JPH08144722A - 内燃機関用エンジンバルブ及びその製法 - Google Patents
内燃機関用エンジンバルブ及びその製法Info
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- JPH08144722A JPH08144722A JP28305294A JP28305294A JPH08144722A JP H08144722 A JPH08144722 A JP H08144722A JP 28305294 A JP28305294 A JP 28305294A JP 28305294 A JP28305294 A JP 28305294A JP H08144722 A JPH08144722 A JP H08144722A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強度が確保され、向上された耐熱性と耐摩耗
性と耐衝撃性を有するエンジンバルブの構造である。 【構成】Ti−Alの金属間化合物の精密鋳造により、
エンジンバルブ本体を形成し、焼き入れ可能な耐熱鋼
で、エンジンバルブの軸端部分を形成し、この両者の接
合面を摩擦溶接した後に、徐冷処理を行なうことによ
り、接合構造を形成した、向上した耐熱性と耐摩耗性と
耐衝撃性を有する内燃機関用エンジンバルブが得られ
た。
性と耐衝撃性を有するエンジンバルブの構造である。 【構成】Ti−Alの金属間化合物の精密鋳造により、
エンジンバルブ本体を形成し、焼き入れ可能な耐熱鋼
で、エンジンバルブの軸端部分を形成し、この両者の接
合面を摩擦溶接した後に、徐冷処理を行なうことによ
り、接合構造を形成した、向上した耐熱性と耐摩耗性と
耐衝撃性を有する内燃機関用エンジンバルブが得られ
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、引張強度が確保され、
向上されたバルブ軸端面の耐摩耗性と耐熱性と耐衝撃性
を有するエンジンバルブの構造及びその製法に関する。
向上されたバルブ軸端面の耐摩耗性と耐熱性と耐衝撃性
を有するエンジンバルブの構造及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チタン金属を用いて形成した内燃
機関のエンジンバルブの本体は、高い強度が得られる
が、耐熱性が不足するために、ほとんどが吸気弁にのみ
使用しており、排気弁には、使用されていなかった。
機関のエンジンバルブの本体は、高い強度が得られる
が、耐熱性が不足するために、ほとんどが吸気弁にのみ
使用しており、排気弁には、使用されていなかった。
【0003】また、このようなチタンエンジンバルブ
は、カムとの衝突を繰り返すバルブ弁と反対の端には、
その耐衝撃力を増すために、また、耐摩耗性を確保する
ために、Co基、Ni基、Fe基等の異種合金材を、ろ
う付け等により溶接して耐摩耗性部分を形成していた。
は、カムとの衝突を繰り返すバルブ弁と反対の端には、
その耐衝撃力を増すために、また、耐摩耗性を確保する
ために、Co基、Ni基、Fe基等の異種合金材を、ろ
う付け等により溶接して耐摩耗性部分を形成していた。
【0004】然し乍ら、これらのろう付け溶接は、その
異種合金材とバルブ本体との溶接すべき面の端部だけに
形成することになりがちになり、異種合金材とバルブ本
体のチタン合金材との間に充分な溶着強度が確保できな
く、また、溶接作業に手間がかかり、信頼性のある溶接
強度が保持できなかった。
異種合金材とバルブ本体との溶接すべき面の端部だけに
形成することになりがちになり、異種合金材とバルブ本
体のチタン合金材との間に充分な溶着強度が確保できな
く、また、溶接作業に手間がかかり、信頼性のある溶接
強度が保持できなかった。
【0005】Ti−Al系耐熱合金は、耐高温超時間加
熱脆化特性にすぐれている合金材料として、知られてい
る(特開平3−236454号参照)。
熱脆化特性にすぐれている合金材料として、知られてい
る(特開平3−236454号参照)。
【0006】また、Ti−Al系耐熱合金により、精密
