるといった利点を有している。
【0004】最近、新しいタイプのCD−Rとして、上
記CDやCD−ROMなどの再生専用領域(ROM領
域)と上記CD−Rなどの追記または記録可能な領域
(RAM領域)とを組み合わせた光記録媒体が提案され
ている。この光記録媒体はCD−Rの規格であるオレン
ジブックではハイブリッドディスクと称しており、RO
M領域には音楽用CDやCD−ROMのように基板上に
プリピットが設けられており、RAM領域にはCD−R
のように基板上にプリグルーブが形成されているのが特
徴である。
【0005】上記ハイブリッドディスクのROM領域の
形成方法としては、以下に示す2つの方法が挙げられ
る。すなわち、 1.全面が記録可能な光記録媒体を用意し、記録装置を
用いてメーカーが1枚1枚情報をROM領域として記録
してユーザーに提供する方法。
【0006】2.ROM領域は、従来のCDやCD−R
OMのように予め基板成形の段階で基板上にプリピット
を形成しておき、残りの領域を記録可能領域(RAM領
域)とする方法。
【0007】メディアの量産性を考慮すると予め基板上
にプリピットを形成する2の方法の方が優れていると考
えられる。このような方法でROM領域を形成した光記
録媒体には様々な提案がされているが、媒体の構造によ
って2つに分けられる。
【0008】一つは、ROM領域には記録層を設けず、
RAM領域のみ記録層を形成するといった媒体である。
このようにRAM領域のみ塗布するという方法は次のよ
うな理由によるものと推察される。すなわち、通常、プ
リピットまたはプリグルーブの形成されている基板上に
スピンコーティング法により色素を塗布するとプリピッ
トやプリグルーブが色素により埋まってしまう現象が生
ずる。ROM領域の場合、予め形成されているプリピッ
トは従来のCDやCD−ROMと同様なものであり、直
接反射層を形成すればCDの規格を満足する信号を得ら
れるが、色素を塗布してから反射層を設けるとプリピッ
ト形状が変化してしまい、オレンジブック(CD−R)
規格を満足できなくなってしまう。そのため、ROM領
域は通常のCDと同様のピットを用いるためにピット部
には色素層を形成しないようにするというものである。
このような方法には、特開平2−195540、特開平
3−225638、特開平4−143938、特開平4
−167238、特開平4−172635、特開平4−
176033、特開平4−245042、特開平4−2
55931、特開平4−356743、特開平4−37
2735、特開平5−67349、特開平5−1592
95などがある。
【0009】しかしながら、上記方法には次のような欠
点を有している。記録層の形成は通常スピンコーティン
グ法により行うが、この場合上記ROM領域とRAM領
域の境界で正確に塗り分けることは不可能である。この
ためROM領域の一部に色素が塗られてしまったり、R
AM領域の一部に色素が塗られなかったりして境界部分
に記録再生不能領域が発生し、その領域を再現性よく形
成することは困難である。さらにこのような記録再生不
能領域の存在により記憶容量の低下も生じる。CD−R
の規格であるオレンジブックには、既に上記ROM領域
とRAM領域が存在する媒体(ハイブリッドディスクと
呼ぶ)は規格化されており、この方法ではオレンジブッ
クに記載されているROM領域とRAM領域の時間情報
を連続させるという規格を満足することは不可能であ
る。
【0010】そこで、ROM領域とRAM領域の境界に
ある記録再生不能領域をなくしてオレンジブック規格を
満足するような信号特性を得る方法が提案されている。
その方法は、図1に示すようにROM領域とRAM領域
の両方に記録層を設けるものであり、プリピット部及び
プリグルーブ部の形状とそれぞれの色素膜厚を制御する
ことによりROM領域及びRAM領域のいずれもCD−
Rの規格であるオレンジブック規格を満足する信号特性
を得られる。
【0011】上記方法には次のようなものがある。すな
わち、特開平3−241538、特開平4−14653
6、特開平4−146537、特開平4−16222
7、特開平4−177636、特開平4−24301
9、特開平4−289535、特開平4−28953
6、特開平4−302833、特開平4−33522
3、特開平5−12680、特開平5−36087、特
開平5−67355、特開平4−286734、特開平
4−289532、特開平4−289534、特開平5
−73964、特開平5−114178、特開平5−1
59377、特開平5−159878などがある。
【0012】これらの方法は、プリピット部及びプリグ
ルーブ部の形状と色素を塗布した場合のそれぞれの色素
膜の形状を規定することによって、ROM領域とRAM
領域の信号特性がオレンジブック規格を満足するという
ものである。
【0013】例えば、特開平4−146537によれ
ば、プリピット部については、プリピットの半価幅を
0.2〜1.4μm、深さを150〜400nmにし、
且つ、以下の式〔数1〕に示すようにプリピット底部に
おける基板と色素層との合計の光路長がプリピット間部
における基板と色素層との合計の光路長よりもλ/8
(但し、λは再生用レーザ光の波長)以上長くすること
によりROM領域の信号特性が規格を満足すると記載さ
れている。しかしながら、記録層にシアニン色素よりも
低屈折率のフタロシアニン色素を用いた場合、この条件
ではプリピット底部とプリピット間部の光路長差が小さ
すぎてオレンジブック規格を満足する変調度が得られな
い場合がある。
【0014】
【数1】プリピット部の条件 半価幅 Wp =0.2〜1.4(μm) 深さ dp =150〜400(nm) プリピット底部とプリピット間部の光路長差(Lp) Lp ≧λ/8(=0.125λ) [但し、Lp =ns p +nd (tpl−tp )=ns
