JPH0816098B2 - 4‐シクロヘキシルメチル‐2―アゼチジノン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

4‐シクロヘキシルメチル‐2―アゼチジノン誘導体およびその製造方法

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JPH0816098B2
JPH0816098B2 JP63275838A JP27583888A JPH0816098B2 JP H0816098 B2 JPH0816098 B2 JP H0816098B2 JP 63275838 A JP63275838 A JP 63275838A JP 27583888 A JP27583888 A JP 27583888A JP H0816098 B2 JPH0816098 B2 JP H0816098B2
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邦和 酒井
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Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute
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Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般式 (式中、R1はアラルキル基またはアシル基であり、R2
置換あるいは無置換のアラルキル基、または置換あるい
は無置換のアリール基を表す。)で表される新規な4−
シクロヘキシルメチル−2−アゼチジノン誘導体および
その製造法に関する。前記一般式(I)で表される4−
シクロヘキシルメチル−2−アゼチジノン誘導体は、酸
処理によるラクタム環の開環とそれに続くアミノ基およ
び水酸基の保護基の除去により、式 (式中、R3は炭素数1〜7の直鎖若しくは分枝アルキル
基、アラルキル基またはアリール基を表す。)で表され
るラセミ体あるいは光学活性なβ−アミノ酸誘導体へ誘
導できる(下記参考例参照)。
一般式(IV)で表されるβ−アミノ酸エステルは、ヒ
トレニン阻害活性により高血圧症治療剤として有用な、
一般式 (式中、(R)を記した炭素原子は(R)−配置であ
り、(S)を記した炭素原子は(S)−配置である。Y
は酸素原子またはアミノ基、R4は炭素数1〜7の直鎖状
または分枝アルキル基を表す。)で表されるアミノ酸誘
導体の製造原料として有用である(特開昭62-234071号
報、日本薬学会第108年会講演要旨集39ページ(1988
年)参照)。
〔従来の技術〕
前記一般式(V)で表されるペプチド様化合物は4個
の不斉炭素を有し、それぞれの炭素の立体配置はその活
性に影響を与えることが知られている。特にC末端側の
β−アミノ酸部分の2個の不斉炭素は、(2R,3S)−配
置である方が好ましいことが確認されている。しかしな
がら、これらの不斉炭素を立体選択的に構築することは
極めて難しい問題であった。特に、これらの連続する2
つの不斉炭素の相対配置を制御することは困難であっ
た。
例えば、L−フェニルアラニンを出発原料として合成
する方法が報告されているが(特開昭62-234071号
報)、水酸基の付け根の不斉炭素の立体配置を制御する
ことは難しく、(2R)−および(2S)−配置のジアステ
レオマー混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
などで分離せざるを得なかった。この方法は高価なカラ
ムや充てん剤を要したり、大量の溶媒を用いるなどの問
題があり、しかも大量に処理することが困難なものであ
った。また、有毒なシアン化合物を使用していることも
実用化の大きな問題であった。
このため、式(IV)で表されるβ−アミノ酸誘導体の
高立体選択的合成法の開発が望まれていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結
果、工業的に安価に製造しうる本発明の前記一般式
(I)で表される新規な4−シクロヘキシルメチル−2
−アゼチジノン誘導体を経由することにより、前記一般
式(IV)で表されるβ−アミノ酸誘導体のラセミ体ある
いは光学活性体を高ジアステレオ選択的に合成できるこ
とを見出し、本発明を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の前記一般式(I)で表される4−シクロヘキ
シルメチル−2−アゼチジノン誘導体は、下記の製造工
程に従い製造できる。
(式中、R5は炭素数1〜7の直鎖若しくは分枝アルキル
基、アラルキル基またはアリール基、R1およびR2は前記
と同じ意味を表す。Xは塩素、臭素またはヨウ素を表
す。) (第1工程) 本工程は、一般式(VI)で表されるシクロヘキシル酢
