JPH08152007A - エアベアリングシリンダ及びシリンダシステム - Google Patents

エアベアリングシリンダ及びシリンダシステム

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JPH08152007A
JPH08152007A JP29529994A JP29529994A JPH08152007A JP H08152007 A JPH08152007 A JP H08152007A JP 29529994 A JP29529994 A JP 29529994A JP 29529994 A JP29529994 A JP 29529994A JP H08152007 A JPH08152007 A JP H08152007A
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air
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Koji Uchida
孝二 内田
Kenji Matsuo
賢治 松尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体の小型化を図ることができるエアベアリ
ングシリンダを提供すること。 【構成】 シリンダブロック10のロッド挿通孔15に
は、一端を突出させた状態でロッド12が挿通される。
シリンダ室14内に位置する非突出端側の端面には、圧
力作用部を有するストッパ21が固着される。推力ポー
ト17はシリンダ室14内に制御エアを供給する。ロッ
ド挿通孔15の内壁面に設けられた軸受け部材19は、
加圧エアの圧力によってロッド12を非接触的に支承す
る。真空引きポート25は、軸受け部材19から噴出さ
れる加圧エアを外部に排出する。排気通路26の一端は
真空引きポート25に接続される。排気通路26の他端
は、軸受け部材19のロッド突出端側の端面のみに接続
され、ロッド非突出端側の端面には接続されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアベアリングシリン
ダ及びそれを使用したシリンダシステムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスにおけるシリコンウ
ェハの洗浄機の一種として、例えば回転テーブル上にて
回転しているウェハの表面を上方に配置したブラシでス
クラブするタイプの洗浄機が提案されている。このよう
なウェハスクラバー洗浄機では、数μmオーダーの微小
な凹凸を有するウェハの表面にブラシを確実に追従さ
せ、一定の弱い押圧力でウェハをスクラブする必要があ
る。従って、この洗浄機のブラシ押圧力制御機構には、
極めて高い精度が要求される。
【0003】図4には、従来におけるブラシ押圧力制御
機構に使用されるエアベアリングシリンダ50の一例が
示されている。このシリンダ50を構成するシリンダブ
ロック51は、シリンダ室52とロッド挿通孔53とを
有している。このロッド挿通孔53内には、ロッド54
が挿通されている。ロッド54の一端は前記ロッド挿通
孔53から突出し、他端はシリンダ室52内に位置して
いる。ロッド54の非突出側の端面、即ち図4における
下側の端面には、抜け止め用のストッパ55が固定され
ている。シリンダブロック51には、シリンダ室52内
に制御エアを供給するための推力ポート56が形成され
ている。推力ポート56に供給された制御エアは、スト
ッパ55の外表面に作用し、ロッド54全体をその長手
方向に沿って移動させるための差圧を生じさせる。
【0004】ロッド挿通孔53の内壁面には、緻密体に
複数のエア噴出孔57を形成してなる軸受け部材58が
設けられている。これらのエア噴出孔57からは、給気
ポート59より供給された加圧エアが噴出される。その
結果、ロッド54が軸受け部材58によって非接触的に
支承される。
【0005】また、真空引きポート61と軸受け部材5
8とは、軸受け部材58の両端面、即ち図4の上側端面
及び下側端面の両方から延びる2本の排気通路60によ
って接続されている。従って、軸受け部材58の加圧エ
アは、両排気通路60及び真空引きポート61を介して
外部に排出される。なお、この種のシリンダ50の場
合、一般的には0kgf/cm2 〜1kgf/cm2 程度の圧力範囲
の制御エアが使用され、5kgf/cm2 程度の圧力の加圧エ
アが使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のシリ
