JPH08134441A - 蛍光体粒子 - Google Patents

蛍光体粒子

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JPH08134441A
JPH08134441A JP29807694A JP29807694A JPH08134441A JP H08134441 A JPH08134441 A JP H08134441A JP 29807694 A JP29807694 A JP 29807694A JP 29807694 A JP29807694 A JP 29807694A JP H08134441 A JPH08134441 A JP H08134441A
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JP
Japan
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particles
phosphor particles
fluorine
coating layer
particle size
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Application number
JP29807694A
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English (en)
Inventor
Seiji Aotani
征二 青谷
Masaji Watanabe
政次 渡辺
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に耐湿・耐水性、耐光性等に優れ、蛍光体
粒子の黒化により輝度が実質的に低下することなく所要
性能を長期にわたり持続しうる蛍光体粒子を提供する。 【構成】 蛍光体粒子は、無機分散型蛍光体粒子とフッ
素含有ビニル系ポリマー粒子とを乾式混合して、無機分
散型蛍光体粒子をフッ素含有ビニル系ポリマーにより被
覆するか、またはその後紫外線吸収剤粒子と乾式混合し
て、さらに紫外線吸収剤により被覆してなるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光体粒子に関わり、
さらに詳しくは、耐湿・耐水性、耐光性等に優れた蛍光
体粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、微小な蛍光体粒子が、電界発光体
(即ちエレクトロルミネッセンス。以下、「EL」と表
記する。)として、液晶表示装置のバックライト、蛍光
表示装置等の分野で利用されているが、このような蛍光
体粒子では、充分な耐湿性、耐水性、耐光性、耐薬品
性、耐溶剤性、耐熱性等をバランスよく具備しているこ
とが必要であり、そのため、粒子用材料の選択・改質、
蛍光体粒子の処理等、さまざまな改良技術が提案されて
いる。例えば、ELに用いられる各種金属イオンをドー
プした硫化亜鉛等の蛍光体粒子は、特に電圧印加状態で
吸湿し易く、吸湿すると黒化して輝度が低下し、耐用寿
命が損なわれるため、その表面を耐湿・耐水性化するこ
とが重要であり、また蛍光体粒子が絶縁層中の不純物
(例えば鉄、ニッケル、クロム等)や透明電極に接触し
ても、やはり黒化して輝度が低下するという問題があ
る。特にEL素子を用いた交通標識、車両緊急停止板等
の比較的大型の表示装置は、通常、幾つかの単位要素を
平面的に継いで制作されるが、各単位要素の境界面から
内部に向かって蛍光体粒子が次第に黒化する現象が起き
て、表示装置の寿命が短くなり、メンテナンス上の負担
が極めて大きいという問題があり、蛍光体粒子の黒化に
よる輝度の低下を極力抑え、該粒子の耐用寿命を長くす
ることが強く望まれている。そのため、EL素子用蛍光
体粒子の表面に耐湿・耐水性保護被膜を形成することが
行われているが、このような保護被膜には、用途上、耐
光性や耐熱性が必要であり、また加工工程上、耐溶剤性
も求められている。従来、蛍光体粒子を被覆する方法と
しては、いわゆるマイクロカプセル化法が知られてお
り、例えばコアセルベーション法、スプレー乾燥法、流
動層コーティング法、重合被覆法等、種々の方法が提案
されている。しかしながら、これらの方法では、耐湿・
耐水性のみならず、耐光性、耐薬品性、耐溶剤性、耐熱
性等が総合的に優れた粒子を得ることが困難であるばか
りか、被覆層の耐久性、蛍光体粒子との固着性等も不十
分で、所要性能を長期にわたり持続することが困難であ
る。一方、特にEL素子用蛍光体粒子の耐湿・耐水性、
耐溶剤性等を改良するための被覆方法として、水ガラ
ス、ポリジメチルシロキサン、窒化ほう素、フロロカー
ボン等で被覆する方法(例えば特開平2−113085
号公報参照)、顔料が分散された金属アルコキシド(例
えばアルコキシシラン)で被覆する方法(例えば特開昭
63−276892号参照)、金属酸化物で被覆する方
法(例えば特開平1−239795号公報、特開平1−
315989号公報参照)、疎水性シリカ粒子で被覆す
る方法(例えば特開昭63−23987号公報参照)等
が提案されている。しかしながら、これらの方法も、特
に耐湿・耐水性、耐光性等を含めた総合性能の面で満足
できず、さらには蛍光体粒子と被覆層との固着性も依然
として不十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に耐湿・
耐水性、耐光性等に優れ、蛍光体粒子の黒化により輝度
が実質的に低下することがなく所要性能を長期にわたり
持続しうる蛍光体粒子を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、第一
に、無機分散型蛍光体粒子とフッ素含有ビニル系ポリマ
ー粒子とを乾式混合することにより、無機分散型蛍光体
粒子をフッ素含有ビニル系ポリマーにより被覆してなる
蛍光体粒子(以下、「第1発明」という。)、からな
る。
【0005】本発明の要旨は、第二に、無機分散型蛍光
体粒子とフッ素含有ビニル系ポリマー粒子とを乾式混合
して、無機分散型蛍光体粒子をフッ素含有ビニル系ポリ
マーにより被覆したのち、紫外線吸収剤粒子と乾式混合
することにより、さらに紫外線吸収剤により被覆してな
る蛍光体粒子(以下、「第2発明」という。)、からな
る。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。これによ
り、本発明の目的、構成および効果が明確になるであろ
