JPH08134056A - 高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびその製造法 - Google Patents

高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびその製造法

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JPH08134056A
JPH08134056A JP27783994A JP27783994A JPH08134056A JP H08134056 A JPH08134056 A JP H08134056A JP 27783994 A JP27783994 A JP 27783994A JP 27783994 A JP27783994 A JP 27783994A JP H08134056 A JPH08134056 A JP H08134056A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不純物として不溶性微粒体の含有量が極めて
少ない高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とそ
の製造方法を提供する。 【構成】 大きさが5〜30μmの不溶性微粒体の含有
量が1g当たり2×10 3 個以下の高純度ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物と、これを製造する際、不溶性
微粒体を含有するビフェニルテトラカルボン酸を脱水閉
環反応させてビフェニルテトラカルボン酸二無水物と
し、揮発・冷却・回収する際、不溶性微粒体の含有量が
1g当たり7×104 個以下の粗ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物を使用する。 【効果】 不溶性微粒体含有量の少ない高純度有機化合
物を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高純度ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物(以下BPDAと言う。)および
その製造法に関する。詳しくは、不溶性微粒体含有量の
きわめて少ない高純度BPDAおよびその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】BPDAは、耐熱性樹脂として注目され
ている芳香族ポリイミドの製造用原料として、有用な化
合物である。BPDAを用いた芳香族ポリイミドは、B
PDAと芳香族ジアミンとの重合反応によって製造する
方法、BPDAと芳香族ジアミンの常温付近の低温での
重合によって得られるポリアミック酸を閉環イミド化す
る方法、のいずれかによって製造することができる。
【0003】BPDAを用いた芳香族ポリイミドは、電
子材料分野において使用される用途が大きい。近年、電
子材料製品の機能高度化に伴い、これにフィルムやワニ
スとして使用される芳香族ポリイミドにも同様に高性能
が要求されるようになった。特に、芳香族ポリイミドの
特徴である耐熱性、絶縁性、ガスバリヤー性などに関し
ても、より高性能化を目指して種々の改良検討が行なわ
れている。例えば、BPDAを用いた芳香族ポリイミド
の代表的な用途として、ガス分離膜、フレキシブルプリ
ント基板などがあるが、これらの用途分野においても、
膜機能の高度化、基板の高機能化に伴う検討課題とし
て、膜、成形品の欠陥改良の要求が強くなってきた。
【0004】従来から、有機化合物はその用途によって
は、不溶性微粒体の含有を極端に嫌う場合がある。例え
ば、芳香族ポリイミドの原料となるBPDAに、これら
の製造過程、その他の原因で不溶性微粒体が混入してい
ると、当然ながらそのまま、製品ポリマーに残ることと
なる。不溶性微粒体としては、(a) 製造過程で混入する
もの、および、(b) 有機化合物製造後にこれを取り扱う
過程で混入するものがある。上記(a) の具体例には、触
媒、触媒の担体に由来するもの、金属粉、パッキング粉
などの製造機器に由来するものなどがあり、上記(b) の
具体例には、製品を取り扱う雰囲気中に浮遊している粉
塵などの微粉末である。
【0005】本発明者らは、芳香族ポリイミドの特定の
特性と、特殊な領域の不溶性微粒体含有量との間に、理
