JPH081464B2 - 埋設導電体の非破壊検出装置 - Google Patents

埋設導電体の非破壊検出装置

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JPH081464B2
JPH081464B2 JP1134787A JP13478789A JPH081464B2 JP H081464 B2 JPH081464 B2 JP H081464B2 JP 1134787 A JP1134787 A JP 1134787A JP 13478789 A JP13478789 A JP 13478789A JP H081464 B2 JPH081464 B2 JP H081464B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は埋設導電体の非破壊検出装置に関し、とくに
例えばコンクリート等の誘電体媒質中に埋設された鉄筋
や各種配管等の誘電体の位置、埋設深さ(以下、かぶり
厚さという。)及び太さを非破壊的に検出するに適した
装置に関する。本発明装置の用途の一例は、鉄筋コンク
リート構造物施工後の配筋検査である。
【従来の技術】
金属の表面又は浅い内部における欠陥の位置及び大き
さを渦電流の利用により検出する装置が知られている。
その原理を第12図により説明するに、採査用プローブ
(以下プローブという。)3に交流の励磁電流を流す
と、この場合金属である媒質1内に交流磁界が発生し、
媒質の表面又はごく浅い部分に渦電流が誘起され、媒質
の不均一な部分即ち欠陥部分では渦電流に微小な変化が
生ずる。この渦電流の微小変化による磁界がプローブ3
と交差し欠陥の有無によりプローブ3の見掛けのインピ
ーダンスが変化するので、そのインピーダンスの変化分
ΔZを渦電流探傷器20により検出すれば欠陥の有無を非
破壊的に検査することができる。 この原理を利用して第12図に示されるようにコンクリ
ートである媒質1内に配置又は埋設された導体2である
鉄筋を非破壊的に検出する装置が提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
しかし、渦電流利用の従来の非破壊検出装置では、実
際に鉄筋径と鉄筋かぶり厚さとを同時に検出しようとす
ると、正確に検出できる鉄筋のかぶり厚さが60-70mm程
度までに限られている。第11図の従来プローブによる実
測値カーブF-0はこの限界を示す。鉄筋に対するコンク
リートかぶり厚さがこの限界を超えると鉄筋の太さの検
出及び鉄筋間隔の測定精度が著しく低下し、実用上意味
のある測定が不可能である場合が多い。 従来のプローブ3は、例えば第4図に示されるような
円筒形等の磁心4に検出コイル6を巻いたものを用いて
いる。この様な従来構造のプローブ3を試作し、媒質1
内に生ずる磁界を測定した結果を第3図に示す。媒質の
深さ方向D(第1図参照)の磁界の減衰は、検出コイル
6に流す電流の大きさに左右されるが、一例として典型
的な従来の渦電流探傷器20にこの従来構造のプローブ3
を接続すると、周波数30kHzで検出コイル6に8.3mAの励
磁電流が流れ、深さDが36mmで磁束密度は25mG以下に減
衰する。また媒質1の表面に沿った距離H(第1図参
照)方向の減衰は比較的緩やかであり、磁束密度が25mG
となるコンクリート深さDと表面距離Hとの比(H/D)
は1.39(=50/36)であり、媒質表面方向に広がった磁
界となっている。 この様な磁界では、磁界の到達深さが浅く、媒質
内磁界の傾斜が緩やかであるので、コンクリートに深く
埋設された鉄筋の正確な検出をすることができなかっ
た。 コンクリート内に深く埋設された即ちかぶり厚さの大
きい鉄筋を非破壊的に検出するため、プローブ3に印加
する電流を大きくすること等が考えられる。しかしこれ
だけでは正確な検出をすることができない。プローブ3
からの距離が増大するに従って磁界の傾斜が緩やかにな
り、隣接する鉄筋の分離識別が困難になるからである。 従って本発明の目的は、比較的深い位置に埋設された
棒状導電体の位置と径とを正確に検出する埋設導電体の
非破壊検出装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】 第1図及び第2図の実施例を参照するに、本発明の埋
設導電体の非破壊検出装置は、棒状導電体2が埋設され
た媒質1の表面と接触する媒質接触面4Aが一端に設けら
れた矩形断面の磁心4、その磁心4の他端に接続され且
