JPH08145145A - 差動制限装置 - Google Patents
差動制限装置Info
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- JPH08145145A JPH08145145A JP31413394A JP31413394A JPH08145145A JP H08145145 A JPH08145145 A JP H08145145A JP 31413394 A JP31413394 A JP 31413394A JP 31413394 A JP31413394 A JP 31413394A JP H08145145 A JPH08145145 A JP H08145145A
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- differential
- torque
- cam
- friction clutch
- differential limiting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 差動回転数が小さいときの差動制限を緩和し
たトルク比例型の差動制限装置を提供する。 【構成】 1つの入力回転要素2と2つの出力回転要素
3,4とを備え、これらの出力回転要素3,4の回転数
の平均値が入力回転数と等しくなるよう構成した差動機
構の差動制限装置であって、摩擦板14,15を面接触
させることにより前記3つの回転要素のうち2つの回転
要素の間で選択的にトルク伝達する摩擦クラッチ10が
設けられ、前記2つの出力回転要素3,4の差動回転数
が小さい場合には、伝達トルクの増大に対する前記摩擦
クラッチ10のトルク容量の増大割合が、前記差動回転
数が大きい場合の入力トルクの増大に対する前記摩擦ク
ラッチ10のトルク容量の増大割合より小さく制御する
制御機構が設けられている。
たトルク比例型の差動制限装置を提供する。 【構成】 1つの入力回転要素2と2つの出力回転要素
3,4とを備え、これらの出力回転要素3,4の回転数
の平均値が入力回転数と等しくなるよう構成した差動機
構の差動制限装置であって、摩擦板14,15を面接触
させることにより前記3つの回転要素のうち2つの回転
要素の間で選択的にトルク伝達する摩擦クラッチ10が
設けられ、前記2つの出力回転要素3,4の差動回転数
が小さい場合には、伝達トルクの増大に対する前記摩擦
クラッチ10のトルク容量の増大割合が、前記差動回転
数が大きい場合の入力トルクの増大に対する前記摩擦ク
ラッチ10のトルク容量の増大割合より小さく制御する
制御機構が設けられている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は差動機構の差動を制限
する装置に関するものである。
する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように差動機構は1つの入力要素
に対して2つの出力要素を歯車によって連結し、2つの
出力要素の回転数の平均が入力回転数と一致するよう、
入力要素から各出力要素に駆動力を分配して伝達するよ
う構成したものである。したがって一方の出力要素の回
転数が増大すれば、他方の出力要素の回転数が増大し、
そのため例えば車両における左右の車輪の回転数を異な
らせることにより、車両の旋回が容易になる。その反
面、左右いずれかの車輪がスリップなどによって空転し
た場合には、いわゆるトルク抜けと称される状態となっ
て他方の車輪に対してトルクを伝達することができなく
なる。
に対して2つの出力要素を歯車によって連結し、2つの
出力要素の回転数の平均が入力回転数と一致するよう、
入力要素から各出力要素に駆動力を分配して伝達するよ
う構成したものである。したがって一方の出力要素の回
転数が増大すれば、他方の出力要素の回転数が増大し、
そのため例えば車両における左右の車輪の回転数を異な
らせることにより、車両の旋回が容易になる。その反
面、左右いずれかの車輪がスリップなどによって空転し
た場合には、いわゆるトルク抜けと称される状態となっ
て他方の車輪に対してトルクを伝達することができなく
なる。
【0003】このような差動機構に特有の現象を防止す
るために、従来、差動機構を構成する前記の3つの回転
要素のうちのいずれか2つの要素の間でトルクの伝達を
生じさせて、差動作用を制限することが行われている。
この種の差動制限方式が例えば「自動車技術ハンドブッ
ク 設計編」(1991年自動車技術会発行)の第26
0頁に記載されている。すなわち差動回転数に応じて差
動トルクが増大する差動回転数比例式や入力トルクに応
じて差動トルクが増大するトルク比例式あるいは油圧に
よって任意に差動トルクを制御する方式などがあり、そ
れぞれの方式に特有の長所および短所があり、その長所
を可及的に生かすように使用されている。
るために、従来、差動機構を構成する前記の3つの回転
要素のうちのいずれか2つの要素の間でトルクの伝達を
生じさせて、差動作用を制限することが行われている。
この種の差動制限方式が例えば「自動車技術ハンドブッ
ク 設計編」(1991年自動車技術会発行)の第26
0頁に記載されている。すなわち差動回転数に応じて差
動トルクが増大する差動回転数比例式や入力トルクに応
じて差動トルクが増大するトルク比例式あるいは油圧に
よって任意に差動トルクを制御する方式などがあり、そ
れぞれの方式に特有の長所および短所があり、その長所
を可及的に生かすように使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】差動機構やその差動制
限装置は、車両においては、左右の車輪の差動を行う最
終減速機や四輪駆動車において前後輪の差動を行うセン
ターディファレンシャルとして採用されている。この種
の差動機構の差動制限装置として、例えば上述した差動
回転数比例式のものを採用した場合、左右のいずれかの
車輪もしくは前後輪のうちのいずれか一輪がスリップし
て空転すれば、その空転回転数の増大によって差動制限
力が多くなり、空転していない他の車輪でのトルクが増
大する。したがって出力トルクを大きくして旋回走行し
ている場合のように車輪の差動回転数が小さい場合に
は、その差動が特には制限されないので、回頭性が劣っ
たり、ブレーキング現象が生じたりすることはない。そ
の反面、アクセル開度を増大させても空転回転数が増大
するまでは他の車輪でのトルクが増大しないことになる
ため、泥濘地からの脱出性が劣る不都合がある。
限装置は、車両においては、左右の車輪の差動を行う最
終減速機や四輪駆動車において前後輪の差動を行うセン
ターディファレンシャルとして採用されている。この種
の差動機構の差動制限装置として、例えば上述した差動
回転数比例式のものを採用した場合、左右のいずれかの
