JPH08149855A - 電力変換器の制御方法及び制御装置 - Google Patents

電力変換器の制御方法及び制御装置

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JPH08149855A
JPH08149855A JP6283120A JP28312094A JPH08149855A JP H08149855 A JPH08149855 A JP H08149855A JP 6283120 A JP6283120 A JP 6283120A JP 28312094 A JP28312094 A JP 28312094A JP H08149855 A JPH08149855 A JP H08149855A
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俊昭 奥山
Takashi Ikimi
高志 伊君
Yoshinao Iwaji
善尚 岩路
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Abstract

(57)【要約】 【目的】直流中間回路に平滑コンデンサを備える電力変
換器において、直流電流の応答遅れを補償し、直流電圧
の変動を最小化して、平滑コンデンサ容量を低減する。 【構成】複数の半導体スイッチ素子により交流を直流に
変換(順変換)あるいは直流を交流に変換(逆変換)す
る変換器を2台備え、該両者変換器の直流端子は互いに
接続され、その正負端子間には平滑コンデンサが接続さ
れ、前記両方の変換器はそれぞれの交流電流を制御する
電流制御器により制御される電力変換器において、前記
逆変換動作する変換器の交流側の電流変動に対して、前
記順変換動作する変換器の前記電流制御器からの応答制
御を、前記逆変換動作する変換器の前記電流制御器より
も早くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電源から所要周波
数の交流に変換する電力変換器であって、特に変換器の
直流中間回路に大容量の平滑コンデンサを備えるものに
好適な制御方法及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機駆動などの電動機制御システムや
揚水発電などの電力制御システムに、最近では電圧型イ
ンバ−タを用いる方式が実用化されている。このインバ
−タの主回路は、交流を直流に変換する第一の変換器
(コンバータ)と、これに直流回路を介して接続され、
直流を交流に変換する第二の変換器(インバータ)、さ
らに直流回路に大容量平滑コンデンサを備えられて構成
される。このものでは平滑コンデンサの変換器全体に占
める体積割合が大きく、この小型化が変換器のコンパク
ト化に不可欠である。
【0003】コンデンサの機能の1つは、第一の変換器
と第二の変換器の電力授受の不一致による直流電圧の変
動を抑制することにある。従って、直流電圧の変動を別
途低減できればコンデンサ容量を削減でき、コンパクト
化が可能である。このため従来は、 1)直流電圧を所定値に制御する電圧制御器の出力値に
応じて、第一の変換器の電流を制御し、直流電圧を一定
に制御する。(例えば特開昭61−109491号公報のものが
ある。) 2)第二の変換器の電流指令値を第一の変換器の電流指
令値に加算し、フィードフォワード制御により、第二の
変換器の電流変化に同期して第一の変換器の電流を制御
する。(例えば特開平3−245793 号公報のものがあ
る。)などの方式が適用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の1)の方式で
は、第二の変換器の電流変化に伴う直流電圧の変動に基
づいて、第一の変換器の電流が制御される。このため、
第二の変換器に対して第一の変換器に電流の制御遅れが
存在し、この結果、直流電圧が変動する。
【0005】一方、上記2)の方式では両変換器間の交
流電流の不一致(時間遅れ)を無くせるが、後述のよう
に変換器自体の動作に基づいて、交流電流と直流電流の
間に応答遅れが存在するため、やはり直流電圧の変動を
最小化することができない。本発明の目的は、直流中間
回路に大容量の平滑コンデンサを備える電力変換器にお
いて、上述の直流電流の応答遅れを補償し、直流電圧の
変動を最小化して、平滑コンデンサ容量を低減すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数の半導
体スイッチ素子により交流を直流に変換(順変換)ある
いは直流を交流に変換(逆変換)する変換器を2台備
え、該両者変換器の直流端子は互いに接続され、その正
負端子間には平滑コンデンサが接続され、前記両方の変
換器はそれぞれの交流電流を制御する電流制御器により
