JPH08136509A - 管内面表層部の渦流探傷試験方法および渦流探傷試験装置 - Google Patents
管内面表層部の渦流探傷試験方法および渦流探傷試験装置Info
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- JPH08136509A JPH08136509A JP29904694A JP29904694A JPH08136509A JP H08136509 A JPH08136509 A JP H08136509A JP 29904694 A JP29904694 A JP 29904694A JP 29904694 A JP29904694 A JP 29904694A JP H08136509 A JPH08136509 A JP H08136509A
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱交換器チューブ等を高い信頼性で経済的
に探傷する。 【構成】 管15の表層部を磁石2で、最大透磁率を
示す磁束密度以下に局部的に弱磁化し、検査コイル4に
交流電流を加え、磁石2及び検査コイル4を管15内で
移動させながらインピーダンス変化を測定して管内面表
層部を探傷する。磁石2として、先端面に磁極を有する
永久磁石を用いる。 【効果】 管内面表層部を高速で、正確に探傷を行う
ことができ、経済的な全数検査も可能である。
に探傷する。 【構成】 管15の表層部を磁石2で、最大透磁率を
示す磁束密度以下に局部的に弱磁化し、検査コイル4に
交流電流を加え、磁石2及び検査コイル4を管15内で
移動させながらインピーダンス変化を測定して管内面表
層部を探傷する。磁石2として、先端面に磁極を有する
永久磁石を用いる。 【効果】 管内面表層部を高速で、正確に探傷を行う
ことができ、経済的な全数検査も可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石油精製、発電所等で
用いられる熱交換器等の保守管理に適用される、主に強
磁性鋼管を対象とする管内面表層部の渦流探傷試験方法
およびこの方法に使用される試験装置に関するものであ
る。
用いられる熱交換器等の保守管理に適用される、主に強
磁性鋼管を対象とする管内面表層部の渦流探傷試験方法
およびこの方法に使用される試験装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】石油精製や発電所等のプラントでは、熱
交換器としてアルミニウム製などのフィンをチューブに
設けた空冷のエアフィンクーラーが多く使用されてお
り、このタイプの熱交換器は、シェルチューブ式と異な
りチューブからの内部流体の漏洩が装置のシャットダウ
ンに直接つながることになるため、他の熱交換器よりも
厳しい保守管理が要求されており、その保守管理に伴っ
てチューブの定期的な検査が必要とされている。通常、
熱交換器チューブの検査方法としては、渦流探傷試験、
チューブサンプリング検査、水浸法超音波探傷試験等が
知られているが、このうちで渦流探傷試験法は、対象物
が磁性体であると、対象物内での透磁率のバラツキが雑
音となって傷を正確に探知できないという現象があるた
め、実用上の適用は非磁性体チューブ(銅合金、オース
テナイト・ステンレス鋼等)に限られている。ところで
前記した石油精製プラントではエアフィンクーラーのチ
ューブとして、磁性体鋼管が多く使用されており、上記
の点からその検査方法としては、材質の制約がないチュ
ーブサンプリング検査法や水浸法超音波探傷試験法等が
一般に適用されている。
交換器としてアルミニウム製などのフィンをチューブに
設けた空冷のエアフィンクーラーが多く使用されてお
り、このタイプの熱交換器は、シェルチューブ式と異な
りチューブからの内部流体の漏洩が装置のシャットダウ
ンに直接つながることになるため、他の熱交換器よりも
厳しい保守管理が要求されており、その保守管理に伴っ
てチューブの定期的な検査が必要とされている。通常、
熱交換器チューブの検査方法としては、渦流探傷試験、
チューブサンプリング検査、水浸法超音波探傷試験等が
知られているが、このうちで渦流探傷試験法は、対象物
が磁性体であると、対象物内での透磁率のバラツキが雑
音となって傷を正確に探知できないという現象があるた
め、実用上の適用は非磁性体チューブ(銅合金、オース
テナイト・ステンレス鋼等)に限られている。ところで
前記した石油精製プラントではエアフィンクーラーのチ
ューブとして、磁性体鋼管が多く使用されており、上記
の点からその検査方法としては、材質の制約がないチュ
ーブサンプリング検査法や水浸法超音波探傷試験法等が
一般に適用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たサンプリング検査や水浸法超音波探傷試験は、時間
的、経済的制約から抜き取り検査にならざるを得ず、信
頼性の点で十分とはいえない。そこで、さらに余寿命診
断の信頼性を向上させるために経済的に全数検査できる
検査法の確立が望まれている。ところで、前記した渦流
探傷試験方法は全数検査が可能であり、しかも最近では
非磁性体だけでなく磁性体チューブの検査にも適用でき
るように、プローブに設けた磁石でチューブを磁気飽和
させて透磁率のバラツキを解消する改良手段も提案され
ており(実公昭63−7895号他)、上記課題を解決
する検査法として渦流探傷試験方法は有力である。上記
改良手段を具体的に説明すると、検査コイルの中に鉄心
を通し、コイルの両端の鉄芯周囲に内外面にそれぞれ磁
極を有する平板形状の強力な磁石を配置して、鉄心の軸
心線と直行する方向に磁界をかけるプローブからなるも
のであり、このプローブの磁石によってチューブを1.