車輪もしくは前後輪のうちのいずれか一輪がスリップし
て空転すれば、その空転回転数の増大によって差動制限
力が多くなり、空転していない他の車輪でのトルクが増
大する。したがって出力トルクを大きくして旋回走行し
ている場合のように車輪の差動回転数が小さい場合に
は、その差動が特には制限されないので、回頭性が劣っ
たり、ブレーキング現象が生じたりすることはない。そ
の反面、アクセル開度を増大させても空転回転数が増大
するまでは他の車輪でのトルクが増大しないことになる
ため、泥濘地からの脱出性が劣る不都合がある。
【0005】これに対してトルク比例式の差動制限装置
では、アクセル開度を増大させて出力を大きくすれば、
差動制限力が増大するので、泥濘地からの脱出性が良好
になるが、登坂路でのコーナーリングのように大きいト
ルクが必要な状態での旋回時にも差動制限力が大きくな
ってしまうので、回頭性が劣ったり、ブレーキング現象
が生じたりする問題がある。
では、アクセル開度を増大させて出力を大きくすれば、
差動制限力が増大するので、泥濘地からの脱出性が良好
になるが、登坂路でのコーナーリングのように大きいト
ルクが必要な状態での旋回時にも差動制限力が大きくな
ってしまうので、回頭性が劣ったり、ブレーキング現象
が生じたりする問題がある。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、差動制限力を差動回転数が大きい場合と
小さい場合とで異ならせることのできる差動制限装置を
提供することを目的とするものである。
たものであり、差動制限力を差動回転数が大きい場合と
小さい場合とで異ならせることのできる差動制限装置を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、1つの入力回転要素と2つの出力回
転要素とを備え、これらの出力回転要素の回転数の平均
値が入力回転数と等しくなるよう構成した差動機構の差
動制限装置において、摩擦板を面接触させることにより
前記3つの回転要素のうち2つの回転要素の間で選択的
にトルク伝達する摩擦クラッチが設けられ、前記2つの
出力回転要素の差動回転数が小さい場合には、入力トル
クの増大に対する前記摩擦クラッチのトルク容量の増大
割合が、前記差動回転数が大きい場合の入力トルクの増
大に対する前記摩擦クラッチのトルク容量の増大割合よ
り小さく制御する制御機構が設けられていることを特徴
とするものである。
を達成するために、1つの入力回転要素と2つの出力回
転要素とを備え、これらの出力回転要素の回転数の平均
値が入力回転数と等しくなるよう構成した差動機構の差
動制限装置において、摩擦板を面接触させることにより
前記3つの回転要素のうち2つの回転要素の間で選択的
にトルク伝達する摩擦クラッチが設けられ、前記2つの
出力回転要素の差動回転数が小さい場合には、入力トル
クの増大に対する前記摩擦クラッチのトルク容量の増大
割合が、前記差動回転数が大きい場合の入力トルクの増
大に対する前記摩擦クラッチのトルク容量の増大割合よ
り小さく制御する制御機構が設けられていることを特徴
とするものである。
【0008】
【作用】この発明の差動制限装置では、差動機構を構成
している1つの入力回転要素と2つの出力回転要素との
うちのいずれか2つの回転要素の間で摩擦クラッチを介
してトルクを伝達することにより、その差動機構による
差動回転を制限する。その摩擦クラッチは、摩擦板同士
の接触圧力(荷重)の増大に応じてトルク容量が増大
し、その増大割合は制御機構によって制御され、2つの
出力回転要素の差動回転数が大きい場合に、その差動回
転数が小さい場合より大きく制御される。したがって旋
回時には差動回転数が小さければ、たとえ入力トルクを
大きくしても差動制限が全く行われないか、もしくは差
動制限力が小さくなるから、車両においては回頭性が損
なわれることがなく、またブレーキング現象も回避でき
る。また泥濘路などで一輪がスリップした場合には、差
動回転数が大きくなるために、入力トルクをわずか増大
させても差動制限がより強力に行われ、したがってスリ
ップの生じていない他の車輪へ伝達されるトルクが大き
くなって泥濘地からの脱出性が良好となる。
している1つの入力回転要素と2つの出力回転要素との
うちのいずれか2つの回転要素の間で摩擦クラッチを介
してトルクを伝達することにより、その差動機構による
差動回転を制限する。その摩擦クラッチは、摩擦板同士
の接触圧力(荷重)の増大に応じてトルク容量が増大
し、その増大割合は制御機構によって制御され、2つの
出力回転要素の差動回転数が大きい場合に、その差動回
転数が小さい場合より大きく制御される。したがって旋
回時には差動回転数が小さければ、たとえ入力トルクを
大きくしても差動制限が全く行われないか、もしくは差
動制限力が小さくなるから、車両においては回頭性が損
なわれることがなく、またブレーキング現象も回避でき
る。また泥濘路などで一輪がスリップした場合には、差
動回転数が大きくなるために、入力トルクをわずか増大
させても差動制限がより強力に行われ、したがってスリ
ップの生じていない他の車輪へ伝達されるトルクが大き
くなって泥濘地からの脱出性が良好となる。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいて説明す
る。図1に示す差動機構は、例えば車両用の最終減速機
として用いられているものと同様に、リングギヤ1を介
して回転駆動されるデフケース2の内部に左右一対のサ
イドギヤ3,4とこれらに噛合するピニオン5,6とを
備えている。すなわち左右のサイドギヤ3,4は傘歯車
であって、リングギヤ1の中心軸線と同一軸線上に互い
に対向して配置されている。また、ピニオン5,6はこ
れらのサイドギヤ3,4の間に配置されていて、各サイ
ドギヤ3,4に噛合している。
る。図1に示す差動機構は、例えば車両用の最終減速機
として用いられているものと同様に、リングギヤ1を介
して回転駆動されるデフケース2の内部に左右一対のサ
イドギヤ3,4とこれらに噛合するピニオン5,6とを
備えている。すなわち左右のサイドギヤ3,4は傘歯車
であって、リングギヤ1の中心軸線と同一軸線上に互い
に対向して配置されている。また、ピニオン5,6はこ
れらのサイドギヤ3,4の間に配置されていて、各サイ
ドギヤ3,4に噛合している。
【0010】デフケース2からこれらのサイドギヤ3,
4へのトルクの伝達は、各ピニオン5,6をデフケース
2と共に回転させることによって行われるが、そのデフ
ケース2からピニオン5,6へのトルクの伝達を行う機
構には、カム機構が設けられている。すなわち、図1に
示すようにピニオン5,6は、従動カム7の両端部に形
成された軸部に回転自在に嵌合しており、その従動カム
7の中心部には、サイドギヤ3,4の軸線方向に沿って
台形状に切り込まれており、その傾斜面がカム面7aと