つ媒質接触面4Aと同一平面上で媒質接触面4Aの周囲から
間隔を隔てて終端される磁気側路5、及び磁心4に巻か
れた検出コイル6を有するプローブ3;検出コイル6に励
磁電流を供給する電源回路13;並びに検出コイル6の見
掛けのインピーダンス変化分ΔZを検出する測定回路11
を備えてなり、媒質接触面4Aと同一平面上の磁気側路5
の終端面を磁気側路5の所要磁気抵抗に要する幅の無端
帯状とし且つ前記終端面と前記媒質接触面4Aの長辺との
間隔を該終端面と媒質接触面4Aの短辺との間隔以上と
し、見掛けのインピーダンス変化分ΔZの絶対値及び偏
角から埋設棒状導電体の深さ及び径をそれぞれ検出す
る。検出コイル6には励磁電流を供給する電源回路13を
接続して、検出コイル6の見掛けのインピーダンス変化
分ΔZを測定回路11により測定することにより、棒状の
導電体2の深さ及び前記磁心4の矩形断面の短辺方向に
おける棒状導電体2の径(第7図の直径d参照)を検出
する。図示例では電源回路13が検出器10を介してプロー
ブ3の検出コイル6に接続され、測定回路11が検出器10
に組込まれる。本発明は、この検出器10を含む構成に限
定されるものではない。 媒質1の深部に磁界を到達させるため検出コイル6に
比較的大きな高周波電流を印加する必要があるので、好
ましくは電源回路13に適当なブースター増幅器を含め
る。測定回路11の一例はブリッジ回路である。 第2図の例のブリッジ回路では、簡明のため検出コイ
ル6のインピーダンスをインダクタンスL1で表し、検出
コイル6の非動作状態と等価の参照コイル(図示せず)
のインピーダンスをインダクタンスL2で表す。インダク
タンスL2を有する参照コイルが磁心4又は他の適当な場
所に設置され、図示例ではその参照コイルのインダクタ
ンスL2と検出コイル6のインダクタンスL1とが直列接続
される。等しい抵抗値を有する2個の抵抗を直列接続
し、これらの抵抗と前記2コイルとを第2図のようにブ
リッジ接続する。 図示のように2個の抵抗器の接続点と2コイルの接続
点との間に交流電圧を加え、R,L1の接続点とR,L2の接続
点との間から出力を取り出すならば、両インダクタンス
L1,L2が等しいとき即ち検出装置の非動作時にはブリッ
ジ回路の出力が零となることは当業者には明らかであ
る。さらに検出装置の動作時に参照コイルのインダクタ
ンスを不変に保つならば、ブリッジ回路の出力が検出コ
イル6のインダクタンスL1の変化分に相当することも当
業者には明らかである。 要するに、第2図のブリッジ回路の出力は検出コイル
6のインダクタンスL1の変化分に相当する。なお、ブリ
ッジ回路において、検出コイル6のインピーダンスの抵
抗分及び静電容量(ケーブルの静電容量やコンクリート
と検出コイルとの間の静電容量なども含めて)をも考慮
する必要がある場合には、図示例におけるインダクタン
スL2を抵抗と静電容量とをも含めたプローブ3の非動作
状態と正確に等価なインピーダンス素子に置き換えれば
充分である。本発明では、インピーダンスL2の代りに上
記の様にインピーダンスを用い、ブリッジ回路の出力と
して検出コイル6のインピーダンス変化分ΔZを検出す
る。 好ましくは、前記検出コイルの励磁電流の周波数及び
実効値を2-100kHz及び2-1000mAの範囲内のものとする。
【作用】
第6A図及び第6B図は、本発明による装置のプローブ3
における磁心4及び磁気側路4の一実施例の縦断面及び
横断面をそれぞれし示す。図中、寸法の単位はmmであ
る。ただし、本発明の検出装置は、図示された磁心4及
び磁気側路5の形状・寸法に限定されるものではない。
簡明のため第6B図では検出コイル6の図示を省略してい
る。第5図は第6A図及び第6B図の磁心4上の検出コイル
6に周波数30kHzで131mAの電流を印加した時の磁界を示
す。第5図から明らかなように磁界の媒質1への到達深
さが著しく向上し、磁束密度が25mGに低下する深さDは
145mmにまで達している。これは検出コイル6への印加
電流を大きくしたためであり、第3図の従来例に比して
検出深さにおける約300%(36−145mm)の改善が期待さ
れる。 また、第5図においては磁束密度が25mGにまで低下す
る媒質深さDと同様な低下が生ずる表面距離Hとの比
(H/D)は0.79(=115/145)である。第3図の従来例に
おいて対応する比の値が1.39であることを考慮すれは、
本発明により媒質の深さ方向にとがった磁界分布の得ら
れることが理解される。これは本発明による特定形状の
