JPH08133713A - 低気孔率炭素材料およびその製造方法 - Google Patents
低気孔率炭素材料およびその製造方法Info
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- JPH08133713A JPH08133713A JP6271213A JP27121394A JPH08133713A JP H08133713 A JPH08133713 A JP H08133713A JP 6271213 A JP6271213 A JP 6271213A JP 27121394 A JP27121394 A JP 27121394A JP H08133713 A JPH08133713 A JP H08133713A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来品に比べて気孔率の顕著に低減された炭
素材料、および工業的に有利なその製造方法を提供す
る。 【構成】自己融着性炭素質メソフェーズ粒子を平均粒子
径を 5μm以下に粉化し、バインダーを用いずに成型し
た後、焼成して得られる全気孔容積が30mm3 /g以下の低
気孔率炭素材料およびその製造方法
素材料、および工業的に有利なその製造方法を提供す
る。 【構成】自己融着性炭素質メソフェーズ粒子を平均粒子
径を 5μm以下に粉化し、バインダーを用いずに成型し
た後、焼成して得られる全気孔容積が30mm3 /g以下の低
気孔率炭素材料およびその製造方法
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自己融着性を有する炭素
質メソフェーズ粒子から得られる低気孔率の炭素材料お
よびその製造法に関する。
質メソフェーズ粒子から得られる低気孔率の炭素材料お
よびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造プロセス用カーボンや
機械用カーボンのような特殊炭素材料分野において製品
の性能向上に対する要求はますます強いものとなってお
り、高密度化・高強度化に加え、高純度化が求められる
ようになってきた。特に半導体分野向け炭素材料では高
温減圧下での吸蔵ガスの放出が問題とされることが多く
なっており、これに呼応して炭素材料の気孔率の低減が
重要視されるようになっている。
機械用カーボンのような特殊炭素材料分野において製品
の性能向上に対する要求はますます強いものとなってお
り、高密度化・高強度化に加え、高純度化が求められる
ようになってきた。特に半導体分野向け炭素材料では高
温減圧下での吸蔵ガスの放出が問題とされることが多く
なっており、これに呼応して炭素材料の気孔率の低減が
重要視されるようになっている。
【0003】従来、一般の炭素材料は粉砕コークスや黒
鉛などのフィラー(骨材)とコールタールピッチなどの
バインダー(結合材)から製造されてきたが、バインダ
ーの残炭率がきわめて低いために高密度化が容易ではな
いという欠点がある。しかもプロセスが煩雑で製造期間
が長く生産性が低いという難点もある。これに対してコ
ールタールや石油系重質油を熱処理する際に生成するメ
ソフェーズ小球体を抽出・分離して得られるメソカーボ
ンマイクロビーズは、フィラーとバインダーの両成分の
特性を兼備していることから近年高密度炭素材料の一元
系製造原料として期待され精力的に研究されている。
鉛などのフィラー(骨材)とコールタールピッチなどの
バインダー(結合材)から製造されてきたが、バインダ
ーの残炭率がきわめて低いために高密度化が容易ではな
いという欠点がある。しかもプロセスが煩雑で製造期間
が長く生産性が低いという難点もある。これに対してコ
ールタールや石油系重質油を熱処理する際に生成するメ
ソフェーズ小球体を抽出・分離して得られるメソカーボ
ンマイクロビーズは、フィラーとバインダーの両成分の
特性を兼備していることから近年高密度炭素材料の一元
系製造原料として期待され精力的に研究されている。
【0004】炭素材料の緻密化とシール性の向上を達成
するために、タール・ピッチ類の熱処理ピッチ中のピッ
チマトリックスから分離して得られるメソフェーズ球晶
を微細化したのち、成型・焼成する方法が特開平1-2905
59号に開示されている。しかしながら、これにより得ら
れる炭素材料は緻密化されたとはいえ、まだかなりの気
孔を含有しており、全気孔容積は50mm3 /g以上である。
するために、タール・ピッチ類の熱処理ピッチ中のピッ
チマトリックスから分離して得られるメソフェーズ球晶
を微細化したのち、成型・焼成する方法が特開平1-2905
59号に開示されている。しかしながら、これにより得ら
れる炭素材料は緻密化されたとはいえ、まだかなりの気
孔を含有しており、全気孔容積は50mm3 /g以上である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のメソフェー