鋳造法によりエンジン用部品を製造し、次に、製造した
エンジン用部品に、HIP処理を施すことにより、エン
ジン用部品を製造することは、従来、知られている(特
開平6−2095号参照)。このTi−Al合金は、T
i3Al(α2)相とTiAl(γ)相が層状になったも
のである。これは、延性に乏しいが、高い強度となる。
従って、この技術は、Ti−Al系金属間化合物のみ
を、HIP処理等により、層状にしたものを、エンジン
バルブ等に用いている。この技術だけでは、エンジン形
式によっては、バルブ軸端面の耐摩耗性が十分ではな
い。
鋳造法によりエンジン用部品を製造し、次に、製造した
エンジン用部品に、HIP処理を施すことにより、エン
ジン用部品を製造することは、従来、知られている(特
開平6−2095号参照)。このTi−Al合金は、T
i3Al(α2)相とTiAl(γ)相が層状になったも
のである。これは、延性に乏しいが、高い強度となる。
従って、この技術は、Ti−Al系金属間化合物のみ
を、HIP処理等により、層状にしたものを、エンジン
バルブ等に用いている。この技術だけでは、エンジン形
式によっては、バルブ軸端面の耐摩耗性が十分ではな
い。
【0007】また、Ti−Al合金をエンジンバルブ本
体とするエンジンバルブに、中間材として、オーステナ
イト系鋼若しくは耐熱鋼又はNi基若しくはCo基超合
金を用いて、構造用鋼との接合を、摩擦圧接する形成方
法は、従来行なわれていた(特開平2−133183号
参照)。然し乍ら、この従来技術では、上記のように、
中間層を媒介を利用して、Ti−Al合金とマルテンサ
イト系耐熱鋼とは、接合されている。
体とするエンジンバルブに、中間材として、オーステナ
イト系鋼若しくは耐熱鋼又はNi基若しくはCo基超合
金を用いて、構造用鋼との接合を、摩擦圧接する形成方
法は、従来行なわれていた(特開平2−133183号
参照)。然し乍ら、この従来技術では、上記のように、
中間層を媒介を利用して、Ti−Al合金とマルテンサ
イト系耐熱鋼とは、接合されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、吸気弁にも
排気弁にも使用できるチタン金属系の強度が確保され、
耐熱性、耐摩耗性、耐衝撃性、引張強度が改良された内
燃機関用エンジンバルブを提供することを目的とする。
更に、本発明は、溶接作業に手間がかからず、溶接強度
が確保される一体化したチタン金属系のエンジンバルブ
を提供することを目的とする。
排気弁にも使用できるチタン金属系の強度が確保され、
耐熱性、耐摩耗性、耐衝撃性、引張強度が改良された内
燃機関用エンジンバルブを提供することを目的とする。
更に、本発明は、溶接作業に手間がかからず、溶接強度
が確保される一体化したチタン金属系のエンジンバルブ
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によると、Ti−
Alの金属間化合物の精密鋳造により、エンジンバルブ
本体を形成し、焼き入れ可能な耐熱鋼で、エンジンバル
ブの軸端部分を形成し、この両者の接合面を摩擦溶接し
た後に、徐冷処理を行なうことにより、接合構造を形成
した、耐熱性と耐摩耗性と耐衝撃性の向上した内燃機関
用エンジンバルブを提供する。そして、徐冷処理は、冷
却過程において、一旦、500〜700℃の温度に、1
0〜20分間保持した後に、放冷することによる。ま
た、Ti−Alの金属間化合物は、Ti3Al金属間化
合物0.1モル%〜10モル%、TiAl金属間化合物
90モル%〜99.9モル%の割合であり、全体に対し
て、0.1〜2.0重量%のSiと、0.1〜5.0重
量%のNbと0.1〜3.0重量%のCrを含有するも
のが好適である。また、Ti−Alの金属間化合物は、
TiAlの金属間化合物を主成分として含有する精密鋳
造体である。
Alの金属間化合物の精密鋳造により、エンジンバルブ
本体を形成し、焼き入れ可能な耐熱鋼で、エンジンバル
ブの軸端部分を形成し、この両者の接合面を摩擦溶接し
た後に、徐冷処理を行なうことにより、接合構造を形成