p +nd (δp −dp)で表され、ns 及びnd はそれ
ぞれ基板及び色素層の再生用レーザ光の波長(λ)にお
ける屈折率、dp 及びdg はそれぞれプリピット及びプ
リグルーブの深さ、tpl及びtp はそれぞれプリピット
間部及びプリピット底部の色素層の膜厚、tgl及びtg
はそれぞれプリグルーブ間部及びプリグルーブ底部の色
素層の膜厚、δp は色素層と反射層の界面におけるプリ
ピット底部における深さ(δp =d p +tpl−tp )で
ある。]
【0015】また、プリグルーブ部については、プリグ
ルーブの半価幅を0.2〜1.4μm、深さを170〜
200nmにし、後記の式〔数2〕に示されるようにプ
リピットの深さをプリグルーブの深さよりも光路長で表
してλ/8(=0.125λ)(但し、λは再生用レー
ザ光の波長)以上大きく、且つ、プリピット底部におけ
る基板と色素層との合計の光路長がプリピット間部にお
ける基板と色素層との合計の光路長よりもλ/8(=
0.125λ)(但し、λは再生用レーザ光の波長)以
上長くすることによりオレンジブック(CD−R)規格
を満足する信号特性が得られると記載されているが、フ
タロシアニン色素を用いた場合、プリピット部と同様に
規格を満足する信号特性が得られない場合がある。
【0016】
【数2】プリグルーブ部の条件 半価幅 Wg =0.2〜1.4(μm) 深さ dg =170〜200(nm) プリピットとプリグルーブの深さ(光路長)の差 ns (dp −dg )≧λ/8(=0.125λ) プリピット底部とプリピット間部の光路長差(Lp ) Lg ≧λ/8(=0.125λ) [但し、Lg =ns g +nd (tgl−tg )=ns
g +nd (δg −dg )で表され、ns 及びnd はそれ
ぞれ基板及び色素層の再生用レーザ光の波長(λ)にお
ける屈折率、dp 及びdg はそれぞれプリピット及びプ
リグルーブの深さ、tgl及びtg はそれぞれプリピット
間部及びプリピット底部の色素層の膜厚、tgl及びtg
はそれぞれプリグルーブ間部及びプリグルーブ底部の色
素層の膜厚、δg は色素層と反射層の界面におけるプリ
ピット底部における深さ(δg =d g +tgl−tg )で
ある。] 特開平4−289532によれば、プリピット及びプリ
グルーブ部についてそれぞれ以下の条件〔式3〕、すな
わち、
【0017】
【数3】プリピット部の条件 0.3λ≦|2{ns p −nd (dp +tpl
p )}|<0.5λ プリグルーブ部の条件 |2{nsg−nd(dg+tgl−tg)}|<0.3λ [但し、ns 及びnd はそれぞれ基板及び色素層の再生
用レーザ光の波長(λ)における屈折率、dp 及びdg
はそれぞれプリピット及びプリグルーブの深さ、tpl
びtp はそれぞれプリピット間部及びプリピット底部の
色素層の膜厚、t gl及びtg はそれぞれプリグルーブ間
部及びプリグルーブ底部の色素層の膜厚である。]を満
足すれば、変調度の大きい良好な再生信号を得ることが
できる。しかしながら、フタロシアニン色素を用いた場
合、この条件では、プリピット部のピット低部とピット
間部の光路長差が小さすぎて、オレンジブック規格を満
足する記録再生特性が得られない場合がある。さらに、
特開平4−335223によれば、〔数4〕、
【0018】
【数4】プリピット部の条件 0.15λ≦Lp ≦0.24λ 且つ、 プリグルーブ部の条件 0.02λ≦Lg ≦0.08λ [但し、Lp =ns p +nd (tpl−tp )=ns
p +nd (δp −dp )、Lg =ns ×dg +nd (t
gl−tg )=ns g +nd (δg −dg )で表され、
s 及びnd はそれぞれ基板及び色素層の再生用レーザ
光の波長(λ)における屈折率、dp 及びdg はそれぞ
れプリピット及びプリグルーブの深さ、t pl及びtp
それぞれプリピット間部及びプリピット底部の色素層の
膜厚、tgl及びtg はそれぞれプリグルーブ間部及びプ
リグルーブ底部の色素層の膜厚、δ p 及びδg はそれぞ
れ色素層と反射層の界面におけるプリピット底部及びプ
リグルーブ底部における深さ(δp =dp +tpl
p 、δg =dg +tgl−tg )である。]を満足すれ
ば、変調度の大きい良好な再生信号を得ることができる
としているが、フタロシアニン色素を用いた場合、この
条件ではピット部の光路長差が小さすぎて、ピット部の
変調度が小さくなりオレンジブック規格を満足しない場
合がある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プリ
ピット及びプリグルーブが形成された円盤状の基板上
に、色素層、反射層、保護層がこの順に設けられている
光記録媒体において、プリピットを充分深くするととも
に、該ピット部とピット間部における光路長の差および
プリグルーブ部とグループ間部における光路長の差を特
定の範囲のものとすることにより、色素層にフタロシア
ニン色素を用いた場合でも、オレンジブック(CD−
R)規格を満足する良好な信号特性を有する光記録媒体
を提供することができることを見いだし本発明を完成し
た。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を提案する
に至った。すなわち、この問題は以下の発明によって解
決される。すなわち、本発明は、プリピット及びプリグ
ルーブが形成された円盤状の基板上に、色素層、反射
層、保護層がこの順に設けられている光記録媒体におい
て、該プリピットが半価幅0.4〜0.7μm、深さ2
00〜400nmを有し、且つ、該ピット部とピット間
部における光路長の差が0.20λ(但し、λは再生用
レーザ光の波長)以上0.40λ以下であり、該プリグ
ルーブが半価幅0.3〜0.6μm、深さ170〜25
0nmを有し、且つ、該グルーブ部とグルーブ間部にお
