JPH0813085A - オキシ酸水溶液中で耐食性を有する缶用鋼板及びその製造方法 - Google Patents
オキシ酸水溶液中で耐食性を有する缶用鋼板及びその製造方法Info
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- JPH0813085A JPH0813085A JP14655294A JP14655294A JPH0813085A JP H0813085 A JPH0813085 A JP H0813085A JP 14655294 A JP14655294 A JP 14655294A JP 14655294 A JP14655294 A JP 14655294A JP H0813085 A JPH0813085 A JP H0813085A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 焼鈍あるいは調圧後の鋼板をDI加工等で加
工率45〜75%に冷間加工した後にオキシ酸水溶液中
において優れた耐食性を有する缶用鋼板およびその製造
方法を提供する。 【構成】 重量で、C:0.001〜0.04%、M
n:0.05〜0.5%、Si:0.001〜0.4
%、P:0.02%以下、Al:0.003%以下、T
i:0.03%以下、S:0.013〜0.028%、
Cu:0.013〜0.03%未満を含み残部がFe及
び不可避的不純物からなり、鋼中のサルファイドを析出
制禦した缶用鋼板は、加工率45〜75%の冷間加工し
た後にオキシ酸水溶液中において優れた耐食性を有す
る。
工率45〜75%に冷間加工した後にオキシ酸水溶液中
において優れた耐食性を有する缶用鋼板およびその製造
方法を提供する。 【構成】 重量で、C:0.001〜0.04%、M
n:0.05〜0.5%、Si:0.001〜0.4
%、P:0.02%以下、Al:0.003%以下、T
i:0.03%以下、S:0.013〜0.028%、
Cu:0.013〜0.03%未満を含み残部がFe及
び不可避的不純物からなり、鋼中のサルファイドを析出
制禦した缶用鋼板は、加工率45〜75%の冷間加工し
た後にオキシ酸水溶液中において優れた耐食性を有す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオキシ酸水溶液中で耐食
性に優れた缶用鋼板およびその製造法に関するものであ
る。
性に優れた缶用鋼板およびその製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼の耐食性は製造プロセスの影響ととも
に鋼中成分元素の影響を受ける。耐食性によい元素とし
てはCu等が知られている。Cuについては、その添加
鋼板は、耐候性鋼板としてのみならず、諸元素と複合し
た高特性のものとして種々の用途に使用されている。大
気腐食においては、鋼中にSを含有してもCu含有量が
多ければ、必ずしもマイナス作用を示さない。淡水中に
おいてもSとCuの含有は必ずしも腐食の増大をもたら
さない。これらはCuによる表面酸化膜作用、S化合物
の表面集積作用等による。これらは土壌腐食環境にもあ
らわれる。缶内においても、クエン酸水溶液において鋼
中Cuが耐食性を向上させる作用をすることが知られて
いる。0.05%以下のCu含有鋼においてはSを共存
させるとSの増大とともに腐食速度は増す傾向のあるこ
とが示されている[J.I.S.I.223P,(19
38〔I〕)]。これらは諸元素共存下のSの腐食反応
性に視点が置かれている。
に鋼中成分元素の影響を受ける。耐食性によい元素とし
てはCu等が知られている。Cuについては、その添加
鋼板は、耐候性鋼板としてのみならず、諸元素と複合し
た高特性のものとして種々の用途に使用されている。大
気腐食においては、鋼中にSを含有してもCu含有量が
多ければ、必ずしもマイナス作用を示さない。淡水中に
おいてもSとCuの含有は必ずしも腐食の増大をもたら
さない。これらはCuによる表面酸化膜作用、S化合物
の表面集積作用等による。これらは土壌腐食環境にもあ