う。無機分散型蛍光体粒子 第1発明および第2発明において使用される無機分散型
蛍光体粒子(以下、「基材蛍光体粒子」という。)とし
ては、例えば硫化亜鉛、硫化亜鉛−硫化カドミウム系、
酸化亜鉛、酸化亜鉛−酸化ケイ素系等の粒子を挙げるこ
とができる。これらの基材蛍光体粒子には、予め各種金
属イオンによるドーピング処理を行なっておくこともで
きる。このようなドーピングに使用されるイオンとして
は、例えば、硫化亜鉛粒子に対して銅イオン、アルミニ
ウムイオン、銀イオン、マンガンイオン等;硫化亜鉛−
硫化カドミウム系粒子に対して銅イオン、アルミニウム
イオン等;酸化亜鉛に対して亜鉛イオン等;酸化亜鉛−
酸化ケイ素系に対してマンガンイオン、ヒ素イオン等を
挙げることができ、これらの金属イオンは、通常、塩素
塩、臭素塩あるいはよう素塩の形で使用される。基材蛍
光体粒子は、2種以上の材料を混練・混合後、造粒し、
分級したものでもよく、また基材蛍光体粒子の性状は、
一般に結晶質であるが、場合により無定形でもよい。さ
らに、基材蛍光体粒子は中空体あるいは多孔体であって
もよい。基材蛍光体粒子は、一般的には、平均粒径(R1)
が大きいほど、輝度が低く寿命が長くなる傾向があり、
したがって、平均粒径(R1)は、得られる基材蛍光体粒子
の用途、所望の特性等に応じて適宜選定されるが、例え
ば銅イオンをドープした硫化亜鉛粒子では、通常、10
〜50μm、好ましくは20〜40μmである。なお、
基材蛍光体粒子の形状が非球形である場合、該粒子の平
均粒径は、球相当径によるものとする。基材蛍光体粒子
の粒径は均一であるほど好ましいが、その粒度分布の標
準偏差は、通常、平均粒径の±40%以下、好ましくは
±20%以下である。また、基材蛍光体粒子の形状は、
通常、不定形であるが、球形、楕円、六方晶形などの特
定形状をとることもできる。前述したような基材蛍光体
粒子の調製方法は、特に限定されるものではなく、例え
ば転動造粒、流動層造粒、攪拌造粒、解砕・粉砕造粒、
圧縮造粒、押出造粒、溶融造粒、混合造粒、噴霧冷却造
粒、噴霧乾燥造粒、沈澱・析出造粒、凍結乾燥造粒、懸
濁凝集造粒、滴下冷却造粒等の物理的造粒法を、適宜選
択して造粒する。また、基材蛍光体粒子として、市販品
を使用できるのはいうまでもない。前記基材蛍光体粒子
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0007】フッ素含有ビニル系ポリマー粒子 次に、第1発明および第2発明において使用されるフッ
素含有ビニル系ポリマー(以下、「フッ素系ポリマー」
という。)としては、例えばフッ化ビニル、フッ化ビニ
リデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロ
ピレン、クロロトリフルオロエチレン等のフッ素含有ビ
ニル系モノマーの単独重合体、これらのフッ素含有ビニ
ル系モノマーの2種以上の共重合体等を挙げることがで
きる。これらのフッ素系ポリマーは、基材蛍光体粒子に
所要の耐湿・耐水性を付与する成分である。この場合、
他の防湿性ポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレート等では、各種表示装
置に求められる高度の耐湿・耐水性を確保することがで
きない。特に好ましいフッ素系ポリマーは、単量体組成
(モル%)が、通常、0〜75/0〜85/0〜30、
好ましくは10〜50/20〜80/10〜25のテト
ラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン/ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体である。フッ素系ポリマーは、例
えば塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、吹込み
重合等の適宜の方法によって製造することができる。ま
た、フッ素系ポリマーの分子量は、特に制約されるもの
ではなく、通常、5,000〜300,000、好まし
くは10,000〜150,000である。第1発明お
よび第2発明におけるフッ素系ポリマーは、粒子として
使用される。かかるフッ素系ポリマー粒子の平均粒径(R
2)は、基材蛍光体粒子の大きさ、得られる蛍光体粒子の
用途等に応じて、適宜選定されるが、通常、3nm〜5
μm、好ましくは0.1〜1μmであり、フッ素系ポリ
マー粒子と基材光体粒子との粒径比(R2/R1) は、通常、
1/10以下である。なお、フッ素系ポリマー粒子が楕
円等の非対称形状を有する場合の粒径は、球相当径によ
るものとする。この場合、フッ素系ポリマー粒子の平均
粒径(R2)が3nm未満では、該粒子が凝集し易く、被覆
層が不均一となるおそれがあり、また、5μmを超える
と、一般に基材蛍光体粒子に較べてフッ素系ポリマー粒
子が大き過ぎ、均一な蛍光体粒子を得ることが困難とな
る傾向がある。また、フッ素系ポリマー粒子の粒度分布
の標準偏差は、通常、平均粒径の±40%以下、好まし
くは±20%以下である。この標準偏差が小さいほど、
フッ素系ポリマーが基材蛍光体粒子を均一に被覆するこ
とができるが、基材蛍光体粒子の場合より技術的制約は
小さい。これは、フッ素系ポリマー粒子の粒度分布が多
少広くても、例えば乾式混合による被覆工程において、
該粒子を均一に一体化することができ、かつフッ素系ポ
リマーからなる被覆層の表面を十分平滑化することがで
きるからである。フッ素系ポリマー粒子の形状は、球形
状であることが好ましいが、粒度分布の標準偏差と同
様、基材蛍光体粒子ほどの制約はなく、またフッ素系ポ
リマー粒子は、中空体あるいは多孔体であることもでき
る。前述したようなフッ素系ポリマー粒子の調製方法
は、特に限定されるものではなく、例えば基材蛍光体粒
子について例示した各種の物理的造粒法や、乳化重合、
懸濁重合等の化学的造粒法等を、適宜選択して造粒す
る。また、フッ素系ポリマー粒子として、市販品を使用
できるのはいうまでもない。前記フッ素系ポリマー粒子
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0008】硫化水素吸収剤粒子 第1発明および第2発明においては、例えば基材蛍光体
粒子が塩化第一銅をドープした硫化亜鉛からなる場合、
少なくとも該蛍光体粒子表面と接触する被覆層中に硫化
水素吸収剤粒子を含むことが好ましい。このような硫化
水素吸収剤粒子としては、例えば不飽和化合物からなる