ンダ50の場合、軸受け部材58の下側端面の排気通路
60からも加圧エアが吸引されること等の理由から、シ
リンダ室52内の制御エアが、シリンダ室52と軸受け
部材58との間に設けられたシール部分62からリーク
しやすい。従って、シリンダ室52内の圧力がそのとき
の実際の制御エアの圧力値よりも低くなることによっ
て、ロッド54の移動制御(押圧力制御)の精度を低下
させてしまう。そのため、従来のシリンダ50において
は、シール部分62の距離Wを長く確保することによ
り、シール性の向上を図るようにしている。
【0007】しかしながら、シール部分62の距離Wを
長くすると、シリンダ室52内の制御エアがシール部6
2を通過する際にロッド54の長手方向に直交する推力
が働き、ロッド54ががたついてしまう。このことを防
ぐためには、シール部分62とロッド54とのクリアラ
ンスを極めて狭く(即ち、数μm以内に)する必要があ
るものの、そのための加工は極めて難しく、コストもか
かる。
【0008】また、シール部分62を長く確保しようと
すると、必然的にシリンダ50全体も長大化してしま
う。本発明は上記の課題を解決するためなされたもので
あり、その目的は、全体の小型化を図ることができるエ
アベアリングシリンダ及びシリンダシステムを提供する
ことにある。
【0009】また、本発明の別の目的は、加工困難性を
軽減することにより製造容易化を図ることができるエア
ベアリングシリンダ及びシリンダシステムを提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、シリンダ室とロッド挿
通孔とを有するシリンダブロックと、一端を突出させた
状態で前記ロッド挿通孔内に挿通されるとともに、前記
シリンダ室内に位置する非突出端側の所定の箇所に圧力
作用部が形成されたロッドと、前記ロッドをその長手方
向に沿って移動させるための制御エアを前記シリンダ室
内に供給する推力ポートと、前記ロッド挿通孔の内壁面
に設けられるとともに、加圧エアを噴出することによっ
て前記ロッドを非接触的に支承する軸受け部材と、前記
軸受け部材から噴出される加圧エアを外部に排出する真
空引きポートと、加圧エアを前記軸受け部材のロッド突
出端側の端面から前記真空引きポートへ導く排気通路と
からなるエアベアリングシリンダを備え、かつ前記シリ
ンダ室内のエアの圧力を所定値以下に維持するための圧
力制御弁を前記シリンダ室に接続したシリンダシステム
をその要旨とする。
【0011】請求項2に記載の発明はでは、請求項1に
おいて、前記軸受け部材は、前記ロッドの断面形状にほ
ぼ等しい断面形状の貫通孔を有する多孔質体であるとし
ている。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2において、前記圧力作用部は、前記シリンダ室内に
位置している前記ロッドの端面に固着されたストッパの
外表面であるとしている。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項3にお
いて、前記ストッパとそのストッパが衝突する部分との
間に、衝撃緩衝部材を配設している。請求項5に記載の
発明では、請求項4において、前記衝撃緩衝部材は、前
記シリンダブロックの内壁面に貼着されたゴム製の板材
であるとしている。
【0014】請求項6に記載の発明は、シリンダ室とロ
ッド挿通孔とを有するシリンダブロックと、一端を突出
させた状態で前記ロッド挿通孔内に挿通されるととも
に、前記シリンダ室内に位置する非突出端側の所定の箇
所に圧力作用部が形成されたロッドと、前記ロッドをそ
の長手方向に沿って移動させるための制御エアを前記シ
リンダ室内に供給する推力ポートと、前記ロッド挿通孔
の内壁面に設けられるとともに、加圧エアを噴出するこ
とによって前記ロッドを非接触的に支承する軸受け部材
と、前記軸受け部材から噴出される加圧エアを外部に排
出する真空引きポートと、加圧エアを前記軸受け部材の
ロッド突出端側の端面から前記真空引きポートへ導く排
気通路とからなるエアベアリングシリンダをその要旨と
する。
【0015】
【作用】請求項1〜6に記載の発明によると、真空引き
ポートへ加圧エアを導く排気通路は、軸受け部材のロッ
ド突出端側の端面のみから延び、ロッド非突出端側の端
面からは延びていない。このため、シリンダ室内から軸
受け部材側へのエアリークが起こりにくい。従って、軸
受け部材とシリンダ室との間に、特にシール部分を設け
る必要がない。さらに、請求項1のように圧力調節弁を
設けておくと、たとえ加圧エアがシリンダ室内にリーク
