JPH08160210A - 金型の製造方法およびそれを用いた光学素子の製造方法 - Google Patents
金型の製造方法およびそれを用いた光学素子の製造方法Info
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- JPH08160210A JPH08160210A JP30632194A JP30632194A JPH08160210A JP H08160210 A JPH08160210 A JP H08160210A JP 30632194 A JP30632194 A JP 30632194A JP 30632194 A JP30632194 A JP 30632194A JP H08160210 A JPH08160210 A JP H08160210A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ブレーズ形状の光学素子製造用金型を正確に
製造する方法および、その金型を用いて回折効率や集光
効率の高い光学素子を正確にかつ大量に製造することが
できる光学素子の製造方法を提供する。 【構成】 基板1上に加工層2を形成し、加工層2を所
望の形状に機械加工し、所望の形状に機械加工された加
工層2および基板1をエッチングして、前記加工層2の
形状を基板1に深さ方向に相似的に形成し、エッチング
された基板1をマスター原盤として金型を形成する。
製造する方法および、その金型を用いて回折効率や集光
効率の高い光学素子を正確にかつ大量に製造することが
できる光学素子の製造方法を提供する。 【構成】 基板1上に加工層2を形成し、加工層2を所
望の形状に機械加工し、所望の形状に機械加工された加
工層2および基板1をエッチングして、前記加工層2の
形状を基板1に深さ方向に相似的に形成し、エッチング
された基板1をマスター原盤として金型を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レリーフ型格子等
の、表面に所定の構造を有する光学素子用の金型の製造
方法および、それを用いた光学素子の製造方法に関する
ものである。
の、表面に所定の構造を有する光学素子用の金型の製造
方法および、それを用いた光学素子の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光学系の高性能化や小型軽量化の
要求に伴い、回折光学素子やフレネルレンズが注目され
ている。レリーフ型格子の構造を有する回折光学素子の
場合、その溝断面形状をブレーズ化すると高い回折効率
が得られるので有用である。
要求に伴い、回折光学素子やフレネルレンズが注目され
ている。レリーフ型格子の構造を有する回折光学素子の
場合、その溝断面形状をブレーズ化すると高い回折効率
が得られるので有用である。
【0003】本願出願人は、先に、特願平5−3311
53号明細書において、機械加工により加工層に所定の
形状を形成し、この形状を異方性エッチングにより基板
に転写することによりブレーズ化形状の光学素子を製造
する方法を提案した。この方法によれば、数値制御型切
削加工機等により加工層を切削加工するため、露光およ
び現像による方法に比べて容易に所定の形状を形成する
ことができ、精密に回折光学素子を製造することができ
る。さらに、加工層の形状を基板に転写するようにして
いるので、基板の加工性に関係なく光学素子が形成でき
るという利点がある。しかし、この方法においては、1
つ1つの素子に対して機械加工工程および侵食加工工程
が必要になるので、量産性が良くないという問題があっ
た。
53号明細書において、機械加工により加工層に所定の
形状を形成し、この形状を異方性エッチングにより基板
に転写することによりブレーズ化形状の光学素子を製造
する方法を提案した。この方法によれば、数値制御型切
削加工機等により加工層を切削加工するため、露光およ
び現像による方法に比べて容易に所定の形状を形成する
ことができ、精密に回折光学素子を製造することができ
る。さらに、加工層の形状を基板に転写するようにして
いるので、基板の加工性に関係なく光学素子が形成でき
るという利点がある。しかし、この方法においては、1
つ1つの素子に対して機械加工工程および侵食加工工程
が必要になるので、量産性が良くないという問題があっ
た。
【0004】一方、量産性に着目して、以下のように金
型を用いて光学素子や光ディスク等を大量生産する方法
が特開平4−229211号公報に提案されている。す
なわちまず、図7(a)のようにガラス基板71上にフ
ォトレジスト72を塗布し、同図(b)のようにレーザ
ー光73によりカッティングを行った後に現像して、同
図(c)に示す所定の凹凸パターン74を形成する。次
に、この凹凸パターン74をマスクにして同図(d)の
ようにガラス基板71をエッチングしてから、同図
(e)に示すようにタンタル薄膜75およびニッケル薄
膜76を形成し、ニッケル薄膜表面にニッケル不動態化
膜を形成する。その後、電鋳処理を施して同図(f)に
示すようなニッケル電鋳層77を形成した後、ニッケル
電鋳層77を剥離して原盤とする。なお、本方法は光デ
ィスク用スタンパの製造方法に関するものであるが、回
折格子の製造に適用することも考えられる。
型を用いて光学素子や光ディスク等を大量生産する方法
が特開平4−229211号公報に提案されている。す
なわちまず、図7(a)のようにガラス基板71上にフ
ォトレジスト72を塗布し、同図(b)のようにレーザ
ー光73によりカッティングを行った後に現像して、同
図(c)に示す所定の凹凸パターン74を形成する。次
に、この凹凸パターン74をマスクにして同図(d)の
ようにガラス基板71をエッチングしてから、同図
(e)に示すようにタンタル薄膜75およびニッケル薄
膜76を形成し、ニッケル薄膜表面にニッケル不動態化
膜を形成する。その後、電鋳処理を施して同図(f)に
示すようなニッケル電鋳層77を形成した後、ニッケル
電鋳層77を剥離して原盤とする。なお、本方法は光デ
ィスク用スタンパの製造方法に関するものであるが、回
折格子の製造に適用することも考えられる。
【0005】また、金型を用いて光学素子等を大量生産
する他の方法が特開平5−297210号公報に提案さ
れている。すなわちまず、図8(a)に示すように予め
高精度に加工した回折格子原盤81を用意し、その表面
に同図(b)のような薄膜82を形成した後、同図
(c)に示すように回折格子の反転形状を複写した薄膜
82のみを回折格子原盤81から剥離する。この薄膜8
2の裏面を同図(d)のように平面状に研磨し、接着層
を介して母材83の表面に接着する。次に、同図(e)
に示すように薄膜82上に白金系合金84を保護層とし
て形成しこれを金型として回折格子を製作する。
する他の方法が特開平5−297210号公報に提案さ
れている。すなわちまず、図8(a)に示すように予め
高精度に加工した回折格子原盤81を用意し、その表面
に同図(b)のような薄膜82を形成した後、同図
(c)に示すように回折格子の反転形状を複写した薄膜
82のみを回折格子原盤81から剥離する。この薄膜8
2の裏面を同図(d)のように平面状に研磨し、接着層
を介して母材83の表面に接着する。次に、同図(e)
に示すように薄膜82上に白金系合金84を保護層とし
て形成しこれを金型として回折格子を製作する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平4−229
211号公報の方法においては、金型を用いているので
大量生産に適しているが、断面形状として矩形の凹凸パ
ターンしか考慮していないため、この方法を回折格子の
製造に適用しようとした場合、高い回折効率を得ること
が困難である。
211号公報の方法においては、金型を用いているので
大量生産に適しているが、断面形状として矩形の凹凸パ
ターンしか考慮していないため、この方法を回折格子の
製造に適用しようとした場合、高い回折効率を得ること
が困難である。
【0007】また、上記特開平5−297210号公報
の方法においては、回折格子原盤の製作方法として、ル
ーリングエンジンを挙げており、ルーリングエンジン
は、一般に直線格子しか刻線できないので、リングパタ
ーンを有する回折型レンズの原盤を製作することができ
ない。一般に、リングパターンを有するブレーズ化され
た回折型レンズを製作するのは困難であり、上記特開平
5−297210号公報においてもその方法については
記載されていない。
の方法においては、回折格子原盤の製作方法として、ル
ーリングエンジンを挙げており、ルーリングエンジン
は、一般に直線格子しか刻線できないので、リングパタ
ーンを有する回折型レンズの原盤を製作することができ
ない。一般に、リングパターンを有するブレーズ化され
た回折型レンズを製作するのは困難であり、上記特開平
5−297210号公報においてもその方法については
記載されていない。
【0008】本発明は、上述した問題に着目してなされ
たものであり、ブレーズ形状の光学素子製造用金型を正
確に製造する方法および、その金型を用いて回折効率や
集光効率の高い光学素子を正確にかつ大量に製造するこ
とができる光学素子の製造方法を提供することを目的と