由は不明であるが、何等かの相関があることを見出し
た。即ち、特殊な領域の不溶性微粒体の含有量を一定レ
ベル以下にすると、上述の芳香族ポリイミドの特定の特
性を大幅に向上させることができること、即ち、その粒
子の大きさが5〜30μmの範囲の不溶性微粒体含有量
が、1g当たり1×10 4 個以上混入していると、種々
の欠陥が発生することを見出した。例えば、芳香族ポリ
イミドの用途が、繊維向けである場合には、紡糸の際に
糸切れの原因になり、また、用途がフィルムの場合に
は、フィッシュアイ、ピンホールなどの原因になり、さ
らに、用途がワニスの場合にはフィッシュアイが発生
し、用途がガス分離膜の場合には分離特性が低下し、い
ずれも製品価値を著しく低下させるという欠点がある。
【0006】これら不溶性微粒体に由来する欠点を排除
するために、一般に、芳香族ポリイミドを製造する工程
中に、フィルターを設置して不溶性微粒体を除去する方
法がとられる。このフィルターの寿命は、フィルターの
材質、使用条件、使用時間などにもよるが、被処理液中
の不溶性微粒体含有量に支配されることが多く、不溶性
微粒体の含有量が多いと、寿命は短命となり、生産性や
歩留りが低下する、高価なフィルターの頻繁な交換が必
要である、などにより製造コストの上昇は免れられな
い。いずれにしても、原料中の不溶性微粒体を少なくす
ることが強く望まれている。
【0007】BPDAは、ビフェニルテトラカルボン酸
(以下BTCと言う。)を150〜250℃の温度範囲
に加熱し、脱水閉環反応させることによって得ることが
できるが、この工程のみでは、目的物の含有量、製品の
着色などの観点から、満足できる水準のものが得られな
い。そこで、BTCを加熱することによって得られる粗
BPDAを、減圧下、250〜400℃の温度に加熱し
て揮発させ、次いで、この揮発したBPDAの蒸気を冷
却し、精製結晶として回収する方法が提案されている
(特公平4−37078号公報参照)。しかしながら、
この刊行物に記載の方法では、芳香族ポリイミド製造用
原料に要求される不溶性微粒体含有量水準を満足できな
いことがあり、不溶性微粒体含有量の極めて少ない高純
度BPDAと、これを安定して製造する方法の開発が望
まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記現
状に鑑み、高純度BPDAおよびその工業的有利な製造
法を提供すべく鋭意検討の結果、前記の通り、芳香族ポ
リイミドの特定の特性と、特殊な領域の不溶性微粒体含
有量との間に、理由は不明であるが、何等かの相関があ
ることを見出し、本発明を完成した。本発明の目的は、
高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下BP
DAと言う。)、およびその工業的に有利な製造法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明においては、大きさが5〜3
0μmの不溶性微粒体の含有量が、1g当り2×103
個以下のビフェニルテトラカルボン酸二無水物とする、
という手段を講じているものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明においては、
不溶性微粒体を含有するビフェニルテトラカルボン酸を
脱水閉環反応させてビフェニルテトラカルボン酸二無水
物をとし、次いでこれを、減圧下、加熱して揮発させ、
揮発分を冷却して精製結晶として回収する方法におい
て、大きさが5〜30μmの不溶性微粒体の含有量が1
g当り7×104 個以下のビフェニルテトラカルボン酸
を使用することによって高純度ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を製造する、という手段を講じているもの
である。
【0011】さらに、請求項3に記載の発明において
は、不溶性微粒体を含有する粗ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を、減圧下、加熱して揮発させ、揮発分を
冷却して精製結晶として回収する方法において、5〜3
0μmの大きさの不溶性微粒体の含有量が1g当り7×
104 個以下の粗ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を使用することによって高純度ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を製造する、という手段を講じているもの