磁気側路5を磁心4と併用したためである。 第11図に、検出可能な配筋間隔とかぶり厚さとの関係
を鉄筋径25mmの場合について実測した結果を示す。カー
ブF-0は第4図の従来構造のプローブを使った場合であ
り、かぶり厚さが50mm以上になると配筋間隔50mm未満の
鉄筋を区別することができず、かぶり厚さ70mm以上では
鉄筋径を検出することもできない。ここに配筋間隔と
は、隣接鉄筋間の間隔であり鉄筋中心間のピッチではな
い。本発明による第6A図及び第6B図のプローブ3を用い
た場合のカーブF-2では、かぶり厚さが50mmの時に配筋
間隔が40mmまで小さくなっても隣接鉄筋を区別すること
ができるだけでなく、かぶり厚さが160mmに達しても鉄
筋径を検出することができる。かぶり厚さが比較的浅い
鉄筋を対象とした本発明の他の実施例の実測値カーブF-
1によれば、かぶり厚さ20mmの時に配筋間隔が10mmまで
狭まっても隣接鉄筋を区別することができる。 従って、本発明の装置における磁界は、(a)磁界の
到達深さが深く、(b)媒質内磁界の傾斜が強いので、
コンクリートに深く埋設された鉄筋を高精度でしかも高
分解能を以て検出することを可能とし、隣接鉄筋の分離
識別機能を著しく向上させる。 第7図は、鉄筋である導電体2が埋設された誘電体媒
質1たるコンクリートの表面に沿って本発明による検出
装置のプローブ3をA、B、Cの3位置に移動したとき
測定回路11が発生する出力を表示器12(第1図参照)上
のインピーダンス変化分ΔZとして示す。表示には絶対
値|ΔZ|及び位相角θが含まれる。導電体2の直上であ
る位置Bにおけるインピーダンスの変化ΔZが最大であ
ることにより、導電体2の位置を非破壊的に検出し、そ
の絶対値|ΔZ|の大きさにより、かぶり厚さをも非破壊
的に検出することができる。 第5図を参照して説明したように、本発明によれば磁
界が媒質1内に深く進入すると共に媒質内の磁界傾斜が
強いので、上記位置A、B間及び位置B、C間のインピ
ーダンス変化が大きく、かぶり厚さの大きい導電体2の
位置をも正確に検出することができる。さらに、複数の
導電体2が近接して存在するときにも、強い磁界傾斜に
より個々の導電体を高分解能で識別することができる 本発明者はまた、埋設導電体2が棒状であるときは、
検出コイルのインピーダンス変化分の位相角θが媒質1
内への磁界進入方向における棒状導電体の断面積、即ち
鉄筋や金属管の径の関数であることを実験的に見出し
た。第7図の場合、埋設された導電体が直径dの鉄筋一
本であって同一鉄筋を測定しているので、プローブ3の
位置が変化してもインピーダンス変化分ΔZの位相角θ
は実質上変化しない。第8図は、鉄筋の場合径dが細く
なるに応じて前記位相角θが増大することを確認した実
験の結果を示す。この筋径dと位相角θとの関係は、前
記インピーダンスの変化分ΔZが、(i)鉄筋に誘起さ
れる渦電流に起因すること、(ii)その渦電流の大きさ
がプローブ3からの磁束と鉄筋との交差によること、
(iii)プローブ3の電流と鉄筋渦電流との間に位相差
があること等によるものと考えられる。 こうして、本発明の目的である「比較的深い位置に埋
設された棒状導電体を正確にしかも高分解能で検出する
埋設導電体の非破壊検出装置」の提供が達成される。
【実施例】
第2図の実施例では検出コイル6に大きな電流を印加
するため電源回路13にブースターを含めている。またブ
リッジ回路の出力が変圧器Tを介して同期検波回路に印
加されているが、これはその出力におけるノイズの直流
分を除去するためである。さらに同期検波回路を、ブリ
ッジ回路印加電圧と同相分に対する同期検波Xとその印
加電圧から位相が90°ずれた同期検波Yとによって構成
しているが、基準位相をブリッジ回路印加電圧と同相に
選ぶ必要はなく他の任意の位相を基準に選んでもよい。 導電体2の径の検出を要しない場合には位相角θの測
定回路を省略することができる。 第1図の実施例の構成では測定回路11の出力を記録器
14によって例えば第7図の表示器図形のように記録す
る。しかし、本発明においては記録器14は必須要件では
ない。 本発明においては、検出コイル6に対する励磁電流の
周波数及び実効値を好ましくは2-100kHz及び20-1000mA
の範囲内に選定する。これは周波数2KHz以下では導電体
2の径を表す位相情報を得ることができず、励磁電流20
mA以下では渦電流の誘起が微弱に過ぎ上記インピーダン
ス変化分ΔZの検出が困難であり、周波数100KHz以上若
しくは励磁電流が1000mA以上では検出コイルのインダク