する。
たものであり、ブレーズ形状の光学素子製造用金型を正
確に製造する方法および、その金型を用いて回折効率や
集光効率の高い光学素子を正確にかつ大量に製造するこ
とができる光学素子の製造方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の請求項1の金型の製造方法は、基板上に加工層を形成
する工程と、前記加工層を所望の形状に機械加工する工
程と、所望の形状に機械加工された加工層および前記基
板をエッチングして、前記加工層の形状を前記基板に深
さ方向に相似的に形成する工程と、前記エッチングされ
た基板をマスター原盤として金型を形成する工程とを有
することを特徴とするものである。
の請求項1の金型の製造方法は、基板上に加工層を形成
する工程と、前記加工層を所望の形状に機械加工する工
程と、所望の形状に機械加工された加工層および前記基
板をエッチングして、前記加工層の形状を前記基板に深
さ方向に相似的に形成する工程と、前記エッチングされ
た基板をマスター原盤として金型を形成する工程とを有
することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項2の金型の製造方法
は、基板上に加工層を形成する工程と、前記加工層を所
望の形状に機械加工する工程と、所望の形状に機械加工
された加工層および前記基板を、選択比を変化させて異
方性エッチングする工程と、前記異方性エッチングされ
た基板をマスター原盤として金型を形成する工程とを有
することを特徴とするものである。
は、基板上に加工層を形成する工程と、前記加工層を所
望の形状に機械加工する工程と、所望の形状に機械加工
された加工層および前記基板を、選択比を変化させて異
方性エッチングする工程と、前記異方性エッチングされ
た基板をマスター原盤として金型を形成する工程とを有
することを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の請求項3の光学素子の製造
方法は、基板上に加工層を形成する工程と、前記加工層
を所望の形状に機械加工する工程と、所望の形状に機械
加工された加工層および前記基板をエッチングして、前
記加工層の形状を深さ方向に相似的に前記基板に形成す
る工程と、前記エッチングされた基板をマスター原盤と
して金型を形成する工程と、前記金型を用いて光学素子
を製造する工程とを有することを特徴とするものであ
る。
方法は、基板上に加工層を形成する工程と、前記加工層
を所望の形状に機械加工する工程と、所望の形状に機械
加工された加工層および前記基板をエッチングして、前
記加工層の形状を深さ方向に相似的に前記基板に形成す
る工程と、前記エッチングされた基板をマスター原盤と
して金型を形成する工程と、前記金型を用いて光学素子
を製造する工程とを有することを特徴とするものであ
る。
【0012】また、本発明の請求項4の光学素子の製造
方法は、基板上に加工層を形成する工程と、前記加工層
を所望の形状に機械加工する工程と、所望の形状に機械
加工された加工層および前記基板を、選択比を変化させ
て異方性エッチングする工程と、前記異方性エッチング
された基板をマスター原盤として金型を形成する工程
と、前記金型を用いて光学素子を製造する工程とを有す
ることを特徴とするものである。
方法は、基板上に加工層を形成する工程と、前記加工層
を所望の形状に機械加工する工程と、所望の形状に機械
加工された加工層および前記基板を、選択比を変化させ
て異方性エッチングする工程と、前記異方性エッチング
された基板をマスター原盤として金型を形成する工程
と、前記金型を用いて光学素子を製造する工程とを有す
ることを特徴とするものである。
【0013】
【作用】本発明の請求項1の金型の製造方法によれば、
まず、基板上に加工層を形成し、次に前記加工層を機械
加工し、次にエッチングにより加工層の形状を深さ方向
に相似的に基板に形成する。これにより、製造すべき光
学素子に対応する形状が前記基板に形成される。次に、
この基板をマスター原盤として金型を形成する。この金
型にはマスター原盤の形状が反転した形状、すなわち、
製造すべき光学素子の反転した形状が形成される。
まず、基板上に加工層を形成し、次に前記加工層を機械
加工し、次にエッチングにより加工層の形状を深さ方向
に相似的に基板に形成する。これにより、製造すべき光
学素子に対応する形状が前記基板に形成される。次に、
この基板をマスター原盤として金型を形成する。この金
型にはマスター原盤の形状が反転した形状、すなわち、
製造すべき光学素子の反転した形状が形成される。
【0014】また、本発明の請求項2の金型の製造方法
によれば、例えば図4(a)に示すように所望の形状に
加工された加工層2および基板1を異方性エッチングす
る際に選択比を変化させ、基板1に加工層2の形状を変
化させて転写する。ここで、選択比を次のように定義す
る。
によれば、例えば図4(a)に示すように所望の形状に
加工された加工層2および基板1を異方性エッチングす
る際に選択比を変化させ、基板1に加工層2の形状を変
化させて転写する。ここで、選択比を次のように定義す
る。
【0015】
【数1】 この選択比を徐々に小さくする場合、例えば1から0.
6、0.2へと3段階で小さくする場合、説明の簡略化
のために加工層のエッチングレートは変化しないと仮定
すると、加工層2の形状は、図4(a)〜図4(d)に
示すようにして基板1に転写される。この場合、夫々の
選択比でエッチングする時間は等しいと仮定している。
図4(a)〜(d)から分かるように、選択比を変化さ
せて異方性エッチングを行うと、加工層2の形状を変化
させた形状を基板1に形成することができる。この基板
1をマスター原盤として金型を製作するので、加工層に
機械加工した形状を反転したのとは異なる断面形状を有
する金型を形成することができる。
6、0.2へと3段階で小さくする場合、説明の簡略化
のために加工層のエッチングレートは変化しないと仮定
すると、加工層2の形状は、図4(a)〜図4(d)に
示すようにして基板1に転写される。この場合、夫々の
選択比でエッチングする時間は等しいと仮定している。
図4(a)〜(d)から分かるように、選択比を変化さ
せて異方性エッチングを行うと、加工層2の形状を変化
させた形状を基板1に形成することができる。この基板
1をマスター原盤として金型を製作するので、加工層に
機械加工した形状を反転したのとは異なる断面形状を有
する金型を形成することができる。
【0016】なお、選択比を連続的に変化させて異方性
エッチングを行うと、例えば断面形状を直線に加工した
加工層の形状を基板には曲線として形成することができ
る。これは、回折格子やフレネルレンズ用の金型を製造
するときに、断面形状を理想的な形状、一般には曲線形
状に加工したい場合に、加工層を直線に加工すればよい
ので、簡単な加工データで短時間で加工することが可能
になる。
エッチングを行うと、例えば断面形状を直線に加工した
加工層の形状を基板には曲線として形成することができ
る。これは、回折格子やフレネルレンズ用の金型を製造
するときに、断面形状を理想的な形状、一般には曲線形
状に加工したい場合に、加工層を直線に加工すればよい
ので、簡単な加工データで短時間で加工することが可能
になる。
【0017】あるいは、選択比を段階的に変化させる
と、断面形状を直線に加工した加工層の形状を基板に選
択比を変化させた回数だけ屈曲した形状に変化させて形
成することができる。これは、例えば断面形状として1
回屈曲した形状を有する2波長に対してブレーズ化した
回折格子用の金型を形成する場合に適用することができ
る。この請求項2の金型の製造方法では、従来方法のよ
うに1本の格子溝に対し2回の加工を施す必要がなく、
加工層には断面形状が単なる直線の格子を形成し、それ
を異方性エッチングの途中で選択比を一回段階的に変化
させることにより一回屈曲した形状にすることができる
ので、加工データが簡単になり、加工時間が大幅に短縮
される。
と、断面形状を直線に加工した加工層の形状を基板に選
択比を変化させた回数だけ屈曲した形状に変化させて形
成することができる。これは、例えば断面形状として1
回屈曲した形状を有する2波長に対してブレーズ化した
回折格子用の金型を形成する場合に適用することができ
る。この請求項2の金型の製造方法では、従来方法のよ
うに1本の格子溝に対し2回の加工を施す必要がなく、
加工層には断面形状が単なる直線の格子を形成し、それ
を異方性エッチングの途中で選択比を一回段階的に変化
させることにより一回屈曲した形状にすることができる
ので、加工データが簡単になり、加工時間が大幅に短縮
される。
【0018】また、本発明の請求項3の光学素子の製造
方法によれば、まず、基板上に加工層を形成し、次に前
記加工層を機械加工し、次にエッチングにより加工層の
形状を深さ方向に相似的に基板に形成する。これによ
り、製造すべき光学素子に対応する形状が前記基板に形
成される。次に、この基板をマスター原盤として金型を
形成する。この金型にはマスター原盤の形状が反転した
形状、すなわち、製造すべき光学素子の反転した形状が
形成される。したがって、この金型を用いて光学素子を