されている。なお、この従動カム7のうち、カム面7a
を形成した箇所とは反対側の外側面(図1の左側の側
面)は、サイドギヤ3の先端面に当接させられている。
4へのトルクの伝達は、各ピニオン5,6をデフケース
2と共に回転させることによって行われるが、そのデフ
ケース2からピニオン5,6へのトルクの伝達を行う機
構には、カム機構が設けられている。すなわち、図1に
示すようにピニオン5,6は、従動カム7の両端部に形
成された軸部に回転自在に嵌合しており、その従動カム
7の中心部には、サイドギヤ3,4の軸線方向に沿って
台形状に切り込まれており、その傾斜面がカム面7aと
されている。なお、この従動カム7のうち、カム面7a
を形成した箇所とは反対側の外側面(図1の左側の側
面)は、サイドギヤ3の先端面に当接させられている。
【0011】従動カム7の前記カム面7aを形成した凹
部には、そのカム面7aに合致する傾斜面であるカム面
8aを備えた駆動カム8が挿入されている。この駆動カ
ム8は、例えば前記従動カム7と直交する方向に延びた
軸状の部材であって、その両端部がデフケース8の内面
に係合し、デフケース2と一体化されている。またこの
駆動カム8のうち、カム面8aを形成した箇所とは反対
側の側面(図1における右側の側面)は、サイドギヤ4
の先端面に当接させられている。すなわちこのカム機構
は、駆動カム8と従動カム7との間で回転方向に向けた
荷重が生じた場合、それらのカム面7a,8aにおいて
回転力をスラスト力に変換し、各サイドギヤ3a,4a
を押し広げるように構成されている。
部には、そのカム面7aに合致する傾斜面であるカム面
8aを備えた駆動カム8が挿入されている。この駆動カ
ム8は、例えば前記従動カム7と直交する方向に延びた
軸状の部材であって、その両端部がデフケース8の内面
に係合し、デフケース2と一体化されている。またこの
駆動カム8のうち、カム面8aを形成した箇所とは反対
側の側面(図1における右側の側面)は、サイドギヤ4
の先端面に当接させられている。すなわちこのカム機構
は、駆動カム8と従動カム7との間で回転方向に向けた
荷重が生じた場合、それらのカム面7a,8aにおいて
回転力をスラスト力に変換し、各サイドギヤ3a,4a
を押し広げるように構成されている。
【0012】図1における右側のサイドギヤ4とデフケ
ース2との間には、スラストベアリング9が配置されて
おり、これに対して左側のサイドギヤ3の背面側(図1
の左側)には、摩擦クラッチ10と第2のカム機構11
とが設けられている。先ずその摩擦クラッチ10につい
て説明すると、この摩擦クラッチ10における一方のエ
ンドプレート12は、サイドギヤ3の背面とデフケース
2の内周部に形成されている当接面13との間に挟み込
まれている。この当接面13は、エンドプレート12の
外径より小さい内径の円筒部としてデフケース2の内部
に形成された中空部の開口側の端面であって、その中空
部の内周壁にはスプラインが形成され、またサイドギヤ
3のボス部がその中空部内に延びており、そのボス部の
外周部にもスプラインが形成されている。そしてデフケ
ース2に形成されたスプラインに嵌合する摩擦板14と
サイドギヤ3のボス部に形成されたスプラインに嵌合す
る摩擦板15とが、軸線方向において交互に配置されて
いる。この摩擦クラッチ10の他方のエンドプレート
(図1の左側のエンドプレート)16は、サイドギヤ3
のボス部にスプライン嵌合しており、このエンドプレー
ト16と摩擦クラッチ10を収容している中空部の端面
との間に第2のカム機構11が配置されている。
ース2との間には、スラストベアリング9が配置されて
おり、これに対して左側のサイドギヤ3の背面側(図1
の左側)には、摩擦クラッチ10と第2のカム機構11
とが設けられている。先ずその摩擦クラッチ10につい
て説明すると、この摩擦クラッチ10における一方のエ
ンドプレート12は、サイドギヤ3の背面とデフケース
2の内周部に形成されている当接面13との間に挟み込
まれている。この当接面13は、エンドプレート12の
外径より小さい内径の円筒部としてデフケース2の内部
に形成された中空部の開口側の端面であって、その中空
部の内周壁にはスプラインが形成され、またサイドギヤ
3のボス部がその中空部内に延びており、そのボス部の
外周部にもスプラインが形成されている。そしてデフケ
ース2に形成されたスプラインに嵌合する摩擦板14と
サイドギヤ3のボス部に形成されたスプラインに嵌合す
る摩擦板15とが、軸線方向において交互に配置されて
いる。この摩擦クラッチ10の他方のエンドプレート
(図1の左側のエンドプレート)16は、サイドギヤ3
のボス部にスプライン嵌合しており、このエンドプレー
ト16と摩擦クラッチ10を収容している中空部の端面
との間に第2のカム機構11が配置されている。
【0013】この第2のカム機構11は、トルクをスラ
スト力に変換するものであって、中空部の端面には円板
状の受座17が配置されており、この受座17と前記エ
ンドプレート16との間にカムリング18が配置されて
いる。このカムリング18は受座17と平坦面で摩擦接
触しており、またその接触面と反対側の側面には、図2
に示すようにエンドプレート16側に突出したカム面1
8aとストッパ部18bとが形成されている。カム面1
8は所定の角度θでエンドプレート16側に突出した円
周方向での左右一対の傾斜面であり、またストッパ部1
8bはこれらのカム面18aの頂点部分に矩形状に突出
させて形成した係合部である。このエンドプレート16
のカムリング18側の側面には、上記のカム面18aお
よびストッパ部18bに対応した形状の切欠部16aが
形成されている。なお、この切欠部16aはカム面18
aおよびストッパ部18bとの間に所定の隙間が生じる
形状・寸法とされている。すなわちこの第2のカム機構
11は、カムリング18aとエンドプレート16との相
対回転が生じた場合にカム面18aが切欠部16aに接
触し、その傾斜角度に応じてトルクをスラスト力に変換
し、エンドプレート16を軸線方向に押圧するように構
成されている。
スト力に変換するものであって、中空部の端面には円板
状の受座17が配置されており、この受座17と前記エ
ンドプレート16との間にカムリング18が配置されて
いる。このカムリング18は受座17と平坦面で摩擦接
触しており、またその接触面と反対側の側面には、図2
に示すようにエンドプレート16側に突出したカム面1
8aとストッパ部18bとが形成されている。カム面1
8は所定の角度θでエンドプレート16側に突出した円
周方向での左右一対の傾斜面であり、またストッパ部1
8bはこれらのカム面18aの頂点部分に矩形状に突出
させて形成した係合部である。このエンドプレート16
のカムリング18側の側面には、上記のカム面18aお
よびストッパ部18bに対応した形状の切欠部16aが