したとしても、シリンダ室内のエアの圧力が常に所定値
以下に維持される。
【0016】請求項2に記載の発明によると、軸受け部
材が多数の微細な孔を有する多孔質体であるため、加圧
エアが貫通孔の内壁面からムラなく均等に噴出される。
請求項3に記載の発明によると、ストッパのロッド突出
側とロッド非突出側とでは表面積に差があることから、
同ストッパの外表面に制御エアが働く結果、ロッド全体
をその長手方向に沿って移動させるような差圧が生じ
る。
【0017】請求項4に記載の発明によると、ストッパ
の衝撃が衝撃緩衝部材によって緩衝されるため、衝突す
る部分の磨耗やストッパ自体の磨耗が防止される。請求
項5に記載の発明によると、弾性変形するゴム製の板材
によってストッパの衝撃が確実に吸収されるため、シリ
ンダブロックの内壁面の磨耗やストッパ自体の磨耗が防
止される。
【0018】
【実施例】以下、本発明をウェハスクラバー洗浄機1用
のブラシ押圧力制御機構2を構成するシリンダシステム
3に具体化した一実施例を図1,図2に基づき詳細に説
明する。
【0019】図2には、シリコンウェハ4を洗浄するた
めのウェハスクラバー洗浄機1が示されている。このウ
ェハスクラバー洗浄機1は、洗浄機本体5、回転テーブ
ル6、ブラシ7及びブラシ押圧力制御機構2を備えてい
る。前記ブラシ7は、その先端を下方に向けた状態で洗
浄機本体5側に取り付けられている。回転テーブル6
は、そのブラシ7の下方に配置されている。この回転テ
ーブル6には、洗浄に供されるシリコンウェハ4を確実
に保持するための真空吸着手段(図示略)が設けられて
いる。
【0020】ブラシ押圧力制御機構2は、エアベアリン
グシリンダ10及びリリーフ弁付き圧力制御弁11(以
下、単に圧力制御弁11と呼ぶ。)等からなるシリンダ
システム3と、複数のベアリング8と、連結棒9とによ
って構成されている。前記複数のベアリング8は、ブラ
シ7の柄部7aを鉛直方向に沿って摺動可能に案内して
いる。連結棒9は、柄部7aの上端面と、エアベアリン
グシリンダ10のロッド12の一部とを連結している。
従って、ブラシ7とロッド12とは、鉛直方向に沿って
一体的に移動するようになっている。
【0021】次に、本実施例のシリンダシステム3を構
成するエアベアリングシリンダ10及び圧力制御弁11
について説明する。図1に示されるように、エアベアリ
ングシリンダ10を構成する金属製のシリンダブロック
13は、シリンダ室14とロッド挿通孔15とを有して
いる。前記シリンダ室14は、シリンダブロック13に
設けられたシリンダ室形成用の凹部を底板16で封止す
ることによって形成されている。また、シリンダ室14
の内部空間とロッド挿通孔15とは、シリンダブロック
13の内部において互いに連通している。
【0022】シリンダブロック13には、シリンダ室1
4内に制御エアを供給するための推力ポート17が設け
られている。この推力ポート17には、図示しないエア
供給源から所定圧力範囲(0kgf/cm2 〜1kgf/cm2 )で
変化する制御エアを供給するための配管18が接続され
ている。この配管18には圧力制御弁11が接続されて
いる。この圧力制御弁11は、制御エアの最大圧力値で
ある1kgf/cm2 以上になると開くように、あらかじめ調
整されている。
【0023】ロッド挿通孔15の内壁面には、多孔質性
の焼結プラスティックからなる軸受け部材19が設けら
れている。具体的にいうと、本実施例の軸受け部材19
は、焼結三ふっ化樹脂からなる多孔質体である。この軸
受け部材19には、ロッド12の断面形状にほぼ等しい
断面形状(即ち断面円形状)の貫通孔20が透設されて
いる。そして、この貫通孔20内には、金属製のロッド
12がその長手方向に沿って移動可能となるように挿通
されている。なお、挿通されたロッド12の外周面と貫
通孔20の内壁面とのクリアランスは、約5μm程度に
なるように設定されている。また、同ロッド12の外周
面とロッド挿通孔15の内壁面とのクリアランスは、数
百μm程度になるように設定されている。
【0024】ロッド12の一端側(即ち、図1における
上端側)は、ロッド挿通孔15から所定量だけ突出して
いる。また、ロッド突出側の端面である上側端面は、上
述した連結棒9に接合されている。一方、ロッド12の
他端側(即ち、図1における下端側)は、ロッド挿通孔
15からは突出することなく、常にシリンダ室14の内
部空間に位置している。ロッド非突出側の端面である下
側端面12bには、円板状かつ金属製の抜け止め用のス
トッパ21がビスによって固着されている。このストッ
パ21の場合、第1及び第2の圧力作用面S1 ,S2