形成すると、所望の形状の光学素子が形成される。
方法によれば、まず、基板上に加工層を形成し、次に前
記加工層を機械加工し、次にエッチングにより加工層の
形状を深さ方向に相似的に基板に形成する。これによ
り、製造すべき光学素子に対応する形状が前記基板に形
成される。次に、この基板をマスター原盤として金型を
形成する。この金型にはマスター原盤の形状が反転した
形状、すなわち、製造すべき光学素子の反転した形状が
形成される。したがって、この金型を用いて光学素子を
形成すると、所望の形状の光学素子が形成される。
【0019】また、本発明の請求項4の光学素子の製造
方法によれば、所望の形状に形成された基板上の加工層
を、選択比を変化させながら異方性エッチングを行い、
基板に加工層の形状を変化させて転写する。この基板を
マスター原盤として金型を形成するので、加工層に機械
加工した形状を反転したのとは異なる断面形状を有する
金型を形成することができる。この金型を用いて光学素
子を製造すると、光学素子には金型の形状が反転した形
状を与えることができ、この形状は加工層の形状とは異
なるものになる。
方法によれば、所望の形状に形成された基板上の加工層
を、選択比を変化させながら異方性エッチングを行い、
基板に加工層の形状を変化させて転写する。この基板を
マスター原盤として金型を形成するので、加工層に機械
加工した形状を反転したのとは異なる断面形状を有する
金型を形成することができる。この金型を用いて光学素
子を製造すると、光学素子には金型の形状が反転した形
状を与えることができ、この形状は加工層の形状とは異
なるものになる。
【0020】なお、選択比を連続的に変化させて異方性
エッチングを行うと、例えば断面形状を直線に加工した
加工層の形状を基板には曲線として形成することができ
る。これは、回折格子やフレネルレンズ用の金型を製造
するときに、断面形状を理想的な形状、一般には曲線形
状に加工したい場合に、加工層を直線に加工すればよい
ので、簡単な加工データで短時間で加工することが可能
になる。その基板をマスター原盤として金型を形成し、
その金型を用いることにより理想的な形状を有する回折
格子やフレネルレンズを製造することができる。
エッチングを行うと、例えば断面形状を直線に加工した
加工層の形状を基板には曲線として形成することができ
る。これは、回折格子やフレネルレンズ用の金型を製造
するときに、断面形状を理想的な形状、一般には曲線形
状に加工したい場合に、加工層を直線に加工すればよい
ので、簡単な加工データで短時間で加工することが可能
になる。その基板をマスター原盤として金型を形成し、
その金型を用いることにより理想的な形状を有する回折
格子やフレネルレンズを製造することができる。
【0021】あるいは、選択比を段階的に変化させる
と、断面形状を直線に加工した加工層の形状を基板に選
択比を変化させた回数だけ屈曲した形状に変化させて形
成することができる。これは、例えば断面形状として1
回屈曲した形状を有する2波長に対してブレーズ化した
回折格子用の金型を形成する場合に適用することができ
る。この請求項4の光学素子の製造方法では、従来方法
のように1本の格子溝に対し2回の加工を施す必要がな
く、加工層には断面形状が単なる直線の格子を形成し、
それを異方性エッチングの途中で選択比を一回段階的に
変化させることにより一回屈曲した形状にすることがで
きるので、加工データが簡単になり、加工時間が大幅に
短縮される。その基板をマスター原盤として金型を形成
すると、2波長に対して金型とすると、2波長に対して
ブレーズ化した回折格子を製造することができる。
と、断面形状を直線に加工した加工層の形状を基板に選
択比を変化させた回数だけ屈曲した形状に変化させて形
成することができる。これは、例えば断面形状として1
回屈曲した形状を有する2波長に対してブレーズ化した
回折格子用の金型を形成する場合に適用することができ
る。この請求項4の光学素子の製造方法では、従来方法
のように1本の格子溝に対し2回の加工を施す必要がな
く、加工層には断面形状が単なる直線の格子を形成し、
それを異方性エッチングの途中で選択比を一回段階的に
変化させることにより一回屈曲した形状にすることがで
きるので、加工データが簡単になり、加工時間が大幅に
短縮される。その基板をマスター原盤として金型を形成
すると、2波長に対して金型とすると、2波長に対して
ブレーズ化した回折格子を製造することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1(a)〜(i)は本発明の第1実施例を
説明するための図である。この第1実施例は、本発明方
法を回折光学素子である回折レンズの製造に適用したも
のである。まず、図1(a)に示すように、基板1の片
面に加工層2を所定の厚さtで形成する。また、後工程
の機械加工においてバイト3の動きに多少の誤差が生じ
てもバイトが基板1に接触しないようにするために、厚
さtの値は最大加工深さdより大きくする。次に、図1
(b)または1(c)に示すように機械加工し、加工層
2に図1(d)に示すような所定の深さ分布を有する形
状を形成する。その後、図1(e)に示すようにエッチ
ングガス5により異方性エッチングを行い、図1(f)
に示すように基板1に加工層2の形状を深さ方向に相似
的に転写する。次に、その基板1をマスター原盤として
金型を製作する。次に、その金型を用いてプラスチック
の射出成形により回折レンズを製造する。
説明する。図1(a)〜(i)は本発明の第1実施例を
説明するための図である。この第1実施例は、本発明方
法を回折光学素子である回折レンズの製造に適用したも
のである。まず、図1(a)に示すように、基板1の片
面に加工層2を所定の厚さtで形成する。また、後工程
の機械加工においてバイト3の動きに多少の誤差が生じ
てもバイトが基板1に接触しないようにするために、厚
さtの値は最大加工深さdより大きくする。次に、図1
(b)または1(c)に示すように機械加工し、加工層
2に図1(d)に示すような所定の深さ分布を有する形
状を形成する。その後、図1(e)に示すようにエッチ
ングガス5により異方性エッチングを行い、図1(f)
に示すように基板1に加工層2の形状を深さ方向に相似
的に転写する。次に、その基板1をマスター原盤として
金型を製作する。次に、その金型を用いてプラスチック
の射出成形により回折レンズを製造する。
【0023】以下、本実施例の各工程について、詳しく
説明する。まず、基板1上に加工層2を形成する工程に
ついて説明する。基板1の材料としては、機械加工の際
に工作機械に取り付けるので、十分な剛性を有するもの
がよい。また、後工程で加工層の形状を異方性エッチン
グによって転写するので、エッチングに対して加工性を
有する材料がよく、例えば、石英、合成石英、SiO2
系ガラス、LiF、MgF2 、CaF2 、BaF2 、サ
ファイア、KBr、KI等がよい。
説明する。まず、基板1上に加工層2を形成する工程に
ついて説明する。基板1の材料としては、機械加工の際
に工作機械に取り付けるので、十分な剛性を有するもの
がよい。また、後工程で加工層の形状を異方性エッチン
グによって転写するので、エッチングに対して加工性を
有する材料がよく、例えば、石英、合成石英、SiO2
系ガラス、LiF、MgF2 、CaF2 、BaF2 、サ
ファイア、KBr、KI等がよい。
【0024】加工層2の材料としては、機械加工の容易
な材料、例えば樹脂や機械加工の容易な金属等を用いる
ことができる。機械加工の容易な金属としては、例えば
AlやP−Ni(無電解ニッケル)等がある。加工層2
の形成は、加工層2が樹脂から成る場合、スピンコータ
ー等を用いて行うことができる。ベーキング条件を適宜
選択することにより、その後の工程に適した硬さにする
ことができる。加工層2が金属から成る場合、真空蒸着
やスパッタリング、メッキ等により加工層2を形成する
ことができる。
な材料、例えば樹脂や機械加工の容易な金属等を用いる
ことができる。機械加工の容易な金属としては、例えば
AlやP−Ni(無電解ニッケル)等がある。加工層2
の形成は、加工層2が樹脂から成る場合、スピンコータ
ー等を用いて行うことができる。ベーキング条件を適宜
選択することにより、その後の工程に適した硬さにする
ことができる。加工層2が金属から成る場合、真空蒸着
やスパッタリング、メッキ等により加工層2を形成する
ことができる。
【0025】次に、加工層2を所定の深さ分布を有する
形状、例えばブレーズ形状に機械加工する工程について
説明する。リングパターンを有する光学素子、例えば回
折レンズを製造する場合、図1(b)に示すように、切
削加工機、例えば数値制御旋盤加工機(図示せず)にワ
ークとして加工層2を形成した基板1を取り付ける。そ
して、ワークを回転させながら製造すべきレンズの設計
データに基づいてバイト3を移動させ、加工層2を所望
の形状に切削加工する。
形状、例えばブレーズ形状に機械加工する工程について
説明する。リングパターンを有する光学素子、例えば回
折レンズを製造する場合、図1(b)に示すように、切
削加工機、例えば数値制御旋盤加工機(図示せず)にワ
ークとして加工層2を形成した基板1を取り付ける。そ