らわれる。缶内においても、クエン酸水溶液において鋼
中Cuが耐食性を向上させる作用をすることが知られて
いる。0.05%以下のCu含有鋼においてはSを共存
させるとSの増大とともに腐食速度は増す傾向のあるこ
とが示されている[J.I.S.I.223P,(19
38〔I〕)]。これらは諸元素共存下のSの腐食反応
性に視点が置かれている。
【0003】ブリキ等の缶材については、外面の防錆性
や塗装外観、印刷性が重要であり、内面においてはめっ
き性や塗装性が耐食性を主に左右することが知られてい
る。DI加工を行った場合には耐食性は前処理や塗膜の
密着性や被覆性の影響を受ける。耐食性は表面処理によ
って、殆ど律せられるところである。野菜ジュースや炭
酸飲料等には乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のオ
キシ酸が含まれており、オキシ酸中では概して鋼中のS
は耐食性に負の因子となる。素材因子の影響は無視しえ
ない。素材の耐食性は内容物、それにめっき・塗装の影
響が絡んで一義的といい難い。
や塗装外観、印刷性が重要であり、内面においてはめっ
き性や塗装性が耐食性を主に左右することが知られてい
る。DI加工を行った場合には耐食性は前処理や塗膜の
密着性や被覆性の影響を受ける。耐食性は表面処理によ
って、殆ど律せられるところである。野菜ジュースや炭
酸飲料等には乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等のオ
キシ酸が含まれており、オキシ酸中では概して鋼中のS
は耐食性に負の因子となる。素材因子の影響は無視しえ
ない。素材の耐食性は内容物、それにめっき・塗装の影
響が絡んで一義的といい難い。
【0004】缶用鋼板は不純物や介在物を浄化する方向
で耐食性の向上が図られる。また、耐食性に添加元素の
影響のあることも明らかであり、Cuの影響のあること
も指摘されてきている。近年、いわゆるインゴット材か
ら連続鋳造材に移行するに及んで、リム層のない連続鋳
造材に、ブリキとして、Cu添加の効果のあることが薄
めっきの作用を含めて特公昭62−9197号公報に開
示されている。
で耐食性の向上が図られる。また、耐食性に添加元素の
影響のあることも明らかであり、Cuの影響のあること
も指摘されてきている。近年、いわゆるインゴット材か
ら連続鋳造材に移行するに及んで、リム層のない連続鋳
造材に、ブリキとして、Cu添加の効果のあることが薄
めっきの作用を含めて特公昭62−9197号公報に開
示されている。
【0005】ブリキにしても、TFSにしても、あるい
はLTCにしても缶材耐食性に及ぼす鋼成分の影響とし
ては、クエン酸水溶液の場合、クエン酸とCuあるいは
Mnといったキレート結合性に負うところが大きく、そ
の表面膜の安定性に対応していると考えられる。鋼中に
Sを含む場合、Sは負の電荷を示す作用を有しており、
ここにポジティブなカチオンが吸着されると、それが膜
として安定化されれば、耐食性を示すようになる。これ
は、いわゆるブルーダイ型といわれるものである。
はLTCにしても缶材耐食性に及ぼす鋼成分の影響とし
ては、クエン酸水溶液の場合、クエン酸とCuあるいは
Mnといったキレート結合性に負うところが大きく、そ
の表面膜の安定性に対応していると考えられる。鋼中に
Sを含む場合、Sは負の電荷を示す作用を有しており、
ここにポジティブなカチオンが吸着されると、それが膜
として安定化されれば、耐食性を示すようになる。これ
は、いわゆるブルーダイ型といわれるものである。
【0006】オキシ酸溶液中では鋼中Sが可溶性であれ
ば、鋼の腐食反応をカソディックあるいはアノディック
に促進する因子として作用しやすい。特に冷間加工が加
わると、加工歪による腐食促進作用とオキシ酸下のSの
カソディック反応促進作用が相乗して腐食速度は大きく
なる。鋼の耐食性は含有成分の腐食反応性によると同時
に、含有成分の影響によってもたらされる集合組織の性
質、塑性加工歪因子による。鋼中にCuが添加される場
合には、冷間加工を行うとCuは腐食を促進する因子に
もなる。塑性加工歪が加わったとしても、サルファイド