形成されている。なお、この切欠部16aはカム面18
aおよびストッパ部18bとの間に所定の隙間が生じる
形状・寸法とされている。すなわちこの第2のカム機構
11は、カムリング18aとエンドプレート16との相
対回転が生じた場合にカム面18aが切欠部16aに接
触し、その傾斜角度に応じてトルクをスラスト力に変換
し、エンドプレート16を軸線方向に押圧するように構
成されている。
【0014】上記のように構成された摩擦クラッチ10
と第2のカム機構11との軸線方向での寸法は、第2の
カム機構11が作用していない状態においては、これら
を収容している中空部の軸線方向の長さよりわずか短く
設定されており、したがってサイドギヤ3側のエンドプ
レート12とこれに隣接する摩擦板15との間に所定の
隙間CL が生じるように設定されている。すなわち上記
の摩擦クラッチ10はこの隙間CL が存在している状態
では、摩擦板14,15の間に摩擦接触が生じず、その
トルク容量がほぼ零になるように構成されている。
と第2のカム機構11との軸線方向での寸法は、第2の
カム機構11が作用していない状態においては、これら
を収容している中空部の軸線方向の長さよりわずか短く
設定されており、したがってサイドギヤ3側のエンドプ
レート12とこれに隣接する摩擦板15との間に所定の
隙間CL が生じるように設定されている。すなわち上記
の摩擦クラッチ10はこの隙間CL が存在している状態
では、摩擦板14,15の間に摩擦接触が生じず、その
トルク容量がほぼ零になるように構成されている。
【0015】上述のように構成した差動機構および差動
制限装置の作用について説明すると、リングギヤ1から
入力トルクを与えてデフケース2を回転させると、これ
と一体の駆動カム8が回転し、この駆動カム8から従動
カム7およびピニオン5,6にトルクが伝達され、これ
らがデフケース2と共に回転する。左右のサイドギヤ
3,4に均等にトルクが分配されている状態では、デフ
ケース2の中心軸線を中心としたピニオン5,6の旋回
動作に伴って左右のサイドギヤ3,4が同速度で同方向
に回転駆動させられる。これに対して左右のサイドギヤ
3,4に対するトルクの分配率に変化が生じた場合に
は、ピニオン5,6がその中心軸線を中心にして自転
し、一方のサイドギヤの回転数の減少に対応して他方の
サイドギヤの回転数が増大する。すなわち左右のサイド
ギヤ3,4の回転数の平均値がデフケース2の回転数と
等しくなるように差動作用が生じる。
制限装置の作用について説明すると、リングギヤ1から
入力トルクを与えてデフケース2を回転させると、これ
と一体の駆動カム8が回転し、この駆動カム8から従動
カム7およびピニオン5,6にトルクが伝達され、これ
らがデフケース2と共に回転する。左右のサイドギヤ
3,4に均等にトルクが分配されている状態では、デフ
ケース2の中心軸線を中心としたピニオン5,6の旋回
動作に伴って左右のサイドギヤ3,4が同速度で同方向
に回転駆動させられる。これに対して左右のサイドギヤ
3,4に対するトルクの分配率に変化が生じた場合に
は、ピニオン5,6がその中心軸線を中心にして自転
し、一方のサイドギヤの回転数の減少に対応して他方の
サイドギヤの回転数が増大する。すなわち左右のサイド
ギヤ3,4の回転数の平均値がデフケース2の回転数と
等しくなるように差動作用が生じる。
【0016】上述のようにしてトルクの伝達を行ってい
る状態では、駆動カム8と従動カム7とのカム面7a,
8aにおいてトルクがスラスト力に変換され、左右のサ
イドギヤ3,4が互いに離隔する方向に押圧される。図
1に示す例では、図1の右側のサイドギヤ4はスラスト
ベアリング9によってその位置が規定されているので、
これとは反対側のサイドギヤ3が軸線方向に押圧されて
移動する。その場合、このサイドギヤ3とデフケース2
との間には、摩擦クラッチ10における一方のエンドプ
レート12が挟み込まれているので、サイドギヤ3はそ
れ以上には移動することがなく、このエンドプレート1
2との間、あるいはこのエンドプレート12とデフケー
ス2における当接面13との間における摩擦力によって
デフケース2とサイドギヤ3との間でトルクの伝達が行
われ、これが差動制限力として作用する。前記駆動カム
8と従動カム7との間で発生するスラスト力は伝達トル
クに比例した大きさになるから、サイドギヤ3とエンド
プレート12との間あるいはエンドプレート12と当接
面13との間に発生する摩擦力、すなわち差動制限トル
クは伝達トルクに比例した大きさとなる。
る状態では、駆動カム8と従動カム7とのカム面7a,
8aにおいてトルクがスラスト力に変換され、左右のサ
イドギヤ3,4が互いに離隔する方向に押圧される。図
1に示す例では、図1の右側のサイドギヤ4はスラスト
ベアリング9によってその位置が規定されているので、
これとは反対側のサイドギヤ3が軸線方向に押圧されて
移動する。その場合、このサイドギヤ3とデフケース2
との間には、摩擦クラッチ10における一方のエンドプ
レート12が挟み込まれているので、サイドギヤ3はそ
れ以上には移動することがなく、このエンドプレート1
2との間、あるいはこのエンドプレート12とデフケー
ス2における当接面13との間における摩擦力によって
デフケース2とサイドギヤ3との間でトルクの伝達が行
われ、これが差動制限力として作用する。前記駆動カム
8と従動カム7との間で発生するスラスト力は伝達トル
クに比例した大きさになるから、サイドギヤ3とエンド
プレート12との間あるいはエンドプレート12と当接
面13との間に発生する摩擦力、すなわち差動制限トル
クは伝達トルクに比例した大きさとなる。
【0017】このようにして差動制限が行われている状
態では、前述した隙間CL が生じていることにより、摩
擦クラッチ10においてはトルクの伝達は行われていな
い。すなわち摩擦クラッチ10は差動制限を行っていな
い。これに対して左右のサイドギヤ3,4の差動回転数
が次第に大きくなると、前述したカムリング18と受座
17との間の伝達トルクが次第に増大する。すなわちこ
の受座17とカムリング18との間には、差動機構全体
の潤滑を行うためのオイルが存在しているから、その粘
性抵抗によって受座17とカムリング18との間でトル
クの伝達が行われ、その伝達トルクは相対回転数が大き
くなるに従って大きくなる。このようにしてカムリング
18に作用するトルクが大きくなると、そのカム面18
aを介してエンドプレート16に作用するスラスト力が
次第に大きくなり、このエンドプレート16をサイドギ
ヤ3側に押圧することになる。このエンドプレート16
が摩擦板14,15をサイドギヤ3側のエンドプレート
12に向けて押し、その結果、前記隙間CL が解消され
ると、摩擦板14,15がこれら一対のエンドプレート
12,16の間に挟み込まれることになり、その結果、
これらの摩擦板14,15あるいはエンドプレート1