した、耐熱性と耐摩耗性と耐衝撃性の向上した内燃機関
用エンジンバルブを提供する。そして、徐冷処理は、冷
却過程において、一旦、500〜700℃の温度に、1
0〜20分間保持した後に、放冷することによる。ま
た、Ti−Alの金属間化合物は、Ti3Al金属間化
合物0.1モル%〜10モル%、TiAl金属間化合物
90モル%〜99.9モル%の割合であり、全体に対し
て、0.1〜2.0重量%のSiと、0.1〜5.0重
量%のNbと0.1〜3.0重量%のCrを含有するも
のが好適である。また、Ti−Alの金属間化合物は、
TiAlの金属間化合物を主成分として含有する精密鋳
造体である。
【0010】
【作用】本発明による内燃機関エンジンバルブ本体の形
成に利用するTi−Al系金属間化合物は、Ti3Al
金属間化合物とTiAl金属間化合物とが、適当な割合
に含有している金属間化合物混合粉末の精密鋳造された
ものである。即ち、Ti−Al系金属間化合物を母材と
して内燃機関用エンジンバルブの本体を形成したもので
ある。
成に利用するTi−Al系金属間化合物は、Ti3Al
金属間化合物とTiAl金属間化合物とが、適当な割合
に含有している金属間化合物混合粉末の精密鋳造された
ものである。即ち、Ti−Al系金属間化合物を母材と
して内燃機関用エンジンバルブの本体を形成したもので
ある。
【0011】TiAl金属間化合物は、60%の金属結
合と40%の共有結合とからなり、化学量論組成(Ti
−50原子%Al)のAl側に、広い固溶領域を有し、
第3の元素(金属)も固溶可能である。そして、この金
属間化合物は、セラミックスに近い低密度を有し、高温
での比強度(強度/密度)は、Ni基超合金インコネル
713やインコネル718に勝るすぐれた材料となる。
合と40%の共有結合とからなり、化学量論組成(Ti
−50原子%Al)のAl側に、広い固溶領域を有し、
第3の元素(金属)も固溶可能である。そして、この金
属間化合物は、セラミックスに近い低密度を有し、高温
での比強度(強度/密度)は、Ni基超合金インコネル
713やインコネル718に勝るすぐれた材料となる。
【0012】本発明によると、Ti−Alの金属間化合
物で形成されるエンジンバルブの本体は、精密鋳造法で
製造される。
物で形成されるエンジンバルブの本体は、精密鋳造法で
製造される。
【0013】Ti3Al金属間化合物の結晶構造は、DO
19型、六方晶系であり、これに対して、TiAl金属間
化合物の結晶構造は、LI0型の面心正方晶である。
19型、六方晶系であり、これに対して、TiAl金属間
化合物の結晶構造は、LI0型の面心正方晶である。
【0014】更に、本発明により、エンジンバルブ本体
を形成する材料として、利用されるTi−Alの金属間
化合物は、Ti3Al金属間化合物0.1モル%〜10
モル%、TiAl金属間化合物90モル%〜99.9モ
ル%の割合であり、全体に対して、0.1〜2.0重量
%のSiと、0.1〜5.0重量%のNbと0.1〜
3.0重量%のCrを含有する。即ち、TiAl金属間
化合物を主成分として、Ti3Al金属間化合物を少量
混合しているものである。
を形成する材料として、利用されるTi−Alの金属間
化合物は、Ti3Al金属間化合物0.1モル%〜10
モル%、TiAl金属間化合物90モル%〜99.9モ
ル%の割合であり、全体に対して、0.1〜2.0重量
%のSiと、0.1〜5.0重量%のNbと0.1〜
3.0重量%のCrを含有する。即ち、TiAl金属間
化合物を主成分として、Ti3Al金属間化合物を少量
混合しているものである。
【0015】Siの添加は、Nbと共に耐酸化性の向上
が目的であり、0.1重量%未満では、効果がなく、
2.0重量%を超えると、効果は一定となる。また、N
bは、耐酸化性と延性の向上に効果があり、0.1重量
%未満では、効果がなく、5.0重量%を超えると、耐
酸化性は向上するが、延性の面では、脆性化する。Cr
の添加は、強度の向上が目的であり、0.1重量%未満
では、効果がなく、3.0重量%を超えると、延性と耐
酸化性を阻害する。
が目的であり、0.1重量%未満では、効果がなく、