制御される電力変換器において、前記逆変換動作する変
換器の交流側の電流変動に対して、前記順変換動作する
変換器の前記電流制御器からの応答制御を、前記逆変換
動作する変換器の前記電流制御器よりも早くする、こと
によりを達成する。
【0007】
【作用】逆変換動作する変換器の交流側の電流変動に対
して、順変換動作する変換器の電流制御器からの応答制
御を、逆変換動作する変換器の電流制御器よりも早くす
ることにより、順変換動作する変換器の交流電流が逆変
換動作する変換器のそれより先行して制御される。これ
により前述の直流電流の応答遅れが補償され、順変換動
作する変換器の直流出力電流を逆変換動作する変換器の
直流入力電流の変化に可及的に一致させることができ、
直流電圧変動を最小化して、平滑コンデンサ容量を低減
できる。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例について、図1により説明
する。1と4は交流を直流に変換(コンバータ)又は直
流を交流に変換(インバータ)する半導体素子から成る
変換器(第一と第二の変換器と呼称)で、両変換器の直
流端子同士は接続されその正負端子間には直流電圧の変
動を抑制するための平滑コンデンサ6が接続されてい
る。交流電源2と変換器1の交流側はリプル電流低減用
のリアクトル3を介して接続され、変換器4の交流側に
は交流電動機5が接続され、交流電動機5には変換器4
から出力される可変電圧可変周波数の交流電力が供給さ
れる。
【0009】7は直流回路の直流電圧の指令値Vdc* と
その検出値Vdcの差に応じて変換器1の交流電流指令値
d1* (振幅指令値)を出力する電圧制御器(AV
R)、8は変換器1の交流電流指令値id1* に後述の第
2の電流指令値id2* を加算する加算器、9は加算器8
の出力値に振幅が比例し、交流電源2の電圧と同位相の
交流電流指令値is*(瞬時値指令)を出力する交流電流
指令演算器、10はis*と変換器1の交流電流検出値i
s の差に応じて変換器1の入力電圧指令値Vc*を出力す
る電流制御器(ACR1)、11はVc*に応じて変換器
1の交流入力電圧Vcをパルス幅制御するパルス幅変調
器(PWM)である。
【0010】12は電動機5の回転速度ωr を検出する
速度検出器(PG)、13は速度指令値ωr1*と速度検
出値ωr の差に応じて変換器4の出力電流指令値it1*
(電動機5のトルク電流指令値)を出力する速度制御器
(ASR)、14はit1* に基づいて出力電流瞬時値指
令iM* を出力するベクトル演算器(VEC.C)、15
はiM*と出力電流検出値iM の差に応じて変換器4の出
力電圧指令値VM*を出力する電流制御器(ACR2)、
16はVM*に応じて変換器4の交流出力電圧VMをパル
ス幅制御するパルス幅変調器(PWM)である。
【0011】破線内Aは本発明に直接関係する部分であ
り、17は目標速度指令値ωr*を遅延し、速度指令値の
遅延信号ωr1* を出力する遅延器(DEL1)、18は
目標速度指令値ωr*を遅延器17の遅延時間とは異なる
時間で遅延しその遅延信号ωr2*を出力する遅延器(DE
L2)、19はωr2*とωrの差に応じたモデル電流信号
t2*を出力するモデル速度制御器(MASR1)、2
0はit2*とit1* の差の積分値をモデル速度制御器1
9の入力にフィードバックする調節器(REG1)、21は
t2*とωr の積を加算器8に加える乗算器である。
【0012】次に全体の動作について説明する。上記破
線内Aの要素番号の17〜21を除く構成は、PWM制
御コンバータとPWM制御インバータを用いた交流電動
機の速度制御装置として周知である。すなわち、変換器
4およびこれに関係の制御要素12〜16は、電動機5
を速度制御する電動機側PWMインバータを構成し、ま
た、変換器1およびこれに関係の制御要素6〜11は、
直流回路電圧を一定にして電源力率を1.0に制御する電
源側PWMコンバータを構成する。
【0013】以下では先ず、従来方式の動作と問題点に
ついて述べ、その後、本発明の特徴要素17〜21を加
えた全体の動作について述べる。
【0014】(1)従来方式の動作と問題点 要素番号17〜21を除く、従来方式の動作と問題点に
ついて述べる。変換器1の交流入力電流is は、電圧制
御器7の動作に従い、平滑コンデンサの直流電圧Vdc
変動に応じて制御される。いま、変換器4の出力がωr*
の急変により増加した場合、変換器4の直流電流iI
増加によりVdcが低下するため、電圧制御器7の動作に
従いis は増加方向に制御される。is は、Vs とVc
の差がリアクトル3に加わる結果として流れる。それゆ
え、電流制御器10の動作に従い電流偏差に応じてVc
を制御することにより、is を指令値is*に一致するよ
うに制御できる。
【0015】ところで、変換器1が順変換動作(交流を