酸誘導体を還元して式(VII)で表されるシクロヘキシ
ルアセトアルデヒドを製造する工程である。本反応に用
いられるシクロヘキシル酢酸誘導体としては、シクロヘ
キシル酢酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピ
ルエステル、ベンジルエステル、フェニルエステルなど
対応するアルデヒドに変換できるものが例示できる。ま
た、本反応で用いられる還元剤としては、エステルをア
ルデヒドに還元するのに使用される如何なる還元剤も使
用することができるが、好適には水素化ジイソブチルア
ルミニウム、水素化ビス(2−メトキシ−エトキシ)ア
ルミニウムナトリウムなどが用いられる。本反応は溶媒
中で行われ、溶媒としては、通常還元反応に関与しない
ものであれば如何なる溶媒も使用できるが、好適には、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエンなど
が用いられる。反応は−100℃〜20℃で円滑に進行す
る。
(第2工程) 本工程は、式(VII)で表されるシクロヘキシルアセ
トアルデヒドと一般式(VIII)で表される第1アミン化
合物とを反応させ、副生する水を除去して一般式(II)
で表されるイミン誘導体を製造するものである。第一ア
ミン化合物としては、置換基としてアラルキル基あるい
はアリール基を有するものが用いられる。アラルキル基
としては、ベンジル、p−メトキシベンジル、2,4−ジ
メトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベ
ンジルのような置換あるいは無置換のモノアリールメチ
ル基、ジフェニルメチル、ジ−p−アニシルメチルのよ
うなジアリールメチル基、トリチルのようなトリアリー
ルメチル基などを挙げることができ、アリール基として
は、フェニル、p−アニシル、o−アニシル、2,4−ジ
メトキシフェニル、p−ニトロフェニルなどの置換、あ
るいは無置換アリール基を挙げることができる。脱水反
応である本工程を行うための反応条件としては、溶媒と
の共沸蒸留による方法、脱水剤を用いる方法およびこれ
らを組み合わせる方法が可能である。脱水剤としては、
反応系中で脱水以外の反応を起こさないものであれば如
何なる脱水剤も使用できるが、好適には、無水硫酸ナト
リウム、無水硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、モレ
キュラーシーブスなどが用いられる。溶媒としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなど
のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、シクロヘキ
サンなどの炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、ジ
クロロメタン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系
溶媒などを例示できる。反応は−20℃〜100℃で円滑に
進行する。
(第3工程) 本工程は、第2工程で得られた一般式(II)で表され
るイミン誘導体と、一般式(III)で表されるグリコー
ル酸誘導体とを塩基存在下反応させ、一般式(I)で表
される4−シクロヘキシルメチル−2−アゼチジノン誘
導体を製造するものである。用いるグリコール酸誘導体
としては、塩化ベンジルオキシアセチル、臭化ベンジル
オキシアセチル、ヨウ化ベンジルオキシアセチル、塩化
アセトキシアセチル、臭化アセトキシアセチル、ヨウ化
アセトキシアセチルなどのハロゲン化アラルキルオキシ
アセチルあるいはハロゲン化アシルオキシアセチルが挙
げられる。また、用いる塩基としては、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプ
ロピルエチルアミンなどの第3アミン類、ピリジン、コ
リジン、ルチジンなどの芳香族アミンが用いられ、好適
にはトリエチルアミンが用いられる。反応は溶媒中で行
われることが好ましく、溶媒としては、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキ
シエタンなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、
ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒、ジク
ロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭
素などのハロゲン化炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチ
ルホスホリックトリアミドなどの極性非プロトン性溶媒
が挙げられる。反応は−40℃〜100℃で円滑に進行す
る。
以上の製造工程によって製造された本発明化合物であ