が、制御エアの圧力を受ける圧力作用部としてそれぞれ
機能する。
【0025】シリンダブロック10の上部内壁面には、
衝撃緩衝部材としてのドーナッツ状のゴムクッション2
2が貼着されている。ロッド12がストローク終端に達
したとき、図1において二点鎖線で示されるように、こ
のゴムクッション22にストッパ21の第1の圧力作用
面S1 が当接する。同様に、底板16の内側面には、衝
撃緩衝部材としての円板状のゴムクッション23が貼着
されている。ロッド12がストローク始端に達したと
き、図1において実線で示されるように、このゴムクッ
ション23にストッパ21の第2の圧力作用面S2 が当
接する。
【0026】シリンダブロック13には、給気ポート2
4、真空引きポート25及び1本の排気通路26が形成
されている。前記給気ポート24には、図示しないエア
供給源から5kgf/cm2 程度の加圧エアが供給される。供
給された加圧エアは、軸受け部材19の外周面側からそ
の内部に入り込み、微細な孔を通り抜けた後に貫通孔2
0の内壁面から噴出する。
【0027】シリンダブロック13において軸受け部材
19の上側に相当する部分には、ロッド12を取り囲む
ように集気空間27が形成されている。排気通路26の
一端はこの集気空間27に接続されており、他端は真空
引きポート25の側部に接続されている。軸受け部材1
9から噴出した加圧エアの大部分は、まず集気空間27
内に集められた後、排気通路26によって真空引きポー
ト25に導かれる。そして、この加圧エアは、真空引き
ポート25及びそれに接続された図示しない真空ポンプ
を介して外部に排出される。上記の排気通路26は、ド
リル等でシリンダブロック13の所定箇所を穴あけした
後、封止片によってその穴を部分的に封止することによ
り形成されている。
【0028】次に、以上のように構成されたシリンダシ
ステム3の作用効果を説明する。推力ポート17からシ
リンダ室14内へ供給された制御エアは、ストッパ21
の第1及び第2の圧力作用面S1 ,S2 に作用する。図
1に示されるように、第1の圧力作用面S1 と第2の圧
力作用面S2 とを比較すると、ロッド12の断面積分だ
け第1の圧力作用面S1 の表面積のほうが小さくなって
いる。従って、第2の圧力作用面S2 には、第1の圧力
作用面S1 に働く圧力よりも大きな圧力が働く。そし
て、このような差圧が働く結果、ストッパ21が第2の
圧力作用面S2 側から押圧され、結果としてロッド12
がその長手方向に沿って移動する。なお、このときの差
圧の大きさ、つまり押圧力の大きさは、制御エアの圧力
値の大小によって決定される。
【0029】一方、軸受け部材19の貫通孔20内から
は、シリンダシステム3の使用時において常に加圧エア
が噴出されている。このため、前記加圧エアの圧力によ
り、ロッド12が軸受け部材19に対して非接触的に支
承される。特に本実施例では、軸受け部材19が多数の
微細な孔を有する多孔質体であるため、加圧エアが貫通
孔20の内壁面からムラなく均等に噴出されるという特
徴がある。
【0030】従って、緻密体に複数本のエア噴出孔を設
けただけの従来装置とは異なり、ロッド12の外表面に
対して加圧エアがムラなく均等に作用する。それゆえ、
ロッド12のスラスト方向から大きな荷重が加わったと
きでも、ロッド12のスラスト方向への変位量を最小限
に止めることができる。よって、ロッド12と軸受け部
材19とのクリアランスが小さくても、両者12,19
が摺接する可能性が小さくなる。即ち、本実施例による
と、シリンダブロック13の内部に剛性に優れたエアベ
アリングが形成されていることになる。
【0031】また、本実施例の構成であると、軸受け部
材19の上側の端面に集気空間27が形成され、その集
気空間27に排気通路26の一端が接続されている。一
方、軸受け部材19の下側の端面には、集気空間27が
形成されることがなく、しかも排気通路26の一端も接
続されていない。従って、軸受け部材19の貫通孔20
から噴出した加圧エアは、軸受け部材19の上側の端面
のほうに抜けた後、排気通路26から吸引されることに
なる。この構成であると、シリンダ室14内から軸受け
部材19側へのエアリークが起こりにくい。従って、軸
受け部材19とシリンダ室14との間に、特にシール部
分を設ける必要がなく、その分だけエアベアリングシリ
ンダ10を全体的に小型化することが可能になる。ま
た、ロッド挿通孔15を形成する場合でも、シリンダブ
ロック13を加工すべき深さは従来に比して少なくてよ
く、しかも加工されるべきロッド挿通孔15はロッド1