ける光路長の差が0.15λ(但し、λは再生用レーザ
光の波長)以下であることを特徴とする光記録媒体であ
り、また、特に、色素層がフタロシアニン色素よりなる
光記録媒体であり、また、特に、反射層がAuを主成分
とする金属からなる光記録媒体を要旨とするものであ
る。本発明に従えば、オレンジブック規格を満足する信
号特性を有するハイブリッドディスクを提供することが
可能となる。
【0021】以下、本発明の具体的構成について説明す
る。本発明の光記録媒体は、渦巻状のプレピットとプレ
グルーブのトラックを形成された基板上に記録層及び反
射層がこの順に形成された構造を有している。なお、図
1において、右の略V字型の溝5がプリグルーブであ
り、左の略台形型のもの6がプレピットである。すなわ
ち、上記光記録媒体は、内周側基板上に、記録信号とし
てプリピット6が形成された再生専用のROM領域、そ
して外周側基板上にプリグルーブ5からなる追記可能な
RAM領域が設けられている。ここでROM領域とRA
M領域は必要に応じて2つ以上設けてもよく、ROM領
域が外周側にRAM領域が内周側にあってもよい。ま
た、プリピット及びプリグルーブのトラックにウォブリ
ングを施し、且つ、その際のウォブリング周期を絶対時
間のデータとして用いてもよい。
【0022】本発明におけるプリピット及びプリグルー
ブは、特定の形状を有するものであることを特徴とす
る。すなわち、プリピットの半価幅(ピット深さの1/
2の深さにおけるピットの幅)が0.4〜0.7μm、
好ましくは0.45〜0.65μm、特に好ましくは
0.5〜0.6μmである。また、プリピットの深さ
が、200〜400nmと充分深いものであり、好まし
くは250〜350nm、特に好ましくは280〜32
0nmである。プリピットの半価幅や深さが上記範囲外
であると変調度やサーボ信号が小さくなり、オレンジブ
ック規格を満足できないことがある。
【0023】一方、プリグルーブの半価幅(ピット深さ
の1/2の深さにおけるピットの幅)が0.3〜0.6
μm、好ましくは0.4〜0.6μm、特に好ましくは
0.45〜0.55μmであり、プリグルーブの深さは
170〜250nmであり、好ましくは180〜230
nm、特に好ましくは190〜220nmである。プリ
グルーブの半価幅や深さが上記範囲外であるとプリピッ
トと同様に変調度やサーボ信号が小さくなり、オレンジ
ブック規格を満足できない場合がある。
【0024】上記プリピットの断面形状は略台形である
ことが望ましい。これは、上記プリグルーブより深くな
るため、レジスト膜厚でプリピットの深さの設定が可能
であり、スタンパー製造が容易なことによる。一方、上
記プリグルーブの断面形状は略V字形であることが望ま
しい。これはプリグルーブが深溝であるとオレンジブッ
ク規格を満足する反射率が得られないため、プリピット
の深さよりも浅くする必要がある。そのため、スタンパ
ー製造上、プリグルーブ形状は略V字形であることが好
ましいのである。
【0025】基板の材質としては、基本的には記録光及
び再生光の波長で透明であればよい。例えば、ポリカー
ボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂
等の高分子材料やガラス等の無機材料が利用される。こ
れらの基板材料は射出成形法等により円盤状に基板に成
形される。透明性や基板成形性などを考慮するとポリカ
ーボネート樹脂が最も適している。
【0026】次に基板の上に膜厚10〜200nm程度
の記録層を形成する。本発明における記録層はプリピッ
ト部及びプリグルーブ部において特定の形状を有するも
のである。以下に図1を用いてさらに詳しく説明する。
図1において樹脂等からなる基板1の表面に、色素から
なる色素層2が形成され、色素層2の上に金属からなる
反射層3、さらに反射層3の上に保護層4が形成されて
いる。基板1上にはプリピット6及びプリグルーブ5が
形成されている。色素層2は色素を有機溶剤に溶解して
調製した色素塗布溶液をスピンコーティング法により塗
布し乾燥することにより形成されたものである。前述し
たように色素溶液を塗布する方法を用いると、プリピッ
ト6及びプリグルーブ5にあわせて、色素が陥没して埋
まるために、プリピット6のピット底部7の色素層2の
膜厚tp は基板1のプリピット間部8の色素層2の膜厚
plよりも充分大きくなっている。プリピットの深さを
p とすると反射層3と色素層2の界面におけるプレピ
ットの深さδp は、〔図1〕より明らかなごとく、〔数
5〕のように表される。
【0027】
【数5】δp =dp +tpl−tp プリピット底部7とプリピット間部8での光路長の差
(Lp )は、以下の式〔数6〕で表される。
【0028】
【数6】Lp =ns p +nd (tpl−tp ) =ns p +nd (δp −dp ) 但し、ns は基板1の屈折率であり、nd は色素層2の
屈折率である。
【0029】通常、色素層の屈折率(nd )は基板の屈
折率(ns )より大きく、プレピットの深さ(dp )が
従来のものよりも深くなるため、プリピット底部7とプ
リピット間部8での光路長の差(Lp )は大きくなる。
【0030】本発明における光記録媒体においては、プ
リピット底部7とプリピット間部8での光路長の差(L
p )は、0.20λ以上0.40λ以下、好ましくは
0.25λ以上0.35λ以下になるように構成されて
いる。Lp が0.20λ未満ではピット底部とピット間
部の光路長差が小さすぎ、また、Lp が0.40λを越
えると、逆にピット底部とピット間部の光路長差が大き
すぎて、変調度が小さくなりオレンジブック(CD−
R)規格を満足する良好な信号特性が得られないのであ
る。一方、プリグルーブ底部9とプリグルーブ間部10
での光路長の差(Lg )は以下の式〔数7〕で表され
る。
【0031】
