JPH08169078A - 光学樹脂シート及びその製造方法 - Google Patents
光学樹脂シート及びその製造方法Info
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- JPH08169078A JPH08169078A JP6334166A JP33416694A JPH08169078A JP H08169078 A JPH08169078 A JP H08169078A JP 6334166 A JP6334166 A JP 6334166A JP 33416694 A JP33416694 A JP 33416694A JP H08169078 A JPH08169078 A JP H08169078A
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- sheet
- resin sheet
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 光学的に透明な樹脂シートの少なくとも一方
の表面にポリシラザン系無機重合体を主成分とする層を
有することを特徴とする光学樹脂シート。 【効果】 バリヤー性の高い、表面性に優れた光学用樹
脂積層シートを提供する。
の表面にポリシラザン系無機重合体を主成分とする層を
有することを特徴とする光学樹脂シート。 【効果】 バリヤー性の高い、表面性に優れた光学用樹
脂積層シートを提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素及び水蒸気などの
ガスや湿気に対するバリアー性(以下、単にバリアー性
と記す場合がある)及び耐溶剤性を有する光学樹脂シー
ト及びその製造方法に関する。
ガスや湿気に対するバリアー性(以下、単にバリアー性
と記す場合がある)及び耐溶剤性を有する光学樹脂シー
ト及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス技術の急速な進歩にと
もない、液晶表示素子に代表される光エレクトロニクス
素子が注目されており、素子を透明導電層を有するガラ
ス基板上に形成することにより各種用途に供されてい
る。特に、携帯型機器に組み込んだ場合、ガラスの大き
な比重のため機器の重量が大きくなり、そのためガラス
基板の薄厚化が指向され0.4mm程度の基板が利用可
能となった。しかし、ガラスの機械的強度、特に脆性に
課題があり、素子の耐久性を低下させるため、強化ガラ
ス等の特殊な処理をした基板の利用や、素子を衝撃から
保護するために、金属フレームや表面保護用のプラスチ
ックシートを用いる等の対策が実施されている。しか
し、該素子の製造プロセス中での割れによる歩留り低下
という課題を有している。
もない、液晶表示素子に代表される光エレクトロニクス
素子が注目されており、素子を透明導電層を有するガラ
ス基板上に形成することにより各種用途に供されてい
る。特に、携帯型機器に組み込んだ場合、ガラスの大き
な比重のため機器の重量が大きくなり、そのためガラス
基板の薄厚化が指向され0.4mm程度の基板が利用可
能となった。しかし、ガラスの機械的強度、特に脆性に
課題があり、素子の耐久性を低下させるため、強化ガラ
ス等の特殊な処理をした基板の利用や、素子を衝撃から
保護するために、金属フレームや表面保護用のプラスチ
ックシートを用いる等の対策が実施されている。しか
し、該素子の製造プロセス中での割れによる歩留り低下
という課題を有している。
【0003】以上のように、軽くて割れにくい基板が強
く望まれており、軽量性、耐衝撃性の点から樹脂基板を
用いた表示素子に対する期待は大きく、0.4mm程度
の厚みを有する樹脂基板に対するいくつかの試みがなさ
れている。これら有機高分子材料からなるシートは、酸
素や水蒸気あるいは特定の有機溶剤に対しバリアー性に
乏しく、そのままではガラスの有するバリアー性や耐溶
剤性を発現することはできないという問題を有してい
た。そのため、ポリビニルアルコール系や塩化ビニリデ
ン系の如きガスバリヤー性を有する高分子材料を表面に
コーティングしたり、シリコンやアルミナ等の金属酸化
物あるいはその混合酸化物、窒化物をスパッタリングや
電子ビーム蒸着加工により基板表面に形成し、ガスバリ
アー性や耐溶剤性を付与することが試みられている。
く望まれており、軽量性、耐衝撃性の点から樹脂基板を
用いた表示素子に対する期待は大きく、0.4mm程度
の厚みを有する樹脂基板に対するいくつかの試みがなさ
れている。これら有機高分子材料からなるシートは、酸
素や水蒸気あるいは特定の有機溶剤に対しバリアー性に
乏しく、そのままではガラスの有するバリアー性や耐溶
剤性を発現することはできないという問題を有してい
た。そのため、ポリビニルアルコール系や塩化ビニリデ
ン系の如きガスバリヤー性を有する高分子材料を表面に
コーティングしたり、シリコンやアルミナ等の金属酸化
物あるいはその混合酸化物、窒化物をスパッタリングや
電子ビーム蒸着加工により基板表面に形成し、ガスバリ
アー性や耐溶剤性を付与することが試みられている。
【0004】しかし、前者は、ガスバリヤー性を付与す
るために数μmから数十μmの膜厚を必要とし、コーテ
ィング筋など外観上の欠陥を招き易く、また、材質によ
っては吸湿によりガスバリヤー性が著しく低下するた
め、水蒸気バリアー性の層を別途設ける必要があり構成
が複雑になるという欠点を有する。また、後者の場合、
外観が良好でありしかもサブミクロン程度の薄膜で充分
な性能を得られるという特徴があるものの、真空プロセ
スが必要となるため、生産性が低く、工業的に実施する
にはガラスと比較しコスト高となるという問題点を有し
ている。さらに、無機系のSiOxの薄膜を形成する方
法として、ポリシロキサン系化合物をコーティングし硬
化させることが知られているが、得られた薄膜はガスバ
リヤー性に劣るという欠点を有している。従って、ガラ
スと同様の外観をもち、バリアー性や耐溶剤性を有した
工業的に利用可能な樹脂基板は未だ見出されていない。
るために数μmから数十μmの膜厚を必要とし、コーテ
ィング筋など外観上の欠陥を招き易く、また、材質によ
っては吸湿によりガスバリヤー性が著しく低下するた
め、水蒸気バリアー性の層を別途設ける必要があり構成
が複雑になるという欠点を有する。また、後者の場合、
外観が良好でありしかもサブミクロン程度の薄膜で充分
な性能を得られるという特徴があるものの、真空プロセ
スが必要となるため、生産性が低く、工業的に実施する
にはガラスと比較しコスト高となるという問題点を有し
ている。さらに、無機系のSiOxの薄膜を形成する方
法として、ポリシロキサン系化合物をコーティングし硬
化させることが知られているが、得られた薄膜はガスバ