2よりかなり大径でよい。ゆえに、従来のときほど加工
が困難ではなくなり、結果として加工コストの低減及び
エアベアリングシリンダ10の製造容易化が図られる。
【0032】また、本実施例の構成であると、基本的に
シール部分が不要になること(ロッド挿通孔15が短く
なること)に付随して、ロッド12も短かくて足りるよ
うになる。従って、ロッド12の外周面の表面加工が容
易になり、加工コストの低減が図られる。しかも、ロッ
ド12の軽量化も図られることから、制御エアによるロ
ッド12の移動精度も向上する。
【0033】さらに、この実施例によると、たとえ加圧
エアがシリンダ室14内にリークしたとしても、余分な
エアが圧力制御弁11から排出されることによって、シ
リンダ室14内のエアの圧力が常に所定値以下に維持さ
れる。従って、シリンダ室14内の圧力がそのときの実
際の制御エアの圧力値よりも高くなることがない。ゆえ
に、ロッド12の移動制御精度の低下を確実に回避する
ことができる。別の観点から考えると、このエアベアリ
ングシリンダ10では、シリンダ室14内へのエアリー
クは、必ずしもロッド12の移動制御精度の低下をもた
らさないといえる。
【0034】さらに、本実施例では、ストッパ21が衝
突する部分であるシリンダブロック13の上部内壁面及
び底板16に、衝撃緩衝部材としてゴムクッション2
2,23がそれぞれ設けられている。このため、ストロ
ークの始端または終端においてストッパ21がゴムクッ
ション22,23に当接した場合、弾性変形するゴムク
ッション22,23によってその衝撃が確実に吸収され
る。ゆえに、シリンダブロック13の上部内壁面、底板
16及びストッパ21自体の磨耗が確実に防止される。
そのため、シリンダ室14の内部空間が、各部材の衝突
に起因する塵によって汚染されることがない。
【0035】よって、その塵がクリアランスに詰まるこ
ともなく、摺動抵抗の増大や発熱によるロッド12の変
形等も確実に回避される。従って、エアベアリングシリ
ンダ10の故障が未然に回避されるとともに、製品寿命
も確実に長くなる。また、上記のようにゴムクッション
22,23の設置によって塵の発生が防止されること
は、特に本実施例のようにシール部分を無くした構成に
おいて、極めて有利に作用する。
【0036】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)実施例において使用した衝撃緩衝部材はゴム製の
板材に限定されることはなく、ゴム以外の材料からなる
板材であっても勿論よい。この場合、衝撃を吸収しうる
性質を有する材料であれば、一般的に知られている各種
の合成樹脂(例えばフッ素系樹脂など)からなる板材を
使用することが可能である。また、上記のような板材を
接着剤等で貼着するばかりでなく、例えば液状のゴムや
合成樹脂を衝撃を受ける部分に塗布し、その部分に皮膜
を形成することとしてもよい。
【0037】(2)ゴムクッション22,23等の衝撃
緩衝部材をいずれか片方のみに設けた構成や、それら2
2,23を両方とも省略した構成を採用することも可能
である。この場合、エアベアリングシリンダ10の小型
化や構成の簡略化がよりいっそう図られる。なお、上記
のような場合、底板16の材料をゴムや樹脂などにする
ことがよい。
【0038】(3)図3(a)に示される別例1のエア
ベアリングシリンダ30のように、ストッパ21の第1
及び第2の圧力作用面S1 ,S2 に、衝撃緩衝部材とし
てのゴムクッション31,32を貼着してもよい。この
ような構成でも、前記実施例と同様の作用効果を奏する
ことができる。なお、実施例においてシリンダブロック
13側のゴムクッション22を省略する代わりに、第1
の圧力作用面S1 側のみにゴムクッション31を貼着し
てもよい。同様に、底板16側のゴムクッション23を
省略する代わりに、第2の圧力作用面S2 側のみにゴム
クッション32を貼着してもよい。
【0039】(4)図3(b)に示される別例2のエア
ベアリングシリンダ40のように、ゴムクッション2
2,23を両方とも省略する代わりに、ストッパ41自
体を弾性に富むゴム製の板材等にしてもよい。この構成
であると、ストッパ41がストロークの始端または終端
に達したとき、自身が弾性変形することによってシリン
ダブロック14及び底板16への衝撃が緩衝される。つ
まり、この構成であるストッパ41自身が衝撃緩衝部材
としての役目を果たす。また、ゴムクッション22,2
3の厚さ分だけ確実にエアベアリングシリンダ10の小
型化が図られ、構成も簡略化される。
【0040】(5)ストッパ21,41の形状は円形状