が微細分散した状態にあっては、サルファイドが耐食性
に負の作用をするとは限らない。過電圧への影響をとも
なって化成処理性に効果的に作用し、耐食性に影響を及
ぼすこともある。めっきの影響とともに化成処理は耐食
性への寄与に大きく影響する。これらには塗装を含めた
表面処理の範疇が含まれる。
ば、鋼の腐食反応をカソディックあるいはアノディック
に促進する因子として作用しやすい。特に冷間加工が加
わると、加工歪による腐食促進作用とオキシ酸下のSの
カソディック反応促進作用が相乗して腐食速度は大きく
なる。鋼の耐食性は含有成分の腐食反応性によると同時
に、含有成分の影響によってもたらされる集合組織の性
質、塑性加工歪因子による。鋼中にCuが添加される場
合には、冷間加工を行うとCuは腐食を促進する因子に
もなる。塑性加工歪が加わったとしても、サルファイド
が微細分散した状態にあっては、サルファイドが耐食性
に負の作用をするとは限らない。過電圧への影響をとも
なって化成処理性に効果的に作用し、耐食性に影響を及
ぼすこともある。めっきの影響とともに化成処理は耐食
性への寄与に大きく影響する。これらには塗装を含めた
表面処理の範疇が含まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】缶材としては、Snめ
っき、多層めっき、合金めっき等のめっき鋼板及びめっ
き鋼板上へ化成処理や塗油を施した鋼板が用いられ、あ
るいはめっき鋼板や潤滑処理鋼板の冷間加工後表面に化
成処理や塗装を施した鋼板が用いられ、耐食性はこれら
表面処理によって律せられるが、耐食性要因は素材因子
にも言及させられる。これらは素材の腐食速度にしばし
ば言及させられる。腐食はオキシ酸溶液中の挙動をもっ
て一つの指標とされる。
っき、多層めっき、合金めっき等のめっき鋼板及びめっ
き鋼板上へ化成処理や塗油を施した鋼板が用いられ、あ
るいはめっき鋼板や潤滑処理鋼板の冷間加工後表面に化
成処理や塗装を施した鋼板が用いられ、耐食性はこれら
表面処理によって律せられるが、耐食性要因は素材因子
にも言及させられる。これらは素材の腐食速度にしばし
ば言及させられる。腐食はオキシ酸溶液中の挙動をもっ
て一つの指標とされる。
【0008】現今は、2CR材を用いる缶やDI缶のよ
うに、冷延加工を施した状態の鋼板が使用される。ここ
でこのような冷間の加工を受けた鋼板を用いた場合、缶
内容物によっては鋼中のCuやP等の元素は、マイナス
の因子となってあらわれることがある。しかし、オキシ
酸水溶液中においては、鋼中にCuを含有するとCl-
水溶液中における場合に比し、概して腐食速度は小さく
あらわれる。
うに、冷延加工を施した状態の鋼板が使用される。ここ
でこのような冷間の加工を受けた鋼板を用いた場合、缶
内容物によっては鋼中のCuやP等の元素は、マイナス
の因子となってあらわれることがある。しかし、オキシ
酸水溶液中においては、鋼中にCuを含有するとCl-
水溶液中における場合に比し、概して腐食速度は小さく
あらわれる。
【0009】乳酸は分子小さくして分子内に−COOH
と−OHを有しているため、冷延歪等の腐食起点がある
とピッティング的腐食を示しやすく、Cl- 類似ともい
える挙動をする化合物である。このほかのオキシ酸も同
様の性質を有している。
と−OHを有しているため、冷延歪等の腐食起点がある
とピッティング的腐食を示しやすく、Cl- 類似ともい
える挙動をする化合物である。このほかのオキシ酸も同
様の性質を有している。
【0010】本発明はこれらオキシ酸内容物において、
冷間加工を施した後に優れた耐食性を示す鋼板及びその
製造方法を開示しようとしたものであり、鋼中に含有す
るS等を冷間加工後の耐食性にプラスに活用しようとし
たものである。これらの溶液のPHは通常1.9〜8.
8であり、濃度は0.0001〜1M/Lである。
冷間加工を施した後に優れた耐食性を示す鋼板及びその
製造方法を開示しようとしたものであり、鋼中に含有す
るS等を冷間加工後の耐食性にプラスに活用しようとし
たものである。これらの溶液のPHは通常1.9〜8.