硫化水素吸収剤を主体とし、場合によりさらに塩基性化
合物、吸着剤、乾燥剤、触媒、担体等の補助成分を含有
する粒子を挙げることができる。前記不飽和化合物とし
ては、例えば水酸基、アルデヒド基、ケトン基、カルボ
キシル基、スルホン酸基、アミノ基、エーテル性酸素原
子等の極性基を有する不飽和脂肪族化合物;例えばオレ
イン酸、リノレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸や
これらの金属塩;該不飽和脂肪酸のトリグリセライドで
ある動物油または植物油;およびブタジエン、イソプレ
ン等の脂肪族共役ジエン系炭化水素やアセチレン等の三
重結合含有脂肪族炭化水素の(共)重合体あるいは該
(共)重合体の誘導体を挙げることができ、特にスルホ
ン酸塩基を有するポリイソプレンが好ましい。これらの
不飽和化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用
することができる。また、前記補助成分のうち、塩基性
化合物としては、例えばアルカリ金属あるいはアルカリ
土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、有機酸塩等;飽
和脂肪族アミノ化合物等を挙げることができる。吸着剤
としては、例えばシリカゲル、活性炭、活性白土、ゼオ
ライト、パーライト等を挙げることができる。乾燥剤と
しては、例えば活性アルミナ、無水硫酸カルシウム、シ
リカゲル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等を挙げ
ることができる。触媒は、前記硫化水素吸収剤の硫化水
素吸収速度を増大させるものであり、その例としては、
遷移金属および/またはその化合物、具体的には鉄、コ
バルト、ニッケル、クロム、銅等の金属や、これらの硫
酸塩、塩化物、硝酸塩、有機酸塩や、アミノ化合物等と
の錯塩等の化合物を挙げることができる。さらに、担体
は、硫化水素吸収剤に使用される前記各成分を担持およ
び/または吸収して、硫化水素吸収剤粒子を所定形状に
維持するとともに、該粒子の硫化水素との接触面積を増
大させ、硫化水素吸収速度を増大させるものであり、そ
の例としては、前記吸着剤の粒子を挙げることができ
る。前記不飽和化合物および補助成分を含有する硫化水
素吸収剤の市販品には、三菱ガス化学(株)製「RP」
(登録商標)があり、第1発明および第2発明において
は、これを粉砕して使用することが好ましい。硫化水素
吸収剤粒子の平均粒径(R3)は、小さいほど表面積が広く
なって好ましいが、通常、10nm〜5μm、好ましく
は0.1〜3μmであり、また硫化水素吸収剤粒子と基
材蛍光体粒子との粒径比(R3/R1) は、通常、1/10以
下である。なお、硫化水素吸収剤粒子が非球形である場
合の平均粒径は、球相当径によるものとする。この場
合、紫外線吸収剤粒子の平均粒径(R3)が10nm未満で
も5μmを超えても、均一な被覆層を形成し難くなり、
十分な硫化水素吸収能を発現させることが困難となる傾
向がある。硫化水素吸収剤粒子の粒度分布の標準偏差
は、通常、平均粒径の±40%以下、好ましくは±20
%以下である。この標準偏差が小さいほど、該粒子を含
む被覆層を均一とすることができる。硫化水素吸収剤粒
子は、球形状であることが好ましいが、場合により非球
形形状をとることもできる。前述したような硫化水素吸
収剤粒子の調製方法は、特に限定されるものではなく、
例えば基材蛍光体粒子について例示した各種の物理的造
粒法等を適宜選択して造粒する。前記硫化水素吸収剤粒
子は、単独でまたは2種以上を混合して使用することが
できる。
【0009】紫外線吸収剤粒子 また、第2発明において使用される紫外線吸収剤粒子
は、紫外線(波長約400nm以下)を有効に吸収、遮
断して、基材蛍光体粒子に対する紫外線の作用を抑制乃
至消滅させうる粒子であり、無機粒子でも有機粒子でも
よいが、紫外線遮断性、耐久性等の観点から、無機粒子
が好ましい。このような無機粒子としては、例えば酸化
亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等を挙げることができ
る。紫外線吸収剤粒子の平均粒径(R4)は、小さいほど表
面積が広くなって好ましいが、通常、5nm〜1μm、
好ましくは10nm〜0.1μmであり、また紫外線吸
収剤粒子と基材蛍光体粒子との粒径比(R4/R1) は、通
常、1/10以下である。なお、紫外線吸収剤粒子が非
球形である場合の平均粒径は、球相当径によるものとす
る。この場合、紫外線吸収剤粒子の平均粒径(R4)が5n
m未満では、該粒子が凝集し易く、均一な被覆層を形成
することが困難となる場合があり、また1μmを超える
と、紫外線吸収剤からなる被覆層の紫外線遮断性が低下
する傾向がある。紫外線吸収剤粒子の粒度分布の標準偏
差は、通常、平均粒径の±40%以下、好ましくは±2
0%以下である。この標準偏差が小さいほど、紫外線吸
収剤からなる被覆層を均一とすることができる。紫外線
吸収剤粒子は、球形状であることが好ましいが、場合に
より非球形形状をとることもできる。前述したような紫
外線吸収剤粒子の調製方法は、特に限定されるものでは
なく、例えば基材蛍光体粒子について例示した各種の物
理的造粒法等を、適宜選択して造粒する。また、紫外線
吸収剤粒子として、市販品を使用できるのはいうまでも
ない。前記紫外線吸収剤粒子は、単独でまたは2種以上
を混合して使用することができる。
【0010】蛍光体粒子(I) 第1発明を構成し、また第2発明に使用される蛍光体粒
子(以下、「蛍光体粒子(I)」という。)は、基材蛍
光体粒子とフッ素系ポリマー粒子とを乾式混合すること
により、該蛍光体粒子をフッ素系ポリマーにより被覆
(以下、この被覆層を「フッ素系被覆層」という。)し
てなるものである。この場合、フッ素系ポリマーにより
被覆される基材蛍光体粒子は、予め形成された被覆層を
有していてもよい。フッ素系被覆層の膜厚は、基材蛍光
体粒子の平均粒径、蛍光体粒子(I)の所望の大きさ等
に応じて適宜選定されるが、通常、0.1〜5μm、好
ましくは0.3〜2μmである。また、蛍光体粒子
(I) における基材蛍光体粒子とフッ素系ポリマー粒子
との重量比率は、組合せる平均粒径、フッ素系被覆層の
所望の膜厚等に応じて適宜選定されるが、基材蛍光体粒
子100重量部当たり、フッ素系ポリマー粒子が、通
常、1〜100重量部、好ましくは3〜50重量部であ
る。このようなフッ素系被覆層を形成する方法として
