JPH08165121A - 負屈折力型・屈折率分布型光学素子の製造方法 - Google Patents

負屈折力型・屈折率分布型光学素子の製造方法

Info

Publication number
JPH08165121A
JPH08165121A JP31012894A JP31012894A JPH08165121A JP H08165121 A JPH08165121 A JP H08165121A JP 31012894 A JP31012894 A JP 31012894A JP 31012894 A JP31012894 A JP 31012894A JP H08165121 A JPH08165121 A JP H08165121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
solution
distribution
acetone
immersing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31012894A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuko Morita
祐子 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP31012894A priority Critical patent/JPH08165121A/ja
Publication of JPH08165121A publication Critical patent/JPH08165121A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • C03B2201/30Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • C03B2201/30Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi
    • C03B2201/50Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi doped with alkali metals

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の屈折率分布形状となり、焼成に伴う割
れ等がない負屈折力型・屈折率分布型光学素子を得る。 【構成】 ゾルゲル法において、シリコンアルコキシド
を加水分解した溶液に酢酸カリウム水溶液および酢酸鉛
水溶液と酢酸の混合液を加え、攪拌し得たゾルを注型し
てゲル化させ母材ゲルを作製する工程と、このゲルを酢
酸鉛および酢酸カリウムのエタノール溶液またはエタノ
ールを50vol%以上含有する溶液に浸漬する工程
と、前記ゲルをアセトン/イソプロパノール混合液に浸
漬する工程と、前記ゲルを酢酸鉛アルコール溶液に浸漬
しゲル中に酢酸鉛を導入して分布を付与する工程と、分
布を付与したゲルをアセトン/イソプロパノール混合液
に再度浸漬する工程と、このゲルを乾燥、焼結する工程
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ、顕微鏡等の光
学レンズとして利用される屈折率分布型光学素子(以
下、「GRIN」という)の製造方法に係り、GRIN
の中で、特に鉛成分の含有量が中心から外周へ向かって
増加するように含有する負屈折力型GRINの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、GRINを作製する方法とし
て、イオン交換法、分子スタッフィング法、ゾルゲル法
が知られている。
【0003】ところで、GRINの屈折率分布は、ガラ
ス媒質中の金属酸化物濃度の濃度勾配に起因するもので
ある。屈折率への寄与の大きな金属酸化物の濃度分布を
中心から外周にむかって高く分布させた場合、屈折率も
中心から外周にむかって高くなるように分布した負屈折
力型GRINとなる。
【0004】負屈折力型GRINレンズを作製する方法
として、イオン交換法でタリウムを凹形状に分布させた
例が、特開昭49−24447号公報に開示されてい
る。また、ゾルゲル法により作製したドライゲルあるい
は焼結ゲルを母体多孔質とし、この母体多孔質を溶液に
浸漬しリンを凹形状に分布させた例が、特開昭60−1
66240号公報に開示されている。
【0005】また、ゾルゲル法により、正屈折力型GR
INを作製した例が、特開平3−295818号公報に