して、ワークを回転させながら製造すべきレンズの設計
データに基づいてバイト3を移動させ、加工層2を所望
の形状に切削加工する。
【0026】一方、直線パターンを有する光学素子、例
えば回折型シリンドリカルレンズを製造する場合には、
切削加工機、例えば数値制御フライス盤型加工機やルー
リングエンジン型加工機等を用いて、図1(c)に示す
ように、バイト3を固定した状態でワークを上下左右に
動かすか、もしくはワークを固定した状態でバイト3を
上下左右に動かして加工層2を所望の形状に切削加工す
る。
えば回折型シリンドリカルレンズを製造する場合には、
切削加工機、例えば数値制御フライス盤型加工機やルー
リングエンジン型加工機等を用いて、図1(c)に示す
ように、バイト3を固定した状態でワークを上下左右に
動かすか、もしくはワークを固定した状態でバイト3を
上下左右に動かして加工層2を所望の形状に切削加工す
る。
【0027】以上のように加工層2を切削加工すること
により、所望の深さ分布を有する形状を容易に得ること
ができる。また、近年の数値制御加工機はサブミクロン
の加工精度があるので、極めて高精度に所望の形状を得
ることができる。さらに、加工データを変更することに
より、上述した例に限らず、様々な形状の光学素子、例
えばフレネルレンズや直線パターンを有する回折格子等
に対応した形状を容易に得ることができる。また、例え
ば旋盤型加工機やフライス盤型加工機、ルーリングエン
ジン型加工機は汎用性があり、同じ加工機を様々な目的
に用いることができるため、光学素子の製造に対する費
用を抑制することができる。
により、所望の深さ分布を有する形状を容易に得ること
ができる。また、近年の数値制御加工機はサブミクロン
の加工精度があるので、極めて高精度に所望の形状を得
ることができる。さらに、加工データを変更することに
より、上述した例に限らず、様々な形状の光学素子、例
えばフレネルレンズや直線パターンを有する回折格子等
に対応した形状を容易に得ることができる。また、例え
ば旋盤型加工機やフライス盤型加工機、ルーリングエン
ジン型加工機は汎用性があり、同じ加工機を様々な目的
に用いることができるため、光学素子の製造に対する費
用を抑制することができる。
【0028】次に加工層2に形成した形状を異方性エッ
チングして基板1に転写する工程について説明する。異
方性エッチングとしては、例えば反応性のガスプラズマ
を用いたエッチング等が、選択比の制御性や、異方性の
点で適している。反応性のガスプラズマを用いたエッチ
ングとしては、例えば反応性イオンエッチング、プラズ
マエッチング、反応性イオンビームエッチング、イオン
ビームエッチング、スパッタエッチング、マイクロ波プ
ラズマエッチング等がある。このとき、エッチングガス
5の組成を調整すること等の手段により、基板1と加工
層2とのエッチングの選択比の値を変化させることがで
きる。選択比を1にした場合、加工層2のパターン形状
がそのまま基板に転写される。選択比が1以外の場合
は、選択比に応じて加工層2に形成するパターンの深さ
方向の値を決定すればよい。
チングして基板1に転写する工程について説明する。異
方性エッチングとしては、例えば反応性のガスプラズマ
を用いたエッチング等が、選択比の制御性や、異方性の
点で適している。反応性のガスプラズマを用いたエッチ
ングとしては、例えば反応性イオンエッチング、プラズ
マエッチング、反応性イオンビームエッチング、イオン
ビームエッチング、スパッタエッチング、マイクロ波プ
ラズマエッチング等がある。このとき、エッチングガス
5の組成を調整すること等の手段により、基板1と加工
層2とのエッチングの選択比の値を変化させることがで
きる。選択比を1にした場合、加工層2のパターン形状
がそのまま基板に転写される。選択比が1以外の場合
は、選択比に応じて加工層2に形成するパターンの深さ
方向の値を決定すればよい。
【0029】次に、図1(f)に示すように加工層2の
形状を深さ方向に相似的に転写した基板1の表面に、図
1(g)に示すように、導電性金属、例えばニッケルを
スパッタリング、蒸着等の方法で堆積させ、電極体6を
形成する。次に、図1(h)に示すように電鋳処理を行
ってニッケル電鋳層7を形成する。その後、図1(i)
に示すようにニッケル電鋳層7を剥離し、これを金型と
して、プラスチックの射出成型により回折格子を製造す
る。なお、金型を用いたプラスチックの射出成型につい
ては公知の方法を用いることができる。
形状を深さ方向に相似的に転写した基板1の表面に、図
1(g)に示すように、導電性金属、例えばニッケルを
スパッタリング、蒸着等の方法で堆積させ、電極体6を
形成する。次に、図1(h)に示すように電鋳処理を行
ってニッケル電鋳層7を形成する。その後、図1(i)
に示すようにニッケル電鋳層7を剥離し、これを金型と
して、プラスチックの射出成型により回折格子を製造す
る。なお、金型を用いたプラスチックの射出成型につい
ては公知の方法を用いることができる。
【0030】なお、金型を用いて光学素子を製造する方
法としては、射出成型に限られるわけではなく、例えば
フォトポリマー法(2P法)を用いることもできる。こ
れは、透明な基板上に紫外線硬化型樹脂(フォトポリマ
ー)層を形成し、金型を押し当てて紫外線を照射して樹
脂を硬化させて光学素子を製造する方法である。この方
法は、温度サイクルがないので、射出成型と比較する
と、(1)工程が短くてすむ、(2)複屈折やコマ収差
が生じにくい、(3)金型の長寿命化を図るこができ
る、という利点がある。また、上記方法によりガラスを
基板材料とした原盤を作成し、上記特開平1−2972
10号公報に開示された方法により金型を製造すること
もできる。この方法を用いればガラス製の光学素子をプ
レス成形により製造することができる。
法としては、射出成型に限られるわけではなく、例えば
フォトポリマー法(2P法)を用いることもできる。こ
れは、透明な基板上に紫外線硬化型樹脂(フォトポリマ
ー)層を形成し、金型を押し当てて紫外線を照射して樹
脂を硬化させて光学素子を製造する方法である。この方
法は、温度サイクルがないので、射出成型と比較する
と、(1)工程が短くてすむ、(2)複屈折やコマ収差
が生じにくい、(3)金型の長寿命化を図るこができ
る、という利点がある。また、上記方法によりガラスを
基板材料とした原盤を作成し、上記特開平1−2972
10号公報に開示された方法により金型を製造すること
もできる。この方法を用いればガラス製の光学素子をプ
レス成形により製造することができる。
【0031】以上から分かるように、本発明の第1実施
例の方法によれば、加工層2への加工が機械加工である
ため極めて高精度の加工が可能であり、その加工により
形成された形状を異方性エッチングにより基板に転写す
るので、正確なマスター原盤を製作することができる。
そのマスター原盤に対して電鋳処理を行うが、これは忠
実に原盤の形状をなぞるので、高精度に金型を製造する
ことができる。また、加工層2への加工が機械加工であ
るため、加工データを変更することにより容易に様々な
形状に加工することができ、容易に様々な形状の金型を
製作することができ、その金型を用いて容易に様々な形
状の光学素子を大量に製造することができる。
例の方法によれば、加工層2への加工が機械加工である
ため極めて高精度の加工が可能であり、その加工により
形成された形状を異方性エッチングにより基板に転写す
るので、正確なマスター原盤を製作することができる。
そのマスター原盤に対して電鋳処理を行うが、これは忠
実に原盤の形状をなぞるので、高精度に金型を製造する
ことができる。また、加工層2への加工が機械加工であ
るため、加工データを変更することにより容易に様々な
形状に加工することができ、容易に様々な形状の金型を
製作することができ、その金型を用いて容易に様々な形
状の光学素子を大量に製造することができる。
【0032】図2(a)〜(i)は本発明の第2実施例
を説明するための図である。この第2実施例は、本発明
方法を高い回折効果を有する回折レンズ等の製造に適用
したものである。回折光学素子として回折型レンズを考
慮したとき、最大の回折効率を得る溝断面形状は、回折
型レンズの位相分布関数を反映したブレーズ形状とな
る。この場合、図3(a)に示す溝の斜辺部4は一般に
は直線ではなく曲線となる。したがって、加工層に形成
すべき理想的な形状は、例えば図3(a)のような形状
である。この形状をバイトによる切削により形成するた
めには、点切削、例えばダイヤモンドポイントターニン
グを行う必要があるが、点切削は加工データが膨大とな
り、加工に要する時間も長大になる。そこで、実際には
図3(b)に示すように斜辺部4の形状を直線にするこ
とによって加工データを簡素化し、作業性を向上させる
ことにより加工を行っている。この場合、溝の断面形状
を直線で近似すると、特に溝本数が少ない場合に回折効
率の低下に与える影響が大きくなり、実用上問題とな
る。
を説明するための図である。この第2実施例は、本発明
方法を高い回折効果を有する回折レンズ等の製造に適用
したものである。回折光学素子として回折型レンズを考
慮したとき、最大の回折効率を得る溝断面形状は、回折
型レンズの位相分布関数を反映したブレーズ形状とな