リヤー性に劣るという欠点を有している。従って、ガラ
スと同様の外観をもち、バリアー性や耐溶剤性を有した
工業的に利用可能な樹脂基板は未だ見出されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情に鑑み、ガラスと同様の外観をもち、バリアー性や
耐溶剤性を有しており、生産性の高い工業的に利用可能
な光学樹脂シートを提供するものである。
実情に鑑み、ガラスと同様の外観をもち、バリアー性や
耐溶剤性を有しており、生産性の高い工業的に利用可能
な光学樹脂シートを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、少なくとも一つの表
面に特定の無機重合体を主成分とした層を存在させた樹
脂シートが、ガラス基板に匹敵するバリアー性及び耐溶
剤性を有することを見出し、本発明に到った。即ち、本
発明の第1は、光学的に透明な樹脂シートの少なくとも
一方の表面にポリシラザン系無機重合体を主成分とする
層を有することを特徴とする光学樹脂シートを、本発明
の第2は、一方の表面にポリシラザン系無機重合体を主
成分とする層を有する、第1層を構成する光学的に透明
なポリマーフィルムと、第2層を構成する、第1層より
ガラス転移温度の低い光学的に透明なポリマーフィルム
を、直接加熱積層することを特徴とする光学樹脂シート
の製造方法をそれぞれ内容とする。
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、少なくとも一つの表
面に特定の無機重合体を主成分とした層を存在させた樹
脂シートが、ガラス基板に匹敵するバリアー性及び耐溶
剤性を有することを見出し、本発明に到った。即ち、本
発明の第1は、光学的に透明な樹脂シートの少なくとも
一方の表面にポリシラザン系無機重合体を主成分とする
層を有することを特徴とする光学樹脂シートを、本発明
の第2は、一方の表面にポリシラザン系無機重合体を主
成分とする層を有する、第1層を構成する光学的に透明
なポリマーフィルムと、第2層を構成する、第1層より
ガラス転移温度の低い光学的に透明なポリマーフィルム
を、直接加熱積層することを特徴とする光学樹脂シート
の製造方法をそれぞれ内容とする。
【0007】本発明において光学的に透明なポリマーと
は、光線透過率が80%以上でヘイズ(haze)値が
5%以下のものを云う。かかる光学的特性を有するポリ
マーとしては、例えば、ポリアリレートやポリカーボネ
ート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等の熱可塑
性の耐熱性樹脂や、特開平6−194501号に記載さ
れているような架橋型アクリルやエポキシ等の硬化型樹
脂が用いられる。
は、光線透過率が80%以上でヘイズ(haze)値が
5%以下のものを云う。かかる光学的特性を有するポリ
マーとしては、例えば、ポリアリレートやポリカーボネ
ート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等の熱可塑
性の耐熱性樹脂や、特開平6−194501号に記載さ
れているような架橋型アクリルやエポキシ等の硬化型樹
脂が用いられる。
【0008】主鎖に芳香族基を有するポリアリレートや
ポリカーボネートは、耐熱性、透明性に優れ、フィルム
又はシートを得るのに適しており、好ましい材料であ
る。該ポリマーの詳細は、特開昭57−73021号、
特開平1−13583号、特開平2−88634号、特
開平2−233720号等に記載されている。
ポリカーボネートは、耐熱性、透明性に優れ、フィルム
又はシートを得るのに適しており、好ましい材料であ
る。該ポリマーの詳細は、特開昭57−73021号、
特開平1−13583号、特開平2−88634号、特
開平2−233720号等に記載されている。
【0009】本発明に用いる光学樹脂シートとして、前
記樹脂からなるシートを用いることができるが、特に、
高ガラス転移温度を有する耐熱性の高い材料からなる第
1層と、該第1層よりも低ガラス転移温度を有する材料
からなる第2層とからなる積層構造を有する樹脂積層シ
ートが、特に好適に用いられる。以下、該樹脂積層シー
トを例に本発明を説明する。
記樹脂からなるシートを用いることができるが、特に、
高ガラス転移温度を有する耐熱性の高い材料からなる第
1層と、該第1層よりも低ガラス転移温度を有する材料
からなる第2層とからなる積層構造を有する樹脂積層シ
ートが、特に好適に用いられる。以下、該樹脂積層シー
トを例に本発明を説明する。
【0010】第1層は、該層よりも低ガラス転移温度を
有する第2層の片面もしくは両面に積層化され、第2層
の高温加熱時の熱変形を防止する役割を果たしている。
そのガラス転移温度は160℃以上、好ましくは180
℃以上、より好ましくは200℃以上である。またこれ
ら樹脂の共重合体やブレンドもしくはアロイも好適に用
いることができる。第1層の厚みは、積層シートの厚み
や、要求される耐熱形状安定性により決定されるが、通
常、積層シートの20〜80%である。該シートを単に
液晶表示装置用基板として用いる場合、シートは低リタ
ーデーションであることが必要であり、液晶表示装置の
種類にもよるが、一般に50nm以下が好ましく、より
好ましくは20nm以下である。第1層は、単層又は2
層以上の複数層からなる。
有する第2層の片面もしくは両面に積層化され、第2層
の高温加熱時の熱変形を防止する役割を果たしている。
そのガラス転移温度は160℃以上、好ましくは180
℃以上、より好ましくは200℃以上である。またこれ
ら樹脂の共重合体やブレンドもしくはアロイも好適に用
いることができる。第1層の厚みは、積層シートの厚み
や、要求される耐熱形状安定性により決定されるが、通
常、積層シートの20〜80%である。該シートを単に
液晶表示装置用基板として用いる場合、シートは低リタ
ーデーションであることが必要であり、液晶表示装置の
種類にもよるが、一般に50nm以下が好ましく、より
好ましくは20nm以下である。第1層は、単層又は2
層以上の複数層からなる。
【0011】第2層を構成するポリマーとしては、耐熱
性は第1層より低いものを用いる。第2層を構成するポ
リマーのガラス転移温度は、要求される耐熱性の程度に
依存するが、一般には100℃以上であれば良く、好ま
しくは140℃以上、より好ましくは180℃以上であ
り、第1層を構成するポリマーのガラス転移温度よりも
20℃以上低いことが好ましく、更に40℃以上低いこ
とが一層好ましい。本発明の積層シートの耐熱性は、前
記した如く、第1層の耐熱性からの寄与が大きい。第2
層も単層又は2層以上の複数層からなる。
性は第1層より低いものを用いる。第2層を構成するポ
リマーのガラス転移温度は、要求される耐熱性の程度に