に限られず、例えば楕円形状、三角形状、四角形状、そ
の他の多角形状などであってもよい。この場合、その重
心が中央に存在するような形状、即ち回転対象な形状で
あることが望ましい。また、ストッパ21,41の形成
材料も、ある程度の剛性を備えたものであるならば金属
以外のものに変更することが許容される。なお、金属材
料等をもとにして、ストッパ21とロッド12とを一体
的に形成してもよい。
【0041】(6)ストッパ21の外表面を圧力作用部
として機能させる前記実施例に代え、例えばロッド12
の外周面に形成された段部を圧力作用部として機能させ
てもよい。なお、この構成を採るときには、主として前
記段部に制御エアが働くようにさせるため、ロッド12
の下側端面12bをシリンダ室14の外部に配置するこ
とが望ましい。
【0042】(7)軸受け部材19として焼結三ふっ化
樹脂以外の多孔質体を使用してもよい。使用可能なもの
としては、例えば焼結四ふっ化樹脂、焼結ナイロン樹
脂、焼結ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材料からなる
多孔質体や、焼結アルミニウム、焼結銅、焼結ステンレ
ス等の金属材料からなる多孔質体や、焼結セラミックス
材料からなる多孔質体がある。また、上述した多孔質体
のみに限られず、従来のような緻密体に複数の孔を設け
たものを使用することも可能である。
【0043】(8)実施例のリリーフ弁付き圧力制御弁
11は、設定圧が可変であることが好ましい。また、実
施例の構成に代え、推力ポート17に制御エアを供給す
るための配管18上に普通の圧力制御弁を設けるととも
に、その配管18を分岐させかつその分岐された配管1
8上にリリーフ弁を接続してもよい。また、推力ポート
17に制御エアを供給するための配管18上に普通の圧
力制御弁を設けるとともに、シリンダブロック13にあ
らたにポートを設け、そのポートに別の配管を介してリ
リーフ弁を接続してもよい。なお、前者の構成のほう
が、シリンダブロック13における加工部分が少なくな
るという点において、後者の構成よりも有利である。ま
た、シリンダブロック13とリリーフ弁付き圧力制御弁
11とを一体的に形成してもよい。また、エアリークが
さほど問題とならない場合には、リリーフ弁付き圧力制
御弁11を省略した構成としてもよい。
【0044】(9)本発明のエアベアリングシリンダ
(シリンダシステム)は、実施例において例示したよう
なウェハスクラバー洗浄機1のブラシ押圧力制御機構2
への使用に限定されることはなく、高い精度でのロッド
12の移動制御が要求される他の用途にも使用されるこ
とができる。そのような用途としては、具体的にはボン
ダ装置の押圧機構等がある。
【0045】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施例及び別例によって把握
される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項4において、ストッパの第1の圧力作用
面及び第2の圧力作用面に、それぞれ衝撃緩衝部材とし
てのゴム製の板材を設けること。この構成であると、ス
トッパ等の磨耗が防止され、故障が回避される。
【0046】(2) 請求項4において、ストッパをゴ
ム製の板材にすること。この構成であると、シリンダブ
ロック等の磨耗が防止され故障が回避されるとともに、
構成簡略化及び一層の小型化を達成できる。
【0047】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。 「多孔質体: 内部に微細な孔を有する構造体であっ
て、例えば焼結三ふっ化樹脂、焼結四ふっ化樹脂、焼結
ナイロン樹脂、焼結ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材
料からなるもの、焼結アルミニウム、焼結銅、焼結ステ
ンレス等の金属材料からなるもの、焼結セラミックス材
料からなるもの等をいう。」
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜6に記
載の発明によれば、シール部分が不要になるため、その
長さ分だけ全体の小型化を図ることができる。しかも、
ロッド挿通孔が短くて済むようになること等で加工困難
性が軽減されるため、従来に比べて製造容易化を図るこ
とができる。
【0049】特に請求項2に記載の発明によれば、多孔
質体からなる軸受け部材から加圧エアがムラなく均一に
噴出されるため、軸受け部分の剛性を向上させることが
できる。また、請求項4,5に記載の発明によれば、シ