8であり、濃度は0.0001〜1M/Lである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本法は、重量で、C :
0.001〜0.04%、 Mn:0.05〜0.5
%、Si:0.001〜0.4%、 P :0.0
2%以下、Al:0.003%以下、 Ti:
0.03%以下、S :0.013〜0.028%、
Cu:0.013〜0.03%未満を含み残部がFe及
び不可避的不純物からなる缶用鋼板であって、この鋼板
を加工率45〜75%で冷間加工してなることを特徴と
するオキシ酸水溶液中で耐食性を有する缶用鋼板であ
る。さらに本法は、熱間圧延の際680℃以下の巻取り
温度で巻取り、常法で冷延し、焼鈍、あるいはさらに調
圧を行う、前記記載の成分組成の缶用鋼板の製造方法で
ある。焼鈍は通常550〜880℃の温度で行われる
が、1〜2分の焼鈍時間より、それ以上の時間のほうが
優れた耐食性を示す。
0.001〜0.04%、 Mn:0.05〜0.5
%、Si:0.001〜0.4%、 P :0.0
2%以下、Al:0.003%以下、 Ti:
0.03%以下、S :0.013〜0.028%、
Cu:0.013〜0.03%未満を含み残部がFe及
び不可避的不純物からなる缶用鋼板であって、この鋼板
を加工率45〜75%で冷間加工してなることを特徴と
するオキシ酸水溶液中で耐食性を有する缶用鋼板であ
る。さらに本法は、熱間圧延の際680℃以下の巻取り
温度で巻取り、常法で冷延し、焼鈍、あるいはさらに調
圧を行う、前記記載の成分組成の缶用鋼板の製造方法で
ある。焼鈍は通常550〜880℃の温度で行われる
が、1〜2分の焼鈍時間より、それ以上の時間のほうが
優れた耐食性を示す。
【0012】本発明の缶用鋼板は、DI加工等の45〜
75%の冷間加工を行った際に、オキシ酸溶液中で耐食
性を示す。冷間加工は30%前後の加工率においてもな
されるが、腐食が特に問題になるのは45%以上におい
てである。本発明において、用いられる表面処理材とし
ては、SnまたはSn系めっき鋼板が優れる。
75%の冷間加工を行った際に、オキシ酸溶液中で耐食
性を示す。冷間加工は30%前後の加工率においてもな
されるが、腐食が特に問題になるのは45%以上におい
てである。本発明において、用いられる表面処理材とし
ては、SnまたはSn系めっき鋼板が優れる。
【0013】通常鋼はCuを少量含有すると、その含有
量の増大とともに、酒石酸やクエン酸等のオキシ酸溶液
中において腐食速度を減じる傾向を示す。また、鋼はS
を微量含有すると、熱延巻取り温度の昇温とともに、オ
キシ酸溶液等中で概して、腐食速度を増大させる傾向を
示す。
量の増大とともに、酒石酸やクエン酸等のオキシ酸溶液
中において腐食速度を減じる傾向を示す。また、鋼はS
を微量含有すると、熱延巻取り温度の昇温とともに、オ
キシ酸溶液等中で概して、腐食速度を増大させる傾向を
示す。
【0014】焼鈍後のブリキ原板を冷延加工あるいはD
I加工を行った際には、Cuを0.008%含む鋼とC
uを0.024%含む鋼との比較では、0.001M/
L乳酸水溶液中においては後者の方が得てして大きな腐
食速度を示した。ここにSを鋼中に適量含有させ、熱延
巻取り温度を680℃以下として、MnSの析出を制禦
し、際結晶焼鈍あるいは際結晶を指向した焼鈍を行い、
この間に粒径が0.001〜0.05μのものが主とな
るサルファイドを析出させると、冷間加工後、後者の鋼
の応力が緩和される作用を加味して、腐食速度は小さな
値になる。鋼中MnSは冷間加工時の潤滑剤としての作