る一般式(I)で表される4−シクロヘキシルメチル−
2−アゼチジノン誘導体は、下記工程により高血圧治療
剤である一般式(V)で表される化合物の製造原料であ
る一般式(IV)で表されるβ−アミノ酸誘導体に誘導で
きる。
(式中、R1およびR2は前記と同じ意味を表し、R3は炭素
数1〜7の直鎖若しくは分枝アルキル基、アラルキル基
またはアリール基を表す。) (第4工程) 本工程は、一般式(I)で表される4−シクロヘキシ
ルメチル−2−アゼチジノンをアルコール中、酸処理し
てラクタム環を開いて、一般式(IX)で表されるβ−ア
ミノ酸エステルを製造する工程である。用いるアルコー
ルとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、アミルアルコール、ベンジルアルコール、
β−ニトロベンジルアルコール、フェノールなどが挙げ
られ、酸としては、塩酸、硫酸、ホウ酸、リン酸、p−
トルエンスルホン酸などが挙げられる。本反応は溶媒中
で行われ、溶媒としては、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール、アミルアルコールなどのアル
コール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒が用いられ
る。反応は−20℃〜100℃で円滑に進行する。
(第5工程) 本工程は、一般式(IX)で表されるβ−アミノ酸エス
テルの水酸基の保護基、R1とアミノ基の保護基、R2を除
去し、一般式(IV)で表されるβ−アミノ酸誘導体を製
造する工程である。R1およびR2は、通常の脱保護する方
法に従って容易に除去することができ(Protective Gro
ups in Organic Synthesis John-Wiley & Sons,New Yo
rk,1981,参照)、遊離の水酸基やアミノ基に変換でき
る。
例えば、R1、R2がともにアリールメチル基の場合は、
触媒存在下、水素で加水素分解することにより保護基が
除去できる。触媒としては炭素上に担持したパラジウ
ム、白金、ロジウムなどが用いられ、溶媒としてはメタ
ノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール系
溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ア
ミルなどのエステル系溶媒、ベンゼン、トルエンなどの
炭化水素系溶媒などが用いられる。反応は常圧の水素雰
囲気下、0℃〜100℃で円滑に進行する。
以下、実施例、参考例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、略号の意味は次の通りである。
Bn:ベンジル基 Ac:アセチル基 DAM:ジ−p−アニシルメチル基 参考例1 シクロヘキシル酢酸エチル11.2g(65.6mmol)を無水
エーテル131mlに溶かし、−78℃に冷却して水素化ジイ
ソブチルアルミニウムの1M−ヘキサン溶液72.2ml(72.2
mmol)を滴下した。同温度で1時間後ロッシェル塩水溶
液(40g/200ml)に反応液を移し、室温で2時間攪拌し
た。エーテルを加えて分液し、有機層を0.5N塩酸、飽和
食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次
洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去
して得られた残渣をカラム精製し、(シリカゲル、ヘキ
サン:エーテル=1:0〜19:1)、シクロヘキシルアセト
アルデヒド7.10g(収率85%)を無色油状物して得た。
IR(neat):2930,2860,1722,1445 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.7〜2.0(11H,m,c-C6H11),2.28(2H,m,CH2 CHO),
9.75(1H,dt,J=0.7,2.3Hz,CHO) GC-MS m/e:126(M+),108(M-H2O),97(M-CHO) 参考例2 シクロヘキシルアセトアルデヒド2.08g(16.5mmol)
と硫酸マグネシウム3.96g(33mmol)をトルエン16.5ml
に加え、ベンジルアミン1.64ml(15.0mmol)を0℃にて
加えた。同温度で2時間後、不溶物をろ別し、溶媒を減
圧留去し、N−ベンジル−シクロヘキシルアセトアルド
イミン3.29g(定量的収率)を無色油状物として得た。
H−NMR(CDCl3) δ:0.8〜1.9(11H,m,c-C6H11),2.21(2H,t,J=5.6Hz,N
CHCH2),4.56(2H,s,PhCH2),7.27(5H,s,Ph),7.78(1
H,t,J=5.3Hz,NCH) 実施例1 参考例2で得られたN−ベンジルシクロヘキシルアセ
トアルドイミン0.324g(1.63mmol)にジクロロメタン1.