直流に変換する動作)を行う場合、Vc をVs よりリア
クトル3の電圧降下分だけ低くなるように制御する必要
がある。この時、Vc とis の積で与えられる変換器1
の入力電力Pc は、is が増加方向に制御されるにも拘
らず、is に比例して増加しない。
【0016】図2は上記の様子を示すものである。すな
わち、is が変化する期間においては、電源出力Ps(=
s・is)はis に比例するが、Pc はis に比例しな
い。これは、リアクトル3において電圧降下Ls(dis
t)を生じるためで、変換器1に到達する電力Pc は数
1で示される。
【0017】
【数1】
【0018】この結果、図2のように、一般にPc<Ps
である。特にdis/dt が大の場合は、is の変化期間
においてPc が増加しない期間(デッドタイム)が生じ
る。このため、数2で与えられる変換器1の直流出力電
流ic はis に対して遅れを持つことになる。
【0019】
【数2】 ic =Pc /Vdc …(数2) このように、is に対してic に変化遅れ(デッドタイ
ム)が存在するため、たとえ電圧制御が高応答であって
も直流電圧の変動を十分に抑制できない。
【0020】一方、変換器4は、電動機のトルクに応じ
て所要の電流iM を出力する。iMは変換器出力電圧V
M と電動機速度起電力eM の差が電動機漏れインダクタ
ンスLM に作用する結果として流れる。電流制御器15
の動作に従いVM を制御して、iM を指令値iM*に一致
するよう制御することは前述の変換器1の場合と同様で
ある。
【0021】しかし、変換器4は逆変換動作(直流を交
流に変換する動作)を行うため、iM を増加させる際に
は、VM をeM より漏れインダクタンスLM の電圧降下
分だけ高くする必要がある。
【0022】このため、変換器4の出力電力PI は数3
で示され、右辺第2項に相当する分だけ電動機出力PM
より大きくなる。
【0023】
【数3】
【0024】iM の増加期間におけるPI とPM の関係
を図3に示す。直流入力電流iI は、数4で示されるた
め、iI はPI と相似に変化する。従って、変換器1に
おけるような交流電流に対する直流電流の応答遅れは存
在しない。むしろ、iI の変化(増加率)が大きいた
め、直流電圧変動が助長される。
【0025】
【数4】 iI =PI /Vdc …(数4) 図4は従来方式のようにis とiM を同期して制御した
場合のPc とPI の変化を示したものである。電流変化
期間における両者の差(斜線部分)はコンデンサ6によ
り供給されるため、コンデンサの放電により直流電圧が
変動(低下)する。電圧変動を許容値以内とするように
コンデンサ容量が定まるため、大容量のものが必要とな
る。
【0026】(2)本発明の原理と動作 直流電圧の変動は、ic とiI の差の積分値に比例す
る。そこで、本発明のものでは、図5に示すようにis
をiM に先行して制御し、図示の斜線部の面積が小とな
るよう制御する。これが本発明の原理である。図1の破
線内がこの制御を行う部分である。
【0027】次に本発明の動作について、電流の非変化
時と変化時のそれぞれについて順に述べる。非変化時に
おいて、遅延器17,18の出力値ωr1*,ωr2*は一致
し、また、速度制御器13およびモデル速度制御器19
の出力it1*,it2*も一致している。もしも、it1*,
t2*が一致しない部分は、両者の差が調節器20を介
して制御器19の入力にフィードバックさせるため、こ
の差は零に制御される。乗算器21においてit2*とω
r を乗算し、該乗算値id2*が加算器8に加えられる。
d2*はic をiI に一致するように制御するための電
流指令値である。以下に、id2*の制御原理を説明す
る。
【0028】第2の変換器の出力PI は変換器損失を無
視すれば、電流の非変化時については電動機出力PM
一致することから、数5が成立する。
【0029】
【数5】 PI =Vdc・iI =ωr ・τ …(数5) 電動機トルクおよび回転速度はそれぞれit1* および速
度検出値ωr と比例するため、数6が成立する。
【0030】
【数6】
【0031】ここに、k,k′:比例定数である。
【0032】すなわち、PI,iIはωrとit1*の積で与
えられる。前述よりit1*=it2*であるからid2*はP
I およびiI に比例した値である。
【0033】一方、Pc は変換器損失を無視すれば、電
流非変化時はPs と一致するため数7が成立する。
【0034】
【数7】 Pc =Vdc・ic =Ps =3|Vs||is| (電源力率=1.0の場合) …(数7) |is|はid2*に比例するため数8が成立し、Pc ,i
c はid2*に比例して制御される。
【0035】
【数8】
【0036】以上のように、PI ,iI に比例のid2*