は、例えば基材蛍光体粒子とフッ素系ポリマー粒子と
を、該蛍光体粒子の破砕および変形が実質的に生起しな
い条件下で乾式混合し、各粒子に対して少なくとも圧縮
力および剪断力を作用させて、該蛍光体粒子上にフッ素
系ポリマー粒子を合着、結合させる方法(以下、「乾式
被覆法(I) 」という。)を挙げることができる。この場
合、混合時に、さらに衝撃力および/またはひねり摩擦
力を作用させることもでき、特にひねり摩擦力を、圧縮
力および剪断力とともに作用させることが好ましい。ま
た、乾式被覆法(I) に際しては、水分が少ない状態(例
えば不活性ガス雰囲気中あるいは相対湿度20%以下の
乾燥空気中)で混合することが好ましい。乾式被覆法
(I) においては、混合を基材蛍光体粒子の破砕および変
形が実質的に生起しないように行うことにより、該蛍光
体粒子が処理過程中元の大きさおよび形状を保持できる
こととなり、均一な被覆層を有する蛍光体粒子を得るこ
とが可能となる。但し、乾式被覆法(I) においては、基
材蛍光体粒子表面の薄層部分のみが変形する場合も、実
質的に破砕および変形を起こしていないとみることがで
きる。乾式被覆法(I) において、前記「圧縮力」とは、
基材蛍光体粒子およびフッ素系ポリマー粒子が相互にあ
るいは混合容器壁、攪拌羽根等と押し合うことによって
作用する各粒子の半径方向を主成分とする力を意味す
る。また前記「剪断力」とは、混合空間に存在する粒子
層を剪断する力を意味し、例えば攪拌機の攪拌羽根付近
や粒子間の速度差が大きい領域で生じる力である。さら
に、前記「衝撃力」とは、各粒子が相互にあるいは混合
容器壁、攪拌羽根等と衝突することにより短時間に作用
する力を意味し、また前記「ひねり摩擦力」とは、例え
ば2本のロール間隙に存在するフッ素系ポリマー粒子層
に対して、ロールの回転速度差およびロール圧力により
作用するような摩擦を伴うひねり(ねり)力を意味す
る。乾式被覆法(I) に採用される具体的な混合方法は、
基材蛍光体粒子およびフッ素系ポリマー粒子に対して、
少なくとも圧縮力および剪断力を作用できるものであれ
ば、特に限定されるものではない。このような混合方法
としては、例えば乳鉢を用いる方法;傾斜円筒型タンブ
ラー、V型タンブラー、二重円錐型タンブラー等の回転
容器式固体混合機を用いる方法;リボン型混合機、回転
円盤型混合機等の機械攪拌式固体混合機を用いる方法;
内部羽根付V型タンブラー、内部羽根付二重円錐型タン
ブラー等の複合型固体混合機を用いる方法;ニーダーミ
キサー、インターナルミキサー、ミューラーミキサー、
ヘンシェルミキサー、ロールミル等の混練機を用いる方
法;タービン型攪拌機、ブルマージン型攪拌機等の機械
攪拌機を用いる方法;高速気流による衝撃力またはそれ
と機械攪拌とを用いる方法等を挙げることができる。こ
れらの混合方法のうち、特に高速気流による衝撃力また
はそれと機械攪拌とを用いる混合方法が好ましく、その
ための装置としては、例えば(株)奈良機械製作所製の
ハイブリダイザー、ホソカワミクロン(株)製のオング
ミル等を挙げることができる。乾式被覆法(I) におい
て、圧縮力および剪断力、あるいは場合により作用する
衝撃力および/またはひねり摩擦力の何れが主体的に作
用するかは、攪拌速度、混合方式(攪拌羽根、ロール、
気流等)等の種々の混合条件が複雑に関連し、一概には
いえないが、圧縮力および剪断力は、例示した混合方法
全般において作用する力である。一方、衝撃力は、例え
ば高速攪拌機や高速気流を使用する場合に有効に作用
し、またひねり摩擦力は、例えば2本のロール間や噛み
合わせスクリューで混合する場合に有効に作用する。乾
式被覆法(I) に際しては、基材蛍光体粒子とフッ素系ポ
リマー粒子とを同時に、一括してあるいは段階的もしく
は連続的に混合機内に投入しても、基材蛍光体粒子およ
び/またはフッ素系ポリマー粒子の一部を先に投入して
おき、残りの粒子を一括してあるいは段階的もしくは連
続的に投入しても、さらには基材蛍光体粒子およびフッ
素系ポリマー粒子の何れか一方を全量先に投入してお
き、他方の粒子を一括してあるいは段階的もしくは連続
的に投入してもよいが、基材蛍光体粒子とフッ素系ポリ
マー粒子とを同時に混合機内に投入するか、または基材
蛍光体粒子を全量先に投入しておき、フッ素系ポリマー
粒子を一括してあるいは段階的もしくは連続的に投入す
ることが好ましい。乾式被覆法(I) における混合時に
は、通常、基材蛍光体粒子はプラス(+)に、またフッ
素系ポリマー粒子はマイナス(−)に帯電し、したがっ
て基材蛍光体粒子に対するフッ素系ポリマー粒子の合
着、結合が速やかに進行する。この場合、混合系を絶縁
下におくことにより、前記各粒子の帯電を促進すること
もできる。また混合系は、通常、積極的に加熱または冷
却しなくてよいが、必要に応じて加熱または冷却しても
よい。乾式被覆法(I) における混合時間は、混合温度、
攪拌速度、混合方式等の混合条件等に応じて適宜設定さ
れるが、例えば乳鉢を用いる混合方法では、30〜12
0分間程度とすることが好ましい。また他の混合方法に
おける混合時間は、乳鉢の場合より短くても十分である
が、個々の混合方法に応じて調節することが必要であ
る。この場合、適切な混合時間は実験により選定するこ
とができる。さらに、混合時の投与動力も混合条件に応
じて適宜設定されるが、好適な投与動力も実験により選
定することができる。このようにして基材蛍光体粒子と
フッ素系ポリマー粒子とを乾式混合することにより、各
粒子間の接触点、あるいは各粒子と混合容器壁、攪拌羽
根等との接触点において、瞬間的に例えば1000℃前
後の高熱が発生して、フッ素系ポリマー粒子の少なくと
も一部、あるいはフッ素系ポリマー粒子の少なくとも表
面層が、軟化および/または溶融し、軟化および/また
は溶融した各粒子が、場合により存在する軟化および溶
融していないフッ素系ポリマー粒子とともに、均一に一
体化するとともに、基材蛍光体粒子表面に強固に合着、
結合され、優れた特性を有するフッ素系被覆層が形成さ
れることになる。乾式被覆法(I) は、基本的には前述し
た工程からなるが、所要のフッ素系被覆層が形成された
のち、このような混合処理をさらに継続して、基材蛍光
体粒子表面に形成されたフッ素系被覆層の表面を平滑化
することが好ましい。即ち、蛍光体粒子(I)は、最外
層が耐湿・耐水性に優れたフッ素系被覆層からなるた
め、それ自体吸湿性が極めて低く、粉粒体としてのハン
ドリング性の良好なものであるが、フッ素系被覆層表面