2.0重量%を超えると、効果は一定となる。また、N
bは、耐酸化性と延性の向上に効果があり、0.1重量
%未満では、効果がなく、5.0重量%を超えると、耐
酸化性は向上するが、延性の面では、脆性化する。Cr
の添加は、強度の向上が目的であり、0.1重量%未満
では、効果がなく、3.0重量%を超えると、延性と耐
酸化性を阻害する。
【0016】この重量%に相当する原子%は、図1にお
いて、47原子%Alに相当している。図1では、点線
で記した箇所の組成である。この場合において、本発明
によるTi−Al系金属間化合物を構成するものは、X
線回折線により測定したところによると、TiAl金属
間化合物を主成分とし、Ti3Al金属間化合物を、2
0容量%含有していた。
いて、47原子%Alに相当している。図1では、点線
で記した箇所の組成である。この場合において、本発明
によるTi−Al系金属間化合物を構成するものは、X
線回折線により測定したところによると、TiAl金属
間化合物を主成分とし、Ti3Al金属間化合物を、2
0容量%含有していた。
【0017】更に、本発明に用いるTi−Alの金属間
化合物は、精密鋳造体であり、HIP処理を、1000
〜1200℃の温度範囲及び1000〜3000気圧の
範囲で行なうことにより、充分な強度を確保できる。こ
のように、本発明により用いるTi−Al系金属間化合
物は、HIP処理を活用することにより、成形できるも
のである。
化合物は、精密鋳造体であり、HIP処理を、1000
〜1200℃の温度範囲及び1000〜3000気圧の
範囲で行なうことにより、充分な強度を確保できる。こ
のように、本発明により用いるTi−Al系金属間化合
物は、HIP処理を活用することにより、成形できるも
のである。
【0018】次に、バルブの軸端部分(即ち、カムと接
触する端面を有する部分)を形成するために、用いる耐
熱鋼としては、焼き入れ可能のマルテンサイト系耐熱合
金であり、例えば、SUH11、SUH3等のマルテン
サイト系の耐熱鋼で形成する。そして、その溶接すべき
接合端面面同志を、圧接して、摩擦溶接したものであ
る。
触する端面を有する部分)を形成するために、用いる耐
熱鋼としては、焼き入れ可能のマルテンサイト系耐熱合
金であり、例えば、SUH11、SUH3等のマルテン
サイト系の耐熱鋼で形成する。そして、その溶接すべき
接合端面面同志を、圧接して、摩擦溶接したものであ
る。
【0019】この摩擦溶接の条件は、次のようなもので
ある。回転速度:2000〜5000rpm、回転時
間:2〜5秒間、圧力:30〜60kgf/mm2で、両者の
端面を接触させながら、接触回転して、急速に停止し、
両方から加圧し、溶接させる。
ある。回転速度:2000〜5000rpm、回転時
間:2〜5秒間、圧力:30〜60kgf/mm2で、両者の
端面を接触させながら、接触回転して、急速に停止し、
両方から加圧し、溶接させる。
【0020】このように加圧して摩擦熱を発生せしめ、
その熱で急速に両接合面を加熱して、融合接合させ、直
後に、炉の中に入れるなどの手段により、接合部分を徐
冷する。このような徐冷処理により、マルテンサイト変
態が生じないで、バルブ本体のTi−Al系金属間化合
物と焼き入れできるマルテンサイト系耐熱鋼とが、溶接
される。
その熱で急速に両接合面を加熱して、融合接合させ、直
後に、炉の中に入れるなどの手段により、接合部分を徐
冷する。このような徐冷処理により、マルテンサイト変
態が生じないで、バルブ本体のTi−Al系金属間化合
物と焼き入れできるマルテンサイト系耐熱鋼とが、溶接
される。
【0021】次に、本発明のチタン−アルミニウム間の
金属間化合物によるエンジンバルブを更に、比較例と比
較して、実施例により説明するが、本発明はそれらによ
って限定されるものではない。
金属間化合物によるエンジンバルブを更に、比較例と比
較して、実施例により説明するが、本発明はそれらによ
って限定されるものではない。
【0022】
【実施例】以下、本発明によるエンジンバルブを比較例
合金と比較して説明する。33.5重量%のAl;0.