依存するが、一般には100℃以上であれば良く、好ま
しくは140℃以上、より好ましくは180℃以上であ
り、第1層を構成するポリマーのガラス転移温度よりも
20℃以上低いことが好ましく、更に40℃以上低いこ
とが一層好ましい。本発明の積層シートの耐熱性は、前
記した如く、第1層の耐熱性からの寄与が大きい。第2
層も単層又は2層以上の複数層からなる。
【0012】第2層を構成するポリマーは、第1層との
親和性に優れたポリマーが好ましく、最適ポリマー材料
を選択する必要がある。第2層は、常温でのシートの剛
性を出すための役割を果たしている。また、熱的変形に
対しては第1層により守られているため、ガラス転移温
度以上の高温加熱時においても、その片面あるいは両面
に存在する高ガラス転移温度を有する第1層の保護を受
け、加圧等の応力に対しても流動すること無く形態を保
持する。第2層の厚みは、第1層厚みの場合と同様に、
積層シートに要求される特性により決定されるが、積層
シート全体の厚みの80〜20%が選択される。
親和性に優れたポリマーが好ましく、最適ポリマー材料
を選択する必要がある。第2層は、常温でのシートの剛
性を出すための役割を果たしている。また、熱的変形に
対しては第1層により守られているため、ガラス転移温
度以上の高温加熱時においても、その片面あるいは両面
に存在する高ガラス転移温度を有する第1層の保護を受
け、加圧等の応力に対しても流動すること無く形態を保
持する。第2層の厚みは、第1層厚みの場合と同様に、
積層シートに要求される特性により決定されるが、積層
シート全体の厚みの80〜20%が選択される。
【0013】また、各層を単独にて溶剤キャスティング
法や溶融押出法により必要とする厚みにフィルム化した
後ラミネートすることにより、表面平滑性の優れた高品
位の積層シートを容易に得ることができ、より好ましい
方法である。この時、第1層は、積層シートの表面を形
成するため、表面平滑性に優れた溶剤キャスティング法
により得られたフィルムであることが特に好ましい。接
着剤を用いてラミネートすることも可能であるが、積層
シートの耐熱性を損なわないように接着剤を選択する必
要がある。接着剤の変色など高温時の好ましくない変化
を防ぐことから、接着剤を用いず、直接各層を加熱融着
することが好ましい。この時は、第1層と第2層の親和
性を特に考慮して加熱融着が可能な材料の対を選択する
必要がある。
法や溶融押出法により必要とする厚みにフィルム化した
後ラミネートすることにより、表面平滑性の優れた高品
位の積層シートを容易に得ることができ、より好ましい
方法である。この時、第1層は、積層シートの表面を形
成するため、表面平滑性に優れた溶剤キャスティング法
により得られたフィルムであることが特に好ましい。接
着剤を用いてラミネートすることも可能であるが、積層
シートの耐熱性を損なわないように接着剤を選択する必
要がある。接着剤の変色など高温時の好ましくない変化
を防ぐことから、接着剤を用いず、直接各層を加熱融着
することが好ましい。この時は、第1層と第2層の親和
性を特に考慮して加熱融着が可能な材料の対を選択する
必要がある。
【0014】上記光学樹脂積層シートは、第1層と第2
層とを積層してなるので、光学的特性に優れた薄厚フィ
ルムを得やすいという溶剤キャスト法の利点を生かし、
低コストで耐熱厚膜シートを得ることが出来るという特
徴を有している。また、ラミネート法により積層シート
を得る場合、高耐熱層(第1層)は光学的特性や表面平
滑性の点から溶剤キャスティング法により成膜したフィ
ルムを用いることができる。更に、比較的低ガラス転移
温度を有する材料は溶融押出法で光学的特性の良好なフ
ィルムを生産性高く得ることが容易であるという特徴を
利用し、第2層は溶融押出フィルムを用い、積層シート
のコストを低減することも可能である。この様な構成と
することにより、表面の平均粗さ(Ra)が30nm以
下という極めて平滑な表面を有するシートを得ることが
できる。
層とを積層してなるので、光学的特性に優れた薄厚フィ
ルムを得やすいという溶剤キャスト法の利点を生かし、
低コストで耐熱厚膜シートを得ることが出来るという特
徴を有している。また、ラミネート法により積層シート
を得る場合、高耐熱層(第1層)は光学的特性や表面平
滑性の点から溶剤キャスティング法により成膜したフィ
ルムを用いることができる。更に、比較的低ガラス転移
温度を有する材料は溶融押出法で光学的特性の良好なフ
ィルムを生産性高く得ることが容易であるという特徴を
利用し、第2層は溶融押出フィルムを用い、積層シート
のコストを低減することも可能である。この様な構成と
することにより、表面の平均粗さ(Ra)が30nm以
下という極めて平滑な表面を有するシートを得ることが
できる。
【0015】また、加熱ラミネート法によれば、一般的
に、第2層はラミネート時にガラス転移温度以上に加熱
されるため、熱アニールの効果を受けることになり、単
一フィルムで有していた複屈折は、熱アニールにより低
下改善され、その結果、得られた積層シートは、単一フ
ィルムのリターデーションの総和より小さくなるという
特徴を有する。このことは、第2層材料として、複屈折
の高い材料を利用可能であることを意味しており、工業
的に利用する場合、第2層材料を成型時に光学的異方性
を注意すること無く成形することができ、高い生産性を
期待することができる。
に、第2層はラミネート時にガラス転移温度以上に加熱
されるため、熱アニールの効果を受けることになり、単
一フィルムで有していた複屈折は、熱アニールにより低
下改善され、その結果、得られた積層シートは、単一フ
ィルムのリターデーションの総和より小さくなるという
特徴を有する。このことは、第2層材料として、複屈折
の高い材料を利用可能であることを意味しており、工業
的に利用する場合、第2層材料を成型時に光学的異方性
を注意すること無く成形することができ、高い生産性を
期待することができる。
【0016】好適な加熱ラミネートの方法の一つは、加
熱ロールあるいはベルトによる加熱・加圧ラミネート法
である、必要とする加熱温度はラミネートする材料によ
り異なるが、第2層を構成する材料のガラス転移温度よ
り高く、第1層を構成する材料のガラス転移温度より低
い温度が好適である。熱ラミネートは、比較的低温にて
予備圧着した後、ラミネート温度に加熱し本圧着する
等、加熱を複数の段階に分けて実施することも可能であ
る。熱ラミネート時の気泡巻き込みを防止するため、真
空ラミネート方式も好適に使用可能である。
熱ロールあるいはベルトによる加熱・加圧ラミネート法
である、必要とする加熱温度はラミネートする材料によ
り異なるが、第2層を構成する材料のガラス転移温度よ
り高く、第1層を構成する材料のガラス転移温度より低
い温度が好適である。熱ラミネートは、比較的低温にて