に応じてPc ,ic が制御される結果、数9が成立し、
直流電圧は一定に保持される。
【0037】
【数9】
【0038】なお、制御演算誤差によりPI =Pc が不
成立の場合は、電圧制御器7の出力値id1*によりid2*
の誤差分が補償され、Vdcが一定となるように補正され
る。次に、電流変化時の動作について説明する。電流の
変化はωr*が変更された場合、電動機の負荷トルク
が変化した場合に生じる。の場合はトルク変化により
ωr が変動してit1*が変化し、次に調節器20の作用
によりit2*がit1*に一致するように制御され、この結
果、it1*に比例してid2*が変化する。この間、調節器
20などによる制御遅れにより、id2*はit1*に対し遅
れを持つが、の場合ではit1*の変化がの場合に比
べて緩やかなため、実用上の問題(直流電圧の変動)は
生じない。
【0039】本発明は以下に述べるようにの場合が対
象である。遅延器17,18の出力値ωr1*,ωr2*は互
いに遅延量が異なる。前述したように変換器1の電流を
先行制御する必要から、ωr2* の遅延量がωr1* に比べ
先行制御分だけ少なめに設定される。従ってωr*が変更
された場合、ωr2*が先に変化し、その後にωr1*が変化
する。
【0040】このため、it2*はit1*に対して先に変化
し、is はiM に先行して制御される。この結果、前述
の原理に従いic の応答遅れが補償され、直流電圧の変
動が抑制される。以上より、本発明によればコンデンサ
容量の低減が可能となる。
【0041】前記実施例は、変換器1が順変換動作を行
い、変換器4が逆変換動作を行う場合を対象としたが、
回生運転を行う場合のように、変換器4が順変換動作、
変換器1が逆変換動作である場合は、前記実施例とは逆
に、PI ,iI の変化はPC ,ic に対して遅れを持つ。
それゆえ、この場合は、遅延器18の遅延量を遅延器1
7よりも大きく設定する必要がある。また、電動運転と
回生運転が時々刻々切り替わる場合は、各運転を判別
し、遅延器18の遅延量を変更する。
【0042】図6は上記を配慮した本発明の他の実施例
を示し、図中の要素番号の13,14,17,19,2
0,21は図1のものと同一物である。本実施例で図1
の制御の構成に新たに追加,変更した制御要素は次のよ
うである。
【0043】22は目標速度指令値ωr*とその検出値ω
r の差に応じた信号it3* を出力する第2のモデル速度
制御器(MASR2)、23はit3*とit1*の差の積分
値を第2のモデル速度制御器22の入力にフィードバッ
クする調節器(REG2)、24はit3*の正負極性を
判別する極性判別器(DISC)、18′はit3*の極
性に応じて遅延量が変化する遅延器(DEL3)であ
る。
【0044】以下、新しく付加された構成部分の動作に
ついて述べる。it1*とit3*の差が調節器23を介して
モデル速度制御器22の入力にフィードバックされてい
るため、電流の非変化時においてはit1*とit3*の両者
は一致している。この状態においてωr*が変化すると、
モデル速度制御器22にはωr*が遅れなしに直接入力さ
れているため、it3* は他のit1*,it2*のいずれより
早く変化する。それゆえ、it3*によりit1*の極性変化
を前もって検知できる。it1* の極性が正の場合は電動
運転、負の場合は回生運転に対応するので、it3* の極
性から将来の運転モード(電動/回生いずれかが選択さ
れるか)を予測することができる。
【0045】そこで、判別器24により極性を判別し、
この結果に基づいて遅延器18′の遅延量を前述の関係
に従い変更する。すなわち、電動運転(it3* が正)の
場合は遅延量を遅延器17のそれより小さく、また回生
運転(it3* が負)の場合は遅延量が大きくなるように
変更する。
【0046】以上により、電動/回生が切り替わる場合
であっても、常に直流電圧の変動を抑制できる。前記実
施例では、変換器1に、PWM制御コンバータを用いた
場合について述べたが、周知の点弧位相制御サイリスタ
コンバータを用いる場合についても本発明を適用し同様
の効果が得られる。すなわち、サイリスタコンバータ
は、制御角αを制御して直流出力電圧を可変制御する
が、転流動作の関係から、制御周期が電源電圧周期の1
/6あるいは1/12と離散的である。このため、電流
指令(前記実施例のid2* 相当)から直流出力電流(i
c 相当)までに制御遅れが存在する。そこで、前記実施
例と同様にして、変換器1(サイリスタコンバータ)の
電流指令値id2*を変換器4の電流指令値it1*に先行し
て制御することにより、上述の制御遅れを補償でき、直
流電圧の変動を抑制できる。
【0047】なお、前記実施例(図1)では、変換器1
の交流側にリアクトルを有しているが、これは必ずしも
必要でない。電源入力変圧器がある場合など、その漏れ