用も有しており、その作用は乳酸腐食にあらわれるだけ
でなく、そのほかのオキシ酸腐食においても内在してい
る。
I加工を行った際には、Cuを0.008%含む鋼とC
uを0.024%含む鋼との比較では、0.001M/
L乳酸水溶液中においては後者の方が得てして大きな腐
食速度を示した。ここにSを鋼中に適量含有させ、熱延
巻取り温度を680℃以下として、MnSの析出を制禦
し、際結晶焼鈍あるいは際結晶を指向した焼鈍を行い、
この間に粒径が0.001〜0.05μのものが主とな
るサルファイドを析出させると、冷間加工後、後者の鋼
の応力が緩和される作用を加味して、腐食速度は小さな
値になる。鋼中MnSは冷間加工時の潤滑剤としての作
用も有しており、その作用は乳酸腐食にあらわれるだけ
でなく、そのほかのオキシ酸腐食においても内在してい
る。
【0015】鋼中のCはセメンタイトとして存在してい
る場合、カソード反応が助長されて缶外面の腐食形態の
腐食を進行させる。缶内腐食にもセメンタイトの冷間加
工に及ぼす作用も加わって、腐食が進行される。従っ
て、素材の耐食性のためにはCの過剰添加は好ましくな
く、その含有量は0.06%以下、特に0.04%以下
がよい。Cの下限は0.001%であるが、これ以上の
脱炭は経済的に好ましくない。
る場合、カソード反応が助長されて缶外面の腐食形態の
腐食を進行させる。缶内腐食にもセメンタイトの冷間加
工に及ぼす作用も加わって、腐食が進行される。従っ
て、素材の耐食性のためにはCの過剰添加は好ましくな
く、その含有量は0.06%以下、特に0.04%以下
がよい。Cの下限は0.001%であるが、これ以上の
脱炭は経済的に好ましくない。
【0016】Cuは冷間加工後の腐食に上記のごとくマ
イナスとなる因子を有している。0.013%以上の添
加で耐食性作用があらわれるが、添加量が多すぎては冷
間加工に及ぼす影響やカソディック反応への影響のある
ことからCuは0.03%未満が好ましい。
イナスとなる因子を有している。0.013%以上の添
加で耐食性作用があらわれるが、添加量が多すぎては冷
間加工に及ぼす影響やカソディック反応への影響のある
ことからCuは0.03%未満が好ましい。
【0017】MnはSによる熱間脆性防止のために含有
される。Mnはサルファイドとして鋼中に析出するよう
になると、特に冷間加工後の耐食性が向上される。しか
し、析出量が多すぎては概してオキシ酸水溶液中の耐食
性が不良となる。熱延板の巻取温度を500〜680℃
とすることによってこれを制禦することができる。
される。Mnはサルファイドとして鋼中に析出するよう
になると、特に冷間加工後の耐食性が向上される。しか
し、析出量が多すぎては概してオキシ酸水溶液中の耐食
性が不良となる。熱延板の巻取温度を500〜680℃
とすることによってこれを制禦することができる。
【0018】サルファイドの析出にはOやAlあるいは
C、N等が影響する。O(0.06%以下)、N(0.
006%以下)、Cの制御された鋼板において、Mnと
ともにTiを添加すれば、このサルファイドは熱延板の
時点から鋼素材の耐食性に有為の作用をする。このサル
ファイドの析出は製造プロセスの熱延時に900〜11
00℃程に1〜30分の保定することによって助長され
る。Mnの添加量が多すぎては鋼硬度が高くなり、また
サルファイドも粗大となるので、最適な添加量は0.0
5〜0.5%である。Mnサルファイドと炭化物あるい
はさらにAl窒化物等が複合析出されると、オキシ酸溶
液中で表面吸着膜は有利な挙動を示す。
C、N等が影響する。O(0.06%以下)、N(0.