【数7】Lg =ns g +nd (tgl−tg ) =ns g +nd (δg −dg ) 但し、dg はプリグルーブの深さ、δg は反射層3と色
素層2の界面におけるプレグルーブの深さ(δg =dg
+tgl−tg )、tglはプリグルーブ間部9での色素層
2の膜厚、tg はプリグルーブ底部8での色素層2の膜
厚である。
【0032】本発明における光記録媒体では、プリグル
ーブ底部9とプリグルーブ間部10での光路長の差(L
g )は、0.15λ以下、好ましくは0.10λ以下小
さくなるように構成されている。Lg が0.15λを越
えると、光路長が大きすぎて、反射率が低下し、オレン
ジブック(CD−R)規格を満足することができない。
【0033】本発明における記録層に用いる色素は、そ
れ自体本質的な制限はないが、フタロシアニン色素、特
に置換基を有し、中心に金属原子をもつ有機溶媒に可溶
なフタロシアニン色素を用いることが好ましい。この置
換基としては、水素や塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲ
ン、置換または無置換のアルキル基、アリール基、不飽
和アルキル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、不
飽和アルコキシル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、不飽和アルキルチオ基、カルボン酸エステル基、カ
ルボン酸アミド基、シリル基、アミノ基等が挙げられ
る。前記置換基のより具体的な例としては、アルキル基
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチ
ル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシ
ル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、
4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプ
チル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル
基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2
−エチルヘキシル基、3−エチルペンチル基、n−オク
チル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル
基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、2
−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、n−ノニ
ル基、n−デシル基、n−ドデシル基等の一級アルキル
基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エチルプ
ロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロ
ピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチル基、
1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル
基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘ
キシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブチル
基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1−エ
チル−2−メチルブチル基、1−プロピル−2−メチル
プロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシ
ル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピルペン
チル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル基、1−
イソプロピル−3−メチルブチル基、1−メチルオクチ
ル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシル
基、1−イソブチル−3−メチルブチル基等の二級アル
キル基、tert−ブチル基、tert−ヘキシル基、
tert−アミノ基、tert−オクチル基等の三級ア
ルキル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシ
ル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert−ブ
チルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシル)シ
クロヘキシル基、ボルニル基、イソブルニル基、アダマ
ンタン基等のシクロアルキル基等が、アリール基として
は、フェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル
基、ノニルフェニル基、ナフチル基、ブチルナフチル
基、ノニルナフチル基等が、また、不飽和アルキル基と
しては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキ
セン基、オクテン基、ドデセン基、シクロヘキセン基、
ブチルヘキセン基等が挙げられる。また、これらのアル
キル基、アリール基、不飽和アルキル基はヒドロキシル
基やハロゲン基等で置換されてもよく、また、酸素、硫
黄、窒素等の原子を介して前記アルキル基、アリール基