インダクタンスによりこれに代えることができる。ま
た、変換器1,4に用いるスイッチング素子は、GTO
に限らずトランジスタ、IGBTなどの素子を用いる場
合にも同様に適用できる。
【0048】前記実施例は、変換器1および4の間の電
力授受の不一致をなくして直流電圧の変動を抑制するも
のであるが、電源系統異常並びに変換器内部の故障など
では、これらを検知すると同時に変換器1および4のス
イッチング素子をターンオフ制御して保護制御を行う。
スイッチング素子のターンオフに伴いそれまで流れてい
た変換器1,4の交流電流が消滅するが、この際、変換
器1および4の交流側のインダクタンス(リアクトル3
および電動機5の漏れインダクタンス)の磁気エネルギ
ー相当が各変換器のダイオードを介して直流回路に流入
するため直流電圧が上昇する。
【0049】図7はこの電圧上昇の防止を目的とした本
発明の他の実施例である。要素番号の1〜6,11,1
6は図1のものと同一物である。25は放電抵抗器、2
6は抵抗器25に直列接続されたスイッチング素子で、
この直列回路はコンデンサの両端に接続される。27は
前述の電源異常時並びに変換器故障時に、変換器1およ
び4を構成するスイッチング素子のゲート遮断と、抵抗
器25の直流回路への投入を指令する保護回路(PRO
T)である。保護回路27は異常が検知されると、パル
ス幅変調器11および16に指令を送り、変換器1およ
び4にオフゲート信号を供給しこれらを遮断する。これ
と同時に同回路よりスイッチング素子26にオンゲート
信号を供給し、直流回路に抵抗器25を投入し、変換器
のゲート遮断に伴う直流電圧の上昇を防止する。この結
果、コンデンサ6の容量を低減できる。
【0050】なお、本発明は、交流電動機駆動用変換装
置に限らず、可変速揚水発電システムなどの発電機制御
用変換装置にも適用でき、同様の効果が得られる。巻線
型誘導発電機を用いたシステムでは第二の変換器は発電
機二次励磁制御を行う。さらに、本発明は第二の変換器
が交流電源に接続され、交流電源−交流電源間の電力変
換を行う装置にも適用でき、同様の効果が得られる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、順変換動作する変換器
と逆変換動作する変換器間の直流電流の不一致(制御遅
れ)による直流電圧の変動が最小化されるので、平滑コ
ンデンサの容量を低減することができるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で電動機駆動適用の電力変換
器の構成図である。
【図2】従来方式の電力変換器における電源側変換器の
動作特性図である。
【図3】従来方式の電力変換器における電動機側変換器
の動作特性図である。
【図4】従来方式の電力変換器における動作と問題点を
説明するための図である。
【図5】本発明の原理を説明するための図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す制御部の構成図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例で電動機駆動用の電力変換
器の構成図である。
【符号の説明】
1…第一の変換器、2…交流電源、3…リアクトル、4
…第二の変換器、5…交流電動機、6…平滑コンデン
サ、7…電圧制御器、8…加算器、9…交流電流指令演
算器、10,15…電流制御器、11,16…パルス幅
変調器、12…速度検出器、13…速度制御器、14…
ベクトル演算器、17,18…遅延器、19…モデル速
度制御器、20…調節器。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の半導体スイッチ素子により交流を直
    流に変換(順変換)あるいは直流を交流に変換(逆変
    換)する変換器を2台備え、該両者変換器の直流端子は
    互いに接続され、その正負端子間には平滑コンデンサが
    接続され、前記両方の変換器はそれぞれの交流電流を制
    御する電流制御器により制御される電力変換器におい
    て、 前記逆変換動作する変換器の交流側の電流変動に対し
    て、前記順変換動作する変換器の前記電流制御器からの
    応答制御を、前記逆変換動作する変換器の前記電流制御
    器よりも早くするようにしたことを特徴とする電力変換
    器の制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記電流制御器が、入
    力される交流電流指令値に前記変換器の交流電流検出値
    がなるように制御されるように構成されるとき、前記逆
    変換動作する変換器の交流側の電流変動に対して、前記
    順変換動作する変換器の前記電流制御器における交流電