006%以下)、Cの制御された鋼板において、Mnと
ともにTiを添加すれば、このサルファイドは熱延板の
時点から鋼素材の耐食性に有為の作用をする。このサル
ファイドの析出は製造プロセスの熱延時に900〜11
00℃程に1〜30分の保定することによって助長され
る。Mnの添加量が多すぎては鋼硬度が高くなり、また
サルファイドも粗大となるので、最適な添加量は0.0
5〜0.5%である。Mnサルファイドと炭化物あるい
はさらにAl窒化物等が複合析出されると、オキシ酸溶
液中で表面吸着膜は有利な挙動を示す。
【0019】Sは鋼中にサルファイドとして微細に析出
した場合、冷間加工後の缶内腐食を抑制する因子にな
る。これは鋼単独の腐食に限らず、表面処理をした場合
の挙動にもあらわれる。Sの0.013〜0.028%
の含有が腐食の抑制に特に効果を示す。サルファイドの
粒径は0.001〜0.05μが主となるものがよい。
Sの許容限は0.028%であり、それ以上ではH2 S
及びSH- による腐食性が増す傾向になり、0.006
%以下では耐食性への効果がなくなり、孔食性への指向
も生じる。表1に乳酸水溶液中における鋼中Sの腐食速
度に及ぼす影響を記載した。冷間加工を加えることによ
って耐食性に及ぼすSの効果が現れる。Sの作用は0.
013%以下においてもあらわれ、含有量の多い方が耐
食性作用によい傾向である。
した場合、冷間加工後の缶内腐食を抑制する因子にな
る。これは鋼単独の腐食に限らず、表面処理をした場合
の挙動にもあらわれる。Sの0.013〜0.028%
の含有が腐食の抑制に特に効果を示す。サルファイドの
粒径は0.001〜0.05μが主となるものがよい。
Sの許容限は0.028%であり、それ以上ではH2 S
及びSH- による腐食性が増す傾向になり、0.006
%以下では耐食性への効果がなくなり、孔食性への指向
も生じる。表1に乳酸水溶液中における鋼中Sの腐食速
度に及ぼす影響を記載した。冷間加工を加えることによ
って耐食性に及ぼすSの効果が現れる。Sの作用は0.
013%以下においてもあらわれ、含有量の多い方が耐
食性作用によい傾向である。
【0020】Tiはサルファイド生成元素として添加す
る。Tiを含有するサルファイドは例えばMn単味のサ
ルファイドに比して、缶内で安定な膜を形成しやすい等
の特徴ある性質を有している。TiはMnの影響をとも
なって効果的となる。Ti添加量の多い場合、Sととも
に過剰のCを含むとカーボサルファイドを形成するとい
うように、その析出物は鋼硬化の原因になり、冷間加工
後の腐食を増大させる。Tiの含有範囲は可溶性Tiと
して0.001〜0.03%がよい。
る。Tiを含有するサルファイドは例えばMn単味のサ
ルファイドに比して、缶内で安定な膜を形成しやすい等
の特徴ある性質を有している。TiはMnの影響をとも
なって効果的となる。Ti添加量の多い場合、Sととも
に過剰のCを含むとカーボサルファイドを形成するとい
うように、その析出物は鋼硬化の原因になり、冷間加工
後の腐食を増大させる。Tiの含有範囲は可溶性Tiと
して0.001〜0.03%がよい。
【0021】Alは主に脱酸のために添加される。Al
は0.1%以下添加されていてもよいが、多すぎては缶
内のガルバニック環境下では必ずしも良好な耐食性を示
さないので、Alは可溶性として0.003%以下が好
ましい。Siも脱酸のために添加されるが、耐食性のた
めには0.4%以下が好ましい。
は0.1%以下添加されていてもよいが、多すぎては缶
内のガルバニック環境下では必ずしも良好な耐食性を示
さないので、Alは可溶性として0.003%以下が好
ましい。Siも脱酸のために添加されるが、耐食性のた
めには0.4%以下が好ましい。
【0022】Pは含有量の多い場合には高硬度とさせ、
腐食速度に影響を及ぼすので、0.02%以下、特に
0.015%以下がよい。この他Nの弊害を緩和するた
めに、Nbを0.03%以下添加してもよい。
腐食速度に影響を及ぼすので、0.02%以下、特に
0.015%以下がよい。この他Nの弊害を緩和するた
めに、Nbを0.03%以下添加してもよい。
【0023】本鋼板は通常の製造プロセスの精練工程で
溶製され、あるいはさらに真空脱ガス処理され、連続鋳
造その他で鋳造され、必要によって灼熱され、熱延、酸
洗、冷延、電清、焼鈍(箱焼鈍、連続焼鈍[過時効処
理])、再冷延あるいは調質圧延されて製造される。こ
