JPH08158018A - 高耐摩耗ロール - Google Patents
高耐摩耗ロールInfo
- Publication number
- JPH08158018A JPH08158018A JP29761494A JP29761494A JPH08158018A JP H08158018 A JPH08158018 A JP H08158018A JP 29761494 A JP29761494 A JP 29761494A JP 29761494 A JP29761494 A JP 29761494A JP H08158018 A JPH08158018 A JP H08158018A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- wear resistance
- hardness
- wear
- high wear
- Prior art date
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- Pending
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- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性に優れかつ均一材質の外層を備えた
高耐摩耗ロールを提供する。 【構成】 本発明の高耐摩耗ロールは、Nbが0.2〜
7.0wt%含有されたハイス系ロール材を用いて、熱
間鍛造により形成されている。
高耐摩耗ロールを提供する。 【構成】 本発明の高耐摩耗ロールは、Nbが0.2〜
7.0wt%含有されたハイス系ロール材を用いて、熱
間鍛造により形成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼圧延用等の高耐摩
耗ロールに関する。
耗ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐摩耗性が特に要求される鉄鋼圧
延用ロールには、高硬度鋳鉄材を用いて鋳造した後、適
宜の熱処理を施して表面の硬度を向上させた中実単層ロ
ールや、耐摩耗材により形成された外層と強靭材によっ
て形成された内層とからなる二層複合ロールや、必要に
より外層と内層との間に内層の強靱性劣化防止のために
中間層を介在させた三層複合ロールがある。前記複合ロ
ールは、まず外層及びその内面に中間層を遠心力鋳造法
により形成し、その内部に内層材溶湯を鋳込むことによ
り製造される。
延用ロールには、高硬度鋳鉄材を用いて鋳造した後、適
宜の熱処理を施して表面の硬度を向上させた中実単層ロ
ールや、耐摩耗材により形成された外層と強靭材によっ
て形成された内層とからなる二層複合ロールや、必要に
より外層と内層との間に内層の強靱性劣化防止のために
中間層を介在させた三層複合ロールがある。前記複合ロ
ールは、まず外層及びその内面に中間層を遠心力鋳造法
により形成し、その内部に内層材溶湯を鋳込むことによ
り製造される。
【0003】また、複合ロールの外層材として、特開平
4-176840号公報や特開平5-179391号公報に開示されてい
るように、下記化学組成を有するハイス系ロール材が公
知である。 C:1.0 〜 3.0%、 Si:0.1 〜 2.0 %、Mn:0.
1 〜 2.0%、 Cr:3.0 〜 10.0 %、Mo:0.1 〜
9.0%、 W:1.5 〜 10.0 %、V,Nbの内一種又
は二種の合計: 3.0〜10.0%、および残部実質的にFe
からなる。
4-176840号公報や特開平5-179391号公報に開示されてい
るように、下記化学組成を有するハイス系ロール材が公
知である。 C:1.0 〜 3.0%、 Si:0.1 〜 2.0 %、Mn:0.