タンス増大等のため電源回路が大きくなり過ぎ経済性が
失われるためである。 第9図及び第10図は、本発明装置の出力(mV)と鉄筋
に対するコンクリートかぶり深さ(mm)との関係及び上
記出力の位相角θと鉄筋径(mm)との関係をそれぞれ示
す。
【発明の効果】
以上詳細に説明した如く、本発明による埋設導電体の
非破壊検出装置は、棒状導電体が埋設された誘電体媒質
の表面と接触する媒質接触面が一端に設けられた矩形断
面の磁心、前記磁心の他端に接続され且つ前記磁心から
離れた位置における前記媒質接触面と同一平面上で終端
する磁気側路、及び前記磁心に巻かれた検出コイルを有
するプローブ,前記検出コイルに励磁電流を供給する電
源回路;並びに前記検出コイルの見掛けのインピーダン
ス変化分ΔZを検出する測定回路を備えてなる構成を用
いるのでつぎの効果を奏する。 (イ)誘電体媒質中に埋設された導電体を非破壊的に検
出することができる。 (ロ)かぶり厚さが大きいコンクリート補強鉄筋の位置
とかぶり厚さとをコンクリート表面から高精度で非破壊
的に検出することができる。 (ハ)かぶり厚さが大きいコンクリート補強鉄筋の径を
も同様に高精度で検出することができる。 (ニ)広い範囲のかぶり厚さに対して、隣接鉄筋の分離
識別機能を向上させることができる。 (ホ)壁、床板、ひさし等において鉄筋を2層に配置し
た場合にも、コンクリートの両面から測定することによ
り各鉄筋層における鉄筋のかぶり厚さ、位置及び鉄筋径
を高精度で非破壊的に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の説明図、第2図はその電気
回路の説明図、第3図及び第4図は従来例の磁界分布及
び磁心の説明図、第5図は本発明による装置における磁
界分布の説明図、第6A図及び第6B図は本発明による磁心
及び磁気側路の断面図、第7図は作用の説明図、第8図
は鉄筋径とインピーダンス位相角との関係の説明図、第
9図及び第10図は本発明装置の動作特性図、第11図は検
出可能なかぶり厚さと配筋間隔との関係を示す図、第12
図は従来技術の説明図である。 1…媒質、2…導電体、3…プローブ、4…磁心、4A…
媒質接触面、5…磁気側路、6…検出コイル、10…検出
器、11…測定回路、12…表示器、13…電源回路、14…記
録器、20…渦電流探傷器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武井 吉一 東京都調布市飛田給2丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 吉信 正弘 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 小田 喜信 福岡県鞍手郡宮田町磯光16番地 (72)発明者 林 憲秋 福岡県北九州市小倉北区清水4丁目11番12 号 (72)発明者 浦川 一 福岡県北九州市八幡東区石坪町10番20号 (56)参考文献 実開 昭58−60279(JP,U) 実公 昭59−42709(JP,Y2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】棒状導電体が埋設された媒質の表面と接触
    する媒質接触面が一端に設けられた矩形断面の磁心、前
    記磁心の他端に接続され且つ前記媒質接触面と同一平面
    上で前記媒質接触面の周囲から間隔を隔てて終端される
    磁気側路、及び前記磁心に巻かれた検出コイルを有する
    プローブ;前記検出コイルに励磁電流を供給する電源回
    路;並びに前記検出コイルの見掛けのインピーダンス変
    化分を検出する測定回路を備えてなり、前記媒質接触面
    と同一平面上の磁気側路の終端面を該磁気側路の所要磁
    気抵抗に要する幅の無端帯状とし且つ前記終端面と前記
    媒質接触面の長辺との間隔を該終端面と前記媒質接触面
    の短辺との間隔以上とし、前記見掛けのインピーダンス
    変化分の絶対値及び偏角から埋設棒状導電体の深さ及び
    径をそれぞれ検出してなる埋設導電体の非破壊検出装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、前記検出コ
    イルの励磁電流の周波数及び実効値が2-100kHz及び20-1
    000mAの範囲内にある埋設導電体の非破壊検出装置。
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