5mlとトリエチルアミン1.03ml(14.0mmol)を加えて溶
かした後、氷冷下、塩化ベンジルオキシ酢酸0.350ml
(2.22mmol)のジクロロメタン溶液(0.35ml)を30分か
けて滴下した。徐々に室温まで昇温した後、同温度で一
夜攪拌した。1N塩酸8mlとエーテルを加えて攪拌し、分
液した。有機層を飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム
水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をカラム精
製し(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル=20:1〜15:
1)、(3R*,4S*)−1−ベンジル−3−ベンジルオキシ
−4−シクロヘキシルメチル−2−アゼチジノン0.218g
(収率41%)を無色油状物として得た。
IR(neat):3050,2930,2865,1750,1499,1448,1403,134
5,1160,1075,1023,736,699 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.5〜1.8(13H,m,c-C6H11CH2),3.63(1H,dt,J=5.
1,6.6Hz,NCH),4.08,4.66(2H,d,J=15.2Hz,OCH2),4.6
1(1H,d,J=5.1Hz,OCH),4.67,4.90(2H,d,J=11.9Hz,N
CH2),7.30(10H,m,aromatics) MS m/e:454(M+Bn)+,4.26(M+Bn-CO)+,364(M+1)+ 参考例3 (3R*,4S*)−1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−
4−シクロヘキシルメチル−2−アゼチジノン0.118g
(0.325mmol)を2−プロパノール5mlに溶かし、氷冷
下、塩化水素約200mlを吹き込んだ。徐々に室温まで昇
温し、さらに一夜攪拌した。溶媒を減圧留去後、トルエ
ンを加えて再び減圧留去した。残渣にエーテルと飽和炭
酸水素ナトリウム水を加えて分液し、有機層を飽和食塩
水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧
留去して得られた残渣をカラム精製し(シリカゲル、ヘ
キサン:酢酸エチル=1:0〜30:1)、(2R*,3S*)−2−
ベンジルオキシ−3−ベンジルアミノ−4−シクロヘキ
シル酪酸イソプロピル0.129g(収率94%)を無色油状物
として得た。
IR(neat):2930,2860,1739,1449,1372,1262,1196,114
3,1102,1026,732,698 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.6〜1.8(14H,m,c-C6H11CH2とNH),1.23(3H,d,J=
6.2Hz,(CH3 )2CHの一方),1.29(3H,d,J=6.2Hz,(CH3 )2C
Hの一方),3.05(1H,m,NCH),3.72(2H,s,NCH2),3.90
(1H,d,J=4.0Hz,BnOCH),4.37,4.81(2H,d,J=11.9Hz,
OCH2),5.12(1H,quint,J=6.2Hz),CH3 CH),7.25,7.3
2(10H,s,C6H5 x 2) MS m/e:424(M+1)+,336(M-CO2(CH3)2),326,216 参考例4 (2R*,3S*)−2−ベンジルオキシ−3−ベンジルア
ミノ−4−シクロヘキシル酪酸イソプロピル57.1mg(0.
135mmol)を2−プロパノール1.5mlに溶かし、10%パラ
ジウムカーボン20mgを加えて水素雰囲気下、室温で1日
攪拌した。触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮して(2R*,3S
*)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキ
シ酪酸イソプロピル31.2mg(収率95%)を無色結晶とし
て得た。
融点:73〜75℃ IR(neat):3450,2930,2860,1738,1596,1441,1380,122
2,1196,1146,1110,985 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.7〜2.0(16H,m,c-C6H11CH2,NH2,OH),1.29(6H,