8Wb/m2の磁束密度にまで磁化させ、チューブを磁
気飽和の状態にすることによって透磁率のバラツキを解
消して、磁性体管の探傷を可能にしている。
たサンプリング検査や水浸法超音波探傷試験は、時間
的、経済的制約から抜き取り検査にならざるを得ず、信
頼性の点で十分とはいえない。そこで、さらに余寿命診
断の信頼性を向上させるために経済的に全数検査できる
検査法の確立が望まれている。ところで、前記した渦流
探傷試験方法は全数検査が可能であり、しかも最近では
非磁性体だけでなく磁性体チューブの検査にも適用でき
るように、プローブに設けた磁石でチューブを磁気飽和
させて透磁率のバラツキを解消する改良手段も提案され
ており(実公昭63−7895号他)、上記課題を解決
する検査法として渦流探傷試験方法は有力である。上記
改良手段を具体的に説明すると、検査コイルの中に鉄心
を通し、コイルの両端の鉄芯周囲に内外面にそれぞれ磁
極を有する平板形状の強力な磁石を配置して、鉄心の軸
心線と直行する方向に磁界をかけるプローブからなるも
のであり、このプローブの磁石によってチューブを1.
8Wb/m2の磁束密度にまで磁化させ、チューブを磁
気飽和の状態にすることによって透磁率のバラツキを解
消して、磁性体管の探傷を可能にしている。
【0004】しかしながら、上記改良手段では、チュー
ブの内側から外側に至るまで磁気飽和またはこれに近い
状態で磁化するので、プローブとチューブとの間で磁力
による吸着が生じやすく、作業性が悪いという問題があ
る。さらに上記の改良手段では探傷する管の肉厚が増加
すると(例えば2mm以上)、探傷感度が大幅に低下す
ることが知られている(刊行物「非破壊検査」第41巻
第12号、<強磁性体伝熱管の内挿コイル渦流探傷試験
>)。このように管の肉厚が増加すると感度が低下する
一方、特にエアフィンチューブにおいては、導電率の高
いアルミニウム部分に渦電流が集中することから、磁性
管(チューブ)の探傷感度が大幅に低下するという問題
がある。
ブの内側から外側に至るまで磁気飽和またはこれに近い
状態で磁化するので、プローブとチューブとの間で磁力
による吸着が生じやすく、作業性が悪いという問題があ
る。さらに上記の改良手段では探傷する管の肉厚が増加
すると(例えば2mm以上)、探傷感度が大幅に低下す
ることが知られている(刊行物「非破壊検査」第41巻
第12号、<強磁性体伝熱管の内挿コイル渦流探傷試験
>)。このように管の肉厚が増加すると感度が低下する
一方、特にエアフィンチューブにおいては、導電率の高
いアルミニウム部分に渦電流が集中することから、磁性
管(チューブ)の探傷感度が大幅に低下するという問題
がある。
【0005】これに対し、本発明者らは、上記したよう
なチューブでは、外面側は小さな腐食が生じる程度であ
り、チューブの致命的な欠陥は内面側表層部に生じるこ
とに着目し、この表層部の欠陥を確実に探傷することに
よって検査の信頼性を向上させることを目的として本発
明をするに至ったものである。本発明は、上記事情を背
景としてなされたものであり、渦流探傷を応用して、管
内面の表層部を確実かつ良好な作業性で全数検査するこ
とができる渦流探傷試験方法および渦流探傷試験装置を
提供することを目的とする。
なチューブでは、外面側は小さな腐食が生じる程度であ
り、チューブの致命的な欠陥は内面側表層部に生じるこ
とに着目し、この表層部の欠陥を確実に探傷することに
よって検査の信頼性を向上させることを目的として本発