である。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、不溶性微粒体は、上記の(a) または(b) の原因
によって原料、製品に混入する大きさが5〜30μmの
範囲のものを言う。これらの大きさ、個数などは、粒径
画像処理装置、例えば三菱化学(株)製のGX−10な
どの微粒子を拡大・計数することができる装置によっ
て、容易に確認、計数することができる。
【0013】本発明方法においては、特定量以下の不溶
性微粒体を含有するBTCの脱水閉環反応によって得ら
れるBPDA、または、特定量以下の不溶性微粒体を含
有する粗BPDAを揮発させ、次いで、揮発分を冷却し
て結晶として回収する方法が採用される。
【0014】特定量以下の不溶性微粒体を含有するBT
Cを用いて本発明方法を実施するには、先ず、BTC結
晶を、減圧下、150〜250℃の温度に加熱して、脱
水閉環反応を行なわせ、生成したBPDAを、常圧また
は減圧下、加熱して揮発させ、次いで、揮発分を冷却し
て結晶として回収する(以下、単に「第1法」と言
う。)。また、特定量以下の不溶性微粒体を含有する粗
BPDAを用いて本発明方法を実施するには、粗BPD
Aを、減圧下、加熱して揮発させ、揮発分を冷却して結
晶として回収する(以下、単に「第2法」と言う。)。
【0015】本発明において使用されるBTCおよび粗
BPDAは、これらの製法には特に制約はなく、いずれ
の方法によって製造されたものであってもよい。BTC
および粗BPDAは、5〜30μmの大きさの不溶性微
粒体の含有量が1g当り7×104 個以下のBTCおよ
び粗BPDAに限定される。不溶性微粒体の含有量が1
g当り7×104 個以下の粗BPDAを原料とし、不溶
性微粒体の含有量が目的の水準にある高純度BPDAと
するには、揮発精製操作を繰り返し行なう必要があり、
生産性、歩留りが極端に低下するので、好ましくない。
【0016】BTCは、通常は、o−フタル酸ジメチル
の脱水二量化反応で得られたビフェニルテトラカルボン
酸テトラメチルを、酸触媒の存在下、水性媒体中で加水
分解して得られる。また、無水フタル酸をハロゲン化し
て得られる4−ハロフタル酸を、水性媒体中で、アルカ
リ・還元剤・Pd触媒の存在下、脱ハロゲン二量化反応さ
せ、ビフェニルテトラカルボン酸テトラアルカリ金属塩
を得、これを鉱酸で中和することによっても得ることが
できる。このようにして得られたBTCは、実質上全て
3,4,3´,4´−異性体である。
【0017】上記方法で得られるBTCは、本発明の
「第1法」の原料化合物として使用できる。このBTC
は、5〜30μmの大きさの不溶性微粒体の含有量が1
g当り7×104 個以下でなければならないが、通常は
1g当り5×103 ないし7×104 個含有するBTC
が使用される。そのためには、使用する液体原料、溶媒
は、フィルターを通し、不溶性微粒体を除去する必要が
ある。また、固形の触媒などを除去した反応液も同様に
フィルターを通し、不溶性微粒体の含有量が1g当り7
×104 個以下になるように、調整しなければならな
い。この際使用されるフィルターは、条件によっても異
なるが、例えば孔径1μmフィルターを、1段または複
数段直列に組合せて用いられる。
【0018】上記の方法で調整したBTCを原料とし、
粗BPDAを製造する。BTCを原料としてBPDAを
得るには、公知の方法に従って、例えば2〜10重量倍
の無水酢酸やデカリンなどの液状媒体中で、100℃な
いし液状媒体の沸点の温度範囲に加熱して、脱水閉環反
応させることによって、容易に得られる。このようにし
て得られた粗BPDAは、本発明の「第2法」の原料化
合物として使用できる。粗BPDAに含まれる5〜30
μmの大きさの不溶性微粒体は、その含有量が1g当り
7×104 個以下でなければならないが、通常は、1g
当り5×103 ないし7×104 個含有するBPDAが
使用される。そのためには、使用する液体原料、溶媒
は、フィルターを通し、不溶性微粒体を除去する必要が
ある。
【0019】本発明の「第1法」の脱水閉環反応につい
て詳述すると、BTCを、常圧または減圧下、例えば1
2 〜105 Paの範囲で、150〜250℃の温度に
加熱すると、粗BPDAが得られる。この場合、原料の