で置換されても良い。酸素を介して置換されているアル
キル基やアリール基としては、メトキシメチル基、メト
キシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、
ブトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、フェノ
キシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル
基、メトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、ポリオ
キシエチレン基、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプ
ロピレン基等が、硫黄を介して置換されているアルキル
基やアリール基としてはメチルチオエチル基、エチルチ
オエチル基、エチルチオプロピル基、フェニルチオエチ
ル基、メチルチオフェニル基、ブチルチオフェニル基等
が、窒素を介して置換されているアルキル基やアリール
基としてはジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエ
チル基、ジエチルアミノプロピル基、ジメチルアミノフ
ェニル基、ジブチルアミノフェニル基等が挙げられる。
【0034】一方、フタロシアニン色素の中心金属とし
ては、2価の金属が好ましく、具体的には、Ca、M
g、Zn、Cu、Ni、Pd、Fe、Pb、Co、P
t、Cd、Ru等が挙げられる。これらの色素の記録層
中における含有率量は特に制限はないが、通常、30〜
100重量%程度である。
【0035】また、上記フタロシアニン色素は必要に応
じて、2種類以上のフタロシアニン色素を混合して用い
てもよく、本発明の効果を害しない範囲において、光吸
収剤や燃焼促進剤、消光剤、紫外線吸収剤、接着剤、樹
脂バインダー等の添加剤を混合あるいは置換基として導
入してもよいのである。
【0036】光吸収剤は、記録光の波長に吸収があり、
フタロシアニン色素膜の感度を高めるためのものであ
り、有機色素が望ましい。例えば、ナフタロシアニン系
色素、ポルフィリン系色素、アゾ系色素、ペンタメチン
シアニン系色素、スクアリリウム系色素、ピリリウム系
色素、チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、ナ
フトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェ
ノール系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン
系色素、インダンスレン系色素、インジゴ系色素、チオ
インジゴ系色素、メロシアニン系色素、チアジン系色
素、アクリジン系色素、オキサジン系色素などがよく用
いられているが、中でもナフタロシアニン系色素、は吸
収波長領域の面から特に望ましい。これらの色素は、さ
らに複数混合して用いることも可能である。
【0037】燃焼促進剤の例としては、金属系アンチノ
ッキング剤である四エチル鉛、四メチル鉛などの鉛系化
合物やシマントレン(Mn(C5 5 )(CO)3 )な
どのMn系化合物、また、メタロセン化合物である鉄ビ
スシクロペンタジエニル錯体(フェロセン)をはじめ、
Ti、V、Mn、Cr、Co、Ni、Mo、Ru、R
h、Zr、Lu、Ta、W、Os、Ir、Sc、Yなど
のビスシクロペンタジエニル金属錯体を挙げられる。中
でもフェロセン、ルテノセン、オスモセン、ニッケロセ
ン、チタノセン及びそれらの誘導体は良好な燃焼促進効
果がある。鉄系金属化合物としては、メタロセンの他に
ギ酸鉄、シュウ酸鉄、ラウリル酸鉄、ナフテン酸鉄、ス
テアリン酸鉄、酪酸鉄などの有機酸鉄化合物、アセチル
アセトナート鉄錯体、フェナントロリン鉄錯体、ビスピ
リジン鉄錯体、エチレンジアミン鉄錯体、エチレンジア
ミン四酢酸鉄錯体、ジエチレントリアミン鉄錯体、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル鉄錯体、ジホスフィ
ノ鉄錯体、ジメチルグリオキシマート鉄錯体などのキレ
ート鉄錯体、カルボニル鉄錯体、シアノ鉄錯体、アンミ
ン鉄錯体などの鉄錯体、塩化第一、第二鉄、臭化第一、
第二鉄などのハロゲン化鉄、あるいは、硝酸鉄、硫酸鉄
などの無機鉄塩類、さらには、酸化鉄などが挙げられ
る。ここで用いる鉄系金属化合物は有機溶剤に可溶で、
且つ、耐湿熱性及び耐光性の良好なものが望ましい。特
にアセチルアセトナート鉄錯体や鉄カルボニル錯体など
は良好な溶解性が得られるという点で非常に好ましい。
上記燃焼促進剤は、必要に応じて置換基を導入したり、
複数混合したり、バインダー等の添加物質を加えてもよ
い。これらの色素はスピンコート法やキャスト法等の塗
布法やスパッタ法や化学蒸着法、真空蒸着法等によって
基板上に成膜される。本発明において、ピット部及びグ
ルーブ部において特定の形状の色素膜を形成するために
はスピンコート法が最も適している。
【0038】スピンコート法においては色素を溶解ある
いは分散させた塗布溶液を用いるが、この際溶媒は基板
にダメージを与えないものを選ばなくてはならない。例
えば、n−ヘキサン、n−オクタン、イソオクタン等の
脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、エチルシクロヘキサン、プロピルシクロヘキ
サン、ジメチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサ
ン等の環状炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、クロ
ロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、2,2,3,