明をするに至ったものである。本発明は、上記事情を背
景としてなされたものであり、渦流探傷を応用して、管
内面の表層部を確実かつ良好な作業性で全数検査するこ
とができる渦流探傷試験方法および渦流探傷試験装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のうち第1の発明の渦流探傷試験方法は、管
内面表層部を磁石によって、最大透磁率を示す磁束密度
以下に局部的に弱磁化するとともに、該磁石の周囲に巻
回した検査コイルに交流電流を加えて、前記磁石および
検査コイルを管内で管に沿って移動させながら探傷コイ
ルのインピーダンス変化を測定して管内面表層部を探傷
することを特徴とする。
め、本発明のうち第1の発明の渦流探傷試験方法は、管
内面表層部を磁石によって、最大透磁率を示す磁束密度
以下に局部的に弱磁化するとともに、該磁石の周囲に巻
回した検査コイルに交流電流を加えて、前記磁石および
検査コイルを管内で管に沿って移動させながら探傷コイ
ルのインピーダンス変化を測定して管内面表層部を探傷
することを特徴とする。
【0007】第2の発明の渦流探傷試験方法は、第1の
発明において、管内面の表層部を、磁石によって0.1
〜0.8Wb/m2に弱磁化することを特徴とする。ま
た、第3の発明の渦流探傷試験装置は、両先端面に磁極
を有する棒状の永久磁石の周囲に検査コイルが巻回され
たプローブを有することを特徴とする。
発明において、管内面の表層部を、磁石によって0.1
〜0.8Wb/m2に弱磁化することを特徴とする。ま
た、第3の発明の渦流探傷試験装置は、両先端面に磁極
を有する棒状の永久磁石の周囲に検査コイルが巻回され
たプローブを有することを特徴とする。
【0008】なお、上記探傷試験方法で使用される磁石
としては、電磁石、永久磁石のいずれでもよく、要は検
査すべき管内面表層部を所望の磁束密度に弱磁化できる
ものであればよい。その場合に、磁石の先端には磁極片
を設けてもよいが、磁極片の有無に拘らず磁極は、第3
の発明のように、両先端面にのみ出現させるのが望まし
い。
としては、電磁石、永久磁石のいずれでもよく、要は検
査すべき管内面表層部を所望の磁束密度に弱磁化できる
ものであればよい。その場合に、磁石の先端には磁極片
を設けてもよいが、磁極片の有無に拘らず磁極は、第3
の発明のように、両先端面にのみ出現させるのが望まし
い。
【0009】なお、弱磁化の程度は、図3に示すよう
に、管内面表層部が最大透磁率を示す磁束密度以下にな
るように磁化するものとする。この場合、管内面表層部
は、第2の発明のように、0.1〜0.8Wb/m2の
磁束密度に弱磁化するのが望ましく、さらには、0.2
〜0.6Wb/m2に弱磁化するのが一層望ましい。ま
た、検査コイルとしては、2つ以上を設けて相互比較を
するものでもよく、また1つの検査コイルで自己誘導自
己比較するものであってもよい。なお、自己誘導とすれ
ば、一個のコイルですむため、プローブの構造が簡単に
でき、自己比較とすればリフトオフ雑音に強く、また、
細かな欠陥を検出し易い。
に、管内面表層部が最大透磁率を示す磁束密度以下にな
るように磁化するものとする。この場合、管内面表層部
は、第2の発明のように、0.1〜0.8Wb/m2の
磁束密度に弱磁化するのが望ましく、さらには、0.2
〜0.6Wb/m2に弱磁化するのが一層望ましい。ま
た、検査コイルとしては、2つ以上を設けて相互比較を
するものでもよく、また1つの検査コイルで自己誘導自