予備圧着した後、ラミネート温度に加熱し本圧着する
等、加熱を複数の段階に分けて実施することも可能であ
る。熱ラミネート時の気泡巻き込みを防止するため、真
空ラミネート方式も好適に使用可能である。
【0017】加熱ラミネートによる積層化の場合、第1
層及び第2層材料を、主鎖に芳香族基を有するポリアリ
レートやポリカーボネートから選択することが好まし
い。該材料は耐熱性・透明性に優れ、フィルム又はシー
トを得るのに適しており、工業的に容易に入手可能な材
料が多い他、一般的に相溶性が大きく、容易に加熱融着
することが出来る。特に好ましくは、置換又は非置換ヒ
ドロキシフェニルプロパンや置換又は非置換ヒドロキシ
フェニルメタン、置換又は非置換ヒドロキシフェニルシ
クロアルカンをモノマー成分として有する重合体及び共
重合体、及びそのブレンドあるいはアロイである。ビス
フェノールAからなるポリカーボネートはエンジニアリ
ングプラスチックとして広く利用されており、また、ガ
ラス転移温度が約150℃と適度な値を有すると共に、
第1層材料と高い親和性を有しており、特性・コストの
面から、特に好ましい第2層材料である。
層及び第2層材料を、主鎖に芳香族基を有するポリアリ
レートやポリカーボネートから選択することが好まし
い。該材料は耐熱性・透明性に優れ、フィルム又はシー
トを得るのに適しており、工業的に容易に入手可能な材
料が多い他、一般的に相溶性が大きく、容易に加熱融着
することが出来る。特に好ましくは、置換又は非置換ヒ
ドロキシフェニルプロパンや置換又は非置換ヒドロキシ
フェニルメタン、置換又は非置換ヒドロキシフェニルシ
クロアルカンをモノマー成分として有する重合体及び共
重合体、及びそのブレンドあるいはアロイである。ビス
フェノールAからなるポリカーボネートはエンジニアリ
ングプラスチックとして広く利用されており、また、ガ
ラス転移温度が約150℃と適度な値を有すると共に、
第1層材料と高い親和性を有しており、特性・コストの
面から、特に好ましい第2層材料である。
【0018】一方、少なくとも一つの第1層に予め機能
を付与することも可能である。例えば、第1層を構成す
るフィルムを予め延伸し一定の複屈折性を付与して位相
差フィルムとした後、積層シート化することにより位相
差フィルムを一体化させたプラスチック積層シートを得
ることができる。この時、第1層を構成する位相差フィ
ルムは高いガラス転移温度を有するため、加熱ラミネー
ト時においても、余りリターデーションが低下しないと
いう特徴を有しており、高度にリターデーションを制御
されたシートを得ることができる。このような第1層を
有する積層シートを用いることにより、より高機能の表
示装置用基板を得ることができ、特にSTN液晶表示装
置にとって非常に有用である。
を付与することも可能である。例えば、第1層を構成す
るフィルムを予め延伸し一定の複屈折性を付与して位相
差フィルムとした後、積層シート化することにより位相
差フィルムを一体化させたプラスチック積層シートを得
ることができる。この時、第1層を構成する位相差フィ
ルムは高いガラス転移温度を有するため、加熱ラミネー
ト時においても、余りリターデーションが低下しないと
いう特徴を有しており、高度にリターデーションを制御
されたシートを得ることができる。このような第1層を
有する積層シートを用いることにより、より高機能の表
示装置用基板を得ることができ、特にSTN液晶表示装
置にとって非常に有用である。
【0019】本発明に用いられるポリシラザン系無機重
合体は、一般式(SiR1 R2 NR3 )n (但し、R1
〜R3 は水素原子や炭化水素基、置換炭化水素基)で表
され、特開平1−203476号等に記載される方法に
て得ることができる。また、特開平6−240208
号、特開平6−122852号に記載されているよう
に、該重合体を部分的にアルコール等の活性水素を有す
る化合物で変性したポリシラザンも好適に利用可能であ
る。本発明において、ポリシラザン系無機重合体は樹脂
シートの少なくとも一方の表面に設けられる。該重合体
を設ける方法は特に限定されないが、一般には、該無機
重合体が溶液の状態で得られるため、バーコーターやス
ピンコーター、ディップコーター等の公知の溶液コーテ
ィング法により薄層を形成させることができる。溶剤と
しては、コーティングすべき積層シートの表面を犯さな
いように溶剤を選択する必要がある。好ましい溶剤とし
ては、ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、
1,2−ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、
ジエチレングリコールジメチルエーテルやジエチレング
リコールジエチルエーテル等の脂肪族エーテルが好まし
く、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられ
る。上記した積層シートの場合は、例えば、第1層単独
のフィルムの片面にコーティングした後、第2層とラミ
ネートすることも可能である。また、第1層と第2層を
ラミネートしたシート状積層体とした後、第1層の表面
に、該無機重合体の薄膜を形成することも可能である。
該無機重合体薄膜は、シート状積層体の片面あるいは両
面に形成される。
合体は、一般式(SiR1 R2 NR3 )n (但し、R1
〜R3 は水素原子や炭化水素基、置換炭化水素基)で表
され、特開平1−203476号等に記載される方法に
て得ることができる。また、特開平6−240208
号、特開平6−122852号に記載されているよう
に、該重合体を部分的にアルコール等の活性水素を有す
る化合物で変性したポリシラザンも好適に利用可能であ
る。本発明において、ポリシラザン系無機重合体は樹脂
シートの少なくとも一方の表面に設けられる。該重合体
を設ける方法は特に限定されないが、一般には、該無機
重合体が溶液の状態で得られるため、バーコーターやス
ピンコーター、ディップコーター等の公知の溶液コーテ
ィング法により薄層を形成させることができる。溶剤と
しては、コーティングすべき積層シートの表面を犯さな
いように溶剤を選択する必要がある。好ましい溶剤とし
ては、ヘキサンやシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、
1,2−ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、
ジエチレングリコールジメチルエーテルやジエチレング
リコールジエチルエーテル等の脂肪族エーテルが好まし
く、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられ
る。上記した積層シートの場合は、例えば、第1層単独