1 〜 2.0%、 Cr:3.0 〜 10.0 %、Mo:0.1 〜
9.0%、 W:1.5 〜 10.0 %、V,Nbの内一種又
は二種の合計: 3.0〜10.0%、および残部実質的にFe
からなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、圧延条件が苛酷
になり、より高い耐摩耗性が要求されるようになった。
このため、前記公報に言及されているように、ハイス系
ロール材にV,Nbの内一種又は二種を 3.0〜10.0%含
有させて、その組織中に微細炭化物を結晶核として生成
させ、これによって組織の微細化、緻密化を図り、もっ
て耐摩耗性の向上が図られている。しかし、耐摩耗性の
向上の要求に十分応えているとはいえないのが実情であ
る。
になり、より高い耐摩耗性が要求されるようになった。
このため、前記公報に言及されているように、ハイス系
ロール材にV,Nbの内一種又は二種を 3.0〜10.0%含
有させて、その組織中に微細炭化物を結晶核として生成
させ、これによって組織の微細化、緻密化を図り、もっ
て耐摩耗性の向上が図られている。しかし、耐摩耗性の
向上の要求に十分応えているとはいえないのが実情であ
る。
【0005】すなわち、ロールの製造は鋳造法により行
われるため、偏析が生じ易くなり、均一な組織が得られ
難く、良好な耐摩耗性が得難い。特に、耐摩耗性を向上
させるために、材質中にWを多量に添加すれば、Wが比
重差により分離し、周方向に偏析が生じて均一な材質が
得難い。本発明はかかる問題に鑑みなされたもので、耐
摩耗性に優れかつ均一材質の外層を備えた鉄鋼圧延用等
の高耐摩耗ロールを提供することを目的とする。
われるため、偏析が生じ易くなり、均一な組織が得られ
難く、良好な耐摩耗性が得難い。特に、耐摩耗性を向上
させるために、材質中にWを多量に添加すれば、Wが比
重差により分離し、周方向に偏析が生じて均一な材質が
得難い。本発明はかかる問題に鑑みなされたもので、耐
摩耗性に優れかつ均一材質の外層を備えた鉄鋼圧延用等
の高耐摩耗ロールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の高耐摩耗ロール
は、Nbが0.2〜7.0wt%含有されたハイス系ロ
ール材を用いて、熱間鍛造により形成されている。
は、Nbが0.2〜7.0wt%含有されたハイス系ロ
ール材を用いて、熱間鍛造により形成されている。
【0007】
【作用】本発明の高耐摩耗ロールに必須に含有されるN
bは、Fe,Cr,Mo,Wと共にCと容易に結合して
高硬度の複合炭化物を形成し、炭化物として組織中に析
出するため、焼戻しの過程における二次硬化が顕著に現
れ、ロールの耐摩耗性が向上する。
bは、Fe,Cr,Mo,Wと共にCと容易に結合して
高硬度の複合炭化物を形成し、炭化物として組織中に析
出するため、焼戻しの過程における二次硬化が顕著に現
れ、ロールの耐摩耗性が向上する。
【0008】ロール素材にNbが添加されると、鋳造後
の組織中の炭化物は微細になり、鋳造後に鍛造してもロ
ールの割損が防止できる。しかも、鋳造時に偏析した炭
化物は、鋳造後のロール素材が熱間鍛造される際に、組
織中に均一分散する。従って、本発明によれば、高硬度
で微細な炭化物が均一に分散した組織が得られ、耐摩耗
性が向上する。
の組織中の炭化物は微細になり、鋳造後に鍛造してもロ
ールの割損が防止できる。しかも、鋳造時に偏析した炭
化物は、鋳造後のロール素材が熱間鍛造される際に、組
織中に均一分散する。従って、本発明によれば、高硬度
で微細な炭化物が均一に分散した組織が得られ、耐摩耗
性が向上する。
【0009】
【実施例】図1は、本発明に係る高耐摩耗ロール1の構
造を示す断面図である。高耐摩耗ロール1は、中実状単
層ロールの構造をしており、Nbが0.2〜7.0wt
%必須に添加されたハイス系ロール材を用いて、鋳造
後、必要に応じて適宜の粗加工を施した後、熱間鍛造に
より形成されている。熱間鍛造後、従来と同様、歪取り
焼鈍しや焼入れ、焼戻し等の適宜の熱処理が施される。
造を示す断面図である。高耐摩耗ロール1は、中実状単
層ロールの構造をしており、Nbが0.2〜7.0wt
%必須に添加されたハイス系ロール材を用いて、鋳造
後、必要に応じて適宜の粗加工を施した後、熱間鍛造に
より形成されている。熱間鍛造後、従来と同様、歪取り
焼鈍しや焼入れ、焼戻し等の適宜の熱処理が施される。
【0010】下記に、Nbを必須に含有した好適なハイ
ス系ロール材の組成例(重量%)を示す。 C:1.0 〜 3.0%、 Si:0.1 〜 2.0 %、Mn:0.
1 〜 2.0%、 Cr:3.0 〜 15.0 %、Mo:0.1 〜
9.0%、 W:1.5 〜 10.0 %、V:2.0 〜 9.0%、
Nb:0.2 〜 7.0 %、および残部実質的にFeから
なる。
ス系ロール材の組成例(重量%)を示す。 C:1.0 〜 3.0%、 Si:0.1 〜 2.0 %、Mn:0.