己比較するものであってもよい。なお、自己誘導とすれ
ば、一個のコイルですむため、プローブの構造が簡単に
でき、自己比較とすればリフトオフ雑音に強く、また、
細かな欠陥を検出し易い。
【0010】
【作用】すなわち、本発明によれば、管の表層部のみを
弱磁化するので、検査対象である管が磁気飽和に至るこ
となく磁化される。試験される管は磁気飽和させなくて
もある範囲の磁気密度にまで磁化させると、検査に必要
な表層部の透磁率μの不均一と磁化の向きのばらつきが
減少し、欠陥部以外からの磁気ノイズの発生を抑えて
(1/10以下)、探傷信号のS/N比を高めることが
できる。 しかも、管内面の表層部は磁気飽和よりも小
さな磁束密度で弱磁化されているにすぎないので、プロ
ーブと管内面との磁気吸着も少なく、円滑に探傷作業を
行うことができる。また、厚肉管の感度の低下も従来法
に比べて遥かに小さく、フィン又は管外面の影響を殆ど
受けずに内面表層部の探傷を行うことが可能になる。
弱磁化するので、検査対象である管が磁気飽和に至るこ
となく磁化される。試験される管は磁気飽和させなくて
もある範囲の磁気密度にまで磁化させると、検査に必要
な表層部の透磁率μの不均一と磁化の向きのばらつきが
減少し、欠陥部以外からの磁気ノイズの発生を抑えて
(1/10以下)、探傷信号のS/N比を高めることが
できる。 しかも、管内面の表層部は磁気飽和よりも小
さな磁束密度で弱磁化されているにすぎないので、プロ
ーブと管内面との磁気吸着も少なく、円滑に探傷作業を
行うことができる。また、厚肉管の感度の低下も従来法
に比べて遥かに小さく、フィン又は管外面の影響を殆ど
受けずに内面表層部の探傷を行うことが可能になる。
【0011】さらに、従来法では、吸着により探傷速度
が低下する他に磁気抵抗の現象により、ミキシング処理
(バッフル信号の消去)も困難となるが、本発明法は、
非磁性管の渦流探傷法で使用されているミキシング処理
を容易に使うことができる。また、従来法では探傷管を
磁気飽和レベルまで磁化するため、欠陥部より発生する
漏洩磁束により探傷信号から欠陥寸法を推定することは
困難とされていたが、本発明法では欠陥部より生ずる漏
洩磁束が小さく、探傷波形と欠陥体積との間に良い相関
が認められ、探傷信号から欠陥体積を推定することが原
理的に可能となった。
が低下する他に磁気抵抗の現象により、ミキシング処理
(バッフル信号の消去)も困難となるが、本発明法は、
非磁性管の渦流探傷法で使用されているミキシング処理
を容易に使うことができる。また、従来法では探傷管を
磁気飽和レベルまで磁化するため、欠陥部より発生する
漏洩磁束により探傷信号から欠陥寸法を推定することは
困難とされていたが、本発明法では欠陥部より生ずる漏
洩磁束が小さく、探傷波形と欠陥体積との間に良い相関
が認められ、探傷信号から欠陥体積を推定することが原
理的に可能となった。
【0012】ここで第2の発明で磁束密度を限定した理
由を説明すると、0.1Wb/m2未満の磁束密度で
は、磁気ノイズの解消が十分になされず、一方、0.8
Wb/m2を越える磁束密度では従来法と同様の問題が
生じやすくなるためであり、同様の理由で0.2〜0.
6Wb/m2をさらに望ましい範囲とする。
由を説明すると、0.1Wb/m2未満の磁束密度で
は、磁気ノイズの解消が十分になされず、一方、0.8
Wb/m2を越える磁束密度では従来法と同様の問題が
生じやすくなるためであり、同様の理由で0.2〜0.