2,16との間で発生する摩擦力によってデフケース2
とサイドギヤ3との間でトルクの伝達が行われる。した
がってこの場合の差動制限トルクは、前述した一方のエ
ンドプレート12のみを介して生じる差動制限トルクよ
りも格段に大きくなる。
態では、前述した隙間CL が生じていることにより、摩
擦クラッチ10においてはトルクの伝達は行われていな
い。すなわち摩擦クラッチ10は差動制限を行っていな
い。これに対して左右のサイドギヤ3,4の差動回転数
が次第に大きくなると、前述したカムリング18と受座
17との間の伝達トルクが次第に増大する。すなわちこ
の受座17とカムリング18との間には、差動機構全体
の潤滑を行うためのオイルが存在しているから、その粘
性抵抗によって受座17とカムリング18との間でトル
クの伝達が行われ、その伝達トルクは相対回転数が大き
くなるに従って大きくなる。このようにしてカムリング
18に作用するトルクが大きくなると、そのカム面18
aを介してエンドプレート16に作用するスラスト力が
次第に大きくなり、このエンドプレート16をサイドギ
ヤ3側に押圧することになる。このエンドプレート16
が摩擦板14,15をサイドギヤ3側のエンドプレート
12に向けて押し、その結果、前記隙間CL が解消され
ると、摩擦板14,15がこれら一対のエンドプレート
12,16の間に挟み込まれることになり、その結果、
これらの摩擦板14,15あるいはエンドプレート1
2,16との間で発生する摩擦力によってデフケース2
とサイドギヤ3との間でトルクの伝達が行われる。した
がってこの場合の差動制限トルクは、前述した一方のエ
ンドプレート12のみを介して生じる差動制限トルクよ
りも格段に大きくなる。
【0018】図1に示す差動制限装置の差動制限特性を
図3に示してある。前述したように差動回転数が小さい
ときは、一方のエンドプレート12のみを介してサイド
ギヤ3とデフケース2との間で生じるトルクによって差
動制限が行われるから、入力トルクに対する差動制限ト
ルクの増大割合は小さくなり、したがってこの場合の特
性は図3のIの線で表される。これに対して差動回転数
が大きくなった場合には、前述したように摩擦クラッチ
10が機能してトルクの伝達を行うため、入力トルクに
対する差動制限トルクの増大割合が大きくなり、この場
合の特性は図3のIIの線で表される。なお、参考まで
に粘性抵抗型の差動制限装置の特性は図3に一点鎖線で
示す特性となり、これに対してトルセンデフのようにト
ルク比例型の差動制限装置の特性は図3に破線で示すよ
うになる。
図3に示してある。前述したように差動回転数が小さい
ときは、一方のエンドプレート12のみを介してサイド
ギヤ3とデフケース2との間で生じるトルクによって差
動制限が行われるから、入力トルクに対する差動制限ト
ルクの増大割合は小さくなり、したがってこの場合の特
性は図3のIの線で表される。これに対して差動回転数
が大きくなった場合には、前述したように摩擦クラッチ
10が機能してトルクの伝達を行うため、入力トルクに
対する差動制限トルクの増大割合が大きくなり、この場
合の特性は図3のIIの線で表される。なお、参考まで
に粘性抵抗型の差動制限装置の特性は図3に一点鎖線で
示す特性となり、これに対してトルセンデフのようにト
ルク比例型の差動制限装置の特性は図3に破線で示すよ
うになる。
【0019】なお、ここで前記ストッパ部18bの作用
について説明する。上述したように第2のカム機構11
は摩擦クラッチ10をサイドギヤ3側に押圧するように
作用するので、そのスラスト力が過大となった場合には
エンドプレート12を介してサイドギヤ3をピニオン
5,6側に押圧することになる。このようにしてサイド
ギヤ3が過剰に押圧された場合には、ピニオン5,6と
の噛み合いに支障が生じるおそれがある。そこで第2の
カム機構11がこのように摩擦クラッチ10を押圧する
以前に、ストッパ部18bがエンドプレート16に回転
方向で係合する。このようにストッパ部18bがエンド
プレート16に係合すると、それ以上にはエンドプレー
ト16を軸線方向に押圧するスラスト力が発生しなくな
り、その結果、サイドギヤ3とピニオン5,6との噛み
合いに支障が生じることを未然に防止することができ
る。
について説明する。上述したように第2のカム機構11
は摩擦クラッチ10をサイドギヤ3側に押圧するように
作用するので、そのスラスト力が過大となった場合には
エンドプレート12を介してサイドギヤ3をピニオン
5,6側に押圧することになる。このようにしてサイド
ギヤ3が過剰に押圧された場合には、ピニオン5,6と
の噛み合いに支障が生じるおそれがある。そこで第2の
カム機構11がこのように摩擦クラッチ10を押圧する
以前に、ストッパ部18bがエンドプレート16に回転
方向で係合する。このようにストッパ部18bがエンド
プレート16に係合すると、それ以上にはエンドプレー
ト16を軸線方向に押圧するスラスト力が発生しなくな
り、その結果、サイドギヤ3とピニオン5,6との噛み
合いに支障が生じることを未然に防止することができ
る。
【0020】つぎにこの発明の他の実施例について説明
する。図4に示す例は上述した摩擦クラッチ10と第2
のカム機構11との軸線方向での位置を反転させたもの
である。すなわちサイドギヤ3に摩擦接触するエンドプ
レート12を挟んでサイドギヤ3とは反対側に、前記エ
ンドプレート16に相当するリング部材20が配置され
ている。またこのリング部材20に対向してカムリング
21が配置されており、このカムリング21のうちリン
グ部材20に対向する面には、前述したカム面18aお
よびストッパ部18bと同様なカム面21aおよびスト
ッパ部21bが突設されている。また、リング部材20
は、このカム面21aおよびストッパ部21bに対応す
る形状の切欠部20aが形成されている。
する。図4に示す例は上述した摩擦クラッチ10と第2
のカム機構11との軸線方向での位置を反転させたもの
である。すなわちサイドギヤ3に摩擦接触するエンドプ
レート12を挟んでサイドギヤ3とは反対側に、前記エ
ンドプレート16に相当するリング部材20が配置され
ている。またこのリング部材20に対向してカムリング
21が配置されており、このカムリング21のうちリン
グ部材20に対向する面には、前述したカム面18aお
よびストッパ部18bと同様なカム面21aおよびスト
ッパ部21bが突設されている。また、リング部材20
は、このカム面21aおよびストッパ部21bに対応す
る形状の切欠部20aが形成されている。
【0021】このリング部材20は、サイドギヤ3のボ
ス部にスプライン嵌合しており、またカムリング21に
は、サイドギヤ3のボス部と同心状に延びたボス部が形
成されており、ここに摩擦板15がスプライン嵌合され
ている。なお、この摩擦板15に対して交互に配置した
他の摩擦板14は、デフケース2の内面に形成されたス