ズ球晶から得られた炭素材料の気孔容積は、メソフェー
ズ球晶の表層に付着していたピッチマトリックス中の粘
結成分(β−レジン)に起因すると考えられる。すなわ
ちメソフェーズ球晶を利用する方法では、球晶それ自身
の焼結力だけでは高密度化・高強度化の達成は不充分で
あるため、ピッチマトリックス中のバインダー成分を球
晶表面に残存付着させることによってその自己焼結力を
制御している。このためメソフェーズ球晶を原料とする
系は、実質的に二成分系であり、バインダー能をもつβ
−レジンと球晶自身は異なる炭化挙動(特に焼成過程で
の揮発分量や収縮率)を示すと考えられることから、得
られる炭素材料の緻密化には限界がある。
ズ球晶から得られた炭素材料の気孔容積は、メソフェー
ズ球晶の表層に付着していたピッチマトリックス中の粘
結成分(β−レジン)に起因すると考えられる。すなわ
ちメソフェーズ球晶を利用する方法では、球晶それ自身
の焼結力だけでは高密度化・高強度化の達成は不充分で
あるため、ピッチマトリックス中のバインダー成分を球
晶表面に残存付着させることによってその自己焼結力を
制御している。このためメソフェーズ球晶を原料とする
系は、実質的に二成分系であり、バインダー能をもつβ
−レジンと球晶自身は異なる炭化挙動(特に焼成過程で
の揮発分量や収縮率)を示すと考えられることから、得
られる炭素材料の緻密化には限界がある。
【0006】すなわち上記のメソフェーズ球晶から製造
される高密度高強度炭素材料は、フィラー・バインダー
系の一般黒鉛材料に比べれば気孔容積がかなり低減され
てはいるが、まだ相当の気孔を有し多量のガスを吸着す
るので、更なるシール性の改善が望まれている。またメ
ソフェーズ球晶は、原料ピッチに対するメソフェーズ小
球体の歩留りが極端に低いこと、マトリックスピッチか
らの抽出・分離操作に多量の溶剤を必要とすること、品
質コントロールが困難で一定したバインダー能が確保で
きないことなど、製造プロセス面で重大な欠点を抱えて
いる。本発明の目的は、従来品に比べて気孔率の顕著に
低減された炭素材料、および工業的に有利なその製造方
法を提供することにある。
される高密度高強度炭素材料は、フィラー・バインダー
系の一般黒鉛材料に比べれば気孔容積がかなり低減され
てはいるが、まだ相当の気孔を有し多量のガスを吸着す
るので、更なるシール性の改善が望まれている。またメ
ソフェーズ球晶は、原料ピッチに対するメソフェーズ小
球体の歩留りが極端に低いこと、マトリックスピッチか
らの抽出・分離操作に多量の溶剤を必要とすること、品
質コントロールが困難で一定したバインダー能が確保で
きないことなど、製造プロセス面で重大な欠点を抱えて
いる。本発明の目的は、従来品に比べて気孔率の顕著に
低減された炭素材料、および工業的に有利なその製造方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討を進めた結果、特定範囲の H/Cおよ
び O/C値を満足する自己融着性炭素質メソフェーズ粒子
粉体を微粉化して成型したのち焼成することによって、
気孔率が極めて小さく一層高度に緻密化された構造を有
する炭素材料が得られることを見い出し、本発明に到達
した。即ち本発明は、自己融着性炭素質メソフェーズ粒
子から得られる全気孔容積が30mm3 /g以下の低気孔率炭
素材料、および炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.48
の範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01未
満である自己融着性炭素質メソフェーズ粒子を平均粒子
径を 5μm以下に粉化し、バンダーを用いずに成型した
後、焼成することを特徴とする全気孔容積が30mm3 /g以
下の低気孔率炭素材料の製造法である。
達成すべく鋭意検討を進めた結果、特定範囲の H/Cおよ
び O/C値を満足する自己融着性炭素質メソフェーズ粒子
粉体を微粉化して成型したのち焼成することによって、
気孔率が極めて小さく一層高度に緻密化された構造を有
する炭素材料が得られることを見い出し、本発明に到達
した。即ち本発明は、自己融着性炭素質メソフェーズ粒
子から得られる全気孔容積が30mm3 /g以下の低気孔率炭
素材料、および炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.48
の範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01未
満である自己融着性炭素質メソフェーズ粒子を平均粒子
径を 5μm以下に粉化し、バンダーを用いずに成型した
後、焼成することを特徴とする全気孔容積が30mm3 /g以
下の低気孔率炭素材料の製造法である。
【0008】本発明に用いられる自己融着性炭素質メソ
フェーズ粒子には炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.