の際の条件は、例えば熱延開始温度は1050〜125
0℃、熱延仕上温度は850〜950℃、巻取温度は5
00〜680℃、熱延仕上から巻取までの冷却速度は5
〜35℃/秒で行われる。
溶製され、あるいはさらに真空脱ガス処理され、連続鋳
造その他で鋳造され、必要によって灼熱され、熱延、酸
洗、冷延、電清、焼鈍(箱焼鈍、連続焼鈍[過時効処
理])、再冷延あるいは調質圧延されて製造される。こ
の際の条件は、例えば熱延開始温度は1050〜125
0℃、熱延仕上温度は850〜950℃、巻取温度は5
00〜680℃、熱延仕上から巻取までの冷却速度は5
〜35℃/秒で行われる。
【0024】本法において、1.9〜3.3mm厚みの熱
延鋼板を、冷延と焼鈍を組み合わせて製造した2CRあ
るいは焼鈍、調圧した鋼板のDI加工の行われた薄もの
において良好な耐食性を示す。冷間加工率が45%以下
特に25%以下では耐食性は問題となり難く、75%以
上では鋼の機械的性質が悪くなり、鋼中Sの効果もあら
われ難くなる。
延鋼板を、冷延と焼鈍を組み合わせて製造した2CRあ
るいは焼鈍、調圧した鋼板のDI加工の行われた薄もの
において良好な耐食性を示す。冷間加工率が45%以下
特に25%以下では耐食性は問題となり難く、75%以
上では鋼の機械的性質が悪くなり、鋼中Sの効果もあら
われ難くなる。
【0025】
【実施例】C:0.04%、Si:0.02%、Mn:
0.35%、P:0.015%、S:0.026%、A
l:0.003%、Ti:0.003%、Cu:0.0
24%を含み残部がFe及び不可避的不純物を含有する
厚さ3.2mmの熱延鋼板を575℃の巻取り温度で巻取
り、酸洗、冷延、620℃2時間の箱焼鈍後0.36mm
に冷延した。焼鈍後1%に調圧した鋼板と65%の冷間
加工を施した後の鋼の耐食性を、同一成分系のS、Cu
の含有量の異なった鋼板で比較して0.001M/L乳
酸(炭酸ガス飽和)水溶液中において26.7℃、96
時間の条件で腐食速度を測定した。その結果を表1に示
す。
0.35%、P:0.015%、S:0.026%、A
l:0.003%、Ti:0.003%、Cu:0.0
24%を含み残部がFe及び不可避的不純物を含有する
厚さ3.2mmの熱延鋼板を575℃の巻取り温度で巻取
り、酸洗、冷延、620℃2時間の箱焼鈍後0.36mm
に冷延した。焼鈍後1%に調圧した鋼板と65%の冷間
加工を施した後の鋼の耐食性を、同一成分系のS、Cu
の含有量の異なった鋼板で比較して0.001M/L乳
酸(炭酸ガス飽和)水溶液中において26.7℃、96
時間の条件で腐食速度を測定した。その結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】次に、C:0.01%、Si:0.02
%、Mn:0.04〜0.4%、P:0.010%、
S:0.06〜0.026%、Al:0.003%、T
i:0.028%、Cu:0.028%を含み残部がF
e及び不可避的不純物を含有する厚さ2.7mmの熱延鋼
板を酸洗後、冷延し、600℃2時間の箱焼鈍後、65
%の冷間加工を行った。0.001M/L酒石酸(炭酸
ガス飽和)水溶液中において26.7℃、96時間の条
件で腐食速度を測定した。その結果を表2に示す。
%、Mn:0.04〜0.4%、P:0.010%、
S:0.06〜0.026%、Al:0.003%、T
i:0.028%、Cu:0.028%を含み残部がF
e及び不可避的不純物を含有する厚さ2.7mmの熱延鋼
板を酸洗後、冷延し、600℃2時間の箱焼鈍後、65
%の冷間加工を行った。0.001M/L酒石酸(炭酸
ガス飽和)水溶液中において26.7℃、96時間の条
件で腐食速度を測定した。その結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】表1、2において下線を引いたものが本発
明鋼である。表1、2から明らかなように、オキシ酸溶
液中において本成分鋼板は優れた耐食性を示す。腐食反
応は素材因子と腐食環境要因に影響される。鋼中Sが集
合組織、加工歪という素材特性への影響としてでなく、
環境側に取り込まれる状況があるとすれば、例えば酒石
酸+アシッドバイオレットというような腐食の抑制され
る手段が環境側に適用されよう。以上のような特性を有
する鋼板は表面処理の施された鋼板において耐孔食性等
諸耐食性に効果を示す。