3−テトラフロロ−1−プロパノール等のハロゲン化炭
化水素系溶媒、メタノール、エタノール、1−プロパノ
ール、2−プロパノール、ジアセトンアルコール等のア
ルコール系溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジ
エチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ等のセロソルブ系溶媒、アセトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸メ
チル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒などが挙げられ
る。これらの有機溶剤は単独でも、あるいは2種類以上
混合して用いてもよいのである。
【0039】フタロシアニン系色素膜の形成において
は、上記塗布溶媒の中では、n−オクタン、エチルシク
ロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンなど、沸点が12
0〜140℃程度の有機溶媒を単独で用いたり、あるい
はこれらにジオキサンやキシレン、トルエン、プロピル
シクロヘキサンなどを体積比率で0.1〜10%程度混
合した塗布溶剤が好ましく用いられる。
【0040】好ましい塗布条件としては、例えば、温度
24℃±1℃の環境下で最初に低速回転(100〜10
00rpm)で1〜10秒間色素溶液を塗布した後、直
ちに高速回転(2000〜5000rpm)で10〜6
0秒間乾燥すると均一な色素膜が形成できる。また、必
要に応じて記録層は1層だけでなく複数の色素を多層形
成させることもある。
【0041】次に記録層の上に厚さ50〜300nm、
好ましくは100〜150nmの反射層を形成する。反
射層の材料としては、再生光の波長で反射率の十分高い
もの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、
Ni、Pt、Ta、Cr及びPdの金属を単独あるいは
合金にして用いることが可能である。このなかでもAu
やAlは反射率が高く反射層の材料として適している。
これ以外でも下記のものを含んでいてもよい。例えば、
Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、
Fe、Co、Rh、Ir、Cu、Zn、Cd、Ga、I
n、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの
金属及び半金属を挙げることができる。また、Auを主
成分としているものは反射率の高い反射層が容易に得ら
れるため好適である。ここで主成分というのは含有率が
例えば50%以上のものをいう。金属以外の材料で低屈
折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形
成し、反射層として用いることも可能である。
【0042】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタリング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げら
れる。中でもスパッタリング法は、最もよく用いられて
いる手法である。また、反射率を高めるためや密着性を
よくするために記録層と反射層の間にそれぞれ反射増幅
層や接着層を設けることもできる。
【0043】さらに、反射層の上に保護層を形成させる
こともできる。保護層の材料としては反射層を外力から
保護するものであれば特に限定しない。有機物質として
は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を
挙げることができる。例えばUV硬化性樹脂が好まし
い。又、無機物質としては、SiO2 、SiN4 、Mg
2 、SnO2 等が挙げられる。熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂などは適当な溶剤に溶解して塗布液を塗布し、乾
燥することによって形成することができる。UV硬化性
樹脂は、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液
を調製した後にこの塗布液を塗布し、UV光を照射して
硬化させることによって形成することができる。UV硬
化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エ
ポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどの
アクリレート樹脂を用いることができる。これらの材料
は単独であるいは混合して用いても良いし、1層だけで
なく多層膜にして用いてもいっこうに差し支えない。保
護層の形成の方法としては、記録層と同様にスピンコー
ト法やキャスト法などの塗布法やスパッタ法や化学蒸着
法等の方法が用いられるが、このなかでもスピンコート
法が好ましい。このようにして作製された光記録媒体は
オレンジブック(CD−R)規格を満足する信号特性が
得られ、従来より市販されているCDプレーヤーやCD
−ROMプレーヤーでも良好に再生することが可能とな
る。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れによりなんら限定されるものではない。 〔実施例1〕直径46mm〜80mmの領域にトラック
ピッチ1.6μm、ピットの半価幅0.50μm、ピッ
トの深さ(dp )300nmであるEFM信号を記録し
たプリピットが形成され、直径80mm〜118mmの
領域にトラックピッチ1.6μm、グルーブの半価幅
(Wg )0.35μm、グルーブの深さ(dg )210
nmのプリグルーブが形成された円盤状のポリカーボネ