48の範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01
未満であるものが用いられる。炭素に対する水素および
酸素の原子比がこの範囲のメソフェーズ粒子は、炭化収
率が極めて高く、メソフェーズピッチの粘着性を保持し
つつ、焼成・炭化工程で発生するガスが極めて少ない。
フェーズ粒子には炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.
48の範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01
未満であるものが用いられる。炭素に対する水素および
酸素の原子比がこの範囲のメソフェーズ粒子は、炭化収
率が極めて高く、メソフェーズピッチの粘着性を保持し
つつ、焼成・炭化工程で発生するガスが極めて少ない。
【0009】本発明者らは先に、バインダー成分をメソ
フェーズ球晶に付着させる方法に代えて、実質的に均質
な成分のみから構成される自己融着性を有する炭素質粒
子として、特定性状のメソフェーズピッチを熱処理する
ことによって得られる自己融着性炭素質粉体を提案した
(特開平6-144812号) 。本発明における自己融着性炭素
質メソフェーズ粒子には、このような自己融着性炭素質
粉体を用いることができる。この炭素質粒子は簡便なプ
ロセスによって安価に調製でき、バインダーを添加する
ことなく成型することができ、更に安定した高度の焼結
力と極めて高い炭化収率を示すので、本発明の炭素材料
は工業的に有利に製造することができる。
フェーズ球晶に付着させる方法に代えて、実質的に均質
な成分のみから構成される自己融着性を有する炭素質粒
子として、特定性状のメソフェーズピッチを熱処理する
ことによって得られる自己融着性炭素質粉体を提案した
(特開平6-144812号) 。本発明における自己融着性炭素
質メソフェーズ粒子には、このような自己融着性炭素質
粉体を用いることができる。この炭素質粒子は簡便なプ
ロセスによって安価に調製でき、バインダーを添加する
ことなく成型することができ、更に安定した高度の焼結
力と極めて高い炭化収率を示すので、本発明の炭素材料
は工業的に有利に製造することができる。
【0010】すなわち本発明に用いられる自己融着性炭
素質メソフェーズ粒子は、炭化収率が70重量% 以上、軟
化点が 170℃以上で、光学的異方性相が70vol%以上であ
るメソフェーズピッチを熱処理することによって好適に
製造される。このようなメソフェーズピッチを非酸化性
雰囲気下において熱処理することによって、炭素に対す
る水素の原子比が0.35〜0.48の範囲であり、且つ炭素に
対する酸素の原子比が0.01未満である自己融着性炭素質
メソフェーズ粒子が得られる。なお熱処理は通常、非酸
化性雰囲気下 420〜590 ℃の温度で行われる。このよう
な自己融着性炭素質メソフェーズ粒子は実質的に均質な
成分のみから構成される一元系の成型原料であり、成型
性に優れ、炭化収率が著しく高く、高度の焼結力を示す
ため、高密度かつ高強度の炭素材料が効率的に製造でき
る。
素質メソフェーズ粒子は、炭化収率が70重量% 以上、軟
化点が 170℃以上で、光学的異方性相が70vol%以上であ
るメソフェーズピッチを熱処理することによって好適に
製造される。このようなメソフェーズピッチを非酸化性
雰囲気下において熱処理することによって、炭素に対す
る水素の原子比が0.35〜0.48の範囲であり、且つ炭素に
対する酸素の原子比が0.01未満である自己融着性炭素質
メソフェーズ粒子が得られる。なお熱処理は通常、非酸
化性雰囲気下 420〜590 ℃の温度で行われる。このよう
な自己融着性炭素質メソフェーズ粒子は実質的に均質な
成分のみから構成される一元系の成型原料であり、成型
性に優れ、炭化収率が著しく高く、高度の焼結力を示す
ため、高密度かつ高強度の炭素材料が効率的に製造でき
る。
【0011】本発明に用いられる自己融着性炭素質メソ
フェーズ粒子のサイズとその成型体の炭素化・黒鉛化挙
動、光学組織および気孔率との関係は、次の通りであ