6Wb/m2をさらに望ましい範囲とする。
【0013】さらに本発明の探傷試験装置によれば、管
内面表層部に対してプローブの軸心線と平行になる方向
に磁界がかかるので、管表層部を磁気飽和に至らない強
さで適度に弱磁化することができ、上記した発明法によ
る作用を容易に得ることができる。
内面表層部に対してプローブの軸心線と平行になる方向
に磁界がかかるので、管表層部を磁気飽和に至らない強
さで適度に弱磁化することができ、上記した発明法によ
る作用を容易に得ることができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。探傷用のプローブ1は、両先端にそれぞれ
磁極(N、S極)を有する永久磁石2の回りに絶縁体3
を介して検査コイル4を巻回して、これらを非磁性の容
器(図示しない)内に封入した構成からなる。上記検査
コイル4には、ケーブル5を介して探傷装置本体6が接
続されており、探傷装置本体6内には交流電源回路7と
インピーダンス測定装置8と内蔵されており、さらに探
傷装置本体6にはレコーダー9が接続されている。な
お、上記永久磁石2として残留磁気密度が異なる3種類
のものを用いて、3種類のプローブを用意した(実施例
No.1,2および比較例No.3)。また比較のため、
検査コイル11内に鉄心12を挿入し、鉄心12の両端
部外周面にそれぞれ内外面に磁極を有する永久磁石1
3、14を固定したプローブ10を用意した。このプロ
ーブ10でも、永久磁石13、14には、残留磁気密度
が異なる2種類のものを用意した(比較例No.4,
5)。
て説明する。探傷用のプローブ1は、両先端にそれぞれ
磁極(N、S極)を有する永久磁石2の回りに絶縁体3
を介して検査コイル4を巻回して、これらを非磁性の容
器(図示しない)内に封入した構成からなる。上記検査
コイル4には、ケーブル5を介して探傷装置本体6が接
続されており、探傷装置本体6内には交流電源回路7と
インピーダンス測定装置8と内蔵されており、さらに探
傷装置本体6にはレコーダー9が接続されている。な
お、上記永久磁石2として残留磁気密度が異なる3種類
のものを用いて、3種類のプローブを用意した(実施例
No.1,2および比較例No.3)。また比較のため、
検査コイル11内に鉄心12を挿入し、鉄心12の両端
部外周面にそれぞれ内外面に磁極を有する永久磁石1
3、14を固定したプローブ10を用意した。このプロ
ーブ10でも、永久磁石13、14には、残留磁気密度
が異なる2種類のものを用意した(比較例No.4,
5)。
【0015】試験対象は、JIS STB35SC鋼管
15であり、この鋼管15の一部にはアルミニウム製フ
ィン16が接合されている。なお、鋼管15としては内
径が25mmで、肉厚が1.6mm、3mmのものをそ
れぞれ用意した。また、上記鋼管は、残留磁気密度が
0.8Wb/m2程度のときに最大透磁率を示す。上記
鋼管に対し、各プローブによって探傷試験を行うのに先
立って、プローブの永久磁石によって磁化された鋼管の
磁気密度を測定し、その結果を表1に示した。なお、プ
ローブNo.4,5では、鋼管の表層部だけでなく全層
にわたり磁化されており、プローブNo.5では、鋼管
は磁気飽和した状態にある。
15であり、この鋼管15の一部にはアルミニウム製フ
ィン16が接合されている。なお、鋼管15としては内
径が25mmで、肉厚が1.6mm、3mmのものをそ
れぞれ用意した。また、上記鋼管は、残留磁気密度が
0.8Wb/m2程度のときに最大透磁率を示す。上記
鋼管に対し、各プローブによって探傷試験を行うのに先
立って、プローブの永久磁石によって磁化された鋼管の
磁気密度を測定し、その結果を表1に示した。なお、プ
ローブNo.4,5では、鋼管の表層部だけでなく全層
にわたり磁化されており、プローブNo.5では、鋼管
は磁気飽和した状態にある。
【0016】
【表1】
【0017】次いで、各プローブを用いて鋼管の探傷を
行った。具体的には、各プローブ1又は10を鋼管15
内に配置し、検査コイル4または11に、交流電流を交
流電源7から供給し、各プローブを鋼管15内で移動さ
せながら検査コイルにおけるインピーダンス変化をイン
ピーダンス測定装置8で測定し、その結果をレコーダー
9に記した。なお、磁気ノイズの評価は、鋼管の傷がな
い部位において、初期透磁率のばらつきがインピーダン
スにどの程度反映されるかによって行い、無磁化の場合
のノイズを10として相対的に評価した。 また、感度
は、予め人工的に形成しておいた傷に対する検出電圧で
相対的に評価した。
行った。具体的には、各プローブ1又は10を鋼管15
内に配置し、検査コイル4または11に、交流電流を交
流電源7から供給し、各プローブを鋼管15内で移動さ
せながら検査コイルにおけるインピーダンス変化をイン
ピーダンス測定装置8で測定し、その結果をレコーダー
9に記した。なお、磁気ノイズの評価は、鋼管の傷がな
い部位において、初期透磁率のばらつきがインピーダン
スにどの程度反映されるかによって行い、無磁化の場合
のノイズを10として相対的に評価した。 また、感度
は、予め人工的に形成しておいた傷に対する検出電圧で
相対的に評価した。
【0018】上記の探傷を、226本の鋼管に対して行
い、それらの総合的な結果を表2に示した。その結果、
実施例のものは、鋼管との吸着はなく、円滑に探傷作業
を行うことができ、磁気ノイズ、感度ともに良好であっ