5重量%のSi;1.0重量%のNb;0.5重量%の
Crと残りのTiとなるような組成物を、精密鋳造し
た。次いでHIP処理して、エンジンバルブ形状に形成
した。即ち、Ti−Al系金属間化合物製のエンジンバ
ルブには、体積率で、約20容量%のTi3Al金属間
化合物を含んでいる。
合金と比較して説明する。33.5重量%のAl;0.
5重量%のSi;1.0重量%のNb;0.5重量%の
Crと残りのTiとなるような組成物を、精密鋳造し
た。次いでHIP処理して、エンジンバルブ形状に形成
した。即ち、Ti−Al系金属間化合物製のエンジンバ
ルブには、体積率で、約20容量%のTi3Al金属間
化合物を含んでいる。
【0023】但し、図1において、○はTiAlのγ相
の結晶が形成され、●はTi3Alのα相の結晶が形成
され、□はTiβ相の結晶が形成されることを示し、半
黒丸は、TiAlのγ相結晶とTi3Alのα相結晶と
混合物が形成されることを示す。上記のAl含有量は、
グラフ中の47原子%Alに相当する。
の結晶が形成され、●はTi3Alのα相の結晶が形成
され、□はTiβ相の結晶が形成されることを示し、半
黒丸は、TiAlのγ相結晶とTi3Alのα相結晶と
混合物が形成されることを示す。上記のAl含有量は、
グラフ中の47原子%Alに相当する。
【0024】次に、マルテンサイト系耐熱合金SUH1
1を母材とするエンジルバルブ軸端部分に対して、本発
明のTi−Al系金属間化合物のバルブ本体を形成す
る。比較例として、オーステナイト系SUH36耐熱鋼
で、バルブ軸端部分を形成した。
1を母材とするエンジルバルブ軸端部分に対して、本発
明のTi−Al系金属間化合物のバルブ本体を形成す
る。比較例として、オーステナイト系SUH36耐熱鋼
で、バルブ軸端部分を形成した。
【0025】以上のHIP処理で形成したTi−Al系
金属間化合物のエンジンバルブ形状のフェース部と反対
の端面に対して、マルテンサイト系耐熱鋼による軸端部
分及びオーステナイト系SUH耐熱鋼による軸端部分
を、各々、次の摩擦溶接により、圧接した。即ち、回転
速度:2700rpm、回転時間:3秒間、圧力:45
kgf/mm2で、両者の端面を接触させながら、接触回転し
て、急速に停止し、両方から加圧し、溶接させる。
金属間化合物のエンジンバルブ形状のフェース部と反対
の端面に対して、マルテンサイト系耐熱鋼による軸端部
分及びオーステナイト系SUH耐熱鋼による軸端部分
を、各々、次の摩擦溶接により、圧接した。即ち、回転
速度:2700rpm、回転時間:3秒間、圧力:45
kgf/mm2で、両者の端面を接触させながら、接触回転し
て、急速に停止し、両方から加圧し、溶接させる。
【0026】以上のような摩擦圧接処理した直後、表1
に示す処理温度に保持した加熱炉に入れて、表1に示す
加熱時間保持し、徐冷した。以上のような圧接で接合を
形成した各々のバルブ構造体の引張強度を測定した。そ
の結果を、その比較例と共に示す。
に示す処理温度に保持した加熱炉に入れて、表1に示す
加熱時間保持し、徐冷した。以上のような圧接で接合を
形成した各々のバルブ構造体の引張強度を測定した。そ
の結果を、その比較例と共に示す。
【0027】
【表1】
【0028】P1及びP2は、各々摩擦回転で加える加圧
力及びその後の熱処理において圧接のために直接加える
加圧力であり、即ち、圧接処理に用いる加圧力であり、
比較例は、SUH11マルテンサイト系耐熱鋼とTi−
Al系金属間化合物とを摩擦溶接した後、熱処理及び徐
冷処理をしない例を示し、その溶接部分には、亀裂が見
られる。また、実施例では、摩擦溶接後、加熱処理した
もので、亀裂がないことが分かる。
力及びその後の熱処理において圧接のために直接加える
加圧力であり、即ち、圧接処理に用いる加圧力であり、
比較例は、SUH11マルテンサイト系耐熱鋼とTi−
Al系金属間化合物とを摩擦溶接した後、熱処理及び徐
冷処理をしない例を示し、その溶接部分には、亀裂が見
られる。また、実施例では、摩擦溶接後、加熱処理した