リンダ室内における塵の発生が防止されるため、故障を
未然に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のエアベアリングシリンダを示す断面
図。
【図2】図1のエアベアリングシリンダを用いたウェハ
スクラバー洗浄機を示す概略断面図。
【図3】(a),(b)は別例1,別例2のエアベアリ
ングシリンダを示す部分断面図。
【図4】従来のエアベアリングシリンダを示す断面図。
【符号の説明】
3…シリンダシステム、10,30,40…エアベアリ
ングシリンダ、11…圧力制御弁としてのリリーフ弁、
12…ロッド、13…シリンダブロック、14…シリン
ダ室、15…ロッド挿通孔、17…推力ポート、19…
軸受け部材、20…貫通孔、21,41…ストッパ、2
2,23,31,32…衝撃緩衝部材としてのゴムクッ
ション、25…真空引きポート、26…排気通路、S1
…圧力作用部としての第1の圧力作用面、S2 …圧力作
用部としての第2の圧力作用面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16J 10/00 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ室(14)とロッド挿通孔(1
    5)とを有するシリンダブロック(13)と、 一端を突出させた状態で前記ロッド挿通孔(15)内に
    挿通されるとともに、前記シリンダ室(14)内に位置
    する非突出端側の所定の箇所に圧力作用部(S1 ,S2
    )が形成されたロッド(12)と、 前記ロッド(12)をその長手方向に沿って移動させる
    ための制御エアを前記シリンダ室(14)内に供給する
    推力ポート(17)と、 前記ロッド挿通孔(15)の内壁面に設けられるととも
    に、加圧エアを噴出することによって前記ロッド(1
    2)を非接触的に支承する軸受け部材(19)と、 前記軸受け部材(19)から噴出される加圧エアを外部
    に排出する真空引きポート(25)と、 加圧エアを前記軸受け部材(19)のロッド突出端側の
    端面から前記真空引きポート(25)へ導く排気通路
    (26)とからなるエアベアリングシリンダ(10,3
    0,40)を備え、かつ前記シリンダ室(14)内のエ
    アの圧力を所定値以下に維持するための圧力制御弁(1
    1)を前記シリンダ室(14)に接続したシリンダシス
    テム。
  2. 【請求項2】前記軸受け部材(19)は、前記ロッド
    (12)の断面形状にほぼ等しい断面形状の貫通孔(2
    0)を有する多孔質体である請求項1に記載のシリンダ
    システム。
  3. 【請求項3】前記圧力作用部(S1 ,S2 )は、前記シ
    リンダ室(14)内に位置している前記ロッド(12)
    の端面(12b)に固着されたストッパ(21,41)
    の外表面である請求項1または2に記載のシリンダシス
    テム。
  4. 【請求項4】前記ストッパ(21)とそのストッパ(2
    1)が衝突する部分との間に、衝撃緩衝部材(22,2
    3,31,32)を配設した請求項3に記載のシリンダ
    システム。
  5. 【請求項5】前記衝撃緩衝部材(22)は、前記シリン
    ダブロック(13)の内壁面に貼着されたゴム製の板材
    である請求項4に記載のシリンダシステム。
  6. 【請求項6】シリンダ室(14)とロッド挿通孔(1
    5)とを有するシリンダブロック(13)と、 一端を突出させた状態で前記ロッド挿通孔(15)内に
    挿通されるとともに、前記シリンダ室(14)内に位置
    する非突出端側の所定の箇所に圧力作用部(S1 ,S2
    )が形成されたロッド(12)と、 前記ロッド(12)をその長手方向に沿って移動させる
    ための制御エアを前記シリンダ室(14)内に供給する
    推力ポート(17)と、 前記ロッド挿通孔(15)の内壁面に設けられるととも
    に、加圧エアを噴出することによって前記ロッド(1
    2)を非接触的に支承する軸受け部材(19)と、 前記軸受け部材(19)から噴出される加圧エアを外部
    に排出する真空引きポート(25)と、 加圧エアを前記軸受け部材(19)のロッド突出端側の
    端面から前記真空引きポート(25)へ導く排気通路
    (26)とからなるエアベアリングシリンダ。
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