    流指令値を、前記逆変換動作する変換器の前記電流制御
    器における交流電流指令値よりも先行して変化するよう
    にしたことを特徴とする電力変換器の制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記2つの交流電流指
    令値がそれぞれの遅れ要素を介して共通の指令値から演
    算されるとき、前記順変換動作する変換器側にある前記
    遅れ要素の時定数あるいは遅延時間は、前記逆変換動作
    する変換器側にあるの前記遅れ要素の時定数あるいは遅
    延時間よりも小さくしたことを特徴とする電力変換器の
    制御方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記交流電動機の電動
    運転と回生運転を判別する手段を設け、その判別手段か
    らの信号に基づいて前記2つの遅れ要素の時定数あるい
    は遅延時間を変更し、電動運転では前記交流電動機側に
    ある前記遅れ要素の時定数あるいは遅延時間を前記交流
    電源側にある前記遅れ要素よりも大きくし、回生運転で
    は逆に前記交流電源側にある前記遅れ要素の時定数ある
    いは遅延時間を前記交流電動機側にある前記遅れ要素よ
    りも大きくなるようにしたことを特徴とする電力変換器
    の制御方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記平滑コンデンサに
    並列に抵抗とスイッチ素子の直列回路を接続し、該スイ
    ッチ素子は、前記変換器を構成する半導体スイッチ素子
    をタ−ンオフ制御して変換器の電流を零に制御する場
    合、これに同期して同通制御することを特徴とする電力
    変換器の制御方法。
  6. 【請求項6】複数の半導体スイッチ素子により交流を直
    流に変換(順変換)あるいは直流を交流に変換(逆変
    換)する変換器を2台備え、該両者変換器の直流端子は
    互いに接続され、その正負端子間には平滑コンデンサが
    接続され、前記一方の変換器の交流側には交流電源が接
    続され、前記他方の変換器の交流側には交流電動機が接
    続されてなる主回路と,前記平滑コンデンサの直流電圧
    を検出する直流電圧検出手段と,該検出された直流電圧
    とその指令値の差に応じて前記一方の変換器の交流電流
    の振幅指令値を出力する電圧制御器と,前記振幅指令値
    が振幅で前記交流電源の電圧と同位相の交流電流指令値
    を出力する交流電流指令演算器と,該交流電流指令値と
    前記一方の変換器で検出された交流電流の検出値の差に
    応じて該変換器の電圧指令値を出力する第1の電流制御
    器と,該電圧指令値に応じて前記一方の変換器の交流入
    力電圧をパルス幅制御するパルス幅変調器と,前記交流
    電動機の回転速度を検出する速度検出手段と,該回転速
    度の検出値とその指令値との差に応じて前記他方の変換
    器の出力電流指令値を出力する速度制御器と,該出力電
    流指令値に基づいて前記他方の変換器の交流電流指令値
    を出力するベクトル演算器と,該交流電流指令値と前記
    他方の変換器で検出された交流電流の検出値との差に応
    じて該変換器の電圧指令値を出力する第2の電流制御器
    と,該電圧指令値に応じて前記他方の変換器の交流入力
    電圧をパルス幅制御するパルス幅変調器とからなる電力
    変換器の制御装置において、 前記交流電動機の回転速度の目標回転速度指令値を発生
    する速度指令発生手段と,該目標回転速度指令値を所定
    の時間遅延させて前記回転速度指令値を出力する第1の
    遅延器と,該遅延器の遅延時間とは異ならせた時間で前
    記目標回転速度指令値を遅延させて第2の回転速度指令
    値を出力する第2の遅延器と,該第2の回転速度指令値
    と前記回転速度の検出値との差に応じてモデル電流信号
    を出力するモデル速度制御器と,該モデル電流信号と前
    記速度制御器の出力電流指令値との偏差の積分値を前記
    モデル速度制御器の入力にフィードバックする調節器
    と,前記モデル電流信号を前記交流電流指令演算器の入
    力である前記振幅指令値に加算する加算器とを具備した
    ことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記交流電動機の電動
    運転と回生運転を判別する手段を設け、その判別手段か
    らの信号に基づいて前記2つの遅延器の遅延時間が変更
    されることを特徴とする電力変換器の制御装置。
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