を平滑化することにより、流動性、ハンドリング性をさ
らに改善でき、かつハンドリング機器の軽量化、コンパ
クト化を計ることができて、工業的に極めて有利とな
る。このような混合処理の継続は、例えば前記乾式被覆
法(I) における混合と基本的に同様にして実施すること
ができ、その適切な処理条件は、被処理蛍光体粒子
(I)の表面性状に応じて、実験により適宜設定するこ
とができる。このようにして得られる蛍光体粒子(I)
は、そのフッ素系被覆層の優れた防湿・耐水性に基づ
き、基材蛍光体粒子に対する例えば空気中の水蒸気、雨
水等の水分の影響が有効に遮断される結果、該蛍光体粒
子の黒化現象が著しく抑制され、例えばEL素子用蛍光
体粒子としての所要の輝度を長期にわたり持続すること
ができる。
【0011】さらに、蛍光体粒子(I)は、少なくとも
基材蛍光体粒子表面に直接接触する被覆層が前記硫化水
素吸収剤粒子を含むこともできる。このような蛍光体粒
子(I)は、例えば硫化水素吸収剤粒子をフッ素系ポ
リマー粒子と混合使用して、硫化水素吸収剤粒子を含む
フッ素系被覆層(以下、「フッ素系混合被覆層」とい
う。)を形成する方法、基材蛍光体粒子表面に予め比
較的高割合(好ましくは1〜10重量%)の硫化水素吸
収剤粒子を含むフッ素系被覆層(以下、「フッ素系予備
被覆層」という。)を形成したのち、フッ素系被覆層を
形成する方法等によって得ることができるが、特にの
方法が好ましい。これらおよびの方法は、基本的に
前記乾式被覆法(I) と同様にして実施することができ
る。この場合、硫化水素吸収剤粒子の使用量は、該粒子
の種類や平均粒径等に応じて適宜選定されるが、基材蛍
光体粒子に対して、通常、0.1〜5重量%、好ましく
は0.5〜3重量%である。の方法により形成される
フッ素系混合被覆層の膜厚は、硫化水素吸収剤粒子を使
用しない蛍光体粒子(I)におけるフッ素系被覆層の場
合と同一である。また、の方法により形成されるフッ
素系予備被覆層の膜厚は、基材蛍光体粒子の平均粒径、
蛍光体粒子(I)の用途等に応じて適宜選定されるが、
通常、50nm〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μ
mであり、該フッ素系予備被覆層上のフッ素系被覆層の
膜厚は、硫化水素吸収剤粒子を使用しない蛍光体粒子
(I)について示したフッ素系被覆層の膜厚の範囲内
で、該フッ素系予備被覆層の膜厚に応じて適宜選定され
る。このような基材蛍光体粒子表面に直接接触する被覆
層が硫化水素吸収剤粒子を含む蛍光体粒子(I)は、該
被覆層の硫化水素吸収効果に基づき、例えば硫化亜鉛と
水分との反応により生成される硫化水素の作用による基
材蛍光体粒子の黒化現象が特に有効に抑制されると考え
られ、フッ素系ポリマーを主体とするフッ素系混合被覆
層あるいはフッ素系被覆層の優れた耐湿・耐水作用と相
まって、例えばEL素子用蛍光体粒子としての所要の輝
度をより長期にわたり持続することができる。第1発明
の蛍光体粒子(I)の平均粒径は、通常、10〜60μ
m、好ましくは20〜50μmである。第1発明の蛍光
体粒子(I)は、例えば水中に分散して超音波を当てて
も、各被覆層が強固に固着、結合しており、例えばEL
素子の製造時や長期使用中にも、これらの被覆層が剥離
したり脱落することがなく、所要性能を常に安定して発
揮することができる。
【0012】ここで、第1発明における好ましい蛍光体
粒子(I)を、より具体的に下記に例示する。即ち、好
ましい蛍光体粒子(I)は、(イ)基材蛍光体粒子が平
均粒径20〜40μmで粒度分布の標準偏差が平均粒径
の±20%以下の硫化亜鉛等の粒子からなり、フッ素系
ポリマーが単量体組成(モル%)0〜50/20〜80
/10〜35のテトラフルオロエチレン/フッ化ビニリ
デン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなり、フ
ッ素系被覆層の膜厚が0.3〜2μmである平均粒径2
0〜44μmの粒子であり、特に好ましい蛍光体粒子
(I)は、(ロ)基材蛍光体粒子が平均粒径20〜40
μmで粒度分布の標準偏差が平均粒径の±20%以下の
硫化亜鉛等の粒子からなり、硫化水素吸収剤がスルホン
酸塩基を有するポリイソプレンからなり、フッ素系ポリ
マーが単量体組成(モル%)0〜50/20〜80/1
0〜25のテトラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン
/ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなり、1〜1
0重量%の硫化水素吸収剤を含むフッ素系予備被覆層の
膜厚が0.1〜0.5μm、フッ素系被覆層の膜厚が
0.3〜2μmである平均粒径20〜44μmの粒子で
ある。
【0013】蛍光体粒子(II) 次に、第2発明の蛍光体粒子(以下、「蛍光体粒子(I
I) 」という。)は、第1発明の蛍光体粒子(I)、好
ましくは基材蛍光体粒子表面に直接接触する被覆層が硫
化水素吸収剤粒子を含む蛍光体粒子(I)と、紫外線吸
収剤粒子とを、乾式混合することにより、蛍光体粒子
(I)をさらに紫外線吸収剤により被覆(以下、この被
覆層を「紫外線吸収性被覆層」という。)してなるもの
である。蛍光体粒子(II) における紫外線吸収剤粒子の
使用量は、蛍光体粒子(I)の大きさ、蛍光体粒子(I
I)の用途等に応じて適宜選定されるが、基材蛍光体粒
子に対して、通常、0.05〜3重量%、好ましくは
0.1〜1重量%である。紫外線吸収性被覆層を形成す
る方法としては、例えば蛍光体粒子(I)と紫外線吸収
剤粒子とを、蛍光体粒子(I)の破砕および変形が実質
的に生起しない条件下で混合し、各粒子に対して少なく
とも圧縮力および剪断力が作用させて、蛍光体粒子
(I)のフッ素系混合被覆層あるいはフッ素系被覆層上
に、紫外線吸収剤粒子を合着、結合させる方法(以下、
「乾式被覆法(II)」という。)を挙げることができる。
この場合、混合時に、さらに衝撃力および/またはひね
り摩擦力を作用させることもでき、特にひねり摩擦力
を、圧縮力および剪断力とともに作用させることが好ま
しい。乾式被覆法(II)において、混合を蛍光体粒子
(I)の破砕および変形が実質的に生起しないように行
うことにより、蛍光体粒子(I)が処理過程中元の大き
さおよび形状を保持できることとなり、均一な蛍光体粒
子(II) を得ることが可能となる。但し、蛍光体粒子
(I)表面の薄層部分のみが変形する場合も、実質的に
破砕および変形を起こしていないとみることができる。