開示されている。これは、シリコンのアルコキシドとホ
ウ素のアルコキシドを加水分解した溶液中に酢酸鉛水溶
液と酢酸の混合溶液を加え、ゲル化して得られた湿潤ゲ
ルを、酢酸鉛に対する溶解度の小さい溶液に順次浸漬し
ていき、酢酸鉛の微結晶を湿潤ゲル細孔中に析出させ、
その後酢酸カリウムを含む溶液に含浸してゲル中の酢酸
鉛の液中の酢酸カリウムを交換したのちに、再度酢酸鉛
に対する溶解度の小さい溶液に順次浸漬していくこと
で、酢酸鉛の微結晶を湿潤ゲル細孔中に沈澱させる方法
である。この方法により得られたGRINは、凸状に分
布した酢酸鉛と、凹状に分布した酢酸カリウムを含有し
ている。
【0006】ゾルゲル法により負屈折力型GRINを作
製した例としては、特開平5−306126号公報に、
凹状に分布する金属種を予めゾル調製段階にドープして
おくことにより、短い分布付与時間でベースの屈折率を
高くした負屈折力型GRINを得る方法が開示されてい
る。分布付与液の溶媒としては、酢酸鉛を溶解するのに
十分な溶媒を用いなくならないので、酢酸カリウムに対
しては必ず溶解度が高い溶液を使用しなければならず、
この分布付与液中に浸漬する時間、すなわち、分布付与
時間が短いほど、ゲル中に侵入する高溶解度の溶液の量
が少ないため、酢酸カリウムの過度の溶出を防ぐことが
でき、酢酸カリウムの凸状分布を維持しやすい。酢酸カ
リウムは熱膨張係数の調整のためにゲル多孔質中に分布
させており、この分布がうまく固定できるということ
は、熱膨張係数の調整をうまく行い割れのない焼成体を
得るために不可欠である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】負屈折力型GRINの
作製方法として知られているイオン交換法は、凹凸に分
布させる金属種がTl,Ag等の1価金属に限られるた
め、屈折率分布のバリエーションが乏しいという欠点が
ある。
【0008】また、ゾルゲル法により負屈折力型GRI
Nを付与した例(特開昭60−166240号公報)で
は、多価金属に濃度勾配をもたせることができるため、
イオン交換法と比較して分布特性のバリエーションは拡
がるものの、母材となるSiO2 多孔質体として、連続
気孔をもつ乾燥ゲルを用いていることから、金属塩溶液
に含浸したときに細孔中に溶液が侵入するときに細孔中
に生じる気−液界面には毛細管力が働き、母材多孔質体
が割れやすいなどの問題点があった。それに対し、湿潤
ゲルを金属塩溶液に浸漬する場合には、細孔中には液−
液界面が存在するが、ここで生じる毛細管力は溶媒によ
り異なるものの、乾燥ゲルと比べれば遙かに小さいもの
であるので、ゲルを溶液に含浸する際に割れが生じ難
い。
【0009】一方、ゾルゲル法による湿潤ゲルを利用し
て負屈折力型GRINを作製した特開平5−30612
6号公報記載の方法によれば、ベース屈折率を自由に変
化させることができる方法を示すものであるが、屈折率
分布形状の制御という観点については、以下に述べるよ
うな問題点がある。
【0010】屈折率分布形状の制御は、従来、分布付与
時間や、分布付与溶液中の金属塩濃度等により屈折率寄
与の大きな成分(例えば鉛)の濃度分布を制御すること
により行ってきたが、負屈折力型GRINを割れなく焼
成するためには、同時に熱膨張係数の分布を調整する成
分(例えばカリウム)の濃度分布も考慮しなければなら
ない。具体的には、鉛成分の凹状成分に対して、カリウ
ムの凸状分布を付与しなければならない。しかし、カリ
ウムの塩は溶解度が高いため、凸状の分布を維持するこ
とは大変難しいことであった。例えば、分布付与時間を
長くした場合には、分布付与液が十分ゲル多孔質体に浸
透するが、分布付与液溶媒に対してカリウム塩の溶解性
が高いことにより、カリウム塩の凸状の分布は崩れ、こ
のようにして得られたゲルを割れなく焼成することは困
難であった。
【0011】また、上述のような熱膨張係数制御の効果
が得られるカリウム塩の凸分布を得るためには、浸漬工
程で溶解、溶出する分のカリウム塩を考慮して、分布付
与工程以前の処理において、予めカリウム塩を高濃度に
ドープしておく必要がある。特開平3−295818号
公報に開示されている方法によれば、この前処理工程と
して、酢酸鉛の水/イソプロパノール溶液を用い、この
溶液中の鉛濃度は、ゲル多孔質体細孔中の鉛濃度と等濃
度となるように設定している。負屈折力型GRINを作
製する場合、カリウム塩の溶解度が高いために予め溶出
する分のカリウム塩を割増してゲル中に含有させ、さら
に、ベース屈折率調整のために導入する鉛もゲル中に含
有する。したがって、ゲル中の塩濃度を維持しながら、