ート基板(外径120mm、厚さ1.2mm、屈折率
(ns )1.58)を用いた。一方、〔化1〕に示され
るフタロシアニン色素0.25gをエチルシクロヘキサ
ンに3% o−キシレンを添加した塗布溶媒10mlに溶
解し、色素溶液を調製した。
【0045】
【化1】
【0046】この色素溶液を上記基板上にスピンコート
法により、基板の回転数750rpmで5秒間塗布した
後、回転数3000rpmで10秒間乾燥して、色素層
を形成した後、70℃で2時間加熱乾燥し残留溶媒を除
去した。このときの色素膜の屈折率(nd )は2.20
であった。このときの色素の平均膜厚は約100nmで
あった。
【0047】この色素層の上に、バルザース社製スパッ
タ装置(CDI−900)を用いてAuをスパッタし、
厚さ100nmの反射層を形成した。スパッタガスに
は、アルゴンガスを用いた。スパッタ条件は、スパッタ
パワー2.5kW、スパッタガス圧1.0×10-2To
rrで行った。さらに反射層の上に紫外線硬化樹脂SD
−17(大日本インキ化学工業製)をスピンコートした
後、紫外線照射して厚さ6μmの保護層を形成した。
【0048】サンプルのグルーブ部を市販のCDライタ
ー(フィリップス社製CDD521)を用いて、EFM
信号を記録した。記録後、780nm赤色半導体レーザ
ーヘッドを搭載したパルステック工業製光ディスク評価
装置DDU−1000を用いて、信号を再生し、デジタ
ルオシロスコープにより反射率と11T信号の変調度を
測定し、KENWOOD製CDデコーダーを用いて、エ
ラー率を測定した。また、サンプルのピット底部とピッ
ト間部の光路長差(Lp )及びグルーブ底部とグルーブ
間部の光路長差(Lg )を算出するために、基板上に色
素層を形成した上に厚さ10nm程度のAuスパッタ膜
を形成したものを用いて、ピット部及びグルーブ部の色
素膜の窪み(それぞれδp 及びδg )を走査型トンネル
顕微鏡(クラサーフ−101A)を用いて測定した。測
定したピット部及びグルーブ部の色素膜の窪み深さを上
記δp 及びδg の値として用いて以下の式〔数8〕よ
り、Lp 及びLg を計算した。
【0049】
【数8】Lp =ns p +nd (δp −dp ) Lg =ns g +nd (δg −dg ) 信号特性を評価した結果、〔表1〕に示すようにプリピ
ット部及びプリグルーブ部ともに11T変調度及び反射
率がオレンジブック規格(11T変調度が60%以上、
反射率が65%以上)を満足した良好な特性が得られ
た。
【0050】
【表1】
【0051】〔実施例2〕実施例1において、塗布溶媒
をジメチルシクロヘキサン+4%o−キシレンにしたこ
と以外は同様にして媒体を作製し、実施例1と同様の方
法でδp 及びδgを測定し、Lp 及びLg を求めた。信
号特性を評価した結果、〔表1〕に示すように、プリピ
ット部及びプリグルーブ部ともに11T変調度及び反射
率がオレンジブック規格(11T変調度が60%以上、
反射率が65%以上)を満足した良好な特性が得られ
た。
【0052】〔実施例3〕実施例1において、塗布溶媒
をエチルシクロヘキサン+1%プロピルシクロヘキサン
にしたこと以外は同様にして媒体を作製し、実施例1と
同様の方法でδp及びδg を測定し、Lp 及びLg を求
めた。信号特性を評価した結果、〔表1〕に示すよう
に、リピット部及びプリグルーブ部ともに11T変調度
及び反射率がオレンジブック規格(11T変調度が60
%以上、反射率が65%以上)を満足した良好な特性が
得られた。
【0053】〔実施例4〕実施例1において、プリピッ
トの半価幅(Wp )を0.55μm、プリグルーブの半
価幅(Wg )を0.40μmににしたこと以外は同様に
して媒体を作製し、実施例1と同様の方法でδp 及びδ
g を測定し、Lp 及びLg を求めた。信号特性を評価し
た結果、〔表1〕に示すように、プリピット部及びプリ
グルーブ部ともに11T変調度及び反射率がオレンジブ
ック規格(11T変調度が60%以上、反射率が65%
以上)を満足した良好な特性が得られた。
【0054】〔実施例5〕実施例4において、プリピッ
トの深さ(dp )を250nmに、塗布溶媒をエチルシ
クロヘキサンにしたこと以外は同様にして媒体を作製
し、実施例1と同様の方法でδp 及びδg を測定し、L
p 及びLg を求めた。信号特性を評価した結果、〔表
1〕に示すように、プリピット部及びプリグルーブ部と
もに11T変調度及び反射率がオレンジブック規格(1
1T変調度が60%以上、反射率が65%以上)を満足
した良好な特性が得られた。
【0055】〔実施例6〕実施例5において、塗布溶媒
をジメチルシクロヘキサン+1%o−キシレンにしたこ
と以外は同様にして媒体を作製し、実施例1と同様の方
法でδp 及びδgを測定し、Lp 及びLg を求めた。信
号特性を評価した結果、〔表1〕に示すように、プリピ
ット部及びプリグルーブ部ともに11T変調度及び反射
率がオレンジブック規格(11T変調度が60%以上、
反射率が65%以上)を満足した良好な特性が得られ
た。
【0056】〔比較例1〕実施例1において、塗布溶媒
をプロピルシクロヘキサン+6%トルエンにしたこと以
外は、同様にして媒体を作製し、実施例1と同様の方法
でδp 及びδg を測定し、Lp 及びLg を求めた。信号
特性を評価した結果、〔表1〕に示すように、プリピッ
ト部は、変調度が小さく、エラーが多数発生し、再生不
良であり、プリグルーブ部も反射率や変調度も小さく、
エラーも発生し、オレンジブック規格を満足できなかっ
た。
【0057】〔比較例2〕実施例1において、プリピッ
トの深さ(dp )を250nmに、塗布溶媒をプロピル
シクロヘキサン+6%トルエンにしたこと以外は同様に
して媒体を作製し、実施例1と同様の方法でδp 及びδ
g を測定し、Lp 及びLg を求めた。信号特性を評価し