もので、亀裂がないことが分かる。
【0029】また、溶接後の徐冷処理を、500℃〜7
00℃の温度範囲で行なう理由は、次の通りである。溶
接後に大気中で放冷した場合、摩擦熱により局部的に加
熱された部分にマルテンサイト系変態が生じ、変態に伴
う変形又は残留応力により母材に割れが生じる危険があ
る。また、Ti−Al系金属間化合物とSUH11マル
テンサイト系耐熱鋼とは、熱伝導率、熱膨張係数が異な
るため、溶接後の冷却時に歪みが生じ、割れの発生につ
ながる危険がある。即ち、 金属間化合物 SUH11 熱伝導率(cal/cm2℃) 0.043 0.066 熱膨張係数(×10-6) 10.8 12.4 これに対して、溶接後、500〜700℃に保持した
後、徐冷処理することにより、マルテンサイト変態を抑
え、また、徐冷処理により、熱伝導率、熱膨張係数の差
による応力の発生を抑える。即ち、500℃未満の処理
では、上記の効果が少なく、700℃を超える温度から
の徐冷では、SUH11マルテンサイト系耐熱鋼が軟化
し、強度が低下するために、溶接後の割れ防止対策とし
ては、500〜700℃の温度範囲に保持した後に、徐
冷することが好適である。
00℃の温度範囲で行なう理由は、次の通りである。溶
接後に大気中で放冷した場合、摩擦熱により局部的に加
熱された部分にマルテンサイト系変態が生じ、変態に伴
う変形又は残留応力により母材に割れが生じる危険があ
る。また、Ti−Al系金属間化合物とSUH11マル
テンサイト系耐熱鋼とは、熱伝導率、熱膨張係数が異な
るため、溶接後の冷却時に歪みが生じ、割れの発生につ
ながる危険がある。即ち、 金属間化合物 SUH11 熱伝導率(cal/cm2℃) 0.043 0.066 熱膨張係数(×10-6) 10.8 12.4 これに対して、溶接後、500〜700℃に保持した
後、徐冷処理することにより、マルテンサイト変態を抑
え、また、徐冷処理により、熱伝導率、熱膨張係数の差
による応力の発生を抑える。即ち、500℃未満の処理
では、上記の効果が少なく、700℃を超える温度から
の徐冷では、SUH11マルテンサイト系耐熱鋼が軟化
し、強度が低下するために、溶接後の割れ防止対策とし
ては、500〜700℃の温度範囲に保持した後に、徐
冷することが好適である。
【0030】次に、Ti−Al系金属間化合物材料と各
耐熱鋼とを摩擦溶接した後に、その溶接結合間の引張強
度を測定した。テストピースの大きさは、Ti−Al系
金属間化合物の本体;直径6.0mmΦ×長さ50mm
で、耐熱鋼軸端面部材;7.2mmΦ×長さ50mmで
行なった。その結果を表2に示す。
耐熱鋼とを摩擦溶接した後に、その溶接結合間の引張強
度を測定した。テストピースの大きさは、Ti−Al系
金属間化合物の本体;直径6.0mmΦ×長さ50mm
で、耐熱鋼軸端面部材;7.2mmΦ×長さ50mmで
行なった。その結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】測定の結果は、比較例として示したオース
テナイト系SUH36耐熱鋼の軸端部分とTi−Al系
金属間化合物のバルブ本体とを摩擦溶接した構造のもの
は、55kgf/mm2であるのに対して、マルテンサイト系
耐熱鋼の軸端部分とTi−Al系金属間化合物のバルブ
本体とを摩擦溶接した構造のものは、40kgf/mm2であ
る。
テナイト系SUH36耐熱鋼の軸端部分とTi−Al系
金属間化合物のバルブ本体とを摩擦溶接した構造のもの
は、55kgf/mm2であるのに対して、マルテンサイト系
耐熱鋼の軸端部分とTi−Al系金属間化合物のバルブ
本体とを摩擦溶接した構造のものは、40kgf/mm2であ
る。
【0033】オーステナイト系耐熱鋼は、焼きが入ら
ず、単体では、耐摩耗性が不足し、実用には何らかの表
面処理が必要である。然し乍ら、本発明による摩擦溶接
を使用してマルテンサイト系耐熱鋼を接合したものの方
が、焼き入れができ、実用に供することができ、オース
テナイト系鋼以上の耐摩耗性、耐衝撃性、耐熱性にすぐ
れた接触面部分(軸端部分)を形成させるばかりでな