不要な溶媒をゲル中から追い出すためには、浸漬溶液中
にゲル中の含有濃度に見合ったカリウム塩および鉛塩を
溶解しておく必要があった。しかしながら、従来の水/
イソプロパノール系を用いた場合には、酢酸カリウム、
酢酸鉛を同時に溶解した場合に、溶液が水リッチな層と
イソプロパノールリッチな層が分層しやすく、そのため
水リッチな層に金属塩が多く溶解し粘性の異なる2種の
溶液による、不均一な溶液系が生じることになりやすい
という問題点があった。
【0012】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、ゾルゲル法による負屈折力型GRINの
作製において、所望の屈折率分布形状に制御が可能で、
かつ、熱膨張係数の制御により焼成に伴う割れ等の問題
を呈しない、より実現性の高い負屈折力型GRINを作
製することができる負屈折力型GRINの製造方法を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、ゾルゲル法により負屈折力
型・屈折率分布型光学素子を製造方法するにあたり、シ
リコンアルコキシドを加水分解した溶液に酢酸カリウム
水溶液および酢酸鉛水溶液と酢酸の混合液を加え、攪拌
し得たゾルを注型してゲル化させ母材ゲルを作製する工
程と、このゲルを酢酸鉛および酢酸カリウムのエタノー
ル溶液またはエタノールを50vol%以上含有する溶
液に浸漬する工程と、前記ゲルをアセトン/イソプロパ
ノール混合液に浸漬する工程と、前記ゲルを酢酸鉛アル
コール溶液に浸漬しゲル中に酢酸鉛を導入して分布を付
与する工程と、分布を付与したゲルをアセトン/イソプ
ロパノール混合液に再度浸漬する工程と、このゲルを乾
燥、焼結する工程とを有するとした。
【0014】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、前記分布を付与する工程の後に行う前記ア
セトン/イソプロパノール混合液に再度浸漬する工程に
おいて、混合液中のアセトン比率が60%以上であるこ
とを特徴とする。
【0015】請求項3に係る発明は、請求項1に係る発
明において、前記分布を付与する工程の後に行う前記ア
セトン/イソプロパノール混合液に再度浸漬する工程
が、アセトン比率が60%より小さい溶液に浸漬する第
1工程と、アセトン比率が60%以上である溶液に浸漬
する第2工程とを有し、前記第1工程の溶液に浸漬する
時間の合計Tが、T<0.12×r2 (ただし、Tは時
間(hour)、rは円柱ゲルの半径(mm))である
ことを特徴とする。
【0016】なお、本発明において、アセトン/イソプ
ロパノール混合液のアセトン比率が60%以上である溶
液には、アセトンが100%のものも含むものとする。
【0017】また、ゾルを調整する際に用いる前記シリ
コンアルコキシドとしては、テトラメトキシシラン,テ
トラエトキシシラン,テトラプロポキシシラン,テトラ
ブトキシシラン等を単独あるいは混合させて用いること
ができる。
【0018】さらに、前記分布付与工程における溶媒と
しては、メタノール、あるいは、メタノールを50vo
l%以上含有する非水溶媒を用いることが望ましい。
【0019】
【作用】シリコンアルコキシドを部分加水分解した溶液
に酢酸カリウム水溶液および酢酸鉛水溶液と酢酸の混合
液を加え、攪拌することにより得たゾルは、シリコンア
ルコキシドが加水分解、縮重合反応することによりゲル
化する。
【0020】ゲルはシリコンの骨格と骨格間の酢酸鉛お
よび酢酸カリウム溶液からなるものである。次に、この
ゲルを酢酸鉛および酢酸カリウムの溶液に浸漬する工程
では、ゲル中に含有しているゲル作製段階で金属塩の溶
液化のために使用した多くの水分を浸漬に用いた溶液と
交換することは、この後に続く金属塩の微結晶析出を良
好に進めるために重要な工程である。ここで、エタノー
ルまたはエタノールを50vol%以上含有する溶媒を
用いることにより、酢酸カリウム、酢酸鉛を均一に溶解
することが可能となり、均一な溶液がゲル細孔中をスム
ーズに行き来することができる。また、水を含まないの
でゲル中の溶媒の水比率を効率よく減らすことができ、
この後の工程でゲルをアセトン/イソプロパノール混合
液に順次浸漬することにより、ゲル細孔中に酢酸カリウ
ム、酢酸鉛の微結晶析出を均一に行うことができる。
【0021】次に、分布付与工程おける作用を述べる。
前述の処理によりゲル細孔中に微結晶として析出した酢
酸カリウムおよび酢酸鉛を、分布付与溶液中の塩濃度と
の濃度差により拡散させることによって分布を付与す
る。酢酸鉛アルコール溶液に浸漬することによって、ゲ