る。この場合、図3(a)に示す溝の斜辺部4は一般に
は直線ではなく曲線となる。したがって、加工層に形成
すべき理想的な形状は、例えば図3(a)のような形状
である。この形状をバイトによる切削により形成するた
めには、点切削、例えばダイヤモンドポイントターニン
グを行う必要があるが、点切削は加工データが膨大とな
り、加工に要する時間も長大になる。そこで、実際には
図3(b)に示すように斜辺部4の形状を直線にするこ
とによって加工データを簡素化し、作業性を向上させる
ことにより加工を行っている。この場合、溝の断面形状
を直線で近似すると、特に溝本数が少ない場合に回折効
率の低下に与える影響が大きくなり、実用上問題とな
る。
【0033】さらに、回折光学素子の一種である分光用
グレーティングにおいても、高回折効率の必要性からブ
レーズ化することが多い。しかし、従来のような1波長
に対してブレーズ化した回折格子では、広い波長範囲を
カバーすることが困難である。そこで、2波長に対して
ブレーズ化した回折格子が、1983年発行の「光学」
のVOL12の201頁に提案されている。この回折格
子1は、図6(b)に示すような断面形状を有してお
り、使用波長範囲の広域化だけでなく、回折光強度異常
(アノマリー)の軽減にも効果がある。この回折格子
は、ブレーズ角に合わせて2種類のカッターを用い、一
本の溝に対して2回切削を行うことにより製造される。
グレーティングにおいても、高回折効率の必要性からブ
レーズ化することが多い。しかし、従来のような1波長
に対してブレーズ化した回折格子では、広い波長範囲を
カバーすることが困難である。そこで、2波長に対して
ブレーズ化した回折格子が、1983年発行の「光学」
のVOL12の201頁に提案されている。この回折格
子1は、図6(b)に示すような断面形状を有してお
り、使用波長範囲の広域化だけでなく、回折光強度異常
(アノマリー)の軽減にも効果がある。この回折格子
は、ブレーズ角に合わせて2種類のカッターを用い、一
本の溝に対して2回切削を行うことにより製造される。
【0034】このような2波長にブレーズ化した回折格
子の場合、2種類のカッターを用いて2回切削を行わな
ければならないため、カッターの相対位置間隔を高精度
に制御しなければならない。また、2回切削を行うた
め、製造に時間がかかるという問題もある。さらに、回
折格子の材料が硬い場合、加工に時間がかかり、加工が
困難になってしまうという問題もある。以上説明したよ
うに、溝の断面形状を単なる直線ではない形状に形成し
たい場合に、機械加工により加工層の断面形状を直線以
外に加工することは加工時間等の点から考えて、実現が
困難である。第2実施例はこの問題点に着目して考案さ
れたものである。
子の場合、2種類のカッターを用いて2回切削を行わな
ければならないため、カッターの相対位置間隔を高精度
に制御しなければならない。また、2回切削を行うた
め、製造に時間がかかるという問題もある。さらに、回
折格子の材料が硬い場合、加工に時間がかかり、加工が
困難になってしまうという問題もある。以上説明したよ
うに、溝の断面形状を単なる直線ではない形状に形成し
たい場合に、機械加工により加工層の断面形状を直線以
外に加工することは加工時間等の点から考えて、実現が
困難である。第2実施例はこの問題点に着目して考案さ
れたものである。
【0035】以下、図2(a)〜(i)を用いて第2実
施例を説明する。まず、図2(a)に示すように、基板
1の片面に、加工層2を所定の厚さtで形成する。次
に、図2(b)または図2(c)に示すように機械加工
し、加工層2に図2(d)に示すような所定の深さ分布
を有する形状を形成する。その後、図2(e)に示すよ
うに、選択比を変えながらエッチングガス5により異方
性エッチングを行い、基板1に加工層2の形状を変化さ
せて転写し、図2(f)に示すような形状のマスター原
盤を得る。上記第1実施例の作用の説明で述べたよう
に、選択比を徐々に変化させたとき、加工層2の形状は
図2(f)に示すように基板1に転写され、所望の形状
の光学素子のマスター原盤を得ることができる。このマ
スター原盤から金型を作成し、その金型を用いてプラス
チックの射出成形により光学素子を製造する。
施例を説明する。まず、図2(a)に示すように、基板
1の片面に、加工層2を所定の厚さtで形成する。次
に、図2(b)または図2(c)に示すように機械加工
し、加工層2に図2(d)に示すような所定の深さ分布
を有する形状を形成する。その後、図2(e)に示すよ
うに、選択比を変えながらエッチングガス5により異方
性エッチングを行い、基板1に加工層2の形状を変化さ
せて転写し、図2(f)に示すような形状のマスター原
盤を得る。上記第1実施例の作用の説明で述べたよう
に、選択比を徐々に変化させたとき、加工層2の形状は
図2(f)に示すように基板1に転写され、所望の形状
の光学素子のマスター原盤を得ることができる。このマ
スター原盤から金型を作成し、その金型を用いてプラス
チックの射出成形により光学素子を製造する。
【0036】次に、この第2実施例の各工程についてさ
らに詳しく説明するが、上記第1実施例と共通する工程
については説明を一部省略する。まず、加工層2に所定
の深さ分布を有する形状、例えばブレーズ形状を機械加
工する工程について説明する。リングパターンを有する
光学素子、例えば回折型レンズを製造する場合、図2
(b)に示すように、切削加工機、例えば数値制御旋盤
型加工機(図示せず)にワークとして加工層2を形成し
た基板1を取り付ける。そして、ワークを回転させなが
ら製造すべきレンズの設計データに基づいてバイト3を
移動させ、加工層2を理想的な形状に切削加工する。こ
のとき、溝断面形状を直線にすることにより加工データ
を簡素化し、作業性を向上させて加工を行っている。
らに詳しく説明するが、上記第1実施例と共通する工程
については説明を一部省略する。まず、加工層2に所定
の深さ分布を有する形状、例えばブレーズ形状を機械加
工する工程について説明する。リングパターンを有する
光学素子、例えば回折型レンズを製造する場合、図2
(b)に示すように、切削加工機、例えば数値制御旋盤
型加工機(図示せず)にワークとして加工層2を形成し
た基板1を取り付ける。そして、ワークを回転させなが
ら製造すべきレンズの設計データに基づいてバイト3を
移動させ、加工層2を理想的な形状に切削加工する。こ
のとき、溝断面形状を直線にすることにより加工データ
を簡素化し、作業性を向上させて加工を行っている。
【0037】次に、加工層2に形成した形状を図2
(e)に示すように選択比を変化させながら異方性エッ
チングして基板1に転写する工程について説明する。異
方性エッチングとしては、例えば反応性のガスプラズマ
を用いたエッチング等が、選択比の制御性や、異方性の
点で適している。反応性のガスプラズマを用いたエッチ
ングとしては、例えば反応性イオンエッチング、プラズ
マエッチング、反応性イオンビームエッチング、イオン
ビームエッチング、スパッタエッチング、マイクロ波プ
ラズマエッチング等がある。例えば、凸レンズの作用を
有する回折レンズを製造する場合、加工層2を図2
(d)のようなブレーズ形状に加工した基板1を、選択
比を小さくしながらエッチングする。図4(a)〜
(d)では、分かり易くするため、斜辺部が直線に加工
された加工層2から、2ケ所の屈曲部を有する形状が転
写される様子を示したが、連続的に選択比を変化させる
ことにより、図2(f)のように斜辺部を曲線形状とす
ることができる。
(e)に示すように選択比を変化させながら異方性エッ
チングして基板1に転写する工程について説明する。異
方性エッチングとしては、例えば反応性のガスプラズマ
を用いたエッチング等が、選択比の制御性や、異方性の
点で適している。反応性のガスプラズマを用いたエッチ
ングとしては、例えば反応性イオンエッチング、プラズ
マエッチング、反応性イオンビームエッチング、イオン
ビームエッチング、スパッタエッチング、マイクロ波プ
ラズマエッチング等がある。例えば、凸レンズの作用を
有する回折レンズを製造する場合、加工層2を図2
(d)のようなブレーズ形状に加工した基板1を、選択
比を小さくしながらエッチングする。図4(a)〜
(d)では、分かり易くするため、斜辺部が直線に加工
された加工層2から、2ケ所の屈曲部を有する形状が転
写される様子を示したが、連続的に選択比を変化させる
ことにより、図2(f)のように斜辺部を曲線形状とす
ることができる。
【0038】一方、例えば凹レンズの作用を有する回折
レンズを製造する場合、加工層2を図5(a)のような
ブレーズ形状に加工した基板1を選択比を大きくしなが
らエッチングする。これにより加工層2の形状が基板1
に転写され、図5(b)のようなマスター原盤が形成さ
れる。上述したように、選択比を変化させながらエッチ
ングすることにより、加工層2に形成したブレーズ形状
を、図2(f)あるいは図5(b)のような理想的な形
状に転写することができ、回折効率の高い回折光学素子
を容易に製造することができる。
レンズを製造する場合、加工層2を図5(a)のような
ブレーズ形状に加工した基板1を選択比を大きくしなが
らエッチングする。これにより加工層2の形状が基板1