のフィルムの片面にコーティングした後、第2層とラミ
ネートすることも可能である。また、第1層と第2層を
ラミネートしたシート状積層体とした後、第1層の表面
に、該無機重合体の薄膜を形成することも可能である。
該無機重合体薄膜は、シート状積層体の片面あるいは両
面に形成される。
【0020】表面に形成した該無機系重合体薄膜は、加
熱硬化により、堅固な無機薄膜を与える。即ち、窒素や
アルゴン等の化学的に不活性な雰囲気下で加熱焼成する
ことにより、窒化シリコン様の薄膜を与える。また、酸
素や水蒸気の存在下に焼成することにより酸化シリコン
様の薄膜を与える。加熱硬化に必要とする温度・時間
は、一般には、100〜500℃で数分から数時間であ
る。一般的なポリマー基板を用いた場合は耐熱性に乏し
く、150℃以上の加熱に耐えることができない。一
方、本発明に関わる積層シートは、ガラス転移温度の高
い材料を用いた場合は、光学的特性と耐熱性を兼ね備え
ているため、150℃〜200℃で加熱硬化することが
でき、数分〜数十分程度の加熱で生産性よくバリアー性
を付与することができる。
熱硬化により、堅固な無機薄膜を与える。即ち、窒素や
アルゴン等の化学的に不活性な雰囲気下で加熱焼成する
ことにより、窒化シリコン様の薄膜を与える。また、酸
素や水蒸気の存在下に焼成することにより酸化シリコン
様の薄膜を与える。加熱硬化に必要とする温度・時間
は、一般には、100〜500℃で数分から数時間であ
る。一般的なポリマー基板を用いた場合は耐熱性に乏し
く、150℃以上の加熱に耐えることができない。一
方、本発明に関わる積層シートは、ガラス転移温度の高
い材料を用いた場合は、光学的特性と耐熱性を兼ね備え
ているため、150℃〜200℃で加熱硬化することが
でき、数分〜数十分程度の加熱で生産性よくバリアー性
を付与することができる。
【0021】加熱硬化により得られた薄膜は、酸素や水
蒸気バリアー性の他、耐有機溶剤性にも優れ、有機ポリ
マーでバリアー層を形成させる場合と比較し、薄い厚み
で十分な特性を発揮するという特徴を有する。従って、
その前駆体である該無機系重合体も、第1層上に、好ま
しくは0.02〜5μm、より好ましくは、0.03〜
0.5μmの厚さで存在させれば良く、有機系ポリマー
と比較し、1/10以下の厚みで十分な特性を発揮す
る。そのため、コーティング方法に起因するコーター筋
などの外観不良が発現しにくいという特徴を有する。過
大な厚みはコストアップや外観不良をもたらす他、薄膜
の内部応力により基板との密着性が不足することがある
ので最適な厚みを決める必要がある。必要により、該コ
ート層と積層シートとの間にコート層の付着力改善の目
的で、プライマー処理などによりアンカーコート層を介
在させても良い。
蒸気バリアー性の他、耐有機溶剤性にも優れ、有機ポリ
マーでバリアー層を形成させる場合と比較し、薄い厚み
で十分な特性を発揮するという特徴を有する。従って、
その前駆体である該無機系重合体も、第1層上に、好ま
しくは0.02〜5μm、より好ましくは、0.03〜
0.5μmの厚さで存在させれば良く、有機系ポリマー
と比較し、1/10以下の厚みで十分な特性を発揮す
る。そのため、コーティング方法に起因するコーター筋
などの外観不良が発現しにくいという特徴を有する。過
大な厚みはコストアップや外観不良をもたらす他、薄膜
の内部応力により基板との密着性が不足することがある
ので最適な厚みを決める必要がある。必要により、該コ
ート層と積層シートとの間にコート層の付着力改善の目
的で、プライマー処理などによりアンカーコート層を介
在させても良い。
【0022】一方、シリコンの窒化物や酸化物は、電子
ビーム蒸着やスパッタリングにて同程度の厚さの薄膜を
形成することも可能であるが、本前駆体を加熱処理して
得られるバリアー層は、真空プロセスという低い生産性
のプロセスを経ることがないため、工業的に極めて有用
である。更に、本前駆体を加熱処理して得られるバリア
ー層は、第1層との間での付着強度が強く、真空プロセ
スでの付着強度を上回る耐久性の高いバリアー層を与え
ることができる。加熱硬化により得られた、表面にバリ
アー層を有する透明樹脂シートは、透明導電加工等の2
次加工をすることができるが、加工条件としては、透明
導電フィルムで実施されている条件を参考にしながら最
適な条件を見出す必要がある。
ビーム蒸着やスパッタリングにて同程度の厚さの薄膜を
形成することも可能であるが、本前駆体を加熱処理して
得られるバリアー層は、真空プロセスという低い生産性
のプロセスを経ることがないため、工業的に極めて有用
である。更に、本前駆体を加熱処理して得られるバリア
ー層は、第1層との間での付着強度が強く、真空プロセ
スでの付着強度を上回る耐久性の高いバリアー層を与え
ることができる。加熱硬化により得られた、表面にバリ
アー層を有する透明樹脂シートは、透明導電加工等の2
次加工をすることができるが、加工条件としては、透明
導電フィルムで実施されている条件を参考にしながら最
適な条件を見出す必要がある。
【0023】上記の如き構造の本発明に関わる光学樹脂
シートは、剛性においてプロセスでのガラスとの共用又
は互換性を保つため、厚みは0.2〜1mmが好適あり、
0.3〜0.7mmが特に好ましい。また、光学的特性に
ついては、全光線透過率は80%以上が好ましい。本発
明の光学樹脂シートは上記の如く、加熱硬化することに
より、表面性、バリアー性、耐有機溶剤性等においてガ
ラスに匹敵する特性を有し、光エレクトロニクス素子用
基板として有用である。更に、ガラスと異なり耐衝撃性
に優れ、かつ軽量であるため、大面積化が要求されてい
る液晶素子様の基板材料として特に有用である。以上、
主として樹脂積層シートを例に本発明を説明したが、本
発明は該積層シートに限定れるものではなく、積層して
いない樹脂シートにも広く適用できる。
シートは、剛性においてプロセスでのガラスとの共用又
は互換性を保つため、厚みは0.2〜1mmが好適あり、
0.3〜0.7mmが特に好ましい。また、光学的特性に
ついては、全光線透過率は80%以上が好ましい。本発
明の光学樹脂シートは上記の如く、加熱硬化することに
より、表面性、バリアー性、耐有機溶剤性等においてガ
ラスに匹敵する特性を有し、光エレクトロニクス素子用
基板として有用である。更に、ガラスと異なり耐衝撃性
に優れ、かつ軽量であるため、大面積化が要求されてい
る液晶素子様の基板材料として特に有用である。以上、
主として樹脂積層シートを例に本発明を説明したが、本
発明は該積層シートに限定れるものではなく、積層して
いない樹脂シートにも広く適用できる。
【0024】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0025】実施例1 第1層の材料として、溶剤キャスティング法により製膜