く、すぐれた引張強度が得られた。
ず、単体では、耐摩耗性が不足し、実用には何らかの表
面処理が必要である。然し乍ら、本発明による摩擦溶接
を使用してマルテンサイト系耐熱鋼を接合したものの方
が、焼き入れができ、実用に供することができ、オース
テナイト系鋼以上の耐摩耗性、耐衝撃性、耐熱性にすぐ
れた接触面部分(軸端部分)を形成させるばかりでな
く、すぐれた引張強度が得られた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、T
i−Al系金属間化合物本体に、マルテンサイト系耐熱
鋼による接触面部分を、摩擦溶接に接合して形成した内
燃機関エンジンバルブにより、上記のような技術的効果
が得られた。それをまとめると、次のようである。第1
に、引張強度が確保される同時に、向上された耐熱性と
耐摩耗性と耐衝撃性を有する構造の内燃機関エンジンバ
ルブを提供した。また、摩擦溶接作業でも、マルテンサ
イト系耐熱鋼にマルテンサイト変態が生じさせないで、
即ち、マルテンサイト変態による破断を抑え、エンジン
バルブの強度、特に、引張強度が確保された著しく特性
の改良されたエンジンバルブを提供できた。
i−Al系金属間化合物本体に、マルテンサイト系耐熱
鋼による接触面部分を、摩擦溶接に接合して形成した内
燃機関エンジンバルブにより、上記のような技術的効果
が得られた。それをまとめると、次のようである。第1
に、引張強度が確保される同時に、向上された耐熱性と
耐摩耗性と耐衝撃性を有する構造の内燃機関エンジンバ
ルブを提供した。また、摩擦溶接作業でも、マルテンサ
イト系耐熱鋼にマルテンサイト変態が生じさせないで、
即ち、マルテンサイト変態による破断を抑え、エンジン
バルブの強度、特に、引張強度が確保された著しく特性
の改良されたエンジンバルブを提供できた。
【図1】本発明のエンジンバルブに用いられるTi−A
l系金属間化合物の原子%に対して析出する相を示す相
図である。
l系金属間化合物の原子%に対して析出する相を示す相
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 Ti−Alの金属間化合物の精密鋳造に
より、エンジンバルブ本体を形成し、焼き入れ可能なマ
ルテンサイト系耐熱鋼でエンジンバルブの軸端部分を形
成し、この両者の接合面を摩擦溶接した後に、徐冷処理
を行なうことにより、接合構造を形成した、耐熱性と耐
摩耗性及び耐衝撃性の向上した内燃機関用エンジンバル
ブ。 - 【請求項2】 前記の徐冷処理は、冷却過程において、
一旦、500〜700℃の温度に、10〜20分間保持
した後に、放冷することを特徴とする請求項1に記載の
内燃機関用エンジンバルブ。 - 【請求項3】 前記のTi−Alの金属間化合物は、T
i3Al金属間化合物0.1モル%〜10モル%、Ti
Al金属間化合物90モル%〜99.9モル%の割合で
あり、全体に対して、0.1〜2.0重量%のSiと、
0.1〜5.0重量%のNbと0.1〜3.0重量%の
Crを含有することを特徴とする請求項1或いは2に記
載の内燃機関用エンジンバルブ。 - 【請求項4】 前記のTi−Alの金属間化合物は、T
iAlの金属間化合物を主成分として含有する精密鋳造
体である請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関用エ
ンジンバルブ。 - 【請求項5】 Ti3Al金属間化合物0.1モル%〜
10モル%、TiAl金属間化合物90モル%〜99.
9モル%の割合であり、全体に対して、0.1〜2.0
重量%のSiと、0.1〜5.0重量%のNbと0.1
〜3.0重量%のCrを含有するTi−Alの金属間化
合物を精密鋳造することにより、エンジンバルブ本体を
形成し、次に、焼き入れ可能なマルテンサイト系耐熱鋼
でエンジンバルブの軸端部分を形成し、この両者の接合
面を摩擦溶接し、その後に、徐冷処理を行なうことによ
り、接合構造を形成し、改良された耐熱性と耐摩耗性及
び耐衝撃性を有する内燃機関用エンジンバルブの製造方