プラインに嵌合している。そしてエンドプレート12と
リング部材20との間に所定の隙間CL が設定されてい
る。
ス部にスプライン嵌合しており、またカムリング21に
は、サイドギヤ3のボス部と同心状に延びたボス部が形
成されており、ここに摩擦板15がスプライン嵌合され
ている。なお、この摩擦板15に対して交互に配置した
他の摩擦板14は、デフケース2の内面に形成されたス
プラインに嵌合している。そしてエンドプレート12と
リング部材20との間に所定の隙間CL が設定されてい
る。
【0022】図4に示す差動制限装置では、摩擦板1
4,15からなる摩擦クラッチ10が粘性継手の機能を
も備えており、差動回転が生じると、これらの摩擦板1
4,15との間に介在しているオイルの粘性抵抗によっ
てデフケース2からカムリング21にトルクが伝達され
る。その結果、このカムリング21とリング部材20と
の間に相対回転に伴うトルクが発生し、このカムリング
21に形成してあるカム面21aがリング部材20に接
触し、その相対的なトルクをスラスト力に変換する。す
なわちカム面21aは、図5および図6に示すように円
周方向においてリング部材20側に突出する面であるか
ら、両者の間にトルクが発生すると、このカム面21a
によってスラスト力に変換され、リング部材20がサイ
ドギヤ3側に押圧される。このようにしてリング部材2
0が前記の隙間CL の寸法だけ移動すればエンドプレー
ト12に接触し、その結果、摩擦板14,15はこのエ
ンドプレート12と中空部の端面との間に挟みこまれて
スラスト力を受けることになるから、その摩擦板14,
15の間で生じる摩擦力によってトルクが伝達され、こ
れが差動制限力となる。この摩擦クラッチ10において
発生する差動制限トルクは、スラスト力が大きいほど大
きくなるのであるから、サイドギヤ3に作用するスラス
ト力が大きくなるに従って、すなわち伝達トルクが大き
くなるに従って大きくなり、その結果、トルク比例型の
差動制限を行うことになる。
4,15からなる摩擦クラッチ10が粘性継手の機能を
も備えており、差動回転が生じると、これらの摩擦板1
4,15との間に介在しているオイルの粘性抵抗によっ
てデフケース2からカムリング21にトルクが伝達され
る。その結果、このカムリング21とリング部材20と
の間に相対回転に伴うトルクが発生し、このカムリング
21に形成してあるカム面21aがリング部材20に接
触し、その相対的なトルクをスラスト力に変換する。す
なわちカム面21aは、図5および図6に示すように円
周方向においてリング部材20側に突出する面であるか
ら、両者の間にトルクが発生すると、このカム面21a
によってスラスト力に変換され、リング部材20がサイ
ドギヤ3側に押圧される。このようにしてリング部材2
0が前記の隙間CL の寸法だけ移動すればエンドプレー
ト12に接触し、その結果、摩擦板14,15はこのエ
ンドプレート12と中空部の端面との間に挟みこまれて
スラスト力を受けることになるから、その摩擦板14,
15の間で生じる摩擦力によってトルクが伝達され、こ
れが差動制限力となる。この摩擦クラッチ10において
発生する差動制限トルクは、スラスト力が大きいほど大
きくなるのであるから、サイドギヤ3に作用するスラス
ト力が大きくなるに従って、すなわち伝達トルクが大き
くなるに従って大きくなり、その結果、トルク比例型の
差動制限を行うことになる。
【0023】上述した実施例から知られるように、交互
に配置した摩擦板は、それらの間に介在するオイルの粘
性抵抗によって粘性継手として機能することもある。そ
こでこの発明では、第2のカム機構11を駆動する手段
として摩擦クラッチと同様な構造の手段を用いることが
できる。図7はその一例を示す断面図である。すなわち
サイドギヤ3に接触しているエンドプレート12とサイ
ドギヤ3のボス部にスプライン嵌合させたリング部材2
0との間には、複数枚の摩擦板14,15が交互に配置
されており、一方の摩擦板14はデフケース2にスプラ
イン嵌合し、他方の摩擦板15はサイドギヤ3のボス部
にスプライン嵌合している。このように構成された摩擦
クラッチ10に隣接して粘性抵抗発生部30が設けられ
ている。すなわち前記リング部材20に対向してカムリ
ング21が配置されており、そのカムリング21のボス
部には複数枚の摩擦板31がスプライン嵌合させられて
いる。これらの摩擦板31に対して軸線方向で交互に配
置された他の摩擦板32がデフケース2にスプライン嵌
合している。そしてサイドギヤ3に接触しているエンド
プレート12とこれに隣接する摩擦板15との間に所定
の隙間CL が設定されている。
に配置した摩擦板は、それらの間に介在するオイルの粘
性抵抗によって粘性継手として機能することもある。そ
こでこの発明では、第2のカム機構11を駆動する手段
として摩擦クラッチと同様な構造の手段を用いることが
できる。図7はその一例を示す断面図である。すなわち
サイドギヤ3に接触しているエンドプレート12とサイ
ドギヤ3のボス部にスプライン嵌合させたリング部材2
0との間には、複数枚の摩擦板14,15が交互に配置
されており、一方の摩擦板14はデフケース2にスプラ
イン嵌合し、他方の摩擦板15はサイドギヤ3のボス部
にスプライン嵌合している。このように構成された摩擦
クラッチ10に隣接して粘性抵抗発生部30が設けられ
ている。すなわち前記リング部材20に対向してカムリ
ング21が配置されており、そのカムリング21のボス
部には複数枚の摩擦板31がスプライン嵌合させられて
いる。これらの摩擦板31に対して軸線方向で交互に配
置された他の摩擦板32がデフケース2にスプライン嵌
合している。そしてサイドギヤ3に接触しているエンド
プレート12とこれに隣接する摩擦板15との間に所定
の隙間CL が設定されている。
【0024】したがって差動回転が発生すれば粘性抵抗
発生部30における摩擦板31,32の相対回転に伴う
オイルの粘性抵抗によってデフケース2からカムリング
21にトルクが伝達され、このカムリング21とリング
部材20との間で相対回転に伴うトルクが発生する。そ
の結果、上述した各実施例と同様に摩擦クラッチ10に
おける摩擦板14,15が軸線方向に押圧され、前記隙
間CL が零になることによりこの摩擦クラッチ10が係
合状態になり、差動制限トルクを発生する。
発生部30における摩擦板31,32の相対回転に伴う
オイルの粘性抵抗によってデフケース2からカムリング
21にトルクが伝達され、このカムリング21とリング
部材20との間で相対回転に伴うトルクが発生する。そ
の結果、上述した各実施例と同様に摩擦クラッチ10に
おける摩擦板14,15が軸線方向に押圧され、前記隙
間CL が零になることによりこの摩擦クラッチ10が係
合状態になり、差動制限トルクを発生する。
【0025】図8に示す実施例は上述した粘性抵抗発生