され、ガラス転移温度が215℃、リターデーションが
10nmである75μm厚のA4版サイズの透明ポリア
リレートフィルム(商品名 エルメック F−110
0:鐘淵化学工業株式会社の登録商標)を用い、第2層
の材料として溶融押出法により成形された、150nm
のリターデーションを有する400μm厚のビスフェノ
ールAからなる透明ポリカーボネートシート(ガラス転
移温度:149℃)を用い、ポリカーボネートフィルム
をポリアリレートフィルム2枚で挟み、真空ラミネート
機で145℃にて仮圧着した。その後ガラス板で挟み2
00℃に加熱・本圧着し、強固に融着した550μm厚
の積層シートを得た。該シートの表面粗さはRa=30
nmであった。該シートに、ポリシラザンを主成分とす
る無機系重合体を10重量%含有するジエチレングリコ
ールジメチルエーテル溶液をスピンコート法により約1
00nm塗布し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄
膜を有するシートを得た。このシートを空気中にて20
0℃で40分加熱することにより、SiOx様の薄膜を
有するバリアー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シート
が得られ、該薄膜を形成していないシートの酸素透過率
は220cc/m2/Dayに対し、薄膜を形成したシート
は1.2cc/m2/Dayであった。
され、ガラス転移温度が215℃、リターデーションが
10nmである75μm厚のA4版サイズの透明ポリア
リレートフィルム(商品名 エルメック F−110
0:鐘淵化学工業株式会社の登録商標)を用い、第2層
の材料として溶融押出法により成形された、150nm
のリターデーションを有する400μm厚のビスフェノ
ールAからなる透明ポリカーボネートシート(ガラス転
移温度:149℃)を用い、ポリカーボネートフィルム
をポリアリレートフィルム2枚で挟み、真空ラミネート
機で145℃にて仮圧着した。その後ガラス板で挟み2
00℃に加熱・本圧着し、強固に融着した550μm厚
の積層シートを得た。該シートの表面粗さはRa=30
nmであった。該シートに、ポリシラザンを主成分とす
る無機系重合体を10重量%含有するジエチレングリコ
ールジメチルエーテル溶液をスピンコート法により約1
00nm塗布し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄
膜を有するシートを得た。このシートを空気中にて20
0℃で40分加熱することにより、SiOx様の薄膜を
有するバリアー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シート
が得られ、該薄膜を形成していないシートの酸素透過率
は220cc/m2/Dayに対し、薄膜を形成したシート
は1.2cc/m2/Dayであった。
【0026】実施例2 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールAをフ
ェノール成分として含有する耐熱ポリカーボネート(ガ
ラス転移温度:206℃、Apec HT KUI−9
371:バイエル株式会社の登録商標)を用い、溶剤キ
ャスティング法により、リターデーションが8nmであ
る75μm厚のポリカーボネートフィルムを得た。この
フィルムを第1層の材料と用い、第2層の材料として、
溶融押出法により成形された、150nmのリターデー
ションを有する400μm厚のビスフェノールAからな
る透明ポリカーボネートフィルム(ガラス転移温度:1
49℃)を用い、ポリカーボネートフィルムをポリアリ
レートフィルム2枚で挟み、真空ラミネート機で145
℃にて仮圧着した。その後、ガラス板で挟み190℃に
加熱・本圧着し、強固に融着した550μmの積層シー
トを得た。該シートの表面粗さはRa=35nmであっ
た。該シートに、ポリシラザンを主成分とする無機系重
合体10重量%含有するジエチレングリコールジメチル
エーテル溶液をスピンコート法により約50nm塗布
し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄膜を有するシ
ートを得た。このシートを空気中にて185℃で40分
加熱することによりSiOx様の薄膜を有するバリアー
性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シートが得られ、該薄
膜を形成していないシートの酸素透過率は250cc/m2
/Dayに対し、薄膜を形成したシートは2.2cc/m2
/Dayであった。
5−トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールAをフ
ェノール成分として含有する耐熱ポリカーボネート(ガ
ラス転移温度:206℃、Apec HT KUI−9
371:バイエル株式会社の登録商標)を用い、溶剤キ
ャスティング法により、リターデーションが8nmであ
る75μm厚のポリカーボネートフィルムを得た。この
フィルムを第1層の材料と用い、第2層の材料として、
溶融押出法により成形された、150nmのリターデー
ションを有する400μm厚のビスフェノールAからな
る透明ポリカーボネートフィルム(ガラス転移温度:1
49℃)を用い、ポリカーボネートフィルムをポリアリ
レートフィルム2枚で挟み、真空ラミネート機で145
℃にて仮圧着した。その後、ガラス板で挟み190℃に
加熱・本圧着し、強固に融着した550μmの積層シー
トを得た。該シートの表面粗さはRa=35nmであっ
た。該シートに、ポリシラザンを主成分とする無機系重
合体10重量%含有するジエチレングリコールジメチル
エーテル溶液をスピンコート法により約50nm塗布
し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄膜を有するシ
ートを得た。このシートを空気中にて185℃で40分
加熱することによりSiOx様の薄膜を有するバリアー
性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シートが得られ、該薄
膜を形成していないシートの酸素透過率は250cc/m2
/Dayに対し、薄膜を形成したシートは2.2cc/m2
/Dayであった。
【0027】実施例3 実施例1で使用した厚さ75μmを有するポリアリレー
トフィルムを自由端一軸延伸により縦一軸延伸を行な
い、リターデーションが380nmを有する位相差フィ
ルムを得た。この位相差フィルムと、未延伸の厚さ75
μmを有するポリアリレートフィルムを第1層として用
い、第2層の材料として、溶融押出法により成形された
20nmのリターデーションを有する200μm厚のポ
リカーボネートフィルムを用い、実施例1と同様に加熱