る。すなわち原料粒子の微粒化に伴い、得られる炭素材
料組織は均質化と緻密化が促進され、その傾向は平均粒
子径が5μm以下になると顕著になる。5μm以下の粒
子から得られる成型体組織は、微細な光学的異方性単位
がサブミクロンレベルまでランダムに展開し均質でポア
のない高度に緻密化された構造を形成する。この粒子同
士は完全に融着し合っており、粒界はもはや識別不可能
である。また5μm以下の粒子から得られる成型体組織
は、炭素化過程の大きな収縮にもかかわらず、クラック
の生成はまったく観察されず、更に平均気孔径、累積気
孔容積ともに顕著に低減されシール性に優れた特徴を示
す。原料粒子の平均粒子径が大きくなるにしたがって得
られる炭素成型体の気孔率は上昇し、原料の平均粒径が
8μm以上になると、1000℃近傍の炭素化過程において
光学的異方性サイズの比較的大きな領域内部にクラック
が生成し、さらに黒鉛化処理によって、そのクラックは
一層進展する。
フェーズ粒子のサイズとその成型体の炭素化・黒鉛化挙
動、光学組織および気孔率との関係は、次の通りであ
る。すなわち原料粒子の微粒化に伴い、得られる炭素材
料組織は均質化と緻密化が促進され、その傾向は平均粒
子径が5μm以下になると顕著になる。5μm以下の粒
子から得られる成型体組織は、微細な光学的異方性単位
がサブミクロンレベルまでランダムに展開し均質でポア
のない高度に緻密化された構造を形成する。この粒子同
士は完全に融着し合っており、粒界はもはや識別不可能
である。また5μm以下の粒子から得られる成型体組織
は、炭素化過程の大きな収縮にもかかわらず、クラック
の生成はまったく観察されず、更に平均気孔径、累積気
孔容積ともに顕著に低減されシール性に優れた特徴を示
す。原料粒子の平均粒子径が大きくなるにしたがって得
られる炭素成型体の気孔率は上昇し、原料の平均粒径が
8μm以上になると、1000℃近傍の炭素化過程において
光学的異方性サイズの比較的大きな領域内部にクラック
が生成し、さらに黒鉛化処理によって、そのクラックは
一層進展する。
【0012】自己融着性を有する炭素質メソフェーズ
は、微粉砕が容易であるため工業的には特殊な粉砕装置
を必要とすることなく、ジェットミル等で簡単に5μm
以下の粒径に制御できる。通常は操作性、粉砕効率、コ
ストなどを考慮し、平均粒径が1〜5μmの範囲に入る
よう粉砕される。粉砕手段は上述のジェットミルの他、
振動ボールミル、分級衝撃ミル、ハンマーミル、マイク
ロアトマイザーなどが用いられ、特に限定されない。
は、微粉砕が容易であるため工業的には特殊な粉砕装置
を必要とすることなく、ジェットミル等で簡単に5μm
以下の粒径に制御できる。通常は操作性、粉砕効率、コ
ストなどを考慮し、平均粒径が1〜5μmの範囲に入る
よう粉砕される。粉砕手段は上述のジェットミルの他、
振動ボールミル、分級衝撃ミル、ハンマーミル、マイク
ロアトマイザーなどが用いられ、特に限定されない。
【0013】こうして得られる平均粒子径が5μm以下
の自己融着性炭素質メソフェーズ粉末は、バインダーを
用いずに成型に供され、非酸化性雰囲気下で焼成される
ことによって、シール性に優れた低気孔率炭素材料が得
られる。成型体の形状については、目的、用途等に応じ
て自由に選択できる。成型は常温で行う場合と、原料粉
体が軟化、あるいは溶融する温度域で行う場合があり、
これは要求される形状、性能およびコストに応じて決定
される。成型体は引続き焼成することによって、低気孔
率の炭素材料が得られる。焼成温度は用途に応じて 600
〜3000℃の範囲で選択される。焼成条件は一般に、非酸
化性雰囲気下、昇温速度 1〜300 ℃/hで行われる。
の自己融着性炭素質メソフェーズ粉末は、バインダーを
用いずに成型に供され、非酸化性雰囲気下で焼成される
ことによって、シール性に優れた低気孔率炭素材料が得
られる。成型体の形状については、目的、用途等に応じ
て自由に選択できる。成型は常温で行う場合と、原料粉
体が軟化、あるいは溶融する温度域で行う場合があり、
これは要求される形状、性能およびコストに応じて決定
される。成型体は引続き焼成することによって、低気孔