明鋼である。表1、2から明らかなように、オキシ酸溶
液中において本成分鋼板は優れた耐食性を示す。腐食反
応は素材因子と腐食環境要因に影響される。鋼中Sが集
合組織、加工歪という素材特性への影響としてでなく、
環境側に取り込まれる状況があるとすれば、例えば酒石
酸+アシッドバイオレットというような腐食の抑制され
る手段が環境側に適用されよう。以上のような特性を有
する鋼板は表面処理の施された鋼板において耐孔食性等
諸耐食性に効果を示す。
【0030】
【発明の効果】本発明によって得られた缶用鋼板は、微
量のS、Mn、Cuを含み、特定量のその他必要成分元
素を含む鋼板であり、鋼中のサルファイドの析出制禦に
より、焼鈍あるいはさらに調圧後の缶用鋼板を加工率4
5〜75%に冷間加工した後に、オキシ酸水溶液中にお
いて耐食性を優れたものとする。
量のS、Mn、Cuを含み、特定量のその他必要成分元
素を含む鋼板であり、鋼中のサルファイドの析出制禦に
より、焼鈍あるいはさらに調圧後の缶用鋼板を加工率4
5〜75%に冷間加工した後に、オキシ酸水溶液中にお
いて耐食性を優れたものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/16
Claims (2)
- 【請求項1】 重量で、 C :0.001〜0.04%、 Mn:0.05〜0.5%、 Si:0.001〜0.4%、 P :0.02%以下、 Al:0.003%以下、 Ti:0.03%以下、 S :0.013〜0.028%、 Cu:0.013〜0.03%未満を含み残部がFe及
び不可避的不純物からなる缶用鋼板であって、加工率4
5〜75%で冷間加工してなることを特徴とするオキシ
酸水溶液中で耐食性を有する缶用鋼板。 - 【請求項2】 請求項1記載の成分からなる鋼を熱間圧
延する際に680℃以下の巻取り温度で巻取り、常法に
より冷延し、焼鈍し、加工率45〜75%で冷間加工す
ることを特徴とするオキシ酸水溶液中で耐食性を有す
る、缶用鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14655294A JPH0813085A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | オキシ酸水溶液中で耐食性を有する缶用鋼板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14655294A JPH0813085A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | オキシ酸水溶液中で耐食性を有する缶用鋼板及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0813085A true JPH0813085A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15410247
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14655294A Withdrawn JPH0813085A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | オキシ酸水溶液中で耐食性を有する缶用鋼板及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0813085A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013119649A (ja) * | 2011-12-07 | 2013-06-17 | Jfe Steel Corp | 缶用鋼板用原板と缶用鋼板およびそれらの製造方法 |
-
1994
- 1994-06-28 JP JP14655294A patent/JPH0813085A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013119649A (ja) * | 2011-12-07 | 2013-06-17 | Jfe Steel Corp | 缶用鋼板用原板と缶用鋼板およびそれらの製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010904 |