1 〜 2.0%、 Cr:3.0 〜 15.0 %、Mo:0.1 〜
9.0%、 W:1.5 〜 10.0 %、V:2.0 〜 9.0%、
Nb:0.2 〜 7.0 %、および残部実質的にFeから
なる。
【0011】まず、上記成分の限定理由について説明す
る。 C:1.0 〜3.0 % Cは主としてFeおよびCrと結合してM7 C3 型の高
硬度複合炭化物を形成すると共に、Cr, Mo, V, N
b, Wと結合してMC型, M6 C型,M2 C型等の高硬
度複合炭化物をも形成する。この高硬度複合炭化物形成
のために、 1.0%以上のC%が必要である。一方、 3.0
%を越えてCが含有されると炭化物量が増すと共に脆く
なり、耐クラック性が劣化するため、 3.0%以下とす
る。 Si:0.1 〜2.0 % Siは本発明材が鋳造合金であるため、湯流れ性の確保
のために必要な元素であり、同時に又、使用原材料から
0.1%程度は不可避的に含有される。しかし、2.0%を
越えると靭性の低下を招くため好ましくない。 Mn:0.1 〜2.0 % Mnは硬化能を増し、また、Sと結合してMnSを生成
し、Sによる脆化を防ぐ元素であり、同時に使用原材料
から 0.1%程度は不可避的に含有される。しかし、 2.0
%を越えると靭性の低下を招くため好ましくない。 Cr:3.0 〜15.0% CrはFe, Mo, V, Nb, Wと共にCと結合して、
高硬度複合炭化物を形成して高温に於ける耐摩耗性の向
上に寄与する。また、一部は基地中に固溶して焼入れ性
および耐摩耗性を改善する。 3.0%未満ではこれらの効
果が少なく、耐摩耗性改善が期待できない。一方、15.0
%を越えて含有されると靭性の劣化を来すため好ましく
ない。 Mo:0.1 〜9.0 % MoはFe, Cr, V, Nb, Wと共にCと容易に結合
して、主としてM7 C 3 型,M6 C型,M2 C型複合炭
化物を形成し、常温および高温硬度を高めて耐摩耗性の
向上に寄与する。MoはWに比較して少量添加でその効
果を発揮する。このさい、 0.1%未満では所期の耐摩耗
性を得ることができず、一方、 9.0%を越えると靭性の
低下を来し好ましくない。 W:1.5 〜10.0% Wも同様にFe, Cr, Mo,V, Nbと共にCと容易
に結合して複合炭化物を形成し、常温および高温硬度を
高めて耐摩耗性の向上に寄与する。 1.5%未満では所期
の耐摩耗性を得ることができず、一方、10.0%を越える
と靭性の低下を来し、耐ヒートクラック性を悪化させ
る。また、遠心力鋳造の際、マクロ偏析を生成し易くさ
せる。このため10.0%以下とする。 V:2.0 〜 9.0% VはFe, Cr, Mo, Wと共にCと容易に結合して、
主としてMC型の複合炭化物を形成し、常温および高温
硬度を高めて耐摩耗性の向上に寄与する。また、このM
C型複合炭化物は厚さ方向に枝状に生成するため、基地
の塑性変形を抑止し、機械的性質、さらには耐クラック
性の向上にも寄与する。 2.0%以上添加しないとかかる
効果は現れにくい。しかし、添加量が9.0 %を越えると
靭性の低下を招来すると共に、遠心力鋳造の際、マクロ
偏析を生成し易くなる。このため、 9.0%以下とする。 Nb:0.2 〜 7.0% NbはVと同様にFe, Cr, Mo, Wと共にCと容易
に結合して、主としてMC型の複合炭化物を形成し、常
温および高温硬度を高めて耐摩耗性の向上に寄与する。
また、焼戻しの過程において、二次硬化現象が著しくな
り、かつ、組織が微細になるため、耐摩耗性が更に向上
する。Nbの含有量は 0.2%未満であると、組織の微細
化や高硬度化の効果が現れ難くなり、 7.0%を越える
と、靱性の低下を招くと供に、鋳造の際に偏析が生じ易
くなり、割損の要因となる。
る。 C:1.0 〜3.0 % Cは主としてFeおよびCrと結合してM7 C3 型の高