率の炭素材料が得られる。焼成温度は用途に応じて 600
〜3000℃の範囲で選択される。焼成条件は一般に、非酸
化性雰囲気下、昇温速度 1〜300 ℃/hで行われる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。但し本発明はこれらの実施例により制限され
るものではない。
説明する。但し本発明はこれらの実施例により制限され
るものではない。
【0015】実施例1 超強酸フッ化水素・三フッ化ホウ素の存在下ナフタレン
を重合させて得られたメソフェーズピッチ(軟化点:2
32℃、光学的異方性含有率:100%、炭化収率:8
5%)を窒素雰囲気下480℃まで昇温し1時間の熱処
理を行なった。この熱処理メソフェーズピッチの炭素に
対する水素の原子比は0.45、炭素に対する酸素の原
子比は0.005であった。この熱処理メソフェーズピ
ッチを湿式ボールミルによって粉砕し、平均粒径2.2
μmとした。この平均粒径値は,レーザー方式の粒度分
布測定装置を用いて測定した。こうして得られた粉砕品
を常温で成型圧2ton/cm2 でプレート状(50mm×50
mm×10mm)に成型した。これをアルゴン雰囲気下で焼
成し、2500℃で黒鉛化処理を行なった。得られた黒
鉛化品の細孔分布を水銀ポロシメーターを用いて測定し
た結果、平均気孔径は0.023μm、全気孔容積は1
5mm3 /gであり、高いシール性を有していた。また黒鉛
化品の嵩密度は2.05g/cm3 、3点曲げ強度は130
0kgf/cm2 、黒鉛化収率は92重量%であった。
を重合させて得られたメソフェーズピッチ(軟化点:2
32℃、光学的異方性含有率:100%、炭化収率:8
5%)を窒素雰囲気下480℃まで昇温し1時間の熱処
理を行なった。この熱処理メソフェーズピッチの炭素に
対する水素の原子比は0.45、炭素に対する酸素の原
子比は0.005であった。この熱処理メソフェーズピ
ッチを湿式ボールミルによって粉砕し、平均粒径2.2
μmとした。この平均粒径値は,レーザー方式の粒度分
布測定装置を用いて測定した。こうして得られた粉砕品
を常温で成型圧2ton/cm2 でプレート状(50mm×50
mm×10mm)に成型した。これをアルゴン雰囲気下で焼
成し、2500℃で黒鉛化処理を行なった。得られた黒
鉛化品の細孔分布を水銀ポロシメーターを用いて測定し
た結果、平均気孔径は0.023μm、全気孔容積は1
5mm3 /gであり、高いシール性を有していた。また黒鉛
化品の嵩密度は2.05g/cm3 、3点曲げ強度は130
0kgf/cm2 、黒鉛化収率は92重量%であった。
【0016】比較例1 実施例と同じ熱処理メソフェーズピッチを乾式ボールミ
ルにより粉砕して、平均粒径9μmの粉砕品を得た。こ
の粉末を成型原料に用い実施例と同様に2500℃で焼
成した。得られた黒鉛成型体の平均気孔径は0.087
μm、全気孔容積は88mm3 /gであった。また黒鉛化品
の嵩密度は1.98g/cm3 、3点曲げ強度は900kgf/
cm2 、黒鉛化収率は92重量%であった。
ルにより粉砕して、平均粒径9μmの粉砕品を得た。こ
の粉末を成型原料に用い実施例と同様に2500℃で焼
成した。得られた黒鉛成型体の平均気孔径は0.087
μm、全気孔容積は88mm3 /gであった。また黒鉛化品
の嵩密度は1.98g/cm3 、3点曲げ強度は900kgf/
cm2 、黒鉛化収率は92重量%であった。
【0017】
【発明の効果】本発明に基づく炭素材料は、従来の炭素
製品に比べ平均気孔径と全気孔容積が共に大幅に低減さ
れ、吸着ガスの放出が少ないことからシール性の改善さ
れた高密度炭素材料分野への適用が期待される。また本
発明に用いられる炭素質メソフェーズ粒子は簡便なプロ
セスによって安価に調製され、バインダーを添加するこ
となく成型することができ、安定した高度の焼結力と極
めて高い炭化収率を示すので、本発明の炭素材料は工業
的に極めて有利に製造することができる。
製品に比べ平均気孔径と全気孔容積が共に大幅に低減さ
れ、吸着ガスの放出が少ないことからシール性の改善さ