ル中の酢酸カリウムがゲル外へ溶出し、溶液中の酢酸鉛
がゲル中に拡散していく。このようにして、ゲル中に酢
酸鉛の凹状分布および酢酸カリウムの凸状分布を形成す
ることができる。
【0022】ここで、この分布付与工程において用いる
溶媒としては、アルコールを単独または2種以上を混合
して用いることができる。より好ましくは、メタノール
またはメタノールを50vol%以上含有する非水溶液
を用いるのがよい。これは、ゲル中の溶媒系から水を排
除しておくことが、後の工程である分布固定工程におい
て酢酸塩、特に、溶解度の高い酢酸カリウムを速やかに
固定することができるからである。また、乾燥工程にお
いてゲルを割れなく乾燥するためにも、表面張力が大き
く割れを誘発しやすいゲル中の水比率を減らしておくこ
とが重要だからである。
【0023】分布付与に十分な濃度の酢酸鉛を溶解する
ことができる溶媒としては、メタノールが適している。
さらに、この後の分布固定時での酢酸カリウムの溶出を
最小限に抑えたいときには、メタノールにエタノール等
のアルコール類や他の有機溶媒を混合した溶液を用いる
ことも有効である。
【0024】ここで、溶解中の酢酸鉛濃度の浸漬時間、
浸漬温度等を変化させることにより分布形状を変化させ
ることができるとは言うまでもない。また、分布付与液
中に、0.01〜0.4mol/l程度の有機酸を添加
することよっても分布形状の操作が可能となる。
【0025】分布を付与したゲルをアセトン/イソプロ
パノール混合液に再度浸漬することにより、酢酸鉛の凹
状分布および酢酸カリウムの凸状分布をゲル中に固定す
る。このとき、アセトン/イソプロパノール混合比率
は、分布付与液の酢酸鉛の濃度や分布付与時間等を考慮
して決定すべきであり一概に述べることはできない。し
かし、ゲル中の結晶析出による割れや粗大結晶の析出な
どの悪影響の現れない範囲で、アセトン比率をできるだ
け高くすることが望ましい。これは、分布付与の工程で
付与された、酢酸カリウム分布の溶出による崩れ、含有
量の低下を最低限に防ぐためである。
【0026】本願発明者は、種々検討の結果、分布を付
与する工程の後に浸漬するアセトン/イソプロパノール
混合液中のアセトン比率が60%以上であれば、酢酸カ
リウムの溶出による分布の崩れ、含有量の低下を防ぎ分
布を固定するために有効であることをつきとめた。
【0027】また、分布付与の直後にアセトン比率の高
い溶液に浸漬すると結晶が析出したり、割れが生じたり
する場合には、まずはじめに、アセトン比率の低い溶液
に短時間浸漬し、そのあと徐々にアセトン比率の高い溶
液に変更するという方法が有効である。しかし、この場
合にも、アセトン比率が60%より小さい溶媒に浸漬す
る時間が長くなれば、酢酸カリウムの溶出が進んでしま
い、焼成時に熱膨張率の分布による割れを誘発すること
となるので、ゲル径によって時間は異なるが一定の長さ
以内にとどめる必要がある。
【0028】また、前記分布を付与する工程の後、アセ
トン/イソプロパノール混合液のアセトン比率が60%
以上である溶液に浸漬する前に、アセトン比率が60%
より小さい溶液に浸漬する時間の合計Tが、T<0.1
2×r2 (ただし、Tは時間(hour)、rは円柱ゲ
ルの半径(mm)とする。)により表される範囲内であ
る場合にも有効な分布の固定がなされる。
【0029】ここで、浸漬する時間の合計Tとは、請求
項3に係る発明における、アセトン比率が60%より小
さい溶液に浸漬する第1工程を、溶液組成を変えて数段
階に分けて行った場合には、それら各段階の所要時間を
合計するという意味である。
【0030】アセトン/イソプロパノール混合液のアセ
トン比率は、以上に述べてきたように、ゲル中に金属塩
の微結晶を析出させる上で重要な因子である。アセトン
比率の変化は、より厳密にはゲル中の酢酸鉛、酢酸カリ
ウムの濃度にあわせて、アセトン比率と、それを変化さ
せるステップ数、各ステップの浸漬時間等を決定するの
が望ましい。また、アセトン比率変化は、図1に示すよ
うにステップ状に変化させるだけでなく、図2に示すよ
うに連続的に変化させることも効果的であり、その場合
にも、アセトン比率の小さい溶解度の高い溶液に浸漬さ
せる時間は、前記T<0.12×r2 により示される時
間の範囲内となっていることが望ましい。
【0031】このゲルを乾燥し、ゲル中の溶媒を揮発さ
せ、酢酸鉛および酢酸カリウムを完全に固定したのち、
焼結することにより無孔化し、酢酸鉛の凹状分布に起因
する負の屈折力を有するラジアルGRINを製造するこ
とができる。
【0032】
【実施例】
[実施例1]テトラメトキシシラン55.7mlに0.