た結果、〔表1〕に示すように、プリピット部は、変調
度が小さく、エラーが多数発生し、再生不良であり、プ
リグルーブ部も反射率や変調度も小さく、エラーも発生
し、オレンジブック規格を満足できなかった。
【0058】〔比較例3〕実施例1において、プリピッ
トの半価幅(Wp )を0.55μm、プリグルーブの半
価幅(Wg )を0.40μm、プリグルーブの深さ(d
g )を230nm、塗布溶媒をプロピルシクロヘキサン
+6%トルエンにしたこと以外は同様にして媒体を作製
し、実施例1と同様の方法でδp 及びδg を測定し、L
p 及びLgを求めた。信号特性を評価した結果、〔表
1〕に示すようにプリピット部は、変調度が小さく、エ
ラーが多数発生し、再生不良であり、プリグルーブ部も
反射率や変調度も小さく、エラーも発生し、オレンジブ
ック規格を満足できなかった。
【0059】〔比較例4〕実施例1において、プリピッ
トの深さ(dp )を250nm、プリグルーブの深さ
(dg )を230nmに、塗布溶媒をジブチルエーテル
にしたこと以外は同様にして媒体を作製し、実施例1と
同様の方法でδp 及びδg を測定し、Lp 及びLg を求
めた。信号特性を評価した結果、〔表1〕に示すように
プリピット部は、変調度が小さく、エラーが多数発生
し、再生不良であり、プリグルーブ部も反射率や変調度
も小さく、エラーも発生し、オレンジブック規格を満足
できなかった。
【0060】〔比較例5〕比較例4において、塗布溶媒
をエチルシクロヘキサン+8%トルエンにしたこと以外
は同様にして媒体を作製し、実施例1と同様の方法でδ
p 及びδg を測定し、Lp 及びLg を求めた。信号特性
を評価した結果、〔表1〕に示すように、プリピット部
は、変調度が小さく、エラーが多数発生し、再生不良で
あり、プリグルーブ部も反射率や変調度も小さく、エラ
ーも発生し、オレンジブック規格を満足できなかった。
【0061】〔比較例6〕比較例2において、塗布溶媒
をプロピルシクロヘキサンにしたこと以外は同様にして
媒体を作製し、実施例1と同様の方法でδp 及びδg
測定し、Lp 及びLg を求めた。信号特性を評価した結
果、表1に示すようにプリピット部は、変調度が小さ
く、エラーが多数発生し、再生不良であり、プリグルー
ブ部も反射率や変調度も小さく、エラーも発生し、オレ
ンジブック規格を満足できなかった。
【0062】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、該プリピ
ット部におけるピットの半価幅を0.4〜0.7μm、
深さを200〜400nmにし、且つ、ピット底部とピ
ット間部の光路長差を0.20λ(但し、λは再生用レ
ーザ光の波長)以上0.40λ以下にし、該プリグルー
ブ部におけるグルーブの半価幅を0.3〜0.6μmに
し、且つ、グルーブ底部とグルーブ間部の光路長差を
0.15λ以下にすることにより、オレンジブック規格
を満足する良好な信号特性を有するハイブリッドディス
クを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光記録媒体の断面構造図
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層 5 プリグルーブ 6 プリピット 7 プリピット底部 8 プリピット間部 9 プリグルーブ底部 10 プリグルーブ間部 dp プリピットの深さ tp プリピット底部上の色素膜厚 tpl プリピット間部上の色素膜厚 δp 反射層3と色素層2の界面におけるプレピットの
深さ dg プリグルーブの深さ tg プリグルーブ底部上の色素膜厚 tgl プリグルーブ間部上の色素膜厚 δg 反射層3と色素層2の界面におけるプレグルーブ
の深さ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリピット及びプリグルーブが形成され
    た円盤状の基板上に、色素層、反射層、保護層がこの順
    に設けられている光記録媒体において、該プリピットが
    半価幅0.4〜0.7μm、深さ200〜400nmを
    有し、且つ、該ピット部とピット間部における光路長の
    差が0.20λ(但し、λは再生用レーザ光の波長)以
    上0.40λ以下であり、該プリグルーブが半価幅0.
    3〜0.6μm、深さ170〜250nmを有し、且
    つ、該グルーブ部とグルーブ間部における光路長の差が
    0.15λ(但し、λは再生用レーザ光の波長)以下で
    あることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 色素層がフタロシアニン色素よりなる請
    求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 反射層がAuを主成分とする金属からな
    る請求項1または請求項2記載の光記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6477136B2 (en) * 2000-05-24 2002-11-05 Hitachi Maxell, Ltd. Optical recording medium
US6982944B2 (en) 2002-03-20 2006-01-03 Hitachi Maxell, Ltd. Optical recording medium having relation between groove depths and pit depths
CN110829035A (zh) * 2019-11-19 2020-02-21 大连海事大学 一种宽半功率波束的圆极化贴片天线

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