れた高密度炭素材料分野への適用が期待される。また本
発明に用いられる炭素質メソフェーズ粒子は簡便なプロ
セスによって安価に調製され、バインダーを添加するこ
となく成型することができ、安定した高度の焼結力と極
めて高い炭化収率を示すので、本発明の炭素材料は工業
的に極めて有利に製造することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】炭素材料の緻密化とシール性の向上を達成
するために、タール・ピッチ類の熱処理ピッチマトリッ
クスから分離して得られるメソフェーズ球晶を微細化し
たのち、成型・焼成する方法が特開平1-290559号に開示
されている。しかしながら、これにより得られる炭素材
料は緻密化されたとはいえ、まだかなりの気孔を含有し
ており、全気孔容積は50mm3 /g以上である。
するために、タール・ピッチ類の熱処理ピッチマトリッ
クスから分離して得られるメソフェーズ球晶を微細化し
たのち、成型・焼成する方法が特開平1-290559号に開示
されている。しかしながら、これにより得られる炭素材
料は緻密化されたとはいえ、まだかなりの気孔を含有し
ており、全気孔容積は50mm3 /g以上である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のメソフェー
ズ球晶から得られた炭素材料の生成気孔は、メソフェー
ズ球晶の表層に付着していたピッチマトリックス中の粘
結成分(β−レジン)に起因すると考えられる。メソフ
ェーズ球晶を利用する方法では、球晶それ自身の焼結力
だけでは高密度化・高強度化の達成は不充分であるた
め、ピッチマトリックス中のバインダー成分を球晶表面
に残存付着させることによってその自己焼結力を制御し
ている。このためメソフェーズ球晶を原料とする系は、
実質的に二成分系であり、バインダー能をもつβ−レジ
ンと球晶自身は異なる炭化挙動(特に焼成過程での揮発
分量や収縮率)を示すと考えられることから、得られる
炭素材料の緻密化には限界がある。
ズ球晶から得られた炭素材料の生成気孔は、メソフェー
ズ球晶の表層に付着していたピッチマトリックス中の粘
結成分(β−レジン)に起因すると考えられる。メソフ
ェーズ球晶を利用する方法では、球晶それ自身の焼結力
だけでは高密度化・高強度化の達成は不充分であるた
め、ピッチマトリックス中のバインダー成分を球晶表面
に残存付着させることによってその自己焼結力を制御し
ている。このためメソフェーズ球晶を原料とする系は、
実質的に二成分系であり、バインダー能をもつβ−レジ
ンと球晶自身は異なる炭化挙動(特に焼成過程での揮発
分量や収縮率)を示すと考えられることから、得られる
炭素材料の緻密化には限界がある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討を進めた結果、特定範囲の H/Cおよ
び O/C値を満足する自己融着性炭素質メソフェーズ粒子
粉体を微粉化して成型したのち焼成することによって、
気孔率が極めて小さく一層高度に緻密化された構造を有
する炭素材料が得られることを見い出し、本発明に到達
した。即ち本発明は、自己融着性炭素質メソフェーズ粒
子から得られる全気孔容積が30mm3 /g以下の低気孔率炭
素材料、および炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.48
の範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01未
満である自己融着性炭素質メソフェーズ粒子を平均粒子
径を 5μm以下に粉化し、バインダーを用いずに成型し
た後、焼成することを特徴とする全気孔容積が30mm3 /g
以下の低気孔率炭素材料の製造法である。
達成すべく鋭意検討を進めた結果、特定範囲の H/Cおよ
び O/C値を満足する自己融着性炭素質メソフェーズ粒子
粉体を微粉化して成型したのち焼成することによって、
気孔率が極めて小さく一層高度に緻密化された構造を有
する炭素材料が得られることを見い出し、本発明に到達
した。即ち本発明は、自己融着性炭素質メソフェーズ粒