このような乾式被覆法(II)は、基本的に前記乾式被覆法
(I) と同様にして実施することができる。紫外線吸収性
被覆層における紫外線吸収剤粒子は、乾式被覆法(II)の
具体的処理条件により、蛍光体粒子(I)の最外層に
位置するフッ素系混合被覆層あるいはフッ素系被覆層上
に付着した状態、これらの被覆層中に一部埋没した状
態、あるいはこれらの被覆層中に完全に埋没した状態
の少なくとも1つの存在状態をとりうるものであり、個
々の蛍光体粒子(II)における紫外線吸収剤粒子の存在
状態は、実験により適宜選択することができる。蛍光体
粒子(II)においては、前記およびの存在状態が好
ましく、特にの存在状態が好ましい。即ち、紫外線吸
収剤粒子が最外層に位置する被覆層外に少なくとも一部
突出している方が、蛍光体粒子(II)の流動性が高く、
工業的に有利となり、また紫外線吸収剤粒子が最外層に
位置する被覆層中に少なくとも一部埋没している方が、
該粒子が該被覆層に強固に固着、結合されることにな
る。このようにして得られる蛍光体粒子(II)は、フッ
素系混合被覆層あるいはフッ素系被覆層の耐湿・耐水能
と紫外線吸収性被覆層の紫外線遮断能とに基づき、基材
蛍光体粒子に対する水分および紫外線の作用がいずれも
実質的に遮断される結果、これらの作用による基材蛍光
体粒子の黒化現象を極めて有効に抑制することができ、
EL素子用蛍光体粒子としての所要の輝度を特に長期に
わたり持続することができる。さらに、第2発明の好ま
しい態様においては、硫化水素吸収剤粒子を含むフッ素
系予備被覆層による硫化水素吸収作用も寄与し、さらに
長寿命化が達成される。第2発明の蛍光体粒子(II)の
平均粒径は、第1発明の蛍光体粒子(I)の平均粒径と
実質的に同じである。第2発明の蛍光体粒子(II) は、
例えば水中に分散して超音波を当てても、各被覆層が強
固に固着、結合しており、例えばEL素子の製造時や長
期使用中にも、各被覆層が剥離したり脱落することがな
く、所要性能を常に安定して発揮することができる。
【0014】ここで、第2発明における好ましい蛍光体
粒子(II)を、より具体的に下記に例示する。即ち、好
ましい蛍光体粒子(II)は、(ハ)基材蛍光体粒子が平
均粒径20〜40μmで粒度分布の標準偏差が平均粒径
の±20%以下の硫化亜鉛等の粒子からなり、フッ素系
ポリマーが単量体組成(モル%)0〜50/20〜80
/10〜25のテトラフルオロエチレン/フッ化ビニリ
デン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなり、紫
外線吸収剤粒子が未処理硫化亜鉛等の粒子に対して0.
1〜1重量%の酸化亜鉛等の粒子からなり、フッ素系混
合被覆層あるいはフッ素系被覆層の膜厚が0.3〜2μ
mである平均粒径20〜44μmの粒子である。
【0015】蛍光体粒子の用途 本発明の蛍光体粒子(I)および蛍光体粒子(II)は、
特にEL素子用蛍光体粒子として有用であり、例えば交
通標識、車両緊急停止板等の屋外で使用される蛍光表示
装置や、液晶表示装置のバックライト、各種機器用の蛍
光表示装置等において、極めて好適に使用することがで
きる。次に、本発明の蛍光体粒子(I)および蛍光体粒
子(II)の主要な用途の1つであるEL素子の作製法を
具体的に説明する。即ち、例えばチタン酸バリウムを、
シアノエチルセルロース等のバインダー中に分散してペ
ーストを調製し、該ペーストを銅、アルミニウム等の平
面電極面上にスクリーン印刷等により印刷して、反射絶
縁層を形成する。この反射絶縁層の上に、蛍光体粒子
(I)あるいは蛍光体粒子(II)をシアノエチルセルロ
ース等のバインダー中に分散したペーストを、スクリー
ン印刷等により印刷して、発光層を形成し、さらにその
上に透明電極を形成する。この透明電極としては、例え
ば酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン等の透明電
極薄膜や、これらの薄膜をポリエステル等の透明フィル
ム下面に積層したものを使用する。その後、各電極に端
子を取り付けることにより、EL素子が得られる。この
EL素子には、さらに捕水性透明フィルム、防湿性透明
フィルム等でカバーしてもよい。なお、本発明の蛍光体
粒子(I)および蛍光体粒子(II)の製造に採用される
前記乾式被覆法(I) および乾式被覆法(II)は、防水・揆
水性、耐光性、酸素遮断性等が望まれる他の粒子に対す
る被覆にも応用することができる。このような他の粒子
の例としては、特に導電性粒子、磁性粒子、液晶ディス
プレー用スペーサー等の電子材料のほか、触媒用担体、
カラム充填材、現像液用キャリヤー、診断薬用担体、細
胞培養用担体や、塗料、樹脂、ゴム等に対する粒状添加
剤等が挙げられる。
【0016】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約
されるものではない。 実施例1 平均粒径35μmで粒度分布の標準偏差が平均粒径の±
20%である硫化亜鉛(塩化第一銅をドーピングしたも
の)からなる蛍光体粒子100gと、平均粒径0.5μ
mで粒度分布の標準偏差が平均粒径の±15%であるテ
トラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン/ヘキサフル
オロプロピレン共重合体(モル%=30/50/20、
分子量約7万)微粉末5gとを、(株)奈良機械製作所
製のハイブリダイザーションシステムのOMダイザー
で、3分間混合して、オーダードミックスチャーを形成
させた。このオーダードミックスチャーを、前記ハイブ
リダイゼーションシステムのハイブリダイザーで10分
間混合して、前記共重合体微粒子を前記蛍光体粒子表面
に合着、結合させたのち、さらに15分間混合処理を継
続して表面を平滑化させて、蛍光体粒子(I)を得た。
この粒子を蛍光体粒子(Ia)とする。蛍光体粒子(Ia)は、
前記共重合体微粒子が溶融、一体化することによって、
前記蛍光体粒子表面がフッ素系被覆層で均一かつ平滑に
覆われたものであり、その平均粒径は約37μmであっ
た。また、蛍光体粒子(Ia)の粒度分布は、混合処理前の
蛍光体粒子と変わらなかった。得られた蛍光体粒子(Ia)
を用いてEL素子を作製し、60℃、相対湿度90%の
湿熱条件下で300時間保持した。次いで、100V、
400Hzで120時間%発光させて輝度を測定したとこ
ろ、前記湿熱処理前の蛍光体粒子(Ia)の50%であり、
未処理蛍光体粒子について同一条件で測定した輝度保持