01N HCl水溶液23.2mlを加え、1時間加水
分解した溶液に、2.5N酢酸カリウム水溶液100m
l,1.2N酢酸鉛水溶液20ml、酢酸57mlを混
合した液を加え、約3分間激しく攪拌した後、3分間静
置してゾルを調製した。このゾルを直径18mmのポロ
プロピレン製試験管に12mlずつ分注した後、ゲル化
させた。
【0033】このゲル10本を試験管から取り出し、
0.104N酢酸鉛および0.104N酢酸カリウムエ
タノール溶液500mlに24時間浸漬した。次に、ア
セトン比率70%のアセトン/イソプロパノール混合
液、およびアセトンに24時間ずつ順次浸漬し、ゲル細
孔中に酢酸カリウム、酢酸鉛の微結晶を析出させた(固
定工程)。その後、0.2M酢酸鉛、0.05N酢酸を
含有するメタノール溶液に2時間浸漬することにより、
酢酸鉛をゲル中にPbを凹状に導入した(分布付与工
程)。分布付与後のゲルを、再度、アセトン比率70%
のアセトン/イソプロパノール混合液に24時間、およ
びアセトン比率100%の溶液に24時間浸漬して酢酸
鉛、酢酸カリウムの微結晶をゲル細孔中に生成させた
(分布固定工程)。分布固定後のゲルをアセトンから取
り出し、30℃で乾燥させてドライゲルを得た。
【0034】このドライゲルを、管状炉中で610℃ま
で焼結することにより、割れのない無色透明なガラスロ
ッドを得ることができた。このガラスロッドを径方向に
切断し、切断面を研磨して、径方向屈折率分布を測定し
たところ、中心部の屈折率n d =1.543 端部の屈
折率nd =1.603 である負屈折力型GRINが得
られたことがわかった。
【0035】[比較例1]実施例1と同様な方法により
ゲルを作製し、分布付与まで同様の処理により作製し
た。その後、アセトン比率40%のアセトン/イソプロ
パノール混合液に24時間、およびアセトン比率100
%の溶液に24時間浸漬することにより分布を固定し
た。このゲルを乾燥したのち、焼成したところ、焼成時
に割れが生じた。
【0036】また、このゲルについて径方向の金属成分
の分布を調べたところ、実施例1のものと比べ、カリウ
ム成分が溶出し、なだらかな分布となっていた。このた
めに、鉛の凹分布に起因する熱膨張係数の分布をカリウ
ム成分でキャンセルすることができず、焼成した際に割
れていたことがわかった。
【0037】ゲルの半径が約9mmであったので、T<
0.12×r2 において右辺が0.12×92 =9.7
2であるが、本比較例ではアセトン比率60%以上のア
セトン/イソプロパノール混合液(本例ではアセトン比
率100%にあたる)に浸漬するまでの時間T=24時
間と長かったことから、カリウムが過度に溶出した。
【0038】[実施例2]実施例1と同様な方法により
ゲルを作製し、分布付与まで同様の処理により作製し
た。その後、アセトン比率40%のアセトン/イソプロ
パノール混合液に4時間、およびアセトン比率100%
の溶液に24時間浸漬することにより分布を固定した。
このゲルを乾燥したのち、管状炉中で605℃まで焼結
し、無色透明なガラスロッドを得た。
【0039】本実施例では、T<0.12×r2 におけ
るTが4時間であり、右辺と比較し短かったため、適当
な熱膨張係数分布となるカリウム分布が固定できたこと
により割れのないガラスロッドを得ることができた。
【0040】[実施例3]実施例1と同様な方法により
ゲルを作製し、分布付与まで同様の処理により作製し
た。その後、液を循環させることにより浸漬槽内のアセ
トン比率を連続的に50%から95%まで変化させた。
このとき、アセトン比率が50%から60%に変化する
までに要した時間は2時間であり、この分布固定槽中に
ゲルは30時間浸漬した。このゲルを乾燥したのち、管
状炉中で605℃まで焼結し、無色透明なガラスロッド
を得た。
【0041】本実施例では、分布固定を連続的にアセト
ン比率を変える方法により行ったが、この場合にもアセ
トン比率を変化させる時間をT<0.12×r2 の範囲
にすることにより、適当な熱膨張係数分布となるカリウ
ム分布が固定でき、割れのないガラスロッドを得ること
ができた。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法によれば、
短時間の分布付与工程により、凹状に分布する金属種の
中心位置における濃度が比較的高いGRIN、ひいては
ベースの屈折率の比較的高い凹分布GRINを、所望の
金属塩濃度の分布形状を乱すことなく安定して製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】分布固定の際のアセトン比率をステップ状に変
化させる場合のアセトン比率と浸漬時間を表す図であ
る。
【図2】分布固定の再のアセトン比率を連続的に変化さ
せる場合のアセトン比率と浸漬時間を表す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゾルゲル法において、シリコンアルコキ
    シドを加水分解した溶液に酢酸カリウム水溶液および酢
    酸鉛水溶液と酢酸の混合液を加え、攪拌し得たゾルを注
    型してゲル化させ母材ゲルを作製する工程と、このゲル
    を酢酸鉛および酢酸カリウムのエタノール溶液またはエ
    タノールを50vol%以上含有する溶液に浸漬する工
    程と、前記ゲルをアセトン/イソプロパノール混合液に
    浸漬する工程と、前記ゲルを酢酸鉛アルコール溶液に浸
    漬しゲル中に酢酸鉛を導入して分布を付与する工程と、
    分布を付与したゲルをアセトン/イソプロパノール混合