BTCは、水湿潤状態のものも使用でき、その際には、
昇温途中で付着水が、さらには結晶水も蒸発によって除
かれ、続いて、脱水閉環反応が起こる。これら一連の反
応は、付着水、結晶水および脱水閉環反応によって生成
する水を、反応系外にパージしながら行なうと、反応速
度が向上するので、常圧で不活性ガスを通しながら、ま
たは、減圧下で行なうのが好ましい。脱水閉環反応に要
する時間は、加熱速度、加熱温度、減圧度および付着水
の有無などによって異なるが、通常、0.5〜10時間
の範囲で選ぶことができる。
【0020】本発明の「第2法」につき詳述すると、上
記の方法によって得られる粗BPDAは、加熱し揮発さ
せ、揮発したBPDAを冷却すれば、不溶性微粒体含有
量の極めて少ない高純度BPDAが結晶として析出し、
容易に回収することができる。粗BPDAの揮発操作
は、減圧下で、加熱しつつ行うのが好ましい。加熱温度
が低すぎるとBPDAを効率よく揮発させることができ
ず、高すぎるとBPDAが熱分解するので、いずれも好
ましくない。本発明者らの実験によれば、4000Pa以
下の減圧下、好ましくは2700Pa以下の減圧下、30
0〜400℃、好ましくは300〜350℃の温度とす
るのがよいことが分かった。
【0021】不溶性微粒体含有量の多い粗BPDAを揮
発精製する場合には、大半の不溶性微粒体が蒸留釜に残
渣として残るので、回分式で操作を行なう場合には、揮
発精製操作を繰り返すに従い、被揮発精製物中の不溶性
微粒体が増加する。従って、不溶性微粒体含有量の多い
粗BPDAを用いた場合には、蒸留釜の残渣を頻繁に抜
き出す必要があり、生産性、歩留りが極端に低下する。
不溶性微粒体含有量が少ない粗BPDAを原料として用
いた場合には、回分式で揮発精製操作を行なう場合に
も、蒸留釜の残渣を頻繁に抜き出す必要がなく、生産
性、歩留りが共に向上する。
【0022】粗BPDAを揮発させる場合の速度は、粗
BPDAに不溶性微粒子が含まれている場合には、揮発
速度が大であると不溶性微粒体が揮発する蒸気に同伴さ
れて揮発精製した製品に混入するので、適切な揮発速度
を選ぶのが好ましい。
【0023】揮発したBPDAの冷却温度は、通常、2
00℃以下、好ましくは100℃以下である。この冷却
方法は、種々の方法によることができるが、通常、揮発
操作を行う容器、例えば、蒸発釜などの容器の気相部に
直結するガス管先端に配置したドラム式回転冷却器によ
り行うのが好ましい。ドラム式回転冷却器に付着したB
PDAは、適当なかきとり装置によって、連続的に容易
にかきとられ、フレークとして回収される。
【0024】このようにして得られたBPDAは、5〜
30μmの大きさの不溶性微粒子の含有量が1g当り2
×103 個以下の高純度であり、芳香族ポリイミド製造
用原料として好適であり、耐熱性、絶縁性、ガスバリヤ
ー性などに優れた芳香族ポリイミドを得ることができ
る。そして、上記の高純度BPDAを原料とした芳香族
ポリイミドから製造したガス分離膜は、膜欠陥が極めて
少なく、従来品に較べ格段に優れた分離特性を発揮す
る。更に、好ましくは、不溶性微粒子の含有量が1g当
り1×102 個以下のBPDAと芳香族ジアミンとの反
応によって得られるフィルムは、ガスバリヤー性が著し
く向上する。これに対して、不溶性微粒子の含有量が1
g当り2×10 4 個のBPDAと芳香族ジアミンとの反
応によって得られるフィルムは、絶縁性に乏しくフレキ
シブルプリント基板として使用することができなかっ
た。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の記載例に
限定されるものではない。なお、以下の例において、溶
媒の準備、サンプルの調整、不溶性微粒体の計数は、次
の手順によった。 <溶媒の準備>クラス100のクリンベンチ内で、試薬
グレードのN−メチルピロリドンを、目の粗さが0.2
μmのフィルターを通し、大きさが0.2μm以上の不
溶性微粒体を除去した。
【0026】<サンプルの調整>まず、クラス100の
クリンベンチ内で、サンプル約1gを洗浄・乾燥済のガ
ラス瓶に精秤し、これに上記N−メチルピロリドン20
0ml加えたのち、この混合物を超音波洗浄器に入れ、
約3時間にわたり洗浄器を作動させ、サンプルを溶解さ
せた。次いで、この溶液を目の粗さが0.4μmのフィ
ルターを通し、不溶性微粒体を濾別した。 <不溶性微粒体の計数>クラス1000のクリンルーム