硬度複合炭化物を形成すると共に、Cr, Mo, V, N
b, Wと結合してMC型, M6 C型,M2 C型等の高硬
度複合炭化物をも形成する。この高硬度複合炭化物形成
のために、 1.0%以上のC%が必要である。一方、 3.0
%を越えてCが含有されると炭化物量が増すと共に脆く
なり、耐クラック性が劣化するため、 3.0%以下とす
る。 Si:0.1 〜2.0 % Siは本発明材が鋳造合金であるため、湯流れ性の確保
のために必要な元素であり、同時に又、使用原材料から
0.1%程度は不可避的に含有される。しかし、2.0%を
越えると靭性の低下を招くため好ましくない。 Mn:0.1 〜2.0 % Mnは硬化能を増し、また、Sと結合してMnSを生成
し、Sによる脆化を防ぐ元素であり、同時に使用原材料
から 0.1%程度は不可避的に含有される。しかし、 2.0
%を越えると靭性の低下を招くため好ましくない。 Cr:3.0 〜15.0% CrはFe, Mo, V, Nb, Wと共にCと結合して、
高硬度複合炭化物を形成して高温に於ける耐摩耗性の向
上に寄与する。また、一部は基地中に固溶して焼入れ性
および耐摩耗性を改善する。 3.0%未満ではこれらの効
果が少なく、耐摩耗性改善が期待できない。一方、15.0
%を越えて含有されると靭性の劣化を来すため好ましく
ない。 Mo:0.1 〜9.0 % MoはFe, Cr, V, Nb, Wと共にCと容易に結合
して、主としてM7 C 3 型,M6 C型,M2 C型複合炭
化物を形成し、常温および高温硬度を高めて耐摩耗性の
向上に寄与する。MoはWに比較して少量添加でその効
果を発揮する。このさい、 0.1%未満では所期の耐摩耗
性を得ることができず、一方、 9.0%を越えると靭性の
低下を来し好ましくない。 W:1.5 〜10.0% Wも同様にFe, Cr, Mo,V, Nbと共にCと容易
に結合して複合炭化物を形成し、常温および高温硬度を
高めて耐摩耗性の向上に寄与する。 1.5%未満では所期
の耐摩耗性を得ることができず、一方、10.0%を越える
と靭性の低下を来し、耐ヒートクラック性を悪化させ
る。また、遠心力鋳造の際、マクロ偏析を生成し易くさ
せる。このため10.0%以下とする。 V:2.0 〜 9.0% VはFe, Cr, Mo, Wと共にCと容易に結合して、
主としてMC型の複合炭化物を形成し、常温および高温
硬度を高めて耐摩耗性の向上に寄与する。また、このM
C型複合炭化物は厚さ方向に枝状に生成するため、基地
の塑性変形を抑止し、機械的性質、さらには耐クラック
性の向上にも寄与する。 2.0%以上添加しないとかかる
効果は現れにくい。しかし、添加量が9.0 %を越えると
靭性の低下を招来すると共に、遠心力鋳造の際、マクロ
偏析を生成し易くなる。このため、 9.0%以下とする。 Nb:0.2 〜 7.0% NbはVと同様にFe, Cr, Mo, Wと共にCと容易
に結合して、主としてMC型の複合炭化物を形成し、常
温および高温硬度を高めて耐摩耗性の向上に寄与する。
また、焼戻しの過程において、二次硬化現象が著しくな
り、かつ、組織が微細になるため、耐摩耗性が更に向上
する。Nbの含有量は 0.2%未満であると、組織の微細
化や高硬度化の効果が現れ難くなり、 7.0%を越える
と、靱性の低下を招くと供に、鋳造の際に偏析が生じ易
くなり、割損の要因となる。
【0012】前記ハイス系ロール材は以上の合金成分の
ほか残部がFeおよび不純物で形成される。尚、P, S
は原料より不可避的に混入するが、材質を脆くするので
少ない程望ましく、P:0.2 %以下、S:0.1 %以下に
止めておくのがよい。尚、前記ロール材の化学組成は、
特開平5-179391号公報等に開示されているハイス系ロー
ル材が有する化学組成と類似のものであるが、本発明で
は、Nbを必須に含有させる点で異なる。また、前記組
成に加えて、必要に応じて、Al, Ti,Zr:各々0.