d,J=6.4Hz,CH3 x 2),3.15(1H,m,NCH),3.96(1H,d,J
=2.4Hz,CHOH),5.13(1H,quint,J=6.4Hz,CH3 CH) MS m/e:244(M+1)+,184(M−OCH(CH3)2)+,156 元素分析値:(C13H25NO3として) C% H% N% 計算値 64.17 10.35 5.76 実測値 63.91 10.21 5.63 参考例5 (3R*,4S*)−1−ベンジル−3−ベンジルオキシ−
4−シクロヘキシルメチル−2−アゼチジノン89.9mg
(0.248mmol)をメタノール5mlに溶かし、氷冷下、塩化
水素約200mlを吹き込んだ。徐々に室温まで昇温し、さ
らに一夜攪拌した。溶媒を減圧留去して得られた残渣に
メタノール5mlを加えて溶かし、10%パラジウムカーボ
ン10mgと5N塩酸メタノール溶液0.5mlを加えて水素雰囲
気下1日攪拌した。触媒をろ別後、ろ液を減圧濃縮し
た。残渣にピリジン1.0mlと無水酢酸0.3mlを加え室温で
1日攪拌した。溶媒を減圧留去後、残渣にエーテルと1N
塩酸を加えて攪拌し分液した。有機層を飽和食塩水、飽
和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られ
た残渣をカラム精製し(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エ
チル=7:3〜1:1)、(2R*,3S*)−2−アセトキシ−3
−アセチルアミノ−4−シクロヘキシル酪酸メチル66.4
mg(収率90%)を無色結晶して得た。
融点:107〜108℃ IR(KBr):3280,3100,2940,2870,1750,1650,1560,1440,
1378,1300,1229,1180,1080 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.7〜1.9(13H,m,c-C6H11CH2),1.96(3H,s,CH3CO
N),2.18(3H,s,CH3COO),3.73(3H,s、OCH3),4.64(1
H,m,NCH),5.00(1H,d,J=2.4Hz,OCH),5.52(1H,bd,J
=9.7Hz,NH) MS m/e:300(M+1)+,257(M+1-CH3CO)+,256 参考例6 シクロヘキシルアセトアルデヒド0.196g(1.55mmol)
と硫酸マグネシウム0.30gをトルエン2mlに加え、p−ア
ニシジン0.172g(1.40mmol)を0℃にて加えた。同温度
で2時間後、不溶物をろ別し、溶媒を減圧留去し、N−
p−メトキシフェニル−シクロヘキシルアセトアルドイ
ミン0.340g(定量的収率)を得た。
H−NMR(CDCl3) δ:0.7〜2.0(11H,m,c-C6H11),2.34(2H,t,J=5.4Hz,N
CHCH2 ),3.79(3H,s,CH3O),6.94(4H,m,aromatics),
7.86(1H,t,J=5.5Hz,N=CH) 実施例2 参考例6で得た粗製N−p−メトキシフェニル−シク
ロヘキシルアセトアルデヒド0.340gにジクロロメタン1.
7mlとトリエチルアミン1.08mlを加えて溶かした後、氷
冷下、塩化ベンジルオキシ酢酸0.367ml(2.33mmol)を
滴下した。徐々に室温まで昇温した後、同温度で一夜攪
拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水6mlとエーテルを加
えて攪拌し分液した。有機層を飽和食塩水、1N塩酸、飽
和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去して得られた残渣をカラム精製し(シリ
カゲル、ヘキサン:酢酸エチル=20:1〜9:1)、(3R*,4
S*)−3−ベンジルオキシ−4−シクロヘキシルメチル
−1−p−メトキシフェニル−2−アゼチジノン0.175g
(収率30%)を無色油状物として得た。
IR(neat):2930,2852,1740,1510,1442,1390,1299,124
2,1175,1123,1028,827,734,697,620,520 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.8〜2.0(13H,m,c-C6H11CH2),3.78(3H,s,CH3O),
4.21(1H,m,NCH),4.73(1H,d,J=5.3Hz,OCH),4.74,4.