た。これに対し、比較例では、いずれかの評価項目で明
らかに劣っており、感度の安定性、探傷速度の点ではい
ずれも実施例に劣っていた。特に感度の点では、比較例
No.4,5は、フィンの影響を多く受けており、フィ
ンの存在によって感度が急激に低下する(半分以下)こ
とが明らかとなった。したがって本発明は、フィン付き
熱交換器用チューブ及び外面損傷の小さな磁性チューブ
を検査対象とする場合に、検査の信頼性の点で顕著な効
果が得られることが明らかである。
い、それらの総合的な結果を表2に示した。その結果、
実施例のものは、鋼管との吸着はなく、円滑に探傷作業
を行うことができ、磁気ノイズ、感度ともに良好であっ
た。これに対し、比較例では、いずれかの評価項目で明
らかに劣っており、感度の安定性、探傷速度の点ではい
ずれも実施例に劣っていた。特に感度の点では、比較例
No.4,5は、フィンの影響を多く受けており、フィ
ンの存在によって感度が急激に低下する(半分以下)こ
とが明らかとなった。したがって本発明は、フィン付き
熱交換器用チューブ及び外面損傷の小さな磁性チューブ
を検査対象とする場合に、検査の信頼性の点で顕著な効
果が得られることが明らかである。
【0019】
【表2】
【0020】また、実施例の探傷結果を調査したとこ
ろ、大きなインピーダンス変化が見られた鋼管部分には
ピッチング状の腐食(径3mmで25%減肉程度)が散
在しており、また変化の小さい部分は肌荒れ状(減肉1
0%未満)となっており、欠陥大きさと腐食の大きさ
(開口面積及び深さ)にほぼ相関性があることが確認さ
れた。したがって本発明によれば、探傷結果によって欠
陥を定性的に捉えることが可能であった。また、実際に
減肉が存在している部位は、上記の探傷において全てが
インピーダンス変化として確認されており、探傷の正確
性も非常に優れていた。
ろ、大きなインピーダンス変化が見られた鋼管部分には
ピッチング状の腐食(径3mmで25%減肉程度)が散
在しており、また変化の小さい部分は肌荒れ状(減肉1
0%未満)となっており、欠陥大きさと腐食の大きさ
(開口面積及び深さ)にほぼ相関性があることが確認さ
れた。したがって本発明によれば、探傷結果によって欠
陥を定性的に捉えることが可能であった。また、実際に
減肉が存在している部位は、上記の探傷において全てが
インピーダンス変化として確認されており、探傷の正確
性も非常に優れていた。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、試
験すべき磁性管の表層部を弱磁化させ、この表層部を渦
流探傷するものとしたので、プローブの吸着現象が生じ
ることなく正確、かつ確実に探傷を行うことができる。
また、厚肉管やフィンを有する管の探傷も正確に行うこ
とができ、しかも全数検査も可能であるので検査の信頼
性が大幅に向上する効果がある。
験すべき磁性管の表層部を弱磁化させ、この表層部を渦
流探傷するものとしたので、プローブの吸着現象が生じ
ることなく正確、かつ確実に探傷を行うことができる。
また、厚肉管やフィンを有する管の探傷も正確に行うこ
とができ、しかも全数検査も可能であるので検査の信頼
性が大幅に向上する効果がある。
【図1】 実施例の探傷装置の一部を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図2】 従来例の探傷装置の一部を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図3】 磁化力と透磁率との関係を示すグラフであ
る。
る。
1 プローブ 2 永久磁石 3 検査コイル 7 交流電源 8 インピーダンス測定装置 9 レコーダー 15 鋼管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 和典 北海道室蘭市茶津町4番地1 日鋼検査サ ービス株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 試験すべき管内面表層部を磁石によっ
て、最大透磁率を示す磁束密度以下に局部的に弱磁化す
るとともに、該磁石の周囲に巻回した検査コイルに交流
電流を加え、前記磁石および検査コイルを管内で移動さ
せながら探傷コイルのインピーダンス変化を測定して管
内面表層部を探傷することを特徴とする管内面表層部の
渦流探傷試験方法 - 【請求項2】 管内面の表層部は、磁石によって0.1
〜0.8Wb/m2に弱磁化することを特徴とする請求
項1記載の管内面表層部の渦流探傷試験方法 - 【請求項3】 両先端面に磁極を有する棒状の永久磁石
の周囲に検査コイルが巻回されたプローブを有すること
を特徴とする管内面表層部の渦流探傷試験装置
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29904694A JPH08136509A (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 管内面表層部の渦流探傷試験方法および渦流探傷試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29904694A JPH08136509A (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 管内面表層部の渦流探傷試験方法および渦流探傷試験装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08136509A true JPH08136509A (ja) | 1996-05-31 |