01〜0.50%の内の一種又は二種以上、又は及びB:0.01
〜0.50%を添加してもよい。さらに、特開平5-179392号
公報や特開平5-179393号公報に開示されているように、
前記ロール素材に、Niを 0.1〜 4.5%添加したり、C
oを 0.1〜10.0%添加することができる。
ほか残部がFeおよび不純物で形成される。尚、P, S
は原料より不可避的に混入するが、材質を脆くするので
少ない程望ましく、P:0.2 %以下、S:0.1 %以下に
止めておくのがよい。尚、前記ロール材の化学組成は、
特開平5-179391号公報等に開示されているハイス系ロー
ル材が有する化学組成と類似のものであるが、本発明で
は、Nbを必須に含有させる点で異なる。また、前記組
成に加えて、必要に応じて、Al, Ti,Zr:各々0.
01〜0.50%の内の一種又は二種以上、又は及びB:0.01
〜0.50%を添加してもよい。さらに、特開平5-179392号
公報や特開平5-179393号公報に開示されているように、
前記ロール素材に、Niを 0.1〜 4.5%添加したり、C
oを 0.1〜10.0%添加することができる。
【0013】本発明に係る高耐摩耗ロール1は、ロール
素材を静置鋳造法により所望の構造に形成し、適宜の形
状粗加工を施した後、該素材を熱間鍛造することにより
製造される。熱間鍛造は、鋳造後、共晶温度近くまで加
熱し、鍛造温度1150℃付近において行われ、鋳造組織を
微細化すると供に、鋳造により偏析した炭化物を微細均
一に分布させる。尚、ロール素材の鋳造は、静置鋳造法
に限らず、遠心力鋳造法によっても形成できる。
素材を静置鋳造法により所望の構造に形成し、適宜の形
状粗加工を施した後、該素材を熱間鍛造することにより
製造される。熱間鍛造は、鋳造後、共晶温度近くまで加
熱し、鍛造温度1150℃付近において行われ、鋳造組織を
微細化すると供に、鋳造により偏析した炭化物を微細均
一に分布させる。尚、ロール素材の鋳造は、静置鋳造法
に限らず、遠心力鋳造法によっても形成できる。
【0014】高耐摩耗ロール1は、熱間鍛造に引続い
て、1100℃程度加熱して焼きなまし(1時間程度保持)
を行った後、焼入れ温度(オーステナイト化温度) から
400〜650℃までの温度域を 150℃/Hr以上の冷却速
度で焼入れることにより、靱性が向上した良好な焼入れ
組織を得ることができる。焼戻しは 500〜 600℃の温度
で1回ないし数回行なうとよい。本発明に係るハイス系
ロール材は、オーステナイト化熱処理の際に基地中に固
溶したMo,W,V,Nb等が焼戻し熱処理によって微
細炭化物として析出し、焼戻し2次硬化現象を生じるた
め、高温硬度に優れる。
て、1100℃程度加熱して焼きなまし(1時間程度保持)
を行った後、焼入れ温度(オーステナイト化温度) から
400〜650℃までの温度域を 150℃/Hr以上の冷却速
度で焼入れることにより、靱性が向上した良好な焼入れ
組織を得ることができる。焼戻しは 500〜 600℃の温度
で1回ないし数回行なうとよい。本発明に係るハイス系
ロール材は、オーステナイト化熱処理の際に基地中に固
溶したMo,W,V,Nb等が焼戻し熱処理によって微
細炭化物として析出し、焼戻し2次硬化現象を生じるた
め、高温硬度に優れる。
【0015】本発明の高耐摩耗ロール1の具体的製造例
について説明する。 (1) まず、静置鋳造法により、下記表1に示す化学組成
(wt%)A,Bのロール素材(胴部直径350×長さ
450mm)を鋳造した。
について説明する。 (1) まず、静置鋳造法により、下記表1に示す化学組成
(wt%)A,Bのロール素材(胴部直径350×長さ
450mm)を鋳造した。
【0016】
【表1】
【0017】(2) 各ロール素材の底部から比較試料片
1,2を採取し、残部から直径320×長さ300mm
の鍛造素材を採取した。該鍛造素材を1150℃まで加
熱した後、直径が250mmになるまで熱間鍛造し、実
施例1、2に係る単層ロールを得た。 (3) 続いて、実施例ロール及び比較試料片を1110℃
まで加熱した後、1時間保持し、冷却速度700(℃/
Hr)で500℃まで冷却した後、550℃×10Hr
保持の焼戻しを3回繰り返した。 (4) 前記熱処理後の比較試料片及び実施例ロールに対し
て硬度を測定した。測定位置は、表面から30mmの位
置であり、その結果は下記表2の通りであった。
1,2を採取し、残部から直径320×長さ300mm
の鍛造素材を採取した。該鍛造素材を1150℃まで加
熱した後、直径が250mmになるまで熱間鍛造し、実
施例1、2に係る単層ロールを得た。 (3) 続いて、実施例ロール及び比較試料片を1110℃
まで加熱した後、1時間保持し、冷却速度700(℃/
Hr)で500℃まで冷却した後、550℃×10Hr
保持の焼戻しを3回繰り返した。 (4) 前記熱処理後の比較試料片及び実施例ロールに対し