融着を行ない、位相差フィルムが一体となった340μ
m厚の積層シートを得た。該シートに、ポリシラザンを
主成分とする無機系重合体を10重量%含有するジエチ
レングリコールジメチルエーテル溶液をスピンコート法
により約50nm塗布し、表面にポリシラザン系の無機
重合体薄膜を有するシートを得た。このシートを空気中
にて185℃で40分加熱することにより、SiOx様
の薄膜を有するバリアー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積
層シートが得られ、該薄膜を形成していないシートの酸
素透過率は300cc/m2/Dayに対し、薄膜を形成し
たシートは1.8cc/m2/Dayであった。
トフィルムを自由端一軸延伸により縦一軸延伸を行な
い、リターデーションが380nmを有する位相差フィ
ルムを得た。この位相差フィルムと、未延伸の厚さ75
μmを有するポリアリレートフィルムを第1層として用
い、第2層の材料として、溶融押出法により成形された
20nmのリターデーションを有する200μm厚のポ
リカーボネートフィルムを用い、実施例1と同様に加熱
融着を行ない、位相差フィルムが一体となった340μ
m厚の積層シートを得た。該シートに、ポリシラザンを
主成分とする無機系重合体を10重量%含有するジエチ
レングリコールジメチルエーテル溶液をスピンコート法
により約50nm塗布し、表面にポリシラザン系の無機
重合体薄膜を有するシートを得た。このシートを空気中
にて185℃で40分加熱することにより、SiOx様
の薄膜を有するバリアー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積
層シートが得られ、該薄膜を形成していないシートの酸
素透過率は300cc/m2/Dayに対し、薄膜を形成し
たシートは1.8cc/m2/Dayであった。
【0028】実施例4 溶融押出法により成形された、30nmのリターデーシ
ョンを有する400μm厚のビスフェノールAからなる
透明ポリカーボネートフィルム(ガラス転移温度:14
9℃)を用い、ポリシラザンを主成分とする無機系重合
体を10重量%含有するジエチレングリコールジエチル
エーテル溶液をスピンコート法により約100nm塗布
し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄膜を有するシ
ートを得た。このシートを空気中にて130℃で2時間
加熱することにより、SiOx様の薄膜を有するバリア
ー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シートが得られ、該
薄膜を形成していないシートの酸素透過率は250cc/
m2/Dayに対し、薄膜を形成したシートは2.0cc/
m2/Dayであった。
ョンを有する400μm厚のビスフェノールAからなる
透明ポリカーボネートフィルム(ガラス転移温度:14
9℃)を用い、ポリシラザンを主成分とする無機系重合
体を10重量%含有するジエチレングリコールジエチル
エーテル溶液をスピンコート法により約100nm塗布
し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄膜を有するシ
ートを得た。このシートを空気中にて130℃で2時間
加熱することにより、SiOx様の薄膜を有するバリア
ー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シートが得られ、該
薄膜を形成していないシートの酸素透過率は250cc/
m2/Dayに対し、薄膜を形成したシートは2.0cc/
m2/Dayであった。
【0029】実施例5 第1層の材料として、溶剤キャスティング法により製膜
され、ガラス転移温度が215℃、リターデーションが
10nmである75μm厚のA4版サイズの透明ポリア
リレートフィルム(商品名 エルメック F−110
0:鐘淵化学工業株式会社の登録商標)を用い、第2層
の材料として溶融押出法により成形された、150nm
のリターデーションを有する400μm厚のビスフェノ
ールAからなる透明ポリカーボネートシート(ガラス転
移温度:149℃)を用い、ポリカーボネートフィルム
をポリアリレートフィルム2枚で挟み、真空ラミネート
機で145℃にて仮圧着した。その後ガラス板で挟み2
00℃に加熱・本圧着し、強固に融着した550μm厚
の積層シートを得た。該シートの表面粗さはRa=30
nmであった。該シートに、ポリシラザンを主成分とす
る無機系重合体を10重量%含有するジイソプロピルエ
ーテル溶液をスピンコート法により約100nm塗布
し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄膜を有するシ
ートを得た。このシートを空気中にて200℃で40分
加熱することにより、SiOx様の薄膜を有するバリア
ー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シートが得られ、該
薄膜を形成していないシートの酸素透過率は220cc/
m2/Dayに対し、薄膜を形成したシートは1.2cc/
m2/Dayであった。
され、ガラス転移温度が215℃、リターデーションが
10nmである75μm厚のA4版サイズの透明ポリア
リレートフィルム(商品名 エルメック F−110
0:鐘淵化学工業株式会社の登録商標)を用い、第2層
の材料として溶融押出法により成形された、150nm
のリターデーションを有する400μm厚のビスフェノ
ールAからなる透明ポリカーボネートシート(ガラス転
移温度:149℃)を用い、ポリカーボネートフィルム
をポリアリレートフィルム2枚で挟み、真空ラミネート
機で145℃にて仮圧着した。その後ガラス板で挟み2
00℃に加熱・本圧着し、強固に融着した550μm厚
の積層シートを得た。該シートの表面粗さはRa=30
nmであった。該シートに、ポリシラザンを主成分とす
る無機系重合体を10重量%含有するジイソプロピルエ
ーテル溶液をスピンコート法により約100nm塗布
し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄膜を有するシ
ートを得た。このシートを空気中にて200℃で40分
加熱することにより、SiOx様の薄膜を有するバリア
ー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シートが得られ、該
薄膜を形成していないシートの酸素透過率は220cc/
m2/Dayに対し、薄膜を形成したシートは1.2cc/
m2/Dayであった。
【0030】実施例6 第1層の材料として、溶剤キャスティング法により製膜
され、ガラス転移温度が215℃、リターデーションが