に転写され、図5(b)のようなマスター原盤が形成さ
れる。上述したように、選択比を変化させながらエッチ
ングすることにより、加工層2に形成したブレーズ形状
を、図2(f)あるいは図5(b)のような理想的な形
状に転写することができ、回折効率の高い回折光学素子
を容易に製造することができる。
【0039】この第2実施例を用いることにより、図6
(b)に示すような2波長にブレーズした回折格子も容
易に製造することができる。すなわち、加工層2に図6
(a)に示すようなブレーズ回折格子の形状を形成し、
これを選択比を2段階に変化させてエッチングする。例
えば、初めに大きな選択比でエッチングし、途中で選択
比を小さくしてエッチングを行うと、基板1に図6
(b)に示すような形状を形成することができる。これ
を光学素子のマスター原盤として金型を製作すればよ
い。
(b)に示すような2波長にブレーズした回折格子も容
易に製造することができる。すなわち、加工層2に図6
(a)に示すようなブレーズ回折格子の形状を形成し、
これを選択比を2段階に変化させてエッチングする。例
えば、初めに大きな選択比でエッチングし、途中で選択
比を小さくしてエッチングを行うと、基板1に図6
(b)に示すような形状を形成することができる。これ
を光学素子のマスター原盤として金型を製作すればよ
い。
【0040】次に、選択比を変化させる方法について説
明する。例えば、反応性イオンエッチングの場合、プラ
ズマ中のガスの組成を変化させる、放電電力密度を変化
させる、放電ガスの圧力を変化させる、印加電圧の周波
数を変化させる、等の方法がある。プラズマ中のガスの
組成を変化させと、反応種や中性種の種類や割合、イオ
ンのエネルギー等が変化し、表面での反応や、その速度
が変化する。また、エッチングが物理的か化学的かとい
う度合が変化する。そこで、選択比を変化させることが
できる。この現象は反応性イオンエッチングに限らず、
プラズマに共通であり、プラズマを用いたエッチングで
は同様に選択比を変化させることができる。
明する。例えば、反応性イオンエッチングの場合、プラ
ズマ中のガスの組成を変化させる、放電電力密度を変化
させる、放電ガスの圧力を変化させる、印加電圧の周波
数を変化させる、等の方法がある。プラズマ中のガスの
組成を変化させと、反応種や中性種の種類や割合、イオ
ンのエネルギー等が変化し、表面での反応や、その速度
が変化する。また、エッチングが物理的か化学的かとい
う度合が変化する。そこで、選択比を変化させることが
できる。この現象は反応性イオンエッチングに限らず、
プラズマに共通であり、プラズマを用いたエッチングで
は同様に選択比を変化させることができる。
【0041】プラズマ中のガスの組成を変化させること
により、比較的大きく選択比を変化させることができ
る。また、質量流量コントローラ等によりガス流量を精
密に制御することができ、精密に選択比を制御すること
ができる。例えば、加工層がレジストの場合、レジスト
は有機物であるためO2 により酸化し除去され、エッチ
ングガスにO2 ガスを添加するとレジストのエッチング
速度が大きくなり、選択比が変化する。また、エッチン
グガスにH2 ガスを添加すると、表面に高分子膜が形成
されてエッチング速度が変化し、選択比が変化する。本
願出願人は、反応イオンエッチングにおいてCF4 ガス
にO2 ガスを添加し、この添加量を変化させることによ
り選択比を変化させることができることを実験により確
認済みである。
により、比較的大きく選択比を変化させることができ
る。また、質量流量コントローラ等によりガス流量を精
密に制御することができ、精密に選択比を制御すること
ができる。例えば、加工層がレジストの場合、レジスト
は有機物であるためO2 により酸化し除去され、エッチ
ングガスにO2 ガスを添加するとレジストのエッチング
速度が大きくなり、選択比が変化する。また、エッチン
グガスにH2 ガスを添加すると、表面に高分子膜が形成
されてエッチング速度が変化し、選択比が変化する。本
願出願人は、反応イオンエッチングにおいてCF4 ガス
にO2 ガスを添加し、この添加量を変化させることによ
り選択比を変化させることができることを実験により確
認済みである。
【0042】一方、放電電力密度を変化させると、反応
種や中性種の種類や密度、エネルギー等が変化し、また
イオンのエネルギーも変化し、ガスの組成を変化させた
場合と同様に、選択比を変化させることができる。この
現象も反応性イオンエッチングに限らずプラズマに共通
であり、プラズマを用いたエッチングでは同様に選択比
を変化させることができる。よって、放電電力密度を変
化させることにより、微妙に選択比を変化させることが
でき、僅かに選択比を変化させる場合に特に有効であ
る。
種や中性種の種類や密度、エネルギー等が変化し、また
イオンのエネルギーも変化し、ガスの組成を変化させた
場合と同様に、選択比を変化させることができる。この
現象も反応性イオンエッチングに限らずプラズマに共通
であり、プラズマを用いたエッチングでは同様に選択比
を変化させることができる。よって、放電電力密度を変
化させることにより、微妙に選択比を変化させることが
でき、僅かに選択比を変化させる場合に特に有効であ
る。
【0043】本願出願人は、反応性イオンエッチングに
おいて放電電力密度を変化させることによって、選択比
を変化させることができることも、実験により確認済み
である。放電ガスの圧力あるいは印加電圧の周波数を変
化させると、イオンのエネルギーや電子の平均のエネル
ギーが変化し、選択比が変化する。これはイオンアシス
ト反応の起こるエッチングに共通であり、反応性イオン
エッチングの他、プラズマエッチング、反応性イオンビ
ームエッチング、マイクロ波プラズマエッチング、イオ
ンビームミリング等でも選択比を変化させることができ
る。
おいて放電電力密度を変化させることによって、選択比
を変化させることができることも、実験により確認済み
である。放電ガスの圧力あるいは印加電圧の周波数を変
化させると、イオンのエネルギーや電子の平均のエネル
ギーが変化し、選択比が変化する。これはイオンアシス
ト反応の起こるエッチングに共通であり、反応性イオン
エッチングの他、プラズマエッチング、反応性イオンビ
ームエッチング、マイクロ波プラズマエッチング、イオ
ンビームミリング等でも選択比を変化させることができ
る。
【0044】放電ガスの圧力あるいは印加電圧の周波数
を変化させることにより、イオンアシスト反応を利用し
たエッチングにおいて選択比を変化させることができ
る。使用するエッチングガスは、例えば可視域や紫外域
で用いる石英ガラスの場合、例えばCF4 ガスやCHF
3 ガス等のフッ素系ガスを使用することができる。ま
た、例えば赤外域で用いるSiの場合、例えばCF4 ガ
スやSF6 ガス、NF3 ガス等のフッ素系ガス、あるい
はCl2ガスやCCl4ガス等の塩素系ガスを使用すること
ができる。
を変化させることにより、イオンアシスト反応を利用し
たエッチングにおいて選択比を変化させることができ
る。使用するエッチングガスは、例えば可視域や紫外域
で用いる石英ガラスの場合、例えばCF4 ガスやCHF
3 ガス等のフッ素系ガスを使用することができる。ま
た、例えば赤外域で用いるSiの場合、例えばCF4 ガ
スやSF6 ガス、NF3 ガス等のフッ素系ガス、あるい
はCl2ガスやCCl4ガス等の塩素系ガスを使用すること
ができる。
【0045】以上の方法を用いると、容易に選択比を変
化させることができる。特に、プラズマ中のガスの組成
と放電電力密度を制御することによって、選択比を広範
囲に精度よく変化させることができる。
化させることができる。特に、プラズマ中のガスの組成
と放電電力密度を制御することによって、選択比を広範
囲に精度よく変化させることができる。
【0046】マスター原盤が作製された後に、上記第1
実施例において示した方法と同様の方法により、図2
(g)〜(i)のようにして金型を作製する。この金型
を用いて、例えば射出成形、圧縮成形、2P法等の方法
により所定の光学素子を製造する。
実施例において示した方法と同様の方法により、図2
(g)〜(i)のようにして金型を作製する。この金型
を用いて、例えば射出成形、圧縮成形、2P法等の方法
により所定の光学素子を製造する。
【0047】以上から分かるように、この第2実施例に
よれば、基板1上に形成した加工層2を機械加工し、形
成した形状を選択比を変化させながら異方性エッチング
するため、基板1に加工層2の形状を変化させて転写す
ることができる。したがって、位相分布に対応した理想
的な形状の回折レンズやフレネルレンズ等を製造すると
きに、加工層2を機械加工する際に溝の斜辺を一直線に
加工すればよいので、機械加工の際に加工データの量や
加工時間が膨大になることが抑制される。また、2波長
に対してブレーズ化した回折格子を製作するときにも、
機械加工する際に溝の斜辺を一直線に機械加工すればよ
いので、機械加工の際に加工データの量や加工時間が膨
大になることが抑制される。また、1種類のバイトを用
いて1回の切削加工で済むため、バイトの取替えや位置
調整等の工程が省略されるので、容易に大量に製造する
ことができる。