97(2H,d,J=11.9Hz),PhCH2 ),6.86,7.30(4H,d,J=
9.0Hz,C6H4),7.36(5H,s,Ph) MS m/e:379(M+),260(M-119)+ 参考例7 シクロヘキシルアセトアルデヒド0.740g(5.87mmol)
と硫酸マグネシウム1.43gをベンゼン5mlに溶かし、ジ−
p−アニシルメチルアミン(DAM−NH2)1.30g(5.34mmo
l)を0℃にて加えた。同温度で1時間後、不溶物をろ
別し、溶媒を減圧留去し、N−(ジ−p−アニシルメチ
ル)シクロヘキシルアセトアルドイミン1.98g(定量的
収率)を得た。
H−NMR(CDCl3) δ:0.8〜1.9(11H,m,c-C6H11),2.27(2H,m,NCHCH2 ),
3.76(6H,s,CH3 x 2),5.26(1H,s,Ar2CH),6.82,7.19
(8H,d,J=8.8Hz,aromatics),7.80(1H,t,J=5.3Hz,N
=CH) 実施例3 参考例7で得た粗製N−(ジ−p−アニシルメチル)
−シクロヘキシルアセトアルドイミン0.396gにジクロロ
メタン1mlとトリエチルアミン0.696mlを加えて溶かした
後、氷冷下、塩化ベンジルオキシ酢酸0.237ml(1.50mmo
l)のジクロロメタン溶液(0.24ml)を30分かけて滴下
した。徐々に室温まで昇温した後、同温度で一夜攪拌し
た。1N塩酸とエーテルを加えて攪拌し、分液した。有機
層を飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去して得られた残渣をカラム精製し
(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル=19:1〜17:3)、
低極性成分として(3R*,4R*)−3−ベンジルオキシ−
4−シクロヘキシルメチル−1−ジ−p−アニシルメチ
ル−2−アゼチジノン68.8mg(収率14%)、高極性成分
として(3R*,4S*)−3−ベンジルオキシ−4−シクロ
ヘキシルメチル−1−ジ−p−アニシルメチル−2−ア
ゼチジノン395mg(収率80%)を無色カラメルとして得
た。
(3R*,4R*)−体のスペクトル IR(neat):2930,2850,1750,1610,1585,1511,1449,138
0,1330,1302,1248,1174,1109,1029,821,735,698 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.6〜1.8(13H,m,c-C6H11CH2),3.55(1H,m,N-CH),
3.80(6H,s,CH3 x 2),4.26(1H,d,J=1.5Hz,OCH),4.6
4,4.85(2H,d,J=11.7Hz,PhCH2 ),5.81(1H,Ar2CH),6.
8〜7.3(8H,m,C6H4 x 2),7.33(5H,s,Ph) MS m/e:530(M+CH3O)+,500(M+1)+ (3R*,4S*)−体のスペクトル IR(neat):2930,2860,1743,1610,1583,1511,1446,133
9,1302,1247,1175,1029,821,736,698,570 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.6〜1.8(13H,m,c-C6H11CH2),3.70(1H,m,NCH),
3.79(6H,s,CH3 x 2),4.56(1H,d,J=5.1Hz,OCH),4.6
8,4.92(2H,d,J=12.1Hz,PhCH2 ),5.83(1H,s,Ar2CH),
6.8〜7.3(8H,m,C6H4 x 2),7.33(5H,s,Ph) MS m/e:530(M+CH3O)+,500(M+1)+ 参考例8 (3R*,4S*)−3−ベンジルオキシ−4−シクロヘキ
シルメチル−1−ジ−p−アニシルメチル−2−アゼチ
ジノン0.266g(0.533mmol)を2−プロパノール5mlに溶
かし、氷冷下、塩化水素約200mlを吹き込んだ。徐々に
室温まで昇温し、さらに4時間攪拌した。溶媒を減圧留
去後、残渣にエーテルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
を加えて分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して得られた残
渣をカラム精製し(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル
=19:1〜9:1)、(2R*,3S*)−2−ベンジルオキシ−4
−シクロヘキシル−3−(ジ−p−アニシルメチルアミ
ノ)酪酸イソプロピル0.288g(収率96%)を無色油状物
として得た。
IR(neat):2930,2860,1740,1610,1509,1450,1243,119
5,1174,1102,1032,820,740,698,558 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.6〜2.0(13H,m,c-C6H11CH2),1.19,1.29(6H,d,J