10nmである75μm厚のA4版サイズの透明ポリア
リレートフィルム(商品名 エルメック F−110
0:鐘淵化学工業株式会社の登録商標)を用い、第2層
の材料として溶融押出法により成形された、150nm
のリターデーションを有する400μm厚のビスフェノ
ールAからなる透明ポリカーボネートシート(ガラス転
移温度:149℃)を用い、ポリカーボネートフィルム
をポリアリレートフィルム2枚で挟み、真空ラミネート
機で145℃にて仮圧着した。その後ガラス板で挟み2
00℃に加熱・本圧着し、強固に融着した550μm厚
の積層シートを得た。該シートの表面粗さはRa=30
nmであった。該シートに、ポリシラザンを主成分とす
る無機系重合体を10重量%含有する1,2−ジメトキ
シエタン溶液をスピンコート法により約100nm塗布
し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄膜を有するシ
ートを得た。このシートを空気中にて200℃で40分
加熱することにより、SiOx様の薄膜を有するバリア
ー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シートが得られ、該
薄膜を形成していないシートの酸素透過率は220cc/
m2/Dayに対し、薄膜を形成したシートは1.2cc/
m2/Dayであった。
され、ガラス転移温度が215℃、リターデーションが
10nmである75μm厚のA4版サイズの透明ポリア
リレートフィルム(商品名 エルメック F−110
0:鐘淵化学工業株式会社の登録商標)を用い、第2層
の材料として溶融押出法により成形された、150nm
のリターデーションを有する400μm厚のビスフェノ
ールAからなる透明ポリカーボネートシート(ガラス転
移温度:149℃)を用い、ポリカーボネートフィルム
をポリアリレートフィルム2枚で挟み、真空ラミネート
機で145℃にて仮圧着した。その後ガラス板で挟み2
00℃に加熱・本圧着し、強固に融着した550μm厚
の積層シートを得た。該シートの表面粗さはRa=30
nmであった。該シートに、ポリシラザンを主成分とす
る無機系重合体を10重量%含有する1,2−ジメトキ
シエタン溶液をスピンコート法により約100nm塗布
し、表面にポリシラザン系の無機重合体薄膜を有するシ
ートを得た。このシートを空気中にて200℃で40分
加熱することにより、SiOx様の薄膜を有するバリア
ー性及び耐溶剤性に優れた樹脂積層シートが得られ、該
薄膜を形成していないシートの酸素透過率は220cc/
m2/Dayに対し、薄膜を形成したシートは1.2cc/
m2/Dayであった。
【0031】
【発明の効果】本発明により、良好な表面性と耐熱性、
耐衝撃性を有し、かつ優れたバリアー性と耐溶剤性を有
する光学樹脂シートが提供される。本発明の光学樹脂シ
ートは、特に液晶表示装置分野でガラスに代わる光学基
板として有用である。
耐衝撃性を有し、かつ優れたバリアー性と耐溶剤性を有
する光学樹脂シートが提供される。本発明の光学樹脂シ
ートは、特に液晶表示装置分野でガラスに代わる光学基
板として有用である。
Claims (9)
- 【請求項1】 光学的に透明な樹脂シートの少なくとも
一方の表面にポリシラザン系無機重合体を主成分とする
層を有することを特徴とする光学樹脂シート。 - 【請求項2】 樹脂シートが、光学的に透明なポリマー
からなる少なくとも一つの第1層と、該層よりガラス転
移温度の低い光学的に透明なポリマーからなる第2層と
を積層してなるシートである請求項1記載の光学樹脂シ
ート。 - 【請求項3】 第1層を第2層の両面に配置してなる請
求項2記載の光学樹脂シート。 - 【請求項4】 第1層と第2層が直接積層されてなる請
求項2又は3記載の光学樹脂シート。 - 【請求項5】 第1層及び第2層が、主鎖に芳香族基を
有する光学的に透明な耐熱ポリアリレート又はポリカー
ボネートからなる請求項2〜4記載の光学樹脂シート。 - 【請求項6】 請求項1〜5記載のシートを加熱してな
るバリヤー性を有する光学樹脂積層シート。 - 【請求項7】 少なくとも一方の表面に透明導電層を有
する請求項6記載の光学樹脂シート。 - 【請求項8】 一方の表面にポリシラザン系無機重合体
を主成分とする層を有する、第1層を構成する光学的に
透明なポリマーフィルムと、第2層を構成する、第1層
よりガラス転移温度の低い光学的に透明なポリマーフィ
ルムを、直接加熱積層することを特徴とする光学樹脂シ
ートの製造方法。 - 【請求項9】 第1層を構成するフィルムが溶剤キャス
ティング法により得られたフィルムである請求項8記載
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6334166A JPH08169078A (ja) | 1994-12-16 | 1994-12-16 | 光学樹脂シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6334166A JPH08169078A (ja) | 1994-12-16 | 1994-12-16 | 光学樹脂シート及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08169078A true JPH08169078A (ja) | 1996-07-02 |
Family
ID=18274283
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6334166A Withdrawn JPH08169078A (ja) | 1994-12-16 | 1994-12-16 | 光学樹脂シート及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08169078A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007039694A (ja) * | 2006-08-21 | 2007-02-15 | Clariant Internatl Ltd | ハードコート膜を被覆したポリカーボネート製品及びその製法 |
-
1994
- 1994-12-16 JP JP6334166A patent/JPH08169078A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007039694A (ja) * | 2006-08-21 | 2007-02-15 | Clariant Internatl Ltd | ハードコート膜を被覆したポリカーボネート製品及びその製法 |
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