子から得られる全気孔容積が30mm3 /g以下の低気孔率炭
素材料、および炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.48
の範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01未
満である自己融着性炭素質メソフェーズ粒子を平均粒子
径を 5μm以下に粉化し、バインダーを用いずに成型し
た後、焼成することを特徴とする全気孔容積が30mm3 /g
以下の低気孔率炭素材料の製造法である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明に用いられる自己融着性炭素質メソ
フェーズ粒子には炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.
48の範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01
未満であるものが用いられる。炭素に対する水素および
酸素の原子比がこの範囲のメソフェーズ粒子は、炭化収
率が極めて高く、自己焼結性に優れる。
フェーズ粒子には炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.
48の範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01
未満であるものが用いられる。炭素に対する水素および
酸素の原子比がこの範囲のメソフェーズ粒子は、炭化収
率が極めて高く、自己焼結性に優れる。
Claims (2)
- 【請求項1】自己融着性炭素質メソフェーズ粒子から得
られる全気孔容積が30mm3 /g以下の低気孔率炭素材料。 - 【請求項2】炭素に対する水素の原子比が0.35〜0.48の
範囲であり、且つ炭素に対する酸素の原子比が0.01未満
である自己融着性炭素質メソフェーズ粒子を平均粒子径
を 5μm以下に粉化し、バンダーを用いずに成型した
後、焼成することを特徴とする全気孔容積が30mm3 /g以
下の低気孔率炭素材料の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6271213A JPH08133713A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 低気孔率炭素材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6271213A JPH08133713A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 低気孔率炭素材料およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08133713A true JPH08133713A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17496930
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6271213A Pending JPH08133713A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 低気孔率炭素材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08133713A (ja) |
-
1994
- 1994-11-04 JP JP6271213A patent/JPH08133713A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041217 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050817 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051207 |