よれば、基板1上に形成した加工層2を機械加工し、形
成した形状を選択比を変化させながら異方性エッチング
するため、基板1に加工層2の形状を変化させて転写す
ることができる。したがって、位相分布に対応した理想
的な形状の回折レンズやフレネルレンズ等を製造すると
きに、加工層2を機械加工する際に溝の斜辺を一直線に
加工すればよいので、機械加工の際に加工データの量や
加工時間が膨大になることが抑制される。また、2波長
に対してブレーズ化した回折格子を製作するときにも、
機械加工する際に溝の斜辺を一直線に機械加工すればよ
いので、機械加工の際に加工データの量や加工時間が膨
大になることが抑制される。また、1種類のバイトを用
いて1回の切削加工で済むため、バイトの取替えや位置
調整等の工程が省略されるので、容易に大量に製造する
ことができる。
【0048】なお、本発明は上述した実施例のみに限定
されるものではなく、種々の変更または変形を加えるこ
とができる。例えば、上記請求項2において、異方性エ
ッチングが反応性のガズプラズマを用いたエッチングで
あり、選択比を変化させる手段として、プラズマ中のガ
スの組成を変化させる、放電電力密度を変化させる、放
電ガスの圧力を変化させる、印加電圧の周波数を変化さ
せる、の内の少なくとも1つを用いるようにしてもよ
い。その場合、異方性エッチングとして、反応性のガズ
プラズマを用いたエッチングを使用し、選択比を変化さ
せる手段として、プラズマ中のガスの組成を変化させ
る、あるいは放電電力密度を変化させるという方法を用
いると、反応種や中性種の種類や割合、イオンのエネル
ギーが変化するので表面での反応やその速度が変化し、
その結果選択比が変化する。また、選択比を変化させる
手段として、放電ガスの圧力を変化させる、あるいは印
加電圧の周波数を変化させるという方法を用いると、イ
オンのエネルギーや電子の平均エネルギーが変化し、選
択比が変化する。
されるものではなく、種々の変更または変形を加えるこ
とができる。例えば、上記請求項2において、異方性エ
ッチングが反応性のガズプラズマを用いたエッチングで
あり、選択比を変化させる手段として、プラズマ中のガ
スの組成を変化させる、放電電力密度を変化させる、放
電ガスの圧力を変化させる、印加電圧の周波数を変化さ
せる、の内の少なくとも1つを用いるようにしてもよ
い。その場合、異方性エッチングとして、反応性のガズ
プラズマを用いたエッチングを使用し、選択比を変化さ
せる手段として、プラズマ中のガスの組成を変化させ
る、あるいは放電電力密度を変化させるという方法を用
いると、反応種や中性種の種類や割合、イオンのエネル
ギーが変化するので表面での反応やその速度が変化し、
その結果選択比が変化する。また、選択比を変化させる
手段として、放電ガスの圧力を変化させる、あるいは印
加電圧の周波数を変化させるという方法を用いると、イ
オンのエネルギーや電子の平均エネルギーが変化し、選
択比が変化する。
【0049】異方性エッチングの途中で選択比が変化す
ると、加工層の形状が変化して基板に転写される。反応
性のガスプラズマを用いたエッチングは異方性に優れて
いるので、面内方向の形状は忠実に基板に転写される。
その基板をマスター原盤として金型を形成するので、面
内方向の形状が正確で、かつ深さ方向の形状を制御され
た金型を製造することができる。また、異方性エッチン
グの手段として反応性のガスプラズマを用いたエッチン
グを使用するので、異方性が優れている。また、エッチ
ングを制御するパラメータがガスの組成、放電電力密
度、放電ガス圧力、印加電圧の周波数等多数あり、選択
比を変化させるときに、その変化量に応じて適切なパラ
メータを選択することができる。
ると、加工層の形状が変化して基板に転写される。反応
性のガスプラズマを用いたエッチングは異方性に優れて
いるので、面内方向の形状は忠実に基板に転写される。
その基板をマスター原盤として金型を形成するので、面
内方向の形状が正確で、かつ深さ方向の形状を制御され
た金型を製造することができる。また、異方性エッチン
グの手段として反応性のガスプラズマを用いたエッチン
グを使用するので、異方性が優れている。また、エッチ
ングを制御するパラメータがガスの組成、放電電力密
度、放電ガス圧力、印加電圧の周波数等多数あり、選択
比を変化させるときに、その変化量に応じて適切なパラ
メータを選択することができる。
【0050】また、上記請求項1または2において、金
型を形成する工程が、基板に導電性金属により電極体を
形成する工程と、前記電極体を電極として電鋳処理を行
い電鋳層を形成する工程と、電鋳層を基板から剥離する
工程とを有するようにしてもよい。その場合、マスター
原盤が製作された後に、表面に導電性金属により電極体
を形成する。これを電極として電極体の上に電鋳層を形
成する。この電極体および電鋳層はマスター原盤の形状
を忠実になぞって製作し、その後、電鋳層を剥離する
と、電鋳層にはマスター原盤の形状が反転した形状が形
成される。また、マスター原盤から金型を製作するのに
電鋳処理を用いたので、正確な形状の転写が行われる。
型を形成する工程が、基板に導電性金属により電極体を
形成する工程と、前記電極体を電極として電鋳処理を行
い電鋳層を形成する工程と、電鋳層を基板から剥離する
工程とを有するようにしてもよい。その場合、マスター
原盤が製作された後に、表面に導電性金属により電極体
を形成する。これを電極として電極体の上に電鋳層を形
成する。この電極体および電鋳層はマスター原盤の形状
を忠実になぞって製作し、その後、電鋳層を剥離する
と、電鋳層にはマスター原盤の形状が反転した形状が形
成される。また、マスター原盤から金型を製作するのに
電鋳処理を用いたので、正確な形状の転写が行われる。
【0051】また、上記請求項4において、異方性エッ
チングが反応性のガスプラズマを用いたエッチングであ
り、選択比を変化させる手段として、プラズマ中のガス
の組成を変化させる、放電電力密度を変化させる、放電
ガスの圧力を変化させる、印加電圧の周波数を変化させ
る、の内の少なくとも1つを用いるようにしてもよい。
その場合、異方性エッチングとして、反応性のガスプラ
ズマを用いたエッチングを使用し、選択比を変化させる
手段として、プラズマ中のガスの組成を変化させる、あ
るいは放電電力密度を変化させるという方法を用いる
と、反応種や中性種の種類や割合、イオンエネルギーが
変化するので表面での反応やその速度が変化し、その結
果選択比が変化する。また選択比を変化させる手段とし
て、放電ガスの圧力を変化させる、あるいは印加電圧の
周波数を変化させるという方法を用いると、イオンのエ
ネルギーや原子の平均のエネルギーが変化し、選択比が
変化する。
チングが反応性のガスプラズマを用いたエッチングであ
り、選択比を変化させる手段として、プラズマ中のガス
の組成を変化させる、放電電力密度を変化させる、放電
ガスの圧力を変化させる、印加電圧の周波数を変化させ
る、の内の少なくとも1つを用いるようにしてもよい。
その場合、異方性エッチングとして、反応性のガスプラ
ズマを用いたエッチングを使用し、選択比を変化させる
手段として、プラズマ中のガスの組成を変化させる、あ
るいは放電電力密度を変化させるという方法を用いる
と、反応種や中性種の種類や割合、イオンエネルギーが
変化するので表面での反応やその速度が変化し、その結
果選択比が変化する。また選択比を変化させる手段とし
て、放電ガスの圧力を変化させる、あるいは印加電圧の
周波数を変化させるという方法を用いると、イオンのエ
ネルギーや原子の平均のエネルギーが変化し、選択比が
変化する。
【0052】異方性エッチングの途中で選択比が変化す
ると、加工層の深さ方向の形状が変化して基板に転写さ
れる。反応性のガスプラズマを用いたエッチングは異方
性に優れているので、面内方向の形状が忠実に基板に転
写される。その基板をマスター原盤として金型を形成
し、光学素子を形成するので、面内方向の形状が正確
で、かつ深さ方向の形状を抑制された光学素子を製造す
ることができる。また、異方性エッチングの手段として
反応性のガスプラズマを用いたエッチングを使用するの
で、異方性が優れている。また、エッチングを制御する
パラメータがガスの組成、放電電力密度、放電ガス圧
力、印加電圧の周波数等多数あり、選択比を変化させる
ときに、その変化量に応じて適切なパラメータを選ぶこ
とができる。
ると、加工層の深さ方向の形状が変化して基板に転写さ
れる。反応性のガスプラズマを用いたエッチングは異方
性に優れているので、面内方向の形状が忠実に基板に転
写される。その基板をマスター原盤として金型を形成
し、光学素子を形成するので、面内方向の形状が正確
で、かつ深さ方向の形状を抑制された光学素子を製造す
ることができる。また、異方性エッチングの手段として
反応性のガスプラズマを用いたエッチングを使用するの
で、異方性が優れている。また、エッチングを制御する
パラメータがガスの組成、放電電力密度、放電ガス圧
力、印加電圧の周波数等多数あり、選択比を変化させる
ときに、その変化量に応じて適切なパラメータを選ぶこ
とができる。
【0053】また、上記請求項3または4において、金
型を形成する工程が、基板に導電性金属により電極体を