率10%に対して著しく向上しており、蛍光体粒子(Ia)
は優れた耐湿・耐水性を有していた。また、蛍光体粒子
(Ia)を用いてEL素子を作製し、屋外に放置して発光さ
せたが、12ヶ月経過後も黒化現象が全く認められなか
った。
【0017】実施例2 平均粒径35μmで粒度分布の標準偏差が平均粒径の±
20%である硫化亜鉛粒子(塩化第一銅をドープしたも
の)からなる蛍光体粒子100g、平均粒径0.5μm
で粒度分布の標準偏差が平均粒径の±15%であるテト
ラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン/ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体(モル%=30/50/20、分
子量約7万)微粉末2g、および平均粒径2μmで粒度
分布の標準偏差が平均粒径の±25%である硫化水素吸
収剤(三菱ガス化学(株)製RP)微粉末1gを、
(株)奈良機械製作所製のハイブリダイザーションシス
テムのOMダイザーで、5分間混合処理して、オーダー
ドミックスチャーを形成させた。このオーダードミック
スチャーを、前記ハイブリダイゼーションシステムのハ
イブリダイザーで10分間混合して、前記各微粒子を前
記蛍光体粒子表面に合着、結合させたのち、さらに15
分間混合処理を継続して表面を平滑化させて、硫化水素
吸収剤微粒子を含むフッ素系予備被覆層を有する蛍光体
粒子を得た。その後、さらに前記共重合体微粉末3gを
追加して、前記OMダイザーで、5分間混合処理して、
オーダードミックスチャーを形成させた。このオーダー
ドミックスチャーを、前記ハイブリダイザーで10分間
混合して、該共重合体微粒子を、前記フッ素系予備被覆
層上に合着、結合させたのち、さらに15分間混合処理
を継続して表面を平滑化させて、蛍光体粒子(I)を得
た。この粒子を蛍光体粒子(Ib)とする。蛍光体粒子(Ib)
は、前記共重合体微粒子が溶融、一体化することによっ
て、前記フッ素系予備被覆層表面がフッ素系被覆層で均
一かつ平滑に覆われたものであり、その平均粒径は約3
7μmであった。また、被覆蛍光体粒子(Ib)の粒度分布
は、混合処理前の蛍光体粒子と変わらなかった。得られ
た蛍光体粒子(Ib)について、実施例1と同様にして測定
した湿熱処理後の輝度は、湿熱処理前の蛍光体粒子(Ib)
の65%であり、未処理蛍光体粒子の輝度保持率10%
に対して著しく向上しており、蛍光体粒子(Ib)は優れた
耐湿・耐水性を有していた。また、蛍光体粒子(Ib)を屋
外に放置したが、12ヶ月経過後も黒化現象が全く認め
られなかった。
【0018】実施例3 実施例1で得た蛍光体粒子(Ia)100gと、平均粒径1
5nmの酸化チタン(紫外線吸収剤)微粉末1gとを、
(株)奈良機械製作所製のハイブリダイザーションシス
テムのOMダイザーで、1分間混合処理して、オーダー
ドミックスチャーを形成させた。このオーダードミック
スチャーを、前記ハイブリダイゼーションシステムのハ
イブリダイザーで5分間混合して、前記酸化チタン微粒
子を蛍光体粒子(Ia)表面に合着、結合させて、蛍光体粒
子(II) を得た。この粒子を蛍光体粒子(IIa) という。
蛍光体粒子(IIa) は、蛍光体粒子(Ia)のフッ素系被覆層
表面が酸化チタン微粒子からなる被覆層により均一に覆
われたものであり、その平均粒径は約37μmであっ
た。また、蛍光体粒子(IIa) の粒度分布は、混合処理前
の蛍光体粒子(Ia)と変わらず、狭い粒度分布を有してい
た。得られた蛍光体粒子(IIa) について、実施例1と同
様にして測定した湿熱処理後の輝度は、湿熱処理前の蛍
光体粒子(Ia)の60%であり、未処理蛍光体粒子の輝度
保持率10%に対して著しく向上しており、蛍光体粒子
(IIa) は優れた耐湿・耐水性を有していた。また、蛍光
体粒子(IIa) を屋外に放置したが、12ヶ月経過後も黒
化現象が全く認められなかった。
【0019】実施例4 蛍光体粒子(Ia)の代わりに、実施例2で得た蛍光体粒子
(Ib)を用いた以外は、実施例3と同様にして、蛍光体粒
子(II)を得た。この粒子を蛍光体粒子(IIb) という。蛍
光体粒子(IIb) は、蛍光体粒子(Ib)のフッ素系被覆層表
面が酸化チタン微粒子かなる被覆層により均一に覆われ
たものであり、その平均粒径は約37μmであった。ま
た、蛍光体粒子(IIb) の粒度分布は、混合処理前の蛍光
体粒子(Ib)と変わらなかった。得られた蛍光体粒子(II
b) について、実施例1と同様にして測定した湿熱処理
後の輝度は、湿熱処理前の蛍光体粒子(Ib)の70%であ
り、未処理蛍光体粒子の輝度保持率10%に対して著し
く向上しており、蛍光体粒子(IIb) は優れた耐湿・耐水
性を有していた。また、蛍光体粒子(IIb) を屋外に放置
したが、12ヶ月経過後も黒化現象が全く認められなか
った。
【0020】
【発明の効果】本発明の蛍光体粒子(I)は、耐湿・耐
水性が極めて優れるとともに、耐光性にも優れ、また本
発明の蛍光体粒子(II)は極めて耐湿・耐水性および耐
光性が優れている。しかも、これらの蛍光体粒子は、各
被覆層が強固に固着しており、また耐薬品性、耐溶剤
性、酸素遮断性、耐熱性等も良好である。したがって、
本発明の蛍光体粒子(I)および蛍光体粒子(II)は、
特にEL素子用蛍光体粒子として極めて好適に使用する
ことができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約
されるものではない。 実施例1 平均粒径35μmで粒度分布の標準偏差が平均粒径の±
20%である硫化亜鉛(塩化第一銅をドーピングしたも
の)からなる蛍光体粒子100gと、平均粒径0.5μ
mで粒度分布の標準偏差が平均粒径の±15%であるテ
トラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン/ヘキサフル
オロプロピレン共重合体(モル%=30/50/20、
分子量約7万)微粉末5gとを、(株)奈良機械製作所
製のハイブリダイザーションシステムのOMダイザー
で、3分間混合して、オーダードミックスチャーを形成
させた。このオーダードミックスチャーを、前記ハイブ
リダイゼーションシステムのハイブリダイザーで10分
間混合して、前記共重合体微粒子を前記蛍光体粒子表面
に合着、結合させたのち、さらに15分間混合処理を継
続して表面を平滑化させて、蛍光体粒子(I)を得た。
この粒子を蛍光体粒子(Ia)とする。蛍光体粒子(I