て硬度を測定した。測定位置は、表面から30mmの位
置であり、その結果は下記表2の通りであった。
【0018】
【表2】
【0019】(5) 実施例ロール及び比較試料片から板状
試験片を採取し、固定した試験片に回転輪を押し付けて
比摩耗量を測定した。試験結果を表2に併せて示す。 試験条件 回転輪材質: SUJ2浸炭焼入 (HRC:60〜62) 初期荷重: 18.0kgf すべり速度: 3.4m/秒 すべり距離: 200m (6) 表2から、実施例ロールは熱間鍛造を施していない
比較試料片より硬度が低下しており、材料内部の靱性が
向上していることが分かる。また、実施例ロールは比較
試料片より材料表面の比摩耗量が低下しており、耐摩耗
性が優れていることが認められた。
試験片を採取し、固定した試験片に回転輪を押し付けて
比摩耗量を測定した。試験結果を表2に併せて示す。 試験条件 回転輪材質: SUJ2浸炭焼入 (HRC:60〜62) 初期荷重: 18.0kgf すべり速度: 3.4m/秒 すべり距離: 200m (6) 表2から、実施例ロールは熱間鍛造を施していない
比較試料片より硬度が低下しており、材料内部の靱性が
向上していることが分かる。また、実施例ロールは比較
試料片より材料表面の比摩耗量が低下しており、耐摩耗
性が優れていることが認められた。
【0020】
【発明の効果】本発明の高耐摩耗ロールは、Nbが0.
2〜7.0wt%含有されたハイス系ロール材を用いて
いるので、焼戻過程の二次硬化が顕著になり、耐摩耗性
が向上する。更に、鋳造後、熱間鍛造されるので、高硬
度で微細な炭化物が均一分散した組織になり、高耐摩耗
性を有したロールが得られる。しかも、この鍛造の際、
Nbの作用により組織が微細になり、鍛造時の割損が防
止できる。
2〜7.0wt%含有されたハイス系ロール材を用いて
いるので、焼戻過程の二次硬化が顕著になり、耐摩耗性
が向上する。更に、鋳造後、熱間鍛造されるので、高硬
度で微細な炭化物が均一分散した組織になり、高耐摩耗
性を有したロールが得られる。しかも、この鍛造の際、
Nbの作用により組織が微細になり、鍛造時の割損が防
止できる。
【図1】本発明に係る高耐摩耗ロールの断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/22 38/38
Claims (1)
- 【請求項1】 Nbが0.2〜7.0wt%含有された
ハイス系ロール材を用いて、熱間鍛造により形成されて
なることを特徴とする高耐摩耗ロール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29761494A JPH08158018A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 高耐摩耗ロール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29761494A JPH08158018A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 高耐摩耗ロール |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08158018A true JPH08158018A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17848842
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29761494A Pending JPH08158018A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 高耐摩耗ロール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08158018A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1777016A1 (en) * | 2005-10-21 | 2007-04-25 | VAI Industries (UK) Limited | Multiple piece roll |
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| CN112410673A (zh) * | 2020-11-18 | 2021-02-26 | 宝钢轧辊科技有限责任公司 | 超高强度钢板轧制用高速钢轧辊及其制造方法 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP29761494A patent/JPH08158018A/ja active Pending
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