部をビスカスカップリングによって構成したものであ
る。すなわちカムリング21の外周側には、このカムリ
ング21と断面形状が対称な円環状のケーシング部材4
0が配置されており、このケーシング部材40とカムリ
ング21とをシール部材41を介して組み合わせること
により円環状の密閉中空部が形成されており、その密閉
中空部の内部にはシリコンオイルや高粘度グリースなど
の高粘性流体が封入されるとともに、カムリング21に
スプライン嵌合させた複数枚の円板42とケーシング部
材40の内周面にスプライン嵌合させた複数枚の円板4
3とが、軸線方向において交互に配置されている。これ
らの円板42,43は高粘性流体に剪断作用を与えるた
めのものであって、例えば表面に微細な凹凸を形成した
板材あるいは貫通孔を形成した板材が用いられる。そし
て前記ケーシング部材40はデフケース2の内面にスプ
ライン嵌合している。他の構成は図7に示す実施例と同
様であり、図8に図7と同一の符号を付してその説明を
省略する。
部をビスカスカップリングによって構成したものであ
る。すなわちカムリング21の外周側には、このカムリ
ング21と断面形状が対称な円環状のケーシング部材4
0が配置されており、このケーシング部材40とカムリ
ング21とをシール部材41を介して組み合わせること
により円環状の密閉中空部が形成されており、その密閉
中空部の内部にはシリコンオイルや高粘度グリースなど
の高粘性流体が封入されるとともに、カムリング21に
スプライン嵌合させた複数枚の円板42とケーシング部
材40の内周面にスプライン嵌合させた複数枚の円板4
3とが、軸線方向において交互に配置されている。これ
らの円板42,43は高粘性流体に剪断作用を与えるた
めのものであって、例えば表面に微細な凹凸を形成した
板材あるいは貫通孔を形成した板材が用いられる。そし
て前記ケーシング部材40はデフケース2の内面にスプ
ライン嵌合している。他の構成は図7に示す実施例と同
様であり、図8に図7と同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0026】したがって図8に示す差動制限装置におい
ては、差動回転が生じれば、デフケース2と一体のケー
シング部材40とカムリング21との間に相対回転が生
じることにより、前述した円板42,43およびそれら
の間に介在する高粘性流体を介してトルクが伝達され、
その結果、カムリング21とリング部材20との間に形
成されている第2のカム機構11によって摩擦クラッチ
10が軸線方向に押圧される。
ては、差動回転が生じれば、デフケース2と一体のケー
シング部材40とカムリング21との間に相対回転が生
じることにより、前述した円板42,43およびそれら
の間に介在する高粘性流体を介してトルクが伝達され、
その結果、カムリング21とリング部材20との間に形
成されている第2のカム機構11によって摩擦クラッチ
10が軸線方向に押圧される。
【0027】図9に示す例は、前述した図4に示す差動
制限装置に油圧サーボ機構を追加して設置したものであ
る。すなわち摩擦クラッチ10を収容している中空部の
端面部には、軸線方向に向けた油圧サーボシリンダ50
が形成されており、そのピストン51が摩擦板15に当
接している。またこのピストン51の背面側に形成され
ている油圧室には、油路52を介して油圧が選択的に給
排されるよう構成されている。その油圧の給排の制御
は、適宜のバルブによって行うことができ、例えば差動
回転数を検出し、その検出された差動回転数に応じて油
圧を給排し、また差動回転数の増大に応じて油圧を高く
することとしても良い。
制限装置に油圧サーボ機構を追加して設置したものであ
る。すなわち摩擦クラッチ10を収容している中空部の
端面部には、軸線方向に向けた油圧サーボシリンダ50
が形成されており、そのピストン51が摩擦板15に当
接している。またこのピストン51の背面側に形成され
ている油圧室には、油路52を介して油圧が選択的に給
排されるよう構成されている。その油圧の給排の制御
は、適宜のバルブによって行うことができ、例えば差動
回転数を検出し、その検出された差動回転数に応じて油
圧を給排し、また差動回転数の増大に応じて油圧を高く
することとしても良い。
【0028】したがって図9に示す差動制限装置によれ
ば、油圧サーボシリンダ50によって摩擦クラッチ10
にスラスト力を加えていない状態においては、エンドプ
レート12とリング部材20との間に隙間CL が存在し
ていることにより、摩擦クラッチ10を介した差動制限
トルクが作用せず、これ対して油圧サーボシリンダ50
に油圧を供給して前記の隙間CL がなくなる程度まで摩
擦クラッチ10を押圧すれば、摩擦クラッチ10におけ
るトルクが差動制限トルクとして作用し、その結果、全
体としての差動制限トルクを増大させることがでる。ま
た図9に示す構成であれば、油圧サーボシリンダ50に
対する油圧の給排を任意に行うことができるので、路面
の状況や走行の状態に応じた差動制御を行うことが可能
となる。また図9に示す構成では摩擦クラッチ10を係
合させるスラスト力を油圧サーボシリンダ50によって
制御できるので、上述した第2のカム機構11を省くこ
ともできる。
ば、油圧サーボシリンダ50によって摩擦クラッチ10
にスラスト力を加えていない状態においては、エンドプ
レート12とリング部材20との間に隙間CL が存在し
ていることにより、摩擦クラッチ10を介した差動制限
トルクが作用せず、これ対して油圧サーボシリンダ50
に油圧を供給して前記の隙間CL がなくなる程度まで摩
擦クラッチ10を押圧すれば、摩擦クラッチ10におけ
るトルクが差動制限トルクとして作用し、その結果、全
体としての差動制限トルクを増大させることがでる。ま
た図9に示す構成であれば、油圧サーボシリンダ50に
対する油圧の給排を任意に行うことができるので、路面
の状況や走行の状態に応じた差動制御を行うことが可能
となる。また図9に示す構成では摩擦クラッチ10を係
合させるスラスト力を油圧サーボシリンダ50によって
制御できるので、上述した第2のカム機構11を省くこ
ともできる。
【0029】なお、以上述べた実施例においては、前記
の駆動カム8と従動カム7とによって伝達トルクに応じ
たスラスト力を発生させる差動機構を前提として説明し
たが、サイドギヤにスラスト力を生じさせるカム機構は
図1に示す構造のものに限定されないのであって、要は
伝達トルクをスラスト力に変換し得る機能を備えた機構
であればよい。また上述した各実施例におけるカムリン
グは、ストッパ部を備えたものとしたが、第2のカム機
構によるスラスト方向の押圧寸法が制限されていれば、
このストッパ部を設けなくてもよい。
の駆動カム8と従動カム7とによって伝達トルクに応じ
たスラスト力を発生させる差動機構を前提として説明し
たが、サイドギヤにスラスト力を生じさせるカム機構は