Family
ID=17867516
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29904694A Pending JPH08136509A (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 管内面表層部の渦流探傷試験方法および渦流探傷試験装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08136509A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007183197A (ja) * | 2006-01-10 | 2007-07-19 | Hitachi Ltd | 渦電流探傷センサ |
| JP2007206057A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-08-16 | Idemitsu Eng Co Ltd | 非破壊検査方法およびその装置 |
| JP2008309573A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 渦電流探傷装置および渦電流探傷方法 |
| GB2475314A (en) * | 2009-11-16 | 2011-05-18 | Innospection Group Ltd | Apparatus and method for inspection of components made of electrically conductive material by partial saturation eddy current testing |
| JP2015531477A (ja) * | 2012-09-06 | 2015-11-02 | インスティトゥート ドクトル フェルスター ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | 導電性材料の異常を検出するための微分センサ、検査システム、及びその方法 |
| CN108535353A (zh) * | 2018-03-14 | 2018-09-14 | 西南石油大学 | 一种管道裂纹检测装置 |
| JP2019060723A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | 日立造船株式会社 | 渦電流探傷装置および渦電流探傷方法 |
| US10921286B2 (en) | 2015-04-07 | 2021-02-16 | Innospection Group Limited | In-line inspection tool |
| CN114764086A (zh) * | 2020-12-30 | 2022-07-19 | 核动力运行研究所 | 基于偏置磁化下涡流检测差动磁导率的管道内检测方法 |
| CN115718139A (zh) * | 2022-11-03 | 2023-02-28 | 爱德森(厦门)电子有限公司 | 一种散热金属管远场涡流检测方法及其检测装置 |
-
1994
- 1994-11-09 JP JP29904694A patent/JPH08136509A/ja active Pending
Cited By (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| GB2475314B (en) * | 2009-11-16 | 2013-07-17 | Innospection Group Ltd | Remote environment inspection apparatus and method |
| GB2475314A (en) * | 2009-11-16 | 2011-05-18 | Innospection Group Ltd | Apparatus and method for inspection of components made of electrically conductive material by partial saturation eddy current testing |
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| CN111133308A (zh) * | 2017-09-27 | 2020-05-08 | 日立造船株式会社 | 涡电流探伤装置及涡电流探伤方法 |
| US11320401B2 (en) | 2017-09-27 | 2022-05-03 | Hitachi Zosen Corporation | Eddy current flaw detection device and eddy current flaw detection method |
| CN111133308B (zh) * | 2017-09-27 | 2023-01-24 | 日立造船株式会社 | 涡电流探伤方法 |
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