    液に再度浸漬する工程と、このゲルを乾燥、焼結する工
    程とを有することを特徴とする負屈折力型・屈折率分布
    型光学素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記分布を付与する工程の後に行う前記
    アセトン/イソプロパノール混合液に再度浸漬する工程
    において、混合液中のアセトン比率が60%以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の負屈折力型・屈折率分
    布型光学素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記分布を付与する工程の後に行う前記
    アセトン/イソプロパノール混合液に再度浸漬する工程
    が、アセトン比率が60%より小さい溶液に浸漬する第
    1工程と、アセトン比率が60%以上である溶液に浸漬
    する第2工程とを有し、前記第1工程の溶液に浸漬する
    時間の合計Tが、T<0.12×r2(ただし、Tは時
    間(hour)、rは円柱ゲルの半径(mm))である
    ことを特徴とする請求項1記載の負屈折力型・屈折率分
    布型光学素子の製造方法。
JP31012894A 1994-12-14 1994-12-14 負屈折力型・屈折率分布型光学素子の製造方法 Withdrawn JPH08165121A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31012894A JPH08165121A (ja) 1994-12-14 1994-12-14 負屈折力型・屈折率分布型光学素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31012894A JPH08165121A (ja) 1994-12-14 1994-12-14 負屈折力型・屈折率分布型光学素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08165121A true JPH08165121A (ja) 1996-06-25

Family

ID=18001514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31012894A Withdrawn JPH08165121A (ja) 1994-12-14 1994-12-14 負屈折力型・屈折率分布型光学素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08165121A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3708238B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JP3206997B2 (ja) 屈折率分布型シリケートガラス
US5439495A (en) Solution doping of sol gel bodies to make graded index glass articles
JPH068179B2 (ja) 屈折率分布ガラスの製造方法
JPH08165121A (ja) 負屈折力型・屈折率分布型光学素子の製造方法
JP3209533B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JP3209534B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JP3476864B2 (ja) ガラスの製造方法
JP4855933B2 (ja) Grinレンズの製造方法及びgrinレンズ
JPH0977518A (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JPH05306126A (ja) 屈折率分布型光学素子およびその製造方法
JP3290714B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JPH09202652A (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JP3337522B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JP3670682B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JPH07149525A (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JP3477225B2 (ja) ガラスの製造方法
JP3112473B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JP2005145751A (ja) Grinレンズの製造方法及びgrinレンズ
JPH09301775A (ja) セラミックスの製造方法
JP3153814B2 (ja) 屈折率分布型光学素子の製造方法
JP2001163625A (ja) 赤外吸収ガラスの作製方法
WO2006040828A1 (ja) Grinレンズの製造方法及びgrinレンズ
JPS63277525A (ja) 光学ガラスの製造方法
JPH06316420A (ja) ガラスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020305