法。 - 【請求項6】 前記の徐冷処理は、冷却過程において、
一旦、500〜700℃の温度に、10〜20分間保持
した後に、放冷するものであることを特徴とする請求項
5に記載の内燃機関用エンジンバルブの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28305294A JPH08144722A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 内燃機関用エンジンバルブ及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28305294A JPH08144722A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 内燃機関用エンジンバルブ及びその製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08144722A true JPH08144722A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=17660585
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28305294A Pending JPH08144722A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 内燃機関用エンジンバルブ及びその製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08144722A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998045081A1 (en) * | 1997-04-04 | 1998-10-15 | Nguyen Dinh Xuan | Friction welding interlayer and method for joining gamma titanium aluminide to steel, and turbocharger components thereof |
| DE102018102574A1 (de) | 2017-02-08 | 2018-08-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Motorventil |
-
1994
- 1994-11-17 JP JP28305294A patent/JPH08144722A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998045081A1 (en) * | 1997-04-04 | 1998-10-15 | Nguyen Dinh Xuan | Friction welding interlayer and method for joining gamma titanium aluminide to steel, and turbocharger components thereof |
| US6291086B1 (en) * | 1997-04-04 | 2001-09-18 | Xuan Nguyen-Dinh | Friction welding interlayer and method for joining gamma titanium aluminide to steel, and turbocharger components thereof |
| DE102018102574A1 (de) | 2017-02-08 | 2018-08-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Motorventil |
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