a)は、前記共重合体微粒子が溶融、一体化することに
よって、前記蛍光体粒子表面がフッ素系被覆層で均一か
つ平滑に覆われたものであり、その平均粒径は約37μ
mであった。また、蛍光体粒子(Ia)の粒度分布は、
混合処理前の蛍光体粒子と変わらなかった。得られた蛍
光体粒子(Ia)を用いてEL素子を作製し、60℃、
相対湿度90%の湿熱条件下で300時間保持した。次
いで、100V、400Hzで120時間発光させて輝
度を測定したところ、前記湿熱処理前の蛍光体粒子(I
a)の50%であり、未処理蛍光体粒子について同一条
件で測定した輝度保持率10%に対して著しく向上して
おり、蛍光体粒子(Ia)は優れた耐湿・耐水性を有し
ていた。また、蛍光体粒子(Ia)を用いてEL素子を
作製し、屋外に放置して発光させたが、12ヶ月経過後
も黒化現象が認められなかった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】実施例2 平均粒径35μmで粒度分布の標準偏差が平均粒径の±
20%である硫化亜鉛粒子(塩化第一銅をドープしたも
の)からなる蛍光体粒子100g、平均粒径0.5μm
で粒度分布の標準偏差が平均粒径の±15%であるテト
ラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン/ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体(モル%=30/50/20、分
子量約7万)微粉末2g、および平均粒径2μmで粒度
分布の標準偏差が平均粒径の±25%である硫化水素吸
収剤(三菱ガス化学(株)製RP)微粉末1gを、
(株)奈良機械製作所製のハイブリダイザーションシス
テムのOMダイザーで、5分間混合処理して、オーダー
ドミックスチャーを形成させた。このオーダードミック
スチャーを、前記ハイブリダイゼーションシステムのハ
イブリダイザーで10分間混合して、前記各微粒子を前
記蛍光体粒子表面に合着、結合させたのち、さらに15
分間混合処理を継続して表面を平滑化させて、硫化水素
吸収剤微粒子を含むフッ素系予備被覆層を有する蛍光体
粒子を得た。その後、さらに前記共重合体微粉末3gを
追加して、前記OMダイザーで、5分間混合処理して、
オーダードミックスチャーを形成させた。このオーダー
ドミックスチャーを、前記ハイブリダイザーで10分間
混合して、該共重合体微粒子を、前記フッ素系予備被覆
層上に合着、結合させたのち、さらに15分間混合処理
を継続して表面を平滑化させて、蛍光体粒子(I)を得
た。この粒子を蛍光体粒子(Ib)とする。蛍光体粒子
(Ib)は、前記共重合体微粒子が溶融、一体化するこ
とによって、前記フッ素系予備被覆層表面がフッ素系被
覆層で均一かつ平滑に覆われたものであり、その平均粒
径は約37μmであった。また、被覆蛍光体粒子(I
b)の粒度分布は、混合処理前の蛍光体粒子と変わらな
かった。得られた蛍光体粒子(Ib)について、実施例
1と同様にして測定した湿熱処理後の輝度は、湿熱処理
前の蛍光体粒子(Ib)の65%であり、未処理蛍光体
粒子の輝度保持率10%に対して著しく向上しており、
蛍光体粒子(Ib)は優れた耐湿・耐水性を有してい
た。また、蛍光体粒子(Ib)を屋外に放置したが、1
2ヶ月経過後も黒化現象が認められなかった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】実施例3 実施例1で得た蛍光体粒子(Ia)100gと、平均粒
径15nmの酸化チタン(紫外線吸収剤)微粉末1gと
を、(株)奈良機械製作所製のハイブリダイザーション
システムのOMダイザーで、1分間混合処理して、オー
ダードミックスチャーを形成させた。このオーダードミ
ックスチャーを、前記ハイブリダイゼーションシステム
のハイブリダイザーで5分間混合して、前記酸化チタン
微粒子を蛍光体粒子(Ia)表面に合着、結合させて、
蛍光体粒子(II)を得た。この粒子を蛍光体粒子(I
Ia)という。蛍光体粒子(IIa)は、蛍光体粒子
(Ia)のフッ素系被覆層表面が酸化チタン微粒子から
なる被覆層により均一に覆われたものであり、その平均
粒径は約37μmであった。また、蛍光体粒子(II
a)の粒度分布は、混合処理前の蛍光体粒子(Ia)と
変わらず、狭い粒度分布を有していた。得られた蛍光体
粒子(IIa)について、実施例1と同様にして測定し
た湿熱処理後の輝度は、湿熱処理前の蛍光体粒子(I
a)の60%であり、未処理蛍光体粒子の輝度保持率1
0%に対して著しく向上しており、蛍光体粒子(II
a)は優れた耐湿・耐水性を有していた。また、蛍光体
粒子(IIa)を屋外に放置したが、12ヶ月経過後も
黒化現象が認められなかった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】実施例4 蛍光体粒子(Ia)の代わりに、実施例2で得た蛍光体
粒子(Ib)を用いた以外は、実施例3と同様にして、
蛍光体粒子(II)を得た。この粒子を蛍光体粒子(I
Ib)という。蛍光体粒子(IIb)は、蛍光体粒子
(Ib)のフッ素系被覆層表面が酸化チタン微粒子かな
る被覆層により均一に覆われたものであり、その平均粒
径は約37μmであった。また、蛍光体粒子(IIb)
の粒度分布は、混合処理前の蛍光体粒子(Ib)と変わ
らなかった。得られた蛍光体粒子(IIb)について、
実施例1と同様にして測定した湿熱処理後の輝度は、湿
熱処理前の蛍光体粒子(Ib)の70%であり、未処理
蛍光体粒子の輝度保持率10%に対して著しく向上して
おり、蛍光体粒子(IIb)は優れた耐湿・耐水性を有
していた。また、蛍光体粒子(IIb)を屋外に放置し
たが、12ヶ月経過後も黒化現象が認められなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機分散型蛍光体粒子とフッ素含有ビニ
    ル系ポリマー粒子とを乾式混合することにより、無機分
    散型蛍光体粒子をフッ素含有ビニル系ポリマーにより被
    覆してなる蛍光体粒子。
  2. 【請求項2】 無機分散型蛍光体粒子とフッ素含有ビニ
    ル系ポリマー粒子とを乾式混合して、無機分散型蛍光体
    粒子をフッ素含有ビニル系ポリマーにより被覆したの
    ち、紫外線吸収剤粒子と乾式混合することにより、さら
    に紫外線吸収剤により被覆してなる蛍光体粒子。
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