=6.2Hz,CH3 x 2),2.95(1H,m,NCH),3.74,3.76(6H,
s,CH3O x 2),3.95(1H,d,J=3.0,OCH),4.34,4.78(2
H,d,J=12.3Hz,PhCH2),4.84(1H,s,Ar2CH),5.10(1H,
quint,J=6.2Hz,CH(CH3)2),6.72〜7.26(8H,m,C6H4 x
2),7.30(5H,s,Ph) MS m/e:558(M-1)+,516(M-CH3-CO)+ 参考例9 (3R*,4S*)−2−ベンジルオキシ−4−シクロヘキ
シル−3−(ジ−p−アニシルメチルアミノ)酪酸イソ
プロピル60.5mg(0.108mmol)を2−プロパノール2mlに
溶かし、10%パラジウムカーボン10mgを加えて水素雰囲
気下3日間攪拌した。触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮し
て得られた残渣をカラム精製し(シリカゲル、ヘキサ
ン:酢酸エチル=3:2〜2:3)、(3R*,4S*)−3−アミ
ノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸イソプロ
ピル18.0mg(収率67%)を無色結晶として得た。
物性値は参考例4で得たサンプルと一致した。
参考例10 シクロヘキシルアセトアルデヒド0.159g(1.26mmol)
と硫酸マグネシウム0.3gをベンゼン2mlに加え、氷冷
下、(S)−1−フェニルエチルアミン0.156ml(1.26m
mol)を加えた。同温度で2時間後不溶物をろ別し、溶
媒を減圧留去し、N−〔(S)−1−フェニルエチル〕
シクロヘキシルアセトアルドイミン0.300g(定量的収
率)を無色油状物として得た。
H−NMR(CDCCl3) δ:0.8〜2.0(11H,m,c-C6H11),1.49(3H,d,J=6.8Hz,C
H3),2.17(1H,t,J=5.5Hz,NCHCH2 ),4.28(1H,q,J=6.
8Hz,PhCH),7.30(5H,s,Ph),7.74(1H,t,J=5.5Hz,N=
CH) 実施例4 参考例10で得られたN−〔(S)−1−フェニルエチ
ル〕シクロヘキシルアセトアルドイミン0.300gにジクロ
ロメタン1.5mlおよびトリエチルアミン0.876ml(6.30mm
ol)を加えて溶かした後、氷冷下、塩化ベンジルオキシ
酢酸0.298ml(1.89mmol)のジクロロメタン溶液(0.3m
l)を30分かけて滴下した。徐々に室温まで昇温した
後、室温で一夜攪拌した。1N塩酸とエーテルを加えて分
液し、有機層を飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで
乾燥した後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をカラム
精製し(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル=9:1)、
3−ベンジルオキシ−4−シクロヘキシルメチル−1−
〔(S)−1−フェニルエチル〕−2−アゼチジノン0.
401g(収率84%)を無色油状物として得た。本品の400M
Hz、H−NMR(CDCl3)を測定したところ、δ:3.42ppm、
3.47ppm、3.56ppmおよび3.63ppmの位置にβ−ラクタム
環の立体異性体に基づく4種類のC4−Hのシグナルが観
測された。これらのシグナルの積分比より、その生成比
は6:10:52:32であることが判明した。これらの異性体は
混合物のまま、次の参考例11の原料として用いた。ま
た、参考例11、12、13の結果より所望の立体配置である
(3R,4S)−配置の異性体が主成績体であることが明ら
かとなった。
IR(neat);3050,2930,2865,1750,1499,1448,1403,134
5,1160,1075,1023,736,699 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.6〜2.0(16H,m,c-C6H11CH2,CH3),3.42,3.47,3.5
6,3.63(1H,m,NCH,積分比:6:10:52:32),4.0〜4.9(4H,
m,その他のプロトン),7.2〜7.4(10H,m,aromatics) MS m/e:377(M+),294(M-C-C6H11)+,286(M-Bn)+,272(M-Ph
CHCH3)+ 参考例11 実施例4で得られた3−ベンジルオキシ−4−シクロ
ヘキシルメチル−1−〔(S)−1−フェニルエチル〕
−2−アゼチジノンの4種の立体異性体混合物0.193g
(0.512mmol)を2−プロパノール1mlに溶かし、氷冷
下、塩化水素約50mlを吹き込んだ。徐々に室温まで昇温
し、さらに6時間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残渣に
エーテルと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて攪拌