形成する工程と、前記電極体を電極として電鋳処理を行
い電鋳層を形成する工程と、電鋳層を基板から剥離する
工程とを有するようにしてもよい。その場合、マスター
原盤が製作された後に、表面に導電性金属により電極体
を形成する。これを電極として電極体の上に電鋳層を形
成する。この電極体および電鋳層はマスター原盤の形状
を忠実になぞって製作し、その後、電鋳層を剥離する
と、電鋳層にはマスター原盤の形状が反転した形状が形
成される。この金型を用いると、マスター原盤の形状が
精密に形成された光学素子が製造される。また、マスタ
ー原盤から金型を製作するのに電鋳処理を用いたので、
正確な形状の転写が行われ、その金型を用いて光学素子
を形成するので、精密に光学素子を製造することができ
る。
型を形成する工程が、基板に導電性金属により電極体を
形成する工程と、前記電極体を電極として電鋳処理を行
い電鋳層を形成する工程と、電鋳層を基板から剥離する
工程とを有するようにしてもよい。その場合、マスター
原盤が製作された後に、表面に導電性金属により電極体
を形成する。これを電極として電極体の上に電鋳層を形
成する。この電極体および電鋳層はマスター原盤の形状
を忠実になぞって製作し、その後、電鋳層を剥離する
と、電鋳層にはマスター原盤の形状が反転した形状が形
成される。この金型を用いると、マスター原盤の形状が
精密に形成された光学素子が製造される。また、マスタ
ー原盤から金型を製作するのに電鋳処理を用いたので、
正確な形状の転写が行われ、その金型を用いて光学素子
を形成するので、精密に光学素子を製造することができ
る。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の
金型の製造方法によれば、加工層を機械加工して所定の
形状を形成するため、加工データを変更することにより
容易に様々な形状を形成することができ、容易に様々な
形状の金型を製造することができる。
金型の製造方法によれば、加工層を機械加工して所定の
形状を形成するため、加工データを変更することにより
容易に様々な形状を形成することができ、容易に様々な
形状の金型を製造することができる。
【0055】また、本発明の請求項2の金型の製造方法
によれば、基板上に機械加工の容易な加工層を形成し、
この加工層を所定の形状に機械加工し、加工層の形状
を、選択比を変化させながら異方性エッチングにより基
板に転写するため、基板に加工層の形状を変形して転写
することができる。よって、加工層に加工の容易な形
状、例えば断面形状を直線で近似したブレーズ形状を形
成しても、金型として所望の形状を得ることができる。
によれば、基板上に機械加工の容易な加工層を形成し、
この加工層を所定の形状に機械加工し、加工層の形状
を、選択比を変化させながら異方性エッチングにより基
板に転写するため、基板に加工層の形状を変形して転写
することができる。よって、加工層に加工の容易な形
状、例えば断面形状を直線で近似したブレーズ形状を形
成しても、金型として所望の形状を得ることができる。
【0056】また、本発明の請求項3の光学素子の製造
方法によれば、加工層の形状をエッチングにより基板に
転写したものをマスター原盤として金型を製作し、それ
を用いて光学素子を製造するので、大量生産に適してい
る。
方法によれば、加工層の形状をエッチングにより基板に
転写したものをマスター原盤として金型を製作し、それ
を用いて光学素子を製造するので、大量生産に適してい
る。
【0057】また、本発明の請求項4の光学素子の製造
方法によれば、所望の形状を有する金型を用いて光学素
子を製造することができるので、回折効率や集光効率の
高い光学素子を容易に製造することができる。
方法によれば、所望の形状を有する金型を用いて光学素
子を製造することができるので、回折効率や集光効率の
高い光学素子を容易に製造することができる。
【図1】(a)〜(i)は本発明の第1実施例を説明す
るための図である。
るための図である。
【図2】(a)〜(i)は本発明の第2実施例を説明す
るための図である。
るための図である。
【図3】(a)、(b)は第2実施例の加工層の形状を
説明するための図である。
説明するための図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明において選択比を変化
させながら行う異方性エッチングの原理を説明するため
の図である。
させながら行う異方性エッチングの原理を説明するため
の図である。
【図5】(a)、(b)は第2実施例を説明するための
図である。
図である。
【図6】(a)、(b)第2実施例を説明するための図
である。
である。
【図7】(a)〜(f)は従来技術を説明するための図
である。
である。
【図8】(a)〜(e)は従来技術を説明するための図
である。
である。
1 基板 2 加工層 3 バイト 4 溝の斜辺 5 エッチングガス 6 電極体 7 電鋳層
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上に加工層を形成する工程と、 前記加工層を所望の形状に機械加工する工程と、 所望の形状に機械加工された加工層および前記基板をエ
ッチングして、前記加工層の形状を前記基板に深さ方向
に相似的に形成する工程と、 前記エッチングされた基板をマスター原盤として金型を
形成する工程とを有することを特徴とする金型の製造方
法。 - 【請求項2】 基板上に加工層を形成する工程と、 前記加工層を所望の形状に機械加工する工程と、 所望の形状に機械加工された加工層および前記基板を、
選択比を変化させて異方性エッチングする工程と、 前記異方性エッチングされた基板をマスター原盤として
金型を形成する工程とを有することを特徴とする金型の
製造方法。 - 【請求項3】 基板上に加工層を形成する工程と、 前記加工層を所望の形状に機械加工する工程と、 所望の形状に機械加工された加工層および前記基板をエ
ッチングして、前記加工層の形状を深さ方向に相似的に
前記基板に形成する工程と、 前記エッチングされた基板をマスター原盤として金型を
形成する工程と、 前記金型を用いて光学素子を製造する工程とを有するこ
とを特徴とする光学素子の製造方法。 - 【請求項4】 基板上に加工層を形成する工程と、 前記加工層を所望の形状に機械加工する工程と、 所望の形状に機械加工された加工層および前記基板を、
選択比を変化させて異方性エッチングする工程と、 前記異方性エッチングされた基板をマスター原盤として
金型を形成する工程と、 前記金型を用いて光学素子を製造する工程とを有するこ
とを特徴とする光学素子の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30632194A JPH08160210A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 金型の製造方法およびそれを用いた光学素子の製造方法 |
| US08/570,508 US5770120A (en) | 1994-12-09 | 1995-12-11 | Method of manufacturing die and optical element performed by using the die |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30632194A JPH08160210A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 金型の製造方法およびそれを用いた光学素子の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08160210A true JPH08160210A (ja) | 1996-06-21 |
Family
ID=17955708
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30632194A Withdrawn JPH08160210A (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 金型の製造方法およびそれを用いた光学素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08160210A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010085625A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 3次元パターン形成体の製造方法 |
-
1994
- 1994-12-09 JP JP30632194A patent/JPH08160210A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010085625A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 3次元パターン形成体の製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020305 |