図1に示す構造のものに限定されないのであって、要は
伝達トルクをスラスト力に変換し得る機能を備えた機構
であればよい。また上述した各実施例におけるカムリン
グは、ストッパ部を備えたものとしたが、第2のカム機
構によるスラスト方向の押圧寸法が制限されていれば、
このストッパ部を設けなくてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
差動回転数が小さい状態では伝達トルク(入力トルク)
が大きくても差動制限トルクを小さくし、また反対に差
動回転数が大きい場合には伝達トルクに応じた差動制限
トルクが充分大きくなり、したがってこの発明の差動制
限装置によれば、不必要な差動制限やこれとは反対に差
動制限力の不足などを解消することができる。例えば車
両における差動機構の差動制限装置として採用すれば、
泥濘地で一輪がスリップした場合、その差動回転数が増
大しなくても差動制限力を強くして、直ちに泥濘地から
脱出することができ、また差動回転数が小さいコーナリ
ング時に伝達トルクを増大させても差動制限力が弱いた
めにブレーキング現象が生じたり、回頭性が損なわれた
りすることを防止することができる。
差動回転数が小さい状態では伝達トルク(入力トルク)
が大きくても差動制限トルクを小さくし、また反対に差
動回転数が大きい場合には伝達トルクに応じた差動制限
トルクが充分大きくなり、したがってこの発明の差動制
限装置によれば、不必要な差動制限やこれとは反対に差
動制限力の不足などを解消することができる。例えば車
両における差動機構の差動制限装置として採用すれば、
泥濘地で一輪がスリップした場合、その差動回転数が増
大しなくても差動制限力を強くして、直ちに泥濘地から
脱出することができ、また差動回転数が小さいコーナリ
ング時に伝達トルクを増大させても差動制限力が弱いた
めにブレーキング現象が生じたり、回頭性が損なわれた
りすることを防止することができる。
【図1】この発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1におけるII矢視図である。
【図3】この発明の差動制限装置の特性を従来の装置と
比較して示す特性線図である。
比較して示す特性線図である。
【図4】この発明の他の実施例を説明するための部分断
面図である。
面図である。
【図5】そのカムリングの一部を示す概略的な斜視図で
ある。
ある。
【図6】そのカムリングとリング部材との差動制限時の
係合状態を示す部分図である。
係合状態を示す部分図である。
【図7】この発明の更に他の実施例を説明するための部
分断面図である。
分断面図である。
【図8】粘性抵抗発生部としてビスカスカップリングを
用いた例を示す部分断面図である。
用いた例を示す部分断面図である。
【図9】油圧サーボシリンダを更に追加設置した例を示
す部分断面図である。
す部分断面図である。
2 デフケース 3,4 サイドギヤ 7 被動カム 8 駆動カム 10 摩擦クラッチ 11 第2のカム機構 14,15 摩擦板 18 カムリング
Claims (1)
- 【請求項1】 1つの入力回転要素と2つの出力回転要
素とを備え、これらの出力回転要素の回転数の平均値が
入力回転数と等しくなるよう構成した差動機構の差動制
限装置において、 摩擦板を面接触させることにより前記3つの回転要素の
うち2つの回転要素の間で選択的にトルク伝達する摩擦
クラッチが設けられ、前記2つの出力回転要素の差動回
転数が小さい場合には、入力トルクの増大に対する前記
摩擦クラッチのトルク容量の増大割合が、前記差動回転
数が大きい場合の入力トルクの増大に対する前記摩擦ク
ラッチのトルク容量の増大割合より小さく制御する制御
機構が設けられていることを特徴とする差動制限装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31413394A JPH08145145A (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | 差動制限装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31413394A JPH08145145A (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | 差動制限装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08145145A true JPH08145145A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=18049641
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31413394A Pending JPH08145145A (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | 差動制限装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08145145A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6554735B2 (en) | 2000-09-28 | 2003-04-29 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Planetary gear type differential apparatus |
| CN103939570A (zh) * | 2014-04-25 | 2014-07-23 | 徐工集团工程机械股份有限公司 | 液压式防滑自锁差速器 |
| CN113508249A (zh) * | 2019-03-06 | 2021-10-15 | 采埃孚股份公司 | 机动车辆的差速器 |
| CN115750719A (zh) * | 2022-10-28 | 2023-03-07 | 中车戚墅堰机车车辆工艺研究所有限公司 | 一种轨道车辆用横向耦合差速装置 |
-
1994
- 1994-11-24 JP JP31413394A patent/JPH08145145A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6554735B2 (en) | 2000-09-28 | 2003-04-29 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Planetary gear type differential apparatus |
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