し、分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣
をカラム分離し(シリカゲル、ヘキサン:エーテル=1:
0〜20:1〜15:1)、主生成物として、(2R,3S)−2−ベ
ンジルオキシ−4−シクロヘキシル−3−〔(S)−1
−フェニルエチルアミノ〕酪酸イソプロピル0.110g(収
率49%)を無色油状物として得た。なお、本品の立体化
学は、以下の参考例12および13に示した方法で既知物質
へ誘導して、(2R,3S)であることが明らかとなった。
また、本品の収率が49%であることから、本品は実施例
4で得られた4種類のジアステレオマーのうちの主成績
体から誘導されたものであることは明らかである。
IR(neat):2940,2860,1740,1447,1372,1268,1195,100
2,735,699 cm-1 H−NMR(CDCl3) δ:0.4〜1.8(22H,m,c-C6H11CH2,CH3 x 3),2.88(1H,
m,NCH),3.81(1H,q,J=6.4Hz,PhCHN),3.93(1H,d,J=
3.1Hz,OCH),4.35,4.77(2H,d,J=12.2Hz,PhCH2),5.15
(1H,quint,J=6.2Hz,CH(CH3)2),7.25,7.30(10H,s,Ph
x 2) MS m/e:438(M+1)+,422(M-CH3)+,350(M-COOCH(CH3)2)+ ▲〔α〕20 D▼−1.5°(C 1.18,CHCl3) 参考例12 (2R,3S)−2−ベンジルオキシ−4−シクロヘキシ
ル−3−〔(S)−1−フェニルエチルアミノ)酪酸イ
ソプロピル74.3mg(0.170mmol)を2−プロパノール5ml
に溶かし、10%パラジウムカーボン20mgを加えて水素雰
囲気下、室温で1日攪拌した。触媒をろ別し、ろ液を減
圧濃縮して、(2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキ
シル−2−ヒドロキシ酪酸イソプロピル40.0mg(収率99
%)を無色結晶として得た。
融点:86〜87℃ IR(KBr):3450,2920,2850,1734,1593,1440,1373,1220,
1192,1142,1102,980,822,790,661 cm-1 H−NMR(CDCl3)は参考例4のデータと一致した。
MS m/e:243(M+),184(M-OCH(CH3)2),156 ▲〔α〕20 D▼−22.0°(C 1.08,CHCl3) 参考例13 (2R,3S)−3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−
ヒドロキシ酪酸イソプロピル10.8mg(0.0444mmol)をベ
ンゼン1mlに溶かし、5N塩酸エタノール溶液44μlを加
えた。減圧で溶媒を留去後、ベンゼン1mlを加えて攪拌
した。減圧で溶媒で留去後、酢酸エチル0.5mlを加えて
攪拌した。減圧で溶媒を留去して(2R,3S)−3−アミ
ノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸イソプロ
ピル塩酸塩を12.4mg(定量的収率)を得た。
H−NMR(D2O) δ:0.8〜2.0(13H,m,C6H11CH2),1.31(6H,d,J=6.2Hz,
CH3 x 2),3.71(1H,m,NCH),4.38(1H,d,J=4.6Hz,OC
H),5.11(1H,m,CH3CH) ▲〔α〕20 D▼−9.8°(C 1.24,H2O) これらの物性値は、特開昭62-234071号報記載の方法
で合成したサンプルの物性値と一致した。
フロントページの続き (72)発明者 原田 弘 長野県東筑摩郡四賀村大字中川8054番地 審査官 星野 紹英 (56)参考文献 特開 平3−236371(JP,A) 特開 平3−284665(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1はアラルキル基またはアシル基であり、R2
    置換あるいは無置換のアラルキル基、または置換あるい
    は無置換のアリール基を表す。)で表される4−シクロ
    ヘキシルメチル−2−アゼチジノン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、R2は置換あるいは無置換のアラルキル基、また
    は置換あるいは無置換のアリール基を表す。)で表され
    るイミン誘導体と、一般式 R1OCH2COX (III) (式中、R1はアラルキル基またはアシル基を表し、Xは
    塩素、臭素またはヨウ素を表す。)で表されるグリコー
    ル酸誘導体とを塩基の存在下反応させることを特徴とす
    る、一般式 (式中、R1、R2は前記と同じ意味を表す。)で表される
    4−シクロヘキシルメチル−2−アゼチジノンの製造方
    法。
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