内で、粒径画像処理装置{三菱化学(株)製、GX−1
0}を用いて、フィルター上の不溶性微粒体の数を測定
した。測定した不溶性微粒体の数をサンプル重量で補正
し、サンプル1.0g当りの個数に換算した。
【0027】[実施例1]攪拌機、ジャケット、コンデ
ンサー、温度計、不活性ガス供給口を備えた縦型筒状反
応器に、大きさが5〜30μmの不溶性微粒体を1g当
り2×104 個含むBTC100重量部を仕込んだ。反
応器内容物を攪拌しながら、常圧下、215℃に加熱
し、2m3 /時の速度で窒素ガスを通し、生成する水を
パージしつつ、脱水閉環反応を10時間継続し、粗BP
DAを得た。続いて、300℃に昇温し、この温度で5
時間保持し、粗BPDAを溶融させた。
【0028】粗BPDAの溶融液を、ジャケットを備え
た縦型筒状蒸発釜に移送し、305℃、230Paの条
件下で、蒸発(揮発)させた。蒸発したBPDAは、蒸
発釜の気相部に直結するガス配管先端に配したドラム式
回転冷却器表面に接触させ、冷却析出させた。ドラム表
面に付着するBPDAの結晶は、かきとり装置によって
連続的にかきとり、フレークとして回収した。このフレ
ークを粉砕後、精製BPDA80重量部が得られた。こ
の精製BPDA中の大きさが5〜30μmの不溶性微粒
体を計数したところ、1gあたり400個であり、原料
のBTC中の不溶性微粒体のものに較べて大幅に少なく
なっていた。
【0029】[実施例2]実施例1に記載の例におい
て、原料を、大きさが5〜30μmの不溶性微粒体を1
g当り5×104 個含むBTCに代えた他は、同例にお
けると同様の手順で操作した。得られたBPDA中の大
きさが5〜30μmの不溶性微粒体は、1g当り100
0個であり、原料のBTC中の不溶性微粒体のものに較
べて大幅に少なくなっていた。
【0030】[比較例1]実施例1に記載の例におい
て、原料を、大きさが5〜30μmの不溶性微粒体を1
g当り1.5×105 個含むBTCに代えた他は、同例
におけると同様の手順で操作した。得られたBPDA中
の大きさが5〜30μmの不溶性微粒体は、1g当り3
500個であり、目標値の1g当り2×103 個を越え
ていた。
【0031】
【発明の効果】本発明は、次のような特別に有利な効果
を奏し、その産業上の利用価値は、極めて大である。 1.本発明に係る大きさが5〜30μmの不溶性微粒体
の含有量が1g当り2×103 個以下の高純度のBPD
Aは、これと芳香族ジアミンとの反応させてポリイミド
を製造した際、耐熱性、絶縁性、ガスバリヤー性などに
優れ、ガス分離膜に加工した場合には、膜欠陥の少ない
製品が得られる。 2.本発明方法によれば、不溶性微粒体の含有量が極め
て少ない高純度のBPDAを容易に製造することができ
る。 3.本発明方法によって不溶性微粒体の含有量が特定量
以下の粗BPDAを原料として用いる場合には、回分式
で操作を行なう場合にも、蒸留釜の残渣を頻繁に抜き出
す必要がなく、生産性、歩留りが大幅に向上する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大きさが5〜30μmの不溶性微粒体の
    含有量が1g当り2×103 個以下であることを特徴と
    するビフェニルテトラカルボン酸二無水物。
  2. 【請求項2】 不溶性微粒体を含有するビフェニルテト
    ラカルボン酸を脱水閉環反応させてビフェニルテトラカ
    ルボン酸二無水物とし、次いでこれを、減圧下、加熱し
    て揮発させ、揮発分を冷却して精製結晶として回収する
    方法において、大きさが5〜30μm不溶性微粒体の含
    有量が1g当り7×104 個以下のビフェニルテトラカ
    ルボン酸を使用することを特徴とする、高純度ビフェニ
    ルテトラカルボン酸二無水物の製造法。
  3. 【請求項3】 不溶性微粒体を含有する粗ビフェニルテ
    トラカルボン酸二無水物を、減圧下、加熱して揮発さ
    せ、揮発分を冷却して精製結晶として回収する方法にお
    いて、大きさが5〜30μm不溶性微粒体の含有量が1
    g当り7×10 4 個以下の粗ビフェニルテトラカルボン
    酸二無水物を使用することを特徴とする、高純度ビフェ
    ニルテトラカルボン酸二無水物の製造法。
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